グリーン調達ガイドライン

文書番号
CEM−3551−05A/J
発 行 日
2005年
7月
改 定 日
発行基準
社外配布可
日本ケミコングループ
グリーン調達ガイドライン
― 環境と人にやさしい技術への貢献 ―
第1版
2005年7月1日
日本ケミコン株式会社
資材部/環境部
1日
グリーン調達ガイドライン制定改定履歴
№
1
改定内容
「日本ケミコングループ
グリーン調達ガイドライン」
(第 1 版)制定(※)
制改定日
版数
2005 年 07 月 01 日
05A
2
※:従来化学物質管理の要求として作成しておりました「日本ケミコン規制化学物質解説書」(CEM-3558-03A)と
これに基づく調達品の管理は、この改定ガイドラインに統合、移行します。これにより、従来の「日本ケミ
コン規制化学物質解説書」は、廃止します。
−
1
−
はじめに
お取引様
各位
日頃は、日本ケミコン株式会社並びに弊社グループ会社の活動にご支援を賜り、心から感謝を
申し上げます。
21世紀を迎え、「地球環境保全が人類共通の課題」の意識が高まるなかで、地球温暖化の防止、
オゾン層の保護、廃棄物の削減とリサイクル拡大による循環型社会の構築、有害化学物質の管理
による環境汚染防止の取り組みが、より一層、重要になってまいりました。現在、企業が求めら
れている環境保全に関する活動や責任は、「環境への排出低減」に加え、EUの法規制に代表され
る「製品の環境保証」にまで至り、今や環境保全活動なくして、企業の生産・販売活動がおこなえ
ない時代になりつつあります。
弊社は、このような社会情勢のなか、法規制の順守はもちろんの事、「環境の世紀」と呼ばれる
21世紀に、企業としてあるべき姿を追求し、迅速且つ積極的な変化への対応が極めて重要と考
えております。
環境保全活動は、弊社のみならず、お取引様の御協力が必要不可欠です。この活動を更に実り
あるものにするために、お取引先様との連携によって環境保全活動を強化すると共に、環境負荷
の少ない物品を調達し、環境負荷の低減と環境リスクの回避をはかる必要があります。
このような観点から、この度弊社では、お取引先様と共に、環境にやさしい商品づくり、環境
を重視した事業活動を推進するための「グリーン調達ガイドライン」を取りまとめました。
何卒、地球環境保全に向けた取り組みの重要性をご理解いただき、本ガイドラインに沿った調
達活動にご協力をお願い申し上げます。
2005年7月1日
日本ケミコン株式会社
資材部/環境部
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2
−
目次
はじめに
・・・・・・・・・・
2
1.日本ケミコングループの環境活動
・・・・・・・・・・
4
2.グリーン調達基準の考え方
2.1
目的
・・・・・・・・・・
5
2.2
適用範囲
・・・・・・・・・・
5
2.3
グリーン調達の枠組み
・・・・・・・・・・
5
3.1
環境管理体制に関する要求基準・・・・・・・・・・
6
3.2
評価
・・・・・・・・・・
6
3.3
監査
・・・・・・・・・・
8
3.4
評価結果の扱い
・・・・・・・・・・
8
3.環境管理体制に関する要求規準と運用
4.環境負荷物質に関する要求基準と運用
4.1
環境負荷物質に関する要求基準・・・・・・・・・
9
4.2
対象範囲
・・・・・・・・・
9
4.3
用語の定義
・・・・・・・・・
9
4.4
規制化学物質リスト
・・・・・・・・・
12
4.5
規制化学物質選定の基準
・・・・・・・・・
12
4.6
規制化学物質リストの見直し
・・・・・・・・・
13
4.7
禁止範囲の考え方
・・・・・・・・・
13
4.8
法規制の優先
・・・・・・・・・
13
4.9
顧客要求
・・・・・・・・・
13
4.10
規制化学物質管理(運用)
・・・・・・・・・
13
5.1
電子形式での閲覧、ダウンロード・・・・・・・・
19
5.2
お問い合わせ先
・・・・・・・・・
19
・・・・・・・・・
20∼24
・・・・・・・・・
25∼28
5.その他
6.付属書A
(A)禁止物質個別リスト
7.付属書B
(B)要通知物質個別リスト
−
3
−
1.日本ケミコングループの環境活動
日本ケミコン株式会社並びにグループ会社(以下日本ケミコングループという)は、『日本
ケミコン環境基本方針』を制定し、この方針に基づいて環境保全活動に取り組んでいます。
1. 企業理念
『 環境と人にやさしい技術への貢献 』
日本ケミコングループは、地球環境の保全が緊急かつ最重要課題のひとつと捉え、企業活動の
全域を通じて持ちうる技術を最大限に活用して、環境と人にやさしい豊かな社会の実現のため
に貢献してゆく。
2.基本方針
日本ケミコングループの環境保全活動を行う事業所等の活動組織は、この基本方針に整合させ
た環境方針を策定し、各々の環境保全活動を行う。
①地球環境の保全活動推進のため、全社的に活動できる組織を整備し運用する。
②企業活動が環境に与える影響を的確にとらえ、技術的、経済的に可能な範囲で環境目的及
び行動目標を定め、具体的行動計画を策定し、地球環境保全のため環境マネジメントシス
テムの継続的な改善を図る。
③環境関連の法律、規制、協定などを遵守することはもとより、必要な事項については自ら
の基準を制定し、より高い目標達成に向けて継続的に取り組む。
④会社の全ての活動組織は、自らの業務に関連する以下の項目について、積極的な取り組み
を行う。
◎省エネルギー活動
◎化学物質管理
◎省資源
◎廃棄物削減とリサイクルの推進
⑤製品のライフサイクルを通じて環境への負荷の少ない製品の開発、設計、上市を進める。
⑥従業員全員への環境に関する教育、啓蒙を推進し、環境問題への理解を深めるとともに、
積極的な環境保全活動への参画を促す。
⑦環境監査等の監視、チェック機能を十分に働かせて活動を確認し、環境保全活動が適切に
実施されているかを把握する。
⑧環境に影響を及ぼす汚染事故、緊急事態等の環境リスクについて、その発生の予防に努め
るとともに、発生時の影響を最小限にする管理体制を確立し、維持する。
⑨環境保全活動の実施状況については、従業員への内容の周知とともに、公表可能なものに
ついては、積極的に情報開示を行う。又、地域、利害関係者との十分なコミュニケーショ
ンを図る。
−
4
−
2.グリーン調達基準の考え方
2.1
目的
このガイドラインは、日本ケミコングループが、環境にやさしい商品づくり、環境を重視した
事業活動を推進するにあたり、原材料、部品、製品等を調達する際のお取引先様との関係におい
て必要な事項を定め、運用するために制定したものです。
2.2
適用範囲
このガイドラインは、日本ケミコングループが調達する生産/販売用材料、部品及び製品並び
にこれら調達品を供給いただくお取引先様に適用します。
日本ケミコングループとは、日本ケミコン株式会社及びその国内、海外の全ての関係会社を指
します。
2.3グリーン調達の枠組み
これまで「品質・コスト・納期」を評価基準とした物品の調達を行ってきましたが、今後は、環
境への配慮に関する評価を含めたより広い面から、調達に必要な管理を行います。
弊社では、お取引先様に対し、
(1)
「環境管理体制に関する要求}及び(2)
「日本ケミコン規
制化学管理に関する要求」という2つの観点から要求事項を定め、双方の要求が満たされるよう
に管理を実施します。
(1)環境管理体制に関する要求
(2)日本ケミコン規制化学管理に関する要求
お取引先様の環境管理体制について、一
国内外の環境関連法規制や顧客要求に適合した
定の要求基準を定め、この基準を満足す
製品つくりのため、調達品に含まれる化学物質
るかどうかの評価をおこないます。
の規制又は管理に関する要求基準を定め、この
+
基準を満足する調達管理をおこないます。
第3項において、要求基準と運用の詳細
第4項において、要求基準と運用の詳細を説明
を説明します。
します。
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5
−
3.環境管理体制に関する要求基準と運用
3.1
環境管理体制に関する要求基準
1)一般
弊社は、お取引先様への要求事項として、適切な環境管理体制の下に、納入品が生産され弊社
に納入されるためには、環境保全に対する管理体制が明確な形でお取引先様に構築され、運用さ
れていることが必要と考えています。
弊社では、上記の体制がお取引先様に実現されているかを、以下に述べる評価並びに検証方法
によって確認させていただきます。
2)重点要求項目
環境管理体制は、様々な事項がありますが、その中でも、法令の順守、緊急事態へ事故への適
切な対応体制は、法治国家における企業の当然の責任として、またお取引先様の責務として特に
重要と考え、弊社の評価においても以下の事項については、重点的に確認をおこないます。
①事業を行っている国、地域において、適用されている環境関連の法規制、公的要求及び当該
組織が受け入れた要求事項を順守している体制があり、適切に機能していること。
②緊急事態や環境事故に適切に対応する体制や、予防のための体制が整備され、適切に機能し
ていること。
3)環境マネジメントシステム
弊社では、国際規格や国、自治体等が定めた環境管理のためのマネジメントシステムに基づく
環境マネジメントシステムを構築し、運用されているお取引先様については、弊社が要求する環
境管理体制の基準を満たしていると判断します。
具体的な規格としては、
①ISO14001
②エコアクション21(環境省)
③KES(京都
京(みやこ)のアジェンダ 21 フォーラム)
④その他上記に準じる環境管理のためのシステム
などがあります。
認証登録の状況については、「環境管理体制調査票」(CEM−3555)において、確認させ
ていただきます。なお、いずれのシステムにおいても第三者機関による認証がおこなわれている
場合は問題ありませんが、自己宣言あるいは、親会社等による第二者認証等の場合は、宣言や認
証に至る経緯を確認させていただく場合があります。
3.2
評価
1)評価の方法
お取引先様にて、「環境管理体制調査票」(CEM−3555)の質問項目を自己評価し、その
−
6
−
結果を記入した「環境管理体制調査票」を弊社資材部門又は調達窓口へご提出下さい。
2)評価の実施時期
評価は、原則として以下の状況において実施します。以下の状況が生じたときは、弊社資材部
門又は調達窓口から調査票をお送りするか、弊社ホームページからのダウンロードのお願いを致
しますので、指示に基づいて自己評価をお願いします。
①新規にお取引を開始するとき。
②調達品の生産が新たな生産事業所において開始されるとき。
③生産事業所の管理体制、組織、生産設備等が大幅に変更され、管理体制の再評価が必要と弊
社が判断したとき。
3)評価基準
ご提出の評価結果は、弊社においても評価させていただき、評価基準として、「A」「B」「C」「D」
の4段階で評価します。
評価基準及び評価結果による弊社の判断内容と対応を以下の表に示します。
採点による評価基準
評価結果による弊社の判断と対応
環境管理体制が適切に構築、維持されていると判断
70点 ≦ A ≦100点
します。今後も引き続き、現在の管理体制の維持と
更なる向上をお願いします。
必要な環境管理体制が構築されていると判断しま
す。ただし、評価点が低かった項目を中心に更に改
50点 ≦ B <
70点
善が望ましい事項があると判断します。
低い評価点に関わる事項について、自主的な改善を
お願いします。
一応の管理体制はあるものの、弊社がお願いする要
求水準には至らないと判断します。
30点 ≦ C <
50点
文書等により、具体的な是正や改善のお願いをする
ことになります。必要あれは、改善結果の検証のた
めに監査を実施させていただく場合があります。
環境管理体制が、殆ど無いか、あってもごく一部に
限られるもので、適切な環境管理体制が実施できる
状態に無いと判断します。
0点 ≦ D <
30点
弊社による監査を実施させていただき、要求基準に
不適合な部分については、積極的な改善をお願いす
ることになります。必要あれば、体制構築のための
支援をおこなわせていただく場合があります。
−
7
−
3.3
監査
弊社では、お取引様の環境マネジメントシステムが適切に運用され、また、規制化学物質の管
理が適切に実施されているかを検証するために、お取引先様の該当事業所に事前のご了解の下に
立ち入らせていただき、管理状況の監査を実施させていただく場合があります。
[「取引基本契約書」
第 36 条(環境保全)]
監査は、以下の状況にあるお取引先様に対し実施致します。
①3.3 項の「環境保全活動調査票」による自己評価結果が、「D」評価の場合。
②環境負荷物質の使用が多い業種や、化学物質の管理が調達品の環境品質に影響を及ぼす恐れ
が高いと弊社が判断し、指定した業種。
③環境関連の法令違反や、環境関連の事故が発生した場合。
④規制化学物質の要求基準を満足しない納入品が納入されたとき。
⑤正当な理由なく要求したデータが提出されなかったり、提出データ等に虚偽の内容があった
りしたとき。
3.4
評価結果の扱い
弊社では、環境管理体制評価の結果を総合的に判断し、調達品の環境上の品質維持が困難と判
断され、また改善も困難と判断されるお取引先様に対しては、一部お取引の制限あるいは、お取
引自体の中断をさせていただく場合があります。
−
8
−
4.環境負荷物質に関する要求基準と運用
4.1
環境負荷物質に関する要求基準
日本ケミコングループが、お取引先様から調達する部品、原材料、副資材、又は化学品、設備、
工具、印刷物等(以下「購入品」、お取引先様から見た場合は「納入品」)を調達する場合は、以下
の基準に従って調達を実施します。
また、以下に述べる基準は、別途要求する「製品中の化学物質に関する非含有証明書」、
「要通
知物質調査表」の作成、分析データ、成分データの提出等に際しての解釈、運用に用います。
4.2
対象範囲
1)対象となる購入品
この環境負荷物質管理の対象となる購入品は、次のものをいいます。
a)製品の生産に関連して購入する原料(化学物質、薬品等)
、材料(素材、成形加工品、組立品)、
部品等
b)梱包材等の製品に付随して用いる副資材類(当該納入品を梱包して専ら日本ケミコンへ納入
する際に用いられる梱包材、通い箱等は除きます)
2)対象外の購入品
以下のものは本書で述べる化学物質管理の対象外とします。
a)文房具、事務用具、事務所や工場で使用するOA機器およびこれらに用いる消耗品類
b)試験研究、分析等に用いられる試薬類
c)工場施設や設備の運用に用いる薬品、器材、部品等
d)日本ケミコンからの支給材料であって、お取引先様で成分的な改質、添加がないもの
e)日本ケミコンが特定の用途等のために、予め禁止物質の含有を承知のうえ調達する購入品
f)1)項 b)のかっこ書きで除外の副資材類
3)工程使用化学物質の扱い
お取引先様が納入品の製造に関連して、自社あるいは委託先の工程でのみ使用し、納入品に残
留しない化学物質は対象外です。
4.3
用語の定義
1)用語
本ガイドラインでは、以下の用語は本項に記述した意味で用います。
◆『環境負荷物質』
人体、生物体系、その他環境面に顕著な有害な影響を与えるか、与える可能性のあるも
のとして、国内外の法規制等において、使用、含有等が禁止若しくは制限されている化学
物質やそれに準ずる化学物質をいいます。
◆『規制化学物質』
日本ケミコンが調達する購入品において、含有の禁止や含有状況の把握が必要と判断し
−
9
−
て選定した化学物質をいいます。化学物質は単独物質である場合と複数の化学物質群であ
る場合があります。
◆『含有』
日本ケミコンが調達する購入品について、その一部または全部に規制化学物質が添加、
充填、混入または付着していることをいいます。
◆『意図的使用』
最終製品に一定の特性,外観,品質等を備える為の目的を持って原材料段階で含ませるも
の、製品の製造工程で添加、混合等がなされるもの、或いは工程での処理、反応によって
納入品中に含ませたり特定部位に形成させたりする事をいいます。又、製品特性、外観、
品質等を備える為の目的ではないが、当該化学物質が含まれる事を量的把握している原材
料の使用も意図的使用とみなします。尚、工程で意図して使用される物質(潤滑材、洗浄剤、
離型剤、反応助剤)であっても除去等処理がおこなわれる場合、蒸発や反応により納入品に
残留しないものは、意図的使用とはみなしません。
◆『意図的含有』
意図的使用によって、納入品に含有されることをいいます。
◆『非意図的含有』
自然界に存在する素材、原料等に含まれ、工業材料として精製過程で技術的に除去しき
れない物質。工程で含有を意図せず使用される物質。および工程の合成反応等で生じる物
質で技術的に除去できない等、意図的使用以外で物質が含有されている場合をいいます。
但し、これら物質についても規制値が決められた物質については当該規制値を超えてはな
りません。
◆『均質素材』
均質素材とは、複数の素材、部品等に分けられる購入品において、実質的に均質な物質
からなる構成部分をいいます。分析の実施は原則として、均質素材毎におこなうものとし
ます。尚、素材や部品の表面に微量のドーピング処理が施されたものや材料中で僅かな偏
在がある場合のものは均質な物質と見なします。
均質素材の考え方の事例を次項 2)に示します。
◆『プラスチック』
一般的なプラスチックの概念に加えゴムならびにゴム(エラストマー)を成分とする素
材、およびインク、塗料を含む範囲をプラスチックとします。
◆『梱包材』
製品、部品、原材料の輸送や保護のために用いるものをいいます。具体的には、段ボー
ル、テープ、結束バンド、袋、シート、スティック、リール、トレイ、木枠、緩衝材など
と、これらの表示に用いるラベル、インク、塗料等を指します。但し、専ら日本ケミコン
へ納入する際に用いられる納入品を梱包するための梱包材、通い箱等は原則として除かれ
ますが、日本ケミコンを経由して第三者の納入に使用される場合はこの限りではありませ
ん。
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10
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2)均質素材の考え方(事例)
「均質素材」についての考え方について、幾つかの事例を紹介します。
①リード線の場合
すずめっき層
銅下地めっき層
鉄芯材
この事例では、
「すずめっ
き 層 」、「 銅 下 地 め っ き
層」、「鉄心材」が各々均
質素材になります。
②外装スリーブの場合
外装スリーブ
コンデンサ
この事例では、
「外装スリ
ーブ」、「表示インク」が
各々均質素材になりま
す。なお、インクは、色
が異なれれば、別の均質
素材となります。
表示インク
③コーティングアルミケースの場合
内・外装コーティング材(樹脂)
アルミニウム(ケース本体)
この事例では、
「ケース本
体(アルミニウム)
」、
「コ
ーティング材(樹脂)
」が
各々均質素材になりま
す。
④ゴム貼りベーク板の場合
ゴム
フェノール樹脂
ベーク板
紙
接着剤
フィルム
この事例では、「ゴム」、
「接着剤」、「フィルム」
の3つの部位と、
「ベーク
板」が紙フェノール樹脂
の場合、「フェノール樹
脂」と「紙」に別れ、合
計5つの均質素材からな
ります。
⑤補強材入り樹脂成形品の場合
フィラー等の補強材
樹脂
−
11
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この事例では、
「フィラー
等の補強材」と「樹脂」
が各々均質素材になりま
す。
4.4
規制化学物質リスト
「日本ケミコン規制化学物質リスト」は、日本ケミコングループが購入品への含有禁止等、何
らかの規制等の管理をおこなう必要があると判断した化学物質をリストにしたもので、このリス
トに基づいて化学物質管理をおこないます。
4.5
規制化学物質選定の基準
国内外の法規制、指令等に基づいて生産、使用、輸出、輸入等が全面あるいは一定の条件の下
に禁止や著しい制限がなされている化学物質、顧客要求により使用の禁止等が求められている化
学物質、および顧客への成分報告物質として共通性の高い物質等から選定しています。規制化学
物質は、その内容から以下の表の「(A)禁止物質」、「(B)要通知物質」のグループに分けて管
理をおこないます。その区分と内容は以下の表のとおりです。尚、個別の化学物質についての除
外条件等は添付の付属書によります。
日本ケミコン規制化学物質リスト
(A)禁止物質
(B)要通知物質
20物質(群)
75物質(群)
現時点で日本ケミコン(グループ会社を含
む)の購入品に含有されてはならない化学物
質として定めたものです。
個別の物質について定めた除外条件等で除
外されない限り、購入品に含有してはならな
い物質です。
「含有」は、意図的使用によって購入品に
含有されることをいいますが、規制値が定め
られている物質については、意図的、非意図
的を問わず規制値未満であることが必要で
す。
左欄に記載の「禁止物質」以外の化学物質で、
何らかの規制や管理をおこなってゆく物質で
す。
このグループの物質には、以下のものが含ま
れます。
a)日本ケミコンでは、現時点では購入中である
が、将来禁止、全廃をしてゆくもの。
b)法規制、顧客要求で禁止または全廃をすべき
物質であるが、現時点では期間的猶予が与え
られているもの。
c)法的な禁止物質であっても、専ら農薬等に使
用され、日本ケミコンの事業形態から購入品
への含有の可能性が極めて低いもの。
d)顧客より含有について共通して報告を求めら
れる可能性の高い物質(JGPSSI 報告対象物質
等)。(JGPSSI:電子情報技術産業協会グリー
ン調達対応共通化協議会)
当該物質の意図的使用がある場合は、別に定
める「要通知物質調査表」により、意図的な含
有のあるものについて報告(通知)していただき
ます。
本物質については、報告のみをいただくもの
で、原則現状の納入状況を変更するものではあ
りません。ただし、日本ケミコンではご報告い
ただいた内容(物質の種別や用途)により個別
にお取引先様と今後の対応について協議させて
いただく場合があります。
当該化学物質は、納入品に非含有であるこ
とを証明する文書を提出していただきます。
また非含有であることを確認するため、分
析データ、成分データ等の提出や納入品に非
含有である旨の表示をしていただき、厳格に
管理をおこなう物質です。
注:同一化学物質が、用途等の区分により双方の欄に記載されている場合があります。
−
12
−
4.6
規制化学物質リストの見直し
規制化学物質リストは、法規制の改正、顧客要求の変更に基づき、随時見直しをおこないます。
見直しがおこなわれたときは、改定リストをお取引先様に通知し、変更事項についてご確認いた
だいたうえ新たな証明書への切替手続きや要通知物質の追加調査の提出等をお願いすることにな
ります。
4.7
禁止範囲の考え方
区
規
制
化
(A)
禁止
学
規制値
あり
含
分
有
意図的使用による含有
非意図的含有
≧規制値
×
×
<規制値
(○)
○
×
○
物質
物
規制値なし
質
リ
ス
△
(B)要通知物質
ト
×:この区分に該当する場合は、納入品への含有禁止となります。
○:含有があっても禁止範囲外となる区分です。尚、かっこ書で表した意図的使用であっても規制値未満の
区分であれば含有可としていますが、可能な限り全廃、削減に向けた努力をお願いします。
△:意図的使用のあるものについて、含有状況の報告のみを求めるものですが、通知された物質や用途によ
っては、個別に対応について協議させていただく場合があります。
4.8
法規制の優先
付属書に記述された関連する法規制は、代表的なものを示したに過ぎず、全ての規制を網羅し
たものではありません。又、本書にしたがって規制化学物質管理をおこなうことでお取引先様が
国内外の法規制に基づく責務を免れるものでもありません。いかなる場合も、本書にない規制事
項や、本書に定めた法規制値を上回るものについては、当該法規制を順守する必要があります。
4.9
顧客要求
弊社のお客様から、本規制化学物質管理に定めた化学物質以外の物質についての規制や、異な
る管理条件を求められる場合には、お取引先様に対し、本書と異なるお願いをする事があります
ので予めご承知下さい。
4.10
規制化学物質管理(運用)
規制化学物質の管理(運用)は、以下の内容でおこないます。
−
13
−
1) 規制化学物質管理の説明図
規制化学物質リスト提示
原料メーカー
依頼
① 禁止物質非含有証明書
要求ある
提出
②要通知物質調査報告
回答
お取引先様
認定・変更時
(要通知物質調査表)
分析データ、成分デー
タ要求
分析
分析機関
依頼
③分析データ、④成分表デ
認定・更新
および変更時
⑤納入時の「含有なし」の
結果
報告
ータ提出
納入時
記入の実施
日本ケミコンまたはそのグループ会社
調査
⑥工程、使用原材料等の変
変更時
更通知
注:既存の納入品についての、要通知物質調査報告や、分析データ、成分表データの
提出については、弊社資材部門の指示にしたがって下さい。
2)
個別手続き
前1)項の説明図にある①∼⑥の個々の手続きについて説明します。
①「製品中の化学物質に関する非含有証明書」(非含有証明書)
◆手続き
「非含有証明書」は、添付の様式(CEM−3556)の最新版により提出していただ
きます。この証明書は、貴社からの弊社への納入品には、リスト中の「(A)禁止物質」が
含有されていないことを証明していただく文書です。
証明書にリストされた化学物質の詳細や非含有であることの解釈や除外の判断は、本書
並びに付属書に基づくものとします。
証明書は、現在の納入品ならびに本証明書の有効期間中に新たに調達する購入品全てを
一括とし、お取引先様ごとに一通を提出していただきます。
提出は、貴社の化学物質管理に責任を持って証明できるお立場の方の名前でお願いしま
−
14
−
す。
貴社が商社の場合は、納入品を生産するメーカーにご依頼いただき、メーカー様名でご
提出いただくことを原則とします(やむを得ない場合は貴社名、貴社責任者でも可としま
す)。
なお、証明書文言中の「第三者を通じて納入」とは、お取引先様が最終的に弊社または
弊社グループに納入されることを知っていたか、客観的な事情を考慮するとこれを知り得
た場合に限定されるものとします。
◆証明書の更新
4.6項によりリストの見直しの結果、証明いただく禁止物質の内容に変更が生じた場
合は、改めて証明書の提出をお願いすることになります。
その際は弊社資材部門又は購買窓口より、お取引先様に連絡致しますので、変更内容に
ついてご確認いただき、証明書の提出をお願い致します。
②「要通知物質調査表」
◆手続き
「要通知物質調査表」は、添付の様式(CEM−3557)の最新版により提出してい
ただきます。
この調査は「(B)要通知物質リスト」にある75物質(群)の意図的な使用のあるも
のについて、使用部位、含有量等をご報告いただくものです。記載方法については本書お
よび調査表の注意書きを参考に作成して下さい。
◆調査表提出
新たな購入品として認定作業を行なう際又は⑥「変更管理」により再認定をおこなう際、
その都度調査表の提出をお願いします。(既存の納入品の調査については、別途指示にし
たがって下さい。)
③分析データ
◆手続き
分析データは、特定の納入品について実際に分析を実施していただき、その結果をご提
出いただくものです。
◆分析対象
分析データが必要な対象は、次のとおりです。
−
15
−
対
象
製品の生産に関連して
購入する原料(化学物
質、薬品等)
、材料(素材、
成形加工品、組立品)、
部品等
上記対象のうち、プラス
チック材であるもの
梱包材
分析事項/許容濃度
注記
カドミウム、鉛、水銀、六価クロム、
PBB及びPBDEについて分析
[許容濃度基準]
・カドミウム:100ppmを超え
ないこと
・鉛、水銀、六価クロム、PBB及
びPBDE:1000ppmを超
えないこと
カドミウム、鉛について分析
[許容濃度基準]
・カドミウム:5ppm未満
・鉛:100ppm未満
組立品、成形加工品等の
複数の素材から構成され
る納入品については、均
質素材毎の分析が必要で
す。
カドミウム、鉛、水銀、六価クロム
の4重金属について実施
[許容濃度基準]
・4重金属合計で100ppm未満
・かつ、プラスチック材の場合は、
カドミウムは5ppm未満
梱包材であれば、プラス
チック材以外も分析対象
です。
プラスチック材と同様、
インク、塗料、接着剤等
の均質素材毎の分析が必
要です。
対象にはゴム、インク、
塗料等を含みます。均質
素材毎に分析が必要で
す。
◆分析データの提出
分析データは、新規に納入品(分析データが必要な対象に限る)の認定時と、次項の更
新の際提出いただきます。
(既存の納入品の分析データについては、別途指示に従ってくだ
さい。)
◆分析データの更新
分析データは、原則1年を期限として管理します。
更新のお願いは、期限到来の2∼3ケ月前に当社資材部門より提出をお願い致しますの
で、依頼があったときは分析を再度実施のうえ、新たな分析データを資材部門へ提出して
下さい。ただし、この更新分析は、当社からお願いしない限り提出の必要はありません。
◆分析サンプルの要求
分析のデータとは別に、分析サンプルの提出をお願いする場合があります。その時は、
分析サンプルの提出をお願いします。
◆分析方法
分析方法は、上記の許容濃度限界の精度が確保できる分析方法であれば、特に方法を限
定するものではありません。以下の表に参考となる分析方法を例示します(この分析方法
に限定するものではありません)。
また、分析機関の選定についても、特に規定は致しません。社内分析でも結構です。
−
16
−
分析方法例
物質名
分析方法
カドミウム(Cd)
・誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-OES)
・誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)
鉛(Pb)
・原子吸光分析法(AAS、FLAAS)
・加熱気化原子吸光分析法
水銀(Hg)
・還元気化原子吸光分析法
六価クロム(Cr6+)
PBB、PBDE
・ジフェニルカルバジド吸光光度法
・イオンクロマトグラフ分析法
・ガスクロマトグラフ質量分析法(GC-MS)
④「成分表」
◆手続き
成分表は、納入品についてその構成成分情報の開示をお願いするものです。
成分表は、
・納入品の主要成分がわかること
・禁止物質が成分として含有していないこと
が明確になることを目的としています。成分表の様式は定めませんが、この条件を満たす
内容で作成をお願いします。ただし、構成する成分の一部が営業秘密に関るもので、具体
的な化学物質名の公表が困難な場合は、上位概念の化学物質群での表記や「その他の添加
剤」等の表記に代えることができます。
上記の場合を含めて、全ての成分の開示がない場合は、
「開示されたもの以外の成分に貴
社の定める禁止物質は含有しておりません。」旨の記載の併記をお願いします。
◆MSDSの取り扱い
MSDS(Material Safety Data Sheet)発行の対象となる化学物質等については、成分
表に代えて既存のMSDSで代用可能です。ただし、主要の成分の開示がMSDSでは不
十分なものについては、別途成分表の作成、提出をお願いします。
◆成分表の提出
成分表は、新規に納入品の認定時と、次項の更新の際、再提出または確認連絡をいただ
きます。(既存の納入品の成分表については、別途指示に従ってください。)
◆成分表データの管理
成分表データは、一度提出していただければ、再度提出していただく必要はありません。
ただし、弊社資材部門や購買窓口から内容について確認のお願いをする場合があります。
その際は、内容に変更なければその旨を資材部門等へ報告して下さい。
なお、成分に変更があった場合は、⑥の変更管理の手順に従って、手続きをお願いしま
す。
⑤「納入品への非含有表示」
−
17
−
◆手続き
当社が量産用に調達している購入品については、当該納入品に禁止物質が含有されてい
ないことを示すため、納入書、試験成績書等の納入に付随して提出する書面に、「本納入
品に、貴社
の定める禁止物質は含有しておりません。」またはこれに準じた同意味の表
記を記入して下さい。
⑥「変更管理」
◆手続き
納入品の製造に関して、工程の変更や使用原料や構成部品の変更をしようとするときは、
変更事項について、本社資材部または工場資材部門へ事前に通知をお願いします。
通知された変更事項についての対応は、資材担当者の指示にしたがって下さい。
◆変更通知が必要な事項(生産場所、ライン)
・生産プロセス変更(規制化学物質の取り扱いが関連する場合)
・生産ラインの変更(同一ラインの単なる増設は対象外)
・生産国、生産工場の変更
・外注、二次取引先等の変更(材料・構成部品の変更)
・取引先変更
・仕様の変更
・材料形態の変更
・再生材料の使用や再生材料比率の変更
・その他、納入品の化学物質含有状況に変化をおこす可能性のある変更
3)共通事項
◆変更、誤記等の連絡
本手続きに基づき提出頂いた証明書、調査表、データ等に漏れ、誤記等があった場合は
速やかに、弊社資材窓口或いは以下に記述した問い合わせ先に連絡いただきます様お願い
致します。
◆責任
本規制化学物質管理に関連して、お取引先様よりご提出、ご報告いただく証明書、調査
表、データの内容が、故意または過失により事実と相違し、その結果に起因して弊社が損
害を蒙ったり、第三者より損害賠償の請求を受けたりした場合は、これにより生じた損害
を賠償していただきます。
−
18
−
5.その他
5.1
電子形式での閲覧、ダウンロード
日本ケミコンの規制化学物質管理に関する内容や報告様式等は、弊社のホームページからも閲
覧、ダウンロードできます。また、このホームページでは、規制化学物質に関する変更事項等の
最新情報をお知らせしますので、確認をお願いします。閲覧先のURLは、以下のとおりです。
http://www.chemi-con.co.jp/env_j/top.html
(日本語サイト)
http://www.chemi-con.co.jp/english/env_e/top.html
(英語サイト)
弊社ホームページの「環境へのとりくみ」から、
「グリーン調達/購入」→「グリーン調達
解説資料(お取引先様専用ページ)
」のサブメニューへお進み下さい。
5.2
お問い合わせ先
◎日本ケミコン株式会社
資材部
TEL:03-5436-7630
FAX:03-5436-7719
又は、各工場調達窓口まで
◎日本ケミコン株式会社
環境部 環境技術グループ
TEL:03-5436-7633
FAX:03-5436-7624
E-mail:[email protected]
−
19
−
CEM-3551-05A AnnexA
付属書A
(A)禁止物質個別リスト
№
A-1
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
Several
・オゾン層保護法/モントリオール議定
規制値
適用条件、除外事項等
オゾン層破壊物質
特定フロン、特定ハロン
類 (CFC,HCFC,HBFC)
モントリオール議定書付属書 A,B,C に
書 ・EU 指令 ・各国規制
定めるもの。
・JGPSSI
臭化メチル(ブロモメタン)
74-83-9
・オゾン層保護法/モントリオール議定
モントリオール議定書付属書 E に定め
書 ・JGPSSI
るもの。
1,1,1-トリクロロエタン
71-55-6
・オゾン層保護法/モントリオール議定書
モントリオール議定書付属書 B に定め
・EU 指令 ・JGPSSI
るもの。
四塩化炭素
56-23-5
・オゾン層保護法/モントリオール議定
モントリオール議定書付属書 B に定め
るもの。
書 ・化審法
・EU 指令 ・JGPSSI
A-2
PCB/PCT類及びその代用品類
PCB(ポリ塩化ビフェニール) 1336-36-3
・化審法 ・水濁法
・EU 指令 ・独化学品規則
・JGPSSI
PCT(ポリ塩化ターフェニル)
61788-33-8
・EU 指令 ・独化学品規則
モノメチルジブロモジフ
99688-47-8
・EU 指令
ェニルメタン(DBBT)
・独化学品規則
モノメチルジクロロジフ
・EU 指令
ェ ニ ル メ タ ン
(Ugilec121/21)
モノメチルテトラクロロ
ジフェニル
モノメチルテトラクロロ
76253-60-6
・EU 指令
118-74-1
・化審法
ジフェニルメタン
(Ugilec141)
A-3
ヘキサクロロベンゼン
A-4
PBB(ポリ臭化フェニー (36355-01-8) ・EU 指令(RoHS)
ル)
A-5
PBDE(ポリ臭化ジフェニールエ
・独ダイオキシン法令 ・JGPSSI
Several
・EU 指令(RoHS)
ーテル)
A-6
欠番
A-7
ポリ塩化ナフタレン類(塩
・独ダイオキシン法令 ・JGPSSI
Several
・化審法
素数3個以上)
A-8
塩素化パラフィン類
A-9
マイレックス(ドデカクロロオ
・JGPSSI
Several
・独ダイオキシン法令 ・JGPSSI
2385-85-5
・化審法
542-88-1
・安衛法
(92-93-3)
・安衛法
クタヒドロ-1,3,4-メテノ-2H-シクロ
ブタ(c,d)ペンタレン
A-10
ビス(クロロメチル)エー
テル
A-11
欠番
A-12
4-ニトロジフェニル及び
有
その塩
・EU 指令
−
20
−
RoHS 対象については、1000ppm
未満。
有
RoHS 対象については、1000ppm
未満。
№
A-13
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
規制値
適用条件、除外事項等
アゾ化合物及び芳香族アミン類
分解により特定アミン
Several
[別表1]を発生するア
・独日用品規則
人体に持続的に触れる用途を目
・JGPSSI
的として作られた納入品の人体
ゾ化合物
2,4,5-トリメチルアニ
接触部分の顔料、染料が対象。
137-17-7
リン
2-アミノトルエン
2-メトキシ-6-メチル
95-53-4
50868-73-0
アニリン
3,3-ジメチル-4,4-ジ
アミノジフェニルエタ
ン
3,3-ジクロロ-4,4-ジ
104-14-4
アミノジフェニルエタ
ン
4-クロロ-2-トルイジ
95-69-2
[別表1再掲]
4-クロロアニリン
106-47-8
[別表1再掲]
ベンジジン及びその塩
(92-87-5)
3,3-ジクロロベンジジ
91-94-1
ン
・安衛法 ・EU 指令
[別表1再掲]
[別表1再掲]
ン
o-トルイジン及びその
(95-53-4)
・安衛法
化合物
α-ナフチルアミン及
[別表1再掲]
・EU 指令
Several
びその塩
β-ナフチルアミン(2-
91-59-8
・安衛法
(92-67-1)
・安衛法
ナフチルアミン)
p-ジメチルアミノアゾ
ベンゼン
4-アミノジフェニル及
びその塩
・EU 指令
N,N'-ジトリル-p-フェニレンジ
27417-40-9
アミン(PDA-T2)、N-ジトリル
28726-30-9
-N'-キシリル-p-フェニレンジアミ
70290-05-0
・化審法
ン(PDA-TX) 又は N,N'ジキシリル-p-フェニレンジアミン
(PDA-X2)
A-14
2,4,6-トリ-ターシャリ-
732-26-3
・化審法
ブチルフェノール
A-15
塩化ビニルモノマー(クロロエ
75-01-4
チレン)
・EU 指令
スプレー用途などモノマー自体
・独化学品規則
を成分として含む場合。
ポリ塩化ビニル(PVC)中のモノ
マー残留については対象外。
A-16
アスベスト類
(1332-21-4)
・大防法 ・安衛法
エリオナイト、アスベスト様タ
・EU 指令 ・独化学品規則
ルクを含む。
・米国規制 ・JGPSSI
A-17
有機すず化合物
−
21
−
№
化学物質名
有機すず化合物(トリフェニ
CAS No.
関連法規制等
Several
適用条件、除外事項等
・化審法
ルすず類、トリブチルすず
・独化学品規則
類)
・JGPSSI
ビス(トリブチル)す
規制値
56-35-9
ず=オキシド
・化審法
印刷インク自体または自社で印
・独化学品規則
刷インクとしての使用は禁止。
・JGPSSI
ただし、第三者が当該物質を含
むインクで印刷済みのものにつ
いては、対象外。
A-18
水銀及びその化合物(農薬
(7439-97-6)
・EU 指令(RoHS,ELV,包装,他)
有
以下の規制値のある対象につ
いてのみ適用。
用アルキル水銀化合物を
・独化学品規則
除く)
・米(州法)包装重金属
★規制値 1
・JGPSSI
梱包材については、100ppm 未満
(Pb,Cr6+, Cd と合計で)である
こと。
★規制値 2
「自動車用用途」として指定し
た納入品は、
「別表 2」の規制値
等にしたがうこと。
★規制値 3
RoHS 対象については、1000ppm
を超えないこと。除外項目あり。
A-19
カドミウム及びその化合
(7440-43-9)
物
・EU 指令(RoHS,ELV,包装,他)
有
以下の規制値のある対象につ
・米州法包装重金属
いてのみ適用。
・独化学品規則
★規制値 1
・米(州法)包装重金属
梱包材については、100ppm 未満
・JGPSSI
(Pb,Cr6+,Hg と合計で)であるこ
と。
★規制値 2
梱包材以外を含む全てプラスチ
ック材については、5ppm 未満で
あること。
★規制値 3
「自動車用用途」として指定し
た納入品は、
「別表 2」の規制値
等にしたがうこと。
★規制値 4
RoHS 対象については、100ppm を
超えないこと。除外項目あり。
−
22
−
№
A-20
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
六価クロム化合物
Several
・EU 指令(RoHS,ELV,包装,他)
規制値
有
適用条件、除外事項等
以下の規制値のある対象につ
・米 TSCA
いてのみ適用。
・米(州法)包装重金属
★規制値 1
梱包材については、100ppm 未満
・JGPSSI
(Pb,Cd,Hg と合計で)であるこ
と
★規制値 2
「自動車用用途」として指定し
た納入品は、
「別表 2」の規制値
等にしたがうこと。
★規制値 3
RoHS 対象については、1000ppm
を超えないこと。除外項目あり。
A-21
鉛及びその化合物
(7439-92-1)
・EU 指令(RoHS,ELV,包装,他)
有
以下の規制値のある対象につ
・独化学品規則
いてのみ適用。
・米(州法)包装重金属
★規制値 1
・JGPSSI
梱包材については、100ppm 未
満(Cd,Cr6+,Hg と合計で)
であること。
★規制値 2
プリント配線板に用いる塗料、
顔料、インクについては、
100ppm 未満であること。
★規制値 3
「自動車用用途」として指定し
た納入品は、
「別表 2」の規制値
等にしたがうこと。
★規制値 4
RoHS 対象については、1000ppm
を超えないこと。除外項目あり。
A-22
ホルムアルデヒド
50-00-0
・独化学品規則
木質系の納入品に接着剤等と
して含有されるもののみ対象。
注記1:CAS№でかっこ表記のものは、物質群の代表物質または金属元素とその化合物群における金属元素を表しています。
注記2:法規制等で、
「JGPSSI」とあるのは、日米欧三極の電機・電子業界で話し合いが進められているグリーン調達調査
共通化協議会の共通調査項目の 29 物質群を意味します(今後追加、削除等変更される可能性があります)。
注記3:★規制値が複数個設定されている場合は、該当するものを適用します。2つ以上が該当する場合は、いずれの規制値
も満足する(実質的には厳しい内容に支配)必要があります。
−
23
−
「別表1」
(A-13 物質関連)
アゾ化合物の分解により発生してはならない特定アミンの一覧
物質名
CAS No.
4−アミノジフェニル
92-67-1
ベンジジン
92-87-5
4-クロロ-o-トルイジン
95-69-2
β-ナフチルアミン(2-ナフチルアミン)
91-59-8
o-アミノアゾトルエン
97-56-3
2-アミノ-4-ニトロトルエン
99-55-8
p-クロロアニリン
106-47-8
2,4-ジアミノアニソール
615-05-4
4,4-ジアミノジフェニルメタン
101-77-9
3,3-ジクロロベンジジン
91-94-1
3,3-ジメトキシベンジジン
119-90-4
3,3-ジメチルベンジジン
119-93-7
3,3-ジメチル-4,4-ジアミノジフェニルメタン
838-88-0
p-クレシジン
120-71-8
4,4-メチレン−ビス-(2-クロロアニリン)
101-14-4
4,4-オキシジアニリン
101-80-4
4,4-チオジアニリン
139-65-1
o-トルイジン
95-53-4
2,4-トルイレンジアミン
95-80-7
2,4,5-トリメチルアニリン
137-17-7
o-アニシジン
90-04-0
4-アミノアゾベンゼン
60-09-3
「別表2」
(自動車用用途の特例関係)
当社が納入品の一部または全部について「自動車用用途」として指定したものは、水銀、カドミウム、六価クロム、鉛につ
いては、上記に加えて以下の条件が加わります。
物質名称
意図的使用
非意図的含有
水銀及びその化合物
禁止
単一部材につき、1,000ppm 以下であること。
カドミウム及びその化合物
禁止
単一部材につき、100ppm 以下であること。
六価クロム化合物
禁止
単一部材につき、1,000ppm 以下であること。
鉛及びその化合物
機械加工目的の鋼と亜鉛めっき鋼について
単一部材につき、1,000ppm 以下であること。
は、3,500ppm 以下であること。
ただし、アルミニウム中の鉛については、
機械加工用のアルミニウム材については、
4,000ppm 以下であること。
鉛 が 、 10,000 超 20,000ppm 以 下 ( ∼
2005.6.30 まで)
10,000ppm 以下(∼2008.6.30 まで)
であること。
銅合金中の鉛については、40,000ppm 以下
であること。
上記以外の除外等については、ELV指令改訂 ANNEXⅡ(2002/525/EC)による。
<<注意>>
関連法規制等については、国内外の電機・電子関連の規制で、特に禁止またはこれに準じる規制物質を中心に主要なものを
挙げたものです。ここに挙げられた規制等は、当該物質の国内外規制の全てを網羅したものでもなければ、それを保証するも
のでもありません。規制の内容には、様々な条件等があります。詳細については個別の法規制の内容を確認して下さい。
−
24
−
CEM-3551-05A AnnexB
付属書B
(B)要通知物質個別リスト
No.
B-1
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
1,1,2-トリクロロエタン
79-00-5
・EU 指令 ・JGPSSI
1,1-ジクロロエタン
75-34-3
1,2-ジクロロエタン
107-06-2
1,1-ジクロロエチレン
75-35-4
1,2-ジクロロエチレン
540-59-0
1,3-ジクロロプロペン
542-75-6
cis-1,2-ジクロロエチレン
156-59-2
1,1,1,2-テトラクロロエタ
630-20-3
対象、適用除外等
有機塩素系溶剤、洗浄剤
ン
1,1,2,2-テトラクロロエタ
・EU 指令
・独化学品規則
79-34-5
ン
ペンタクロロエタン
・EU 指令
・EU 指令
・独化学品規則
76-01-7
・EU 指令
・独化学品規則
塩化メチレン(ジクロロメタン、メチ
75-09-2
レンクロライド)
クロロホルム(トリクロロメタン)
67-66-3
・EU 指令
トリクロロエチレン(トリクレン)
79-01-6
・化審法
テトラクロロエチレン(パーク
127-18-4
・化審法
レン)
B-2
アルドリン
309-00-2
・化審法
B-3
ディルドリン
60-57-1
・化審法
B-4
エンドリン
72-20-8
・化審法
B-5
DDT
50-29-3
・化審法
B-6
クロルデン類
Several
・化審法
B-7
シマジン
122-34-9
B-8
チオベンカルブ
B-9
有機りん化合物(パラチオン、メチルパ
28249-77-6
Several
・水濁法
・毒劇法
ラチオン、メチルジメトン、フォスファミドン、EPN、
TEPP)
B-10
B-11
難燃目的とした有機臭素化合物
Several
PBB、PBDE は禁止物質 A-4,A-5 に規
(PBB、PBDE を除く)
定。それ以外の難燃剤が対象。
ダイオキシン類
非意図的生産物であり、通知対象と
なる可能は考えにくい。
ポリ塩化ジベンゾフラン
Several
・ダイオキシン対策法
・独化学品規則
・独ダイオキシン法令
ポリ塩化ジベンゾ−パラ−
Several
ジオキシン
・ダイオキシン対策法
・独化学品規則
・独ダイオキシン法令
コプラナーPCB
Several
B-12
クロロメチルメチルエーテル
107-30-2
B-13
ベンゼン
71-43-2
・ダイオキシン対策法
・安衛法 ・EU 指令
・独化学品規則
−
25
−
No.
化学物質名
CAS No.
B-14
トルエン
108-88-3
B-15
キシレン
1330-20-7
B-16
ベンジリジン=トリクロリド
98-07-7
関連法規制等
対象、適用除外等
・安衛法
(ベンゾトリクロリド)
B-17
ペンタクロロフェノール類
(87-86-5)
(PCP)
・EU 指令 ・独化学品規
則 ・独日用品規則
B-18
マゼンタ(フクシン塩基性)
632-99-5
B-19
オーラミン(ベーシックイエロー 2)
2465-27-2
492-80-8
B-20
ピクリン酸(トリニトロフェノール)
88-89-1
B-21
4,4'-イソプロピリデンジフェ
80-05-7
ノール(ビスフェノール A)
B-22
フタル酸エステル類
Several
プラスチックに用いられる可塑剤が
対象。
フタル酸ジ-2-エチルヘキシ
117-81-7
ル(DEHP)
フタル酸ジブチル(DBP)
・JGPSSI
・EU 指令
84-74-2
・JGPSSI
・EU 指令
上記以外のフタル酸エステ
Several
・JGPSSI
ル類
B-23
エチレンイミン
151-56-4
B-24
ニトロソアミド類
Several
B-25
ニトロソアミン類
Several
B-26
N-ニトロソジエタノールアミン
B-27
ジメチルアミン
124-40-3
B-28
ジメチルアセトアミド(DMA)
127-19-5
B-29
N-メチルアセトアミド(NMA)
79-16-3
B-30
N-メチルホルムアミド(NMF)
123-39-7
B-31
N,N'- ジメチルホルムアミド
68-12-2
1116-54-7
(DMF)
B-32
オクタメチルピロフォスフォル
152-16-9
・毒劇法
アミド
B-33
アクリロニトリル
107-13-1
・EU 指令
B-34
ブタジエン
106-99-0
・EU 指令
B-35
β−プロピオラクトン
57-57-8
B-36
ホルムアルデヒド
50-00-0
・独化学品規則
木質系の納入品に接着剤等として含
有するものは、禁止物質→A-22
B-37
アセトアルデヒド
75-07-0
B-38
エピクロロヒドリン
106-89-8
B-39
トレオスルファン
299-75-2
B-40
トキサフェン(カンフェクロル)
8001-35-2
B-41
ビス(ジメチルカルバモチオイ
137-26-8
・化審法
ル)=ジスルフィド(チウラム)
B-42
9-メトキシ-7H-フロ[3,2-g][1]
298-81-7
ベンゾピラン-7-オン(メトキシサレン)
B-43
エチレンオキシド
75-21-8
B-44
フルオロ酢酸類
Several
−
・毒劇法
26
−
No.
B-45
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
対象、適用除外等
グリコールエーテル及びそのアセテート類
セロソルブ(エチレングリコールモノエチ
110-80-5
ルエーテル)
セロソルブアセテート(エチレン
111-15-9
グリコールモノエチルエーテルアセテート)
メチルセロソルブ(エチレングリコ
109-86-4
ールモノメチルエーテル)
メチルセロソルブアセテー
110-49-6
ト(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート)
ジエチレングリコールジメ
111-96-6
チルエーテル(ジグリム)
B-46
1-ブロモプロパン
(臭化 n-プロピ
106-94-5
ル)
B-47
2-ブロモプロパン(臭化イソプロピ
75-26-3
ル)
B-48
ポリ塩化ビニル(PVC)及びその
9002-86-2
・JGPSSI
10024-97-2
・温暖化対策法
混合物
B-49
温暖化ガス
一酸化二窒素
・京都議定書
パーフルオロカーボン類
Several
(PFC)
ハイドロフルオロカーボン
・京都議定書
Several
類(HFC)
六ふっ化硫黄(SF6)
・温暖化対策法
・温暖化対策法
・京都議定書
2551-62-4
・温暖化対策法
・京都議定書
B-50
ヒドラジン
302-01-2
B-51
シアン化合物
57-12-5
B-52
黄りん
7723-14-0
・安衛法
B-53
燐化アルミニウム
20859-73-8
・毒劇法
B-54
有機すず化合物(特定の化合物
禁止物質 A-17 に定めるもの以外が
以外のもの)
対象。
B-55
ジ-μ-オキソ-ジ-n-ブチルスタ
75113-37-0
ニオヒドロキシボラン(DBB)
B-56
・EU 指令
・独化学品規制
金属カルボニル類
ニッケルカルボニル
B-57
・水濁法 ・JGPSSI
13463-39-3
・JGPSSI
鉄カルボニル
13463-40-6
コバルトカルボニル
10210-68-1
・JGPSSI
(7439-97-6)
・JGPSSI
水銀及びその化合物(農薬用ア
ルキル水銀化合物を除く)
梱包材、自動車用途等は禁止物質→
A-19
農薬用アルキル水銀化合物→B-58
B-58
農薬用アルキル水銀化合物
Several
・JGPSSI
B-59
六価クロム化合物
Several
・JGPSSI
A-20
B-60
クロム化合物(六価クロム化合
Several
・JGPSSI
六価クロム化合物→B-59
(7439-92-1)
・JGPSSI
梱包材、自動車用途等は禁止物質→
梱包材、自動車用途等は禁止物質→
物を除く)
B-61
鉛及びその化合物
−
27
−
No.
化学物質名
CAS No.
関連法規制等
対象、適用除外等
A-21
禁止以外の用途。
B-62
アンチモン及びその化合物
(7440-36-0)
・JGPSSI
B-63
ひ素及びその化合物
(7440-38-2)
・JGPSSI
B-64
ベリリウム及びその化合物
(7440-41-7)
・安衛法 ・JGPSSI
B-65
ビスマス及びその化合物
(7440-69-9)
・JGPSSI
B-66
コバルト及びその化合物(カル
(7440-48-4)
・JGPSSI
カルボニル化合物→B-56
Several
・JGPSSI
カルボニル化合物→B-56
ボニル化合物を除く)
B-67
ニッケル化合物(金属及びカル
ボニル化合物を除く)
金属ニッケルは除外。
B-68
セレン及びその化合物
(7782-49-2)
・JGPSSI
B-69
テルル及びその化合物
(13494-80-9
・JGPSSI
)
B-70
タリウム及びその化合物
B-71
放射性物質(U,Pu,Rn,Am,Th)
(7440-28-0)
・JGPSSI
Several
・JGPSSI
B-72
銅及びその化合物
(7440-50-8)
・(JGPSSI)
B-73
金及びその化合物
(7440-57-5)
・(JGPSSI)
B-74
パラジウム及びその化合物
(7440-05-3)
・(JGPSSI)
B-75
銀及びその化合物
(7440-22-4)
・(JGPSSI)
注記1:CAS№でかっこ表記のものは、物質群の代表物質または金属元素とその化合物群における金属元素を表しています。
注記2:法規制等で、
「JGPSSI」とあるのは、日米欧三極の電機・電子業界で話し合いが進められているグリーン調達調査
共通化協議会の共通調査項目の 28 物質群を意味します(今後追加、削除等変更される可能性があります)。
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28
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