第3回~アンチエイジング講座 ・・・平成18年8月 暑い夏が今年もやってきました! ビールにアイス!大人もお子ちゃまも (^_-)-☆ちょっと、飲まない、食べない訳になりませんね。 歯科医の私にとっては、夏と冬は、むし歯予防に本気な親心がメラ メラと湧き上がり、いつも以上に指導に力が入ってしまいます。が …先月説明いたしました、キシリトール(代用甘味料、糖アルコール)が 1997 年から厚生省の認可がおり、誰でも何処でも使用、購入ができ るようになりました。お酒の後、甘い物の後にキシリトール類を摂 って頂ければ、虫歯を予防できる(むし歯予防のサプリメント)、 夢のような甘味料が今後、皆様の健康を守る大きなアイテムになり ます。 今月は、たくさんの代用甘味料が、お酒、菓子、清涼飲料水、etc に使われていますので皆様に砂糖と代用甘味料の違いを知っていた だこうと思います。 1. 甘味料としての砂糖の問題点 砂糖の摂取の歴史は古いのですが、甘味料として家庭で使用さ れるようになったのは、たかだかこの 200 年あまりのことです。 甘味料としての砂糖は、ショ糖(スクロール)とその製造時の 不純物を含んだものの総称です。近年食生活が豊かになるに従 って、おいしさの追求のみならず“健康”が指向されるように なってきました。つまり砂糖の過剰摂取による、肥満、心臓、 糖尿病、心身症=(カルシウムが減少し、イライラ症状が起 こる、更に砂糖の量、蓄積量がエスカレートすることにより発症)、 および虫歯等への影響についても注目されるようになり、いわ ゆる生活習慣病(成人病)の発生を予防する立場から、摂取量 の制限あるいは砂糖に替わる甘味料、すなわち代用甘味料が、 ダイエット、インスリンの調整、虫歯予防などの目的で普及し てきました。 砂糖 ~…虫歯の原因菌=ミュータンス菌 (S.mutans、S.sobrinus)はショ糖=砂糖 を基質として、歯面に不溶性のグルカンを 形成し歯垢=プラークの PH を低下させ歯質を脱灰し、虫歯を 発症させますが、砂糖のとりすぎよりも、摂取頻度が問題にな り、量ではなく砂糖を食べる回数が多い、口に含む時間が長い ことが虫歯を引き起こします 砂糖と脂肪=砂糖はやみつきになりやすい味であるため、“甘 い麻薬”=どうしても摂取量が多くなりがちで、必要以上にと りすぎると、私達の身体に具合の悪いことを起こします。糖類 は代謝されたエネルギーとなりますが、余った糖類はグリコー ゲンの形で肝臓に蓄えられます。それでも余ると脂肪になり、 身体の中に貯まっていきます。私たちが普段 からたくさん食べるご飯やパンなどの炭水化 物に加えて、砂糖をとりすぎると肥満になり、 動脈硬化や糖尿病を引き起こします。 (文末の代用甘味料の表をご覧ください。) すなわちむし歯にならない代用甘味料の第一選択は上記の中のと くに糖アルコール類です。特に皆さんが何気なく購入されている のどあめ、あめ類は袋の裏に内容表示が書いてありますので、砂糖 不使用などと表に表示されていましても、必ず裏の表示を見て確認 してみてください。ちなみに砂糖不使用でも、はちみつ、果糖、ブ ドウ糖は、酸を発生し虫歯を起こしますので!また歯にやさしい、 むし歯を作りにくい!などの商品表示の言葉にも!ご用心!ご用 心! Drゆみのひとり言~むし歯予防のポイント+食品(お菓子等)! 時代と共に、本当に体と心に良い食べ物が次々と出てきますが、あ まりにも関係者の知らないことの当たり前、知っていても伝え方が 下手であることが多すぎるため、信頼性のあるデーターをいかに調 査し、良い物を皆様に伝えていくか?が私の昔からの気持ちです・・ 皆さまに!知って頂くこと、伝えることの大切さを痛感しています。 歯科の立場から、お菓子、甘いものは誰もの楽しみです、あれもだ め、これもダメではなく、楽しみながらの、むし歯予防を!! 今 後もお伝えしていきたいと思っています。 1. 歯磨き 2. 食生活 3. フッソ塗布、フッ素類の使用 4. 定期健診 5. 代用甘味料の上手な使い方例えば=キシリトール~むし歯予 防のサプリメントとしてママ&パパのポッケにはいつもキシ リガムを!家族全員で楽しみながらのむし歯予防を! ~とても嬉しいお話~ 7月26日、定期健診で来院された林るいちゃん、あおいくんの 美人ママ!代用甘味料の入ったあめの袋をわざわざ持参され、内容 のチェックをお願いしますとのこと!~この小さな行動こそがマ マの心からの愛情です。小さな行動、心の持ち方が 大きな愛へとつながると…いつも思います、願い ます(^_-)-☆ 2.予防の主役はあなたです 唾液検査で自分リスクを知りましょう! 原因が違えば、予防法も違います。 むし歯の原因の組み合わせは人それぞれです。毎日歯磨きをし ていてもむし歯になる人とならない人がいるのはそのためです。 検査は簡単・短時間、もちろん痛くありません。 ~はじめに~イスにリラックスして腰掛けた状態で、味の ついていないガムを5分間かみ、静かに唾液を出します。 検査1・あなたの唾液の量はどれくらい? 唾液が多く出るほど… 1. 口の中の食べ物を早く洗い流します。 2. 歯の質を強くします 3. 抗菌作用が働きます 検査2・あなたの唾液の中和力はどれくらい? 食後(数分で歯の表面に小さな穴があき=顕微鏡下) 歯が溶けやすい環境から、どれくらい早く通常の状態 に戻るのがわかります。 (唾液緩衝能検査) 検査3・あなたのむし歯菌の数はどれくらい? ご自分の唾液を培養しむし歯菌を検出し、むし歯菌の 量(数)を調べます。 ミュータンス菌…むし歯のきっかけを作る菌 (早期に現在のむし歯菌の量、また定期的 にむし歯菌の量のチェックができる) ラクトバチラス菌…むし歯を進行させる菌 ~の量、数を検査します。 歯がダメになり、抜歯に至るまでの原因の、約 90%がむし歯(う 蝕=カリエス)と歯周病です。これからの歯科医院は ただ、主訴たる部分を削って処置するだけではなく、 事前にご自身のリスクを調べ、検査結果を知って頂き、 ご自身と歯科医院で一緒にむし歯、歯周病を予防する ことにより健康な心と体を作り上げていくことができ る時代になってきました。 人をはじめとする動物は噛めなくなると、老化のスピード高ま ることはよく知られています。また、よくかむと唾液も多く分 泌されます。この唾液分泌こそが、若さを保つ秘訣です。また 今後、唾液、もしくは口腔粘膜から今、話題の DNA(遺伝子)解 明まで簡単で、痛くない検査がすでに導入されはじめています。 益々自身の真の細胞レベルが解明される時代がきます。 まさに!唾液!!すばらしいパワー… ※第27、28回講座で詳しく記載していますので、またご覧 くださいませ アンチエイジング! 健康なこころと体はお口の予防から そして天使の微笑みとアンチエイジングは 家族全員で! 9月は7月の指導でお伝えできなかった新米ママ、パパ、大 きいママ、大きいパパにもっと楽しく仕上げ磨きができるよう な、内容をお伝えしたいと思います(^_-)-☆。 代用甘味料の種類 代用甘味料の種類 糖質系 非糖質系 単糖類(ブドウ糖、果糖) 天然甘味料(ステビオ) 二糖類(マルチトース、パラチノースなど) 合成甘味料(アスパルテーム 少糖類(ガラクトオリゴ糖など) 糖アルコール キシリトール(原材料=木糖) 酸を発生しない! ソルビトール(原材料=ブドウ糖) マルチトール(原材料=麦芽糖) エリスリトール 還元水飴(原材料=でんぷん)
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