災害・危機管理対策マニュアル作成・実務

災害・危機管理対策マニュアル作成・実務
~ マニュアル作成時の留意事項について ~
災 害・危 機 管 理 対 策 マ ニ ュ ア ル 作 成 で 留 意 し な け れ ば な ら な い の は 、業
種 、業 態 、業 容 、地 域 特 性 、企 業 ポ リ シ ー な ど 自 社 に 合 わ せ た 独 自 マ ニ ュ
アルというきちんとした原則を持つことです。
既存のハウツー本やガイドラインを写しただけのマニュアルは形式的
になりがちで実戦では役に立たないものになります。
そ し て 、中 小・小 規 模 企 業 な ど で は 経 営 者 自 ら が 陣 頭 指 揮 を 執 っ て 、全
社 一 丸 と な っ て マ ニ ュ ア ル の 作 成 、事 前 対 策 を し っ か り 行 う 必 要 が あ り ま
す 。総 務 や 保 安・安 全 担 当 が 作 成 し て そ れ を 役 員 会 が 追 認 す る 企 業 も あ り
ま す が 、結 局 自 社 の 防 災・危 機 管 理 は 他 力 本 願・他 人 任 せ と 内 外 に 示 す よ
うなものです。
災 害・危 機 管 理 対 策 は 自 社 だ け で な く サ プ ラ イ チ ェ ー ン 全 体 に 関 連 す る
経営戦略であるという企業内の位置づけが大切です。
総 務 や 保 安 ・ 安 全 担 当 だ け で な く 製 造 、営 業 、情 報 シ ス テ ム 、個 人 情 報
管 理 、経 理 な ど す べ て の 部 門 と 密 接 な 関 連 を も た な け れ ば な ら な い 重 要 事
項 で す か ら 、す べ て の 部 署 が 責 任 を 持 つ こ と を 前 提 と し た 策 定 手 順 、策 定
委員会の人選などにも配慮すべきです。
マ ニ ュ ア ル 策 定 後 は 全 社 員 に 2 部 配 布 し 、一 部 は デ ス ク 、も う 一 部 は 家
庭に置いておいてもらうと良いでしょう。
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第1章
基本的事項
1.目的、基本理念、想定リスク・想定被害
規定(作成例)
( 1) 目 的 に つ い て
「第1条、目的」はこのマニュアルが想定する災害を例えば「震度6
弱以上」とか端的に備えるリスク概要を規定します。
そして、このマニュアルが目的としていることを具体的かつ簡潔に
記載します。この部分が災害・危機管理対策の方向性を打ち出すもの
です。
第1条、目的
震度6弱以上の大規模地震発生時、警戒宣言発令時、緊急地震速報受信時及
び そ れ に 準 ず る 大 規 模 災 害 発 生 又 は 発 生 の 恐 れ が あ る 場 合 ( 以 下 発 災 時 )、 ○ ○
○株式会社(以下会社)の社員とその家族及び来訪者並びに関係社員(以下社
員等)の安全確保、経営資源の被害軽減、二次災害防止、業務早期復旧のため、
災害・危機管理対策に係る基準を定める。
( 2) 基 本 理 念 に つ い て
「第2条、基本理念」で留意すべき点は、その会社の企業理念・企業
ポリシーを凝縮して、防災・危機管理を推進していく上での基本ベース
を述べます。
重要要素、優先すべき考え方などをマニュアルの基本理念として定義
し ま す 〔 (1) 〕。
基本は身体・生命の安全ですが、企業が積み重ねてきた経営資源に被
害を与えないようにするための耐震化など平常時から取り組むべき事前
対策、そして被害軽減、二次災害防止など、企業モラルなどを明確に宣
言します。
そして、サプライチェーンの一員としての事業継続対策(早期業務復
旧計画)などを推進するために具体的手段及び普遍的目標を明示します
〔 (2) (3) (4) (5) 〕。
これら項目の順序で企業としての価値観、企業理念の優先順位を簡潔
に示します。ここに掲げる防災・危機管理の原則こそ企業戦略であり、
法 人 市 民 と し て 内 外 に 美 学 を 吐 露 す る 場 で も あ り ま す 〔 (6) 〕。
と言って単なる美辞麗句の羅列ではなく、全社員が容易に理解・納得
しやすい平易で簡潔な文章で箇条書きにしたほうが良いと思います。
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第2条、基本理念
(1)いつ、いかなる場合にあっても社員等に関わる身体生命の安全を第一と
する。
(2)発災時、社員等は身の安全を図るとともに経営資源等の被害軽減、二次
災害防止、早期業務復旧に努力する。そのためにも平時より災害に備え施
設・設備・システム等を点検し、事前にリスクの除去・圧縮・予防・回避
に努めると共に、バックアップシステム等の整備・充実・維持管理を積極
的に推進する。
( 3 )定 期 的 に 防 災・危 機 管 理 に 関 わ る 教 育・訓 練 を 実 施 し 、企 業 防 災 力・危
機管理対応力向上に努める。
(4)発災後、4日以内に主要業務を応急復旧する。
(5)店舗・拠点等の被災時、4日以内に応急復旧できるよう支援を行う。
(6
及ノ
び、
行金
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域たの社安会全的、社
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する。
( 3) 想 定 リ ス ク 及 び 被 災 想 定 に つ い て
本 マ ニ ュ ア ル は「 震 度 6 弱 」以 上 の 大 規 模 地 震 を 想 定 リ ス ク と し て い ま
す が 、震 度 6 弱 以 上 の 揺 れ に 襲 わ れ た 場 合 の 地 域 や 拠 点 等 を 具 体 的 に 定 義
します。
た と え ば 津 市 に 本 社 が あ り 名 古 屋 に 支 店 が あ る 場 合 、あ る い は 今 後 支 店
や 営 業 所 な ど の 増 加 を 見 込 ん で い る 場 合 は「 本 社 及 び 各 拠 点 が 震 度 6 弱 以
上の地震に見舞われた場合」というリスクエリアの基準を定義します
〔 (1) 〕。
そ し て 、震 度 6 弱 以 上 に 襲 わ れ た 場 合 と い う こ と は 震 度 6 弱 ~ 震 度 7 ま
でを指します。
そ の 場 合 、自 社 が 被 る 被 害 を 具 体 的 に 想 定 し 、よ り 現 実 的 な 対 策 や 緊 急
行 動 の 基 礎 と し ま す 。想 定 す る と き に 留 意 す べ き 点 は「 最 悪 」を 想 定 す る
こ と が 大 切 で す 。自 社 及 び 周 辺 地 域 が 大 地 震 に 襲 わ れ る 時 刻 、シ チ ュ エ ー
シ ョ ン( 状 況 )で 最 悪 の タ イ ミ ン グ で 発 生 し た 場 合 に お け る 被 害 状 況 を 検
証してください。
しかし、被害状況は建物の耐震補強をした前後で大幅に変化します。
ですから拠点や組織の統廃合、変更などにも柔軟に対応できるように、
自社被害想定は附則に掲げるか又はリーフのような随時訂正挿入できる
別 紙 と し て お き ま す 。極 力 本 文 は 、シ ン プ ル を 旨 と す る ほ う が 良 い と 思 い
ます。
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( 4)「 靴 を 測 っ て 足 を 削 る 愚 」
阪 神・淡 路 大 震 災 の と き 、神 戸 市 内 の 企 業 で 既 存 の 防 災 マ ニ ュ ア ル が 活
用 で き な か っ た 要 因 の ひ と つ に「 最 悪 の 自 社 被 害 想 定 」が な か っ た こ と が
挙げられています。
地方自治体が策定した地域防災計画で神戸市における大規模地震の被
害 想 定 は 「 震 度 5」 を 基 準 と し て い ま し た 。 震 度 5 で は 道 路 、 公 共 交 通 機
関、インフラなどの被害は軽微となります。
従って企業が策定していたマニュアルでも災害想定は震度5を基準に
し て し ま い 、自 社 の 被 害 は 軽 微 と 決 め つ け て の 対 応 策 し か な か っ た の で す 。
つ ま り 、官 民 あ げ て「 最 悪 の 状 況 に 備 え る 対 策 」で は な く「 最 善 の 状 況
に 備 え る 対 策 」で お 茶 を 濁 し て い た の で す 。そ の 背 景 に は「 神 戸 市 株 式 会
社 」と い わ れ た よ う に 、コ ス ト か ら も の ご と を 考 え て し ま う 傾 向 が あ っ た
と伝えられています。
自 治 体 の 地 域 防 災 計 画 が 審 議 さ れ た 時 、一 部 の 地 震 学 者 か ら 六 甲 の 活 断
層が動けば神戸は震度 6 以上になる可能性があるので、被害想定は震度 6
を基準に作成すべきとの意見がありました。
し か し 、阪 神・淡 路 大 震 災 以 前 の 近 畿 地 方 の 風 潮 は「 大 規 模 地 震 は 関 東
地 方 が 主 体 に 襲 わ れ 、近 畿 地 方 に 地 震 は な い 。あ っ た と し て も 小 規 模 で あ
ろう」という根拠のない安全神話に毒されていたのです。
さ ら に 、震 度 6 を 基 準 に す れ ば 相 当 の 予 算 措 置 を 講 じ な け れ ば な ら な く
な り ま す 。行 財 政 改 革 を 推 進 し て い る 最 中 で も あ り 、対 策 予 算 が 少 な く て
済む震度 5 を基準にすることになってしまったのです。
行 政 だ け で な く 企 業 も 安 全 対 策 に か け ら れ る コ ス ト に は 限 り が あ り 、コ
ストを無視して防災対策をすることはできません。
で す か ら 、最 悪 を 想 定 し た と し て も 100 点 満 点 の 対 策 を す る 必 要 な い の
で す 。対 策 に は 重 要 性 、緊 急 性 を 勘 案 し た 優 先 順 位 を つ け て 、防 災 ・危 機
管 理 上 の 許 容 限 界 と コ ス ト の 許 容 限 界 に 配 慮 し て 、優 先 す べ き 対 策 、割 愛
す べ き 対 策 と に 分 け て 、最 低 限 必 要 な 対 策 だ け を き ち ん と 行 う こ と が 重 要
です。
最 初 に コ ス ト あ り き で は な く 、最 善 で は な い ま で も あ る べ き 姿 を 先 に 見
出 し 、一 定 の 目 標 を 達 成 す る た め に 最 低 コ ス ト で 賄 う 知 恵 を こ そ 生 み 出 す
べ き で す 。コ ス ト が か か る か ら と 真 実 や 現 実 の 懸 念 か ら 目 を そ む け た 想 定
とするのは本末転倒です。
「 靴 を 測 っ て 足 を 削 る 」 愚 は 犯 し て は な ら な い の で す 。「 悲 観 的 に 準 備
を し て 、楽 観 的 に 行 動 せ よ 」と い う 防 災 ・危 機 管 理 の 基 本 か ら 逸 脱 し 、結
果としてコスト優先・人命軽視の地域防災計画となってしまいました。
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1995 年 1 月 、 神 戸 市 内 は ほ と ん ど が 震 度 6 強 以 上 ( 1 部 地 域 は 震 度 7)
の揺れに襲われ、建物・設備は損壊、道路、鉄道、電気、電話、ガス、水
道 な ど イ ン フ ラ も 途 絶 状 態 と な り ま し た 。そ の 上 自 宅 が 損 壊 し て 従 業 員 や
家族の死傷者がでるなど、企業経営の根幹を揺さぶることになります。
「 ま さ か 、自 社 が こ れ ほ ど 被 害 を 受 け る と は ・・・ 」多 く の 地 場 産 業 経
営者が嘆いたそうです。
災 害 に 備 え る と い う の は 最 悪 に 備 え る こ と で す 。な ぜ な ら ば 小 さ な 災 害
で あ れ ば ほ と ん ど 被 害 が な い の で す か ら 。そ し て 最 悪 の 大 災 害 に 備 え て お
け ば 、 小 さ な 災 害 に も 対 応 は 十 分 で き る の で す 。「 想 定 外 と は 、 想 定 で き
る こ と を 想 定 し な か っ た も の の 言 い 訳 で し か な い 」と い わ れ な い よ う 、企
業の品格を失わないように心すべきです。
第 3 条、想定リスク及び被災想定
本マニュアルにおける想定リスクは下記のとおりとする。
(1)本社周辺地域並びに各店舗(拠点)周辺地域が震度6弱以上の大規模地震。
(2)被災想定の詳細は別紙に掲げる。
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2 . 目 標 復 旧 時 間 ・ R T O ( Recovery Time Objective)
規定(作成例)
( 1) 事 業 別 、 部 門 別 業 務 の 優 先 順 位 に つ い て
第 2 条 の 基 本 理 念 の 中 で 「( 4) 発 災 後 、 4 日 以 内 に 主 要 業 務 を 応
急 復 旧 す る 。( 5) 店 舗 ・ 拠 点 等 の 被 災 時 、 4 日 以 内 に 応 急 復 旧 で き る よ う
支 援 を 行 う 。」 と し て い る 事 業 継 続 の た め の 目 標 設 定 に つ い て 、 主 要 業 務
だ け で な く 事 業 別 、部 門 別 に 具 体 的 目 標 を 設 定 し ま す 。下 記 の 条 文 に 掲 げ
たものはあくまで事例です。
企業ごとに具体的な事業部、業務別に目標復旧時間設定してください。
目標が具体的になったときにはじめて具体的対策が生まれます。
第 4 条 、 目 標 復 旧 時 間 RTO( Recovery Time Objective)
目 標 復 旧 時 間 は 下 記 の と お り と す る 。( 附 則 17、 時 系 列 緊 急 指 示 チ ェ ッ ク 表
・参照)
No
目標時間
1
発災!~1 時間
応急・業務・復旧事項
災害対策本部設置、安否確認、救出救護、緊急対応
完了。
2
~2 時間
スタッフ及びスタッフと家族間の安否確認完了。
3
~4 時間
本社、各店舗、拠点の災害状況、被災状況把握・連
絡完了。
4
~5 時間
IT 関 連 シ ス テ ム 、 回 線 等 の 応 急 点 検 、被 災 状 況 把 握
完了。
5
~6 時間
緊急帰宅、自宅待機、緊急参集指示完了。
6
~7 時間
社内被災状況、インフラ被災状況把握完了。
7
~8 時間
業務復旧必要施設、設備、機器等の応急点検、被災
状況把握
8
~8 時間
防災協力協定先へ緊急支援要請完了。
9
~ 12 時 間
被災店舗拠点への応急支援手配完了。
10
~ 14 時 間
道路、公共交通機関、インフラ、応急復旧見込み情
報収集完了。
11
~ 24 時 間
被災社員等への応急対応完了。
12
~ 48 時 間
災害時CSR対応完了。
13
~ 48 時 間
応急業務復旧計画策定完了。
14
~ 60 時 間
本格復旧計画策定。
15
~ 72 時 間
被害状況を商工会議所及び関係機関・関係企業に
報告完了
16
~ 96 時 間
応急業務開始。
17
~ 192 時 間
本 格 復 旧 完 了6
。
3.発災時における安全行動原則
規定(作成例)
( 1) 安 全 行 動 原 則 に つ い て
ここでいう「安全行動」とは、地震直後の安全な行動をいいます。
実 際 は「 春 夏 秋 冬 な ど の 季 節 」や「 発 生 日 時・時 間 」、「 地 震 に 遭 遇 す る
詳 細 な 場 所 」な ど そ れ ぞ れ の 条 件 と 組 み 合 わ せ に よ っ て 行 動 は 異 な る と 思
い ま す が 、こ こ で は 原 則 だ け を 定 め 状 況 に よ っ て 臨 機 応 変 に 対 応 す る こ と
とします。
第5条、発災時における安全行動原則
安全行動とは発災時において社員等が自らの身体生命の安全を確保し、二次災
害防止、被害軽減を図るために必要な次の行動原則をいう。
(1)就業中における安全行動原則
地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を見たり聞いたりした場合、揺れの大
小を見極めようとせず直ちに次の安全行動を行う。
① 窓 、転 倒 落 下 物 、ガ ラ ス 類 、什 器 備 品 、照 明 器 具 の 下 な ど か ら 離 れ 、「 附 則 そ
の5」に定める安全ゾーンへ速やかに移動し揺れが収まるのを待つ。余裕が
ないと思われる場合は、デスクの下等に身を隠すか、少しでもガラスや転倒
落下物の少ない広いスペースに移動する。
②揺れが収まったら、同僚、来訪者に声をかけ安否を確認する。閉じ込められ
た人、負傷者がいた場合、火災が発生している場合、本部長等に報告すると
共に、余震によるガラス飛散、落下物に留意しつつ救出救護、初期消火等、
応急対応を行う。
③身の安全、周囲の安否が確認できたら、コンピュータのログアウト等のシャ
ットダウン、データ保存、火気類点検、二次災害防止、被害軽減、応急復旧
対応など必要・適切な措置を行い、防災対策班として班長又は本部長等の指
示に従う。
④その他不測の事態が生じた場合は本部長等の指示に従う。ただし危険が差し
迫っていると自ら判断した場合は、周囲に声をかけつつ「附則その5」及び
「附則その6」に定めるより安全な場所に避難する。
(2)自宅にいるときの安全行動原則
地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を見たり聞いたりした場合、揺れの大
小を見極めようとせず直ちに次の安全行動を行う。
①1階にいるときに地震が発生したら、ガラス、転倒落下物などから離れ、玄
関ドアなどを開け避難路を確保する。落下物に注意しつつ家族に声をかけ外
部 に 脱 出 し 、道 路 、建 物 、塀 な ど か ら 離 れ 、よ り 広 い 安 全 ゾ ー ン に 移 動 す る 。
(目の前で火を使っていたら、直ちに消す。火を使っている場所が離れてい
たら、まず身の安全を図り揺れが収まってから消す。※ガス設備には感震器
連動・自動遮断装置が設置済)
7
②余裕がない場合は、落下物の少ない比較的安全と思われるスペースに移動す
るか丈夫なテーブルの下などに身を隠す。
③2階以上の階にいたら、ガラスや転倒落下物から離れ、部屋から出て階段付
近で手すりなどにつかまり揺れが収まるのを待つ。揺れが収まったら、スリ
ッパか靴を履き、余震に留意しつつ階段で外部の安全ゾーンまたは避難場所
に避難する。
( 揺 れ て い る 最 中 、階 段 を 駆 け 降 り る の は 危 険 。ま た 、地 震 発 生
時、エレベーターは閉じ込められる危険があるので使用しない)
④身の安全が確保できたら、隣人たちと協力し救出救護、初期消火にあたる。
ただし、津波襲来の恐れがある場所や土砂災害などの二次災害の恐れのある
場 所 に い た 時 は 、直 ち に 安 全 な 避 難 場 所 に 避 難 す る 。
(津波の危険性がある場
所で揺れを感じたら、津波警報の有無にかかわらず直ちに高台へ避難する。
高台まで時間がかかるようなら、近くの鉄筋コンクリート3階以上に避難さ
せてもらう)
⑤落ち着いたら周囲の被災状況などを確認した後、災害伝言ダイヤルなどで離
れ た 家 族 の 安 否 確 認 を 行 う と と も に 、安 否 確 認 シ ス テ ム で 連 絡 す る と と も に 、
本 部 長 等 の 指 示 に 従 う 。 連 絡 が 取 れ な い 場 合 は 「 附 則 そ の 3 」「 附 則 そ の 4 」
に基づき行動する。緊急参集する場合は経路の安全を確認する。安全が確認
できるまでは自宅待機とする。
(3)外出中、出張中、通勤途上における安全行動原則
地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を見たり聞いたりした場合、揺れの大
小を見極めようとせず直ちに次の安全行動を行う。
①直ちに建物、転倒落下物、ガラス、ブロック塀、道路などから離れ、群集パ
ニックに巻き込まれないように留意しつつ安全ゾーンと思われる広いスペー
スに移動し、標識などで確認し広域避難場所にいったん避難し余震などに備
える。
②身の安全が確保できたら、被災状況、家族の安否などを緊急連絡網、安否確
認システム等により連絡する。
③周囲に要救助者、要援護者がいた場合及び火災が発生した場合、防災関係機
関に通報し周囲の人と協力して救出救護、避難支援、初期消火などの応急対
応を行う。津波襲来の恐れがある場所や土砂災害などの二次災害の恐れのあ
る 場 所 に い た 時 は 、直 ち に 安 全 な 避 難 場 所 に 避 難 す る 。
(津波の危険性がある
場 所 で 揺 れ を 感 じ た ら 、津 波 警 報 の 有 無 に か か わ ら ず 直 ち に 高 台 へ 避 難 す る 。
高台まで時間がかかるようなら、近くの鉄筋コンクリート3階以上に避難さ
せてもらう)
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④ 落 ち 着 い た ら 周 囲 の 被 災 状 況 な ど を 確 認 し た 後 、災 害 伝 言 ダ イ ヤ ル な ど で 家 族
の安否確認を行うとともに、安否確認システムで安否を報告する。
⑤ 連 絡 が 取 れ な い 場 合 は 、 自 宅 ま た は 会 社 の 近 い ほ う に 行 く か 「 附 則 そ の 3 」、
「附
則その4」に基づき行動する。
(4)エレベーターに乗っているときの安全行動原則
①地震の揺れを感じたら、すべての階のボタンを押す。
②万一閉じ込められてしまったら、非常用電話、非常用インターホンなどで担
当設備会社に連絡して救助を待つ。
③非常用連絡設備が通じない場合はエレベーター内に表示された緊急連絡先へ
携帯電話などで連絡し救助を待つ。
④上記の非常連絡先に連絡が取れない場合は、ドアを変形破損させない程度に
ボールペンなどで音をたてて「閉じ込められ」を外部に知らせる。
(5)車を運転中又は同乗しているときの安全行動原則
①地震の揺れを感じたり緊急地震速報を見たり聞いたりしたら、ハザードラン
プを点滅させ前後の車に注意しながらスピードを落とし左側に停車する。
②揺れが収まったら、ラジオなどで情報を聴きながら横道にそれ、広場か駐車
場 に 駐 車 す る 。( 幹 線 道 路 は 緊 急 車 両 の た め に 空 け る )
③広場や駐車場に車を停め車を離れるときは、連絡先メモを残し車検証を持っ
て キ ー を 付 け た ま ま ド ア を ロ ッ ク し な い で 徒 歩 で 避 難 す る 。( 場 所 、 目 印 を メ
モ)
④自宅や会社まで遠い場所や帰宅が困難な場合は、近くの広域避難場所に避難
させてもらい、会社及び家族に安否を連絡する。
(6)電車・地下鉄などに乗っているときの安全行動原則
①地震の揺れを感じたり、緊急地震速報を見たり聞いたりしたら、吊皮や手す
りにつかまり足を踏ん張って大きな揺れや衝撃に備える。
②揺れが収まったら、周囲で負傷者がいたら応急手当などをする。あわてて外
部に出ないで乗務員の指示に従う。
③乗務員から指示がなく、火災発生や煙や水が流入してくるなど危険と判断し
た場合は、手動のドア開閉機を操作し外部の安全を見極め脱出する。
(7)町中にいるときの安全行動原則
①バッグなどで頭と首筋を守り落下物、転倒物、建物などから離れる。
②近くの広域避難場所で様子を見て、安全を確認してから帰社、帰宅する、
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第2章
災害・危機管理対策組織
~ 災害・危機管理対策組織について ~
こ こ で は 本 社 に お け る 災 害・危 機 管 理 対 策 組 織「 附 則 そ の 1 」に つ い て 述
べ ま す 。組 織 図 の 中 に は 支 社 、支 店 、営 業 所 な ど の 拠 点 及 び 子 会 社 な ど が あ
れ ば 連 携 先 と し て 組 み 込 み ま す が 、拠 点 は 拠 点 ご と に 策 定 し た 防 災・危 機 管
理 マ ニ ュ ア ル に 基 づ い て 本 社 と 連 携 し て 組 織 さ れ ま す 。防 災・危 機 管 理 対 策
組 織 図( 附 則 そ の 1 )に 基 づ い て 、本 部 長 不 在 の 場 合 は 副 本 部 長 が 自 動 的 に
繰 り 上 が り 、副 本 部 長 も 不 在 の 場 合 は 危 機 管 理 責 任 者( マ ネ ー ジ ャ ー )な ど
が繰り上がることを前提とした指揮命令系統を明示するものです。
1.防災・危機管理対策組織図(作成例)
第6条、災害・危機管理対策組織
目的達成のため本社内に「附則その1」に基づく災害・危機管理組織(以下危
機管理組織)を組織する。災害・危機管理組織は本社災害対策本部、災害対策班
等で構成する。
2.災害対策本部
規定(作成例)
第7条、災害対策本部
(1)災害対策本部設置基準
本社災害対策本部(以下本部)は次の基準に基づいて設置する。
①本社周辺地域及び店舗等関係拠点の周辺地域(以下関係地域)で震度6弱以
上の大規模地震又は同等以上の災害が発生した場合。
②関係地域に大規模地震特別措置法に基づく注意情報、警戒宣言(以下警戒宣
言等)が発表された場合。
③ 本 部 長 等 が 本 社 に 災 害 対 策 本 部 を 設 置 す べ き と 判 断 し 、本 部 設 置 を 宣 言 し た
場合。
(2)本部の設置場所
本部設置場所は「附則その15」に定める。万一本社内に災害対策本部の設営
が困難と本部長等が判断した場合、本部長が指示する安全な場所に臨時本社
災害対策本部(以下バックアップ本部)を設置する。
(3)本部の解散基準
本部は次の基準に基づいて解散する。
①対象リスクが払拭された場合。
②災害後応急復旧完了並びに業務再開作業が終了した場合。
③本部長等が判断し本部解散を宣言した場合。
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(4)本部と本部長等の役割
①災害対策本部長(以下本部長)には社長があたり、災害・危機管理対策組織
を統括する。副本部長は執行役員が務め本部長を補佐し、社長不在の場合は
本部長代理を務める。万一社長及び執行役員不在の場合は、別に定める権限
委譲順位に基づき、自動的に繰り上がって本部長代理を務める。本部長は、
日 ご ろ か ら 防 災 ・危 機 管 理 業 務 を 推 進 す る た め 、 危 機 管 理 マ ネ ー ジ ャ ー を 指 名
し 、 防 災 ・ 危 機 管 理 実 務 を 代 行 さ せ る こ と が で き る 。( 災 害 対 策 本 部 長 、 副 本
部長、危機管理マネージャーを以下本部長等という)
②本部長等は、発災時における時系列別緊急対応チェック表「附則その4」を
予め策定し、発災時は各項目を迅速にチェックし、業務再開を行うため臨機
応変に指揮・命令し統括する。
③本部長等は発災時、応急対応の指示を行った後、直ちに早期業務復旧に努め
る。
④本部長等は発災時、災害情報、被災情報等を収集・集約・分析し重要事項は、
社員等及び店舗拠点等に迅速適切に伝達し、情報共有を図るものとする。
⑤ 災 害 対 策 本 部 要 員 は 、本 部 長 等 の 指 示 に 従 う と と も に 、必 要 に 応 じ て 助 言・提
言 を 行 い 、各 店 舗 、拠 点 、各 防 災 対 策 班 及 び 社 員 等 と の 連 絡 に 努 め 、本 マ ニ ュ
ア ル の 推 進 円 滑 化 を 図 る と と も に 応 急 業 務 、緊 急 対 応 、早 期 業 務 復 旧 支 援 に あ
たる。
⑥社員等は、発災時に迅速な安全行動を取ったあと、本部長等または災害対策
班長の指示に従い応急対応、安否確認、人員点呼、被災状況点検確認、被害
軽減を図るとともに二次災害防止に努める。
⑦本部長等は、各対策班の応急対応が完了したと判断した場合、BCP推進班
支援を指示する。
(5)関係地域の発災時における本社災害対策本部
関係地域で災害が発生した場合、直ちに本社災害対策本部を設置し先遣隊を被
災店舗に派遣し被災状況を迅速に把握するとともに、安否確認、緊急物資提供、
緊 急 支 援 要 員 の 派 遣 、 IT シ ス テ ム 復 旧 、 情 報 収 集 ・ 集 約 ・ 提 供 な ど 緊 急 対 応 、 早
期復旧・復興支援を積極的に行う。
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3.バックアップ本部
規定(作成例)
第8条、バックアップ本部
(1)バックアップ本部の設置基準
①本部長等が本社及び本社周辺に本社災害対策本部設置が困難と判断した場
合 、あ ら か じ め 定 め る 順 位 で 店 舗 等 に 設 置 す る バ ッ ク ア ッ プ 本 部 に 本 社 災 害
対策本部を移動し、連絡表などで直ちに社員等、各店舗・拠点、ステークホ
ルダー(利害関係者)等にその旨連絡する。
②本社周辺地域で大規模災害が発生したにもかかわらず、本部長等と連絡が取
れず発災後12時間以上経過後も本社に災害対策本部が設置されない場合、
バックアップ本部を設置する。その場合、バックアップ本部長は直ちに社員
等、各店舗・拠点、ステークホルダー等にその旨連絡する。
4.災害対策班
規定(作成例)
第9条、災害対策班
発災時における危機管理対策及び業務早期復旧作業を効率的に推進するため、
危機管理組織「附則その1」内に災害対策班(以下対策班)を設ける。対策班に
は そ れ ぞ れ 班 長( 以 下 班 長 )を 置 き 、対 策 班 を 総 括 す る 。対 策 班 は 日 頃 か ら 防 災 ・
危機管理に努めると共に発災時は以下の任務を遂行する。ただし、任務終了後は
本部長等の指示に従い他班の支援にあたるものとする。
(1)通報連絡班
安全行動後、被災情報、安否情報、災害情報などを収集し本部長等に報告す
ると共にビル防災センター及び消防署への通報を行う。また、必要に応じて本
部長等の指示を非常放送設備等により社員等に伝達する。そうした緊急通報が
適切に行えるよう、通報連絡班は予め発災時における緊急放送例文を準備訓練
しておくものとする。
(2)初期消火班
安全行動後、被災状況を点検確認し火災を発見又は報告を受けた場合、ただ
ちに消火器、屋内消火栓等を用い初期消火、延焼拡大防止、二次災害防止活動
に努めるものとする。状況、経過、対応措置等は本部長等に随時報告する。他
の階で火災が発生している場合は、協力して初期消火等にあたるなど共同防火
に努めるものとする。
(3)避難誘導班
安全行動後、社員等及び来訪者を安全な避難経路により所定の安全ゾーンに
避難誘導する。また、防災関係機関による避難勧告、避難指示及び本部長等の
指示を受けた場合、予め定められた優先順位に従って避難経路の安全を確認し
ながら避難誘導するものとする。避難誘導時は目印となる避難誘導旗を掲出す
る。避難所等においては人員点呼を行い記録し、避難状況を本部長等に報告す
る。
ま た 、「 附 則 そ の 5」に 定 め る 建 物 等 の 安 全 診 断 基 準 に 基 づ き 、オ フ ィ ス 内 及
び ビ ル の 安 全 診 断 を 行 い 本 部 長 等 に 報12
告する。
(4)応急救護班
安 全 行 動 後 、逃 げ 遅 れ た 人 や 要 救 助 者 な ど の 救 出 救 護 に あ た り 、負 傷 者 の 応 急
手 当 を 行 っ た 後 、救 急 病 院 な ど に 付 き 添 い 搬 送 す る 。状 況 等 は 必 要 に 応 じ て 班 長
等を通じ本部長等に随時報告する。
(5)安全防護班
安 全 行 動 後 、施 設 、 設 備 、 シ ス テ ム 、 什 器 備 品 等 の 損 傷 を 確 認 し 本 部 長 等 に 報
告 す る 。ま た 、応 急 対 応 、安 全 防 護 措 置 、シ ャ ッ ト ダ ウ ン な ど 二 次 災 害 防 止 、余
震対策等を点検確認し本部長等に経過・措置を報告する。
ま た 、「 附 則 そ の 5」 に 定 め る 建 物 等 の 安 全 診 断 基 準 に 基 づ き 、 オ フ ィ ス 内 及
びビルの安全診断を行い本部長等に報告する。
(6)警備対策班
安 全 行 動 後 、施 設 内 に お け る 保 安 設 備 の 損 傷 な ど を 点 検 し 、そ の 結 果 を 本 部 長
等 に 報 告 す る 。ま た 、関 係 者 以 外 の 侵 入 な ど に 備 え 、警 備 会 社 と 連 絡 を 取 り 防 犯
体制を強化する。その経過、状況を本部長等に報告する。
(7)IT対策班
安 全 行 動 後 、 本 部 長 又 は IT マ ネ ー ジ ャ ー の 指 示 に 従 い 、 業 務 継 続 に 必 要 な イ
ン フ ラ 、IT シ ス テ ム 及 び 周 辺 機 器 の 損 傷 状 況 を 点 検 し 、本 部 長 及 び IT マ ネ ー ジ
ャ ー に 報 告 す る と 共 に 、BCP 推 進 班 及 び 関 係 事 業 者 と 連 携 し 、応 急 復 旧 作 業 な ど
早期業務復旧に従事する。その経過は随時本部長等に報告する。
(8)資材管理班
安 全 行 動 後 、備 蓄 資 機 材 の 損 傷 な ど を 確 認 報 告 す る 。ま た 、本 部 長 等 の 指 示 に
基 づ き 備 蓄 資 機 材 の 管 理・配 布 な ど を 行 う 。そ の 経 過・残 数・不 足 予 想 な ど を 本
部 長 等 に 随 時 報 告 す る 。な お 、資 機 材 管 理 班 は 平 時 よ り 非 常 用 備 蓄 資 機 材「 附 則
その11」の定期点検、在庫管理にあたるものとする。
(9)BCP推進班
安 全 行 動 後 、 本 部 長 等 の 指 示 に 従 う と と も に 、 部 署 責 任 者 、 IT マ ネ ー ジ ャ ー
と 連 携 し つ つ 防 災 協 力 協 定 先 、関 係 企 業 等 に 協 力 支 援 を 要 請 し 緊 密 な 連 絡 を 取 り
な が ら「 発 災 時 、業 務 応 急 復 旧 計 画 」及 び「 復 興 計 画 」を 策 定 し 、早 期 業 務 復 旧
を 推 進 す る 。手 順 の 原 則 は 下 記 の と お り と す る 。B C P に 関 わ る 状 況 、経 過 、措
置等は随時本部長等に報告する。
① 各 部 署 責 任 者 が 策 定 し 本 部 長 が 承 認 し た「 担 当 業 務 事 前 復 旧 計 画 」を 精 査 し 、
平時より発災時における業務復旧の研究・BCP推進準備を行う。
②被災情報、災害情報、インフラ復旧情報を分析検証し、業務復旧の阻害要因
及び応急対策を推進する。
③防災協定先や協力関係先へ支援要請する。
④必要な要員、機材、什器備品、設備、システム、回線、その他物品等、業務
復旧必要要件を確認する。
⑤「発災時、業務復旧計画」を策定し、早期業務復旧に邁進する。
⑥店舗等拠点が被災した場合は、当該店舗と連携し全力を挙げて店舗の業務復
旧支援を行う。
13
第3章
災害・危機管理対策マニュアルに係る原則・規定(作成例)
~ 災害・危機管理対策マニュアルに係る原則・規定について ~
この章では本マニュアルにおける原則・基準を定めます。
特に災害直後における行動の基本概念やルールを規定することによって、
発 災 時 に た め ら う こ と な く 既 定 の 行 動 が 取 れ る よ う に な り 、緊 急 行 動 、応 急
対 応 、二 次 災 害 防 止 、業 務 早 期 復 旧 な ど の 対 応 が 迅 速 適 切 に で き る よ う に な
ります。
1.危機レベルの設定・状況別緊急行動基準(作成例)
発 災 時 は 通 信 イ ン フ ラ な ど が 混 乱 し 、上 司 や 本 部 長 と 密 接 な 連 絡 を 取 る こ
とが困難になります。
そ う し た 状 況 を 想 定 し 、緊 急 時 に 上 司 や 災 害 対 策 本 部 に 問 い 合 わ せ な く て
も 、自 己 判 断 で 応 急 行 動 が と れ る よ う に す る た め に 、危 機( リ ス ク )レ ベ ル
A 、B 、C と い う よ う に「 危 機 レ ベ ル 」を 予 め 設 定 し ま す 。そ し て 、状 況 別 、
職掌別、リスクレベル別の緊急行動基準を定義します。
こ れ ら は エ マ ー ジ ェ ン シ ー カ ー ド か 別 刷 り で 常 に 携 帯 し て お き 、迅 速 な 行
動が取れるよう全社員に徹底しておくとよいでしょう。
第10条、危機レベルの設定・状況別緊急行動基準
発 災 時 、迅 速 適 切 な 対 応 が で き る よ う に 、災 害 や 危 機 の 状 況 に 合 わ せ た 危 機 レ ベ
ルを「附則その2」及び「附則その3」に定める。発災時、連絡が取れない場合、
危 機 レ ベ ル を 自 分 で 判 断 し 危 機 レ ベ ル 別・状 況 別 行 動 基 準 に 準 じ て 行 動 す る も の と
する。
2.安全ゾーン及び避難場所一覧
規定(作成例)
地 震 発 生 時 に 机 の 下 に 身 を 隠 す よ り 、ガ ラ ス や 転 倒 落 下 物 の す く な い 広 い
ス ペ ー ス で 、い つ で も 次 の 避 難 場 所 に 避 難 し や す い 場 所 あ る い は 、ド ア が 変
形 し た り 落 下 物 な ど で 閉 じ 込 め ら れ た り し な い 場 所 を「 安 全 ゾ ー ン 」と 決 め
ます。
オ フ ィ ス ビ ル で あ れ ば 、フ ロ ア ご と に 安 全 ゾ ー ン を 定 め 、工 場 内 で あ れ ば
作業者の近くに転倒落下物の少ない安全ゾーンを定めます。
つ ま り 、遠 い 避 難 場 所 ま で 避 難 す る よ り 、閉 じ 込 め ら れ る お そ れ の あ る 机
の下に身を隠すのではなく、身近に安全な場所を用意することが大切です。
そ し て 、揺 れ が 収 ま っ て か ら も っ と 広 い 屋 外 の 避 難 場 所 に 避 難 す べ き で す 。
そ の 避 難 場 所 も 自 治 体 が 定 め た 広 域 避 難 場 所 で は な く 、自 社 に 最 も 近 い 場
所 を 一 時( い っ と き )避 難 場 所 、二 次 避 難 場 所 を 事 前 に 定 め 人 員 点 呼 、安 否
確認に適切な場所をマニュアルに定めます。
14
第 11 条 、 安 全 ゾ ー ン 及 び 避 難 場 所
大規模地震発生時、ガラス飛散、転倒落下物の少ない安全なスペースを企業内
に 設 け 、 安 全 ゾ ー ン と す る 。「 附 則 そ の 1 4 」
3.安否確認及び緊急連絡網
規定(作成例)
( 1) 安 否 確 認 及 び 緊 急 連 絡 網 に つ い て
企 業 に よ っ て は 携 帯 電 話 ま た は 携 帯 メ ー ル で 社 員 番 号 を 入 力 し 、自 分 の
安否を連絡すると自動的にコンピュータに集計される独自の安否確認シ
ス テ ム を 導 入 し て い て い る と こ ろ や 、衛 星 携 帯 電 話 連 絡 す る こ と に な っ て
い る と こ ろ も あ り ま す が 、一 般 的 に は 、携 帯 電 話 、携 帯 メ ー ル 、パ ソ コ ン
メール、公衆電話などで安否を確認することになります。
ここでの留意事項は複数の通信手段の優先順位を明確にすることです。
そ し て 、最 悪 は 離 れ た 拠 点 な ど を 連 絡 中 継 基 地 と す る こ と も 考 慮 す べ き
です。
ま た 、イ ン フ ラ が 混 乱 し て い る と き の 緊 急 連 絡 網 は 通 常 の 上 か ら 下 の 一
方通行では連絡が困難になります。
そ こ で お 勧 め す る の が タ テ 、ヨ コ 、ナ ナ メ に 連 絡 を 取 る よ う に す る 必 要
が あ り ま す 。そ し て 、平 常 時 の 指 示 命 令 系 統 で あ れ ば 一 方 通 行 で よ い の で
すが、緊急時は双方向性にすると良いと思います。
こ れ を フ ィ ッ シ ュ ネ ッ ト 方 式 と 呼 ん で い ま す 。漁 網 は タ テ 、ヨ コ 、ナ ナ
メ に 糸 が 張 っ て あ り 、1 本 の 糸 が 切 れ て も 決 し て 大 き な 穴 が あ か な い よ う
になっています。
そして双方向性にすることで誰が得た情報でも瞬時に組織全体で共有
で き る の で す 。○ ○ さ ん と ○ ○ さ ん へ は 連 絡 済 み で す と 付 け 加 え れ ば 煩 雑
さは半減します。
第 12 条 、 安 否 確 認 及 び 緊 急 連 絡 網
社 員 等 は 安 全 行 動 及 び 緊 急 対 応 後 、速 や か に 安 否 状 況 を 報 告 す る も の と す る 。優
先 順 位「 附 則 そ の 8 」に 基 づ き 、社 員 及 び 家 族 等 の 被 災 状 況 を 本 部 長 等 に 通 報 す る 。
( バ ッ ク ア ッ プ 本 部 が 設 置 さ れ た 場 合 は 当 該 本 部 )。本 部 長 等 は 、出 張 中 、休 暇 中 、
海 外 駐 在 勤 務 者 等 の 留 守 家 族 を 含 む 安 否 を 確 認 し 、社 員 又 は 留 守 宅 等 に 連 絡 す る も
の と す る 。( 被 災 し な か っ た 場 合 で も 、 発 災 後 速 や か に 安 否 確 認 シ ス テ ム に よ り 連
絡するものとする)
15
4.緊急帰宅、緊急参集
規定(作成例)
就業時間内における災害後の社員等の緊急帰宅基準と休日夜間などの災
害 で 、災 害 対 策 本 部 要 員 、防 災 要 員 な ど が 会 社 に 緊 急 参 集 す る 場 合 の 基 準 を
定義します。
第 13 条 、 緊 急 帰 宅 及 び 緊 急 参 集
本部長等は、災害の状況により社員の緊急帰宅(退勤)指示(以下緊急帰宅)
ま た は 、休 日 夜 間 な ど 本 部 要 員 、防 災 対 策 班 長 等 へ 緊 急 参 集 指 示( 以 下 緊 急 参 集 )
を行う。社員等は緊急帰宅経路の安全を確認した上、できるだけ昼間、同方向の
複 数 人 で 帰 宅 す る よ う に 努 め る 。( 緊 急 帰 宅 が 困 難 な 場 合 、 交 通 機 関 の 復 旧 、 安
全確保できるまで本部長等の指示に従い社内にて待機する)
た だ し 警 戒 宣 言 発 令 時 に お け る 緊 急 帰 宅 は 、防 災 当 局 か ら の 指 導 に よ り 混 乱 を
防ぐため原則として「附則その9」に定める緊急帰宅計画書に基づいて、時差退
勤を行う。
緊 急 参 集 は 、「 附 則 そ の 1 0 」 に 基 づ き 緊 急 連 絡 網 等 の 一 斉 送 信 に よ り 行 う も
のとする。発災時、通信インフラなどが混乱し連絡がとりにくい場合は、危機
レベル別緊急行動基準に基づき該当者は自ら判断し経路の安全を確認した上
で緊急参集するものとする。
5.災害時における地域支援と社会貢献(CSR)
規定(作成例)
( 1) 災 害 時 に お け る 地 域 支 援 と 社 会 貢 献 に つ い て
災 害 時 、社 員 等 の 安 否 確 認 、二 次 災 害 防 止 、自 社 の 安 全 が 確 認 で き た ら 、
周 辺 地 域 及 び 被 災 地 域 に 対 し 、企 業 と し て 救 出 救 護 、初 期 消 火 、避 難 誘 導 、
救 援 物 資 の 提 供 、一 部 施 設 の 開 放 、被 災 地・被 災 者 支 援 を 積 極 的 に 行 う 社
会 貢 献 に つ い て 定 義 し ま す 。企 業 の 規 模 、業 態 、業 容 、地 域 と の 関 連 な ど
を考慮した上で予め災害時CSR計画を立案しておくと良いと思います。
第 14 条 、 災 害 時 に お け る C S R ( 企 業 社 会 貢 献 )
本部長等は、本社周辺の被災者または関係地域被災者に対する支援などを行う
ため「附則その13」に定める災害時社会貢献計画を予め策定し、必要な資機材
を 備 蓄 し て お き 適 切 な CSR 活 動 を 行 う 。
16
6.災害記録
規定(作成例)
( 1) 災 害 記 録 に つ い て
災 害 後 、復 旧・復 興 及 び 損 失 補 て ん な ど の た め に 、様 々 な 緊 急 支 援 措 置( 特
別 融 資 制 度 、利 息 補 て ん 制 度 、返 済 猶 予 制 度 な ど )及 び 特 別 優 遇 措 置・特 例
措 置( 税 金 等 の 減 免 措 置 等 )並 び に 保 険 金 受 領 な ど の 根 拠( エ ビ デ ン ス )と
な る の が 「 罹 災 証 明 」 で す 。 不 動 産 の 被 災 状 況 を 証 明 す る 「 罹 災 証 明 」、 設
備 な ど の 動 産 の 被 災 状 況 を 証 明 す る の が「 被 災 証 明 」と 呼 ぶ 場 合 も あ り ま す 。
火 災 の 場 合 は 消 防 署 へ 、地 震 被 害 の 場 合 は 市 区 町 村 の 商 工 課 に「 罹 災 証 明
申請書」を提出します。
そ の 場 合 、危 険 が あ る 場 合 を 除 き 施 設 や 設 備 の 解 体 、修 理 を 行 う 前 に 被 災
状況が分かる日付を入り写真を添付する必要があります。
ま た 、将 来 の 教 訓 と す る た め に も「 災 害 日 報 」あ る い は「 復 旧・復 興 記 録 」
など、担当者を定め災害記録を作成、整理、保存しておくことを定めます。
第 15 条 、 災 害 記 録
本部長等は本部員に指示し、罹災証明(税金等の減免、保険金申請、各種被災企
業支援措置などに必要)などに添付する被災写真を撮影するとともに、後日の教訓
と す る た め に 災 害 状 況 等 を「 災 害 日 報 」な ど に 記 録 整 理・保 存 し て お く も の と す る 。
7.防災・危機管理功績者顕彰
規定(作成例)
第 16 条 、 防 災 ・ 危 機 管 理 功 績 者 の 顕 彰
発災前の事前防災対策、リスクの回避・圧縮、発災後の緊急対応、復旧対応、
BCPにおいて、著しい功績があり他の模範となると本部長等が判断した場合、災
害記録に保存し業務復興後功績者を顕彰する。
17
第4章
防災・危機管理に係る事前対策
~ 事前対策について ~
職 人 は「 段 取 り 八 分 」と い い ま す が 、す べ て の 防 災・危 機 管 理 も 事 前 田 井
作 は 極 め て 重 要 で す 。企 業 の 業 態 、業 容 に 応 じ て 費 用 対 効 果 を 考 慮 し つ つ 明
確な基準を本マニュアルに規定する必要があります。
1.施設・設備・システムの安全対策
規定(作成例)
第 17 条 、 事 前 対 策
(1)施設・設備・システムの安全対策
本部長等は、大規模地震などの災害に備え、施設、OA・IT機器、各種設
備 ・書 庫 類 、パ ー テ ー シ ョ ン 、什 器 備 品 、シ ス テ ム の 耐 震 対 策 、転 倒 落 下 防 止 対
策、ガラス飛散防止対策、安全ゾーン整備などを行うと共に、本部員に指示し
定 期 的 に 点 検 ・整 備 し な け れ ば な ら な い 。
2.バックアップ対策、IT事前対策
規定(作成例)
(2)バックアップ対策
本部長等は本マニュアルに基づき、必要なデータ、システム、通信回線、非
常電源等のバックアップ対策を事前に準備しておかなければならない。
3.防災訓練
規定(作成例)
(3)訓練
本 部 長 等 は 、年 2 回 以 上 訓 練 を 実 施 す る も の と す る 。ま た 、必 要 に 応 じ 、特 定
の 部 署 又 は 内 容 等 を 指 定 し て 次 の 防 災 訓 練 を 行 う も の と す る 。訓 練 は そ の 都 度 訓
練実施要綱を作成し実施する。
①総合災害・危機管理訓練(全社員を対象とした訓練)
②図上防災演習(主に図上で行うシミュレーション訓練)
③ 災 害 対 策 本 部 設 置 訓 練( 災 害 対 策 本 部 の 設 置 、指 揮 命 令 、通 報 連 絡 等 災 害 対 策
本部主体の訓練)
④合同災害・危機管理訓練(本社及び各店舗拠点との合同訓練)
⑤ 緊 急 参 集・緊 急 帰 宅 訓 練( 休 日 夜 間 等 を 想 定 し た 緊 急 参 集 訓 練 、及 び 就 業 時 の
緊急帰宅訓練)
⑥IT防災訓練(IT被災状況点検、リストア(復旧)訓練)
⑦バックアップ本部設置防災訓練(バックアップ本部を設置する訓練)
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4.教育・研修
規定(作成例)
(4)教育・研修
本部長等は、災害・危機管理に関わる教育・研修を年に一回以上実施するもの
とする。また、部署責任者は新任又は赴任してきた社員等に対して、赴任後三ヶ
月以内に災害・危機管理教育研修を実施し、災害・危機管理意識の周知徹底を図
らなければならない。
5.非常用資機材の備蓄・点検
規定(作成例)
(5)非常用資機材の備蓄・点検
本 部 長 等 は 、応 急 対 応 、復 旧 対 応 な ど に 必 要 と 思 わ れ る「 附 則 そ の 1 1 」及 び 事
項 に 定 め る 非 常 用 資 機 材 を 整 備 、備 蓄 す る と 共 に 、資 材 管 理 班 に 指 示 し 、毎 年 1 0
月 末 ま で に 非 常 用 備 蓄 資 機 材 の 期 限 等 を 点 検・報 告 さ せ 、劣 化 、期 限 到 来 資 機 材 及
び不足資機材は適切に補充しておかなければならない。
6.防災協力協定 規定(作成例)
(6)防災協力協定
本 部 長 等 は 、本 部 要 員 及 び 部 署 責 任 者 に 指 示 し 、発 災 時 に 業 務 継 続 に 支 障 を き た
さ な い よ う に す る た め 、関 係 企 業 及 び 発 災 時 に お け る 応 急 対 策 、機 材 等 の 点 検 、修
理 、復 旧 ・復 興 に 関 わ る ベ ン ダ ー や 資 機 材 調 達・供 給 関 係 会 社 等 と「 附 則 そ の 1 2 」
に定める防災協力協定を締結しておくものとする。部署責任者は防災協力協定先、
担 当 者 、緊 急 連 絡 先 な ど を 明 記 し た 防 災 協 力 協 定 連 絡 先 名 簿 を 策 定・準 備 し そ の コ
ピ ー を B C P 推 進 班 に 提 出 す る な ど し て 、発 災 時 い つ で も 連 絡 が 取 れ る よ う に し て
おくものとする。
本 部 長 等 は 、本 部 員 に 指 示 し 、発 災 時 、協 定 先 支 援 を 受 け 入 れ る 場 合 に 備 え 、宿
舎、生活用品等の準備をしておかなければならない。
7.リスク保険・緊急財務対策 規定(作成例)
(7)リスク保険・緊急財務対策
本 部 長 等 は 担 当 部 署 に 指 示 し 、災 害 に 備 え リ ス ク 保 険 等 に 加 入 し て お く も の と す
る 。ま た 、必 要 で あ れ ば 発 災 時 復 旧 対 応 や 緊 急 仕 入 れ な ど が 迅 速 に 対 応 で き る よ う
に 防 災 基 金 の 積 み 立 て 等 、金 融 機 関 と 連 携 し 発 災 時 の 緊 急 財 務 計 画 を 策 定 し て お く
ものとする。
19
8.非常持ち出し・非常保管管理
規定(作成例)
(8)非常持ち出し・非常保管管理
本部長等は、部署責任者に指示し、発災時に毀損の恐れがある重要書類等につ
いて、持ち出し品一覧、持ち出し手段、非常保管場所、保管管理責任者などを予
め定め訓練しておくものとする。
9.非常時用社員等住所録の備付
規定(作成例)
(9)非常時用社員等住所録等の備え付け
本部長等は、人事責任者に指示し、発災時における社員等の安否確認を迅速に
処 理 す る た め 、 事 前 に 社 員 の 非 常 時 用 社 員 住 所 録 等 ( 緊 急 連 絡 先 、 Mal ア ド レ ス 、
携帯電話番号等)を備え付け準備しておくものとする。
10. 災 害 対 策 本 部 用 資 機 材 の 点 検
規定(作成例)
(10)災害対策本部用資機材の点検
本 部 長 等 は 、本 部 員 に 指 示 し 、災 害 対 策 本 部 用 備 品 と し て 本 社 及 び バ ッ ク ア ッ
プ 本 部 と な る 店 舗・拠 点 に 次 の 資 機 材 を 整 備 し 毎 年 1 0 月 末 ま で に 点 検 し 、期 限
到来及び不足するものは補充整備するなど適切に対応するものとする。
①災害対策本部設置・開設・運営に必要な什器備品
②発電機、燃料、照明器具セット
③情報収集・伝達用具
④筆記用具・情報掲出用具
⑤その他本部長等が必要とする資機材
第5章
災害・危機管理対策マニュアルの見直し
~ マニュアルの見直しについて ~
社 会 情 勢 及 び 自 社 の 業 容 、業 態 、組 織 な ど の 変 更 に 対 応 で き る よ う に 、本
マニュアルは3年を目安に定期的に見直すことが必要です。
1.災害・危機管理対策マニュアルの見直し 規定(作成例)
第 17 条 、 災 害 ・ 危 機 管 理 対 策 マ ニ ュ ア ル の 見 直 し
本部長等は3年ごとに本マニュアルを精査し、必要であればその都度改訂する
ものとする。
20
附則
防災・危機管理対策マニュアルに係る様式(作成例)
その1
災害・危機管理対策組織(作成例)
災 害 ・危 機 管 理 対 策 組 織 図
災害対策本部長
(社長)
地域自主防災組織
商工会議所
関 連 団 体 ・関 連 企 業
関係機関
副本部長
(専 務 ・ 常 務 )
IT マ ネ ー ジ ャ ー
(
)
防火管理者
(
危機管理マネージャー
(総 務 部 長 )
)
自衛消防隊長
(
BCP 推 進 班
(
)
)
中核防災要員
(
)
消火班
通報連絡班
避難誘導班
安全防護班
救出救護班
資材管理班
災害対策本部要員
(
)
警備班
(
)
(
)
(
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(
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(
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(
)
(
)
(
)
(
)
(
)
(
)
(
)
(
)
※一部自衛消防隊組織員を兼務する。
※防災対策班の名簿は別に定める。
※上記規定にかかわらず、本部長等の指示に従い緊急時は臨機応変に対応する。
21
その2
危機レベル表(作成例)
危機レベル表
緊 急 時 、自 動 的 に初 期 対 応 が迅 速 に行 えるよう予 め災 害 ・危 機 レベルを設 定 する
危機レベル
危機レベルA
緊急態勢
危機の状況(目安)
・本社・店舗拠点及びその周辺で震度 6 弱以上の地震が発生
したとき
・大規模な自然災害、事故、事件、テロ等が発生したとき
・本部長等が「危機レベルA・緊急態勢」を指示したとき
危機レベルB
厳戒態勢
・大規模地震防災対策特別措置法に基づく警戒宣言(予知
情報を含む)が発令されたとき。
・大規模災害、事故、事件、爆破予告など著しい被害発生の
恐れがあるとき。
・本部長等が「危機レベルB・厳戒態勢」を指示したとき
危機レベルC
警戒態勢
・大規模地震防災対策特別措置法に基づく注意情報(観測
情報を含む)が発令されたとき。
・ 大 型 台 風 直 撃 予 報 等 、大 規 模 災 害 等 の 発 生 が 想 定 さ れ る と き
・本部長等が「危機レベルC.警戒態勢」を指示したとき
その3
危機レベル別、状況別緊急行動マニュアル(作成例)
状況別・緊急行動基準表
レベル/職掌
一般スタッフ
災害対策要員
危機レベル
就業時
休日夜間
就業時
休日夜間
レベルA
安全行動
安全行動
安全行動
安全行動
緊急態勢
業務停止
安否確認
業務停止
安否確認
本部指示
自宅待機
本部参集
緊急参集
レベルB
業務停止
厳戒対応
業務停止
厳戒対応
厳戒態勢
本部指示
安否確認
本部指示
緊急参集
自宅待機
本部指示
レベルC
業務継続
情報注意
業務継続
警戒対応
警戒態勢
本部指示
安否確認
本部指示
緊急参集
自宅待機
本部指示
※外出中、出張中、通勤途上の場合はその場で、身の安全を図り、情報を
収集し緊急連絡網で連絡又は安否確認システムで安否を報告する。連絡
が取れない場合は、休日夜間の対応に準じて行動する。
※身の安全が確保できた時点で、安否確認システムにより安否を報告する。
22
その4
時系列別災害対策本部・緊急対応チェック表(作成例)
時系列別災害対策本部用・緊急対応チェック表(一部同時進行)
時系列
発災直後
指示、チェック項目
1.安全行動後、災害対策本部設置・指示
2.非常放送設備にて避難、誘導(2 度以上繰
り返す)指示
3.社員等及び来訪者の人員点呼・安否確認、
報告・指示
4.救出、救護状況等報告・指示
5.負傷者の有無、医療機関搬送状況、確認・
指示
6 . 火 災 、 危 険 物 漏 洩 等 の 有 無 、 確 認 ・指 示
7 .火 災 等 発 生 時 、消 防 署 通 報 、初 期 消 火 等 応
急対応・指示
~
8.関係会社等へ被災状況報告
4時間
9 .施 設 、設 備 等 被 災 概 要 、二 次 災 害 防 止 応 急
対応確認、報告・指示
10. 社 員 と 家 族 間 の 安 否 確 認 、 報 告 ・ 指 示
11. 電 気 、水 道 、ガ ス 、電 話 、I C T 、通 信 回
線損傷途絶状況確認・指示
12. 周 囲 地 域 被 災 状 況 偵 察 隊 派 遣 、災 害 情 報 収
集、確認・指示
13. 商 材 被 害 概 要 確 認 ・ 指 示
14. 被 災 地 域 、 近 隣 地 域 へ の 支 援 ・ 指 示
23
指示
確認
時系列
~
指示、チェック項目
15. 商 工 会 議 所 へ 被 災 状 況 報 告
24 時 間
16. B C P 発 動 ・ 指 示
17. 各 店 舗 拠 点 等 被 災 状 況 確 認 ・ 指 示
18. 非 常 電 源 設 備 の 点 検 、 燃 料 確 保 ・ 指 示
19.緊 急 帰 宅 、緊 急 参 集 計 画 発 動 、復 旧 要 員 確
保・指示
20.災 害 記 録 、B C P 日 報 、記 録 者 指 名 、記 録 ・
指示
21.応 急 業 務( 仮 設 店 舗 営 業 等 )復 旧 計 画 策 定・
指示
~
22. 応 急 復 旧 計 画 策 定 ・指 示
48 時 間
23. 警 備 体 制 強 化 ・ 指 示
24. 非 常 時 人 事 シ フ ト 策 定 ・ 指 示
25. 被 災 社 員 等 の 見 舞 い 、 応 急 支 援 ・指 示
26. 施 設 、設 備 応 急 復 旧 、安 全 チ ェ ッ ク 、立 ち
入り禁止表示掲出・指示
27. 道 路 、公 共 交 通 機 関 等 の 復 帰 見 通 し 確 認 ・
指示
28. 電 気 、水 道 、ガ ス 、電 話 通 信 回 線 復 旧 見 通
し 確 認 、 報 告 ・指 示
29. 周 囲 地 域 広 域 避 難 場 所 等 の 状 況 、報 告・指
示
~
72 時 間
30. 応 急 業 務( 仮 設 店 舗 営 業 等 )復 旧 準 備 、報
告 ・指 示
31. 応 急 業 務( 仮 設 店 舗 営 業 等 )復 旧 予 定 広 報 ・
指示
32. 非 常 時 価 格 等 の 準 備 ・ 指 示
24
指示
確認
その5
発災時直後における建物の安全診断基準
(作成例)
建物等の安全診断基準(下記項目に該当する記号に○をつける)
地震被害を受けた店舗施設の安全簡易診断基準
NO
チェック内容
1
店舗周辺で地滑り、
がけ崩れ、地割れ、
噴砂、液状化が見ら
れるか?
建物の沈下又は建
物周辺の地盤が沈
下しているか?
2
該当事項
A
B
C
A. い い え
B. 見 ら れ る
C. 多 く み ら れ る
A. い い え
B. 10c m 以 上 沈 下 し て い る
C. 20cm 以 上 沈 下 し て い る
3
建物が傾斜してい
A. い い え
ないか?
B.傾 斜 し て い る よ う な 気 が す
る
C. 明 ら か に 傾 斜 し て い る
4
床が損傷している
A. い い え
か?
B. 少 し 損 傷 し て い る
C. 損 傷 し て い る
5
柱が損傷している
A. い い え
か?
B. 表 面 が 少 し 剥 離 し て い る
C. 大 き な 亀 裂 が 入 っ て い る
D. 鉄 筋 、 鉄 骨 が 見 え る
E. 柱 が つ ぶ れ て い る
6
壁が損傷している
A. い い え
か?
B. 表 面 が 少 し 剥 離 し て い る
C. 大 き な 亀 裂 が 入 っ て い る
D. 鉄 筋 、 鉄 骨 が 見 え る
E. 壁 が 崩 れ て い る
7
火災は発生してい
A. い い え
るか?
B. 不 明
C. 煙 が 漂 っ て い る
8
危険物・ガスが漏洩
A. い い え
しているか?
B. 不 明
C. 漏 え い し て い る
合
計
危 険=C、D、Eが一つでもある場合は「立ち入り禁止」とする。
要注意=Bが一つでもある場合は余震などに細心の注意を払った場合
のみ「立ち入り注意」とする。
安 全 = す べ て A の 場 合 、「 立 ち 入 り
25可 」 と す る 。
D
E
その6
災害対策本部からの指示・連絡様式(作成例)
(第
報)緊急連絡報告書(
枚 )・( FAX・ Mail 添 付 ・ 電 話 ・ 持 参 )
緊 急 報 告 書
宛先職・氏名
報告日時
様
年
月
日
午前・午後
時
分
報告者所属・氏名
確認者所属・氏名
報告伝達方法
被害
支援要請
危機レベル
備
FAX ・ 電 話 ・
その他(
有
人 ・ 施設 ・ 設備 ・
有
人 ・ 物資(
メール ・ 直接届け
)
・ 無
システム ・ ライフライン
・ 無
)
緊急態勢・厳戒態勢・警戒態勢・解
除
考
※緊急時、記入事項は一部割愛することができる
内
訳
人的被害
有 ・無
死 者
行 方 不 明:有・無
重傷者
確認中
( 救 護:要・不 要 ) 軽 傷 者
計
施設被害
設備被害
名(
)
名(
)
名(
)
名(
)
有・無・不明
(確認中)
( 支 援:要・不 要 )
有・無・不明
(確認中)
( 支 援:要・不 要 )
システム被害
有・無・不明
電気
有・無・不明
全部停電・一部停電・復旧見込(有・無)
水道
有・無・不明
断水・損壊・復旧見込(有・無)
電話・通信回線
有・無・不明
不通・損壊・復旧見込(有・無)
ガス
有・無・不明
遮断・損壊・復旧見込(有・無)
その他
有・無・不明
(確認中)
( 支 援:要・不 要 )
26
その7
緊急連絡網(作成例)
BCP観点の実践的緊急連絡網
フィッシュネット方式
従来方式
重要連絡はショートカットでトップへ
ステークホルダー
社長
社長
専務
常務
専務
常務
部長
部長
部長
部長
課長
課長
課長
課長
係長
係長
係長
係長
社員
社員
社員
社員
1
※通常の指示命令を主体とした緊急連絡網ではなく、災害時、通信網や通信機器
の障害などを考慮し情報を瞬時に共有できるように企業ごとに工夫する必要が
あります。
その8
安否確認優先順位表
(作成例)
①携帯又は固定電話にて緊急連絡網に基づく連絡
②携帯電話又は公衆電話で災害用伝言ダイヤルに
て連絡
③携帯メールにて本社緊急メールアドレスへ連絡
④
最 悪 は 自 転 車 、バ イ ク 、徒 歩 に て 駆 け 込 み 通 報
主な連絡事項
①負傷の有無
②家族、自宅の被災状況
③周辺の被災状況
④今後の行動予定
⑤その他連絡事項
27
その9
緊急帰宅計画表
(作成例)
社員等緊急帰宅計画表(時差退勤)
年
月
日:作成者
承認
所 属 名
社 員 等
名
計画人員
名
男性
名
女性
名
名
名
一次緊急帰宅者合計
予定者
名 ・ 残り
名
二次緊急帰宅者合計
予定者
名 ・ 残り
名
一次緊急帰宅者
※災害時は同方向の複数名で昼間行動することが望ましい
(
)方面
名
(
)方面
名
(
)方面
名
合
計
名
計
名
二次緊急帰宅者
※災害時は同方向の複数名で行動することが望ましい
(
)方面
名
(
)方面
名
(
)方面
名
合
28
そ の 10
緊急参集計画
(作成例)
緊 急 参 集 計 画 表
参集内容
役職者
本部要員
一般社員等
合
計
第一次緊急参集者
名
名
名
名
第二次緊急参集者
名
名
名
名
第三次緊急参集者
名
名
名
名
総員緊急参集
名
名
名
名
合
名
名
名
名
計
一次緊急参集者名
( 1 時 間 程 度 で 徒 歩 ・自 転 車 ・バ イ ク 等 に て 参 集 で き る 者 )
二 次 緊 急 参 集 者 名 ( 直 線 距 離 1 0 Km 未 満 の も の )
三 次 緊 急 参 集 者 名 ( 直 線 距 離 2 0 Km 未 満 の も の )
29
そ の 11
非常用備蓄資機材表
(作成例)
(1)救出救護用具
資機材名
内
訳
単位
レスキュー
キャビネット
セット
大ハンマー
丁
大バール
900m m 平 バ ー ル
丁
折りたたみ担架
4 つ折り式
台
救急箱
数量
備蓄場所
数量
備蓄場所
災 害 多 人 数 用( 50 人 用 ) セット
(2)防災活動支援用具
資機材名
内
訳
単位
非常用品セット
ディスクサイド型
個
懐中電灯
防水型
個
ガス式発電機
50H z ・ 3KVA
台
発電機用燃料
ガスカートリッジ
缶
コードリール
30m
台
三脚・投光機
300W ハ ロ ゲ ン
投光器セット
セット
トラロープ
9Φ ×30m
巻
ブルーシート
3.6m ×5.4m
枚
粘着テープ
布製
巻
テント
2 間 ×3 間
張
点検補修工具
ボックスタイプ
セット
折りたたみリヤカー
ノーパンクタイヤ
台
表示板・記録用具・
筆記用具等
式
懐中電灯・ラジオ・
セット
災害対策本部用具
予備電池
腕
章
携帯電話用
防災対策班用
式
簡易雨具
上下
枚
予備消火器
ABC 粉 末 10 型
本
30
(3)情報収集伝達用具(例)
資機材名
内
訳
単位
防水機能付・電池+
手巻きハンドル充電
ラジオ
数量
備蓄場所
台
トランジスタメガホン
防水機能付
個
携帯電話充電器
各機種対応コネクタ付
セット
衛星携帯電話
衛星携帯電話
(イリジウム)
セット
連絡用自転車
ノーパンクタイヤ型
台
( 4 ) BCP 支 援 用 品
① 非 常 用 食 料 = ( 社 員 数 ×70% ) ×( 3 食 ×8 日 ) ≒
種
類
内
非常食料
訳
非 常 食 セット(3 食 分 )
保存
期限
単位
10 年
セット
食
数量
② 非 常 用 飲 料 水 = ( 社 員 数 ×70% ) ×( 2 ㍑ ×8 日 ) ≒
種
類
ミネラルウォーター
内
訳
1 ㍑入ペットボトル
31
単位
本
数量
配備場所
㍑
配備場所
③ BCP 活 動 用 具 ( 例 )
種
類
内
訳
単位
非常用寝具①
真空パック・掛け毛布
枚
非常用寝具②
真空パック・敷き毛布
枚
非常用トイレ
非常用トイレ
基
衛生用具①
トイレットペーパー
個
数量
配備場所
( 10 個 入 り )
衛生用具②
消臭剤
個
衛生用具③
消毒剤
本
衛生用具③
ゴミ袋
枚
衛生用具④
ウエットティッシュ
個
日用品①
石鹸
個
日用品②
タオル
枚
日用品③
カセットコンロ(予備
セット
ボンベ)
日用品④
非常用鍋・やかん
セット
日用品⑤
漂白剤
本
日用品⑥
バケツ
個
日用品⑦
軍手
ダース
日用品⑧
食品ラップ
個
日用品⑨
命の笛
個
日用品⑩
使い捨てカイロ
個
その他非常用品
重要資料持ち出し
バッグ
個
避難誘導旗
竿付き
2
④その他予備品(例)
予備パソコン
台
※本規定にかかわらず、社員数の変動、周囲の状況により年に一度
数量内容の見直しを図ること。
32
そ の 12
防災協力協定書
(作成例)
防 災 協 力 協 定 書
○○株式会社(以下「甲」という)と○○株式会社(以下「乙」という)
は 、大 規 模 地 震 な ど の 発 災 時( 以 下「 発 災 時 」と い う )に お い て 、互 い に 協
力 し 二 次 災 害 防 止 、早 期 復 旧 な ど の 緊 急 防 災 対 策 推 進 の た め 、下 記 の 各 条 に
基づき予め防災協力協定を締結する。
記
第一条(目的)
発 災 時 、被 害 軽 減・二 次 災 害 防 止 の た め に 予 め 定 め ら れ た 緊 急 支 援 、緊 急
物 資 供 給 、復 旧 資 機 材 の 提 供 な ど を 積 極 的 に 実 施 し 、早 期 事 業 再 開 を 目 指 す 。
そ の た め 、平 常 時 よ り 防 災 情 報 の 共 有 及 び 、発 災 時 に お け る 緊 急 対 応 の 研 究
などに努めるものとする。
ま た 、発 災 時 は 甲 及 び 乙 は 互 い に 協 力 し 施 設・設 備・流 通・製 造 機 器・シ
ス テ ム・人 員 配 置 等 の 早 期 復 旧 に 努 め 、行 政 、防 災 関 係 機 関 と 連 携 し つ つ 人
心 の 安 定・安 寧 秩 序 回 復・早 期 復 興 に 寄 与 す る と 共 に 、安 全・安 心 社 会 構 築
に貢献することを目的とする。
第二条(期間)
契約期間は
年
月
日~年
月
日 ま で と す る 。但 し 期 間
満了前3ヶ月前までに甲または乙の文書による解約届けが提出されない限
り、期間満了後も同期間同情権にて継続する。以下その例に従う。
第三条(発災時)
発 災 時 と は 、災 害 対 策 基 本 法 第 二 条 第 一 項 の 規 定 に 準 ず る 大 規 模 な 地 震 災
害、津波災害、水害、雪害、噴火災害、その他災害などにより、広範囲に建
物 、道 路 、公 共 交 通 機 関 、ラ イ フ ラ イ ン が 損 壊 す る な ど 大 き な 被 害 が 出 た 場
合、及びそれに準ずる危機が発生した場合をいう。
33
第四条(発災時の対応)
発災時、行政及び防災関係機関又は甲又は乙が設置した災害対策本部の指
示 に 従 う と 共 に 、甲 乙 協 力 し て 被 災 者 及 び 被 災 地 域 支 援 、早 期 業 務 復 旧 を 図
り社会秩序維持に寄与するものとする。
第五条(緊急対応費用)
発災時における費用および支払い方法については、緊急事態終了後甲及び
乙が協議の上その費用を定めるものとする。
第六条(緊急時における損害補償)
緊急対応時に不測の事態(余震及び人災など)及び二次災害などによる事
故( 人 身 を 含 む )が 発 生 し た 場 合 、甲 及 び 乙 そ れ ぞ れ の 管 理 下 に お け る 損 害
はそれぞれの責任で補償するものとする。
第七条(防災教育訓練)
甲及び乙は、それぞれがそれぞれの社員等に対し日ごろより防災に関する
教 育 訓 練 を 実 施 す る と 共 に 、求 め に 応 じ お 互 い の 防 災 教 育 研 修・訓 練 に 関 係
社員等を派遣するなど積極的に参加するものとする。
第八条(防災協力担当者)
甲及び乙は本協定に鑑み、事前の防災対策、緊急対応などの連絡窓口とな
る 防 災 協 力 担 当 者 及 び 連 絡 方 法 等 を 定 め て お く 。当 該 担 当 者 が 変 更 と な る 場
合は速やかに報告するものとする。
第九条(守秘義務)
本 協 定 に 基 づ き 、甲 及 び 乙 が 知 り 得 た 互 い の 情 報 に つ い て は 本 協 定 締 結 期
間中及び協定終了後といえども、他に漏洩しないものとする。
第十条(情報の共有)
甲 及 び 乙 は 、平 常 時 よ り そ れ ぞ れ が 知 り 得 た 防 災 に 係 る 情 報 に つ い て 、互
いに連絡し合い、発災時に備え情報を共有するものとする。
34
第十一条(本協定の変更及び特に定めなき事項)
社 会 環 境 及 び 防 災 関 連 法 案 等 の 変 遷 に よ り 、本 協 定 の 変 更 を 必 要 と す る 場 合
及 び 特 に 定 め な き 事 項 は 、そ の 都 度 甲 乙 協 議 の 上 誠 意 を も っ て 定 め る も の と す
る。
本 協 定 書 を 甲 乙 が 承 認 し た 証 と し て 、甲 乙 署 名 捺 印 の 上 各 自 一 通 ず つ を 保 有
するものとする。
以
甲
住
所:
社
名:
代表者名:
乙
住
所:
社
名:
㊞
代表者名:
㊞
以下余白
35
上
そ の 13
災害時社会貢献(CSR)計画
(作成例)
災害時における社会貢献計画
本計画は、大規模地震、風水害等の自然災害、大規模事故などが発生し広範
囲 に 多 く の 被 災 者 が 出 た と き( 以 下 発 災 時 )、○ ○ 株 式 会 社( 以 下 弊 社 )が 行 う
べ き 被 災 者 又 は 被 災 地 域( 以 下 被 災 者 等 )支 援 に 係 わ る 基 準 に つ い て 規 定 す る 。
1.目
的
発災時、弊社が行うべき人道上必要な被災者等への支援基準を定め、予
め準備しておくことによって、迅速・適切な災害時における社会貢を行う
ことを目的とする。
2.支援開始基準
弊社が被災者等を支援する場合の支援開始基準は、発災時献に国が災害
救助法を適用した場合で、弊社の地理的、社会的条件等を勘案し本部長等
が必要と判断した場合とする。
3.緊急支援先
緊急支援先は、府中市及び店舗・拠点又はその周辺地域に災害救助法が
適用された自治体・公的機関とする。
4.支援内容
弊 社 が 行 う 支 援 内 容 は 、本 部 長 が 判 断 し 必 要 と 思 わ れ る 物 資 、人 員 、義 捐
金等を提供する。
( た だ し 、当 社 の 応 急 復 旧 、業 務 継 続 に 支 障 の な い 範 囲 と
する。また、予め、自治体・公的機関との協定が締結された場合はその協
定内容に基づく)
5.発災時対応
発災時、社長又は危機管理責任者は自社及び関連施設等における被害状
況、復旧状況を勘案判断し、緊急支援隊を組織・任命し予め定めた支援体
制表などに基づき、迅速に支援を実施するよう指示するものとする。
6.事前準備
社長又は危機管理責任者は担当部署責任者などに指示し、支援物資、緊
急支援人員の装備、緊急支援システム・サービス、義捐金募集方法などを
予め整備、点検しておくものとする。
7.その他
本計画に特に定め無き事項は、社長又は危機管理責任者の指示に従うも
のとする。
以上
36
そ の 14
社内安全ゾーン一覧図
(作成例)
←開閉口
中央通路
第一作業場
第二作業場
←開閉口
そ の 15
災害対策本部・バックアップ対策本部設置場所
(作成例)
災害対策本部(本社1階会議室)
災害対策本部・電話:
災 害 対 策 本 部 ・ Fax:
災 害 対 策 本 部 ・ Mail:
バックアップ災害対策本部
(多摩支店1階事務室)
BU 対 策 本 部 ・ 電 話 :
BU 対 策 本 部 ・ Fax:
BU 対 策 本 部 ・ Mail:
37
そ の 16
防災関係機関連絡先一覧表
(作成例)
防災関係機関
URL 又 は 連 絡 先
休日全夜間・診療事業
実施医療機関リスト
東京都立府中病院 府中市武蔵台2-9-2
TEL: 0 4 2 - 3 2 3 - 5 1 1 1
http://www.fuchu-hp.fuchu.tokyo.jp/
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/kurasu/kenko/yakan/yakan/index.h
tml
東京消防庁
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/
府中消防署
府 中 市 寿 町 3 - 7 - 1 TEL: 0 4 2 - 3 6 6 - 0 1 1 9
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-fucyu/
東京都・防災
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/
府中市役所
府 中 市 宮 西 町 2 - 2 4 TEL: 0 4 2 - 3 6 4 - 4 1 1 1
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/
内閣府防災情報ページ
http://www.bousai.go.jp/index.html
総務省消防庁
http://www.fdma.go.jp/
警察庁
http://www.npa.go.jp/
気象庁地震情報
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/index.html
東京電力
http://www.tepco.co.jp/
東京ガス
http://www.tokyo-gas.co.jp/
東京都水道局
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/
TEL:0 3 -5 3 2 0 -6 3 2 6
NTT東日本
http://www.ntt-east.co.jp/
JR東日本運行情報
http://traininfo.jreast.co.jp/train_info/service.aspx
首都高速道路
http://www.shutoko.jp/
東京都災害拠点病院
その17
「一時(いっとき)避難場所」
「二次避難場所」
※自社で定めた場所の地図等を記入(例)
都 立 △ △ 公 園 ××噴 水 前
一時避難場所
当 社 よ り 約 350m
二次避難場所
当 社 よ り 約 600m
□□倉庫跡地
○○通り
当社
一時避難場所
至 △△方面
○○○街道
38
至 □□方面