消費電力の分別・計測システム による無駄な電力消費削減

省エネルギー実施
優秀事例発表会 資料
【2008年2月2日 東京ビックサイト】
消費電力の分別・計測システム
による無駄な電力消費削減
シムックス株式会社
代表取締役社長
発表者 中島高英
www.cimx.co.jp
テーマの概要
●電気代は
使途不明金”。
電気代は“使途不明金
使途不明金 。 使途を
使途を明確にすることで
明確にすることで、
にすることで、
本当に
本当に価値ある
価値ある電気
ある電気エネルギー
電気エネルギーが
エネルギーが使われているか
どうかの分別
どうかの分別が
分別が出来ると
出来ると考
ると考えた。
えた。
●この実現
この実現のために
工場内の電気機器ごとに
電気機器ごとに消費
実現のために、
のために、工場内の
ごとに消費
電力量を
電力量を計測し
計測し、“ムダの
ムダの分別”
分別”ができるシステム
ができるシステムを
システムを
考案した
考案した。
した。
●情報を
情報を可視化して
可視化して、
して、全社員に
全社員にフィードバックすること
フィードバックすること
により、
により、日々の業務活動における
業務活動におけるムダ
におけるムダな
ムダな電力消費の
電力消費の
削減に
削減に取り組んだ。
んだ。
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当該事例に対する実施期間
平成15年
月~平成17年
月
平成 年4月
平成 年6月
・企画立案の
企画立案の期間
平成15年
月~平成16年
月
平成 年4月
平成 年3月
(延べ12ヶ
ヶ月)
・対策の
対策の実施期間
平成16年
月~平成17年
月
平成 年4月
平成 年3月
(延べ12ヶ
ヶ月)
・対策効果確認期間
平成17年
平成17年
年4月
月~平成
年6月
月
平成
(延べ 3か
か月)
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事業所の概要
・生産品目 : 金型製造、
金型製造、ソフト開発
ソフト開発
・従業員
: 48人
48人
・エネルギー年間使用量 :
電気 698,904kwh
(平成16年4月~平成17年3月実績)
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対象設備の工程
NC工作機械
工作機械を
工作機械を使用した
使用した粉末冶金超硬金型
した粉末冶金超硬金型の
粉末冶金超硬金型の製造
臼
部品A
部品
WC
ミガキ
放電
WC
MC
部品B
部品
旋盤
MC
研磨
ミガキ
部品D
部品
旋盤
MC
研磨
部品C
部品
研磨
M
C
仕上げ
MC
研磨
研磨
組付け
MC
出荷
注) MCは
はマシニングセンター、
はワイヤーカット
マシニングセンター、WCは
図1 製造工程
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テーマ選定の理由
工場:生産量によって使用されるエネルギー量が変動
=総量規制が
総量規制が難しい
消費電力の
消費電力の分別
ムダ
有効
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現状の把握
個別機器毎の
個別機器毎の電力使用量を
電力使用量を計測
“ムダ”
ムダ”と“有効”
有効”に分別
計測対象:
% (100台
台)
計測対象: 電気で
電気で稼動する
稼動する機器全体
する機器全体の
機器全体の80%
35
30
25
kw
20
15
10
稼動
待機
5
0
停止
図2 製造用機器電力の
製造用機器電力の分別イメージ
分別イメージ
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現状の分析1
ムダ 59%
%
平成16年
月計測結果:
平成 年1月計測結果
月計測結果:
(製造機器待機電力量 38%)
%)
時間外(照明、PC)
13%
有効電気量
待機(製造機器)
時間外(空調)
時間外(照明、PC等)
時間外(空調)
8%
有効電気量
41%
待機(製造機器)
38%
図3 使用電力の
使用電力のムダ・
ムダ・有効分別結果
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現状の分析2
機器グループ
機器グループ毎
グループ毎に待機電力量比率の
待機電力量比率の傾向を
傾向を分析
17,170
32,951
主要機械計
5,823
11,220
コンプレッサー
マシニングセンター
1,474
2,548
放電加工機
1,456
2,300
8,417
16,883
ワイヤーカット
0
5,000
10,000
待機電力量
消費電力量
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
電力量[kWh]
図4 製造機器グループ
月)
製造機器グループ毎
グループ毎の消費電力(
消費電力(平成16年
平成 年1月
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現状の分析3
分別された
分別された電力量
された電力量の
電力量の取扱
分別された
分別された項目
された項目
割合
対処
1 製造機器待機電力
38%
生産活動に寄与しない為、理論的に
はゼロ化可能 (1年以内半減目標)
2 有効電力量
41%
生産に寄与している為、当面の削減
目標から除外 (設備改善継続)
時間外空調、オフィ
3 ス機器、照明
-
本来ムダであるが、生産活動とリンク
する為当面の削減目標から除外
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活動の経過
取り組み体制
平成14年平成15年
平成16年
平成17年
1月~3月 4月~6月 7月~9月 10月~12月 1月~3月 4月~6月
計測器・ソフトウェア開発
調査・分析
対策①待機電力撲滅運動
対策②コンプレッサーの再配管工事
対策③放電ワイヤーカットの電源遮断工事
効果確認
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活動の経過
目標の
目標の設定
●平成16年
月を基準とする
平成 年1月
基準とする
●製造機器の
製造機器の待機電力量を
待機電力量を省エネルギー活動
エネルギー活動の
活動の対象とする
対象とする
平成17年
月までに半減
平成 年3月
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問題点とその検討
問題点
1.非稼動時の待機電力消費
2.エアコンプレッサーのムダ
3.放電ワイヤーカットの機器特性
運用中のムダの発見
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対策の内容
ムダの分別
情報公開
設備改善
意識変革
省エネ効果
エネ効果
データ利用
生産性向上
新たな価値の創造
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対策の内容
1.電力計測システム
電力計測システムの
システムの開発
電力データ
電力データ
ムダ・
ムダ・有効分別レポート
有効分別レポート
WC05
<稼働状況>
稼働状況>
WC05 稼働状況
稼動
準備
待機
744
620
496
372
電力データ
電力データ
248
124
0
309
343
251
146
171
前年平均
254
1月
377
386
395
128
126
153
178
215
208
196
145
2月
3月
4月
5月
6月
362
131
480
95
396
394
122
150
226
198
7月
8月
9月
10月
11月
12月
11月
12月
<電力量>
電力量>
WC05 電力量
解 析
電力データ
電力データ
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
40
406
756
前年平均
45
205
58
186
1,158
1月
813
2月
61
185
52
176
54
211
996
975
901
3月
4月
5月
稼動
49
160
64
127
695
6月
準備
待機
50
193
1,084
946
7月
8月
9月
10月
図5 ムダ・
ムダ・有効電力の
有効電力の分別・
分別・目視化システムイメージ
目視化システムイメージ
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対策の内容
電力量換算で
%に相当する
台の機器に
電力量換算で全体の
全体の約80%
相当する100台
する
機器に取り付け、専用
ソフトウェアで
ソフトウェアで、機器毎の
機器毎の電力量の
電力量のムダ・
ムダ・有効分別を
有効分別を開始
日米での
日米でのシステム
でのシステム特許出願
システム特許出願
出願日
出願事項
出願番号
2002年 6/24 「製造業に於ける生産管理システム」
特願2002-183353
2002年 8/1
特願2002-225099
「工作機械の稼動情報収集システム」
2003年 8/21 「電気的情報の計測収集システム」
特願2003-297610
11062250(米国)
2003年 10/6 「電気的情報の計測回路」
特願2003-347321
11061828(米国)
2005年 4/11
Diagnostic method for analyzing power
consumption of Electrical Equipment
11104244(米国)
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対策の内容
2.データ利用
データ利用
設備稼働実績と
設備稼働実績と待機電力の
待機電力の徹底管理
図6 オセロチャート(
分毎の
オセロチャート(1分毎
分毎の稼働状態の
稼働状態のチェック)
チェック)
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対策の内容
各作業者に
各作業者に待機電力量の
待機電力量の削減状況を
削減状況を給与明細と
給与明細と共に配布
図7 待機電力削減状況の
待機電力削減状況の通知レポート
通知レポート
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対策の内容
3.意識変革
“省エネ配当金
エネ配当金”
配当金”として
削減された
削減された電気料金
された電気料金を
電気料金を
各作業者に
各作業者に平等に
平等に配布
家族からも支持をもらえ、
毎月のカイゼン活動の励みとなった
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対策の内容
4.設備の
設備の改善
エアコンプレッサー
●配管の
配管の接続見直し
接続見直し
●老朽化が
老朽化が進んでいるものを交換
んでいるものを交換
放電ワイヤーカット
●加工終了後電源遮断を
加工終了後電源遮断を行えるように改造
えるように改造
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対策後の効果
48.3%の待機電力の削減
対基準月比 年換算
18,000
基準月
20,000
17,170
16,000
] 14,000
月/ 12,000
hW
k[ 10,000
量
力 8,000
電
機
待 6,000
13,008
60%削減
10,886
10,152
10,151
9,642
8,025
7,791
8,047 8,321
6,664 6,974 6,954
放電加工
マシニング
コンプレッサー
ワイヤーカット
4,000
2,000
-
1月
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
平成16年
2月
3月
平成17年
図8 製造機器の
製造機器の待機電力量推移
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対策後の効果
18.7%に大幅改善
待機電力量 年平均換算
80,000
40.0%
総電力量
製造機器待機電力量
待機電力%
電力量[kWh]
70,000
35.0%
60,000
30.0%
50,000
25.0%
40,000
20.0%
30,000
15.0%
20,000
10.0%
10,000
5.0%
0
0.0%
1月
4月
5月
6月
7月
8月
平成16年
9月
10月
11月 12月
1月
2月
3月
平成17年
図10 総電力量に
総電力量に占める製造機器待機電力量
める製造機器待機電力量の
製造機器待機電力量の占有率推移
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対策後の効果
売上高/労働時間
36%
生産性向上
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まとめ
“ムダの分別” システム化
(特許出願中)
設備稼働状態の可視化
新たな価値の創造
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今後の計画
1.
消費電力量を機器毎に有効/ムダに分別する方式は、省エネの
みならず、現場の生産性向上にも役立つことがわかったので、
この方式を全世界に普及させていきたいと考えている。
2.
今後この方式を普及させるため、誰でも今回の仕組みを使える
ようなシステムの開発・販売を行うための企業を別会社として
立ち上げる予定である。
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ご清聴ありがとうございました。
シムックス株式会社
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