平成 28年 8月 ツインズ通信 通信第80号 京都府助産師会多胎支援グループ ~えんどう豆~ えんどう豆の会 〒604-8493 京都市中京区西ノ京南両町 33-1 公益社団法人 京都府助産師会 毎日暑い日が続きますね。妊娠中、授乳中の方は、例年以上の暑さを感じておら れることでしょう。 多胎育児中の方、暑さと忙しさでバテておられないでしょうか。無理をせず、夏を 楽しみたいですね。 今年の夏号のテーマは、「多胎育児中のご家族の思い」です。父、母、祖母、姉の立 場から多胎への思いを書いていただきました。多胎ちゃんを支える大変さ、温かい 想いなど一緒に感じていただけたら嬉しいです。 多胎育児への思い ふたごママからのメッセージ ふたごならではのエピソード 浜口典子 ①妊娠中からとにかくしんどい 9キロ痩せた壮絶なつわりがやっと終わったと思ったら、今度は日に日にお腹が 大きくなり、歩くのもやっとでした。えんどう豆の会に参加したとき、先輩双子ママ さんより「とにかく安静に。安静とは横になることです」と伺って、暇さえあれば横 になるようにしていました。買い物は行かずに、ネット通販か家族に買ってきてもら い、料理や洗濯は母にやってもらいました。完全な引きこもり状態でしたが、家族の サポートのおかげでなんとかなりました。お腹はバランスボールを抱えたようにな り、横になるのも辛く、床に落ちたものは拾えず、足の爪は切れなくなりました。け れども、とにかく横になっていたおかげで、管理入院をすることなく、37週で無事 に男の子の双子を出産することができました。えんどう豆の会に参加したおかげで、 安静にすることの大切さを教えていただきました。 ②ものすごく話しかけられる 双子ベビーカーで外出すると、とにかく人気者になれます。「頑張ってるねぇ」 「かわいいねぇ」「国の宝やねぇ」と、たくさんの人が笑顔で話しかけてくれます。駅 やスーパーで皆さんに手伝ってもらい、本当に助かっています。 ③いい意味で開き直れる 出産後は手抜き・時短・適当をモットーに、気楽に育児をしようと心掛けました。母 乳が出なくても「ミルクは腹持ちがいいし、よく寝てくれる」と気持ちを切り替え、 お風呂も毎日入れなくてもいいや、と無理はしませんでした。二人が同時に泣いて も、いつか泣きやむだろうと諦めて、こうなったら記録しておこう!ビデオを回し ていました。一人だと神経質に育児をしていたかもしれませんが、双子なんやしし ゃーない、と開き直れました。 ④名前を呼び間違える 二卵性で全く顔が違うのに、二人の名前を呼び間違えたり、ミックスした名前で 呼んでいたり・・家族みんな、一日一回は間違えます。 ⑤夫の育児スキルが上がる 沐浴を二人分、おむつ替えも二人分やってもらうと、自然と夫の育児スキルが向 上しました。双子じゃなかったらこんなに育児に協力してもらえてなかったのでは ないかと思います。 三つ子のおばあちゃんから のメッセージ 岡田 英美 三つ子の妊娠が分かり、怖くなって「減数したい」という嫁、「生んで欲しい」と言う 息子の思い、授かった命は生むのが当然と思う主人と私、ひたすら娘の体を心配さ れる嫁のご両親、周囲のさまざまな思いが次第に「母子ともに健やかに、無事に生 まれて欲しい」という願いとなり、小さいながら男の子3人が元気に生まれて早や 4 年が経ちました。 初め、たいへんさを思って尻込みしていた嫁も、我が子はどの子も可愛く、ミルク の量や排便を3冊のノートにきっちりと記録し、偏りが無いように気を配っていまし た。1 歳までは負担を分散させるため、ひと月交代でそれぞれの実家に滞在する形 を取りました。一家がいる間は目の回る忙しさでしたが、「お陰で蜜に孫の世話をで きる」と、嬉しい思いで過ごしました。何よりも「息子夫婦に子育てを楽しんで欲し い」というのが、私の願いでした。時にはシッターさんにも入ってもらい、夫婦は子 育ての喜びを感じる余裕ができたのでしょう。二人は4人目を望み、昨年 12 月、無 事女の子が生まれました。 三つ子たちは、時にけんかもしますが、お互い に慰めあったり、譲り合ったり、分け合ったり。 小さいながら「お互い様」を知っています。一 人が歌えば皆で声を合わせ、すぐに遊びが始 まります。4年間一人っ子だった長男に「僕と 母さんと二人っきりでどうすんのよ!」とよく 文句を言われたのとは大違いです。 顔はよく似ていますが、性格も、好みや得意 なことも違っています。今は団子のように育っ ていますが、それぞれ自分の個性を生かして育っていって欲しいと思っています。 ふたごのパパからの メッセージ 家族としての思い 小亀正人 我が家には、3歳になったばかりの男女の双子がいます。妊娠中にえんどう豆のファ ミリー教室に 1 度参加させてもらいましたが、その時の自己紹介で実感がありませ んとか、赤ちゃんの抱っこの仕方がわからず落としそうで怖いなどと話したことを よく覚えています。今思い返してもこの先どうなることか全く想像が付いていませ んでした。妻は、産まれてから約 1 か月半までは実家に里帰りしており休日の昼間に 様子を見に行く程度でした。お盆休みを機に妻と双子が帰ってきましたが、私は仕 事に行けば何も変わらない通常の生活でした。30 代前半、自分の裁量で仕事がな んでもできるようになった頃で夜遅くまでバリバリと仕事をしていました。ある日、 帰ると泣き止まない双子を抱え、どうしていいかわからないと妻が泣いていました。 夫として父として、何かしなければという思いにかられ、毎月何十時間と残業して いた仕事を定時で切り上げ、育児を中心とした生活をするように変えました。 今ではどうやって過ごしていたかほとんど覚えていません。かなり追い込まれて 必死の生活を送っていたのだと思います。今では 朝ご飯、着替え、保育園の送り、お風呂、寝かしつけ などを毎日こなしています。 もうすぐお父さんになる方、父として実感ないと思 います。男ですからそんなもんです。産まれてから 必死に頑張りましょう。 もうすぐお母さんになる方、男とはそんなもんです。 何していいかわからないんです。面倒ですがまずは 何をしたらいいのか教えてください。6 ヶ月になる頃 には良いパパになるはずですから。 ふたごのお姉ちゃん からのメッセージ 中学 2 年生 あんり 私の弟はふたごです。双子は周りの人には「いいな~」って言われたりするけど、正 直、全然そんなことはないです(笑)。 兄弟がいる人でも「弟うるさいわー」とか言う人がいるけれど、私の弟は双子やし、 うるささも2倍。むかつくんも2倍(笑)全部2倍になります。もちろん、かわいさも2倍 ですけど・・・(笑)。それに双子だから全然面倒はみなくていいから楽です。ずっと二 人で遊んでいるんで。弟は本当に仲がいいんです。「何がおもろいねん」って言うく らい毎日二人で笑ってるし、部活もクラブチームも一緒です。 「家族で誰が一番好き?」って聞いたら二人ともお互いの名前を言います(笑笑)。 生まれる前からずっと一緒の自分の片割れがいつも一緒にいるのはうらやましい です。 いつもうるさいしむかつく2人だけどそんな弟が好きです。 現在中学2年生のお姉ちゃんと4年生 の双子の弟君。 弟たちのクラブチームの試合の応援 に来てくれる優しいお姉ちゃんです。 日時:平成 28 年10月 15日(土) 平成 29 年 2 月 18 日(土) 10:00~12:00 場所:京都府助産師会館 参加費:2000円(資料込)、同伴家族 1000 円 妊娠中で体調が悪く教室に参加できない方、個別相談したい方、 出産後の育児相談、授乳相談など 訪問料:先着 20 名様は2500円(通常は5000円) 京都の多胎妊娠・出産・育児情報を無料提供 ツインズ通信(多胎情報誌)をホームページに掲載しています お申込み方法: ファミリー教室 : 京都府助産師会ホームページの「カレンダー情報」から、又 は「事業案内」→「えんどう豆の会」からお申込み下さい。 お電話・メール・FAX でも可 メルマガ : ホームページ「事業案内」→「えんどう豆の会」から。 訪 問 : 京都府助産師会へお電話、メール、または FAX をお願いします。 ファミリー教室の先輩ママ講師募集中! 編集後記 今年はリオオリンピックです。エストニアから三つ子のマラソン選手が出場していました。 多胎だからこその、競い合い、助け合える関係があるのかもしれません。そんな「多胎ならで は」の関係を見守っていきたいですね。 (大藤 栄)
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