ハイブリッド加速手法を用いた手のひらサイズx線源 三菱電機 田中博文

1
日本物理学会:09年3月29日
ハイブリッド加速手法を用いた
手のひらサイズX線源
三菱電機・先端総研
田中博文
発表の概要
■超コンパクトな加速器
■光源サイズが小さいX線の発生
ラップトップ加速器の原理実証機
2
開発目的
加速器の産業・医療利用の課題
装置が大規模
1つの機能に絞り、
極限までコンパクト化
機能:点光源のX線発生
3
ラップトップ加速器の特長
4
■手のひらに載る大きさ:全長15cm、重量10kg
■発生X線の光源サイズが小さい:直径10μm
加速粒子
電子
加速エネルギー
990 keV
加速繰り返し
1 kHz
周回電流
5A
ハイブリッド加速手法の考案
5
シンクロトロンとサイクロトロンのハイブリッド
P(運動量)=e(電荷素量)× B(偏向磁場)×R(周回半径)
dR
dB
dP
= eR
+ eB
dt
dt
dt
運動量増加
偏向磁場増加
偏向半径増加
変化させる変数
加速器の種類
偏向磁場
シンクロトロン
【微分】
B(偏向磁場)
R(周回半径)
ベータトロン
偏向半径
サイクロトロン
FFAG加速器
偏向磁場と半径
ラップトップ加速器
入射時:半径変化(大電流加速可能)、加速時:磁場変化(コンパクト化可能)
X線の吸収撮像と屈折撮像
6
【撮像シミュレーション】
X線源サイズ
1mm
吸収撮像
X線源サイズ
10μm
屈折撮像
撮像対象
撮像対象
物質境界
で屈折し
外側に曲
げられる
X線カメラ
強度
X線カメラ
強度
X線強度分布
X線強度分布
【屈折撮像の特長】
物質境界を強調した
高精細な画像が得
られる
まとめ
■超コンパクトな加速器を開発
・全長15cm、重量10kgの手のひらサイズ
・電子を990keVまで加速
■発生点サイズが小さいX線の発生に成功
・光源サイズ10μm
・X線の屈折撮像の原理検証に成功
7