飯島賢二の 『恐縮ですが…一言コラム 』 第 475 回 おやつはチョコレート! 2012.6.3 少し前だが、「チョコレートを食べると仕事の効 率が上がる」と言うコラムが日経 BP に 掲載されていた。筆者は作家、医学 博士、神経内 科医の米 山公 啓 氏である。 今回はこの記事をご紹介 したい。題して「おやつはチョコレート!」 実際に実験したようだ。働いている 30 歳から 40 歳代の男女9名 を3つのグループに分 け、椅子に腰掛 けて 10 分間の安静状態 を保ってもらう。その後700から7を引く計 算 をできるだけ多く、5分間 やってもらい、お菓子 を食べて、その後、さらに 15 分間 安静 にし、自 律神 経がどのように働くか測 定 した。3つのグループには、それぞれチョコレー ト、キャンディー、ビスケットの3種 類 を食 べてもらった。被 検 者 の心 拍 変 動 より解 析 を 行い、交感 神経 と副交 感神 経の活動 をモニターし解析 。その結 果、ビスケットやキャン ディに比べてチョコレートは、副 交 感神 経 の活 動 を上げていることがわかり、チョコレー トが最もリラックス効果が高かったということのようだ。 仕 事 場 でチョコレートというと、まだ抵 抗 があるかもしれない。しかし、歴 史 的 に見 ても おやつの習 慣は意 味があるようだ。睡 眠の研 究 から、人間は午 後2時の眠 気を感 じや すいことがわかっている。この午 後 2時 の眠 気 は、子 ども、成 人 、さらに高 齢 者 でも認 められる現 象である。この眠 気 に対 してラテン系の国 では、「シエスタ」という昼寝 の習 慣を作った。実際 にスペインなどは、午 後、店が閉まっている。日本でも昔から、「御八 (おや) つ」という考え方 がある。八 ツ時 (未 の刻 :現 在 の午 後 2時 ごろ) の眠 気 を経 験 的 に知 られていたため、それをおやつの時間 にして、乗り越えようとしていたのかもしれない。 仕事 を続 けていると、同 じペースで仕事 ができなくなってくる。これは、同 じ刺激 が脳に 続 けて入 ってくると、その刺 激 に慣 れてしまい、仕 事 の効 率 が落 ちてしまうから だ。脳 には同 じことを繰 り返 したいという機 能 と、新 しいことに興 味 を持 つという機 能 と、二 面 性 がある。脳 を休 ませリセットすることは、脳 に入ってくる情 報 を、新 しい情 報 だと思 わ せる効 果 があるわけだ。そのために、脳 の別 な場 所 を使 ったり、脳 の唯 一 のエネルギ ーであるブドウ糖 を補 充 しなければいけないことになる。この脳 を休 ませることと、ブド ウ糖 の補 充 を同 時 にできるのが、おやつの時 間 であり、休 憩 中 のちょっとしたお菓 子 類ということになるだろう。 チョコレートを食べると、副交感神経が活性 化し、リラックスできる。 おやつの時 間を上手に使い、眠気を吹き飛ばす。そのために脳 へブドウ糖の補 給も行 えるチョコレートを食べるという行為は、仕事にプラスになっていくはずだ。 (出 典 :http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20111104/115281/?P=1&ST=yahoo_headlines ) しかも冷蔵庫で冷やした、冷たいチョコレートが良 いようだ。チョコレートを冷たくしておく ことで、口の中でかんだとき、冷たさが三 叉 (さんさ) 神経を通じて刺激 となって脳の血管 が広 がり、血 流 がよくなる。血流 がよくなることでブドウ糖 も脳 にどんどん送 られ、代 謝 がよくなる。それが続 いていくと、おいしいと感 じる快 楽 ホルモン (ドー パミン) が分 泌 され るので、脳の働きもさらによくなってくる。おやつのチョコレート、お奨めかもしれない。
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