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予
第1
測
方
法
はじめに
本予測は、平成 22 年国勢調査結果を基準とし、
「東京都区市町村別人口の予測」
(平成 24
年3月)の結果にもとづいて、区市町村ごとに男女5歳階級別人口に予測を行ったもので
ある。なお、
「東京都区市町村別人口の予測」の結果については、最新の推計人口を踏まえ
て補正を行った。
第2
1
予測の方法
予測期間
平成 27 年、平成 32 年、平成 37 年、平成 42 年、平成 47 年の5時点
2
予測対象
東京都及び区市町村ごとの男女年齢(5歳階級)別人口
3
予測方法
コーホート要因法を用いて予測を行った。
この方法は、ある年の男女年齢(5歳階級)別人口を基準とし、予測期間中の生残率※注1)や
純移動率※注2)を用いて将来人口を計算する方法である。
なお、0~4歳人口については、データの制約上、子ども女性比※注 3)を用いて予測を行った。
上記の方法を用いて、区市町村ごとに予測を行い、全区市町村の合計を東京都全体とした。
本予測では、
「東京都区市町村別人口の予測」の結果を最新の推計人口(「東京都の人口(推
計)(平成 24 年5月1日現在)」)で補正を行い、それを基礎データとして用いた。
本予測のフローチャートは図1のとおりである。
4
基準人口
予測の出発点となる基準人口については、
「国勢調査報告」(総務省統計局)による平成 22
年 10 月1日現在、区市町村別、男女年齢(5歳階級)別人口を用いた。年齢不詳の人口につ
いては、5歳階級別に按分し、基準人口に含めた。
※注1)
生残率:ある年齢(x歳)の人口が、5年後の年齢(x+5歳)になるまで生き残る確率
※注2)
純移動率:ある地域人口に対する他地域間との転入超過数の割合。転入超過数=転入者数―転出者数。
※注3)
子ども女性比=15~49 歳女性人口に対する 0~4 歳人口の割合
図1
予測のフローチャート
【基準人口】
平成 22 年男女年齢(5歳階級)別人口
(年齢不詳按分後)
5年後の生残率
5年後の純移動率
5年後の5歳以上の男女年齢(5歳階
級)別人口
5年後の 15~49 歳の女性人
口
5年後の子ども女性比
5年後の0~4歳の男女別
人口
5年後の男女年齢(5歳階級)別人口
(補正前)
補正内容の反映
「東京都区市町村別人口の予測(平
成 24 年3月)」による5年後の区市
町村ごとの総人口の予測値の補正
「東京都の人口(推計)」(平成 24
年5月1日現在)の推計人口※注4)
5年後の男女年齢(5歳階級)別人口
(補正後)
※以後、同様に平成 47 年まで計算を繰り返す
※注4)推計人口とは、国勢調査が5年ごとであるため、その間の人口について、直近の国勢調査人口をベースにその後
の毎月の住民基本台帳による人口増減を加えて推計した人口である。
5
将来の生残率
生残率とは、ある年齢の人口が、5年後の年齢に達するまで生き残る確率のことである。
本予測では、将来の5歳以上の人口の算出に用いた。
将来の生残率は、
「日本の市区町村別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成
20 年 12 月推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)の仮定値表にある区市町村ごとの男女
年齢(5歳階級)別生残率を用いた。
ただし、80~84 歳→85~89 歳及び 85 歳以上→90 歳以上の生残率については、別途「平成
17 年市区町村別生命表」
(厚生労働省大臣官房統計情報部)による生残率を「日本の都道府県
別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成 19 年5月推計)
」
(国立社会保障・人
口問題研究所)の仮定値表にある東京都の 80~84 歳→85~89 歳及び 85 歳以上→90 歳以上
の生残率の動きに合わせて推計した。
なお、三宅村の 80~84 歳→85~89 歳及び 85 歳以上→90 歳以上の生残率については、
「日
本の都道府県別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成 19 年5月推計)」
(国立
社会保障・人口問題研究所)の仮定値表にある東京都の生残率を用いた。
6
将来の純移動率
純移動率とは、ある地域人口に対する他地域間との転入超過数の割合を示したものである。
本予測では、将来の5歳以上の人口の算出に用いた。
純移動率は、「国勢調査報告」による男女年齢(5歳階級)別人口と「市区町村別生命表」
(厚生労働省大臣官房統計情報部)にもとづく男女年齢(5歳階級)別生残率を用いて算出
した※注5)。
将来の純移動率は、平成 17 年→22 年の純移動率をもとに、「日本の将来推計人口-平成
23(2011)年~72(2060)年-(平成 24 年1月推計)」
(国立社会保障・人口問題研究所)による
全国の将来人口の推移と「住民基本台帳人口移動報告」
(総務省統計局)による東京都と他道
府県間の転入超過数の動向を踏まえて、以下のとおり仮定した。
(1) 平成 17 年→22 年の純移動率
平成 17 年→22 年の純移動率は、
「国勢調査報告」
(総務省統計局)の人口と「日本の市区町
村別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成 20 年 12 月推計)
」による生残率を
用いて、以下のとおり区市町村ごとに算出した。
平成 17 年→22 年のx+5歳の純移動率=
{平成 22 年のx+5歳の国勢調査人口-(平成 17 年のx歳の国勢調査人口×平成 12 年→17
年のx歳→x+5歳の生残率)}÷平成 17 年のx歳の国勢調査人口
(2) 将来の純移動率
将来の純移動率は、以下のとおり仮定した。
①平成 22 年→27 年の純移動率=平成 17 年→22 年の純移動率×将来延長率
②平成 27 年→32 年以降の純移動率は、平成 22 年→27 年の純移動率を一定とした。
※注5)純移動率={x+5歳の国勢調査人口-(x歳の国勢調査人口 × x歳からx+5歳になるまでの生残率)}÷x歳
の国勢調査人口
x歳からx+5歳になるまでの生残率=生命表によるx+5歳の定常人口÷生命表によるx歳の定常人口
平成 22 年→27 年の純移動率における将来延長率については、表1の全国の将来人口の減
少傾向と、表2の「住民基本台帳人口移動報告」(総務省統計局)による各年の純移動率の
動向を踏まえて、表2の直近の純移動率の5年間の平均増減率※注 6)0.6 を用いた。
表1 全国の将来推計人口(中位推計)の推移
(単位;千人)
年次
全国の将来推計人口
平成22年
27
32
37
42
47
128,057
126,597
124,100
120,659
116,618
112,124
出典:「日本の将来推計人口-平成23(2011)~72(2060)年-」(国立社会保障・人口問題研究所)
表2 東京都の転入超過数及び純移動率の推移(住民基本台帳ベース)
年次
転入超過数(人)
住民基本台帳人口(人)
各年10月1日現在
平成12年
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
54,920
68,118
73,275
66,400
72,881
86,562
90,079
94,500
83,000
56,220
48,331
11,814,109
11,895,235
11,988,676
12,065,354
12,148,203
12,234,975
12,328,919
12,422,890
12,512,396
12,590,678
12,645,695
純移動率
転入超過数÷住民基本台帳人口
0.00465
0.00573
0.00611
0.00550
0.00600
0.00707
0.00731
0.00761
0.00663
0.00447
0.00382
純移動率の5年間の平均増減率
1.5
1.3
1.3
1.2
0.8
0.6
出典:「東京都住民基本台帳人口移動報告」(東京都総務局統計部)
7
将来の子ども女性比
子ども女性比は、15~49 歳の女性人口に対する0~4歳人口の割合を示したものである。
本予測では将来の0~4歳人口の算出に用いた。
将来の子ども女性比は、「国勢調査報告」(総務省統計局)に基づく平成 22(2010)年の区市
町村ごとの男女別子ども女性比をもとに、
「日本の将来推計人口-平成 23(2011)年~72(2060)
年-(平成 24 年1月推計)」
(国立社会保障・人口問題研究所)による全国の男女別子ども女
性比の増減を用いて、以下のとおり仮定したものを用いた。
(1)子ども女性比の将来設定(5年後の子ども女性比=直近の子ども女性比+増減)
平成 27 年の子ども女性比は、平成 22 年の子ども女性比に、平成 22 年から 27 年の増減を加
えて算出した。以後同様に、直近の子ども女性比に増減を加えて算出した。
表3 区市町村別の将来の男女別子供女性比で用いた増減
年次
子ども女性比の
増減(男)
子ども女性比の
増減(女)
平成22年→27年
27年→32年
32年→37年
37年→42年
42年→47年
-0.00129
-0.00655
-0.00023
-0.00023
-0.00023
-0.00174
-0.00623
-0.00020
-0.00020
-0.00020
※注6)純移動率の5年間の平均増減率={Σ(H18-H22 純移動率)÷Σ(H17-H21 純移動率)}の5乗根
(2)子ども女性比における将来の増減
子ども女性比における将来の増減は、表4の全国の将来推計にもとづく子ども女性比の5年
間の増減を用いた。ただし、平成 42 年以降の増減については、平成 37 年の増減を用いて一定
とした。
表4 全国の将来の男女別子ども女性比
年次
子ども女性比(男)
子ども女性比(女)
平成22年
27
32
37
42
47
0.09990
0.09862
0.09207
0.09184
0.09436
0.09684
0.09531
0.09357
0.08735
0.08714
0.08954
0.09187
5年間の増減(男)
5年間の増減(女)
-0.00129
-0.00655
-0.00023
0.00252
0.00248
-0.00174
-0.00623
-0.00020
0.00239
0.00234
*注) 全国の子ども女性比は、「日本の将来推計人口-平成23(2011)~72(2060)年-(平成24年1月推計)」
(国立社会保障・人口問題研究所)の結果をもとに算出した。
8
「東京都区市町村別人口の予測」(平成 24 年3月 29 日公表)の補正
「東京都区市町村別人口の予測」による予測人口(以下、補正前予測人口という。)につい
て、平成 24 年5月1日現在を補間推計し、推計人口(平成 24 年5月1日現在)との差分を
補正値とした。この補正値を将来5時点の補正前予測人口に加えたものを補正後の予測人口
とした。
H24.5.1 現在の補正前予測人口=
(H27 の補正前予測人口-H22 基準人口)×(19/60)+H22 基準人口
補正値=H24.5.1 現在推計人口-H24.5.1 現在の補正前予測人口
補正後の H27 予測人口=H27 の補正前予測人口+補正値
H32 以降の補正前予測人口の補正も同様の計算による。
第3
予測資料
将来予測に使用した主な資料は、次のとおりである。
(1)「国勢調査報告」
(総務省統計局)〔平成 12(2000)年、17(2005)年、22(2010)年〕
(2)「東京都区市町村別人口の予測(平成 24 年3月)」(東京都総務局統計部)
(3)「日本の将来推計人口(平成 24 年1月推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)
(4)「日本の都道府県別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成 19 年5月推
計)」(国立社会保障・人口問題研究所)
(5)「日本の市区町村別将来推計人口-平成 17(2005)年~47(2035)年-(平成 20 年 12 月推
計)」(国立社会保障・人口問題研究所)
(6)「東京都住民基本台帳人口移動報告」(東京都総務局統計部)
(7)「東京都の人口(推計)」(東京都総務局統計部)
(8)「人口動態統計」
(東京都福祉保健局)