第4章 各課施策現状

第4章 各課の少子化対策関連施策実施状況及び
意見発表(要旨)
第3章で明らかにした尐子化により地域にもたらされると予想される問題点・課題に対して、
各課のプロジェクト委員に施策実施状況等を語っていただきましたが、その内容は、以下のよう
な状況でした。中には、その課とは直接関係のない内容もありますが、プロジェクト会議の意見
として掲載しています。(文頭に課の対応施策関連意見は・印を付け、その他意見は*印を付け
て区分しています。)
(1)総務課
・養老鉄道の利用客は、平成4年までは年間 1,080 万人程度と安定していましたが、それ以降、
年々減尐し平成 20 年度には、389 万人減の 691 万人となりました。平成 19 年度から「養老鉄
道活性化協議会」を設置して対策を検討し、補助金の導入や路線バスの接続強化等について取
り組んでいます。
・養老鉄道の利用者の減尐は、尐子化により高校生・大学生の利用が減ってきたことが大きな要
因であり、さらに子どもが減ってくると、益々利用者が尐なくなる恐れがあります。「養老鉄
道活性化協議会」では、自転車を乗せることを可能にしたり、イベント列車を運行するなどの
活性化対策を実施して利用者の増加を図っています。
・コミュニティバスについては、平成 21 年度から羽島市に乗り入れるなど、新たな路線(海津
羽島線)を作りました。定期券については全路線で使用できるようにし、割引料金の障がい者
の対象範囲も拡大して利便性向上に努めています。
・コニュニティバスの利用は主に学生と高齢者ですが、今年度から、石津駅と岐阜羽島駅を繋ぐ
路線を開設したことにより、一般の人も羽島市の人も利用しやすくなりました。今年度、ダイ
ヤ改正を行ったばかりであり、その効果はまだ検証できていません。
・夜間の通行の安全確保のため、区長・自治会長の要望によって防犯灯の設置を行っています。
また、乳幼児を交通事故から守るため、チャイルドシート購入助成(上限1万5千円)を実施
しています。
(2)財政課
・全てのグループで財政(予算確保)の悪化が懸念されましたが、尐子化などを背景に人口が減
れば消費が落ち、地域の収入もそれに伴って減ります。将来的には、働いて収入を得られる納
労働力人口も減るため、税収は減っていきます。予算の作成にあたっては、市税の収入だけで
なく、地方交付税や各種交付金・補助金の縮小も見込まれるため、現状と同規模の財政維持は
困難になります。そのため、基金の取り崩しや地方債の発行が必要となりますが、地方債の発
行は将来世代への負担増をもたらすことにもなります。
・税収減を補うため、まず売却が可能な資産と廃止になった町営住宅の跡地を平成 20 年度に売
却しました。また、平成 20 年度よりネットオークションを利用して公有財産の売却もはじめ
ており、養南中学校の備品を 140 万円程で売却しました。他に、広報紙の広告収入で 36 万円
程度、HPの広告収入で約 90 万円確保しています。
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・この他にも、一般財源を減らすため、単独事業に補助金を活用できるような制度を探していま
す。平成 20 年度と平成 21 年度は国の臨時交付金の活用ができ(地域活性化・生活対策臨時交
付金、地域活性化・緊急安心実現総合対策交付金、地域活性化・経済危機対策臨時交付金)、
施設の補修、救急車両と救助工作車の更新、道路整備、給食センター等の施設の取り壊し、水
道管の更新などに当てることができました。
・海津市出身者による「ふるさと納税」は、平成 20 年度は 139 万円ありました。
(3)税務課
・子育て家庭への減税などは子育て支援に有効ですが、税務課が主体となってやれることではあ
りません。名古屋市のようにトップダウンで行うことが必要です。
・尐子化の影響として、今後、市税の減尐が考えられており、税務課としては徴収率を上げるた
め次の対策を行っています。
① 徴収対策室の設置
県に職員を派遣して、差押さえなどの滞納対策研修を行っています。
こうした研修の成果として、平成 18 年度は 35 件 300 万円程度、平成 19 年度は 88 件 1010
万円程度、平成 20 年度は 119 件 1,200 万円程度、平成 21 年度は 97 件(9 月末現在)2,200
万円程度の差押えを実施しました。差押えについては、預金を中心に行っています。
② コンビニ収納
市民税は、平成 21 年度からコンビニでも納税できるようにしました。金融機関では、昼
間にしか利用できないための措置です。9 月末までにコンビニで納税した人は、4税合わせ
て 4,037 件の納付(市県民税 1,267 件、固定資産税 598 件、軽自動車税 1,587 件、国民健康
保険税 585 件)がありました。今年度の納期が終了している軽自動車税の現金納付について
みると、5,831 件のうち、コンビニが 1,505 件、銀行が 4,326 件となっており、割合として
は 25%がコンビニでした。
③ 特別徴収の推進
特別徴収は、普通徴収と比較して、未納額及び未納者を減らすのに大変効果的です。その
ため、市民を雇用する企業に依頼して、普通徴収から特別徴収へ変更していただくよう努力
しています。平成 20 年 11 月に、85 の事業所を2人1組となって訪問し特別徴収推進の働
きかけを行いました。この結果、特別徴収件数が、平成 20 年度 3,043 件から平成 21 年度
3,134 件に増えました。
(4)海津市民総合窓口課
・分庁方式であるため、合併後はじめて本市に来た人は、内容によって「平田庁舎に行ってくだ
さい」というと、苦情を言われることが時々ありました。しかし、高齢者からは分庁方式であ
りながらも市民総合窓口課があるため、税金や公共料金が近くの庁舎で支払えるので便利と言
われています。
・一人暮らし高齢者にとってコミュニティバスは移動の重要な手段となりますが、運行時間がわ
かりにくいという苦情がありました。デマンド方式や電話予約方式などの方法を検討し、わか
りやすく便利な公共交通網を整備していくことが重要です。
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(5)平田市民総合窓口課
・今年は介護保険料の見直しがあり、全体的に介護保険料が上がり、岐阜県で上位 4 番目となっ
ています。保険料が上がった市民から、「私に死ねということか」、「海津市から出て行ける
のなら出て行きたい」と言われたことが印象に残っています。税金や保険料が高い市というイ
メージが定着すると、転入者が増えないことが予想されます。
・高齢者世帯になると外出することが困難になり、税金も集金に来てくれないかと言われる相談
もあります。今後、こうした対策も必要ではないかと思われます。
(6)南濃市民総合窓口課
・どのような時代でも、市民と直接話しをする行政窓口が、粗相のないように業務を遂行するこ
とが重要と考えます。
*景気が上向けば、経済的な不安が和らぎ尐子化も改善するのではないかと思います。そのため
景気対策が最も必要だと思います。
*財政的な側面からは、管理の効率化と経費の節減のために指定管理者制度を導入するようにな
りましたが、「水晶の湯」は、利用者が今ひとつ増加せず厳しい経営状況に直面していると感
じています。
(7)秘書広報課
・全国市長会の主催で第 71 回全国都市問題会議が開催される案内がありました。そのテーマが
「人口減尐社会の都市経営」であり、これからの人口減尐問題は、全国的に大きな関心事にな
っています。
・この会議は、これまでの発展が大量生産・大量消費に支えられものであったため、環境の悪化
を招いてきたため、これからの「持続可能な都市の発展のあり方」を考えていくために開催さ
れたようです。
・「人口減尐時代における都市経営のあり方」とは、行政が人口が減ったことを基準にこれから
のまちの経営を考えることであり、これまでの人口が増加してきた時代の経営からの転換が必
要だと言うことです。
・実際の会議には参加できませんでしたが、その内容は下記のような内容が話されました。
<大西隆(東京大学大学院工学系研究科教授)の講演趣旨>
・人口減尐時代の持続可能な都市経営において重要なことは、低酸素都市づくりである。そのため
には、富山市のように市内電車などの公共交通の整備が不可欠である。
・また、中心市街地の活性化は、それぞれの都市の身の丈にあった整備が必要である。高松市のよ
うに補助金に頼らない再開発の実施や長岡市のように市役所や文化会館などを都心に再配置し
て成果を上げている。
・地方は、今まで法律とマニュアルでまちづくりを行ってきたが、これからは地域にあった条例を
策定してまちづくりを進めるべきである。
<幸山熊本市長の講演趣旨>
・熊本市は、第6次総合計画に中で 10 年のまちづくりの課題として、①交流人口の増大にる賑わ
いと活力の維持・雇用の創出、②人口増を前提とした都市づくりからの転換、③尐子高齢化に対
応した公共交通の整備と高齢者の見守り、子育て支援の充実とした。
・住民の自治意識の向上のために、すべての施策分野における各種団体との役割分担の明確化を進
めている。
・都市の持続的発展の観点から「環境共生のまちづくり」及び「アジア諸国との交流強化のための
情報発信」を実施する。
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・市の広報は、現在、各課からの要請で紙面を構成しています。また市民への伝達事項が中心と
なっていることから、各課から原稿の提出がない限り、尐子化や人口減尐が市の重要な課題で
あるといっても、特集を組んで知らせるまでに至っていません。なお、県や国からの掲載依頼
による尐子化関係のものがあれば、既に掲載しています。
*アメリカでは、地方新聞が倒産しているとテレビニュースで見ました。日本の地方紙も、イン
ターネットや携帯電話の普及により新聞を購読する人が減尐して、経営が大変のようです。県
の情報誌である「くらしと県政」も、経費節減のため紙媒体をやめていく方向にあります。本
市も、財政的負担を考えれば、今後、広報紙のあり方を検討していく必要があります。
(8)企画政策課
・尐子化対策と強い関係がある仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)の実現について
は、男女共同参画の推進を通して啓発を行っています。
・「海津市男女共同参画プラン」の策定を平成 19 年 3 月に行い、平成 20 年 4 月に「海津市男女
共同参画推進条例」の制定を行いました。
・また、毎年、男女共同参画フォーラム及びセミナーを開催し、毎月、市役所職員に対してもメ
ール配信するなど、職員の研修・啓発を実施しています。平成 21 年度は、高校生及び中学生
から標語の募集も行いました。その結果、中高校生から 570 の応募がありました。しかし、こ
うした取り組みだけでは市民の意識が簡単には変わるものではなく、長期的な課題として取り
組みを改善しながら進めていきたいと思っています。
・自治会活動の活発化を図るために、自治会活動交付金を出して支援しています。また、自治会
の集会所整備に対する補助制度(1/2 補助)もあります。現在は、各自治会とも運営上問題はあ
りませんが、高齢化が進む今後の支援のあり方を検討する必要があります。
・平成21年度から市民を中心とした「ふるさと定住促進検討分科会」を設け、2ヶ年かけて人
口減尐の原因の 1 つである転出抑制の提案を検討しています。
・コミュニティ活動に関わる人材育成のために、小学生・中学生・大人を対象とした地域デビュ
ー講座など各種講座を行っています。また、コミュニティ活動を人的側面から支援するため、
県及び岐阜経済大学が認定する「コミュニティ診断士」の認証資格講座受講料の補助を実施し
ており、現在 10 名が認定されています。しかし、市から「まちづくり」団体への人的・財政
的支援の方法や協働に対しての役割分担が明確ではなく、コミュニティ診断士の活躍する場が
ありません。
(9)農林振興課
・担い手不足の解消に向けて、国の食料自給率を 41%から 50%にするという目標値で、平成 20
年度に大規模な農地法改正が行われ、法人の農地所有が認められるとともに、様々な補助制度
が実施されるため、市もその内容に沿って今後対応していくことにしています。
・耕作放棄地など遊休農地の利用促進については、農業経営基盤強化促進法に基づき平成 18 年
7 月 10 日に海津市の基本構想を策定し取り組んでいます。特に、専業農家へ農地の集約を行
う利用権設定をJAと一体となって進めています。また、海津市水田農業推進協議会の設置
し、営農組織の育成を図っています。
・人口減尐により、さらに担い手が不足すると耕作放棄地等が増加すると考えられますが、害虫
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が発生しないための無人ヘリによる農薬の空中散布や有害鳥獣の駆除(猟友会へ委託)をして
いきます。
・現状は、市内の耕作放棄地等の把握は行っておらず、早急に調査していく必要があります。
・また、非農家に耕作放棄地等を管理させる市民菜園やコミュニティ菜園の普及も重要です。そ
のための栽培技術を普及させる講座等の取り組みは、まだ行っていません。
(10)商工観光課
・地域商店街の衰退問題については、商工会に活性化に対する助成金を出しています。
・近代化したりイベント開催をしたりすることだけが商店街振興の全てではありません。豊後高
田市のように、古い商店街のイメージを逆手にとって昭和商店街として売り出している地域も
あるので、今尾や高須の商店街も古いことをむしろ魅力に変える取り組みを検討する必要があ
ります。そのためには、商店主が主体となって商店街活性化計画を作成する必要があります。
・中小企業の減尐やそれに伴う雇用の減尐対策として企業誘致を推進しており、平成 20 年度は
2 社誘致しました。また、高校生の地元への就職を強化するため、ガイドブックを作成し各高
校に配布していいます。地元 24 社の企業に協力していただき、地元就職に寄与しています。
・平成 20 年 2 月海津市観光協会を設立し、名古屋市での物産展、木曽三川公園イベントなどに
参加し観光や特産品の PR を実施しています。
・毎年入場者が減尐している南濃温泉「水晶の湯」は、平成 21 年度より指定管理者制度を導入
しました。今後、民間委託によるサービスの向上が見込まれ、入場者減尐の歯止めがかかると
期待しています。
・尐子化により地域イベントが衰退する中で、伝統行事である「今尾の左義長」は、観光客の誘
致などを地元の保存会と協議しながら進めています。津屋川の彼岸花は、地元が観光 PR を強
化してきたことにより、東海地方はもとより関西方面の写真愛好家などに人気スポットとして
確立しつつあります。また、和服モデルの配置や舟からの投網の演出などを不定期で地元民が
行っていますが、有料にして定期的に実施できる方策の検討が必要です。地域イベントに際し
ては、テントの設営など、商工観光課もできる限りの範囲で協力しています。
・今後、隠れた観光資源の発掘や新たな観光資源の創造を検討する必要があります。県にそうし
た取り組みに対する補助制度があり、この制度の活用はこれからの課題です。これからは、企
業誘致も思うようにいかなくなるので、地域活性化のために観光の推進は重要な課題です。
(11)建設課
・単身高齢者や高齢者世帯の交通弱者に対する安全確保が必要であり、そのために幹線道路を中
心に歩道の設置を進めています。また、交通量の多い箇所などでの横断歩道の設置や側溝蓋の
設置などを進めています。
・河川管理(法面などの草刈り等)については、自治会やシルバー人材センターに委託して実施
していますが、海津市には河川や水路が多く、財政が厳しい状況の中で思うように進まないの
が現状です。また、将来、自治会では受けられなくなってくる可能性があるため、シルバー人
材センターへの委託を増やしていく必要があります。
・財政悪化のため、建設業への公共工事の発注が減っており、最大の雇用力を持つ地元土建業者
は維持できなくなる可能性があります。
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・道路の適正な維持管理を行うために、職員が週 1 回程度市内の道路の傷みやガードレールの破
損などの点検を行う道路パトロールを実施していますが、地域住民が参加できる仕組みを進め
ていくことがコミュニティ活動活性に繋がるため必要だと思います。
・高齢者が増加すると、車に乗れない人が多くなり、自転車利用者が増加することが考えられ、
自転車道の整備が必要となるため、対応策を検討する必要があります。
(12)都市計画課
・都市計画区域が設定されていません。
・海津市には、7 箇所 166 戸の市営住宅があります。平成 15 年に今尾地区、平成 13 年に南濃町
地区の 2 箇所に新しく建設しましたが、残りは古いものが大半です。入所者は、高齢化し、高
齢者世帯が増加してきています。入所基準は、月額収入が 15 万 8 千円以下となっており、共
働き世帯だとこの基準を超えてしまうため、共働きが通常化している若い世代の入所が困難な
状況です。古い市営住宅は、低所得者のセーフティネットという面があり、改修後には家賃が
高くなる恐れがあり、それが足枷となって大規模な改修が困難です。
・海津市の土地価格が輪之内町などと比べて高いため、民間賃貸住宅の家賃が相対的に高く、そ
れを基準に設定される市営住宅もまた相対的に高い家賃設定となっています。県が進めている
施策に家賃補助制度があるので、今後市でも検討していきたいと思っています。
・子どもを育てやすい環境整備という面では、都市公園の整備・維持管理の充実が考えられます
が、費用がかかるため難しい状況です。なお、河川敷にある平田公園は、指定管理者制度を導
入して維持管理を行っています。
(13)水道課
・尐子化に伴う人口減尐で水需要の減尐が考えられます。本市は、合併後に統一料金の見直しを
行ったばかりですが、将来再び使用料金の改定が必要と考えられます。施設の維持管理で施設
の延命化をするなどの努力が必要となりますが、世帯の減尐や人口減に加え、幼稚園などの統
廃合などで施設も減ってくると、やはり使用料の減尐は深刻です。
・合併後の使用水量の伸びを見ると、使用水量は減ってきています。施設の更新時期に合わせて
施設規模の見直しが必要であると思われます。
・人口減尐により空き家が増加してくるものと考えられますが、空き家は、給水装置を撤去して
対応しますが、一時的な空き家の場合、新たに加入料金を払うよりも安価で水道を維持できる
中止料金制度があるのでその活用を啓発しています。
・旧洞戸村では、ディズニーランドにブランド化した水を出荷していると聞きます。全国各地に
はさまざまな名前でブランド化した「水」という商品が出荷されており、南濃町にもおいしい
湧き水があり、観光という観点から検討できるかもしれませんが、「水」を商品化するには別
途設備費が必要であり、今のところその予定はありません。
(14)下水道課
・下水道事業は長期的な事業であり、人口は計画処理人口として重要な指標となります。人口減
尐により、今後の建設や整備は縮小せざるを得ません。しかし、人口減尐しても下水処理区域
(下水管の敷設延長)は減尐するわけではなく、効率の悪い整備を強いられることとなります。
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・下水道への接続についても、高齢者世帯などは自分たちの代で家は使わなくなるだろうという
ことから将来的な投資になる接続を拒むケースが増えています。
・維持管理費は、本来、下水道使用料でまかなうべきであるが、一般会計から下水道会計への繰
入金がないと経営していけない状態であり、使用料未納者も増えています。今後、この傾向が
いっそう深刻化する可能性があります。そのため、さらにコストの縮減を図り、利用者の増加
を目指して隣戸訪問による促進を行っていく必要があります。さらに、コスト削減の観点から、
管理運営を民間委託にする方法などについても検討する必要があります。
・子育て家庭の経済的支援の一環として使用料を安くする制度は実施していません。
(15)環境衛生課
・尐子化による人口減が進めば、ゴミの発生量は減尐します。しかし、高齢化などによってリサ
イクル量の減尐が予想され、結果としてゴミの量は増えると予測されます。
・ゴミ問題は、地域ぐるみの活動として取り組む必要があり、人口の減尐は活動力を低下させる
ことになります。また、一斉美化運動は、人口減尐により参加者が減ると、活動範囲が狭くな
ってしまい、不法投棄などが放置される可能性があります。PTA の集団資源回収活動も減って
くるため、家庭ゴミが増えます。可燃ゴミは清掃センターで、粗大ゴミ、不燃ゴミは西南濃粗
大ゴミセンターで処理ばかりしていると、ゴミの処理量が増えた分だけ市の負担金も増えるた
め、リサイクルを進めるエコドームの活用を促進していく必要があります。
・尐子化によって小・中学校で実施している「5R(リデュース、リユース、リサイクル、リペ
アー、リジェクト)運動」への参加者が減尐するため、ポスターや写真などをエコドームに展
示して一般市民に対する意識啓発を行い、ゴミのリサイクル化を進めていく必要があります。
・高齢者世帯などでは、ゴミステーションまで出しにいけなくなる可能性が発生するため、ゴミ
出しが困難になり近隣の助け合いが必要となってきます。
・高齢者世帯の増加などでペットが増えると、ペット公害も予想されます。ペットのフン公害へ
の対応は、看板を立てて注意を喚起することが考えられます。市民はペットのフンを持って帰
らなければなりませんが、外国では街角にフンを捨てる公共のゴミ箱を設置しているところも
あります。また、動物を散歩させる専用の公園が整備されています。
・子どもが尐なくなると、上から下への「おさがり」もなくなっていきます。絵本やベビーカー
などは、まだまだ使えるものもあり、子ども物専用のフリーマーケットなどを進めることが今
後の課題です。なお、古着については、エコドームに専用コーナーが設置してあります。
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(16)市民課
・保険係では後期高齢者医療、年金、国民健康保険事業を実施しています。
・後期高齢者医療及び年金事業は、尐子化対策として行っていることではありませんが、高齢者
世帯が多くなればますます重要な事業となります。
・国民健康保険には、出産育児一時金制度があり、平成 21 年 10 月から国の制度改正に伴い 38
万円から 42 万円に増額されました。加えて、支払方法が、市からかかった医療機関へ直接支
払うことになったため、本人の支払いは差額分のみとなり、経済的負担が軽減されました。
・国保会計は大変厳しい現状(赤字で一般会計からの繰り入れがある状態)にあり、何らかの対策
を講じる必要があります。
(17)福祉総務課
・景気の低迷に伴う解雇や派遣労働者に対しての住宅手当の支給事業が創設されましたので実施
しています。この制度は、就職に必要な住所を提供するための住宅の確保を図るとともに、家
賃の一部を支給することにより、安心して就労できる環境を整備するもので、月額 2 万 9 千円
が上限となっています。この事業は、平成 22 年 3 月までの事業ですが、就職する場がなく家
もないと結婚も困難ですので、間接的に尐子化対策に寄与するものと考えられます。
・その他に、生活保護費の支給窓口として事務を行っておりますが、尐子高齢化や核家族化が進
行すると生活保護世帯も増えることが予想されます。身寄りが無いが、財産がある貧困な高齢
世帯に対して、財産を担保に生前生活費を貸し付け、死亡後に清算するというリバーシモーゲ
ージ制度があり、民間銀行(3〜4%の金利)や県社会福祉協議会で実施していますので、紹介
や斡旋を行う必要があります。
(18)高齢福祉課
・高齢者が、いつまでも介護が必要な状態とならないように介護予防・認知症予防の講座を開催
して啓発しています。
・また、一人暮らし高齢者世帯を対象に緊急通報装置(消防署への通報)の設置、寝具乾燥、訪問
理美容を行っています。
・特別養護老人ホームなどの介護施設への入所は、待機の状態で現状でも不足しています。今
後、核家族化によって親と同居しなくなるなど老人世帯が増えてくるので、介護施設を建設し
ていく必要がますます高まることが予想されます。
・高齢者世帯や子どもがいない世帯では、ペットを飼う人も増えてくると思われるので、ペット
公害に対する対応策も考慮する必要がありますが、現状では特に何も実施していません。
・今後、さらに高齢者をターゲットとした犯罪の増加が懸念されますので、警察が老人クラブの
大会など高齢者の集まりの場を活用して「振り込め詐欺」「押し売り」などへの対応策の講習
を行って注意を喚起しています。
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(19)障害福祉課
・福祉医療制度として、重度障がい者、母子・父子家庭、乳幼児の医療費自己負担分を助成して
います。乳幼児医療だけは所得制限がありません。これらの制度は、子育て支援という面から
段階的に拡大してきており、平成 20 年度から通院治療費は小学校6年生まで無料に、入院費
が中学3年生まで無料になりました。通院治療費は中学3年まで無料にしている自治体もあり、
本市も同様な要望があります。
・障がい児デイサービスとして、ささゆり園(社協に委託)、まつぼっくり園(社協に委託)、オー
ロラ園(直営)の 3 カ所で、発達相談、ことばの教室などを実施しています。
・タイムケア事業として、特別支援学校へのバス移送を行い、障がい児の学童保育を実施してい
ます。現在 29 名の障がい者が登録されていますが、常時6人程度、長期休暇時には 19 人程度
が利用しています。この制度により、保護者は全員就労することができています。また、この
事業には年間1千万円程度の予算を投入しています。
・海津キッズクラブは、発達障がいの子ども及びその保護者を対象に、子育て指導をする場とし
て設置しています。しかし、障がいにはさまざまな程度があり、運営はむずかしさがあります。
希望が丘学園に職員を派遣して研修し、充実を図る手だてを講じています。
(20)児童福祉課
・子育てしやすいまちを目指して、多様なニーズに応じた保育サービスを実施しています。保育
所は、市内に私立7園、公立5園があり、生後 1.5 ヶ月からの乳児の受け入れ、年度途中の産
休明けや育休明けに対応しています。また、延長保育として無料で朝 7 時 30 分から夜 7 時ま
で保護者の就労形態にあわせて行っている他、保護者の入院などで緊急・一時的に預かる必要
のある幼児には、1 日 2,800 円程度で預かる制度もあります。さらに、園児と高齢者や地域住
民との交流、研修派遣補助などによる保育士の資質向上にも努めています。このように、本市
の保育環境は、他都市に比べて決して劣らない状況です。
・幼保の一元化については、教育委員会と一緒に進めています。
・保育所以外にも、会員互助型で幼児の世話をするNPO組織などがあり、様々な子育て支援制
度を活用してもらうため、子育て支援ガイドを作成してPRしています。
・学童保育・留守家庭児童教室は、小学校3年生までを対象として実施しており、全小学校下
10 箇所にあります。保育所未就園児とその保護者が交流するために集う子育て支援センター
も市内に 10 箇所あります。子育て支援センターでは、子育てに関する相談や情報の提供、子
育てサークルの支援も行っています。また、子どもに本の読み聞かせなどを行っているサーク
ルもあります。
・児童福祉課に家庭相談室があり、家庭相談員が児童虐待などの相談にあたっているほか、母子
自立支援員がDV相談や母子家庭が自立するための資格習得のための支援や相談に応じてい
ます。
・給付事務については、国の法定受託事務である児童扶養手当や児童手当のほか、市単独事業と
して父子手当(月額 5,000 円)や定住化促進の目的も含めた第3子以降の子宝祝い金(出産時
15 万円、入学時 5 万円)があります。しかし、こうした市単独事業の事務事業評価は行って
いますが、尐子化に対する効果までは分析していませんので、今後の検討が必要です。
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(21)健康課
・母子保健関係全般が尐子化対策に直接・間接に役立つと思われます。しかし、ほとんどは母子
保健法等の法律に定められた国の法定受託事務ですが、市の独自施策も展開しています。
・具体的には、妊婦検診(市として助成額拡大)、母親学級、妊婦相談、不妊治療(県委任事業)、
乳幼児健康診査、離乳食学級、こんにちは赤ちゃん事業(母子保健推進委員【48 人】による各
家庭訪問を年間 1,000 件程度の実施、及び保健士・栄養士の訪問が年間 100 件程度)などです。
・市単独事業としては、ベビママ教室、1・2 歳児教室、多胎の会交流事業、たんぽぽ教室(発達
の遅れのある子)、インフルエンザ予防接種(1 歳から 15 歳まで 3,000 円助成 季節性)、休日
在宅当番医・夜間指定当番医事業(海津市医師会、医師会病院の助成)、小児夜間救急センター
事業(大垣市民病院に委託)があります。
(22)教育総務課
・幼稚園は、尐子化や人口減尐により平成 20 年度に旧海津町内の5園を1園に統合しました。
昨年生まれた子どもは250人程度であり、現在の成人世代と比較すると約半分程度となって
います。しかし、幼稚園(4園)と保育園(12園)の幼児施設は16園もあり、尐子化への対応
として幼保一体化に向け児童福祉課と一緒に取り組んでいます。また、幼稚園や保育園の一体
化については、通園バスの確保などの問題があります。
・小学校については、今のところ人口減尐による統廃合の予定はありません。
・中学校については、旧町に 1 つを目標として平成 18 年8月に中学校適正配置計画を策定し、
平成 20 年度に養南中学校と城山中学校を統合し城南中学校としました。今後は、平成 26 年度
に城南中学校と南濃中学校との統合を予定していますが、住民からは通学距離の問題も含め
て、反対する意見が出されており大変難しい問題です。しかし、将来的な尐子化状況を勘案す
ると、教育環境の充実のために中学校の統廃合は必要不可欠な課題です。
・通学の問題については、1 つの学校に通学バスを運行すると市内全域で実施する必要があり、
財政負担を含め検討する必要があります。
・養南中学校の跡地利用については、子ども体験施設としての利用を中心に検討しています。
・その他の学校跡地利用については、用地の売却を含めてその都度、市全体で考えていく必要が
あります。
(23)学校教育課
・困窮家庭への経済的支援として、幼稚園就園奨励費(年間2万円)、要保護(3 名)・準要保護
児童生徒(102 名)就学援助制度(学校給食費・学用品費・通学用品費・修学旅行費・校外活
動費などに対して年間5〜6万円支給)を行っています。
・月1回程度の教育相談を行い、親の教育相談に応じています。また、県の教育研究所では、子
育て・勉強・いじめ・不登校などの電話教育相談も実施しています。
・尐子化問題は、中学3年の公民の授業で触れられています。教科書には「日本では現在、出生
率の低下と平均寿命の伸びによって、人口に占める高齢者の割合が増加し、尐子高齢社会に突
入しています。
21 世紀の前半には、
人口の 1/4 が 65 歳以上の高齢になると予想されています。
人口構成の尐子高齢化は、社会保障のあり方に大きな問題を投げかけています。増大する社会
保障のための資金を誰がどのような形で負担するのか。年金は保険方式でいくのかそれとも働
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いている人たちの税金でまかなうのか。増大する医療費はどうするのか。このような問題は、
高齢者・女性・障がいのある人の働く機会をどう拡大していくのかという問題と密接に関わっ
ています。2000 年から介護保険制度が実施されていますが、これからの社会保障のあり方を
考えることは、これからの社会の仕組みをどう変えていくのかということに他なりません。」
という記述がされており、1時間程度ですが、子どもたちにとっては、こういう問題もあると
いうことで啓発的な意味合いかもしれませんが、将来の自分たちの問題として勉強しています。
・赤ちゃんふれあい事業や総合学習の一環として、健康課の業務でもありますが、夏休みを利用
して中学生と赤ちゃんの触れ合う機会を持ち、将来子どもを持とうとする意欲を高めています。
・性教育については、年間2時間程度エイズ教育を含めて、男女関係・交際なども指導していま
す。
・空き教室については、児童の減尐により増えていますが、空き教室を使って習熟度別の尐人数
授業を行っているため、むしろ現在でちょうど良いという評価をしています。しかし、いっそ
う子どもが尐なくなれば、空き教室の利用は検討する必要があります。
・いじめの問題など学校の中だけでは解決できない問題が発生していて、地域の力を借りなけれ
ばならない面があります。そこで、おやじ(父親)の会・PTA など各地域の人に支援をお願いし
ています。
・クラブ活動については、スポーツ課で各町別に計画されています。定年退職後の人材を、指導
者として有効利用する方法もあると思われます。
(24)生涯学習課
・子どもの健全育成を図るため、「こども講座」を南濃町で2講座実施しています。
①子どもヘラ道場……ヘラぶな釣りの仕方ほか、自然保護や池など水辺の危険な場所について
教えています。
②ちびっ子サタデー…毎月第3土曜日、働く女性の家で小・中学生を対象として“おかしづく
り”などを子どもたちだけで行っています。
・福祉部局と教育部局とが連携して家庭教育支援のため「家庭教育推進協議会」を立ち上げまし
た。
・また、2つの市民活動団体に依頼し、以下のような家庭教育支援のための「相談チーム」を設
置しています。
①不登校児童の居場所作りや保護者に対する相談、子育てに疲れた保護者に対する相談(毎週
火曜日)
②子どもの発育・発達を心配する保護者に対する相談
・子育て支援に関係する8つの市民活動団体に依頼し子育て応援隊講座を開催しています。具体
的には、南濃おやじの会での「ペットボトル飛ばそう」などです。親子で参加してもらい、家
庭での子ども教育の向上に取り組んでいます。必要な経費については、3万円を上限に講師料
などの謝礼金を助成しています。
・地域で知らない人同士(子どもや高齢者)が知ってもらうことよって地域の希薄化を防ぐことに
繋げていくとともに、地域力の向上・維持を図るため、市内9地区の地区行事の支援を行って
います。海津町をモデル地域に指定し、住民のレクリエーション活動や運動会を通して住民の
つながりを深めることを行っています。
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・このように、公民館活動の弱さを補うため NPO などの市民活動団体の力を借りて各種講座を実
施しています。
(25)スポーツ課
・尐子化に伴ってスポーツ振興のあり方について各種問題の発生が予想されます。
・小学生の問題としては、スポーツ尐年団加入率が減尐し、存続が難しくなってくると予想され
ます。中学生や高校生の問題としては、生徒の減尐による部活動数が減尐してきており、先生
の数も減ってきていることから、専門の先生が尐なくなってきます。このままいけば、全国レ
ベルのスポーツ選手は海津市からは出なくなるかもしれません。
・地域で大切にされてきた地域の運動会がなくなる傾向があります。平田地区は、既に地区運動
会がなくなって 3 年を経過しています。南濃町城山地区は、2009 年からなくなりました。市
民球技大会にしても参加率が下がってきています。ただし、野球などのように協会で行ってい
るスポーツは、いくつも掛け持ちしている若者もいることからなお盛んです。
・魅力あるスポーツの受け皿があれば、人口減尐社会においてもスポーツ振興が図っていけると
考えらます。そのため、平成 12 年度から国が進めている総合型のスポーツクラブの立ち上げ
に取り組んでいます。このクラブは、受益者負担により地域住民主体の運営を行い、多くの種
目が用意されて、年齢や技能レベルに関係なく、いつでもだれでも活動できるという趣旨のも
とに設立されるスポーツクラブです。平田地区では、スマイルクラブという県下 50 番目の総
合型クラブが平成 21 年 2 月に設立されました。南濃町では、①スポーツ同好会やキッズ教室
などをたくさん作る、②スポ尐などの指導者の指導力向上を図るため、指導者同士の交流会の
実施、表彰を行い指導者の充実を図っていく、③これまで大切に行われてきた地域の運動会な
どコミュニケーションの場を企画運営する、という 3 つの柱を掲げて設立準備が進められてい
ます。
(26)会計課
・振込通知書の送付件数を減らして、財政負担を軽減すべく、振込通知書の不要な事業所などを
調査・把握することに努めています。
(27)議会事務局
・議会で尐子化に対する特別委員会は設置されていませんが、議員の一般質問の中では、尐子化
に対する質問はなされています。また、議員研修として、尐子化対策に取り組んでいるまちを
視察するということは行ったことはありません。
・議員の意識としては、尐子化に対して関心がないわけではありませんが、尐子化対策は国の政
策に負うところが大きく、主要な関心事とはなっていないと思われます。
(29)消防本部
・消防団員の確保が困難化しており、平成 22 年度から団員定数を 559 名から 407 名に再編する
条例を可決したところです。市民 100 人当たりに 1 人の割合とし、59 部から 15 分団にしまし
た。今後も人口減尐が続けば、この考え方に沿ってさらに定員を減らしていくことなります
が、これ以上減っていくと運営が困難となる恐れがあります。
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・119 番通報の遅れに対し、携帯電話の位置で場所を特定できる情報システムを平成 21 年 10 月
から導入しています。また、一人暮らし老人世帯には、緊急通報装置を設置して対応する制度
があり、今後はその活用がより必要です。
・救急患者の搬送先は、主に医師会病院と大垣市民病院で対応しており、長くても 20 分程度で
到着可能で、両病院が維持されていけば、今後も問題はない状況です。
・人口減尐時代には近所同士の助け合いが必要不可欠です。そのため、地域の防災機能を高める
ため自助共助を進めており、自主防災組織を立ち上げてもらうよう機会があれば自治会に依頼
しています。
・市をあげて行う防災訓練は、高齢者が多いと参加が困難となります。しかし、大規模な訓練を
しなくても、地域ごとに訓練していただくことを促進していきたいと考えます。
・高齢者世帯の増加に伴い火災報知器の取り付けも重要な課題となってきており、法律で設置が
義務化されたことをチラシなどで啓発しています。しかし、火災報知器や消火器などの設置を
促進するための補助を行うことも必要ですが、今日のような財政状況では困難な状況です。
●各課発表の様子(8 月 25 日
第 3 回)
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●各課発表の様子(9 月 28 日
第 4 回)
●各課発表の様子(10 月 27 日 第 5 回)
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