釜石鉱山跡をさぐる

岩手県立博物館第 71 回地質観察会
「釜石鉱山跡をさぐる」
【地質観察会の内容】
釜石鉱山は北上山地中東部に位置し,岩手県釜石市および遠野市にまたがって分
布します.本鉱山は石灰岩相に卓越する南部北上山地とチャート相の卓越する北部
北上山地の境界部付近に胚胎し,古生層堆積岩中の石灰岩と白亜紀初期に貫入した
蟹岳 (がにだけ) 複合岩体の接触部付近に生成したスカルン鉱床です。
本鉱山の鉱床は、蟹岳複合岩体の西側に分布する西列鉱床群と東側に分布する東
列鉱床群 2 系列からなります。西列鉱床群には新山鉱床と日峰鉱床などがあり、本
観察会では新山鉱床を観察します。新山鉱床は釜石鉱山の西列鉱床群のほぼ中央に
位置し,大小 13 の鉱体からなります。釜石鉱山の中で最大規模の鉱床であり,1950
年に釜石鉱山において初めて銅鉱床が発見された鉱床としても知られています。ス
カルンは主に,安山岩質火砕岩,石灰岩,閃緑ヒン岩などを交代して発達し,特に
石灰岩と閃緑ヒン岩が接触する地域において広範囲にスカルン帯が形成されていま
す。
スカルン鉱床からは、鉄鉱石(磁鉄鉱、磁硫鉄鉱、黄鉄鉱、硫砒鉄鉱、キューバ
鉱)銅鉱石(黄銅鉱、藍銅鉱、孔雀石)、亜鉛鉱石(閃亜鉛鉱)、スカルン鉱物(柘榴
石、方解石、緑簾石、灰鉄輝石、緑泥石)の鉱物が産出します。
旧釜石鉱山事務所は,釜石鉱山株式会社が総合事務所として使用していた建物で
あり,2009 年 3 月に釜石市に寄贈されました。昭和 30 年代当時の事務所の様子が
再現されているほか,釜石鉱山周辺から産出する岩石・鉱石標本など釜石鉱山関連
資料の展示が行われています。
要項
実施日
平成 28 年 7 月 3 日(日)
日 程
集合・受付
9:50-10:00 釜石鉱山駐車場集合、受付
行
10:00- 15:00 坑道跡や鉱山事務所跡(予定)見学、
程
鉱物・岩石資料採集、(昼食時間含)
解
講 師
参加対象人数
参加者の持ち物
散
15:00
山澤 茂行 氏(釜石鉱山㈱代表取締役社長)
小学校高学年以上の 20 名以内(小中高生は保護者の承諾を受けた方)
ハイキングの服装(長靴又は軽登山靴と軍手が必要)
・健康保険証・ハンマー・雨具・
筆記用具・ポリ袋(なるべく厚手のもの)
・古新聞紙・油性のフェルトペン・リュッ
クサック・昼食。ほかに,ルーペ又は虫メガネ・カメラ・国土地理院発行 2 万 5000
分の1地形図「陸中大橋」があれば便利です。
※1 保護用メガネ(資料採取時にハンマーでたたいた岩石から飛び散った破片が
目に入らないようにするためです。初心者の方にはお勧めです。100 円ショップ等
で購入できます)※2 坑道内は外気より温度が低いので、防寒着が必要です。
参加申込期間
参加申込方法
平成28年6月1日(水)~6月10日(金)午後5時
参加者全員の住所・氏名・年齢・連絡先の電話番号を明記して、次のいずれかの
方法で申し込んで下さい。
(往復葉書の場合)
受付締切日当日消印有効
〒020-0102 盛岡市上田字松屋敷 34 岩手県立博物館学芸部地質観察会担当あて
(電子メールの場合) [email protected]
このアドレスは今回の地質観察会への申し込み専用です。受付終了日以降はアドレス
が削除されますので使用はできません。
※1 先着順受付 (締切日前でも定員になり次第締切。折り返し,参加の可否や
持ち物・集合場所等について連絡)※2 電話申し込み不可。※3 参加が不可
能になった場合には、早めに連絡して下さい。
参加料
支払方法
問い合わせ先
100円/名 (保険料、資料代)※変更する場合は申込時に連絡します。
当日、現地でお支払いください。
岩手県立博物館 〒020-0102 盛岡市上田字松屋敷 34
電話 019-661-2831 ファックス 019-665-1214
【位置図】
盛岡市
釜石市
釜石駅と地質観察会実施場所との位置関係
盛岡市と地質観察会実施場所との位置関係
【詳細位置図】
(集合場所)釜石鉱山㈱仙人
秘水製造工場駐車場