第4回 サムゲタン サムゲタン - 港区コミュニティ情報ネット Kissポート

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HOME > 連載コラム > 韓国家庭料理:第4回 サムゲタン
サムゲタン(参鶏湯)。若鶏の腹にもち米、栗、ナツメ、高麗人参、松の実などの食材を
詰め合わせた後、長時間煮込んだスープ料理。
8月に入りジリジリと暑い日が続きます。こんな日は、ついつい冷たい食べ物や飲み物
をとりすぎ、食欲もなくなりがち。でもこんなときこそ、サムゲタンの出番です。韓国では
熱々のサムゲタンは夏のスタミナ食として人気No.1。今回は夏バテ防止に役立つサム
ゲタンをご紹介します。
<材料・
羽分>
材料・1羽分
羽分>
●若鶏:1羽(約500g)
●高麗人参:小1本
●もち米:カップ1/3
■ 土用の
土用のウナギ、
ウナギ、三伏の
三伏のサムゲタン
●ナツメ:2、3個
●栗:2個
夏は気温や湿度が高く、体力を消耗しがちです。夏バテ防止の食べ物といえば、日本で ●ニンニク:2、3片
●水:1.2~1.5L
は「土用丑の日のうなぎ」が定番となっています。韓国でも土用の頃を三伏(※)といい、 ●塩・胡椒
昔から「三伏の頃は、陽気をしっかり保たなければ陰気がはびこり、万物を痛める時期
<作り方>
である」と言われ、暑さで消耗されるタンパク質やビタミンなどを十分摂取することが疲
(1)若鶏は尾の方から内臓をき
労回復・夏バテ防止に効果があるとされてきました。このとき食べる料理として一般的な れいに洗い流し、水気を切る。
のは、軟鶏白熟、ユクケジャン(牛肉にネギを入れた具だくさんの辛味スープ)、サムゲ (2)もち米を洗い、1時間ほど水
に浸したらザルに上げる。
タンがあります。また特別なものに狗醤(犬の肉を使ったスープ)もあります。
(3)高麗人参、ナツメを洗い、
栗、ニンニクは皮をむく。
軟鶏白熟は若鶏の頭と足と内臓を取り除いて、水洗いした後、お腹の中にもち米、ニン (4)鶏の腹に(2)と(3)を詰め、尾
ニク、栗、ナツメなどを詰め、軟らかくなるまで煮込んだものです。これに薬効のある高
の穴を竹串で閉じる。
麗人参を加えたものがサムゲタンです。三伏の日は一般家庭でもひとりに一羽ずつ軟 (5)厚手の鍋に鶏を入れ、かぶ
る程の水を注ぎ、火にかける。
鶏白熟を作ります。また、専門店では熱々で具だくさんのスープをご飯と一緒に汗を流 煮立ったら弱火にし、汁が乳白
しながら食べる人でにぎわいます。このように、韓国では暑さ(熱さ)を避けるのではな
色になるまで1時間以上煮込
む。
く、「以熱治熱(熱を以て熱を制す)」の知恵で暑い夏を乗り切っているのです。
(6)鶏を大鉢に盛りつけたら竹
串を抜き、煮汁を入れる。塩・
胡椒を添えて供する。
■ 薬食同源と
食同源と美味しさの
美味しさの調和
しさの調和
<食 べ方>
好みや習慣によっても異なりま
すが、一般的な食べ方をご紹
介します。
サムゲタンには生後5~6ヵ月頃の卵を産む前の若鶏を使用します。若鶏は筋肉繊維
が軟らかく、低脂肪で良質のタンパク源となるためで、さらに薬効をのぞむときは、烏骨
鶏を使ったオゴルゲタンもあります。
サムゲタンに入れる高麗人参は、古来より「万能の生薬・不老長寿の霊薬」として珍重さ
れてきました。世界最古の医学薬書の一つである『神農本草経』にも「体内の五臓を補
し、精神を安静にさせ、長く服用すると体が軽くなり寿命も永くなる」と紹介されていま
す。ナツメは鉄分とカルシウムが豊富で、弱った内臓を回復させる効果があります。これ
にスタミナと食欲を増してくれるニンニクが加わり、これらの食材が一つの器に入って、
じっくり煮込まれることで、鶏肉は匙でほぐれるほど軟らかくなり、美味しさがスープにと
け込みます。まさに薬食同源を体現した料理なのです。
今回はサムゲタンのレシピをご紹介しますが、「高麗人参なんて近所に売っていない」と
いう方には、高麗人参を入れない軟鶏白熟をおすすめします。作り方と食べ方はサムゲ
タンと同じ。またサムゲタン自体は特別な味付けもなく、薄味なので、韓国でも各家庭や
お店で少しずつ作り方や味に違いがあります。スープ料理としてお好みの具や食べ方を
工夫しても楽しいと思いますよ。
(1)まずはスープを味見して、お
好みで塩や胡椒で味を調えま
す。味をみながら、少しずつ足
していきましょう。
(2)鶏肉をスープの中でほぐしな
がら食べます。このときお腹の
中に詰めてあるもち米は、後で
スープと一緒に食べるために残
しておきます。
お肉は別皿の塩を付けると旨
みもアップ。細かい骨が気にな
る人は、お皿に取り分けてもよ
いです。
(鶏の小骨が多いので、骨捨て
用の器を用意しておきましょう)
(3)最後に残ったもち米とスープ
をお粥のように食します。栄養
素のとけ込んだスープを最後の
一滴まで堪能して、ごちそうさ
ま!
今回はサムゲタンのレシピをご紹介しますが、「高麗人参なんて近所に売っていない」と
いう方には、高麗人参を入れない軟鶏白熟をおすすめします。作り方と食べ方はサムゲ
タンと同じ。またサムゲタン自体は特別な味付けもなく、薄味なので、韓国でも各家庭や
お店で少しずつ作り方や味に違いがあります。スープ料理としてお好みの具や食べ方を
工夫しても楽しいと思いますよ。
※三伏… 初伏(チョボク)、中伏(チュンボク)、末伏(マルボク)の3日の総称。夏至から立秋頃の庚(か
のえ)の日をいう。
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