監査等の種類(概要)

監査等の種類(概要)
≪監査委員による監査≫
1 監
査
1.定期監査
1.定期監査(地方自治法第199
(地方自治法第199条第
199条第4
条第4項)
◆監査委員は,市の財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理について監査を行います。
◆「財務に関する事務」とは,予算の執行,収入,支出,契約,現金及び有価証券の出納保管,財産管理
等 の事務を指し,適正かつ効率的に行われているかどうかといった観点から監査を行います。
◆「経営に係る事業」とは,公営企業会計に係る事業のように収益性を有する事業を指し,これらの事業
が合理的かつ効率的に行われているかどうかといった観点から監査を行います。
◆監査委員は,これらの監査を定期的に行うこととされており,玉野市では,全施設・課を対象に一次は
出先機関や施設(10~11月)を,二次は庁舎内各課(1~2月)について,2年で1巡を基本に実
施しています。
2.行政監査
2.行政監査(地方自治法第199
(地方自治法第199条第
199条第2
条第2項)
◆監査委員は,必要があると認めるときは,市の行政全般について,その事務や事業の内容が,合理的か
つ効率的に行われているか,また,法令等の定めるところに従って適正に行われているかどうかといっ
た観点からテーマを決めて適時に監査を行います。
3.随時監査
3.随時監査(地方自治法第199
(地方自治法第199条第
199条第5
条第5項)
◆監査委員は,定期監査のほかに,必要があると認めるときは,市の財務に関する事務の執行及び経営に
係る事業の管理について監査を行います。
例「工事竣工検査立会」
: 契約管理課が実施する工事竣工検査に立会し,市の発注工事が,契約書,設
計書及び関係法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかどうかを主眼
として,関係書類や現地調査により,監査を実施します。
検査対象工事は,原則として100万円以上の単市工事とし,工事の選定に
ついては,契約管理課と相談のうえ決定します。
4.財政援助団体等監査
4.財政援助団体等監査(地方自治法第199
(地方自治法第199条第
199条第7
条第7項)
◆監査委員は,必要があると認めるときは,市が補助金等の財政的援助を与えている団体,市が4分の1
以上出資している団体及び公の施設の指定管理者等に対し,その財政的援助に係る出納及びその他の事
務の執行が適正かつ効率的に行われているかどうかといった観点から監査を行います。
◆玉野市では,補助団体等については,補助金交付額が決算額でおおむね30万円を超える団体の中から
毎年1~2団体を,また,公の施設の指定管理者については,指定管理者制度を導入している施設の中
から毎年1~2団体を選定し,監査を実施しています。
5.その他の監査
5.その他の監査
(1) 住民の直接請求に基づく監査(地方自治法第75条)
・選挙権を有する者の総数の50分の1以上の連署をもって,その代表から市の事務の執行について
監査の請求があったときに,請求に係る事項について監査します。
(2) 議会の請求に基づく監査(地方自治法第98条第2項)
・議会から市の事務の執行について監査の請求があったときに,請求に係る事項について監査します。
(3) 市長の要求に基づく監査(地方自治法第199条第6項)
・市の事務の執行について,市長の要求があったときに監査を行います。
(4) 市長又は企業管理者の要求に基づく職員の賠償責任に関する監査
(地方自治法第243条の2第3項又は地方公営企業法第34条)
・出納を行う職員等が故意又は重大な過失(現金については,故意又は過失)により,保管する現金
等を亡失し,又は損傷したとき,あるいは,支出等の権限を有する職員が故意又は重大な過失によ
り法令の規定に反して市に損害を与えたと認められ,市長等の要求があったときに,監査委員は,
その事実があるかどうかを監査し,賠償責任の有無及び賠償額を決定します。
(5) 住民監査請求に基づく監査(地方自治法第242条)
・市民は,市長などの執行機関又は職員の財務会計上の行為について,次に掲げる行為や事実がある
と認めるときは,このことを証明する書面を添えて,監査委員に監査を求め,必要な措置を講ずる
ことを請求することができます。
・なお,請求は原則として行為のあった日又は終わった日から1年以内に行うものとされています。
ア 違法又は不当な
(ア)公金の支出
(イ)財産の取得,管理,処分
(ウ)契約の締結,履行
(エ)債務その他の義務の負担
イ 違法又は不当な
(ア)公金の賦課,徴収を怠る事実
(イ)財産の管理を怠る事実
2 検
査
例月現金出納検査(地方自治法第235条の2第1項)
◆市の現金の出納は,毎月定められた日に監査委員が検査することとされており,監査委員は,市長,会
計管理者又は企業管理者から提出された検査資料に基づき,会計管理利者及び企業管理者の保管する現
金(歳計現金,歳入歳出外現金,一時借入金,基金に属する現金及び預り金を含む。
)の在高及び出納
関係諸表等の計数の正確性を検証するとともに,現金の出納事務が適正に行われているか検査を行いま
す。
3 審
査
1.決算審査(地方自治法第233条第2項及び地方公営企業法第30条第2項)
◆監査委員は,市長及び企業管理者から提出された毎会計年度の一般会計,特別会計及び公営企業会計の
決算その他関係諸表の計数の正確性を検証するとともに,予算の執行又は事業の経営が適正かつ効率的
に行われているか,また,財政運営が適正に行われているか,計数分析や経営分析を行い審査するとと
もに,その結果を意見としてまとめ,市長等に提出するものです。
◆企業会計については,5月~7月に,一般会計・特別会計については6月~8月に実施しています。
2.基金運用状況審査(地方自治法第241条第5項)
◆監査委員は,特定の目的のために定額の資金を運用するために設けられた基金(注)について,その運
用状況を示す書類の計数を確認することなどにより,予算の執行又は事業の経営が,設置目的に従って
適正かつ効率的に運用されているかを審査します。
(注)基金:基金とは,様々な事業の目的で使用するため,条例により積み立てられている
市の預金で,玉野市では玉野市土地開発基金が対象となります。
3.健全化判断比率及び資金不足比率審査
(地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項)
(地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項)
◆監査委員は,市長から審査に付された決算に関する健全化判断比率(実質赤字比率,連結実質赤字比率、
実質公債費比率及び将来負担比率)及び資金不足比率並びにその算定の基礎となる事項を記載した書類
について,各比率が関係法令等に準拠して算定されているか,書類が適正に作成されているか審査を行
います。
≪外部監査人による監査≫
外部監査人による監査≫(地方自治法第252条の27第1項)
による監査≫(地方自治法第252条の27第1項)
外部監査制度は,平成9年6月の地方自治法の一部改正により創設された制度で,地方分権の推進
に対応した行政体制の整備と適正な予算執行の確保を図るため,市における監査機能の独立性・専門
性及び透明性の強化を図る観点から,監査委員の機能と併せ,市の組織に属さない弁護士などの高度
な専門知識を有する外部監査人による監査の実施を可能とした制度です。
その趣旨は,監査委員が行う監査の内容の一部について,監査委員による監査を補完し,外部の目
から市の事務をチェックすることにより,市の監査機能の一層の充実を図ることを目的としています。
外部監査制度には,包括外部監査と個別外部監査の2つの制度があり,玉野市においては平成18
年6月に「玉野市個別外部監査契約に基づく監査に関する条例」を施行し,個別外部監査制度を導入
しました。
個別外部監査とは,次の事項について,市民,議会又は市長から要求あるいは請求があった場合に,
監査委員の監査に代えて,市と契約を締結した外部監査人が行う監査です。
1.有権者の50分の1以上の連署による事務監査請求(地方自治法第75条第1項)
2.議会からの事務監査請求(地方自治法法第98条第2項)
3.市長からの事務監査請求(地方自治法第199条第6項)
4.市長からの財政援助団体等の監査要求(地方自治法第199条第7項)
5.市民からの住民監査請求(地方自治法第242条第1項)
市民のみなさんは,1と5の請求時に外部監査によることを請求できますが,1の場合は議会の議決を経て,
また,5の場合は監査委員が相当と判断したときに監査を外部に依頼します。
(議会が否決した場合、また,監
査委員が相当でないと判断したときは従来どおり監査委員による監査となります)