緊急雇用 地域人づくり事業 実施にあたっての留意事項

緊急雇用
地域人づくり事業
《雇用拡大プロセス版》
実施にあたっての留意事項
平成26年3月
大分県商工労働部雇用・人材育成課
「緊急雇用地域人づくり事業」《雇用拡大プロセス》
「緊急雇用地域人づくり事業」
実施にあたっての留意事項
目次
1 事業実施にあたっての留意事項
(1)契約形態
(2)契約にあたって提出していただく書類
(3)消費税の取扱い
(4)委託費の支払について
(5)委託費などの返還について
(6)リース契約、備品購入について
(7)人材育成・就業支援計画について
……1
2 新規雇用する失業者の雇い入れにあたっての留意事項
(1)雇用者の募集
(2)失業者であることの確認
(3)雇用・就業期間及び労働時間
……6
3 委託費の精算(確定)にあたっての留意事項
(1)失業者を雇用したことの確認書類
(2)人件費の精算における確認書類
(3)人件費以外の委託費の精算における確認書類
(4)委託費等の返還がある場合の提出書類
(5)事業実施により発生した収入の返還免除
……8
【様式】
○人材育成・就業支援計画(様式1)
○面接調書(様式2)
○地域人づくり事業収入等報告書(様式3)
※この資料は、地域人づくり事業(雇用拡大プロセス)の実施にあたって、委託先事業者
の皆様に遵守・注意していただく必要のある事業要件等をまとめたものです。要件等を満
たさない場合は、事業取消・返還の対象となる場合がありますので、ご留意ください。
1
事業実施にあたっての留意事項
(1)契約形態
○緊急雇用地域人づくり事業(雇用拡大プロセス)の実施にあたっては、補助金ではな
く、市との委託契約の締結により実施となります。
また、契約形態は、精算条項(事業終了後に委託費が確定する)を設けた「概算契約」
となります。
通常、委託事業に係る契約については、契約金額が契約締結時に確定してい
る「確定契約」の契約形態で実施されていますが、緊急雇用地域人づくり事
業については、公募により雇用した新規雇用失業者を事業に従事させるとい
う事業の性質に鑑み、雇用状況が変動することに伴う人件費等の変動を適切
に反映できるよう、精算条項を設けた「概算契約」となります。
なお、事業費の精算は各年度ごとに行います。
(2)契約にあたって提出していただく書類
○委託契約の締結にあたっては、以下の書類をご提出ください。
・契約書(1部は印紙を貼付)
・仕様書
・・・・・・2部(まとめて製本してください)
・収支予算書
・その他様式関係
・消費税の(課税・免税)事業者届
・・・・・1部
※1
契約書、仕様書は市担当者から送付されるものを使用してください。
※2
収支予算書は、債務負担行為により2カ年度に跨がった契約とする場合は、2
カ年度合計分、26年度分、27年度分の3種類作成してください。
○印紙については、受託者の負担となりますのでご了承ください。
(委託費に含めることはできません。)
○委託契約の内容によっては貼付不要の場合がございます。委託契約の内容が、委任契
約となれば印紙不要、請負契約となれば印紙が必要となります。
(委託契約の内容が委任契約にあたるか、請負契約にあたるかは税務署の判断となり
ますので、疑義のある場合は税務署にお問い合わせください。)
(3)消費税の取扱い
【委託事業者が課税事業者の場合】
■委託事業は、消費税法上の役務の提供に相当し、原則として人件費を含めた事業経
費全体が消費税の課税対象となります。
■消費税が含まれない経費はそのまま、消費税が含まれる経費は消費税分を割り戻し
た額を委託費として計上し、総額に対して消費税分を加算してください。
※
通勤手当や旅費などの交通費は、支給額に消費税相当分が含まれていますの
で、消費税の計上にあたっては二重計上とならないよう注意してください。
(消費税相当分を割り戻して計上してください)
■消費税の端数処理は、円未満切り捨てで処理してください。
【委託事業者が免税事業者の場合】
■消費税法上の免税事業者に該当する場合は、消費税を含む・含まないに関わらず、
その額を委託費に計上してください。
(4)委託費の支払について
○事業実施等にあたって必要な場合は、事前に一定の範囲内で委託費のお支払い(概算
払)ができるので市事業担当者にご相談ください。
※1
概算払に伴い利息収入が発生した場合は、利息の返還が必要です。
※2
額の確定後の委託費が概算払額を超えない場合は、差額分を返還していただ
きます。
○特に申し出のない場合は、平成26年度委託費の額の確定後と平成27年度委託費の
額の確定後(いずれも事業年度終了後2か月後程度)の支払となります。
(5)委託費などの返還について
○以下の場合は、返還が発生しますのでご注意ください。
■概算払を受けており、額の確定後の委託費が概算払額を超えない場合
→委託費と概算払額の差額
■概算払を受け、口座への入金に伴う利息収入が発生している場合
→利息収入(委託費の支払額との相殺となります)
■緊急雇用地域人づくり事業の実施にあたり直接の収入がある場合
→売上額(売上額から委託契約額を上回る事業費を差し引いた額。委託費の支払
額との相殺となります)
○事業最終年度において、次の条件をいずれも満たす場合は、利息収入と事業収入の返還
は不要です。(※委託事業最終年度のみです)
①受託者が自助努力により、委託事業終了後も事業を継続する場合
②受託者が当該事業で雇用した新規雇用失業者のうち、1/2以上(3名の場合は2
名)を継続して雇用する場合
(「3(5)事業実施により発生した収入の返還免除」も参照ください。)
○「緊急雇用地域人づくり事業の実施にあたり直接の収入がある場合」とは、事業の内容
により判断となります。
【参考】厚生労働省Q&A(地域人づくり事業版)
118
⇒
収入については、どこまで返還する必要があるのか。
委託事業の実施により発生した収入(売上等)がある場合、得られた収入から
委託契約額を上回る事業費を差し引いた額を返還するものとする。
なお、委託契約額を上回る事業費とは、委託契約等で定めた対象経費を超過し
たものであり、減価償却費等は事業費に当たらない。
120
⇒
非雇用型事業において収入の返還免除はあるか。
返還免除はない。セミナーや合同就職面接会等の事業の実施を想定しており、
収入の発生はしないと考える。
121
⇒
どのようなものが収入に当たるか。
人材育成を目的としている事業であり原則収入は生じないと考えるが、以下
の場合収入に当たる。
Ⅰ
物品販売事業
事業費に原材料費等を措置している場合、売上が収入に当たる。
ただし、次の設問のとおり、原材料費等を自前財源で措置し、事業費のほ
とんどが人件費に充てられる場合は、収入に当たらない。
Ⅱ
人的サービス事業
経費のほとんどが人件費であっても、新規雇用の失業者の役務の提供に
よって売上が生ずる場合は収入とする。
ただし、介護保険法による介護保険施設を委託先事業所として実施する
事業において、事業者に支払われる介護報酬は趣旨・目的を異にするもの
であり、介護報酬は収入に当たらない。
なお、いずれの場合においても個別の事案によって判断する必要がある。
122
例えば、委託先が従来から自前財源の事業(以下「本来事業」という。)と
して地域の農産物を活用した新商品の開発及び商品販売を行っており、同一
期間中に、基金事業としてその新商品の販路開拓を行うための人員配置のみ
を基金事業で実施した場合、委託契約終了後において、本来事業として実施
した商品販売による収入の返還は必要か。
⇒
物品販売事業の場合、
①
販路開拓のための人員配置のみを基金事業として実施する場合、事業
費のほとんどは人件費に充てられることとなり、当該基金事業自体から
直接的に収入は生じないと考えられること。
②
委託先の自前財源において原材料費等を措置し、開発された商品を本
来事業として販売している場合、そのことにより発生した収入は、委託
事業により発生したものとは判断されないこと。
等により返還は不要であると考える。
なお、収入に関して疑義があります場合は、
豊後高田市商工観光課商工労政係(電話(代表) 0978-22-3100)にご相談ください。
(6)リース契約、備品購入について
○緊急雇用地域人づくり事業の実施にあたっては、設備投資やパソコンの購入など備品
(財産)の購入は原則として対象外です。所有権移転を伴わないリース・レンタル契
約の場合に限り委託費への計上が可能です。
※緊急雇用地域人づくり事業でいう備品とは、法人税法で基準が定められているも
のではなく、豊後高田市財産規則で定める備品です。
豊後高田市財産規則における備品の定義
・通常の状態においてその性質又は形状を変えることなく比較的長時間の使
用に耐え、かつ、1品目又は1組につきその取得価格又は評価額が10,0
00円以上のもの。ただし、市長が特に必要と認める場合はこの限りでな
い。
○リース契約の締結にあたっては、支払予定価格により複数者からの見積や入札を行っ
ていただく必要があります。
■委託費に計上する総額が一件あたり10万円以上の場合
→複数者からの見積を徴してください。
(例)パソコンリースで1台あたりのリース料が総額10万円を超えている場合
■委託費に計上する総額が一件あたり80万円以上の場合
→入札を実施してください。
(例)車をリースする際にリース料が総額80万円を超えている場合
(7)人材育成・就業支援計画について
○緊急雇用地域人づくり事業の実施にあたっては、様式1の例を参考に人材育成・就業
支援計画を作成し、当該計画に沿って研修等を実施することになります。
なお、人材育成計画は、座学(OFF-JT)と職場実習(OJT)の両方を組み合
わせたものとしてください。
※非雇用型事業のみの場合は作成不要です。
○人材育成・就業支援計画に係る事業目標については、事業期間中に新規雇用する労働
者数となります。
※非雇用型事業のみの場合は、事業により就職に結びつける者
の数(失業者と企業とのマッチング予定数)となります。
○委託事業終了後、事業目標に対する成果の報告を求めることになります。成果につい
ては、新たに雇用した就業者数となりますが、事業によって取得したノウハウ等を活
かした雇用期間終了後の就業状況についても報告していただくことになります。
※非雇用型事業のみの場合は、事業により就職に結びついた者の数(失業者と企
業とのマッチング数)となります。
2
新規雇用する失業者の雇い入れにあたっての留意事項
※雇用型事業のみ
(1)雇用者の募集
○新規雇用する失業者の募集にあたっては、公共職業安定所(ハローワーク)の求人申
込や文書・誌面などによる募集により広く公開をしてください。
■委託先事業者は、新規雇用する失業者の募集にあたっては、原則として公共職業安
定所への求人申込みにより行うこととし、その際に、公共職業安定所の求人受理担
当者に雇用創出基金事業による求人であることを説明してください。
■委託先事業者は、やむを得ず文書による募集や直接募集等により失業者の募集を公
開した場合には、雇用創出基金事業による求人であることを明記してください。
(2)失業者であることの確認
○失業者を新規雇用する際に、本人に失業者であるか否かの確認を行ってください。
確認にあたっては、委託先事業者が新規雇用する失業者の採用時の面接において、求
職者から履歴書、職務経歴書、雇用保険受給資格者証、廃業届、その他失業者である
ことを確認できる書類の提示を求めるとともに、求職者に対し失業者であることを確
認し、その結果を面接調書(様式2)に記録してください。
■失業者にあたる例
・採用面接時には在職中だが、雇用開始日前に契約満了が確実な者
・採用面接時に未内定の新規学校卒業者を、卒業後に雇い入れる場合
■失業者にあたらない例
・休学中の学生(専門学校なども含む)
【参考】厚生労働省Q&A(統合版)
(対象となる失業者)
1-24
⇒
対象となる失業者の定義は。失業者であることの確認方法は。
労働の意思・能力を有し、求職活動を行っているにもかかわらず、職業
に就くことができない者のことをいう。本事業においては、必ずしも安定所
への求職申込みは必要としないものとする。受託者が本人に、雇用保険受給
資格者証、廃業届、採用面接等における本人への質問、履歴書や職務経歴書
の提示等により確認することする。
(3)雇用・就業期間及び労働時間
○新規雇用する失業者の雇用期間は1年以内とし、更新は不可となります。
なお、新規雇用する失業者が被災求職者である場合は、2回以上の更新が可能となり
ます。
■被災求職者に優先的に雇用・就業機会が提供されるよう配慮してください。
■雇用期間の1年以内については、委託費の人件費として計上できる期間というこ
とになります。
なお、当初から期間の定めのない雇用契約(正社員)を締結することも可能です。
■過去の緊急雇用創出事業(ふるさと、重点分野、震災、起業支援型)の就業歴と
の期間通算はありません。
ただし、他の地域人づくり事業での就業歴とは通算され、1年が上限となります。
○委託先事業者は、新規雇用する失業者の採用時の面接において、求人申込者から履歴
書や職務経歴書等の提出を求め、過去に緊急雇用地域人づくり事業に従事した経歴に
ついて確認し、その結果を面接調書(様式2)に記録してください。
○新規雇用する失業者の労働契約書上の所定労働時間は、健康保険の被保険者の要件と
なる所定労働時間及び日数(事業所内の同種の業務に従事する他の通常の正規労働者
の概ね3/4以上)を原則とします。
ただし、業務内容や業務量等により正規労働者の所定労働時間の3/4より少なくな
ることは差し支えありませんが、この場合でも雇用保険被保険者となる週20時間以
上の労働時間は確保することとしてください。
○新規雇用した失業者が雇用契約期間の中途で退職した場合の補充については、当該事
業が人材育成を行う事業であることから、退職した者に係る人材育成計画をそのまま
適用する形での補充は不適切となります。
3
委託費の精算(確定)にあたっての留意事項
(1)失業者を雇用したことの確認書類
※雇用型事業のみ
○受託事業者は、新規雇用する労働者の雇い入れにあたっての留意事項を遵守している
ことが説明できるように、以下の書類を保管しておき、市の事業担当者に提出してく
ださい。
■「労働者の雇用・就業期間」「失業者であることの確認」
・面接調書(様式2)
・求職者から提出された履歴書や職務経歴書等の写し
・雇用保険受給資格者証
・廃業届等の写し
・その他失業者であることを確認できる書類
■「労働者の募集」
・公共職業安定所の求人票や紹介状の写し
・誌面、広告などによる場合はその写し
・その他募集を公開したことを確認できる書類
(2)人件費の精算における確認書類
○事業終了時点で新規雇用した失業者への人件費の割合が事業費の2分の1以上である
ことが必要です。
なお、雇用型と非雇用型の両方を組み合わせた事業の場合はこの限りではありません。
○人件費の精算にあたっては、賃金台帳等のように実際の支払が確認できる書類を、市
の事業担当者に提出し精算を行ってください。
■新規雇用する失業者の人件費に関する確認書類
・労働契約書もしくは採用通知書
・労働者台帳
・賃金台帳
・法律等で負担を義務づけている社会保険料、労災保険料、雇用保険料等の事業
主負担額の支払いがわかる書類
・出勤簿
・業務日報(勤務・就業状況を確認するため事業内容に応じて提出してください)
■その他の人件費(人件費に計上する内容に応じて提出してください)
・労働者台帳
・賃金台帳
・法律等で負担を義務づけている社会保険料、労災保険料、雇用保険料等の事業
主負担額の支払いがわかる書類
・出勤簿
・業務日報
(3)人件費以外の委託費の精算における確認書類
○人件費以外の委託費(事業費)についても、市の事業担当者に支出証拠書類などを提
出してください。
■事業費の支出証拠書類
・領収書
・リース契約書、見積書
・その他支払状況の分かる書類
○支払額の一部を計上する場合は、按分の根拠となるものを合わせて提出してください。
■事務所の家賃の一部計上した場合
・事務所賃貸借契約書
・領収書
・按分根拠となる資料(例)
①人数による場合
当該委託事業に従事する人数/事務所で働いている従業員数
(従業員数の分かる資料を添付してください)
②面積による場合
当該委託事業に従事する部署の面積/事務所全体の面積
(事務所の図面などを添付してください)
■社用車(共用)のリース料を一部計上した場合
・車のリース契約書
・按分根拠となる資料(例)
①使用した距離による場合
当該委託事業での走行距離/社用車のその期間での走行距離
(運転日報などを添付してください)
②使用する人数による場合
当該委託事業で利用した人/その期間で社用車を利用した人
(運転日報や従業員数の分かる資料を添付してください)
(4)委託費等の返還がある場合の提出書類
○以下の場合は、返還が発生しますのでそれぞれの書類を提出してください。
①概算払を受けており、額の確定後の委託費が概算払額を超えない場合
→委託費と概算払額の差額が返還となります。委託費の額の確定後に返納通知書
が送付されますので納付してください。
②概算払を受け、口座への入金に伴う利息収入が発生している場合
→利息収入が返還対象となります。預金通帳の写しなど、利息収入の分かる資料
を提出してください。委託費の支払との相殺となります。
③緊急雇用地域人づくり事業の実施にあたり直接の収入がある場合
→売上額(売上額から委託契約額を上回る事業費を差し引いた額。)が返還対象
となります。売上額の分かる資料を提出してください。委託費の支払との相殺
となります。
(5)事業実施により発生した収入の返還免除
○事業の実施により発生した収入(概算払を受け口座への入金に伴い利息収入が発生し
た場合の利息収入、事業の実施にあたっての直接の収入)を返還していただく必要が
あります。
■委託事業に係る契約期間終了時点において、次のいずれの要件も満たす場合、受
託者は、収入の返還を要しません。(※委託事業最終年度のみです)
①受託者が、自助努力により、委託事業に係る契約期間終了後も事業を継続
②受託者が、委託事業において雇用した労働者のうち、その2分の1以上を委託
事業に係る契約期間終了後も継続して雇用
※正規雇用、非正規雇用であることを問いません
(「1 事業実施にあたっての留意事項 (5)委託費などの返還について」を参照)
○返還の免除を希望する場合は、様式3「地域人づくり事業収入等報告書(雇用拡大プ
ロセス)」に必要書類を添付して、の事業担当者に、委託費の精算前に提出してくだ
さい。
■添付必要書類
・継続雇用する失業者の雇用契約書又は雇入れ通知書の写し
・継続雇用する失業者に係る雇用保険被保険者資格取得確認通知書の写し
・その他必要と認める書類