沖縄公庫融資住宅基準集 (別記)断熱構造工事 公庫融資住宅の場合は、公庫の定める断熱構造工事を実施することが必要です。断熱構造工事の基準 は、次の①から③までのいずれかに適合し、グラスウール、ロックウール、セルローズファイバー等の 繊維系断熱材その他これらに類する透湿抵抗の小さい断熱材を使用する場合にあっては、防湿層(断熱 層の室内側に設けられ、防湿性が高い材料で構成される層であって、断熱層への漏気や水蒸気の侵入を 防止するものをいう。)を設けることとしています。 ① 各部位に[表‐1]に示す厚さ以上の断熱材を充填すること。または、各部位の熱貫流率(壁、天 井などの各部位毎の室内からの熱の逃げやすさ)を計算により求め、[表‐2]の数値以下とする、 若しくは各部位の熱抵抗の値を計算により求め、[表‐3]の数値以上とすること。 ② 住宅の熱損失係数【住宅全体からの熱の逃げやすさ〔単位:W/(㎡・度)〕】を計算により求め、 [表‐4]の数値以下とすること。 ③ 年間暖冷房負荷〔単位:MJ/(㎡・年)〕を計算により求め、[表-5]の数値以下とすること。 (注)1. 住宅の熱貫流率の計算等については、「住宅の省エネルギー基準の解説((財)建築環境・省エ ネルギー機構)」をご参照ください。 2. 熱損失係数及び年間暖冷房負荷の計算については、「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に 関する建築主の判断基準(平成11年通商産業省・建設省告示第2号)」をご参照ください。 [表-1]沖縄県の地域(Ⅵ)における断熱材の厚さ(共通基準) この表で示す断熱材の厚さは、基準に規定する熱抵抗値に適合する断熱材の種類・厚さを選択することが容易にできるように 作成したものです。したがって、選択した断熱材の熱伝導率によっては表に記載される厚さよりも薄い厚さでも、基準に定めら れている熱抵抗値に適合させることが可能となる場合があります。なお、断熱材の厚さは、5㎜単位に切り上げたものです。 住宅の種類 部 位 断 熱 材 の 熱 抵 抗 の 基 準 値 (㎡・K/W) 断熱材(上段は材質、下段は熱伝導率)の厚さ(単位:㎜) A-1 A-2 B C D E F 0.052 0.05 0.045 0.04 0.034 0.028 0.022 鉄筋コンクリート造又 は 組 積 造 の 住 宅 屋根又は天井 0.5 30 25 25 20 20 15 15 上 記 以 外 の 住 宅 屋根又は天井 0.5 30 25 25 20 20 15 15 記号別の断熱材の種類 区分 A-1 A-2 B C 熱 伝 導 断熱材の種類 率 λ 0.052 ・吹込み用グラスウール断熱材GW-1 (λ:熱伝導率[W/(m・K)]) 区分 熱 伝 導 断熱材の種類 率 λ 0.038 ・ポリエチレンフォームA種 0.052 ・吹込み用グラスウール断熱材GW-2 0.037 ・ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板2号 0.052 ・シージングボード 0.036 ・住宅用グラスウール断熱材32K相当 0.051 ・吹込み用ロックウール断熱材35K相当 0.036 ・高性能グラスウール断熱材24K相当 0.050 ・住宅用グラスウール断熱材10K相当 0.036 ・住宅用ロックウール断熱材(ボード) 0.049 ・A級インシュレーションボード 0.036 ・ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板1号 0.047 ・吹込み用ロックウール断熱材25K相当 0.036 ・フェノールフォーム保温板2種1号 0.045 ・住宅用グラスウール断熱材16K相当 0.034 ・ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板特号 0.045 ・タタミボード 0.034 ・押出法ポリスチレンフォーム保温板2種 0.043 ・ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板4号 0.034 ・フェノールフォーム保温板2種2号 0.042 ・ポリエチレンフォームB種 0.033 ・フェノールフォーム保温板1種1号 0.040 ・吹込み用グラスウール断熱材30K相当 0.030 ・フェノールフォーム保温板1種2号 0.040 ・吹込み用グラスウール断熱材35K相当 0.028 ・押出法ポリスチレンフォーム保温板3種 0.040 ・ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板3号 0.026 ・硬質ウレタンフォーム保温板1種3号 0.040 ・押出法ポリスチレンフォーム保温板1種 0.026 ・吹付硬質ウレタンフォーム断熱材(現場発泡品) 0.040 ・吹込み用セルローズファイバー25K相当 0.024 ・硬質ウレタンフォーム保温板1種1号 0.040 ・吹込み用セルローズファイバー55K相当 0.024 ・硬質ウレタンフォーム保温板1種2号 0.038 ・住宅用グラスウール断熱材24K相当 0.024 ・硬質ウレタンフォーム保温板2種3号 0.038 ・高性能グラスウール断熱材16K相当 0.023 ・硬質ウレタンフォーム保温板2種1号 0.038 ・住宅用ロックウール断熱材(マット) 0.023 ・硬質ウレタンフォーム保温板2種2号 C D E 0.022 ・高性能フェノールフォーム保温板 F ※ 記号別断熱材の種類は、次の「環境共生住宅基準(省エネルギータイプに係る基準)」において同じ。 0.038 ・住宅用ロックウール断熱材(フェルト) -8- 沖縄公庫融資住宅基準集 [表-2]熱貫流率の値〔単位:W/(㎡・K)〕 住宅の種類 部 位 - - - 外気に接する部分 その他の部分 屋根又は天井 - - 外気に接する部分 その他の部分 屋根又は天井 0.5 壁 - - - 床 外気に接する部分 その他の部分 屋根又は天井 - 壁 床 鉄筋コンクリート造及 び組積造の住宅その他 これらに類する住宅 1.39 上 記 以 外 の 住 宅 断 熱 材 の 熱 抵 抗 の 値 部 位 1.41 壁 床 住宅の種類 熱 貫 流 率 屋根又は天井 鉄筋コンクリート造及 び組積造の住宅その他 これらに類する住宅 [表-3]熱抵抗の値〔単位:㎡・K/W〕 上 記 以 外 の 住 宅 壁 床 0.5 真壁造で断熱材を施工 するもの - 大壁造で断熱材を施工 するもの - - - 外気に接する部分 その他の部分 [表‐4]熱損失係数の値〔単位:W/(㎡・K)〕 [表‐5]年間暖冷房負荷の値〔単位:MJ/(㎡・年)〕 住宅の種類 熱損失係数 住宅の種類 年間暖冷房負荷 1戸建ての住宅 8.3 1戸建ての住宅 1,100 上記以外の住宅 7.1 上記以外の住宅 980 (注)一定の条件を満たす場合は、壁又は屋根の断熱材の熱抵抗の値を減ずることができます。 参考図:基礎基準 断熱構造とする部位 屋根(スラブ) 〔換気孔等で外気に通じてない天井裏〕 天井 外壁から突き出 したベランダ等 外 壁 か ら 突 き 出し たベ ラン ダ等 2階居住室 床 〔換気孔等で外気に通じてない天井裏〕 天井 浴室・便所 1階居住室 床 物置・通路 床下換気孔 床下換気孔で外気に通じていても断熱構造の必要はなし 〔鉄筋コンクリート造2階建て住宅〕の断面図 -9-
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