平成28年6月15日 一般社団法人 日本アマチュア無線連盟 会長 JA7AIW 山之内 俊彦 様 JARL 奈良県支部長(社員) JH3KCW 吉 川 寛 第5回定時社員総会の質問について(準備書面) 社員総会議事運営規定第14条(質問及び意見)に基づき、第5回定時社員総会の質問に ついて準備書面を送付いたしますので、お取り計らいを宜しくお願いいたします。 質問議案:第1号議案 平成 27 年度決算の件 質問内容:JARL の国際感覚について 質問内容:JARL 会員増強のための活性化について 【JARL の国際感覚について】 「JARL 創立 90 周年を迎えて」 JARL は、平成 28 年(2016 年) 6 月 12 日で満 90 年を迎え ましたと、JARL HP に会長挨拶が掲載されています。 国内では、このJARL90周年を記念して、特別記念局「8J*90Y」が、全エリア 運用されました。 昨年、IARU(国際アマチュア無線連合)も90周年を迎えて、世界各国から「**9 0IARU」の記念局が多数(127局)運用され記念アワードも発行されました。日本の 周辺では、中国、台湾、韓国、モンゴル、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、 オーストラリア、ニュージーランド等の国々から運用がありました。 JARL のしごととして、2項目目には、国際アマチュア無線連合(IARU) に加盟する日本 の代表機関として、世界のアマチュア無線団体と連携し、アマチュアバンドの確保や各国の アマチュア無線の普及発展に協力して行くこと明記しています。 私は、アマチュアコードに「アマチュアは、国際的であること」とありますが、国際的な JARL の活動としては、本末転倒で失態だと思っています。アマチュア無線機器は世界制覇を 果たしていますが、JARL には国際感覚がないのではと危惧しています。 なぜ、世界をリードすべき、アマチュア無線大国の日本が、国内的な「8J*90Y」の 運用にのみこだわり、国際的な「8J90IARU」 (仮)の運用を行わなかったのか、その 理由と経緯を、JARL組織運営について、理事会の審議等も含めて明確にご説明頂きたい。 【JARL 会員増強のための活性化について】 「JARL 創立 90 周年を迎えて」の会長挨拶の中に「今の JARL が直面している問題は、財政 と会員減だけでなく、会員の高齢化という重大な問題もあります。 」とあります。 JARL の存続と活性化については、青少年の育成が最優先・最重要課題ですが、直近の課題 としては、会員の平均年齢が65歳となっている組織として、再開局者の再入会にもつなが るアマチュア無線の趣味として魅力を感じる目標の再設定が必要です。 例えば、多数の会員が運用している国内 QSO のメインバンドである 7MHz では、私が以前目 標として運用した、JCC・JCG・WACA・WAGA の達成を目標とした QSO が殆ど聞かれません。な ぜならば、多くの会員が既に目標を達成し、新たな目標が見いだせないからです。 奈良県支部会員データでも、アマチュア無線を生涯の趣味と志して会費を前納されたはず の、ライフメンバーの方々の内、QSL 転送手数料を払っておられる方は、たったの3割強し かありません。 ミドルアワード・こてコテアワード・CQ 出版の創刊 70 周年記念アワードなど様々な JARL 以外の新たな魅力と目標の見いだせるルールへの挑戦が主流となっているのが現実です。 アマチュア無線を趣味とし、アクティブに運用されている、現 JARL 会員や新たに入会され る会員にとって、目標をもって新たに挑戦できる魅力ある JARL アワード発行等の戦略が不可 欠であると考えます。 理事会では見送られましたが町村番号の制定と市町村交信賞等の発行、WACA・WAGA 等を既 に達成した方が、例えば、新たに目標をもって再チャレンジできる、期間を限定した JCC・ JCG アワードの発行など、JARL が主導して、会員活動の活性化と会員増強に繋がる創意工夫 が必要です。 また、アワードでは、先の質問に書いた「**90IARU」では、世界の記念局の QSO ログが一括して自動で集計され、 アワード取得条件が整えば、すぐに PDF ファイル形式の IARU アワードが取得できるようになっていました。電子 QSL カード化を推進し、連携してスピー ディなアワードの取得も容易にできるシステムの構築など、様々な活性化案が考えられます。 会員増強として補助金をばらまき会員を増やそうとする手法は、連盟本部として無策に近 いと考えます。 JARL会員増強にも繋がる魅力ある新たな活性化策を講じて頂きたい。そのための連盟とし て具体的な手段や方向性を多数示して頂きたい。 以上、回答をよろしくお願いします。
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