============================== 第 2章 物 理 量 の 定 義 と 基 礎 方 程 式 か ら の 近 似 な し の 結 論 §1∼§2 2003.03.09 byKENZOU ============================== § 1.はじめに ・電 磁 場 と 力 学 系 の 相 互 作 用 ・・・Maxwellの方程式 と Lorentsの力で記述できる。 すると直ちに起こる疑問①∼④ ① ② ③ ④ 電磁場と力学系の間にエネルギーやその他の物理量の交換があり得るか? 荷電粒子が電磁場と相互作用してエネルギーを失った場合、そのエネルギーはどこへいく? 電 磁 場 の 運 動 量 や 他 の 物 理 量 は ど の よ うに定義したらよいのか? 電 磁 波 の 散 乱 や 発 射 ・吸 収 の 計 算 し た い 場 合 、何 を 計 算 す れ ば い い の か ? ・これらの疑問は虚心になって考えればすぐ思いつく。しかし、大抵、耳年増になってしまって、その答 えをぼんやりとはいえある程度知ってしまっているから、なかなか素直な疑問として浮かんでこない、、 もっとも小生だけの場合かも知れないが。。。 ・しかし、ここでは、初心に立ちかえって、これらの疑問を味わいつつ第2章に取り組んでいくことにする。 § 2.荷 電 粒 子 の 物 理 量 ・Lorentzの力だけが働いている 1個の荷電粒子のNewton の運動方程式は、粒子の位置座標を ξ ( tで表すと、 ) mξx ( t=e ) E ξ ( t, ) t+ξw ( t×B ) ( t, ) t ) (2.1) ・電荷 e をもった点粒子の非相対論的な理論での電荷および電流の密度は、それぞれ ρ( x,t=e ) δ x - ξ ( t) w ( tδ J ( x, t=eξ ) ) x - ξ ( t) そこで、式 (2.1) の両辺に左から δ x - ξ ( t) (1.8a) (1.8b) を掛けると mξx ( tδ ) x - ξ ( t) =e E ξ ( t, ) t+ξw ( t×B ) ( t, ) t ) δ x - ξ ( t) =ρ( x,tE ) ( x, t+J ) ( x, t×B ) ( t, ) t ) = f(x , t) 《留意事項》 ここで電荷密度の定義と電流密度の定義を見比べると、電流密度(電荷密度の流れ) は電荷密度に荷電粒の位置ベクトルξ ( t ) の時間微分すなわち速度を掛けた形をしてい ることに留意。この形はすぐ後ででてくる「荷電粒子の質量密度とその流れ」や「エネル ギー密度とその流れ」の定義式に顔をだす。 電荷密度の定義 ρ ( x,t=e ) δ x - ξ ( t) w ( tδ 電流密度の定義 J ( x, t=eξ ) ) x - ξ ( t) = ρ( x,tξ ) w ( t) -1- (2.2) ・ところで(1.8a)、(1.8b)が連続の方程式を満たしていることをチェックしておきましょう。 連続の方程式 ・・・・ ∇ ・J ( x, t+ ) ∂ρ( x,t) =0 ∂t ① ∂ρ( x,t) ∂ ∂ =e δ x - ξ ( t) =e δ x1 - ξ 1 ( t) δ x2 - ξ 2 ( t) δ x3 - ξ 3 ( t) ∂t ∂t ∂t ∂ =eξw 1 δ x1 - ξ 1 ( t) δ x2 - ξ 2 ( t) δ x3 - ξ 3 ( t) ∂ξ 1 +eξw 2 ∂ δ x1 - ξ 1 ( t) δ x2 - ξ 2 ( t) δ x3 - ξ 3 ( t) ∂ξ 2 +eξw 3 ∂ δ x1 - ξ 1 ( t) δ x2 - ξ 2 ( t) δ x3 - ξ 3 ( t) ∂ξ 3 3 =e Σ ξw i=1 i ∂ δ x - ξ ( t) =- eξw (t )・∇ δ x - ξ ( t) ∂ξ i ∇ ・J ( x, t=e∇ ) ・ξw ( tδ ) x - ξ ( t) =eξw ( t∇ ) ・δ x - ξ ( t) ② ③ ∴ ∂ tρ( x,t+∇ ) ・J ( x, t= ) 0 [注] 合成関数の微分を考えます。z=x−yの関数 f (z)について ∂f(x - y) ∂z df df ∂f(x - y) ∂z df ∂f(x - y) df ∂f(x - y) = = , = =, =∂x ∂x dz dz ∂y ∂ydz dz ∂x ∂y ・さて、この荷電粒子の質量密度と質量密度の流れは、e を m に置き換え、それぞれ (p) ρ ( x,t=mδ ) x - ξ ( t) J (p) (2.4a) w ( tδ ( x, t=mξ ) ) x - ξ ( t) (2.4b) これは上で計算したと同様に連続の方程式を満たしますね。 ・次に、質量の流れ (2.4b)に対して、質量の流れの流れ(歪みテンソル)を次式で定義する。 t (p) x ij ( , t)≡mξw i( t )ξw j ( t )δ x - ξ ( t) (2.5) すると、点粒子の質量の流れの密度に対して次のバランス方程式(付録7)が成り立つ。 (p) (p) Jw i (x,t ) + ∂j t i j (x , t)= f x,t ) i( (2.6) ・上のバランスの方程式を計算で確かめてみよう。 ∂ (p) Jw i (x,t )=m ξw ( tδ ) x - ξ ( t) ∂t i =mξx i( tδ ) x - ξ ( t) −mξw i( tξ ) w ・∇ δ x - ξ ( t) -2- (ⅰ) ∂ jt (p) x ij ( 3 , t)=Σ j ∂ t ∂x j (p) x ij ( , t)= ∂ t ∂x 1 (p) i1 + ∂ t ∂x 2 (p) i 2+ ∂ t ∂x 3 (p) i3 ∂ ∂ ∂ =mξw i( t ) ξw1(t ) +ξw 2 (t ) +ξw3 (t ) + δ x - ξ ( t) ∂x 1 ∂x 2 ∂x 3 =mξw i( t )ξw ・∇ δ x - ξ ( t) ∴ (p) Jw i (x,t )+∂jt (p) x ij ( (ⅱ) , t)=mξx i( tδ ) x - ξ ( t) =fi(x,t ) (ⅲ) 右辺に電磁的なLorents力が出てきたことに留意しておきましょう。 ・次に、粒子のエネルギー密度とその流れを次式で定義する。 1 Ε (pe)(x,t )≡ mξw 2 (t )δ x - ξ ( t) 2 1 (pe) J i (x,t )≡ mξw 2 (t )ξw i (t )δ x - ξ ( t) 2 するとエネルギーに対するバランス方程式 (注 :テ キ ス ト (2 . . 8 ) の 左 辺 (pe) Εw (pe)(x,t )+∇ ・J (x,t )=J (x,t )・E (x,t ) (2.7a) (2.7.b) 第 1 項 は 時 間 微 分 が 抜 け て い る :誤 植 ) (2.8) 式(2.8)を計算で確かめてみる。 1 (x,t )=mξw (t )ξx (t )δ x - ξ ( t) − mξw 2 (t )ξw (t )・∇ δ x - ξ ( t) 2 1 (pe) ∇ ・J (x,t )= mξw 2 (t )ξw (t )∇ ・δ x - ξ ( t) 2 ①+②より (pe) Εw (pe)+∇ ・J =mξw (t )ξx (t )δ x - ξ ( t) Εw (pe) ① ② ③ ③式の右辺は mξw (t )ξx (t )δ x - ξ ( t) =eξw ( t・ ) [ E (ξ (t ),t )+ξw (t )×B (ξ (t ),t ) ] δ x - ξ ( t) =eξw ( t・ ) E (ξ ( t) ,t )δ x - ξ ( t) +eξw ( t・ ) ξw (t )×B (ξ (t ),t )δ x - ξ ( t) ベクトル算法によりゼロ =eξw ( t・ ) E (ξ ,t )δ x - ξ ( t) =J (x,t )・E (x,t ) ∴ Εw (pe) +∇ ・J (pe) =J (x,t )・E (x,t ) ④ ⑤ (p) (pe) ということで、式(2.6)、(2.8)は 「粒子の質量の流れJ ( x, tやエネルギーΕ ) (x,t ) は粒子系だけでは保存していない」ことを示している、とテキストには書かれていますね。(2.6) や(2・8)の左辺は粒子系の記述ですが、右辺は電磁的力(エネルギー)が顔をだしている、すな わち電磁的なエネルギー(湧き出し)が力学的エネルギーに変化する割合を示しているという こ とになるわけですね。まぁ、この辺りは次の§3にいけばもっと鮮明に分かるんでしょうなぁ、、、 まぁゴタゴタと計算が続きましたね。§3も同様な事態が続きそうですが、頑張って参りましょうか。。。。 尚、連続の方程式の計算でμさんhttp://nisimiyu.netの助言をいただきました。ありがとうございました。 ----------------------------------------------------- おつかれさま -3- Cof f e eBreak♪ ∂
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