COMSOL Multiphysics バージョン5.0 主要機能のご紹介

COMSOL Multiphysics® ver5.0主要機能のご紹介
【新機能-1】Application BuilderとCOMSOL Server
COMSOL Multiphysicsバージョン5.0では、CAEを研究室内の最先端技術者だけでなく、より現場に近い
技術者でも容易に使えるよう、画面インタフェースや機能をカスタマイズした、現場向けの専用アプリ
ケーションを作成できる「Application Builder」を標準装備しました。
また、作成した専用アプリケーションをCOMSOL Multiphysicsのライセンスとは別に稼働させるための
「COMSOL Server」も別売オプションとしてリリースされます。
これにより、製造業のコラボレーションワークに、CAEによる品質向上と工数短縮を低コス
トで導入することが可能になります。
COMSOL Multiphysics、Application Builder、COMSOL Serverの役割分担は以下の通りです。
①COMSOL Multiphysics
モデル作成から解析までの一連の作業を行うCAEソフトウェアです。ジオメトリ(解析対象の形状)作成
/CADからの取り込み~物理現象の初期値/境界値設定(他社ソフトでは困難な3現象以上の無制限強
連成が可能)~材料設定~メッシュ作成~計算~ポスト処理~可視化までのCAE解析に必要な全ての
ステップを1つのソフト・1つのGUI上で実現しています。
対象とする現象やその組み合わせで複数のソフトを切り替えたり、データ変換する必要はありません。
②Application Builder
(COMSOL Multiphysics Windows版に同梱)
上記①で作成された解析モデルの入力パラメータや表示内容をカスタマイズし、使用する部門のニー
ズに応じたインタフェースを作り込むことができます。
さらに、COMSOL Multiphysicsでは結果を得るためにいくつかの段階で操作する必要があった機能を、
ワンボタンで実行するよう作り込むことができます。
表面的なインタフェースを削除した場合でも、内部的にはCOMSOL Multiphysicsの内部機能と同等に動
作できますから、インタフェースのカスタマイズによる機能制限はありません。
③COMSOL Server (別売オプション)
上記②で作成された専用アプリケーションをアップロードして実行結果を得るためのサーバです。
専用アプリケーションの利用者の端末にCOMSOL Multiphysicsをインストールする必要は無く、汎用品
のWebブラウザを利用して、PCだけでなくタブレット端末での操作も可能です。
利用者の端末からはLANまたはインターネット経由で接続してログインし、パラメータを設定して結果を
得られます。
Application Builder
COMSOL Server
の位置付け
30人?
3人?
基礎
研究
応用研究
各部門向けアプリケーション
を作成してアップロード
応用研究向けアプリ
COMSOL Server
300人?
多数
製品開発
設計・製造
多数
製品開発向けアプリ
設計・製造向けアプリ
協力社
協力社向けアプリ
Application Builderによる作成例
ソーラーパネルの耐風力シミュレーション
COMSOL Multiphysicsの画面
Application Builderにより作成された
特定部門専用アプリケーションの画面
【新機能-2】幾何光学モジュール (別売アドオンモジュール)
COMSOL Multiphysicsでは、AC/DC、RF、波動光学の各
アドオンモジュールで直流~電波~光までの電磁界解析
をサポートしていますが、さらに光の分野のアプリケーショ
ン向けに「幾何光学モジュール」が追加されました。
対象アプリケーションとして、ソーラーエネルギーシステム
の設計、レンズ設計、望遠鏡の設計、分光器、光による加
熱などを扱えます。
反射望遠鏡の設計
光の波長による分光
【新機能-3】デザインモジュール (別売アドオンモジュール)
既存のCADインポートモジュールの機能に加えて、以下の
機能を持つデザインモジュールが追加されました。
これによりCADデータの解析前加工がより容易になります。
• ロフト:2種類の面データから立体の作成。
• 面取り:2つの面の接する部分を斜めの平面でつなぐ。
• フィレット:面取りを曲面で作成。
• 中間面作成:表面と裏面の厚み中点になる面の作成。
• 厚み付け:指定の面から厚みのある形状作成。
フランジの厚み付けの例
【新機能-4】LiveLink for Revit (別売アドオンモジュール)
3D CADとの間でジオメトリとパラメータ(一部)の同期機能により画期的な生産性向上が可能になるアド
オンモジュールシリーズ「LiveLink」に、新たにAutodesk社の建築系CAD「Revit」対応の製品が登場しま
した。建築設計にマルチフィジックスシミュレーションを導入する画期的製品です。
Autodesk Revit
COMSOL Multiphysics & LiveLink for Revit
この他にも、既存機能とアドオンモジュールに多くの改良が施されています。
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