HD02を用いたアクセス流量測定 の評価

HD02を用いたアクセス流量測定
の評価
医療法人援腎会 すずきクリニック
○萩原 喜代美
鈴木 一裕
目的
• 当院では、透析時間の延長(4.5時間以上)と、血流量
を上げる(目標300ml/min)ことで、透析量を増加させる
高透析量透析を行い、透析患者の予後改善を目指し
ている。
• 高血流量の透析を行う上で、実際に設定血流量通り
の血流がとれているかについて、検証が必要である。
• 今回、ニプロ社製透析モニターHD02を用いて各患者
の血流量を測定し、設定した血流量と実際の血流量
に差がないか検討した。
方法
• 「研究1」
HD02を用いて、動脈側回路と静脈側回路部に超音波セ
ンサーを装着し、設定血流量における実血流量を測定し
た。
• 「研究2」
設定血流量以外にも血流180ml/min、200ml/min、
250ml/minでの血流誤差も比較検討した。
• 「研究3」
静脈チャンバーより生食を注入し、再循環率の測定も
行った。
透析モニター HD02 :ニプロ社製
寸法
W)278mm×D)354mm×H)91mm
質量
4.5kg
形式
BF型クラスⅠ機器
血流測定範囲
-2000~+2000ml/min
患者背景
性 別
男性39名 女性14名 (計53名)
透析歴
平均 3年3ヶ月
年 齢
平均 62.1歳
シャント部位
穿刺針
設定血流量
タバコ
(±47.6ヶ月)
(±10.8歳)
3名、前腕 44名、上腕 6名
(外径)17G:3名、16G:48名、15G:2名
274.5ml/min
(±41.4)
2010年8月現在
測定風景
Ⅰ:血流測定
①.血液回路にプローブを装着する
②.HD02モニタに実測値が表示される
Ⅱ:再循環測定
①.Vチャンバーから生食注入
②.注入速度に注意が必要
③.希釈曲線と再循環率が表示される
「研究1」
各設定血流における実測値
[ml/min]
実測値
300
250
実測値
線形 (実測値)
200
180
N=53
100
100
200
設定値
300
[ml/min]
「研究1」結果から
• 誤差改善症例
実測誤差:20.0%
実測誤差:10.0%
「研究2」
180・200・250[ml/min]における実測値
[ml/min]
300
血流[ml/min]
180
200
250
平均誤差[%]
9.1
10.0
12.8
Max:246
実測値
250
Max:200
200
Max:180
Min:184
150
Min:150
Min:137
N=43
100
100
150
200
設定値
250
300
[ml/min]
※メディキット社 クランプキャス 外径16G使用
「研究3」
再循環率測定
再循環:53名中2名のみ(5%と3%)
• 再循環率改善症例
再循環率:3.0%
再循環率:0.0%
考察①
• 外径16G針を用いた穿刺において、血流
200ml/minまでは同等の実血流量が得られるが、
それ以上では、ばらつきが生じ、誤差が大きくな
る
• 穿刺部位を変えることはもちろんだが、穿刺方
向を変えるだけでも、血流誤差や再循環率の低
下につながる
• 目標の血液流量を達成する上で、HD02を用い
た流量測定は有用である
考察②
• 250ml/min以上の血流設定では、15G針を使うこ
とが望ましい
• しかし、穿刺痛や止血時間延長など、患者の同
意を得ることが難しいのが現状である
• 従って、透析量を上げるためには、実測値を考
慮し、可能な範囲で血流量は高く設定すべきで
ある