一般乗用旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について

国 自 安 第
6 0 号
国 自 旅 第 1 2 8 号
国 自 整 第 5 4 号
平成21年 9 月29日
各地方運輸局長
殿
沖縄総合事務局長
殿
一部改正
平成21年11月20日
一部改正
平成22年 1 月25日
一部改正
平成22年 3 月29日
自動車交通局長
一般乗用旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について
一般乗用旅客自動車運送事業者(以下「事業者」という。)の法令違反について、道
路運送法(昭和26年法律第183号。以下「法」という。)第40条及びタクシー業
務適正化特別措置法(昭和45年法律第75号。以下「タク特法」という。)第52条
第1項の規定に基づく許可の取消し等の行政処分等を行う際の基準を次のように定め
たので、今後、管下の事業者に行政処分等を行う場合、この基準に従って行うことと
されたい。
なお、
「一般乗用旅客自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について」
(平成1
4年1月17日付け国自総第414号、国自旅第139号、国自整第137号。以下
「14年通達」という。)は、廃止する。
1.通則
(1)行政処分の種類は、軽微なものから順に、自動車その他の輸送施設の使用の停
止処分(以下「自動車等の使用停止処分」という。)、事業の停止処分、営業区域の
廃止に係る事業計画の変更命令及び許可の取消処分とする。
なお、これに至らないものは、軽微なものから順に、口頭注意、勧告、警告と
し、行政処分とこれらを合わせたものを「行政処分等」という。
(2)本通達において「初違反」とは、当該違反を確認した日から過去3年以内に同
一営業所において同一の違反による行政処分等がない場合における当該違反をい
う。
本通達において「再違反」とは、当該違反を確認した日から過去3年以内に同一
営業所において同一の違反による行政処分等を1度受けている場合の当該違反を
いう。
本通達において「再々違反以上の累違反」とは、当該違反を確認した日から過
去3年以内に同一営業所において同一違反による行政処分等を2度以上受けてい
る場合の当該違反をいう。
(3)本通達において「道路交通法通知等」とは、次に掲げるものをいう。
①
道路交通法(昭和35年法律第105号)第22条の2第2項(同法第66
条の2第2項において準用する場合を含む。)の規定に基づく協議
②
道路交通法第75条第3項(同法第75条の2第3項において準用する場合
を含む。)の規定に基づく意見聴取
③
道路交通法第108条の34の規定に基づく通知
(4)初違反、再違反及び再々違反以上の累違反について、原則として、別途定める
事業者に対する違反事項ごとの行政処分等の基準(以下「処分基準」という。)に
よる基準日車等に基づき、行政処分等を行うものとする。
(5)処分基準に再々違反以上の累違反の基準がない違反事項の再々違反以上の累違
反については、次により取り扱うものとする。
①
初違反の基準日車等が20日車以上である違反事項の再々違反以上の累違反
については、再違反の基準日車等の2倍の日車数とする。
②
①以外の場合にあっては、再違反と同じ基準日車等とする。
(6)次の①から④までのいずれかに該当する場合における輸送の安全確保義務違反
(法第23条第1項、第23条の5第2項及び第3項並びに第27条第1項の規
定に係る違反行為をいう。以下同じ。)の基準日車等については、再違反の基準を
適用する(ただし、当該輸送の安全確保義務違反が再違反(再々違反以上の累違
反を含む。
)である場合は、再々違反以上の累違反として、(4)及び(5)の規定を
適用する)ものとする。
①
重大事故等(自動車事故報告規則(昭和26年運輸省令第104号)第2条
第3号に規定する事故又は20人以上の軽傷者を生じた事故(当該事故の第一
当事者と推定されるものに限る。)をいう。以下同じ。)を引き起こした場合
②
事業用自動車の運転者(選任運転者に限らず、事業用自動車を運転した者を
いう。以下同じ。
)が最高速度違反を引き起こした場合であって、事業者が、当
該違反行為を命じ、又は事業用自動車の運転者が当該違反行為をすることを容
認していたとして都道府県公安委員会から道路交通法通知等があった場合
③
事業用自動車の運転者が過労運転、酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等使用
運転、無免許運転又は救護義務違反を引き起こしたとして都道府県公安委員会
から道路交通法通知等があった場合
④ 事業用自動車の運転者について、
「旅客自動車運送事業運輸規則第21条第1
項の規定に基づき、事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準」
(平成13年国土交通省告示第1675号。以下「乗務時間等告示」という。
)
の各事項の未遵守が計31件以上あった場合
(7)(6)①の場合又は(6)②から④までの場合(当該違反又は未遵守に伴い、死傷
者を生じた事故を引き起こした場合に限る。
)には、死傷者数に応じ、(6)の規定
による基準日車等に2倍を上回らない範囲内で加重するものとする。
(8)法第8条第1項に規定する緊急調整地域、特定地域における一般乗用旅客自動
車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法(平成21年法律第64号)
第3条第2項に規定する特定地域及び「緊急調整地域の指定等について」
(平成1
3年10月26日付け国自旅第102号)Ⅰ1に規定する特別監視地域及び「特
定特別監視地域等において試行的に実施する増車抑制対策等の措置について」
(平
成19年11月20日付け国自旅第208号。以下「特定特別監視地域通達」と
いう。)Ⅰ1に規定する特定特別監視地域に指定された地域内の営業所における一
定の違反については、基準日車等を別表のとおり加重して取り扱うものとする。
(9)違反の内容又は輸送の安全確保義務違反に伴い引き起こした重大事故等の内容
が次に掲げる場合は、(4)から(8)までの基準による行政処分等を、①について
は加重し、②については軽減することができる。
①悪質と認められる場合
イ 違反事実若しくはこれを証するものを隠滅し、又は隠滅すると疑うに足り
る相当の理由が認められる場合
ロ 違反事実又は輸送の安全確保義務違反に伴い引き起こした重大事故等が社
会的影響のある事項である場合
②軽微と認められる場合
当該違反行為を防止するために相当の注意及び監督が尽くされたことの証明
があった場合
ただし、加重は原則として(4)から(8)までの基準による基準日車等の2倍
を上回らないもの((4)から(8)までの基準による行政処分等が警告である場
合は10日車の自動車等の使用停止処分)とし、軽減は(4)から(8)までの基
準による基準日車等の2分の1を下回らないもの((4)から(8)までの基準に
よる行政処分等が10日車の自動車等の使用停止処分である場合及び20日車
の自動車等の使用停止処分であって相当の理由がある場合は警告。20日車を
超える自動車等の使用停止処分を受けるべき違反について、初違反で、かつ、
違反事実が確認される前に事業者自ら是正していた場合であって特段の理由が
あるときは10日車の自動車等の使用停止処分)とする。
(10)地方運輸局(沖縄総合事務局を含む。以下同じ。)に「旅客自動車運送事業関係
行政処分審査委員会」を設け、必要に応じて、処分基準に違反行為の事項として
明記されていない違反行為があった場合、違反に対して加重又は軽減する場合等
について、同審査委員会の議に付して行政処分等を行うものとする。
(11)行政処分等を行う場合は、原則として事業者を運輸支局(運輸監理部を含む。
以下同じ。
)又は地方運輸局に呼び出して事業の改善について指導するとともに、
その状況について、処分の日から3月以内に報告を行うよう措置するものとする。
(12)違反行為を行った事業者(以下「違反事業者」という。)に対し行政処分等を行
う場合において、当該違反行為に係る営業所((13)及び(14)に該当する営業所を
含む。以下「違反営業所」という。
)の事業用自動車の移動等が行われた場合の当
該違反行為は、次により取り扱うものとする。
①
当該違反行為に係る行政処分等を受ける前に、違反営業所に所属する事業用
自動車(一般乗用旅客自動車運送事業(以下「運送事業」という。)に係るもの
に限る。以下同じ。)を当該事業者の他の営業所に移動し、違反営業所の事業用
自動車の数を減少させている場合(違反営業所が廃止された場合を含む。)は、
違反営業所(廃止されたものを除く。)及び事業用自動車の移動先営業所に係る
ものとして取り扱うものとする。
② 違反営業所が廃止された場合(①に該当する場合を除く。)は、次に掲げる営
業所に係るものとして取り扱うものとする。
イ
当該廃止された営業所(以下「廃止営業所」という。
)と同一の営業区域に
所在する営業所のうち廃止営業所に最寄りのもの
ロ
廃止営業所と同一の運輸支局が管轄する区域及び沖縄総合事務局の管轄区
域(以下「支局区域」という。
)に所在する営業所のうち廃止営業所に最寄り
のもの(イに該当する営業所がない場合に限る。)
ハ
廃止営業所と同一の地方運輸局(沖縄総合事務局を除く。)の管轄区域(以
下単に「管轄区域」という。)に所在する営業所のうち廃止営業所に最寄りの
もの(イ又はロに該当する営業所がない場合に限る。)
ニ
廃止営業所に最寄りの営業所(イからハまでに該当する営業所がない場合
に限る。)
(13)違反事業者に対し行政処分等を行う場合において、当該違反行為が営業所以外
の事務所(以下単に「事務所」という。
)に係るものにあっては、当該事務所に営
業所を併設しているときは、その営業所に係る違反行為として、当該事務所に営
業所を併設していないときは、次に掲げる営業所に係るものとして取り扱うもの
とする。
①
事務所と同一の営業区域に所在する営業所のうち当該事務所に最寄りのもの
②
事務所と同一の支局区域に所在する営業所のうち当該事務所に最寄りのもの
(①に該当する営業所がない場合に限る。)
③
事務所と同一の管轄区域に所在する営業所のうち当該事務所に最寄りのもの
(①又は②に該当する営業所がない場合に限る。)
④
当該事務所に最寄りの営業所(①から③までに該当する営業所がない場合に
限る。)
(14)法第22条の2若しくは第29条の3又は旅客自動車運送事業運輸規則(昭和
31年運輸省令第44号。以下「運輸規則」という。)第38条第8項の規定に違
反した事業者に対し行政処分等を行う場合において、主たる事務所に営業所を併
設しているときは、その営業所に係るものとして、主たる事務所に営業所を併設
していないときは、(13)①から④までに掲げる営業所に係るものとして取り扱う
ものとする。
(15)違反事業者が当該違反行為に係る行政処分等を受ける前に、当該違反事業者に
法人の合併又は相続があった場合、当該違反事業者の違反行為は、合併後の法人
又は相続人が行ったものとして行政処分を行う。
(16)違反事業者が当該違反行為に係る行政処分等を受ける前に、事業者たる法人の
分割又は事業の全部若しくは一部の譲渡(譲受人の譲り受けた運送事業が譲渡人
の譲り渡した運送事業と継続性及び同一性を有すると認められるものに限る。2.
(7)及び6.(2)②において同じ。)により、当該違反事業者の違反営業所に係る
運送事業の全部又は一部の承継があった場合、当該違反行為は、分割により承継
した法人又は譲渡人及び譲受人(これらの者のうち、運送事業を廃止したものを
除く。)の、次に掲げる営業所に係るものとして取り扱うものとする。
①
違反事業者については、違反営業所。この場合において、当該違反事業者に
違反営業所が残っていないときは、当該違反事業者に対しては、(12)②の例に
ならって取り扱うものとする。
②
違反事業者から分割により承継した法人又は譲受人については、違反事業者
の違反営業所に係る運送事業の全部又は一部を承継して営業する営業所
2.法令違反に係る点数制度
(1)自動車等の使用停止処分を行うべき違反行為を行った事業者には、処分日車数
10日車までごとに1点とする違反点数を付すものとする。
(2)法第4条第1項又は第43条第1項の規定に違反して無許可経営をし、事業の
停止処分を受けた事業者には、51点の違反点数を付するものとする。
(3)(1)及び(2)により事業者に付された違反点数(以下単に「違反点数」という。
)
は、事業者ごとに、支局区域単位及び管轄区域単位で累計し、主たる事務所を管
轄する地方運輸局において管理を行うものとする。
(4)違反点数の累計期間は3年間とし、行政処分を行った日から3年を経過する日
をもって当該違反点数は消滅するものとする。
ただし、行政処分を受けた営業所が、次の①から④までのいずれにも該当する
場合にあっては、当該行政処分を行った日から2年を経過する日をもって、当該
違反点数は消滅するものとする。
①
当該行政処分を行った日以前の2年間において行政処分を受けていないこ
と。
②
当該行政処分に係る所要の措置が履行されており、当該行政処分を行った日
から2年間、行政処分を受けていないこと。
③
当該行政処分を行った日から2年間、重大事故等を引き起こしていないこと。
④ 当該行政処分を行った日から2年間、過労運転、酒酔い運転、酒気帯び運転、
薬物等使用運転、無免許運転、無車検運行、無保険運行又は救護義務違反がな
いこと。
(5)行政処分を受けた営業所の廃止があったときは、当該事業者については、(4)
ただし書の規定は、適用しない。
(6)事業者たる法人の合併又は事業者の相続があった場合、合併前の法人又は被相
続人に付されていた違反点数は、(4)の規定により消滅するまでの間、合併後の
法人又は相続人に付されているものとする。
(7)事業者たる法人の分割又は事業の全部若しくは一部の譲渡により、運送事業の
全部又は一部の承継があった場合、分割前の法人又は譲渡人に付されていた違反
点数は、(4)の規定により消滅するまでの間、分割により承継した法人又は譲渡
人及び譲受人(これらの者のうち、運送事業を廃止したものを除く。)に付されて
いるものとする。この場合において、これらの者に行政処分を受けた営業所の廃
止があり、又はこれらの者が行政処分を受けた営業所を承継していないときは、
当該事業者については、(4)ただし書の規定は、適用しない。
(8)特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特
別措置法(平成21年法律第64号)第11条第1項の規定による国土交通大臣
の認定を受けた特定事業計画に定める同条第3項の事業再構築に基づき供給輸送
力を減少した場合の違反点数の特例については、別途定める。
3.自動車等の使用停止処分
(1)自動車等の使用停止処分は、原則として、違反営業所又は1.(12)から(16)ま
での規定により違反行為があったものとして取り扱われる営業所(以下「違反営
業所等」という。
)に所属する事業用自動車について、6月以内の期間を定めて使
用の停止を行うものとする。
(2)運送事業の許可を受ける個人のみが自動車を運転することにより当該事業を行
うべき旨の条件の付された運送事業の許可を受けた者(以下「個人タクシー事業
者」という。)にあっては、当該個人タクシー事業者の運行する事業用自動車につ
いて、6月以内の期間を定めて使用の停止を行うものとする。
(3)行政処分等に係る処分日車数は、1.(4)から(9)までの規定に基づいて決定
するものとする。
ただし、2以上の違反がある場合は、次の①及び②により算出された基準日車
等を合算したものとする。
①
運輸規則第38条第1項の運転者に対する指導監督に係る違反(以下「指導
監督義務違反」という。)のうち、その最も重い違反の基準日車等にその他の違
反の基準日車等の2分の1をそれぞれ加える。
②
①以外の違反のうち、その最も重い違反の基準日車等にその他の違反の基準
日車等の2分の1をそれぞれ加える。
(4)指導監督義務違反のうち、都道府県公安委員会からの道路交通法通知等(重大
事故等、酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等使用運転、過労運転、無免許運転、
救護義務違反又は下命され、若しくは容認された最高速度違反に係るものを除
く。)に基づくものについては、(3)ただし書の規定による合算をせず、別途個別
に処分するものとする。
(5)処分日車数における処分車両数及び処分期間の配分は、処分権者があらかじめ
定める基準により、これを決定するものとする。
ただし、地域住民等の生活交通の確保、高齢者、身体障害者等移動制約者の移
動手段の確保その他公共の利益に著しい障害が生じるおそれがある場合には、当
該基準によらず、これを決定することができるものとする。
(6)違反営業所等に遊休車両があるときは、処分日車数による自動車等の使用停止
処分のほか、(5)による処分期間と同じ期間、当該遊休車両について、自動車等
の使用停止処分を付加するものとする。この場合において、当該遊休車両に対す
る処分日車数は、違反点数に加えないものとする。
(7)(1)又は(2)の処分を行うときは、当該事業用自動車の自動車検査証の返納及
び自動車登録番号標の領置(軽自動車にあっては、車両番号標の領置)を併せて
行うものとする。
4.事業の停止処分
(1)事業の停止処分は、次の①から④までのいずれかに該当することとなった場合
に、当該違反営業所等に対して、6月以内の期間を定めて行うものとする。
①
違反点数の付与により、一の支局区域における違反点数の累計(以下「累積
点数」という。)が51点以上となった場合
②
違反点数の付与により、一の管轄区域における累積点数が101点以上とな
った場合(①に該当せず、かつ、累積点数が101点以上となった日から過去
3年以内において、当該管轄区域内において①による事業の停止処分を受けて
いない場合に限る。)
③
違反点数の付与により、事業者の累積点数が201点以上となった場合(①
又は②に該当せず、かつ、累積点数が201点以上となった日から過去3年以
内において、①又は②による事業の停止処分を受けていない場合に限る。)
④
法第4条第1項又は第43条第1項の規定に違反して無許可経営をした場合
なお、①から③までの累積点数による事業の停止処分の2回目以降の発動に
ついては、前回の発動の後に付された違反点数の累計が、それぞれの基準に達
した場合に行うものとする。
(2)(1)①の場合の事業の停止期間は、3.(3)による処分日車数を当該営業所に
所属する事業用自動車数で除した日数とする。この場合において、1日未満の端数
は1日に切り上げるものとする。
(3)(1)④の場合の事業の停止期間は、処分基準に定める日数とする。
(4)(1)の規定にかかわらず、事業の停止処分を行うことにより、地域住民等の生
活交通の確保、高齢者、身体障害者等移動制約者の移動手段の確保その他公共の利
益に著しい障害が生じるおそれがある場合であって、事業者が改善計画(違反又は
事故の再発防止及び安全の確保並びに生活交通の確保に関する具体的方策に関する
計画をいう。以下同じ。)を文書で提出し、これに従って改善措置を講じることによ
り、輸送の安全及び利用者の利便が確保されると認められる場合には、3.に定め
る自動車等の使用停止処分を行うことができるものとする。
(5)次の①及び②のいずれにも該当する場合には、当該違反営業所等に、3.(3)
の処分日車数による行政処分等のほか、14日間の事業の停止処分を付加するもの
とする。
① 事業用自動車の運転者が、酒酔い運転、酒気帯び運転又は薬物等使用運転を行
った場合
②
事業者が①の違反行為を命じ、又は容認していたとして都道府県公安委員会か
ら道路交通法通知等があった場合
(6)次の①及び②のいずれにも該当する場合には、当該違反営業所等に、3.
(3)
の処分日車数による行政処分等のほか、7日間の事業の停止処分を付加するもの
とする。
① 事業用自動車の運転者が、過労運転、無免許運転又は最高速度違反行為を行っ
た場合
②
事業者が①の違反行為を命じ、又は容認していたとして都道府県公安委員会か
ら道路交通法通知等があった場合
(7)次の①及び②のいずれにも該当する場合((5)に該当する場合を除く。)には、
当該違反営業所等に、3.
(3)の処分日車数による行政処分等のほか、7日間の事
業の停止処分を付加するものとする。
① 事業用自動車の運転者が、酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等使用運転又は救
護義務違反を伴う重大事故等を引き起こしたとして都道府県公安委員会から道路
交通法通知等があった場合
②
事業者が①の違反行為に係る指導及び監督を明らかに実施していない場合
(8)次の①及び②のいずれにも該当する場合((6)に該当する場合を除く。)には、
当該違反営業所等に、3.
(3)の処分日車数による行政処分等のほか、3日間の事
業の停止処分を付加するものとする。
①
事業用自動車の運転者が、過労運転、無免許運転又は最高速度違反行為(超過
速度が30km/h以上(高速自動車道及び自動車専用道路においては、40km/h以
上)のものに限る。)を伴う重大事故等を引き起こしたとして都道府県公安委員会
から道路交通法通知等があった場合
②
事業者が①の違反行為に係る指導及び監督を明らかに実施していない場合
(9)次の①及び②のいずれにも該当する場合((7)に該当する場合を除く。
)には、
当該違反営業所等に、3.
(3)の処分日車数による行政処分等のほか、3日間の事
業の停止処分を付加するものとする。
①
事業用自動車の運転者が、重大事故等を引き起こした場合
②
当該運転者について、乗務時間等告示の各事項の未遵守が計31件以上あった
場合
(10)次の①及び②のいずれにも該当する場合((5)又は(7)に該当する場合を除く。)
には、当該違反営業所等に、3.
(3)の処分日車数による行政処分等のほか、3日
間の事業の停止処分を付加するものとする。
① 事業用自動車の運転者が、酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等使用運転又は救
護義務違反を行ったとして都道府県公安委員会から道路交通法通知等があった場
合
②
事業者が①の違反行為に係る指導及び監督を明らかに実施していない場合
(11)事業の停止処分を行うときは、当該事業用自動車の自動車検査証の返納及び自
動車登録番号標の領置(軽自動車にあっては、車両番号標の領置)を併せて行うも
のとする。
5.営業区域の廃止に係る事業計画の変更命令
(1)法第31条第1号に基づく営業区域の廃止に係る事業計画の変更命令は、次の
①又は②のいずれかに該当することとなった場合に行うものとする。
①
複数の支局区域に営業区域を有する事業者について、違反点数の付与により、
一の支局区域における累積点数が81点以上となった場合
②
複数の管轄区域に営業区域を有する事業者について、違反点数の付与により、
一の管轄区域における累積点数が161点以上となった場合
なお、営業区域の廃止に係る事業計画の変更命令の2回目以降の発動につい
ては、前回の発動の後に付された違反点数の累計が、①又は②のそれぞれの基
準に達した場合に行うものとする。
(2)(1)の規定による命令は、次の営業区域を対象に行うものとする。
①
(1)①の場合にあっては、累積点数が81点以上となった支局区域内の全て
の営業区域
②
(1)②の場合にあっては、累積点数が161点以上となった管轄区域内の全
ての営業区域
(3)(1)の規定にかかわらず、営業区域の廃止に係る事業計画の変更命令を行うこ
とにより、地域住民等の生活交通の確保、高齢者、身体障害者等移動制約者の移
動手段の確保その他公共の利益に著しい障害が生じるおそれがある場合であっ
て、事業者が改善計画を文書で提出し、これに従って改善措置を講じることによ
り、輸送の安全及び利用者の利便が確保されると認められる場合には、3.自動
車等の使用停止処分又は4.事業の停止処分を行うことができるものとする。
6.許可の取消処分
(1)許可の取消処分は、次の①から⑩までのいずれかに該当することとなった場合
に行うものとする。
ただし、許可の取消処分を行うことにより、地域住民等の生活交通の確保、高
齢者、身体障害者等移動制約者の移動手段の確保その他公共の利益に著しい障害
が生じるおそれがある場合であって、事業者が改善計画を文書で提出し、これに
従って改善措置を講じることにより、輸送の安全及び利用者の利便が確保される
と認められる場合には、3.自動車等の使用停止処分、4.事業の停止処分又は
5.営業区域の廃止に係る事業計画の変更命令を行うことができるものとする。
①
違反点数の付与により、一の支局区域のみにおいて営業区域を有する事業者
について、累積点数が81点以上となった場合
②
違反点数の付与により、一の管轄区域のみにおいて営業区域を有する事業者
(①の事業者を除く。)について、累積点数が161点以上となった場合
③
違反点数の付与により、①又は②以外の事業者について、累積点数が321
点以上となった場合
④
個人タクシー事業者について、次のイ又はロのいずれかに該当することとな
った場合
イ
第2種運転免許の取消処分を受けた場合
ロ 許可期限の更新時において更新後の許可期限が1年となったこと(当該事
業者の年令が75才以上であることのみの理由により、許可期限が1年とな
った場合を除く。)が5回連続した場合
⑤
自動車等の使用停止処分若しくは事業の停止処分又は法第41条第1項(タ
ク特法第52条第2項において準用する場合を含む。)に規定する自動車検査証
の返納の命令若しくは自動車登録番号標の領置の命令に違反した場合
⑥
法第4条第1項又は第43条第1項の規定に違反して無許可経営をして行政
処分を受けた事業者が当該行政処分を受けた日から3年以内に更に法第4条第
1項又は第43条第1項に違反した場合
⑦
次に掲げる命令に従わず行政処分を受けた事業者が当該行政処分を受けた日
から3年以内に同じ命令を受け、かつ、当該命令に従わなかった場合
イ 法第9条の3第4項において準用する法第9条第6項に規定する料金の変
更の命令
ロ
法第16条第2項に規定する事業計画に従うべき命令
ハ
法第22条の2第3項に規定する安全管理規程の変更の命令
ニ
法第22条の2第7項に規定する安全統括管理者の解任の命令
ホ
法第27条第2項に規定する輸送の安全確保の命令又は旅客の利便確保の
命令
ヘ
法第30条第4項に規定する公衆の利便を阻害する行為等の停止の命令
ト 法第31条に規定する事業改善の命令
チ 法第84条第1項に規定する運送に関する命令
リ タク特法第18条の2に規定する、雇用する運転者に講習を受けさせるべ
き命令
ヌ
⑧
タク特法第37条第8項に規定する負担金及び延滞金を納付すべき命令
法第33条第1項又は第2項の規定に違反して名義を利用させ、又は事業の
貸渡し等をし、かつ、反復、計画的なものと認められて行政処分を受けた事業
者が、当該行政処分を受けた日から3年以内に更に当該違反をした場合
⑨
法第94条第3項又はタク特法第51条第1項の規定に違反して検査の拒否
等をして行政処分を受けた事業者が、当該行政処分を受けた日から3年以内に
更に当該違反をした場合
⑩
法第7条第1号、第3号又は第4号(事業者が当該役員の退任を求めた勧告
に従わない場合に限る。)に該当することとなった場合
(2)次のいずれかに該当する場合の(1)⑥から⑨までの行政処分歴の取扱いにつ
いては、次によるものとする。
①
事業者たる法人の合併又は相続があった場合、合併前の法人又は被相続人が
受けた行政処分は、合併後の法人又は相続人が受けたものとして取り扱うもの
とする。
②
事業者たる法人の分割又は事業の全部若しくは一部の譲渡により、運送事業
の全部又は一部の承継があった場合、分割前の法人又は譲渡人が受けた行政処
分は、分割により承継した法人又は譲渡人及び譲受人(これらの者のうち、運
送事業を廃止したものを除く。
)が受けたものとして取り扱うものとする。
附則
1.この通達は、平成21年10月1日から施行する。
2.1.(8)、3.(6)、4.(5)、(7)及び(10)並びに別表の規定は、この通達の
施行後に違反行為があったものについて適用し、この通達の施行前の違反行為につ
いては、これらの規定に相当する従前の平成14年通達の規定により行政処分等を
行うものとする。
3.この通達の施行前の違反行為については、廃止前の平成14年通達1.(8)の規
定は、なおその効力を有するものとする。
附則 (平成21年11月20日 国自安第104号、国自旅第183号、国自整第
82号)
この通達は、平成21年12月1日から施行する。
附則 (平成22年1月25日
国自安第140号、国自旅第242号、国自整第1
21号)
この通達は、平成22年1月25日から施行する。
附則 (平成22年3月29日
国自安第172号、国自旅第314号、国自整第1
49号)
この通達は、平成22年3月29日から施行する。
別表
緊急調整地域
特定地域
特別監視地域
特定特別監視
地域
1 特別監視地域に指定された後に
4倍
3.5倍
3倍
当該地域で運送事業の許可、営業
区域の拡大又は譲渡譲受の認可
(営業区域拡大に係るものに限
る。)を受けた事業者による違反
(2を除く。)
2
特定特別監視地域通達Ⅱ.2.
4倍
(4)①による監査により一旦行政
処分を受けた事業者であって、増
車実施後の監査時車両数を基準車
両数よりも増加させているものに
よる違反
3 監査時車両数を基準車両数より
4倍
3.5倍
3倍
2倍
2倍
1.5倍
1倍
1倍
1倍
1.5倍
1.5倍
も増加させている事業者による違
反(1を除く。)
4
監査時車両数が基準車両数以下
であり、基準車両数の5%以上を
減少させていない事業者による違
反(1を除く。)
5
監査時車両数を基準車両数の5
%以上減少させている事業者によ
る違反(1を除く。)
6 5のうち、緊急調整地域にあっ
ては、特別監視地域に指定された
後、緊急調整地域に指定されるま
で5%以上減少させず、当該地域
に指定された後に減少させた者に
よる違反、特定地域にあっては、
特定特別監視地域に指定された
後、特定地域に指定されるまで5
%以上減少させず、当該地域に指
定された後に減少させた者による
違反
適用
・「基準車両数」とは、緊急調整地域及び特別監視地域にあっては、特別監視地域
に指定されたときに当該事業者の当該営業区域内の営業所に現に配置していた一
般の需要に応じることができる事業用自動車(以下「一般車両」という。)の総
数をいい、特定特別監視地域にあっては、特定特別監視地域通達Ⅱ1(2)に規定
する基準車両数をいい、特定地域にあっては、「特定地域の指定及び特定地域に
おける一般乗用旅客自動車運送事業の適正化の推進のために監督上必要となる措
置の実施について」(平成21年9月29日付け国自旅第151号)Ⅱ.2.
(「特定事業
計画における事業再構築の実施のために必要となる特例措置の実施について」
(平
成22年1月25日付け国自旅第243号。以下「事業再構築特例通達」という。)8.
の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に規定する基準車両数をいう。
・「監査時車両数」とは監査等により違反事実を確認した時点における当該事業者
の当該営業区域内の営業所に現に配置していた一般車両の総数をいう。なお、事
業再構築特例通達2.に規定する休車は、基準車両数からの減少として取り扱わ
ない。
・当該地域が連続して特別監視地域又は緊急調整地域に指定されている場合の基準
車両数は、その連続する最初の特別監視地域に指定されたときの基準車両数とす
る。
・基準車両数の5%以上に1台に満たない端数がある場合は、1台に切り上げる。
・欄中1の規定は、当該許可又は認可を受けた日から3年を超えた日以降の違反に
ついては適用しない。
・緊急調整地域の欄中1及び3、並びに特別監視地域、特定特別監視地域の欄中2
に該当する違反に対する基準日車等が警告の場合にあっては、20日車の自動車
等の使用停止とする。
・特定地域の欄中1及び3に該当する違反に対する基準日車等が警告の場合にあっ
ては、15日車の自動車等の使用停止とする。
・特別監視地域、特定特別監視地域の欄中1及び3に該当する違反に対する基準日
車等が警告の場合にあっては、10日車の自動車等の使用停止とする。
・本表内の各規定は併科しないものとする。
・本表に掲げる地域が重複する地域については、いずれか大きい方の倍数を適用す
るものとする。