小車の 我が悪業に ひかれてや つとむる道を うしと見るらん

◇◆◇ 若い時の苦労は・・・・・ ◇◆◇
校長
内間
安明
人は誰しも,多くの人にお世話になったり,つらい時に温かい言葉をかけてもらったりした
経験があるものです。それが,友人だったり,親だったり,先輩や先生だったり,それぞれ様
々でしょうが,あの時の一言があったからこそという経験は貴重なものです。
私の手元に一冊の本があります 。「ありがとう,先生!」という小冊子です。誰もが昔は児
童・生徒でしたが,昔,先生がくれたあの言葉に感謝しているという経験を集めたものです。
本来はラジオ番組が元になっているのですが,多くの反響を呼んで現在は第2集まで発行され
ています。いくつか紹介したいと思います。
何もしない人は,失敗もしません
思いが空回りしている子どもがいるものです。失敗した時に,きつく叱ることは簡単
ですが,やる気を認めて,次へつながるアドバイスをしたいものです。
誰が正しいかではない。何が正しいか,だ
子どもでなくとも,誰々の言うことだからと流されてしまうことがあります。しっか
り自分の考えをもち,自分で判断しなさいとの戒めです。
努力している人は希望を語り,怠けている人は不満を語る
批判や不満からは何も生まれないと言いますが,いつも努力している人の意見には,
説得力があり,耳を傾ける価値があるものです。
教職に就いたばかりの頃,ある人に「若い時の苦労は買ってでもしなさい」と言われたこと
を覚えています。難儀し一生懸命がんばっている人の言葉だったからこそ,心に響いたのだと
思います。いつまでを「若い」と言うのか,はっきりしませんが,ふと難儀や苦労を避けたが
っている自分に気付くことがあります。自戒の毎日です。
を
お
ぐるま
小車の
わ
あ く ご う
我が悪業に
み ち
つとむる道を
よわ
ひかれてや
み
うしと見るらん
ほん らい
なまけ心やわがままな心など弱い心にひかれると、本来しなければならないことまで
いやになってしまいます。