米軍・自衛隊はイラクから撤退せよ 憲法・教育基本法の改悪を許さない決議

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米軍 自衛隊はイラクから撤退せよ
憲法 教育基本法の改悪を許さない決議
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アメリカ がイラク戦争 を開始する直 前、国連安保 理事会で、衛 星写真を示し て大量破壊
兵器の存 在を力説した パウエル米国 務長官が一三 日、上院の公 聴会で、イラ クの大量破壊
兵器につ いて﹁いかな る備蓄も見つ かっておらず 、将来も見つ からないと思 う﹂と証言し
ました。 イラク戦争の 大義であった ﹁フセイン政 権は、大量破 壊兵器を製造 している﹂は
完全に崩 れ去り、アメ リカ政府自身 が大義がなか ったことを認 めることにな りました。
国連のア ナン事務総長 は一五日、英 BBCのイン タビューで﹁ イラク戦争は 、国連憲章
上から、 違法なもので ある﹂とし、 国連安保理の 決議を経ない で始めたイラ ク侵略は、不
法である とともに国際 社会の総意を 得ていないと 言明していま す。
イラクで は、主権移譲 が行われたと はいえ、戦闘 が続いていま す。米・英の 占領状態に
対する抵 抗武装勢力に 対して、米・ 英を中心とす る多国籍軍は 、無差別攻撃 を繰り返して
います。 結果、多くの 住民が死傷し ています。フ ァルージャで は一三日、米 軍が空爆し、
子どもや 女性を含むイ ラク人一五人 が死亡し、二 〇人が負傷し ています。バ グダッドでは
一二日、 三七人のイラ ク人が死亡し ました。中心 部のハイファ 通りでは、戦 車と武装ヘリ
からの無 差別攻撃を加 え、子ども二 人を含む一三 人が死亡し、 六一人が負傷 しました。こ
の現場を 取材していた アラブ首長国 連邦のテレビ 記者が米軍ヘ リの攻撃で死 亡し、二人の
カメラマ ンが負傷しま した。タルア ファルでは五 一人が死亡し 、ラマディで は一〇人が死
亡、四〇 人が負傷して います。また 、武装勢力に よる攻撃も続 いています。 バグダッドで
は、米大 使館や暫定政 府のある中心 部で、自動車 爆弾やロケッ ト弾による攻 撃が繰り返さ
れていま す。ヒッラで は一二日、武 装勢力の待ち 伏せ攻撃でポ ーランド兵三 人が死亡し、
三人が負 傷しました。
アメリカ 軍の事実上の イラク占領が こうした事態 を招いていま す。
自衛隊は 、隊員を交代 させ、サマワ に駐留を続け ています。沖 縄からは、墜 落事故を起
こしたヘ リと同型機が イラクに派遣 されました。 日本政府は、 沖縄県民や宜 野湾市民に対
して、誠 意ある態度を 示していませ ん。こうした 日本政府の姿 勢は許せませ ん。
テロとの 戦争は、憎し みと暴力の連 鎖を生むだけ です。チェチ ェンのテロ集 団は、学校
を占拠し 、多数の子ど もを含む三〇 〇人を超える 死者を出すと いう凄惨な事 件を起こして
います。 これに対して 、ロシア政府 は、軍隊を派 遣しました。 テロに対して 、軍隊という
暴力では 、問題が解決 しないことを 示しています 。
日本国憲 法は、これと はまったく逆 の、暴力によ らず、話し合 いでの解決を 示していま
す。さら に、自らが軍 隊を持たない ことを明記し ています。国 連憲章では、 戦争を禁止し
て い ま す 。 国 際 社 会 の 秩 序 は 、﹁ 力 の 支 配 ﹂ で は な く 、﹁ 法 の 支 配 ﹂ で 守 ら な け れ ば な り
ません。 まさに国際社 会のルールに 照らして、日 本国憲法は輝 いています。
私たちは、 戦争をする国﹂づくりをねらう日本国憲法の改悪に反対します。また、改
憲と根を 一つにする教 育基本法の改 悪に反対しま す。
右決議し ます。
二〇〇四 年九月一八日
埼玉県高 等学校教職員 組合第五回分 会・専門部代 表者会議
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