議事録

仙台市公民館運営審議会議事録
(平成 23 年度 11 月・定例会)
○ 日 時
平成 23 年 11 月 16 日(水)午前 10 時~12 時 5 分
○ 場 所
青葉区役所 4 階 第 2・第 3 会議室
○ 出席者
[委 員]
梨本雄太郎会長、佐藤憲子副会長、跡部薫委員、阿部重樹委員、石井山竜平委員、
大泉太由子委員、小岩孝子委員、小松州子委員、齋藤純子委員、佐藤直由委員、
照井栄一委員、傅野貞雄委員、堀越清治委員、松村弘美委員、森忠治委員
(15名中15名出席)
[事務局]
中央市民センター:山口センター長、森センター次長兼事業係長、湯村管理係長
青葉区中央市民センター:中野センター長、鈴木企画調整係長
宮城野区市民センター事業推進室:岩澤室長、相沢主幹兼企画調整係長
若林区中央市民センター:渡邊センター長、原河企画調整係長
太白区中央市民センター:高橋センター長
泉区中央市民センター:佐藤センター長、吉田企画調整係長
生涯学習部:遠藤部長、佐藤生涯学習課長
地域活動推進課:會田課長、永澤企画係長
(公財)ひと・まち交流財団市民センター課:竹村課長
[傍聴人] 0 名
○ 配布資料
別紙一覧のとおり
○ 協 議
事務局:始めに会長・副会長の選出ですが、市民センター条例施行規則第 9 条によりますと委員の
皆様の互選となっています。
委
員:今回、会長と副会長のご両人とも退任となりますので、会長には、今まで委員に長く携わ
り、いつも冷静で適切なご意見をおっしゃる梨本委員に、副会長には地域の中で活動していて
市民センターにも詳しい佐藤憲子委員をご推薦いたします。
事務局:ただいま会長に梨本雄太郎委員、副会長に佐藤憲子委員というご提案がございましたが、
よろしいでしょうか。(一同同意)
皆様のご賛同をいただきましたので、会長に梨本雄太郎委員、副会長に佐藤憲子委員と決定
させていただきたいと思います。それでは会長並びに副会長にご挨拶をお願いいたします。
会
長:
(挨拶)
副会長:
(挨拶)
事務局:これ以降の協議は規則により会長が議長となり議事を進めていただきます。
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それに先立ち、事務局より資料のご説明をいたします。お手元の「資料 16 附属機関等の
設置及び運営の基準に関する要綱」の第 4 条第 2 号で、この会議を公開にするか非公開にす
るかについて決定することになっています。同じく第 4 条の第 3 号に議事録の作成について
も規定されていますのでご確認ください。それでは、会長よろしくお願いいたします。
会
長:まず会議の公開、非公開については、個人情報やその他重要機密事項がない限りは原則公
開となっているようですが、委員の皆様方からご意見等ございますか。
(なし)特になければ、
原則公開とお認めいただいたことにしたいと思います。
(一同承認)
議事録等につきましては、これまで、事務局で作った議事録案を各委員で確認し、必要であ
れば修正を加えるという手続きでやってきました。議事録の最後に、会長と当番の委員 1 人
が署名しますが、いつも名簿順でお願いしているので、今回は跡部委員にお願いします。
(委
員了承)では、議事録及び署名人については、これでお認めいただきました。(一同承認)
それでは続いて「定例公民館運営審議会の日程について」は、事務局から説明してください。
事務局:事務局から公民館運営審議会の日程案をご提案いたします。資料 3 をご覧ください。本審
議会は市民センター条例施行規則第 10 条第 2 項により 2 月ごとに 1 回開くものと規定されて
います。事務局案としては原則として第 3 または第 4 水曜日の午前に開催することとし、資料
のような日程案を組みました。なお、会場につきましては、基本的には中央市民センターを会
場とさせていただきますが、状況に応じて他の市民センターや市役所庁舎等に会場が変更にな
る場合もあるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
会
長:ただ今説明のあった日程案について、委員の皆様からご意見あるいはご質問はございます
か。
(なし)では、基本的にこれに従って進めていただくことでお願いします。(一同承認)
では、次に「その他」とありますが、事務局で何か用意されているものはありますか。(特
にございません)
委員から、この場でご提案されたいことなどあればお出しいただければと思います。
(なし)
それでは、協議はこれで終了とさせていただきます。
○ 報 告
会
長:次第の「4 報告」に移ります。審議会の運営について、今日初めてですので事務局から
ご説明をお願いします。
事務局:事務局から今後の審議会の運営の仕方等も含めてご説明させていただきます。今回お願い
している委員 15 名のうち、再任の委員が 6 名、新任の委員が 9 名ですので、まずは改めて、
今、市民センターがどんな役割を担いながら、地域でどんなことをやっているかを,お手元の
資料を元にご説明します。その後に、今後の審議会の運営についてご説明するという手順で進
めさせていただきます。
まずは市民センターの概要についてご説明させていただきます。
(資料 4 に沿って説明)
会
長:今の説明について、委員の皆様方からご質問等出していただければと思います。
(なし)
では私から、震災関連でどういう影響を受けたのか、その直近の状況については別途ご説明い
ただけるのか、確認させてください。
事務局:仙台市の場合、基本的には指定避難所は小学校、中学校がなっていますが、それでも受け
きれないという状況も今回多く発生したので、3 月 11 日以降は市民センター41 館で避難者の
方々を受け入れ、併せて 1 週間なり 2 週間、避難所対応もしてきました。仙台市では 4 月以
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降は避難者の方々の集約化を図る中で、特に宮城野区や若林区の市民センターでは、集約避難
所ということで、7 月まで避難者の方々が生活されるような状況もございました。併せて、震
災を受けて建物の被害も大分ありましたので、市民局が中心となって施設を補修し、5 月初め
頃から順次オープンしてきたところです。現在のところ幸町市民センターが修理中ですが、11
月 29 日からオープンします。鶴ケ谷市民センターと南光台市民センターは建物を建て替えな
くてはいけない状況にあり、これから取り壊し、地元のご意見をいただきながら新たな建物の
建設の手続きを進めていくことになります。現在、全館再開済みが 53 館、一部再開済みが 1
館、休館が 5 館となっています。
(資料 11 参照)
会
長:資料 11 についてご説明いただき、ありがとうございます。
他に、市民センターのあり方や現状等々について、ご質問などあればお願いします。
委
員:23 年度に教育局から各区役所区民部の公所に組織変更した、とあります。区役所区民部
と、各区中央市民センターが、何か一緒に特色を持ってやっていくのか、あるいは財団本部と
の関連がどうなるのかなど、ご説明いただきたいと思います。
事務局:今のお話については、このあとご報告しようと思っていました。
今年の 5 月 1 日の組織改正に基づき、区中央市民センターが、区役所の区民部の公所に位
置付けられ、現在は区の組織として活動しています。併せて、職員は教育局の職員として併
任もしていますので両方の立場で、区の意見もきちんと伺いながらやっていくことになって
います。今回移行した大きな目的の 1 つとして、市の総合計画に、今後、きめ細かな地域づ
くりを進めいていくという大きな柱がございまして、これまでも各地域で市民センターは地
域づくりという様々な活動はしてきましたが、区の様々な組織とも連携を強化しながら地域
のためにいろいろな活動ができるようにしていきたいということがあって、各区中央市民セ
ンターが区役所に位置付けられたということです。区中央市民センターが、コーディネート
機能をより一層発揮しながら地域のために様々な活動ができるように進めているところでご
ざいます。震災を受け、各地域でも、防災などいろいろな地域課題を解決するための活動な
ども地域ごとに起きてきます。地区市民センターの地域懇談会などで取り上げられる地域課
題も、きちんと区中央市民センターが把握し、それを踏まえた区における災害のための計画
作りなど、連携した活動はこれから行っていかなくてはと思っています。
委
員:先程、震災関係の話が出たので、今後のことも視野に入れて確認できればと思います。3
月までは、避難所としての役割は市民センターにはなかったと思いますが、これからは指定避
難所として市民センターも位置付けられるのでしょうか。例えば、学校は指定避難所でしたが、
荒町小学校は敷地の隣に新しい市民センターがあります。荒町小学校は都市ガスなので、4 月
4 日まで暖房が使えなかった。ところが荒町市民センターは電気ですから、部屋のエアコンが
2 日目の午後から使えた。市民センターに避難された方は暖かかったけれど、小学校の体育館
に早くから避難した方々はお年寄りも含めて寒い中に丸ストーブがいくつかしかない所で過
ごされた。救援物資は学校にあったので 1,200 食のアルファ米を水に戻して食事にしてもらっ
た。市民センターには救援物資が無いので、帰れる人は一度帰って、停電になった冷蔵庫から
全部持ってきて下さいということで、自宅のお醤油や野菜などを持ち寄って市民センターで味
噌汁などを作った。学校と市民センターが近いのであれば、例えばお年寄りや乳幼児は市民セ
ンターへ、他の一般の方は学校へというような住み分けを、学校としてはやりたい。市民セン
ターにもそういう要望があると思う。この辺りの住み分け、連携はどこでされるのか、もう進
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めているのか、それから町内会長達との連携をどう取るのかなど、市民センターの役割を今後
考えるうえでも大切なことだと思う。ここで発言するのは筋違いかもしれませんが、教えてい
ただければ大変ありがたいと思います。
事務局:今回は避難者が最初の時点で 10 万人を超えたこともあり、通常の指定避難所である小、
中学校だけでは収容しきれず、いろいろな施設が避難所機能を担いました。それぞれの市民セ
ンターと学校との役割がどうなのかということも課題として挙がっています。今、仙台市では
復興計画を作っており、間もなく最終案を議会に提案させていただくことになっています。そ
れ以前に、中間案を 9 月に公表し、パブリックコメントも募りましたが、市民センターを始
めとする公共施設、さらには民間の施設も含めた避難所のあり方について、今後考えなければ
いけないと思っております。備蓄のあり方については当然ですが、その施設の機能のあり方、
さらには地域的に避難所までの距離などもございますので、仙台市として、それぞれの地域に
合わせて避難所を今後どのように確保していくのか、避難された方に対する備蓄品等をどのよ
うにしていくのかも検討しています。この復興計画の後に続く、個別の防災のあり方や避難の
あり方を決めていく地域防災計画は、現在消防局が所管していますが、こちらの見直しにも取
り組んでいるところです。このような状況において、市民センター、学校等を含む様々な公共
施設について、避難所の考え方を種々検討し、計画ができるまで待つのではなく、できるとこ
ろから、整理がついたところから始めていこうというのが現在の考え方でございます。
会
長:この辺りの議論は、地域によっても、学校や市民センター、その他の公共施設の配置状況
も違いますので、これからの話かとも思っています。今後、動きがあれば適宜この会でもご報
告いただくことでよろしいでしょうか。
(一同同意)
では事務局から、この公民館運営審議会の役割などについての説明をお願いします。
事務局:
(資料 6 に沿って説明。併せて、資料 7 及び資料 9 についても説明。以下、資料 8 から資
料 10 の説明)
平成 22 年度は仙台市の基本構想や基本計画の見直しの時期でございまして、その検討を進
める中で、学びを重視し、地域づくりに重点を置いた計画の中間案が公表されました。これを
踏まえた検討内容として「市民センターを活かした地域づくりの推進に向けて」という計画案
について平成 22 年 11 月の公運審でお示しし、これと並行して、生涯学習課が所管する、社会
教育委員の会議という審議会でも今後の市民センターのあり方についてご説明をする中で、2
つの審議会から様々なご意見をいただいたところでございます。この計画案は「今後の本市に
おける地域づくりの方向性」
、
「市民センターの位置づけ」
、
「市民による主体的な地域づくりを
連携して推進するための体制の構築」という内容で、区中央市民センターを区役所組織に位置
付けることも含めたもので、それについて昨年 11 月から 1 月までの期間でご意見をいただき
ました。公運審としては臨時会も含めて 4 回開催し、平成 23 年 1 月末に意見書にまとめて提
出していただきました。それが資料 8 です。その後、教育委員会において、市民センターを活
かした地域づくりの推進に向けて、区中央市民センターの業務を区に補助執行させ、区中央市
民センターを区に移管することに関して説明するとともに、併せて、公民館運営審議会と社会
教育委員の会議の意見書の報告をし、協議をしていただきました。審議会の意見を踏まえなが
ら基本的には毎年評価を行い必要な改善を図っていくこと、社会教育の質を確保することなど
の教育委員会としての意見をいただいて、平成 23 年 5 月に区中央市民センターを区役所の組
織に位置付ける組織改正を行いました。この意見を受け、前期の公民館運営審議会に、資料
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10 のとおり、市民センターの各種事業評価のあり方について公民館運営審議会の意見をいた
だきたいということで諮問いたしました。しかし、前期委員の任期終了まで期間が短かったこ
ともあり、まずは事業評価についての勉強会を2度開催させていただきました。その研修会資
料を、説明も含めてまとめているところで、引き続き今期の審議会で市民センターにおける各
種事業のあり方について検討していただくようお願いしたいと考えているところでございま
す。今日はそこまでのご説明が詳しくできませんし、今日が初めての委員もいらっしゃいます
ので、まず市民センターとはどんなところかをご理解いただいてから資料を見ていただければ
と考えております。
次の審議会では、現在、仙台市の市民センターの事業についてどんな評価の仕方をしている
かも含め、改めてご説明の機会を作らせていただきたいと思っています。併せて、今後、どこ
をどのように議論していただくかという事務局としての基本的な考え方もお示しし、今後、審
議を進めていただければと考えています。
もう一つの課題は、先程お示しした「仙台市市民センターの施設理念と運営方針」に関して
です。これは平成 21 年から 25 年までの時期のものとなっており、今日お願いした委員の皆
様の任期が 25 年 10 月までとなりますので、これについても併せてご議論いただける機会を
作れればと思っています。ただし、最初に評価のあり方についてご審議いただくようになって
ございますので、その状況も踏まえて次の課題に持っていけるように、今後、事務局でも急い
で考え方をまとめる作業をさせていただき、それに基づいてご審議いただければと考えており
ます。
会
長:盛りだくさんの説明でしたが、この審議会の役割について規則ではどうなっているかとい
う説明がありました。それと、今期の審議会の役割、検討すべき内容として、市民センター事
業の評価のあり方について検討することと、これが資料 10 のとおり、前期審議会に対する中
央市民センター長から受けた諮問を今期も受け継ぐ形になるという説明をいただきました。評
価についてどう検討するかは資料も含めて次回の説明となりますが、今期の役割としてまずは
評価のあり方について検討するということと、もう一つは「市民センターの施設理念と運営方
針」の切り替えの時期が我々の任期に入ってくるのでそこも含めて検討するという、2 年間で
2 つの課題が、今、示されたと理解しています。委員の皆様から、テーマの選び方、進め方等
についてご質問など出していただければと思います。
委
員:今回新任ですので理解しきれないところもありますが、大体の流れについて、今までの議
論や市民センターの役割やこれまでの経緯のご説明を受けました。
3 月 11 日の震災を受けて、
指定避難所や市民センターにも市民の約 1 割が押し寄せるという状況でした。この時に、地域
においては市民センターや学校との位置関係、ハード面のこともあり、様々なことへの対応と
いうご苦労がそれぞれの市民センターにもあると思います。個別の案件はもちろんですが、3
月 11 日を経た今、平成 25 年からの計画に活かすためにも、公民館運営審議会でも 1 つの柱
として災害が再来した時にどうしていくのかという視点が必要ではないかと思います。仙台市
の復興計画は 11 月末の臨時議会を目途に策定されています。また、これを踏まえて地域防災
計画というものが練られていきます。これはもちろん大切だと思いますし、我々も議論してお
りますが、同時に公民館運営審議会の目線、視点からも、あり方や今後どうするかについても
触れていく。それだけに特化することはなく、一つの柱で構わないと思いますが、そういう要
素を入れていかないと、そちらに任せて 3 月 11 日以前の内容をそのままやりましょうという
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だけでは物足りない。市民から求められる役割としては、そういう視点が必要ではないかと思
います。付け加えさせていただければ、資料 9 に「仙台市震災復興計画」に対する提言書が挙
げられていますが、この中でも震災について大変教訓となるテーマが書かれています。こうい
うことも、提言したからこれで終わって、じゃあ元に戻りましょうというわけにはなかなかい
かないのではないかと思います。また、地域においては高齢化社会が進んできております。今
日は社会学、福祉学の先生もおいでですが、そういう視点で見るとどんどん世の中が変わって
います。今までの事業評価と同時に、これからは震災を契機とした地域づくり、あるいは市民
センター等の役割のあり方というものにもこの 2 年間で触れていく、議論していく、あるいは
提言をしていくことが大切ではないか。この点についてもぜひご検討いただきたいと思います。
会
長:資料 9 は前期の委員の方はお分かりかと思いますが、会議の回数や時間をかけることがで
きない中で緊急でまとめたものなので、これで十分かというとやはりまだ物足りない。もう少
し検討する余地がある、さらに具体的なものをまとめていかなくてはいけないということがあ
るかと思います。要するに、一つ新しいテーマとして、災害時の対応というようなものにもう
少し具体的に取り組むべきではないかというご意見をいただいたと思います。他の委員の方も
ご意見などあれば、併せて伺いたいと思います。
委
員:私も今の委員の意見に賛成です。前期も公運審の委員として関わらせていただきましたが、
やはり 3.11 は大きなこと。今、市民センターが地域とともに歩む市民センター、地域の中心、
拠点となるということを、去年も皆さんとの話し合いの場を随分設けてきましたが、地域の中
心となる市民センターであるためには地域とつながりを持っていかなければいけないという
のが大きな課題だと思います。それが学校だったり、町内会だったり、社会資源だったりなん
だと思います。そことつながりを持たない中で実現できるものではないということも、前年度、
委員からたくさん出てきました。3.11 に市民センターが避難所となった所もあるし、早く閉め
てしまった所もある。3.11 の時の市民センターへの不満や不安が地域にたくさんあるというこ
とは、どなたもご存じだと思います。もっと公運審として、市民センターがそういう時にどう
あるべきかを考えていかないと、中心となる市民センターの役割を果たせないのではないかと
思っているので、それも加えて話合いができればいいと思っています。
委
員:大規模災害時の市民センターの役割について、今期も考えを深めていく、検討を進めてい
くという意見に、私も賛成します。今、高齢化という単語が出ましたが、付け加えさせていた
だくとすれば、仙台市では地域によっては多国籍化が進んでいる地域もあるので、日本語を母
国語としない方達も市民の一人として認めていくという多様な市民生活のあり方を仙台市が
目指していくのであれば、こういう大規模災害時に多国籍化という問題も避けては通れないの
ではないかと思います。
委
員:3 月 11 日は私が地域の避難所の対策本部長を務め、いろいろなことがありましたが、住
民に津波の被害が及ばなかったことでは私どもは非常に安心でした。紫山地区には市民センタ
ーも学校も無く、そこのお年寄りが町内会長を先頭に寺岡に来ました。物資を配布して皆さん
には自宅に帰ってもらいましたが、どうしても揺れが来て怖いという方は集会所に収容しまし
た。しかし食料や水は寺岡小中学校にあるだけで、集会所には全くない実態でした。私どもは
高森地区でしたが、小学校の校長先生から学校にすぐ来てくれと連絡がありました。たまたま
その日、学校で施設運営委員会があり、もう少しで終わるという時に地震が来ました。すぐ町
内会長や社会福祉協議会関係者で全校の安否確認を指図し、全校の皆さんが無事か、いるかい
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ないのかという情報を集めました。ところが北高森の電柱が倒れて変電所の前なので全部停電
してしまい、そこから緊急対策が始まりました。市民センターの館長もいらっしゃいましたが、
物凄く大きな地震なので、市民センターはボランティアさん達が来た場合の収容先や宿泊所に
してもらう、自分達も一切車は持ち込まないで駐車場に使おうということでした。外部から来
た方は小学校の校庭を開放して駐車場にする。ペットを連れた人は全部鉄棒につないでもらう
よう紙に書いて、ペットは体育館に入れませんでした。ガソリンも灯油も無いので、手押しポ
ンプでスタンドから上げて 40 リットル確保しましたが、それも切れたのが 3 日目。7 階以上
に住む方々は、船酔いするような余震で帰れない、ドアを開けると部屋中ごちゃごちゃになっ
ているということでした。避難した中には、骨折した人、インシュリンを打っている方なども
いて、怪我をした方は東北大学病院に救急車で運びましたが、骨折くらいではと帰されました。
近くの松田病院になんとか入院させてもらいましたが、今は境目の人達が最優先だということ
でしたので、患者さんも納得して帰りました。そういう時にどこに連れて行ったらいいかのマ
ニュアルも無いということが 1 つ。それから今回一番困ったのが油の問題です。夏祭りで使う
綿飴機の発電機がたまたま 1 台あり、それでストーブを焚いてやっと暖をとりましたが、市民
センターもダメージを受けて暖房等も使えないということがあるので、今後、復興計画に携わ
る場合にはそういうものを備蓄して確保すべき。我々は実働部隊で、婦人防火クラブの皆さん
が炊き出しをしてくれて、水は自宅にあるものを持ち寄って使うなど、学校と我々と社会福祉
協議会、市民センターが連携して切り抜けたというのが実態です。我々が集まって会議するの
はいつも市民センターですので、是非そういう機能を位置付けて欲しい。市民センターは、ボ
ランティア受け入れも含めて泊まれる施設です。体育館では寒くてお年寄りはなかなか大変だ
ろうと思うので、和室の解放も含めてお願いできれば、我々も仕事がやりやすくなる。とにか
く 2 泊 3 日、全町内会長は一睡もしないで頑張りましたが、我々会長も高齢化しています。こ
ういう時にこそ中学生などのパワーも必要。
会
長:今、何人かの方から、3.11 以降の社会状況も踏まえて市民センターに突きつけられている
課題が何なのかについて、この審議会でも取り上げるべきではないかというご提案をいただき
ました。中身については次回以降、続けて考えていくことになるかと思いますが、個人的には
運営方針や施設理念のようなものにも含まれるものだという理解の仕方もできるかというこ
とと、その一方で、やはりもう少し具体的にきちんと方針を示すという別立てのテーマになる
か、その辺りが調整のしどころかと考えていました。この点については、市の地域防災計画の
策定スケジュールも伺い、それにこちらがどう関わるかということにもなるでしょう。それと
もう一つ、スケジュールのことを言えば、前期に諮問のあった事業評価のあり方について、い
つ頃までにまとめる必要があるのかも、併せて事務局からご説明ください。
事務局: 基本的には 2 年間という任期ですので、年度での処理はなかなかできないと思います。
前期 1 年を 10 月で区切ったとして、ここまで評価についてご検討いただく。後期の 1 年でそ
の評価に基づく形で市民センターのこれまでのあり方を考えていけば、また、次につながる作
業として 5 年間の運営方針がどうだったのかという評価もでき、それに合わせた見直しをして
いけばうまく繋がっていくのではないかと思います。2 年目の 11 月から翌年の 10 月が今期の
後半となりますので、地域防災計画のスケジュールを確認しないと何とも言えませんが、そこ
も踏まえて見直しを考えていければいいのではないかと思っておりました。
会
長:地域防災計画も踏まえて、次回以降検討することになるかと思います。今の点について、
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委員からご意見などありますか。
委
員:実は今日とても違和感があるのは、非常にメンバーが変わったということ。ここにおられ
る方々がとても大事な見識を社会教育に出して下さるということは一切疑いませんが、自分は
前回も関わらせていただいて、後半はとにかくあまりにも議論が不十分なので、できるだけメ
ンバーは変えずにやった方がいいのではないかという意見がたくさん出てきた印象がある。ど
ういうことか、振り返ってお話すると、自分は 3 期・6 年委員をさせていただいていましたが、
ここしばらくは市民センターの所管を巡ってかなり抜本的な議論がされてきました。つまり教
育機関として教育行政が管轄すべきか、それとも一般行政の傘下に入り一般行政とできるだけ
連動性を持ちながらやっていくべきかという議論です。こういう議論は仙台に限らず全国的に
非常に大きく広がってきました。つまりコミュニティの活性化を考えようとした時には地方分
権の流れを受けて首長のマネジメント力が高まってくる、そして首長が地域を考えようとした
時には教育行政という首長の意向とは違う所にあるものを自分達の意向として活用させてい
くという思いを非常に強く持つ自治体が増えて、実際に社会教育施設をやめていく動きが全国
的に広がってきています。自分はそれに対しては、公民館という施設はできるだけ地元に使い
こまれる施設であり、地域の方々にとって一番大事な施設であるのだから、そういう体制でさ
えあればどちらでも構わないという見方です。教育行政の中であるから使い勝手がいいかとい
うと必ずしもそうでもない。しかし、市長部局移管というのは、どちらかと言うと行政として
使いたいという意図があるわけです。そのため、むしろ窮屈になっていくケースの方が全国的
には多いことを情報として集めていたので、これはかなり注意しないといけないと思ってきま
した。この 6 年間で大きな動きが何回かありましたが、自分の記憶では梅原市政の時にかなり
急な形で市長部局移管の話がありました。その時の我々の受け止め方は、公運審や社会教育委
員の会議で何を議論したところでもう決まったことだからやるんだろうというムードでした。
その後、市政の継続が無くなり、その話もリセットされました。我々としては継続審議という
形で、仙台プランというものの議論をしました。できるだけ住民と職員が一緒にワークしなが
ら地元として公民館を改造していくような動きを誘発できないかということを意図したいく
つかのプランを出しました。そして、去年の 11 月にいきなり、来年度に市長部局移管の話が
ありました。拙速である、本来であれば職員側から一番働きやすいような提案がなされるべき
ではないかという意見を自分も言いましたし、そういう手続きが無くて、将来的にそういう立
場にない方々によって機構が変わっていくのは非常に問題ではないかということで、喧々諤々
議論しました。そういう中で、公運審も社会教育委員の会議でも非常に短期間ながら意見書を
出しました。つまり、そういう形で大分もめたということです。それを受けて事務局から提案
されたことは、こういう形で堰をきって動いてしまうが、それを堰止める一つの手立てとして、
公運審の機能に評価というものを入れていくということでした。我々はそれをとても素晴らし
い提案と受け止めたわけではありません。全市で 60 館程ある施設に対する評価という機能を、
いきなりこの委員会が持つのは土台無理な話であり、よほど検討しないといけないということ
を我々は議論してきました。そういうこともあり、今年度に入ってたった数か月、議論はしま
したが、この議論というのは完結ではなくて継続していかなければいけないものと自分は認識
しています。震災の問題を議論してはいけないと言うつもりはありませんし、3 月 11 日とい
う大きな経験をしたのですから、防災に加えてこの事態をどう学習していくのか、踏み出しの
意味も含めて震災の事は大事に扱うべきだと思います。しかし、やはり評価に関する議論はま
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だまだ未成熟な段階で前期が終わっていることもあり、一体どう扱うべきか逡巡している。伺
いたいのは諮問するのかしないのかということで、自分の認識では、前回から引き続き諮問と
してこのテーマを扱うのかと思っていたが、今日の話ではよく分からない。事務局として一体
どのように考えているか、ぜひ教えていただきたい。
事務局:先程から、継続して議論していただくというお話をしているところでございます。
併せて、評価のあり方については、実際に今、地区館ごとの自己評価や、制度としても仙台
市による施設管理者としての評価はしておりますので、それを受けて第三者的な評価としてど
のような評価のあり方があるかも踏まえ、見直すべき所があればご意見をいただくなど、事務
局としての考え方をまとめたものを次回お出しして、それを元にご意見をいただければと思っ
ているところです。諮問は、今期もそのまま続いていると我々は考えています。
会
長:事業評価については、前期で終わったのではなく、今期も引き続き検討していくという説
明がありました。委員が大幅に入れ替わったのも確かなので、前期の議論を今期にどう受け継
いでいくかについては、資料を元にご説明いただくことになります。今日の資料も盛りだくさ
んでこの場だけではなかなか理解しきれないところもありますので、評価についての資料もで
きれば事前にお送りいただき、委員が勉強してきたうえでまた質問等を遠慮なく出していただ
くということで次回に臨むのがよろしいかと考えます。今、事務局からの審議会の運営につい
て報告があり、それを受けて、今期のテーマについての問題提起も含め、かなり活発にご意見
いただいたところですが、言い残したこと、ぜひ言っておきたいことがあればお願いします。
委
員:新人ですが、今までの公運審の状況は、大枠でお聞きしています。私達も限りなく勉強
させていただき、継続的な議論の中に加わらせていただきたいと思っています。ただ評価に関
しては、ぜひ事務局にお願いしたいことがあります。ここに、学校の協働型学校評価に関わっ
ている委員が私も含めて複数おりますが、仙台市で行っている行政評価と少し性質が違う部分
を私達はイメージしています。第三者評価もありますが、ただの通信簿ではなく、次につなが
る評価というPDCAのサイクルでやってきた経緯がございます。それをどういう仕組みでや
ってきたか等々も含め、仙台市の行政評価と教育局の協働型学校評価のプランも資料として出
していただけたら、いろいろと議論しやすいのではないかと思っています。
会
長:事務局には、これも次回以降、よろしくお願いします。
委
員:市民センターでは、既に来年度の事業企画に入ってきている時期だと思います。今回の防
災対応については、市民センターごとにいろいろな状況にあり、建物が壊れた所などもありま
した。市民がどんなふうに市民センターを見たのか、感じたのか、あるいはこうして欲しいと
いうようなご意見があると思います。これらについて、市民の意見を集めるという意味で、学
校、市民センター、あるいは町内会の防災幹部の方などが一堂に集まる懇談会を開くような機
会をぜひ企画に入れていただけないかと思い、提案いたします。
委
員:今のことに関して、東中田地区では、東中田市民センターとともに町内会、学校、それか
ら私達、ほっとネット東中田といったいろいろな施設が一緒に組んで、既に 3 回ほど集まりを
持っています。他にも、このように既に動いているところはあるのではないかと思います。
事務局:先程のご提案のように、今年度の事業については、震災を受け、地域の課題を踏まえた事
業も考えるように財団にお願いしています。地域により様々ではありますが、東中田では今の
お話のような活動をしています。また、例えば宮城野区市民センター事業推進室では、被災さ
れた町内会の方々や避難所になった市民センター職員などが一堂に会し、それぞれの状況を確
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認したり、今後のあり方について検討する懇談会を開催しましたが、それぞれの地域で防災を
どうしていくか、地域の方々から意見をいただくという取り組みもしております。併せて、来
年度もこのような事業を考えてもらえるよう財団に話しているところであり、できるだけその
ようなことを踏まえた事業計画を作っていければいいと思っています。
会
長:今期 2 年間の中で検討すべきことが山積みのように思いますが、この審議会にも適宜情報
提供していただきながら取り組んで参りたいと思います。
委
員:確認です。事業評価の諮問は 23 年度に行われているので、今日から始まる 23 年度の約
半年でそれを引き継ぐのは当然と思いますが、24 年度に入っても、23 年度に受けた諮問はそ
のまま引き継ぐということですか。
会
長:事業年度とこの審議会の任期がずれているのでそこが難しいのだと思います。私の理解で
は、2 年間の任期のうちの前半 1 年間、つまり 24 年の秋頃までの間に、評価についての結論
を出していくということでしょうか。
委
員:24 年度の後半に、施設のあり方と運営について、震災対応のことも含め、24 年度の新た
な諮問を受ける可能性があるというわけですね。分かりました。
会
長:テーマなど、具体的にどう進めていくかは動きながらまた考えていくことになるかと思い
ます。ともかく、次回までに事務局から資料をいただき、勉強しながらまた検討していきたい
と思います。
事務局から、何か他にご説明いただくことはありますか。(ございません)
それでは、報告はこれで終了とさせていただきます。このあとは事務局に運営をお返ししま
す。
事務局:それでは次第の「5
その他」として、改めて皆様から全体を通してのご意見、ご質問等
がありましたらお願いしたいと思います。(なし)
特になければ、本日の公民館運営審議会はこれにて終了といたします。
次回審議会は、平成 24 年 1 月 25 日水曜日の午前 10 時開始で準備を進めさせていただきま
す。後日、委員の皆様方にはご案内を差し上げますのでよろしくお願いいたします。
本日は長時間にわたるご協議ありがとうございました。
会
長
会議録署名委員
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