新機能 Adaptive Server® Enterprise 15.0.2 ESD #2

新機能
Adaptive Server® Enterprise
15.0.2 ESD #2
ドキュメント ID:DC01113-01-1502-01
改訂:2007 年 12 月 11 日
トピック
最新情報へのアクセス
LDAPS の設定
アドホック文の QP 測定基準のダンプ
SySAM ライセンスに関する電子メール通知を受け取る方法
ログイン・トリガからの set オプション・エクスポートに対
するサポートの拡張
システム・テーブルの変更点
monEngine
monOpenDatabases
新規および変更されたコマンド、関数、ストアド・プロシー
ジャ、ユーティリティ
新しい create manifest file コマンド
ストアド・プロシージャ/トリガ実行の最大ネスト・レベ
ルの変更
sp_configure の 'histogram tuning factor' パラメータの変更
sp_modifylogin ストアド・プロシージャの変更
ddlgen ユーティリティの変更
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最新情報へのアクセス
このノートの最新バージョンにはインターネットからアクセス
できます。製品のリリース後に追加された製品およびマニュアル
に関する重要な情報は、Sybase Product Manuals Web サイトで確認
してください。
Copyright 1987-2007 by Sybase, Inc. All rights reserved. Sybase の商標は、Sybase の商標リスト (http://www.sybase.com/detail?id=1011207) で
確認できます。Sybase およびこのリストに掲載されている商標は、米国法人 Sybase, Inc. の商標です。® は、米国における登録商標を
示しています。Java および Java 関連の商標は、米国およびその他の国における Sun Microsystems, Inc. の商標または登録商標です。
Unicode と Unicode のロゴは、Unicode, Inc. の登録商標です。このマニュアルに記載されている上記以外の社名および製品名は、当該
各社の商標または登録商標の場合があります。
LDAPS の設定
❖
Sybase Product Manuals Web サイトの新機能ノートにアクセスするには
1
Product Manuals (http://www.sybase.com/support/manuals/) にアクセスし
ます。
2
製品と言語を選択し、[Go] をクリックします。
3
[Document Set] リストから、製品のバージョンを選択します。
4
マニュアルのリストから、ノートへのリンクを選択します。PDF
バージョンをダウンロードすることも、オンラインでマニュアル
を参照することもできます。
LDAPS の設定
『Adaptive Server 15.0.2 新機能ガイド』に説明されているように、Intel
プラットフォーム上の Solaris 32 ビット、64 ビット、Linux AMD 64、
お よ び Linux 32 ビ ッ ト で は、Lightweight Directory Access Protocol
(LDAP) の ユ ー ザ 認 証 が Secure Sockets Layer/Transport Layer Security
(SSL/TLS) プロトコルをサポートするようになりました。この機能は
Adaptive Server と LDAP サーバとの間でのデータ送信の機密性を保護
し、LDAPS と呼ばれます。
LDAPS は Adaptive Server とさまざまな LDAPS サーバとの間の送信
データを扱います。
❖
LDAPS 接続を設定するには
1
すべての信頼されたルート証明書が同じファイル内にあることを
確認します。
信頼されるサーバが定義されたら、Adaptive Server はセキュア接続
を設定します。ただし、servername は現在の Adaptive Server の名
前です。
2
•
$SYBASE_CERTDIR が定義されていると、Adaptive Server
は $SYBASE_CERTDIR/servername.txt (UNIX 用) または
%SYBASE_CERTDIR% \ servername.txt (Windows 用) から証
明書を読み込みます。
•
$SYBASE_CERTDIR が定義されていない場合は、Adaptive Server
は $SYBASE/$SYBASE_ASE/certificates/servername.txt (UNIX 用)
ま たは %SYBASE%\%SYBASE_ASE%\certificates\servername.txt
(Windows 用) から証明書を読み込みます。
新機能
アドホック文の QP 測定基準のダンプ
2
Adaptive Server を再起動して信頼されたルート証明書ファイルを
変更します。
3
LDAPS サーバのセキュア・ポートとのセキュア接続を確立するに
は、sp_ldapadmin を使って、ldap:// URL ではなく ldaps:// URL を指
定します。
4
通常の TCP 接続を介して、TLS セッションを次のようにして確立
します。
sp_ldapadmin 'starttls_on_primary', {true | false}
または
sp_ldapadmin 'starttls_on_secondary', {true | false}
注意 LDAPS 接続には connect timeout オプションがありません。LDAP
サーバが応答しなくなると、すべてのログイン接続も応答しなくなり
ます。
アドホック文の QP 測定基準のダンプ
ステートメント・キャッシュが有効になっていると、ステートメント・
キャッシュを使用しているアドホック文の QP 測定基準はすぐに
sysquerymetrics システム・カタログにダンプされません。アドホック文
の QP 測定基準は、その文がステートメント・キャッシュからフラッ
シュされるときにダンプされます。sp_metrics 'flush' コマンドや dbcc
purgesqlcache コマンドによってもダンプできます。
このデフォルト動作はトレース・フラグ T7724 によって変更できます。
SySAM ライセンスに関する電子メール通知を受け取る方法
Adaptive Server を SySAM ライセンス・エラーに関する電子メール通知
を送信するように設定するとき、電子メール・メッセージには HELO
トークンが含まれていませんが、それがないとメッセージを正しく処
理しない SMTP メール・サーバがあります。HELO トークンを要求す
る SMTP サーバが使用されている場合、SySAM プロパティ・ファイル
Adaptive Server Enterprise バージョン 15.0.2 ESD #2
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ログイン・トリガからの set オプション・エクスポートに対するサポートの拡張
の末尾に "email.helo.fqdn" プロパティを追加します。このプロパティの
値には次のような完全修飾ドメイン名を使用します。
email.helo.fqdn=sybase.com
SySAM プロパティ・ファイルは $SYBASE/ASE-15_0/sysam ディレクト
リにあり、servername.properties という名前になっています。ただし、
servername は該当サーバの名前です。
ログイン・トリガからの set オプション・エクスポートに
対するサポートの拡張
Adaptive Server バージョン 12.5.4 では、ログイン・トリガ内で設定す
るオプションがユーザ・セッション全体をとおして有効にできるよう
になり、エクスポート可能なオプションのリストもサポートされるよ
うになりました。Adaptive Server 15.0.2 ESD #2 ではリストを拡張して
次の項目を含めました。
addend_union_all
merge_union_distinct
showcounters
auto_query_tuning
multi_gt_store_index
showelimination
basic_optimization
nary_nl_join
showexecio
bushy_space_search
nl_join
showfinalplan
distinct_hashing
opportunistic_distinct
showhistograms
distinct_sorted
opportunistic_grouping
showliocosting
distinct_sorting
optgoal
showlogprops
group_hashing
opttimeout
showlop
group_inserting
order_sorting
showmanagers
group_sorted
parallel_query
shownostats
hash_union_distinct
query_tuning_mem_limit
showparallel
index_intersection
query_tuning_time_limit
showpiocosting
index_union
replicated_partitioning
showpllcosting
hash_join
showabstractplan
showsearchengine
merge_join
showbestplan
store_index
merge_union_all
showcodegen
streaming_sort
以前からサポートされているオプションのリストについては、バー
ジョン 12.5.4 の『Adaptive Server Enterprise 新機能ガイド』を参照して
ください。
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新機能
新規および変更されたコマンド、関数、ストアド・プロシージャ、ユーティリティ
新規および変更されたコマンド、関数、ストアド・プロ
シージャ、ユーティリティ
この項では、Adaptive Server 15.0.2 ESD #2 の新規および変更されたコ
マンド、組み込み関数、ストアド・プロシージャ、およびユーティリ
ティについて説明します。それぞれのトピックに関する一般情報につ
いては、次の該当マニュアルを参照してください。
•
コマンド ─ 『リファレンス・マニュアル:コマンド』
•
関数 ─ 『リファレンス・マニュアル:関数』
•
ストアド・プロシージャ ─ 『リファレンス・マニュアル:プロシー
ジャ』
•
ユーティリティ ─ 『ユーティリティ・ガイド』
新しい create manifest file コマンド
マニフェスト・ファイルは、一連のデータベース・デバイスに存在す
るデータベースを記述するバイナリ・ファイルです。該当のデバイス
を占有する一連のデータベースが、切り離されていて、デバイス上で
独立している場合にのみ作成できます。
create manifest file コマンドを使用して、マニフェスト・ファイルを作成
します。これはデータベースのマウントとマウント解除を行う quiesce
database コマンドを実行するときに必要なファイルです。
詳細については、
『システム管理ガイド:第 2 巻』の「バックアップお
よびリカバリ・プラン」の章にある「mount コマンドと unmount コマ
ンドの使用」を参照してください。
説明
1 つまたは複数のマニフェスト・ファイルを作成します。
構文
create manifest file database_list to manifest_file_name
パラメータ
•
database_list ─ 作成するマニフェスト・ファイルがどのデータベー
スのものかを示すデータベース・リスト。
•
manifest_file_name ─ 作成するマニフェスト・ファイルのファイル
名。完全パス名を引用符で囲みます。
Adaptive Server Enterprise バージョン 15.0.2 ESD #2
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新規および変更されたコマンド、関数、ストアド・プロシージャ、ユーティリティ
例
例 1 現在のディレクトリに big_database というデータベースのための
マニフェスト・ファイルを作成します。
create manifest file big_database to big_database_manifest
例 2 名前が big_database、medium_database、small_database という複数
のデータベースにマニフェスト・ファイルを作成します。
create manifest file big_database, medium_database, small_database to
'/sybase/data/database_manifest'
使用法
•
create manifest file はトランザクション内で実行できません。
•
システム・データベースを database_list に含めることはできません。
•
一時的な状態 (フェールオーバまたはフェールバック) にある高可
用性システム内では create manifest file を実行できません。
•
マニフェスト・ファイル・リストに含まれていない別のデータベー
スによって共有されているディスク内に置かれているデータベー
スは、database_list に含めることができません。
•
アーカイブ・データベースのためのマニフェスト・ファイルは作
成できません。
パーミッション
create manifest file を実行するには、sa_role または oper_role が必要です。
監査
create manifest file は監査イベント番号 116 によって監査されます。
ストアド・プロシージャ/トリガ実行の最大ネスト・レベルの変更
ストアド・プロシージャ/トリガ実行の最大ネスト・レベルを 16 から
50 に増加しました。
sp_configure の 'histogram tuning factor' パラメータの変更
Adaptive Server 15.0.2 ESD #2 では、sp_configure の 'histogram tuning factor'
パ ラ メ ー タ に 変 更 が 加 え ら れ ま し た。 こ の パ ラ メ ー タ は、update
statistics、update index statistics、update all statistics、および create index に
ついて、Adaptive Server が 1 つのヒストグラムで分析するステップ数
を制御します。
'histogram tuning factor' の設定パラメータをそのデフォルト値である
20 に設定して、ヒストグラムで大きな数のステップ数が要求された
場合、そのヒストグラムで使用される実際のステップ数は次のように
制限されます。
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新機能
新規および変更されたコマンド、関数、ストアド・プロシージャ、ユーティリティ
min (max (400, requested_steps), histogram_tuning_factor * requested_steps)
これはプロシージャ・キャッシュの使用量を減らすための工夫です。
sp_modifylogin ストアド・プロシージャの変更
sp_modifylogin ストアド・プロシージャに追加された新しい値によって、
以前に特定ユーザに対して設定したオプションの設定をクリアできる
ようになりました。値は 'clear' で、
"passwd expiration"、
"min passwd length"、
および "max failed_logins" のオプションとして次の構文が使用されます。
sp_modifylogin loginame, option, 'clear'
例
この例では、sp_modifylogin が、"John" という名前のユーザのパスワー
ド有効期間が 30 日で切れるように設定するために使用されています。
システム・デフォルトは 90 日です。
1> sp_modifylogin 'John', 'passwd expiration', 30
2> go
'clear' を使用してこのパスワードの期限切れ 30 日という設定を解除で
きます。
1> sp_modifylogin 'John', 'passwd expiration', 'clear'
2> go
John のパスワード期限切れが変更されていた場合、このコマンドを実
行すると、次の趣旨のメッセージが返り、John のパスワード期限切れ
はシステム・デフォルトに戻ります。
ログイン専用の 'passwd expiration' 属性が削除されています。
John のパスワード期限切れがシステム・デフォルトから手作業で変更
されていない場合、このコマンドを実行すると次の趣旨のメッセージ
が返ります。
このユーザには、ログイン専用の 'passwd expiration' 属性は設定さ
れていません。
つまり、sp_modifylogin は何も変更しなかったということであり、John
のパスワード期限切れはシステム・デフォルトのままです。
Adaptive Server Enterprise バージョン 15.0.2 ESD #2
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システム・テーブルの変更点
ddlgen ユーティリティの変更
ddlgen ユーティリティを UNIX のコマンド・ライン環境で実行すると、
その UNIX マシン上の他のユーザが ddlgen コマンドを見ることができ
ます。そのマシン上で実行されているプロセスのステータスを表示す
る ps プロセス管理コマンドが実行された場合は、そのパスワードも見
ることができます。
Adaptive Server 15.0.2 ESD #2 では、新しい ddlgen -P パスワード・パラ
メータ・オプションが追加され、ddlgen をスクリプトから実行するこ
とによって、パスワードが他のユーザには見えないようにできるよう
になりました。
それには、文字列 "pwd" を -P パラメータに含めます。これは擬似パス
ワードとして機能し、下に示すように、実際のパスワードがスクリプ
トの次の行で提供されます。
ddlgen -Ulogin -Ppwd -Sserver:port -Ttype -Nname << END
$PSWD
END
ddlgen の実際のパスワード文字列は $PSWD 環境変数に入っているの
で見えません。
パスワードをファイルに入れておく場合には、$PSWD を 'cat filename'
で置き換えます。ただし、filename はパスワード・ファイルの場所で
す。次に例を示します。
ddlgen -Ulogin -Ppwd -Sserver:port -Ttype -Nname << END
'cat filename'
END
ddlgen の詳細については、
『ユーティリティ・ガイド』の ddlgen に関す
るページを参照してください。
システム・テーブルの変更点
この項では、Adaptive Server 15.0.2 ESD #2 の新規および変更されたシ
ステム・テーブルを説明します。システム・テーブルの詳細について
は、
『リファレンス・マニュアル:テーブル』を参照してください。
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新機能
システム・テーブルの変更点
monEngine
monEngine テーブルは、Adaptive Server の各種エンジンに関する統計
を提供しますが、新しく Max outstanding IOs というカラムが追加され
ました。Max outstanding IOs はエンジンごとに IO のキュー・サイズを
示します。
1> select EngineNumber, MaxOutstandingIOs
from monEngine
2> go
EngineNumber MaxOutstandingIOs
------------ ----------------0
6
1
0
(2 rows affected)
monOpenDatabases
monOpenDatabases Monitoring and Diagnostic (MDA) テーブルは、現在使
用されているデータベースに関するステータスと統計を提供します
が、次の新しいカラムが追加されました。
カラム名
データ型
LastCheckpointTime
datetime
LastTranLogDumpTime
datetime
説明
そのデータベースの最後のチェックポイントが開始された日時。
チェックポイントが発生していなければ値は NULL。
そのデータベースの最後のダンプ・トランザクションが開始された
日時。
• ダンプ・トランザクションがない場合の値は NULL。
• トランザクションが truncate_only または no_log 句を使ってダン
プされた場合、時刻は更新されません。
注意 元の BackupStartTime カラムはデータベースがダンプされたときに
しか更新されません。
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