2 55 技術: PCa梁位置決め装置 (特許出願中) 簡便なサポート装置で、PCa梁取付時間を大幅短縮 ■クレーンをすぐに解放 PCa梁 高層RC建築などに採用されるプレキャストコンクリート (PCa)工法では、鉄筋の継手として機械式継手が多用され ています。しかし、機械式継手は位置決め精度が要求され るため、特にPCa梁の施工において、クレーンの拘束時間 が長くなる傾向があります。 本「PCa梁位置決め装置」による工法は、だいたいの位置 にPCa梁を仮置きした後、クレーンはすぐに解放して次の部 材を取りに行きます。この間、本装置で梁をわずかにジャッキ アップして梁が少し動く状態にして、正確な位置決めと機 械式継手の繋ぎ込みを行うもので、PCa梁の取付サイクル 時間を大幅に短縮できます。 ジャーナルジャッキ ネジ継手 スライドテーブル アルミサポート PCa柱 概要図 PCa梁部材の脱落・転倒等の心 配はありません。柱筋と梁筋が 交差しているため。 また、通常、 別途、 支保工が存在します。 ●サイクル時間比較(梁1ピース当たりの施工サイクル時間) 0 10 21分 在来工法 20 25分 在来工法実測データ 59ピース/20.5時間 PCa梁取付時間 40%短縮 本工法 13分 本新工法実測データ 25ピース/5.5時間 ■PCa梁位置決め装置 現在PCa梁位置決め装置は、 写真のように、 サポートにジャー ナルジャッキを取り付けただけの非常に簡便な装置になっ ており、設置、運搬などの取り扱いが大変容易です。スラ イドテーブルが付いていないタイプでも、微妙な梁の位置 決め調整は問題なく実施できます。 ●仕様 ◇サポート:アルミ製 耐荷重 100kN 自重7kg ◇XYスライドテーブル:可動範囲 XY共±15mm ◇ジャッキ:揚力 100kN 自重6kg ストローク80mm ■床段差乗り越え台車 スライドテーブル付き PCa梁位置決め装置 設置状況 スライドテーブル無し 最近の床仕上がり面のバリアフリー化によって、コンクリート躯体の床 に多くの段差が発生する傾向にあります。 これを考慮して、「床段差乗り越え台車」を装備したPCa梁位置決め装置を 提供することも可能です。 なお、この「床段差乗り越え台車」は、資材の水平搬送の障害となる床 の段差の影響をあまり受けずに資材を運搬できる装置として、応用性・発 展性のある有用な技術です。 床段差乗り越え台車付きタイプ 床段差乗り越え状況(上り段差の場合) ■関 連 資 料… リーフレット「PCa梁位置決め装置」(建築本部) ※このリーフレットは、再生紙を使用しています。
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