ソフランシール 162B (硬化剤)グレー 東洋ゴ厶化工品販売株式会社

製品安全データシート
平成21年5月30日
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1. 化学物質等及び会社情報
製
会
住
担
電
品
当
話
部
番
名:
社:
所:
門:
号:
ソフランシール 162B (硬化剤)グレー
東洋ゴ厶化工品販売株式会社
東京都新宿区天神町10番
防水資材販売部
03-3235-1713 ファックス番号 03-3235-1500
2. 組成、成分情報
単一製品・混合物の区別
含
化
有
成
学
( 単一製品 ・ 混合物 )
分
名
含
有
量
官報表示化審法
整 理 番 号
C A S
N o .
P R T R 法
労働安全衛生法
通知対象物質
含 有 成 分
化
学
名
含
有
量
官報表示化審法
整 理 番 号
C A S
N o .
P R T R 法
労働安全衛生法
通知対象物質
15~20%
3,3ジクロロ-4,4ジアミノジフェニルメタン
略称:MBOCA
9.2%
フタル酸ビス
(2-エチルヘキシル)
略称:DOP
22%
登録済
4-95
3-1307
登録済
非該当
101-14-4
第一種 120
117-81-7
第一種 272
非該当
該当 242
該当 479
無機充填材
その他物質
酸化チタン
45~50%
3.0~5.0%
3.1%
登録済
登録済
1-558
登録済
非該当
登録済
非該当
13463-67-7
非該当
非該当
非該当
該当 192
ポリエーテル
ポリオール
3. 危険有害性の要約
有
害
性 : MBOCAとして
慢性毒性 : IARC(国際癌研究機関)はMBOCAをマウス、ラットに長期間経口投与し
た場舎、発ガン性が認められたと述べている。
労働安全衛生法においては、特定化学物質第2類に指定されており、
性的に曝露されると、ヒトの呼吸器系、消化器系、泌尿器系(例えば血尿
等)、皮膚等に対して重度の健康障害を生じる恐れがあると考えられてい
る。
変異原性 : バクテリアに対する変異原性あり。
DOPとして
蒸気は目、鼻、喉を刺激する。高濃度の蒸気(ミスト、煙)結膜、呼吸器
の粘膜を刺激し、悪心、嘔吐を催す。DOPは安全性が広く調べられてい
るフタレート系可塑剤であり、各国で使用されている。その摂取、接触、吸
入時の急性毒性は低い。
分 類 の 名 称 : MBOCAとして急性毒性物質、その他の有害性物質
4. 応急措置
目に入った場合
皮膚に付着した場合
吸 入 し た 場 合
飲み込んだ場合
:
:
:
:
直ちに流水で10分間以上洗眼した後、眼科医の診察を受ける。
石鹸と水でよく洗う。
新鮮な空気の場所に移し、安静にさせる。症状がひどいときは、医師の診察を受ける。
多量の水または、牛乳を飲ませて吐かせてから医師の診察を受ける。
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平成21年5月30日
製品名 : ソフランシール 162B (硬化剤)グレー
5. 火災時の措置
消
火
消 火 方
剤 : 粉末ドライケミカル、二酸化炭素、泡消化剤.大量の噴霧水
法 : 初期の火災には、粉末、炭酸ガス、砂などを用いる。
大規模火災の際には、泡消化剤などを用いて空気を遮断することが有効である。
消火活動の際には有毒ガスが発生するので、自給式呼吸器を着用する。
6. 漏出時の措置
除
去
方
法 : こぼれた場所の換気を良くする。安全眼鏡、保護手袋、防毒マスク等を着用し作業する。
火気の使用を禁止する。部外者の立入りを禁止する。
少量の場合は、紙、布、おがくず、土砂等に吸収させ除去した後、水洗いする。
大量の場合には、何よりも拡散の防止を図る。できるだけ液体を容器に回収する。回収で
きなかったものに対しては、少量漏出時の措置をとる。
7. 取り及い及び保管上の注意
取
り
扱
い : 換気の良い場所で取り扱う。局所排気装置の設置が望ましい。
取扱い時には、安全眼鏡、不浸透性手袋を必ず着用する。
作業終了後は手洗い、うがい、目の洗浄を励行する。
保
管 : 冷暗所に密栓して保管する。
保管場所は火気厳禁。
8. 暴露防止及び保護措置
MBOCAとして
管 理 濃
許 容 濃
DOPとして
管 理 濃
許 容 濃
度 : 0.005mg/m3 作業環境評価基準(労働省告示に定める)
度 : 0.01ppm
ACGIH(米国)
度 : 設定されていない
度 : 5 mg/m3
日本産業衛生学会(1998年度版)
3
(TLV-TWA) ACGIH(1998年度版)
5 mg/m
酸化チタンとして
管 理 濃 度 : 10 mg/m3 ACGIH TLV 値
許 容 濃 度 : 未設定
保
護
具 : 保護眼鏡、不浸透性手袋、状況に応じて防毒マスク
9. 物理的及び化学的性質
物 理 的 状 態 : 着色粘稠液体
粘
度 : 8000±2000 mPa・s/25℃
液
比
重 : 1.4~1.5(20℃)
溶
解
性 : トルエン・キシレン・酢酸エチル・MEK等の溶剤に溶解する。
水に不溶
10. 安定性及び反応性
引
火
点 : 215℃
安 定 性 ・ 反 応 性 : 常温では安定している。
11. 有害性情報
MBOCAとして
急 性 毒
刺
激
感
作
変 異 原
亜 慢 性 毒
性
性
性
性
性
:
:
:
:
:
経口 LD50 ラット 5000mg/kg
未測定
未測定
バクテリアに対する変異原性あり
未測定
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平成21年5月30日
製品名 : ソフランシール 162B (硬化剤)グレー
DOPとして
急 性 毒
性 : 経口
経口
経口
経口
経皮
静脈
LD50
LD50
LD50
LD50
LD50
LD50
ラット
マウス
ウサギ
モルモット
ウサギ
マウス
3/5
30g/kg
1500mg/ kg
34g/ kg
26g/ kg
25g/ kg
1060mg/ kg
DOPとして
感
作
性 : 皮膚刺激性
ウサギ
500mg/24H Mild
目刺激性
ウサギ
500mg/24H Mild
高濃度の投与で、ラット、マウスの肝臓や腎臓、精巣に影響がでるが、サル(霊長類)を
用い試験では、影響は現れていない。
慢 性
毒 性 : 1980年、きわめて高濃度のDOPをラットに投与すると肝臓に腫瘍を引き起こすことが
報告されたが、その後の研究で肝腫瘍はげっ歯類に特有のメカニズムで起きることが明
らかになり、ヒトへの発ガン性はないと考えられている。
さらに、国際ガン研究機関(IARC)の最新の報告(2000年2月)によると、従来「2B」(ヒ
トに対して発ガン性がある可能性がある)の分類であったが、今回「3」(ヒトに対する発ガ
ン性について分類できない)の分類へと改正された。
変 異 原 性 : 微生物による変異原性試験を行った結果、陰性であった(DNAを傷つけない)。
生 殖 毒 性 : 雌雄のマウスにDOPを餌に混ぜて与え、同一ペアによる複数回の交配を行った。その
結果、144mg/kg/day以上の投与で、不妊及びペア当たりの生存児数の低下が認めら
れた。一方、マーモゼットを用いた試験では、精巣への影響は認められない。
催 奇 形 性 : マウスの妊娠0日から17日に、DOPを試料に混ぜて91mg/kg/day以上投与した試験
では催奇形性作用が認められた。ラットの妊娠0日から20日に1055mg/kg/day投与し
た試験では、催奇形性作用は認められなかった。
内 分 泌 撹 乱 作 用 : エストロゲン活性を評価したところ、生体内試験(卵巣摘出ラットを使った子宮肥大反応
試験)では活性を示さなかった。
酸化チタンとして
有害性は特になし
12.環境影響情報
DOPとして
分
解
蓄
魚
積
毒
性 : 容易に分解する。生分解性がある。既存化学物質安全点検結果では分解性良好な物質
に分類されている。
性 : 既存化学物質安全点検結果では濃縮性がないあるいは低い物質に分類されている。
性 : ヒメダカ TLm 48時間 10800pprn(TLrn :半数致死濃度)
13. 廃棄上の注意
廃
棄
方
法 : 残液、液の付着した廃棄物は、自社で処分する場合は、適切な焼却炉により焼却する。
または、廃棄物処理の許可を有する廃棄物処理業者に委託して処理をする。
14. 輸送上の注意
: 分類なし
国連分類・番号
輸送に対する適用法令
: 消防法、船舶安全法、航空法、道路運動車両法等
輸送の特定の安全対策及び条件 : 輸送途上での漏れを防止するため、密栓してあることを確挈する。輸送
時は直射日光、降雨が当たらないようにする。損傷のないように輸送を
行う。
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平成21年5月30日
製品名 : ソフランシール 162B (硬化剤)グレー
15. 適用法令
消防法
労働安全衛生法
(労衛法)
PRTR法
海洋汚染防止法
危険物 第4類第4石油類 危険等級Ⅲ
特化則
: 特定第2類物質(MBOCA)
表示物質(法第57条施行令第18条) : MBOCA
通知対象物質(法第57条の2)
: 242(MBOCAとして)
479(DOPとして)
192(酸化チタンとして)
第一種指定化学物質
: 政令120(MBOCAとして)
政令272(DOPとして)
DOPとして D類
16. その他の情報
1)
2)
3)
4)
5)
4.4―ジアノミ―3.3―ジクロロジフェニルメタン適正取扱い指導書(化成品工業協会)
製品安全データシートの作成指針 (社)日本化学工業協会(平成4年8月)
溶剤ハンドブック(浅原照三他編、講談社)(1976)
化学物質の危険・有害便覧 (労働省安全衛生部監修、中央労働災害防止協会)(1992)
Dangerous Properties of Industrial Materials, 6th ed.
(N.1.Sax 他編、Van Nostrand Reinhold Company)(1984)
6) 危険物ハンドブック(ギュンター・ホンメル編、シュプリンガー・フェアラーク東京(1991)
7) 13700の化学商品(化学工業日報社)(2000)
8) 化審化学物質(通商産業省基礎産業局 化学品安全課監修、化学工業日報社)(1991)
9) 国立衛生研究所、化学物質情報部編集、厚生省化学安全対策室監修、国際化学物質安全カード)(ICSC)
日本語版 第3集、834. 835(1997)
10)NPRIRI 2, 32, 1975 Raw Materisal Data Handbook, Vol 1 :Organic Solvents, 1974
(National Assoc. of printung Ink Research Institute. Francis McDonald Sinclair Memorial
Laboratory, Leigh Univ. ,Bothlehem,PA 18015)
11)TPKVAL 2,59,1961 Tokshikologiya Novykh Promyshslennykh Khimicheskikh vesbchestv
Toxicology of Industrial chemical Substances. For English Translation
12)EVHPAZ 4,3,73 Environmenntal Health Perspectives. U.S. Govemment Printing Office,sut of
Documents.
Washington,DC 20402 No.1-197213)IMEMDT 29,269,82 IARC Monographs on the Evaluation of Carciogenic Risk of Chemicals to Man.
WHO Publications Center USA,49 Sheridan Ave.,Albany, NY 12210 V.1-197214)JIHTAB 27,130,45 Journal of Industrial Hygiene and Toxicology. Cambridge, MA v.18-31-1936-49.
15)NTIS PB250-102 National Information Service. Springfield, VA22161 Formally U.S.Clearinghouse
For Scientific and technical Information
16)85JCAE-,389,86 Prehled Prumslove Toxicologie:Organicke Latky,Marhold,J.,Prague,
Czechoslovakia Avicem 1986
17)可塑剤工業会、可塑剤インフォメーション, No.7 1997
18)可塑剤工業会、可塑剤インフォメーション、臨時号 2000
19)Kurata,Y.,Kidachi,F.,et al.Toxicological sciences,42-282-293 1998
20)IARC nomograph Vol.77,p1-, 2000
21)大場琢磨他、衛生試験所報告、No.93, 1 1975
22)Tyl RW et al, Fundam, Appl. Toxicol., Vol 10,395-412 1988 または NTP 86-309,National Toxicology
Program 1986
23)小泉睦子他、「フタル酸エステルの生殖及び発生に対する毒性影響についての最近の研究」日本食品化学
学会誌 vol.7(2),65-71(2000)
24)Lamb JCIV,Chapin RE.,et al. “Reoroductive effects of four phthalic acid esters in the mouse.”
Toxicol. Appl.Pharmacol.,88.255-269(1987)
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製品安全データシート
平成21年5月30日
製品名 : ソフランシール 162B (硬化剤)グレー
5/5
25) (株)三菱化学安全科学研究所、フタル酸エステルのエストロゲン活性試験、 (1997)
26) Zacharewski,T.,Meek,M.D.,Clemons,J.H.,et al. Toxicological Sciences,46.282-293(1998)
27) 既存化学物質ハンドブック、第5版、P972,978 化学工業日報社 (1998)
28) (財)化学品検査協会、報告書 : 「DEHPの微生物による分解試験亅(1993)
29) 通産省化学品安全課監修、「化審法 化学物質」化学工業日報社 (1994)
30) 竹内正幸他、日本薬学会第96年会講演要旨集(4月5~7日)Ⅲ P139 (1976)
○本文中の記載内容は、当社の最善の知見に基づいて作成しておりますが、情報の正確さ、安全性を保証する
ものではありません。
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において、安全な使用条件を設定くださるようお願い申し上げます。