C8799 複数接続版データ収集ソフトウェア 取り扱い説明書

C8799
複数接続版データ収集ソフトウェア
取り扱い説明書
概要
本ソフトウェアは、USB I/F 及び C8799 データ処理ユニットを通して、DOS/V コンピュ
ータ上にてイメージセンサのデータ収集を行います。本ソフトウェアは Windows98/2000
上で動作し、VisualC++で記述された USB I/F 制御用の DLL を含む VisualBasic6.0 によ
って記述されたプログラムで動作します。
本ソフトウェアでの測定は、BUFFER_MODE のみとなります。BUFFER_MODE は設
定スキャン数までデータを測定し、C8799 ユニット上のメモリにデータを蓄え、測定終了
後に PC 側へとデータを転送する形となります。測定により取得されたデータは、一旦
C8799 のメモリに蓄えられるため、PC の処理能力にそれほど依存する事なく、安定したデ
ータが得られる点が特徴です。本ソフトウェアは複数台接続に対応しているため、複数の
イメージセンサによる測定を外部トリガにより同期して行う場合などに特に有用と言えま
す。
主要機能
1).データ収集
・イメージセンサのチャンネル数が選択可能な連続データ収集機能
・C8799 複数台接続に対応した収集機能
2).グラフィックス表示
・取得したデータを描画再生可能なリプレイ機能
3).データの保存
・測定データの保存(測定データの scan 数設定可能)
システム起動
1).セットアップ構成ファイル
本ソフトウェアのオリジナル CD_ROM 内の C8799Parallel フォルダには次の1個のフ
ォルダと 3 個のファイルが含まれています。本ソフトウェアインストール後に、C8799 で
測定を行うためには C8799 用 USB デバイスドライバ「usbc8799.inf」が必要となりますの
で、デバイスドライバの更新画面で CD_ROM 内の driver フォルダ内の「usbc8799.inf」
(CD-ROM ドライブが D の場合 D: ¥driver¥usbc8799.inf)を選択して下さい。
フォルダ
・Support
ファイル
・Setup.exe
・Setup.lst
1
・C8799parallel.CAB
2).インストール
本ソフトウェアが収録されているオリジナル CD_ROM を D ドライブ(CD_ROM ドライ
ブが D に割り当てられている場合)に挿入して下さい。Windows のエクスプローラを使っ
て、D ドライブに移動します。D:¥C8799parallel フォルダ内の「Setup.exe」をダブルク
リックします。インストーラが起動し、セットアップが行われるので、指示に従ってイン
ストールを進めていきます。
インストール時注意事項
インストーラ起動時に、システムファイルのバージョンの違いから次のようなメッセー
ジが表示される事があります。
この場合は、メッセージ 1 で「OK」を、メッセージ2で「はい」を選択するようにして下
さい。メッセージ2で「はい」を選択後、一度 Windows の再起動が行われますので、再起
動後に再びセットアップを行ってください。
メッセージ1
メッセージ 2
2
ソフトウェアを起動する前に!!
本ソフトウェアは、複数接続状況下での個々のユニットの判別を本体側面のロータリー
スイッチで設定する「ユニット ID」にて行う形となっています。ユニット ID は 16 進数で
設定し、最大で 128 台分設定する事が可能です。(ユニット ID 設定範囲: 0x00∼0x7f )
同じユニット ID を複数の C8799 ユニットに設定していない事を確認してからソフトウ
ェアを起動するようにして下さい。同じユニット ID を複数の C8799 ユニットに設定した
状態でソフトウェアを起動すると、ユニットの認識ができずにトラブルの原因となる事が
あります。
単数接続時の設定は 0x00∼0x7f の設定範囲内の値であれば特に問題はありませんが、
0x00 に設定する事を推奨します。複数接続時の設定は以下の例を参照してください。
ID 設定例:
上位 8bit
1台目
ID=0x00(上位 0 、下位 0)
2台目
ID=0x01(上位 0 、下位 1)
3
下位 8bit
3).本ソフトウェアの起動
「2.インストール」によって作成された C:¥windows¥ProgramFiles¥C8799 parallel
read out フォルダ内の「C8799parallel.exe」をダブルクリックするか、又は、Windows
の「スタート」メニュー「プログラム」に登録された「C8799parallel read out」をダブル
クリックしてください。ソフトウェアが起動すると、起動画面が表示されます。
(図1参照)
また、C8799 の初回接続時はデバイスドライバの更新が必要となりますので指示に従って
CD_ROM 内の driver フォルダ内の「usbc8799.inf」(CD-ROM ドライブが D の場合 D:
¥driver¥usbc8799.inf)を選択して下さい。
起動画面表示から約3秒後にメイン画面が表示されます。(*補足 1)
図1.起動画面
(*補足 1)
本アプリケーションはアプリケーション起動時に、C8799 の接続状況を調べます。C8799 ユニッ
トが接続されていない場合は、起動画面に「終了」「更新」「無視」の3つのボタンが表示されます。アプ
リケーションを終了する場合は「終了」を、再度 C8799 ユニットの接続を認識させるには「更新」を、無
視してメイン画面に進む場合は「無視」を選択して下さい。
「無視」を選択した場合は、測定が不可状態と
なりますので、メイン画面において C8799 の接続状況の更新を行うようにして下さい。
4
画面構成及び操作手順
ⅰ).メイン画面
以下にメイン画面の画面構成と基本的操作手順について示します。
図2.メイン画面(BUFFER_MODE)画面構成
①パラメータ設定
ツールバーの
をクリックして、イメージセ
ンサの各種パラメータを設定します。設定されたパラ
メータは⑤の Parameter ListView で確認できます。
「取り込みスキャン数」×「チャンネル数」の回数が
取得するデータ数に相当するので「取り込みスキャン
数」の設定には注意して設定して下さい。通常は 10 ~
100scan 程度です。
(
「パラメータ設定」の詳細に関して
は P6~P7を参照)
5
②計測開始
をクリックして計測を開始します。
指定スキャン数までデータ計測処理を行います。
計測終了通知のダイアログが表示された後、計測データ表示画面が自動で作成
され、計測データが表示されます。
(計測データ表示画面の詳細に関しては P8~P9を参照)
③データ保存
測定データを保存したい場合は、
をクリック
してデータを保存します。クリックするとデータ保存
用のダイアログが表示されますので、保存する場所と
ファイル名を指定してデータを保存してください。保
存形式は「.csv」ファイル形式で、最も最新の計測デー
タ Window のデータが保存されます。(*補足 2)
④パラメータリストの表示 / 非表示
認識されている全ての C8799 ユニットの設定パラメー
タ一覧の表示/非表示を切り換えます。
⑤C8799 の接続状況更新処理
C8799 ユニットの認識更新処理を行います。
ソフトウェア起動後に新規にユニットを追加又は
削除した場合に実行してください。
⑥全ての Window を消去
表示されている全ての子 Window(計測データ Window、
パラメータリスト Window 等)を消去します。
⑦ヘルプ
バージョン情報が表示されます。
(*補足 2)
スキャン回数が 250 以上のときは保存する横軸データが 256 以上となるため、Excel でファイルを
読めない可能性があります。この場合、255 データ毎に別のファイルとして分割保存する事が可能となっ
ています。分割保存する場合は表示される指示に従って下さい。
6
ⅱ).パラメータ設定画面
「パラメータ設定」はパラメータ設定画面で行います。(図3参照)以下にパラメー
タ設定画面の画面構成と基本的操作手順について示します。外部トリガを用いる場合
の計測モードの切り換えもここで行います。
図3.パラメータ設定画面構成
①設定の対象を選択
設定の対象を各ユニット毎か、全ユニットに対してか
選択します。
(認識されているユニットが 1 つの場合は
不要)
②設定するユニットの ID を指定
①で各ユニット個別設定を選択した場合、どのユニッ
トに対して設定を行うか指定します。
③計測モード設定
計測モードを選択します。
(計測モードの種類と本ソフ
トウェアでの対応に関しては表 1 を参照)
7
④チャンネル数設定
イメージセンサのチャンネル数を設定します。チャン
ネル数は 32 の倍数が選択可能で、最大は 4096ch まで
対応となっています。
⑤CNT 信号極性設定
CNT 信号の極性を正論理か負論理かの設定を行います。
⑥外部トリガ極性設定
外部トリガの極性を正論理か負論理かの設定を行いま
す。
⑦取り込みスキャン数設定
取り込みスキャン数の設定を行います。
⑧CNT Active 時間設定
CNT Active 時間設定の設定を行います。単位は[μsec]
です。
⑨CNT Cycle 時間設定
CNT Cycle 時間の設定を行います。単位は[μsec]です。
⑩クロック周波数設定
クロック周波数の設定を行います。単位は[MHz]です。
通常は「StartPulse Normal」で設定してください。
(*補足 3)
⑪A/D コンバータ入力レンジ設定
A/D コンバータ入力レンジの設定を行います。
⑫設定を確定する
をクリックする事で、現在パ
ラメータ設定画面上に表示されているパラメータ設定
状態で確定します。この動作を行わずに画面を閉じる
と変更は確定していないので注意して下さい。
ComboBox の表示
計測モード
1
BUFFER_MODE_INT
バッファリングモード(内部クロック)で計測
2
BUFFER_MODE_EXT1
バッファリングモード(外部クロック)で計測
3
BUFFER_MODE_EXT2
バッファリングモード(外部スタート+内部 クロック)で計測
表1.計測モード表
(*補足 3)
「StartPulse In Start」は一部のスタートパルスが特殊なセンサで使用します。
8
ⅱ).計測データ表示画面
以下に計測データ表示画面の画面構成と基本的操作について示します。計測データ表示
画面は1計測行う毎に1つ自動的に作成され、計測結果を表示するウィンドウです。(図4
参照)ウィンドウのタイトルには計測日時が表示されます。
主な機能としては、計測データの表による表示と、時間経過による変化を描画再生可能な
リプレイ機能があります。また、選択されているウィンドウの計測データをメイン画面の
保存ボタンをクリックする事でデータ保存できます。
図4.計測データ表示画面構成
①データを表示するユニットを選択
複数台のユニットで計測を行った場合に、データを表
示するユニットをユニット ID で選択します。1ユニッ
ト単体での計測の場合は 1 つしか表示されず、選択は
できません。
②表 / グラフの切り換え
計測データの表示の表/グラフの切り換えを行えます。
表示を行いたい側のボタンをクリックして下さい。
9
②でグラフを選択した場合、計測データ表示画面は図5のように変化します。以下にグラ
フ表示選択時の計測データ表示画面の画面構成と基本的操作について示します。
図5.グラフ表示選択時の計測データ表示画面構成
①リプレイ速度の設定
描画再生のインターバルスピードを設定します。
②再生
①で設定されたインターバルで計測データの時間経過による変
化を描画再生します。
③停止
②描画再生を停止します。停止後に 1 スキャン目の状態に自動
的に戻ります。
④一時停止
現在のスキャンカウント目で一時停止します。
⑤スキップ
④の一時停止状態でクリックすると 1 スキャン先に進みます
⑥バック
④一時停止状態でクリックすると1スキャン前に戻ります。
10
*その他注意事項
本ソフトウェアは、C8799 ユニットと USB インターフェイスによってデータの送
受信を行うため、C8799 用の USB デバイスドライバを必要とします。ソフトウェア
インストール後の C8799 初回接続時に指示に従って CD_ROM 内の driver フォルダ
内の「usbc8799.inf」を選択して下さい。
本ソフトウェアは、複数接続状況下での個々のユニットの判別を本体側面
のロータリースイッチで設定する「ユニット ID」にて行う形となっています。同じ
ユニット ID を複数の C8799 ユニットに設定していない事を確認してからソフトウェ
アを起動するようにして下さい。同じユニット ID を複数の C8799 ユニットに設定し
た状態でソフトウェアを起動すると、ユニットの認識ができずにトラブルの原因とな
る事があります。
BUFFER_MODE での計測では、データを C8799 のメモリで一度保持し、
計測終了後にデータを PC 上へと移すため、計測データ数に上限があります。
(Ch 数)×(スキャンカウント数)<= 1024000
となるように設定して下さい。
また、計測データ数が多くなった場合に、C8799 ユニットからのデータの吸出し処理
及び、それらデータの表示には多少の時間を要しますので、Window が一時的にマウ
ス等のイベントに反応しなくなる場合があります。あらかじめご了承下さい。
「BUFFER_MODE」計測時はスキャン回数の設定状況によって長時間の計測が予
測されます。本ソフトウェアは基本的に C8799 以外のアプリケーションを同時に起
動していても動作するように構成されています。しかし、多数のアプリケーション
起動時又は多数の処理を行っている場合は、動作の保証をする事はできませんので
御注意下さい。
11