基礎物理Ⅰ(原科)第6回 [第6回目]熱と仕事 ≪考える内容≫ 熱とは何か?(熱と温度の違い。熱が保存するときしないとき。)仕事と熱。 ds ≪授業の目標≫ r f dW = − pdV ◎ 気体にする仕事 ※仕事 dW = f ⋅ ds ⋅ cos θ ◎ 熱量 Q 単位[J](ジュール) ※ 古い単位の[cal](カロリー)も用いられる 1[cal]= 1 グラムの水の温度を 1 度(℃または K)上昇させるために必要な熱量 水の比熱 c = 1[cal/g・K]=1[kcal/kg・K]= 4.2[kJ/kg・K] ○ 熱の仕事当量 J = 4.18605 J/cal ≒ 4.2 J/cal ※ J をジュールと読まない。単位ではない 仕事 W[J]が熱 Q[cal]に変わるときの変換の割合(つねに一定である) W = JQ , ○ 熱容量 C= Q ∆T J= W Q 現在では Q = C ⋅ ∆T 単位[J/K], 比熱(1 グラムあたりの熱容量) 熱量の単位に[J](ジュール) c= C m 単位[J/kg・K], を用いる。 Q = 1 [cal] ≒ 4.2 [J] C = m⋅c ∆T[K]の温度上昇に必要な熱量 Q = C ⋅ ∆T = mc ⋅ ∆T 次回予定[第7回目]気体の内部エネルギー(教科書 26∼28 ページ,33 ページ下∼35 ページ中まで) **************************************** レポート問題 第7回目(右側の半分の解答用紙を切り取って提出しなさい) 問1 摩擦なく動くピストン付き容器に封じ込めた理想気体を考える。それぞれ数値で求めよ。 B L ① 圧力 p1 = 5.0[atm]で体積 V1 = 1500[cc]の理想気体を,温度を一定に保ちながら,体積 V2 = 500[cc]まで圧縮した。圧縮後の圧力 p 2 を[atm]単位で求めよ。 B L ② V1 = 1.5[l]の理想気体を,一定の圧力に保ちながら温度を 27[℃]から 627[℃]まで加 熱した。加熱後の体積 V2 を[l]単位で求めよ。 B L ③ 圧力 p = 1.50 × 10 5 [Pa] ,温度 T = 300[K]の気体 n = 0.5[mol]の体積 V を求めよ。 B L 問2 AL BL BL CL AL 教科書の問 3.7①②を答えなさい。(ヒント:液体には気体の状態方程式は使えない。) 問3 ピストンつきの容器に気体が入っている。気体は理想気体とし,外部は真空とする。 ① ピストンの断面積を S [m2]とする。気体の圧力が p [Pa]で,体積が一定に保たれている とき,ピストンを押している力 F [N]を p と S で表せ。 ② ①の状態からピストンを微小距離 dx[m]だけ押し,圧力 p[Pa]の気体を dV = − S ⋅ dx[m3] だ け 圧 縮 し た 。( 体 積 は 減 る の で dV < 0 。) こ の と き ピ ス ト ン が し た 微 小 仕 事 は dW = F ⋅ dx ⋅ cos 0 = F ⋅ dx [J]である。これらの式と①から教科書の式(3.32)を導け。 5 ③ 容器に圧力 p = 1.0×10 [Pa] (= 1.0[atm]),体積 V1 = 1.000[m3]の気体が入っている。 この気体をピストンでゆっくりと圧縮し,体積 V2 = 0.990[m3]まで減少させた。体積変化が 微小なので,圧力 p は変化しないと考えてよい。気体にした仕事 dW [J]を数値で求めよ。 ④ 圧力 p が一定の条件で気体を暖めた。この変化で気体が受け取る仕事 W は正か負か 0 か。 問4 ① 熱量Q = 1.0[cal]は仕事 W に換算すると何[J](ジュール)か。 (グ B L ② W = 1.0[J]の仕事が全て熱 Q に変わったとすれば何[cal]か。その熱量 Q で 1.0[g] ラム)の水の温度を何度([K])上昇させることができるか。 B L ③ 銅の比熱は室温で c = 0.385[kJ/kg・K]である。 m = 0.100[kg]の銅をヒーターで加熱して 温度を 2.00 度( ∆T = 2.00[K])上昇させた。何[kJ]の熱量Q を与えたことになるか。 基礎物理Ⅰ(原科)第6回 解答用紙 ( 曜 氏名 限)学籍番号 問1① ∴ p2 = [atm] ② ∴ V2 = [l] ③ [ 問2① セ氏温度で t = 27[℃]は,絶対温度で T = ] [K], [mol]の質量は 2 [g]なので,M = 20[g] の物質量は n = 水素 H2 気体 1 [mol], [m3]であるから,理想気体の状態方程式から, 体積は V = 10[l]= p= [ ] ② 水の密度は 1[g/cm3]だから,水(液体)n = 1[mol](質量 M = 18[g] )の体積は, V水 = [cm3]= [m3] t = 100[℃],p = 1[atm]の水蒸気(気体)n = 1[mol](M = 18 g)の体積は, V水蒸気 = [ したがって約 問3 ① ③ F= ② ] 倍 dW = F ⋅ dx = dV = V2 − V1 = dx S [m 2 ] F [m3] dW = [J] ④ ∴ 問4 ① ② Q= ③ Q= W= W > 0 ,W < 0 ,W = 0 (まるで囲め) [J] [cal] ∴ 度 [kJ] ☆このレポートをやるのに 時間 それ以外に基礎物理Ⅰの予習復習を 分, 時間 分した。
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