S-5721A/5722Aシリーズ パワーダウン機能付き www.sii-ic.com 交番検知型 ホールIC Rev.3.0_00 © Seiko Instruments Inc., 2009-2010 S-5721A/5722A シリーズは、CMOS 技術を使用して開発した、高感度で低消費電流動作可能な交番検知型ホール IC です。 磁束密度の強弱および極性変化を検知して、出力電圧が変化します。磁石と組み合わせることで、さまざまな機器の回転 検出が可能です。 UC T 超小型の SNT-4A パッケージを採用しているため、高密度実装が可能です。また、パワーダウン回路を内蔵しているため 携帯機器に最適です。 特長 OD ・チョッパアンプを内蔵 ・交番磁界を検知 ・幅広い選択オプションにより、さまざまなアプリケーションに対応可能 :S極検知時“H”、S極検知時“L” :CMOS出力、Nchオープンドレイン出力 PR 磁気検出論理 出力形態 ・電源電圧範囲が広い :2.4 V~5.5 V ・消費電流が低い :80 μA typ.、120 μA max.(S-5721Aシリーズ) ・高速検知が可能 :駆動周期 ・パワーダウン回路を内蔵 :電池の長寿命化に対応可能 D 132 μs typ.、240 μs max.(S-5722Aシリーズ) 1.0 μA max. NU E パワーダウン時 ・動作温度範囲 :-40°C~+85°C 磁気的特性の温度依存特性が小さい ・鉛フリー、Sn 100%、ハロゲンフリー *1 用途 ON TI *1. 詳細は「 品目コードの構成」を参照してください。 ・ジョグダイヤル、ホイールキー ・機能操作キー ・玩具、ゲーム機 ・家庭用電気製品 ・SNT-4A DI パッケージ SC ・トラックボール、マウス セイコーインスツル株式会社 1 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 ブロック図 1. CMOS出力品 VDD *1 スリープ/アウェイク回路 CE チョッパ アンプ *1 *1 OUT *1 OD *1 UC T パワーダウン回路 *1. PR VSS 寄生ダイオード Nch オープンドレイン出力品 VDD *1 NU E 2. D 図1 CE *1. 2 チョッパ アンプ *1 DI VSS OUT SC *1 スリープ/アウェイク回路 ON TI パワーダウン回路 寄生ダイオード 図2 セイコーインスツル株式会社 *1 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 品目コードの構成 1. 製品名 S-572 x A x B x − I4T1 x UC T 環境コード U :鉛フリー(Sn 100%)、ハロゲンフリー G :鉛フリー(詳細は弊社営業部までお問い合わせ くだ さい ) パッケージ略号とICの梱包仕様 I4T1 :SNT-4A、テ ープ品 *1 OD 磁気検出論理 H :S極検知時“H” L :S極検知時“L” PR 極検知 B : 交番検知 D 出力形態 C :CMOS出力 N :Nc hオープンドレイン出力 *1. テープ図面を参照してください。 パッケージ ON TI 2. NU E 製品タイプ 1 : 低消費電流 2 : 高速駆動 パッケージ名 パッケージ図面 製品名リスト 製品タイプ DI 3. PF004-A-P-SD SC SNT-4A 低消費電流 低消費電流 高速駆動 備考 1. 図面コード テープ図面 リール図面 PF004-A-C-SD PF004-A-R-SD ランド図面 PF004-A-L-SD 表1 出力形態 CMOS出力 Nchオープンドレイン出力 CMOS出力 極検知 交番検知 交番検知 交番検知 磁気検出論理 S極検知時“H” S極検知時“H” S極検知時“H” 製品名 S-5721ACBH-I4T1x S-5721ANBH-I4T1x S-5722ACBH-I4T1x 上記以外の製品をご希望のときは、弊社営業部までお問い合わせください。 2. x:GまたはU 3. Sn 100%、ハロゲンフリー製品をご希望の場合は、環境コード = Uの製品をお選びください。 セイコーインスツル株式会社 3 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 ピン配置図 表2 Top view 1 4 2 3 端子番号 端子記号 1 2 VDD VSS 3 CE 4 OUT DI SC ON TI NU E D PR OD 図3 端子内容 電源端子 GND端子 イネーブル端子 “H”:動作イネーブル “L”:パワーダウン 出力端子 UC T SNT-4A 4 セイコーインスツル株式会社 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 絶対最大定格 表3 項目 電源電圧 入力電圧 VDD VCE CMOS出力品 Nchオープンドレイン出力品 許容損失 動作周囲温度 保存温度 PD Topr Tstg 基板実装時 [実装基板] (1) 基板サイズ :114.3 mm × 76.2 mm × t1.6 mm (2) 名称 :JEDEC STANDARD51-7 OD *1. VOUT UC T 出力電圧 (特記なき場合:Ta = 25°C) 絶対最大定格 単位 VSS-0.3~VSS+7.0 V VSS-0.3~VDD+0.3 V VSS-0.3~VDD+0.3 V VSS-0.3~VSS+7.0 V 300*1 mW -40~+85 °C -40~+125 °C 記号 PR 注意 絶対最大定格とは、どのような条件下でも越えてはならない定格値です。万一この定格値を越えると、 製品の劣化などの物理的な損傷を与える可能性があります。 D NU E 400 200 ON TI 許容損失 (PD)[mW] 600 図4 0 150 100 50 周囲温度 (Ta)[°C] パッケージ許容損失(基板実装時) DI SC 0 セイコーインスツル株式会社 5 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 電気的特性 表4 項目 記号 条件 (特記なき場合:Ta = 25°C, VDD = 3.0 V, VSS = 0 V) 測定 Min. Typ. Max. 単位 回路 電源電圧 VDD イネーブル時消費電流 IDD1 VCE = VDD, 平均値 パワーダウン時消費電流 IDD2 出力電流 IOUT 出力リーク電流 ILEAK アウェイクモード時間 tAW スリープモード時間 tSL 駆動周期 tCYCLE VCE = VSS 出力トランジスタ Nch, VOUT = 0.4 V CMOS 出力品 出力トランジスタ Pch, VOUT = VDD-0.4 V Nch オープンドレイン出力品 出力トランジスタ Nch, VOUT = 5.5 V VCE = VDD S-5721A シリーズ VCE = VDD S-5722A シリーズ S-5721A シリーズ tAW +tSL, VCE = VDD S-5722A シリーズ 項目 3.0 80 950 - - 5.5 120 1200 1 - V μA μA μA mA - 1 1 2 3 - - -1 mA 3 - - 1 μA 3 - - - - - 121 1.46 0.011 1.58 0.132 μs ms ms ms ms - - - - - - - - - - 2.88 0.24 VDD ×0.3 V - VDD ×0.7 - - V - UC T 2.4 - - - 1 OD - PR VCEH D - VDD = 3.0 V, VCE = 0 V -1 - 1 μA 4 ICEH VDD = 3.0 V, VCE = 3.0 V -1 - 1 μA 5 - - - - - - 240 160 μs μs - - - - - 400 μs - NU E ICEL tOFF tON ON TI 磁気的特性 S-5721A シリーズ S-5722A シリーズ VCEL tOE SC イネーブル端子入力電圧 “L”レベル イネーブル端子入力電圧 “H”レベル イネーブル端子入力電流 “L”レベル イネーブル端子入力電流 “H”レベル パワーダウン遷移時間 イネーブル遷移時間 イネーブル端子“H”入力後 出力論理更新時間 - 記号 表5 (特記なき場合:Ta = 25°C, VDD = 3.0 V, VSS = 0 V, VCE = VDD) 条件 Min. Typ. Max. 単位 測定 回路 DI 動作点*1 S極 - BOP 0.5 2.5 4.6 mT 6 *2 復帰点 N極 - -4.6 -2.5 -0.5 BRP mT 6 ヒステリシス幅*3 - - BHYS = BOP-BRP BHYS 5.0 mT 6 *1. BOP:動作点 磁気検出論理がS極検知時“H”の場合、磁石(S極)からS-5721A/5722Aシリーズが受ける磁束密度を大きくした(磁 石を近づけた)とき、出力電圧(VOUT)が“L”から“H”に反転する時点の磁束密度の値を指します。 BRPより大きいN極の磁束密度が印加されるまで、VOUTは状態を保持します。 *2. BRP:復帰点 磁気検出論理がS極検知時“H”の場合、磁石(N極)からS-5721A/5722Aシリーズが受ける磁束密度を大きくした(磁 石を近づけた)とき、出力電圧(VOUT)が“H”から“L”に反転する時点の磁束密度の値を指します。 BOPより大きいS極の磁束密度が印加されるまで、VOUTは状態を保持します。 *3. BHYS:ヒステリシス幅 BOPとBRPの磁束密度の差を表します。 備考 6 磁束密度の単位mTは、1 mT = 10 Gauss換算となります。 セイコーインスツル株式会社 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 測定回路 1. A R*1 VDD UC T S-5721A/5722A OUT CE シリーズ *1. OD VSS Nchオープンドレイン出力品の場合、抵抗(R)が必要です。 2. A R*1 NU E VDD D PR 図5 S-5721A/5722A OUT CE シリーズ *1. ON TI VSS Nchオープンドレイン出力品の場合、抵抗(R)が必要です。 DI 3. SC 図6 VDD S-5721A/5722A OUT CE シリーズ VSS A V 図7 セイコーインスツル株式会社 7 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 4. VDD A S-5721A/5722A OUT CE シリーズ UC T VSS OD 図8 VDD A PR 5. S-5721A/5722A OUT CE シリーズ NU E D VSS 図9 ON TI 6. VDD R*1 S-5721A/5722A OUT CE シリーズ *1. 8 DI SC VSS V Nchオープンドレイン出力品の場合、抵抗(R)が必要です。 図10 セイコーインスツル株式会社 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 標準回路 R*1 100 kΩ VDD S-5721A/5722A OUT CE シリーズ VSS UC T VDD または VSS CIN 0.1 μF Nchオープンドレイン出力品の場合、抵抗(R)が必要です。 図11 SC ON TI NU E D PR 上記接続図および定数は、動作を保証するものではありません。実際のアプリケーションで十分な評価の上、 定数を設定してください。 DI 注意 OD *1. セイコーインスツル株式会社 9 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 動作説明 1. 磁束印加方向とホールセンサ位置 S-5721A/5722Aシリーズは、マーキング面に対して垂直方向の磁束密度を検出します。 OD UC T 図12に、磁束印加方向を示します。 N S NU E D PR マーキング面 図12 図13に、ホールセンサの位置を示します。 ON TI ホールセンサの中心は、下図に示すようにパッケージ中央の丸印で示した領域に位置します。 また、パッケージのマーキング面からチップ表面までの距離(typ.値)も示します。 1 ホールセンサの中心 (φ 0.3 mm 内) 4 2 3 DI SC Top view 0.16 mm(typ.) 図13 10 セイコーインスツル株式会社 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 2. 基本動作 S-5721A/5722Aシリーズは、磁石などから受ける磁束密度(N極またはS極)の大小により出力電圧(VOUT)を切り 換えます。 以下に、磁気検出論理がS極検知時“H”の場合の動作を説明します。 磁石のS極がS-5721A/5722Aシリーズのマーキング面に近づき、マーキング面に対し垂直方向のS極の磁束密度がBOP UC T より大きくなると、VOUTは“L”から“H”へ変化します。また、磁石のN極がS-5721A/5722Aシリーズのマーキング 面に近づき、N極の磁束密度がBRPより大きくなると、VOUTは“H”から“L”へ変化します。磁界が印加されない期 間、VOUTは状態を保持します。 また、イネーブル端子に“L”が印加され、パワーダウン状態に入ると、VOUTは状態を保持します。 OD 電源投入時、出力電圧(VOUT)は“H”または“L”となります。 磁界の判定は、「 電気的特性」の駆動周期に示す時間ごとに行っています。 (1)S 極検知時“H”品の場合 BHYS H N極 ON TI NU E D VOUT PR 図14に磁束密度とVOUTの関係を示します。 BRP 0 BOP L S極 磁束密度(B) (2)S 極検知時“L”品の場合 SC VOUT BHYS DI H L N極 BRP 0 BOP S極 磁束密度(B) 図14 セイコーインスツル株式会社 11 パワーダウン機能付き 交番検知型 S-5721A/5722Aシリーズ ホールIC Rev.3.0_00 注意事項 ・電源のインピーダンスが高い場合、貫通電流などを原因とした電源電圧降下によって、ICが誤動作する可能性が あります。電源のインピーダンスが低くなるように十分注意してパターン配線してください。 ・電源電圧が急峻に変化すると、ICが誤動作する可能性がありますので注意してください。 UC T ・本ICは静電気に対する保護回路が内蔵されていますが、保護回路の性能を超える過大静電気がICに印加されない ようにしてください。 ・本ICに大きな応力が加わると、磁気的特性が変化することがあります。基板に実装する際の基板の曲がりや歪み、 実装後の取り扱いなどによりICに大きな応力が加わらないように注意してください。 OD ・本資料に掲載の応用回路を量産設計に用いる場合には、外付け部品の偏差およびその温度特性に注意してくださ い。また、掲載回路に関する特許については、弊社ではその責任を負いかねます。 DI SC ON TI NU E D PR ・弊社ICを使用して製品を作る場合には、その製品での当ICの使い方や製品の仕様、出荷先の国などによって当IC を含めた製品が特許に抵触した場合、その責任は負いかねます。 12 セイコーインスツル株式会社 パワーダウン機能付き 交番検知型 ホールIC S-5721A/5722Aシリーズ Rev.3.0_00 マーキング仕様 SNT-4A Top view (1)~(3) :製品略号(製品名と製品略号の対照表を参照) 1 4 (1) (2) (3) 3 UC T 2 製品名と製品略号の対照表 (1) T T T PR S-5721ACBH-I4T1x S-5721ANBH-I4T1x S-5722ACBH-I4T1x 製品略号 (2) (3) 3 A 3 B 4 A OD 製品名 備考 1. 上記以外の製品をご希望のときは、弊社営業部までお問い合わせください。 2. x:GまたはU DI SC ON TI NU E D 3. Sn 100%、ハロゲンフリー製品をご希望の場合は、環境コード = Uの製品をお選びください。 セイコーインスツル株式会社 13 1.2±0.04 3 OD UC T 4 +0.05 0.08 -0.02 2 1 PR 0.65 NU E D 0.48±0.02 ON TI 0.2±0.05 DI SC No. PF004-A-P-SD-4.0 TITLE SNT-4A-A-PKG Dimensions PF004-A-P-SD-4.0 No. SCALE UNIT mm Seiko Instruments Inc. +0.1 ø1.5 -0 4.0±0.1 0.25±0.05 +0.1 1.45±0.1 4.0±0.1 0.65±0.05 1 3 4 ON TI 2 NU E D PR 5° ø0.5 -0 OD UC T 2.0±0.05 SC Feed direction DI No. PF004-A-C-SD-1.0 TITLE SNT-4A-A-Carrier Tape PF004-A-C-SD-1.0 No. SCALE UNIT mm Seiko Instruments Inc. D PR OD UC T 12.5max. 9.0±0.3 NU E Enlarged drawing in the central part ON TI ø13±0.2 (60°) No. PF004-A-R-SD-1.0 DI SC (60°) SNT-4A-A-Reel TITLE PF004-A-R-SD-1.0 No. SCALE UNIT QTY. mm Seiko Instruments Inc. 5,000 OD 1.16 UC T 0.52 PR 0.52 0.3 D 0.35 NU E 0.3 SC ON TI Caution Making the wire pattern under the package is possible. However, note that the package may be upraised due to the thickness made by the silk screen printing and of a solder resist on the pattern because this package does not have the standoff. DI No. PF004-A-L-SD-3.0 TITLE SNT-4A-A-Land Recommendation PF004-A-L-SD-3.0 No. SCALE UNIT mm Seiko Instruments Inc. UC T OD PR D NU E ON TI SC DI www.sii-ic.com ● 本資料の内容は、製品の改良に伴い、予告なく変更することがあります。 ● 本資料に記載されている図面等の第三者の工業所有権に起因する諸問題については弊社はその責任を負いかねます。 また、応用回路例は製品の代表的な応用を説明するものであり、量産設計を保証するものではありません。 ● 本資料に掲載されている製品が、外国為替及び外国貿易法に定める規制貨物(又は役務)に該当する場合は、同法に 基づく日本国政府の輸出許可が必要です。 ● 本資料の内容を弊社に断ることなしに、記載または、複製など他の目的で使用することは堅くお断りします。 ● 本資料に記載されている製品は、弊社の書面による許可なくしては、健康機器、医療機器、防災機器、ガス関連機器、 車両機器、航空機器、及び車載機器等、人体に影響を及ぼす機器または装置の部品として使用することはできません。 ● 弊社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、半導体製品はある確率で故障や誤動作する場合があります。故障や 誤動作により、人身事故、火災事故、社会的損害などを生じさせないような冗長設計、延焼対策設計、誤動作防止設 計などの安全設計に十分ご留意ください。
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