平成27年度内航関係税制改正要望の 結果概要等について 国土交通省

平成27年度内航関係税制改正要望の
結果概要等について
国土交通省海事局
総務課企画室
船舶に係る特別償却制度
施策の背景
○財政基盤の脆弱な船主にとっては、特別償却により、船舶建造の際のキャッシュフローの確保が必要。
○環境負荷低減に関する社会的要請への対応が必要。
○外航海運については、激しい国際競争に晒されている中で、我が国商船隊を競争力ある形で安定的に
維持・整備していくことが必要。
○内航海運については、国内貨物輸送の約4割、産業基礎物資輸送の約8割を担っており、モーダルシフトの
受け皿としての役割をさらに拡大することが必要。
要望の結果
○適用期限:2年間延長
(外航)環境低負荷船(日本籍船):18/100
環境低負荷船(外国籍船):16/100
(内航)環境低負荷船:16/100
造船業、海運業、舶用工業、金融等に
よる海事クラスターの形成
船舶の約9割は国内各地の
造船所で建造
▼地域経済への波及効果
▼特償船舶の建造造船所(国内所在地)
(うち環境負荷低減が著しい船舶:18/100)
地方
新造船の
船主・船社
発注
○対象船舶の一部見直し
船舶建造に必要な
キャッシュフロー を
生み出す
・ 船舶特償の主たる利用
者は地方船主
・ 船舶建造費 は数億~
数十億と巨額
・ 船舶建造の頭金 (船価
の1~2割) に充当
省エネ性能の高い船舶建造の促進
・ 日本商船隊の国際競争力強化
・ 建設資材等の内航輸送は、地域経済
や東北の復興に大きく貢献
→ 経済と国民生活を支える物流基盤
造船所
舶用工業
建造資金の
融資
地方銀行
発注(特償船舶)
鉄鋼
2,662億円/年
(59隻)
電力
ガス
物流
×3.0
地方の経済・雇用を支える
・ 船主、船社、造船所、金融等による
地方経済の循環・波及 ( 海事クラスター)
・ 船舶の 9割は日本各地の造船所 で
建造 → 地方創生に寄与
卸売
小売り
波及効果
8,000億円
内航船舶の代替建造等を支援する税制措置
大企業
中小企業投資促進税制
船舶の特別償却
(環境トップランナー支援)
※総トン数300トン以上の船舶が対象
新造船の追加
又は
新造船への買換
中小企業(資本金1億円以下)
特別償却 18%
高度環境低負荷船
・スーパーエコシップ等の
特に環境負荷低減が著
しい船舶
(中小企業の設備投資の促進)
※内航貨物船のみ対象
特別償却:22.5%
又は
税額控除: 7%
(資本金3千万円以下の企業に限定)
を選択利用
環境低負荷船
特別償却 16%
適用期限:平成29年3月31日
買換特例
新造船、中古船
への買換
適用期限:平成29年3月31日
(売却船価の高い時でも代替投資を促進)
圧縮記帳 譲渡差益の80%
適用期限:平成29年3月31日
軽油引取税の課税免除の特例措置
施策の背景
特例措置の内容
○ 船舶運航事業者の多くは中小零細事業
者で、燃料費は営業費用の3割近くを占め
ており、燃料費増は経営に直接的な影響。
○ 燃料費増による運賃上昇は、更なる利
用者の減少を招き、航路の休廃止が加速
化するおそれ。
軽油引取税 32.1円/ℓの免税
税制の効果
<旅客船事業の輸送実績・航路損益の推移>
区分
一般旅客定期
航路事業
うち離島航
路事業
年度
事業者数
航路数
輸送人員
営業損益
22
426
568
76.8
285
23
424
571
76.7
-4,237
24
415
563
79.5
-197
22
252
309
42.0
-4,204
23
248
307
42.1
-7,865
24
242
300
43.7
-6,149
○ 地域住民、とりわけ離島地域の住民
の移動手段、生活物資の安定供給を
確保。
○ 有人離島への船舶就航率を堅持。
<有人離島就航率>
(%)
73
72
71
70
69
68
H19
要望の結果
○ 現行の特例措置の3年間の延長 (平成30年3月31日まで)
H20
H21
H22
H23
H24
(年度)