私は通告に従い大きく三つの問題で、市長に尋ねます。 はじめに、公園の

私は通告に従い大きく三つの問題で、市長に尋ねます。
はじめに、公園の整備について伺います。
昨年度「風見の森公園」が完成しました。この公園についてまず伺います。
市長、この公園行かれたことがありますか。皆さんはいかがでしょうか。
午前の秋田議員の質問で、
「この公園のPRを」と質問されました。地元の議
員もあまり利用されていないと感じられたのでしょう。
わたしも、この質問を準備するにあたり何度か訪れましたが、誰一人とも会
いませんでした。
この公園は、サンサーラいごおかの一部、県道磐田掛川線の南側約30,00
0㎡に、急勾配の階段を中心とする散策ルート5つ(いずれも往復4∼8分)
があり、5つの健康遊具(腹筋ベンチ、ぶら下がりトレーナー、背のばしトレ
ーナー、ストレッチベンチ、ストレッチトレーナー)が設置されています。約
2億9千万円の費用をかけてつくられたのです。
この公園は、ごみ処理場建設地元対策委員会からの要望事項の一環として整
備されたとのことですが、地元からの要望はどういうものであったのでしょう
か。
(仮称)森林公園として整備が進められ、
「風見の森公園」と名付けられまし
た。「森林」「森」とは名ばかりで、実際には、木々が切り倒され、周囲の森と
はことなり「裸の丘」という感じです。
「環境に配慮した樹木と地形を行かした
散策路」となっていますが、散策という感じではありません。散策というなら
地続きの龍巣院の裏山にはいっていきたくなるようなところです。どのような
目的でつくられたのでしょうか。
「多くの市民が集う場」として利用を期待していますが、一部体力づくり、
トレーニングのための施設のようですが、そのような目的なのでしょうか。公
園の設置目的、コンセプトを伺います。
この事業は、ごみ処理施設との関連で実施されたものですが、事業主体は袋
井市・森町行政事務組合ではなく、袋井市となっています。森町はどのように
関与しているのでしょうか。負担を求めていると思いますが、その内容をお示
し下さい。
同時に、この事業は、浅羽支所周辺まちづくり交付金補助対象事業となって
いると思いますが、3億円近い財源の状況を、交付金、合併特例債の起債、一
般財源など内容を示して下さい。また、この事業のための合併特例債の返済に
ついて、平成24年度はどの程度なのかも伺います。
私は、いま質問したように、この公園は誰のために、何のために、莫大な費
用を投じてつくられたのか疑問を持っています。
1
これまでも宇刈、春岡や豊沢など市の公園建設は、いわゆる迷惑施設との関
連で地元との交渉のなかで、「地元要望」として取り組まれてきました。
「地元のために公園建設」というと「いいことだ」
「やむをないこと」と感じ
るわけですが、公園や多目的広場ならいい、大きければいいというものではあ
りません。目的をきちんとしたもの、費用対効果を考慮すること、などが大事
ではないでしょうか。このような公園建設に反省すべき点がないのか伺います。
今後の公園政策について、確認しておきます。
「緑の基本計画」は、
「ゆとりと潤いのある生活環境をつくる緑の創出」を課
題に掲げ、その一番目に「既存の地形や植生などの自然を生かした、地域に愛
され魅力ある公園・緑地の整備を進めます」となっています。
先日、市が実施した「市民の感じる満足・不満足度調査」の結果でも、
「公園
の整備」は「不満足度が高く、重要度も高い」という「タイプ1」に入ってい
ます。市にとって大きな課題です。
市街地はもちろん、周辺部でも不満足度が高くなっています。
個々の意見等をみてみますと、身近であること、子どもが安心して遊べると
ころ、高齢者が歩いていけるところ、木々があり木陰ありゆったりできるとこ
ろなど、です。
総じて言うと、身近で安全な緑多き公園ということだと思います。こうした
点に立っての公園整備が求められると思いますが、今後の公園整備の方針を尋
ねます。
つぎに、住宅リフォーム助成について伺います。
住環境の整備や地域経済対策などを目的とした「住宅リフォーム助成制度」
の創設を願う立場から質問します。
「住宅リフォーム助成制度」は、住宅をリフォームしたい住民に自治体が一
定額を助成するものです。工事を地元の中小建設業者に発注することが条件の
ため、不況による仕事減で困っている業者に仕事が回り地域経済にも良い影響
となります。
この件に関しては、平成 21 年6月議会で取りあげ質問しました。
当時、この助成制度は、全国でも83の自治体が実施しているのみでした。
しかし、今年の7月の調査では、実に533自治体約三分の一の自治体に急増
しています。
ここ2∼3年は、年に100を超える自治体が新規に導入しています。
これは、先行する自治体の助成制度の地域経済振興政策としての効果を、多
くの自治体が認めてきていることが、大きな要因ではないでしょうか。地域経
済振興対策としてナショナルスタンダードとなりつつあります。
2
平成21年6月議会の答弁でも、また、平成22年12月議会の高橋美博議
員への答弁でも、
「市としては、耐震補強への助成など既存の制度の更なる周知
と利用の促進を図る」と言うことでした。
もちろん、国の施策も耐震、省エネ、バリアフリーへシフトしつつあり、そ
れへの上乗せ助成も大事です。
しかし、新ためて二つの面から、助成制度の意義を述べお考えを伺います。
一つは、市が施設や道路・橋などで長寿命化策をとっておられます。同様に
住民もこの不況下で新たに家をまったく改造すると言うことには二の足を踏む
状況です。できるだけリフォームして住環境をよくしたい、家族構成の変化や
社会的条件の変化に対応したい、あるいは台風での被害の改修をしたいと考え
ています。リフォームへの要望は強いものです。
「助成制度のあるこの機会に思い切ってリフォームを」というのは、全国の
助成制度実施地域からの共通の声です。
例えば、長崎県佐世保市では、申し込みが日に10数件もあり、この助成制
度専属の嘱託職員を雇用するほどだということです。
高知県四万十市では、予想の2倍を超える申し込みがあり、この9月議会で
追加補正の措置を執るとのことです。
石川県津幡町では、追加補正をしたが、あまりの多い申し込み希望のため、
この9月28日で受け付けを終了するとのことです。
このように住宅をリフォームしたいと考えられている方は多いと思いますが
いかがですか。助成制度で、住宅リフォームを実施に移す後押し・きっかけに
しようではありませんか。お考えを伺います。
二つは、経済波及効果の大きいものだと言うことです。
それぞれの自治体により助成割合は様々です。先ほど受け付けを終了すると
いう津幡町は50万円以上の工事に20%助成し、限度額15万円としていま
す。全国的には100万円以上の工事に1割ぐらいを助成するというのが多い
ようです。もちろん限度額は設けられています。
そうしますと、工事費だけで、助成額の10倍を超えるようになります。そ
のうえ地元業者の仕事増えることによる地域経済への影響も大きいものです。
例えば、秋田県では、平成23年度18億2800万円の助成額で、1万3
416戸の工事が行われ、工事総額は263億5000万円14.4倍となり
ました。県は波及効果を分析し416億円にもなるとしています。実に、助成
額の23倍です。
今回は具体的に述べませんが、地元中小業者や一人親方の方など、仕事が減
り大変な状況です。この助成制度で、仕事が回り地域経済によい影響を与える
のではないでしょうか。その効果は非常に大きいものだと考えますが、いかが
ですか。
3
この件に関連し、静岡県の住宅リフォーム助成への取組と実態について伺い
ます。
県は、これまでの県産材の利用促進を中心とした住宅リフォーム支援事業を
今年度より大幅に改善しました。
県は、この制度の大幅な改善理由を「リフォーム需要の拡大による経済の活
性化を図るため」としています。
その内容は、「高齢者型」と「県産材型」にわけ、とくに「高齢者型」では6
5歳以上の高齢者が居る世帯が実施する100万円以上のリフォームに対し、
補助率10分の一,限度額15万円で助成するというものです。
手すりの設置や段差解消などにとどまらず、屋根の葺き替え、外壁の塗装、
間仕切りの変更、水回りの改修、バルコニーの設置など補助対象工事は実に様々
です。
逆に認められない費用が特殊なものぐらいです。門や塀などの外構工事、下
水道の接続工事、車庫や物置の設置工事など、あるいは公共工事に伴い補償を
受ける工事や他の補助金の対象となる工事の補助金額など、当然と思われるも
のだけです。
この制度は平成24年度に1700戸を予定していますが、現状はどの程度
申し込みがあるのでしょうか。そのうち袋井市の方の申し込み状況はいかがで
すか。
県の制度ですが、この新たな制度について市としてどのように広報しておら
れますか、また今後どう広報されていく予定ですか。
つぎに、国保税について伺います。
県が行っている「暮らし向き調査」では、
「暮らし向きは、去年に比べいかが
ですか」の問いに「楽になっている」はわずか2.2%にくらべ、
「苦しくなっ
ている」は48.8%約5割となっています。そして「苦しくなっている理由
は」の問いには、「給料や収益が増えない」が最も多く64.9%に上り、「税
金や保険料の支払いが減らない、または増えたから」が31.9%と3番目に
多いのです。
4月11日に報告された厚生労働書の平成22年度国保実態調査では、国保
加入世帯の所得に占める保険料の負担割合が9.9%と過去最高になったとの
ことです。年収から公的年金控除などを除いた年間所得が30万円に満たない
世帯では、負担割合は19.4%に上り、低所得者ほど保険料負担が重く、保
険料を払うのが困難な実態が浮き彫りになっています。
「国保が高く、払えない」
「何とか払える程度にならないか」などの声が充満
しています。
本市の23年度実績では、国保税の軽減世帯の割合は、実に41.1%、4割
を超えたのです。
4
国保税の負担は、大変な「重さ」だと思いますがいかがですか。
こうした状況のなかで、国保税の滞納額は8億7700万円余となっていま
す。どれくらいの世帯が滞納となっているのでしょうか。この滞納額の多さ、
その要因をどのようにお考えですか。
市の市税滞納0作戦、市税衆望対策アクションプランでは、滞納処分の強化
のみが謳われていますが、
「払える保険税」という観点も重要ではないでしょう
か。
平成22年度は全国的にも現年度分収納率が向上しました。本市でも、平成
21年度88.2%と90%をきっていたものが、平成22年度には90.1
6%、平成23年度には90.77%となったのです。
厚生労働省は、その主要な要因を「保険料の減免措置を拡大したこと」を挙
げています。すなわちリストラや非自発的失業者に対して給与所得を3割とし
て計算するようにしたことです。本市での、この減免対象者はどの程度おられ、
その減免額はどの程度でしょうか。
少ない収入のなかから約2割が国保税のために支出しなければならないとい
うのは酷です。
「払える保険税」減免措置の拡充、保険税の引き下げこそ大切で
すがどのようにお考えでしょうか。
国保税の引き下げのためには、国保の総収入に占める国庫負担を引き上げる
ことが最も重要です。1984年には約50%が国庫負担でした。それが半分
程度になってきたのです。国に強く要望することを求めます。
同時に、平成23年度が大きく黒字となったこと、市の手厚い援助がなけれ
ば成り立たない制度あるため一般会計からの繰入を増やすことなど、により来
年度保険税を引き下げることを求めますが、その決意をお聞かせ下さい。
関連して、「資産割」について伺います。
国保税は「所得割」
「資産割」
「均等割」
「平等割」の四つから成り立っていま
す。私は「資産割」について疑問を持っています。一般的に負担を求めるとき
「資産」を考慮すること理解できます。
しかし、国保の資産割の基準は、
「資産割」とは言いますが、その世帯の資産
状況を全体として評価しているものではありません。本市が課税する土地およ
び建物の固定資産税が基準です。どれだけ現金や有価証券等を持っていても評
価されないのです。また、市外にどんな立派な土地・建物を持っていても同様
です。このことは確認できますね。
以前国保は、農林水産業者や自営業者が加入割合の多くを占めていました。
営業範囲も狭く、一定の生産手段的要素が強く「資産」を評価する根拠となっ
5
ていたのでしょう。
しかし、現状とは大きく異なっているのではないでしょうか。本市の国保加
入世帯の職業別割合はどの程度で、その推移はどのようになっていますか。農
業者や自営業者の割合は大きく減少しているのではないでしょうか、尋ねます。
ここで旧浅羽町地域、特に幸浦地域での現状を訴えます。よく考えていただ
きたいのです。
土地・建物はあるが、年金のみの収入の方も多くおられます。その年金もこ
の4月にも支給額は減りました。10月から年金支給額がまた減る予定でした
が、国会の状況から延期になりました。しかし、2.5%年金はもらいすぎて
いるとして段階的に減額する方向はかわりません。
他に収入がないのですから、このわずかな年金からいろんな支払が必要なの
です。
この4月介護保険料が上がりました。23年度からは都市計画税が新たに課
税されました。固定資産税が3割程度上がったのと同じです。それに「国保の
資産割」です。土地があるだけで何の収入もない、それなのにこんなに負担が
多くなる。不況のなか、土地を手放そうと思ってもなかなか売れない状況が続
いています。
昨年の東日本大震災以後、津波被害と関連し、土地の価値は極端に下がりま
した。ある業者の方の話しでは、移転を考え土地・建物を担保に借り入れを銀
行に相談したが、担保価値はないとの返事に目の前が真っ黒になったとのこと
です。
「このようなもとでも資産として課税の評価をするのか」と怒りの声も上が
っています。
本市における「資産割」は、医療分で30.0%、支援分で4.1%、介護
分で4.5%ですが、この「資産割」による国保税の収入はどの程度ですか。
伺います。
全国的にも、この資産割については引き下げる方向にあると言われています。
例えば、群馬県太田市は、今年度より資産割を廃止し、平等割の減額も含め、
一世帯あたり1万2千円を引き下げたのです。医療分ではこれまで資産割が1
5.0%、支援分では7.0%課せられていましたが、この資産割を0%とし
たのです。
このような例に学び、資産割を廃止する、縮小することの検討求めますがい
かがですか。
以上質問といたします。明確な答弁をよろしくおねがいいたします。
6