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News Letter
07/22/2010
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歯周病対策のための
あなたに合ったハブラシの選び方
歯とハグキの境目を効果的にブラッシングするために
歯周病の原因である歯周病菌は、歯とハグキの境目に付着したプラーク(歯垢)の中に棲み
付いています。歯とハグキの境目には、健康な状態でも 1〜2mm の溝があるため、歯周病を予
防するためには、毎日のオーラルケアでこの境目のプラークをしっかりと取り除き、いつも口の
中に歯周病菌が少ない状態を保つことが大切です。プラークは、硬いものではありませんが、
糊のように歯にべったりとくっついていますので、取り除くためにはハブラシの毛先を確実に当
ててみがくことが大切です。
このニュースレターでは、歯周病対策のブラッシングを効果的に、また心地よく行っていただ
くために、それぞれの方の口の状態に合ったハブラシ選びのポイントをご紹介します。
-目次-
1.毛先を歯とハグキの境目に当てやすい柄の形とは
2.ハグキの状態にあったハブラシの毛とは
3.自分にあった毛のかたさを選ぶために
3-1
かたさ表示と使用実感のズレ
3-2
ハブラシ選びの新たな指標、使用感目安
1.毛先を歯とハグキの境目に当てやすい柄の形とは
歯周病予防のためには、歯とハグキの境目のブラッシングがポイントになりますが、意外
と複雑な形をした口の中を確実にみがくには、どのようなハブラシが適しているのでしょう
か。まず、ブラッシング方法から考えてみましょう。
アメリカの内科医であるドクター・バスは、ハブラシの毛先を歯とハグキの境目の溝に合
わせるように、ハブラシを 45°に傾けて当て、小刻みに振動させるみがき方(バス法)を提
唱しました(図1)。
この方法でみがくには、ハブラシは、柄がまっすぐであることが大切です。ハブラシの毛
先の面と柄が平行になっていると、ブラシ面と柄の動きが同じになるので、毛先を歯とハグ
キの境目に当てやすくなるからです。(図 2)
そして、強い力でブラッシングすると、ハグキを傷つけてしまいますので、ハブラシを軽い
力で細かく振動させるのがコツです。このようにハブラシを細かくコントロールするためには、
鉛筆を持つようにハブラシを持つと動かしやすくなります。
図 1: 軽い力で毛先を確実に歯とハグキの境目に当て、小刻みに振動させるみがき方
図 2: 操作しやすいのは、まっすぐで、毛先の面と平行な柄
1
2.ハグキの状態にあったハブラシの毛とは
ハグキの状態が良くない時、歯とハグキの境目に毛先を当てると痛いために、その部分
のブラッシングを避けていませんか。みがかなければプラークが残り、ハグキの状態はさら
に悪化してしまいます。こんな時こそ、歯周病菌がひそむプラークをしっかり取り除くことが
大切です。では、弱ったハグキにはどのようなハブラシが適しているのでしょうか。
ハグキが腫れていたり、ハグキが下がって歯がしみたりする状態の時には、やわらかめ
のハブラシで丁寧にみがく必要があります。ハグキの状態が悪くなるのに応じて毛のかた
さを、「かため」から「ふつう」、「ふつう」から「やわらかめ」と変えていくことが重要です。
毛のかたさの実感は、毛の先端の形状によって大きく変わります。例えば、毛の先端に
向けて細く加工したハブラシ(図 3 左)では、毛が少しやわらかく感じられて、細かいところ
にも毛先が届きやすくなります。そのため、腫れたハグキの周囲をみがくのに向いていま
す。また、先端だけに細くてやわらかい毛をたくさん施したハブラシ(図 3 右)はソフトな使用
感になり、ハグキが下がって弱ってきたと感じる方や、毛先が細すぎるハブラシはチクチク
して痛いと感じる方などに向いています。
図 3 左のガム デンタルブラシ超先細毛の場合は、毛先は細くやわらかめに加工してあり
ますが、プラーク除去効果は保てるよう、このような毛の加工を先端部分だけにとどめ、十
分な太さのある部分をできるだけ長く残す工夫がされています。
図 3: 様々な毛の先端加工 -ガム デンタルブラシの場合—
【超先細毛】
【先端 3 本毛】
さらに、使用感がやわらかく、且つ、プラーク除去効果も高く保つために、毛の素材も
工夫されています。PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)は強く押されても元にもどる特徴
がある繊維で、カーペットや車のシート、ジーンズなどに用いられていますが、これがハブ
ラシにも応用されています。
ハブラシの毛の素材としては、一般的にはナイロンが用いられますが、ガム デンタルブ
ラシの超先細毛シリーズでは、PTTをブレンドした独自開発素材を用いています。この毛
は、やわらかさとしなやかな反発力あり、プラークをはじき出す力に優れています。
2
3.自分にあった毛のかたさを選ぶために
3-1 かたさ表示と使用実感のズレ
毎日使用するハブラシですから、選ぶ時には、自分の口の状態や好みにあったものを
選びたいものです。毛のかたさについては、ハブラシのパッケージ裏面に、家庭用品品質
表示法に基づいた「かため」「ふつう」「やわらかめ」のかたさの法定表示があります。使用
感の参考となっている表示ですが、ハブラシの毛の工夫が多様化するにつれて、実際の
使用感とこの表示とがズレることが増えてきました。
このかたさの法定表示と使用感とのズレについて、実際に、販売店や個人のお客様から
多くのお問い合わせがあります。例えば、「どちらも同じ“やわらかめ”だけど、いったいどち
らがやわらかいの?」「これよりもう少しやわらかいハブラシが良いのだけど?」などのお問
い合わせがありました。この件数は、特殊な毛先を持ったハブラシの増加に伴って増加す
る傾向にありました。(図 4)
図 4: 年を追って品種が増えるのに伴って、かたさや商品違いに関するお問い合わせが増加
<ガム デンタルブラシに関するお問い合せに占める割合>
2007年度
2008年度
2009年度
35
30
25
20
15
10
5
0
毛のかたさ
違い・同じか
3
3-2 ハブラシ選びの新たな指標、使用感目安
この問題を解決する「使用感目安」表示が、ガム デンタルブラシのラインアップに新しく
導入されました。G・U・M では、実際の使用感に近い“かたさ”を、ひと目でわかる「使用感
目安」として各製品に表示しています。
毛のかたさは、健康なハグキであれば「かため~ふつう」のかたさで問題ありませんが、
ハグキの状態が悪くなってくると、よりやわらかいものが適しています。「使用感目安」も参
考にしていただきながら、ご自分の口の状態や好みに合ったハブラシをお選びください。
図 5: 7 段階の使用感から選べるガム デンタルハブラシのラインアップと、商品への表示例
サンスターが
提案した
使用感目安
(全 7 段階)
【パッケージ裏の使用感目安表示例】
4
<まとめ>
ハブラシは毎日使うものですから、自分に合った使用感のものを選ぶことは大切です。
同時に、歯科医師や歯科衛生士から、ハグキの状態や歯並び、歯の形など、それぞれの
方の口の状態に合ったみがき方について指導を受けることも大切です。あなたに合ったハ
ブラシ、あなたに合ったブラッシングの方法を見つけて、いつもまでも健康な口を保ちましょ
う。
<このレターに関するお問い合せ先>
広報室(大阪)
TEL072-682-6212
FAX072-682-7917
広報室(東京)
TEL03-5441-1423
FAX03-5441-8774
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