161 3.1.3 県情報ハイウェイ・LGWANとの相互接続

3.1.3 県情報ハイウェイ・LGWANとの相互接続
(1)情報通信のインフラの整備
①LGWANの接続
県が整備している高速光ネットワークである「いわて情報ハイウェイ」をLGWANアクセス回線
として利用し、電子申請システム共同運用の情報通信インフラとする方法が最も安価で適当な方法
と考えられる。その場合、市町村自らが最寄りのアクセスポイント(各地方振興局)まで、専用回線
(当初128kbps)を設置し、LGWANと接続が必要となる。
なお、各市町村LANの接続端末の増加やASP、共同利用センター、IDC
(InternetDataCenter)等の接続によってデータ伝送量が増加した際には、回線の高速・大容量化
への再設備が必要となる。
②市町村のインフラ整備
電子申請届出汎用受付システムは、申請データがネットワークを介して各市町村の基幹系、業
務系、情報系システムに振分けて連携が行われることから、市町村においても以下のインフラ整備
が必要である。
・庁内LANと一人1台パソコン環境の整備
・公共施設WANの整備
・十分なセキュリティの確保
企業
利用者
高齢者
身障者
住民
県庁
LGWAN
サービス提供設備
LGWAN︵いわて情報ハイウェイ︶
インターネット
ファイア
ウォール
ルータ
共同利用センター
共通DB
サーバ
受付
サーバ
審査
サーバ
A市町村
LGWAN
サービス提供設備
B市町村
LGWAN
サービス提供設備
ファイア
ウォール
←
インターネット側
→
LGWAN側
LGWAN
-ASPサービス
提供装置
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(2)電子決済基盤との連携
電子申請・届出手続きを自宅やオフィス等で完結させる為には、手数料納付等に伴う金銭の決
済もオンライン化する必要があるが、その実現にあたっては、日本マルチペイメントネットワーク推
進協議会(J.A.M.P.A)で検討されているマルチペイメントネットワーク(MPN)と連携した電子決済
基盤を構築することが望ましい。
電子決済基盤構築に伴い、現時点で必要と想定される検討事項は以下のとおり。
①手数料等納付方法の検討
②MPN利用料負担の考え方
③証紙による手数料前納規定の改正
④財務会計システムとの連携
(3)電子認証基盤の整備
電子申請は原則として非対面で、申請・届出等の手続きを行うこととなるが、他者なりすまし等に
よる不利益を防ぐため、利用者が確実に本人であるということを認証する仕組みを構築する必要が
ある。
①電子的な認証の仕組み
電子的な認証の仕組みには以下のものがある。
aユーザ名/バスワード方法
・以前より用いられており、現在も各種システムで多数利用されている。
・本人確認のみ可能
bPKI(PublicKeyInfrastructure)を用いた電子認証基盤方式
・現在、各省庁や民間において整備が進められている
・なりすまし防止、情報漏洩防止、改ざん防止等の仕組みを含む
・この方式により整備済、または今後整備予定の電子認証基盤は以下のとおり
ア.政府認証基盤(各省庁の官職を認証)
イ.組織認証基盤(地方自治体の職責を認証)
ウ.商業登記に基づく認証基盤(商業登記における代表取締役を認証)
エ.公的個人認証基盤(住民票の自然人を認証)
オ.民間による認証基盤
②認証基盤の整備に際しての留意事項
これらの電子認証基盤については、電子申請届出汎用受付システムの稼動の時期によっては、
利用不可能なものも考えられる。また、対象とする手続によっては、ユーザ名・パスワードを用いた
方式が効率的な場合もあると考えられる。
このため、今後も、これら電子認証基盤の動向や、その必要性を判断して、最適な認証基盤の
整備や連携を進める必要がある。
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