目 次 ご挨拶 3 1.環境保全に 環境保全に関する理念 する理念と 理念と方針 4 1.1 RC 基本方針 1.2 RC 全社方針 1.3 清水・千葉環境方針 2.環境マネジメント 環境マネジメントに マネジメントに関する状況 する状況 6 2.1 安全・衛生・環境を推進する為の社内体制 2.2 業務計画(COTs) 2.3 ISO14001 環境管理活動 2.4 環境コミュニケーションの状況 2.5 環境に関する規制遵守の状況 2.6 環境に関する社会貢献活動の状況 3.環境対応型製品の 環境対応型製品の開発 11 3.1 Suva® -フレオン®に替わる地球環境対応の冷媒スーヴァ® 3.2 デュポングループによる次世代冷媒の開発 3.3 Vertrel® - 環境にやさしいハイドロフルオロカーボン系特殊溶剤バートレル® 3.4 新世代フッ素系溶剤デュポン TM バートレル®スープリオン TM 4.環境負荷低減の 環境負荷低減の取組み 取組み 12 4.1 エネルギー消費量の低減 4.2 大気への排出の低減 4.3 水質汚濁防止 4.4 廃棄物等の排出削減 4.5 製品・サービス等の提供での環境負荷の低減 4.6 輸送に係る環境負荷の低減 4.7 グリーン調達の推進 5.化学物質の 化学物質の安全管理 19 5.1 MSDS(製品安全データシート) 5.2 イエローカード(緊急連絡カード) 6.安全衛生管理 19 7.会社概要・ 会社概要・会社沿革等 21 表紙写真は 表紙写真は 2009 年に清水工場 西側に に建設された 西側 建設された生産管理棟 された生産管理棟。 生産管理棟。 左側に 左側に製造フ 製造プラントが ラントが遠望される 遠望される -2- ご挨拶 代表取締役社長 三井・デュポンフロロケミカル株式会社は、技術を基盤とするサイエン スカンパニーとして世界をリードする米国デュポン社と、化学のちからで 夢を形にする総合化学会社の三井化学株式会社との折半出資のジョイン トベンチャーです。1963 年 4 月の会社設立以来、フッ素樹脂テフロン®を はじめとするフッ素科学事業の先駆者として、デュポン社の高い製品開発 力と、三井化学の生産技術力が融合されたハイブリッド ハイブリッド企業 ハイブリッド企業としての強み 企業 を最大限に生かし、世界の最先端分野をリードする、お客様の成長に貢献 するベストパートナーを目指して邁進してまいりました。 本年は当社創立 50 周年となります。弊社の主力工場である清水工場 は 1965 年の操業開始以来、約 48 年にわたり静岡市においてフッ素樹脂等 の生産を続けて参りました。これも静岡市並びに近隣地区の皆様の多大な ご支援御協力の賜物であり、厚く御礼申し上げます。地域活動振興を願い ささやかながらテント 10 張を地元自治会に寄贈させていただきました。 今 井 和 典 当社は、如何なるビジネス環境の中にあっても絶対に妥協しない価値体 系「 「コアバリュー」 コアバリュー」として、安全・衛生・環境の最優先、高い倫理基準の 遵守、社員の人格・能力の尊重を据え、特に“ “環境との 「地 環境との調和 との調和” 調和”に注力し、 球環境は祖先から譲り受けたものではなく、我々の子孫から借り受けたも のである」 という考え方を反映させた環境課題への取組みを進めています。 一例を挙げますと当社ではフッ素化学品製造業者としての特色を活かす形 で、国内で廃棄される機器からの排出フロン類を一般的な破壊処理だけで なく資源化処理(再利用)も選択できるようにしており、RRD*1 事業と称 する環境負荷低減活動により微力ながら循環型社会形成への貢献を致して おります。 近年、化学工場で爆発火災事故が相次ぎ当該プラントでは文字通り操業 継続の危機に直面しています。当社でも安全安定運転の確保が最優先の経 営課題であると認識し、安全活動の推進に取り組んでおります。 特に本年は現場力アップとして異常事態対応訓練(プロセス KY*2)の導 入・ルーチン化及び漏洩訓練実施による緊急事態対応力強化を図ります。 5ゼロ*3 については我々の大目標が”The Goal is Zero”(与えられた目標 として Zero を達成)である事に変わりはありませんが、本年はボトムア ップ活動の活性化を図る為にこれに”The Choice is Zero”(自分達で選んだ 以上は自分達で実践して Zero を達成)を加えました。安全は与えられる もの、やらされるものではなく自分自身の選択であるという意味をこめて 従業員の意識向上を図っています。 当社の環境保全活動と成果をまとめたこの「環境報告書 2013 年版」 をお読み頂き、当社へのご理解を頂くとともに、今後の活動に向けて 皆様からの支援と率直なご意見をお寄せいただければ幸いに存じます。 2013 年 6 月 *1:フロンの Recovery(回収) 、Reclamation(再資源化)、Destruction(破壊)を言います。 *2:操業中に発生する可能性のある異常現象(温度・圧力・流量・液面等の変化等)を想定し、そのあらゆる原因 (危険予知)や起こりうる結果、処置を検討する事で、異常現象の予知能力と対応力の向上を図る活動です。 *3:『5 ゼロ』とはデュポングループの定める定義で、プロセス事故“ゼロ”、環境事故“ゼロ” 、物流事故“ゼロ”、 社員の勤務中の記録に残る災害“ゼロ” 、協力会社員の勤務中の記録に残る災害“ゼロ”の5つを言います。 -3- 1.環境保全に 環境保全に関する理念 する理念と 理念と方針 1.1 RC 基本方針 当社は 当社 は 1998 年から本格的 から本格的に 本格的にレスポンシブル・ レスポンシブル・ケア( ケア(RC という) という)活動を 活動を実施しています 実施しています。 しています。2013 2013 年 に改定された 改定されたRC されたRC基本方針 RC基本方針を 基本方針を以下に 以下に示します。 します。 2013/1/1 改訂 代表取締役社長 今井和典 RC基本方針 RC 基本方針 私 たちは、 たちは 、 地球と 地球と 地域の 地域 の 環境を 環境 を保護し 保護 し 人 の 安全と 安全 と 健康を 健康 を確保する 確保 する為 する 為 、『 基本理念』 基本理念』 と 『 行動指針』 行動指針 』 を定 め 、 レスポンシブル ・ ケア ( RC ) 活動を 活動を 推進します 推進 します。 します 。 【 基本理念 】 三井・ 三井 ・ デュポンフロロケミカル 株式会社は 株式会社は 、 環境 環境 ・ 安全 安全 ・ 健康の 健康 の 確保 および品質 および 品質の 品質 の 改善・ 改善・ 向上が 向上 が 経営の 経営 の 基盤であることを 基盤 であることを認識 であることを認識 し 、 地球環境等に 地球環境等 に 配慮した 配慮した技術 した 技術 ・ 製品 ・ サービス を提供し 提供 し、 以 って 持続的発展可能な 持続的発展可能な 社会構築 に 貢献します 貢献 します。 します 。 生産活動に 生産活動に 伴 う 事故・ ・ 災害発生 ゼロ を 目指 します 。 事故 【 行動指針 】 保安 防災 開発 から廃棄 から 廃棄に 廃棄に 至 る 各段階 において 、 環境・ 環境・ 安全 ・ 健康 ・ 品質 を 考慮し 考慮し 、 またお客様 またお 客様に 客様に 満足 していただける技術 していただける 技術 、 製品 およびサービス およびサービスを サービス を提供 します 。 物流活動を 物流活動 を 伴 う 事故 ・ 災害発生ゼロ 災害発生ゼロ を 目指 します 。 製品安全性 & サービス 労働 安全衛生 法 の 遵守 国内外 の法規制 を 遵守 し 、政府や 政府や 地域行政の 地域行政の施策 及 び 国際的な 国際的な 取 り 決 めに協力 めに協力 します。 します。 環境 保全 物流 安全 “ 全 ての怪我 ての怪我 や 職業病 は 防 ぐことが できる” ” という 信念 のもとに 、 できる 社員 および協力会社員 および 協力会社員の 協力会社員の 労働災害 労働災害 ・ 職業病ゼロ 職業病ゼロ を 目指 し 、 体 と 心 の 健康増進を 健康増進を 推進し 推進し ます 。 事業活動 に 伴う 廃棄物 や エミッションの エミッション の リデュース、 リデュース、 資源の 資源 の リユースや リユースや リサイクル、 リサイクル、 省 エネルギー 等 を 積極的 に 図 り 、 地球 に 優 し い 企業 を 目指し 目指し ます 。 社会 への 貢献 & 信頼の 信頼の向上 地域社会 とのコミュニケーション との コミュニケーション を 推進し 推進 し 、 貢献を 貢献を 通 じて 相互 信頼関係 を 構築し 構築 し ます 。 全員が 全員 が 上記7 上記 7項目の 項目 の行動指針の 行動指針 の重要性を 重要性 を理解し 理解 し、日 々の 業務を 業務 を遂行し 遂行 し改善を 改善を図 ります (注) レスポンシブル・ ・・・… レスポンシブル・ケア(Responsible ケア(Responsible Care)とは Care)とは ・・・… 化学工業界では、化学物質を扱うそれぞれの企業が化学物質の開発から製造、物流、使 用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至る全ての過程において、自主的に「環境・安全・ 健康」を確保し、活動の成果を公表し社会との対話・コミュニケーションを行う活動を展 開しています。この活動を『レスポンシブル・ケア(Responsible Care)』と呼んでいま す。 (日本化学工業協会) -4- 1.2 RC 全社方針 当社では年度末に開催される RC 委員会にて、その年の RC 実施結果(安全・衛生・環境保全活動) のレビューを行い、これに基づき翌年度の RC 全社方針を審議決定しています。以下に 2013 年度 の RC 全社方針を示します。各部署ではこの内容を自部署に展開し、一年間の活動を推進します。 2013年度 年度 RC全社宣言 全社宣言 -ボトム・ ボトム・アップ元年 アップ元年元年 共生型を目指した全員参画の安全活動 ボトム・アップ活動とトップ・ダウン活動 - 職場にあった活動の選択・改良 - 安全関連の改善提案と実行 安全ルール 安全 安全ルール ルール 安全ルール - 「選択」に重点化した対話 プロダクトスチュワートシップ (PS)対応組織のリンク強化 PSレビューによる弱点摘出と 改善対応の完結 を 遵守 を遵守して 遵守して して 遵守して 労働災害を 労働災害 労働災害を を 労働災害を 撲滅します 撲滅 撲滅します 撲滅します します ZERO 安全安心な 安全安心 安全安心な な 安全安心な 製品と 製品 製品と サー 製品ととサー ビスを ビス ビスを を提供 提供 ビスを します します 50 異常状態への対応訓練によ る緊急事態対応力の強化 職務規律に重点化した安全 監査 MDF型設備保全プログラム の整備・継続 PSM活動 活動/ 活動 PSM PSM活動 活動/ 活動/ 現場力強化 現場力強化 により安全 により により安全 安全 により安全 操業を 操業 操業を 操業を を継続 継続 します します 環境を 環境 環境を を大切 大切 環境を にします にします 安全に 安全 安全に に運 運び び 安全に ます ます 物流災害発生時の緊急対応 力の向上 安全物流の勉強会・対話を通 じて災害発生防止 社長 今井 和典 2013年 2013年1月1日 社会に 社会 社会に に信頼 信頼 社会に されます されます 環境にやさしい製品・サービス の提供 産業廃棄物・エミッション削減 地域ボランティア活動を 通じて社会へ貢献 1.3 清水・ 清水・千葉環境方針 清水工場及び千葉工場は ISO14001 環境管理システムを運用しており、清水工場の環境方針、千葉工 場運営方針(千葉工場は三井化学市原工場内にあり市原工場全体として活動)を以下に示します。 -5- 工場運営方針 ◆安全をすべてに 安全をすべてに優先 をすべてに優先し 優先し、環境、 環境、安全・ 安全・労働衛生の 労働衛生の継続的改善を 継続的改善を図り、無事故・ 無事故・無災害を 無災害を 達成する 達成する。 する。 ◆品質の 品質の継続的改善を 継続的改善を図り、お客様が 客様が安心、 安心、満足、 満足、信頼する 信頼する製品 する製品と 製品とサービスを サービスを提供する 提供する。 する。 ◆グローバルに グローバルに展開する 展開する三井化学 する三井化学の 三井化学の生産拠点の 生産拠点の中核として 中核として、 として、徹底した 徹底した三現主義 した三現主義を 三現主義を実践し 実践し、 競争力の 競争力の維持・ 維持・強化を 強化を図る。 を工場運営の 工場運営の基本とする 基本とする。 とする。 私どもは、 どもは、全員周知・ 全員周知・全員参加のもと 全員参加のもと強 のもと強い現場力を 現場力を発揮し 発揮し、次の事項に 事項に機動的に 機動的に取り組む。 1.すべての法令 すべての法令、 法令、協定及び 協定及び社則を 社則を遵守し 遵守し、誠実に 誠実に行動する 行動する。 する。 2.保安防災、 保安防災、安全・ 安全・労働衛生活動へ 労働衛生活動へ自主的に 自主的に取組み 取組み、全員の 全員の創意工夫により 創意工夫により、 により、受容できない 受容できないリスク できないリスクを リスクを 低減する 低減する。 する。 3.環境汚染の 環境汚染の予防及び 予防及び環境負荷の 環境負荷の削減に 削減に努め、廃棄物の 廃棄物の3R、省資源 R、省資源、 省資源、省エネルギー、GHG エネルギー、GHGの 、GHGの削減 を推進する 推進する。 する。 4.工場活動の 工場活動の透明性を 透明性を確保し 確保し、積極的にお 積極的にお客様及 にお客様及び 客様及び地域との 地域とのコミュニケーション とのコミュニケーションを コミュニケーションを図る。 5.工場マネジメントシステム 工場マネジメントシステムを マネジメントシステムを確実に 確実に運用するとともに 運用するとともに、 するとともに、定期的に 定期的に見直し 見直し継続的改善を 継続的改善を図る。 6.コンビナート連携及 コンビナート連携及び 連携及び工場革新活動 工場革新活動を 革新活動を通じ、国内最強の 国内最強のコストセンター化 コストセンター化を推進する 推進する。 する。 201 2013 年 4 月1日 三井化学株式会社 市原工場 工場長 飯田 司 2.環境マネジメント 環境マネジメントに マネジメントに関する状況 する状況 2.1 安全・ 安全・衛生・ 衛生・環境を 環境を推進するための 推進するための社内体制 するための社内体制 生産・品質・安全・環境を管掌する常務執行役員を任命し、環境保全、保安防災、労働安全衛生、製品 安全性等のレスポンシブル・ケアに関する業務を所管しています。当社の安全・衛生・環境保全活動 は各部署が責任を持って実施しますが、部門横断の体制として RC 委員会、PS 委員会、環境マネジメ ントレビュー、生産保安実績検討会、安全衛生委員会、PS ネットワーク、工場報告会等があります。 社長 RC 委員会 RC 担当 LT メンバ メンバー 本社・ 本社・営業所 MDF PS 委員会 委員長;社長 委員;リーダーシップチームメンバー 及び指名者 千葉工場 テクニカルセンター 委員長;製造部門担当 常務執行役員 委員 ;各部門長(又は指名者) 清水工場 管理部門( 管理部門(清水サイト 清水サイト) サイト) ・業務計画 業務計画(COTs) 〉 業務計画(COTs)〈 (COTs)〈〈RC 〈RC/ RC/SHE 含む〉 ・環境 環境マネジメントレビュー 環境マネジメントレビュー・ マネジメントレビュー・安全衛生委員会 ・生産保安実績検 討会・ 討会・PS ネットワーク・ ネットワーク・環境/ 環境/安全衛生専門委員会他 -6- (1)RC 委員会 最高意思決定機関として、RC 委員会を設置しています。社長が RC の最高責任者とし て RC 委員会を主宰し、全経営陣(リーダーシップチームメンバー及びその指名者)が委 員として出席します。年 1 回以上(通常年度末)開催し、その年の RC 実施結果(安全・ 衛生・環境保全活動、製品安全、物流安全、及び地域との共生)のレビュー、これに基づ く翌年度の RC 全社方針の審議決定を行っています(2013 年度 RC 全社方針参照 5 頁) (2)PS 推進組識 当社のプロダクトスチュワードシップ活動全体のアップグレードを目的に、RC 委員会 の下部組織として「MDF PS 委員会」が 2011 年に設置され、実行方針を協議・決定し 活動へのガイダンスを行っています。又 MDF PS 体制における実務レベルでの活動を 推進する社内ネットワークとして、2012 年に「PS ネットワーク」が委嘱されました。 ‘12 年はプロダクトスチュワードシップのサイクリックレビューを導入し 4 製品分野に ついてレビューを実施しました。又新規製品の販売開始前 PS レビューも行いました。 (3)内部監査体制 社内各部署の RC 推進委員による年一回の内部監査と、生産・品質・安全・環境担当 役員が行う、経営的視点からの年2回の全体監査即ち、業務計画(COTs)ヒアリングの 2 段階方式で監査の充実を図っています。 2.2 業務計画(COTs) 業務計画(COTs) 当社では年初に立案された業務計画(C Critical Operating Tasks)に従って、各部署の年間業務が 実施・管理されます。この COTs は Core Value(安全・環境・衛生・倫理・人権)、Sustainability(品 質、コスト等)、Asset/People(人材育成、工場計画)、Growth(新製品開発)の、4つのフォー カスエリアに大分類され、夫々のエリアについて施策が展開されます。第一番目の項目が SHE(安 全・環境・衛生)であり、これについてはレスポンシブル・ケアを含めた SHE の観点より、その年 度で緊急度の高い全社にわたる年次テーマが選定されます。このテーマが各部署にブレークダウ ンされ、各部署は自部署の年次計画を策定し、安全・環境・衛生活動を積極的に進めています(2013 年度 RC 全社方針参照) 。2011 年より各部署の環境マネジメントプログラムがCOTs の一環と して評価されることとなりました。 2.3 ISO14001 環境管理活動 清水、千葉工場では夫々2001 年 3 月及び 8 月にレスポンシブル・ケア活動推進ツールの一つと して、環境マネジメントシステムの国際標準規格である ISO14001 を LRQA ジャパン(清水)及 び KHK(千葉)より認証取得しました。その後、2005 年に清水工場は ISO14001(2004 年度版) に移行しました(千葉は 2004 年に General Management System に統合) 。環境方針を達成する ため、又環境活動実績を継続的に改善するために、中長期的なゴールである環境目的を設定し環 境管理活動を実施しています。具体的には各部署(環境組織図参照)にて、年次の環境目標を達成 する為の施策を盛込んだ COTs を作成し、これに沿って年間計画の進捗を図ります。2013 年 6 月には 3 年に一度の LRQA 更新審査を受審しました。当年度の両工場の環境目的及び環境組織(清 水工場)を次に示します。 -7- 清水工場 環境目的 No 1 産業廃棄物の削減 2 地球温暖化ガスの削減 3 省資源・省エネルギーの推進 (通常生産量ベースにて) 環境汚染の予防 4 環 境 方 針 環 境 目 的 最終産業廃棄物量(RRD 除く)を、2015 年までに 2010 年の 15%を削減 する。 (実績:2010 年度 3,865t/年産廃量) 2015 年度までに 2010 年度の 10%削減 (年間排出量を 91,800 トン/年に削減) (1) 不適合品を対前年比削減(FPFQY の向上) (2) エネルギー原単位を、対前年比 1.0%削減する。 土壌汚染物質(塩素有機化合物)除去の強化 千葉工場 環境目的及び 環境目的及び目標 No 1 環境目的 環境目標 (1) 環境負荷増加 環境負荷増加の の防止 ①アンチモン廃触媒処理 アンチモン廃触媒処理の 廃触媒処理のスピードアップと スピードアップと 安全な 安全な処理 ②環境負荷低減を 環境負荷低減を考慮した 考慮した、 した、移充填と 移充填と RRD プロジェクトの プロジェクトの作業立案と 作業立案と導入 環境負荷低減の 環境負荷低減の実現 清水工場環境組織図 テクニカルセンターと総合事務所はスコープ外組織になっていますが、スコープ管理組織と同様、 環境方針に沿った環境管理活動を推進しています。又、千葉工場は三井化学 市原工場の環境マネジ メント体制の一環で活動を行っています。 -8- 2.4 環境コミュニケーション 環境コミュニケーションの コミュニケーションの状況 環境・安全関係を始め、次の様な地域コミュニケーションを実施しました。 1)地元説明会の 地元説明会の開催 清水工場では環境保全に関して地元自治会と覚書を締結し、 これに基づいて三保地区の連合自治会長、各自治会長様に来 場頂き、工場の環境保全活動、新増設計画等について毎年説 明会を実施しコミュニケーションの促進を図っています。 2013 年は 6 月に約 30 名の方が来場され実施しました。また、 緊急時には当社内の地震避難場を地域社会(宮方三区殿)に提 当社テクニカルセンターでの地元説明会 供する事になっており、毎年、近隣自治会の皆様の避難訓練 に協力させていただいております。 2)恒例の 恒例の地域清掃 清水工場では、地域社会との繋がりを行動で示し、共存共 栄を自覚するため工場廻り(三保ふれあい広場、工場周辺) の清掃活動を行っています。毎年約 120 人の社員及び協力会 社社員が参加します。2013 年は 11 月頃予定されています。 三保ふれあい広場の清掃活動 3)ISO14001 活動に 活動に基づく地域住民等外部関係者 づく地域住民等外部関係者との 地域住民等外部関係者とのコミュニケーシ とのコミュニケーション コミュニケーション 清水工場周辺の住民の方からの環境に関する問合せについては、当工場の ISO14001 環境管理シ ステムに対応を規定し、原因調査、設備改造等問題点への対処は誠実かつ迅速にこれを実施してい ます。又必要な場合、問合せ者来場時の工場設備への現場確認、工場境界の環境測定(騒音)等も行 いました。 4)地域防火競技会 静岡市防災協会主催の消火競技大会が例年開催され、毎回参加しています。2012 年度は屋内消火 栓操法の部で優勝、水消火器(女子の部)で優勝、水消火器(男子の部)で 6 位入賞と優秀な成績 をおさめることが出来ました。今後とも消火操法の技量向上に努力します。 5)防災訓練 製造設備から原料の高圧ガ スが漏洩したという想定で、 例年清水全サイトが合同して ガス漏洩防災訓練を行ってい ます(’12 年は 11 月実施) 。ま た、毎年9月の防災の日には 両工場にて総合地震防災訓練 清水 ガス漏洩全社総合訓練(安全の日) 千葉 防災訓練(拡散防止の為の水幕展張) 又その外に消防防災訓練(夜間、日中)、緊急動員召集を目的とした携帯電話による一斉通報シス テム訓練等を実施しています。千葉でも地震による化学物質漏洩を想定して毎年 5 月頃に三井化 -9- 学市原工場との合同防災訓練を行っています。 6)地域社会 地域社会・ 社会・活動への 活動への協力 への協力 グランドゴルフその他地元のスポーツ振興の為に 清水工場のグランドや、市原工場のグランド、体育 館が貸し出されています。毎年夏に催される三保生 涯学習交流館 羽衣大学では清水工場グランドを使 用するグランドゴルフコース実施についてお手伝い をしています。又、清水区三保地区の夏祭、御穂神 社例祭、公園の植栽等に協賛しています。又地域教 三保生涯学習交流館 羽衣大学のグランドゴルフ 育活動への協力として静岡県立清水南高等学校中等 部や地元小学校(及び保護者)対象の工場見学会、静岡市立清水桜が丘高等学校生徒の職場体験 等が 2013 年夏に予定されています。 7)社外表彰 清水工場では労働安全の向上を常に心がけており下記の様な表彰を受けました(近年のみ)。 受賞年 表彰内容 授与者 ’09 高圧ガス優良製造保安責任者等個人表彰計 3 件 静岡県高圧ガス保安協会 ’10 保安功労者等個人表彰計 2 件 静岡県高圧ガス保安協会 ’11 優良製造保安責任者、優良ボイラー技能者計 4 件 静岡県高圧ガス保安協会他 ’12 高圧ガスの安全操業 静岡県知事褒章の受賞 静岡県知事 (知事褒章は過去 10 年以上大きな事故を起していない企業を対象に幾つかのマイルストーン が達成出来てのみ受賞出来るものです。 ) 2.5 環境に 環境に関する規制遵守 する規制遵守の 規制遵守の状況 当社は RC 基本方針に法の遵守を行動指針として掲げており、当然の義務として環境に関する法 規制を遵守しています。2012 年度の活動に関しても大気汚染物質排出、水質汚濁、騒音、悪臭、 エネルギー使用等環境に関する法規制違反件数は、清水、千葉工場共ゼロでした。 2.6 環境に 環境に関する社会貢献活動 する社会貢献活動の 社会貢献活動の状況 清水工場では静岡市環境保全推進協力会、静岡県産業廃 棄物協会等の主催する清掃奉仕活動、産業廃棄物不法投棄防 止パトロールに例年参加しています。また、ボランティア活 動として、2013 年 2 月の三保の松原名勝保存会の松の 下枝切り、5 月の名勝三保松原クリーンアップ大作戦、6 月 三保の松原名勝保存会の下枝切り に行われた環境保全推進協力会主催の三保の松原の松の下 草刈り、三保海岸の清掃奉仕活動等へ延べ 50 名以上の当社 社員等が参加し環境保全活動に微力ながら貢献しました。 又、千葉工場では三井化学が毎月実施する市原工場前の国 道 16 号線清掃に年 2 回参加し、地域の環境保全に協力して います。 三保の松原の松の下草刈り -10- 3.環境対応型製品の 環境対応型製品の開発 3.1 Suva® -フレオン®に替わる地球環境対応 わる地球環境対応の 地球環境対応の冷媒スーヴァ 冷媒スーヴァ® スーヴァ®は HCFC-22 等に替わるデュポングループが提供する HFC 系代替品で、環境への影響、安全性、使い易さ等の厳しい評価をクリア した製品です。スーヴァ®134a、スーヴァ®HP62、スーヴァ® 407C、スーヴァ®410A等は全てハイドロフルオロカーボン冷媒 スーヴァ®134aサービス缶 より構成され、塩素原子を含んでおりませんので、オゾン層を破壊しま せん。主な用途は以下の通りです。 スーヴァ®134a:空調機器、カーエアコン等の冷媒 スーヴァ®HP62:主として冷凍機、ショーケース用の冷媒 スーヴァ®407C :主として業務用のエアコン用冷媒 スーヴァ®410A:主として家庭用及び業務用のエアコン用冷媒 スーヴァ®HP62補充用ボトル製品 3.2 デュポングループによる デュポングループによる次世代冷媒 による次世代冷媒の 次世代冷媒の開発 デュポンは環境的に更に持続可能な冷媒に最新のイノベーションを導入 すべく、サイエンスとテクノロジーにリーダーシップを発揮してきました。 その証がオゾン破壊係数(ODP)が 0 で GWP(地球温暖化係数)の低いデュ ポン TM オプテオン®ファミリーです。デュポン TM オプテオン®冷媒は、空 調と冷凍用途について性能、環境的持続可能性、安全及びコストについて 最適のバランスを与えるものです。オプテオン®YF(ハイドロフルオロオ レフィン HFO-1234yf)は、自動車エアコン用の高 GWP 冷媒を段階的に 廃止させる欧州の自動車エアコン指令(MAC Directive)に合格する為に 開発されました。オプテオン®YF は GWP が 4 と低い為欧州 MAC 指令を クリアー出来ます。オプテオン®YF は HFC-134a と比較して類似の運転条 件となる為、HFC-134a 用途で微燃性が許容出来る場合は全て代替出来る 可能性があります。又デュポンでは現在、家庭用・業務用エアコン、商業 冷凍機用冷媒の開発も進めています。当社はこれからもデュポン社と協力 して、地球環境保護に対応した新製品の開発に向け積極的な取り組みを展 (右写真上:オプテオン®YF 100Kg 容器) 開していきます。 オプテオン®による商業冷凍システム試験 3.3 Vertrel® - 環境にやさしい 環境にやさしいハイドロフルオロカーボン にやさしいハイドロフルオロカーボン系特殊溶剤 ハイドロフルオロカーボン系特殊溶剤バートレル 系特殊溶剤バートレル® バートレル®シリーズの基幹製品バートレル®XF は、パーフルオロカーボン、 HCFC、塩素系溶剤等を使用している分野における溶剤代替品です。こ の製品は環境への影響が小さい(オゾン破壊係数がゼロ)、安全性が高 い(不燃、低毒、安定性良)、優れた特性(分散性、速乾性、選択的溶 解性、臭いがマイルド、材質との適合性)、経済的(安定性、廃液が少 バートレル®XF15kg 製品 なく、低コスト)等の特徴を活かして、さまざまな分野で使われています。 -11- 主な用途としては、 ・溶媒、分散剤・・・・フッ素系潤滑剤の溶媒、分散剤用(バートレル®XF-UP) ・洗浄剤・・・・・・ 微粒子除去、脱脂、すすぎ乾燥、表面の拭取り(ウェッ トワイパー:精密洗浄用、原子力発電所向け)等に ・水切り乾燥剤・・・・・・酸洗い、表面処理等、水洗後の乾燥に ・その他・・・・・・・・熱媒体用、反応溶媒、噴射剤を混合した消火剤組成用 バートレル ®XF-UP15kg 製品 なお性能を更に強化するため、第二、第三の成分を添加した各種混合 製品をバートレル®シリーズとして品揃えしています。 3.4 新世代フッ 新世代フッ素系溶剤 フッ素系溶剤 デュポン TM バートレル®スープリオン TM デュポンTMバートレル®スープリオンTMは、フッ素科学品のリーディング カンパニーであるデュポン社が、世界で初めてフッ素科学品を開発してか らの80年以上にわたる経験と、安全・環境に妥協を許さないポリシーの下 で開発した、全く新しいフッ素系溶剤です。パフォーマンス、環境・安全、 経済性を見事に調和させた、ヒトと地球との共存のあるべき姿に最も近づ いた新世代フッ素系溶剤です。物理的性質は従来のフルオロカーボンの特 長である高密度、低表面張力、低粘度を受け継ぎ、広い温度域において流 体として使用出来るため、その優れたパフォーマンスをより多くの分野で新世代バートレル®プラント竣工式 発揮します。 オゾン破壊係数(ODP):0 地球温暖化係数(GWP):<10 沸点:110℃ 引火点、空気中の燃焼範囲:無し 許容濃度:500 ppm 用途:・脱脂洗浄剤 バートレル®スープリオン TM15kg 製品 ・有機溶剤と混合する不燃化剤として ・フッ素系オイル、ポリマー塗布時の希釈溶媒、同塗布後の メンテナンス時の除去剤 ・静電気による微粒子付着時の微粒子除去剤 なお熱媒体・テスト媒体用途にデュポンTM バートレル®シネラTMを 販売しています。 バートレル®シネラ TM15kg 製品 4.環境負荷低減の 環境負荷低減の取組み 取組み 当社では生産設備を持つ事業所としては清水工場と千葉工場があり、立地環境が異なりますので以 下のデータは工場別に纏めてあります(グラフで清水工場、千葉工場を夫々清水、千葉と略記)。 4.1 エネルギー消費量 エネルギー消費量の 消費量の低減 改正省エネ法により 2011 年から従来の工場単位(清水工場)の規制から事業所単位の規制に変 更されました。これにより本社・営業所を含む全社活動の省エネが求められ一層の管理強化が要求 -12- されています。特に第一種エネルギー指定管理工場である清水工場は、省エネ法に従って、エネル ギー原単位の対前年比1%削減を達成すべく、省エネルギー委員会を設置し、又清水工場環境方針 に「省エネルギーの推進」を挙げて、全部署で削減に取り組んでいます。2012 年はスチームトラップ 定期点検・不良品交換により原油換算約 130kl/年、物流倉庫の老朽化した水冷式チラーを高効率の 個別空冷式空調機に更新し約 180kl/年、低温期の再冷水温度の温度設定を 22℃から 20℃にして現 場の冷凍機電力、ポンプ電力を低減し約 90kl/年の計約 400kl/年の省エネルギーを達成しました。 事務部門では昼休みの消灯徹底、空調温度管理の徹底等身近な所から実行しています。千葉工場の 立地する三井化学市原工場でも同様に「省エネルギーの推進」を工場運営方針に挙げ、施策を実行し ています。千葉工場は 2009 年以降は生産品目の変更によりエネルギー消費量を始めとする各環境 負荷は減少しましたが、生産量減により原単位が変動しています。なお東京本社は政府の夏季節電 要請に対し、対 2010 年比 20%減を目標とする「MDF 節電行動計画」を実行し、2011 年及び 2012 年は節電目標を達成しました。又 2013 年も引き続き本計画を実施します。 (以下グラフデータは各 年 1~12 月集計) 50,000 25,000 0 '0 8 '0 9 '10 ' 1 1 ' 12 5,00 0 2,50 0 0 '1 3 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 年度 重 油消 費 量 原単 位 指 数 年度 電 力消費 量 200% 180% 160% 140% 120% 100% 80% 60% 40% 20% 0% 原単 位指数 千 葉 電 力 消 費 量 ( '13: 13 : 予 想 ) 清 水 総 エ ネ ル ギ ー(原 油 換 算 ) 消 費 量 ( ' 13 : 予 想 ) 3 0,00 0 10,000 0 消費量(kWh) 原油換算量(kl) 20,000 300 % 250 % 生産量原単位指数 ('07年度基準) 180 % 160 % 140 % 120 % 100 % 80% 60% 40% 20% 0% 30,000 2 0,00 0 200 % 150 % 1 0,00 0 100 % 50% 0 '0 7 '0 8 '0 9 '1 0 '1 1 '1 2 0% '1 3 年度 エ ネル ギー消 費 量 生産量原単位指数 ('07年度基準) ' 07 消費量(kl) 消費量(千kWh) 160 % 140 % 120 % 100 % 80% 60% 40% 20% 0% 生産量原単位指数 ('07年度基準) 7,50 0 75,000 生産量原単位指数 ('07年度基準) 清 水 燃 料 (原 油 換 算 )消 費 量 ('13 :予 想 ) 清 水 電 力 消 費 量 (' 13 : 予 想 ) '07 '0 8 '09 '10 '11 '12 '13 年度 原 単位 指数 電力消 費量 原 単位指 数 千 葉 総 エネ ルキ ゙ ー ( 原 油 換 算 )消 費 量 千葉 重油消費量( 重油消費量 ( ' 13 : 予想) 予想 ) ('1 3 : 予 想) 想) 7,500 140% 1 60 % 60% 2,500 40% 1 20 % 1 0,00 0 1 00 % 8 0% 6 0% 5,00 0 4 0% 20% 0 2 0% 0 0% 0% '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 年度 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 重油消費量年度 原単位指数 エ ネル ギー消 費 量 -13- 原 単位 指数 生産量原単位指数 ('07年度基準) 80% 1 40 % 原油換算量(kl) 消費量(kl) 100% 5,000 生産量原単位指数 ('07年度基準) 1 5,00 0 120% 4.2 大気への 大気への排出 への排出の 排出の低減 1)温室効果ガス 温室効果ガス排出 ガス排出の 排出の削減 地球温暖化対策推進法に規定される温室効果ガスで、清水工場で対象となるものは、購入電力 及びボイラーの都市ガス燃焼から生成する二酸化炭素(CO2)と、生産工程から排出されるハイド ロフルオロカーボン(HFC)です。当社では、蓄積された技術と装置設計・操作の経験を活かして、 HFC 類の大気放出の削減に取り組んできました。更に削減を進める為に、HFC 溶剤回収設備の 回収効率アップ、重合反応用原料の回収工程改善、酸中和用石灰石投入量の適正化/廃塩酸量の 削減による中和処理による二酸化炭素発生量削減等 ISO14001 環境管理活動を進めております。 尚、千葉工場は、建設当初から HFC の大気排出が極小になるよう設計・操作されていますので、 排出される温室効果ガスは主として購入電力等に起因する二酸化炭素です。千葉工場では生産品 目変更による生産量減により原単位が変動しています(下右図) 。 千 葉 温室 効 果 ガス 排出 量 ( C O 2 換 算 )(' )( ' 13 :予 想 ) 清 水 温 室 効 果 ガ ス排 出 量 (CO2 換 算 ) ( '1 3 : 予 想 ) 60% 40% 20% 0 8 4 0% '0 7 '0 8 '0 9 '1 0 '1 1 '1 2 400% 350% 300% 250% 200% 150% 100% 50% 0% 0 '1 3 '07 '08 年度 C O2 排 出 量 生産量原単位指数 ('07年度基準) 250 数('07年度基準) 80% 生産量原単位指 1 2 0% 1 0 0% (千トン) CO2(換算)排出量 CO2換算排出量(千トン) 12 500 '09 '10 '11 '12 '13 年度 CO2排出 量 原 単位 指 数 原単位指数 2)オゾン層破壊物質排出 オゾン層破壊物質排出の 層破壊物質排出の削減 オゾン層は地上 20~30kmのところにあります。それを地上に持ってくると約3mm(1 気 圧下)の厚さしかありませんが太陽光線に含まれる有害な紫外線を吸収し、人間や動植物をその 影響から守る重要な役割を果たしています。特定フロン等によってオゾン層が破壊され地上に達 する有害紫外線量が増加すると、皮膚ガンや白内障の増加のほか、生態系への悪影響の発生等が 懸念されます。 現在清水工場から排出されている主なオゾン層破壊物質は、製造原料の HCFC-22(ハイドロクロ ロフルオロカーボン)や冷凍機冷媒の HCFC-123(同左) 、製造工程で使用する HCFC-225cb(同左)です。 温室効果ガスの排出削減と同様に、継続的な努力により近年はほぼ削減限界に近くなっています が運転トラブルにより排出量が増加しないよう排出削減に努めています。なお千葉工場は生産品 目変更によりオゾン層破壊物質排出ゼロが可能となりました。 千葉 オゾン層破壊 物質排出量 ('13 : 予 想 ) 清 水 オ ゾン層 破 壊 物 質 排 出 量 ('1 3 : 予 想 ) 0 40 0% 25 0% 20 0% 15 0% 1 10 0% 50 % 0 '0 7 '08 '0 9 '1 0 年度 排出 量 '1 1 '1 2 0% '1 3 '0 7 原単 位指数 -14- '0 8 '09 '10 年度 排 出量 '11 '1 2 原 単 位指 数 '1 3 ('07年度基準) 30 0% 2 生産量原単位指数 35 0% 排出量(ODPトン) 1 3 ('07年度基準) 1 60 % 1 40 % 1 20 % 1 00 % 8 0% 6 0% 4 0% 2 0% 0% 生産量原単位指数 排出量(ODPトン) 1 清 水 ・S O x排 出 量 推 移 (' 1 3 : 予 想 ) 清水・ 清水 ・ NOx排出量推移 NOx排出量推移 ('13: ('13: 予想) 予想) 12 0% 120% 75 50 60 % 40 % 25 20 % 0 100% 排出量 排出量(( トン トン)) 排出量 排出量( (トン トン) ) 80 % 生産量原単位指数 生産量原単位指数(('06 年度基準 年度基準)) 15 10 0% 80% 10 60% 40% 5 20% 0 0% 0% '06 '0 6 '07 '0 8 '0 9 '10 年度 '1 1 '12 '13 '07 '08 '09 '10 年度 NOx排出量 S O x排 出 量 生産量原単位指数 生産量原単位指数('06 ('06 ('06年度基準 年度基準 年度基準)) 3)大気汚染物質(SOx,NOx) 大気汚染物質(SOx,NOx)の (SOx,NOx)の排出削減 '11 '12 '13 原単位指数 原 単位 指 数 硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)は呼吸器への健康被害を及ぼす恐れがあり、酸性雨 等の原因ともなります。清水工場ではボイラーの運転に伴って大気中に排出される SOx、NOx 等の環境汚染物質の排出量を把握し、規制、条例、及び地域協定を遵守し削減に努めてまいりま したが、更に 2006 年秋に、環境改善効率の高い都市ガスボイラーへ更新しましたので、2007 年 以降 SOx ゼロ、NOx の大幅削減が可能となりました。千葉工場については、三井化学市原工場 内にある為大気汚染物質の排出は市原工場全体として一元管理されています。 4)PRTR 法(化学物質管理促進法) 化学物質管理促進法)対象物質排出の 対象物質排出の削減 2001 年度より開始された「特定化学物質 清水 ・ P RTR 法対象物質排出( 法対象物質排出(& 移動 )量推移 ('13: '13:予 想) 180% 160% 140% 120% 100% 80% 60% 40% 20% 0% 100 50 0 '07 '08 '09 '10 '11 年度 移動・排出量 '12 の環境への排出量の把握等及び管理の改 善の促進に関する法律」(化管法)に基づき、 生産量原単位指数 ('07年度基準) 年間排出(&移動)量(トン) 150 排出量を把握し届出をすることになって いる 462 の指定物質のうち、直近の 2012 年度の清水工場の報告対象物質は 9 物質 で、取扱量は年間約 9,900 トンでした。こ のうち大気への排出量 17 トン、水域への '13 排出量 3 トン、事業所外への移動量 16 ト 原単位指数 ン計 36 トンでした(左図)。2009 年につい ては生産量減により原単位が悪化しました。2010 年以降の排出(&事業所外移動)量の減少は削 減努力の結果です。千葉工場については該当物質は 1 物質で取扱い量(約 0.2 トン)は少なく 環境への排出量はゼロ、移動量も僅少でした。今後も清水工場では排出量の低減に取り組んで まいります。 -15- 5)その他 その他の物質の 物質の環境への 環境への排出 への排出 清水工場では、環境(大気、水域)に排出されている ものの中に上記の範疇に入らない物質 (法規制対象 清水・ 清水・その他 その他エミッション排出量 エミッション排出量( 排出量('13: 13:予想) 予想) 200% 180% 160% 140% 120% 100% 80% 60% 40% 20% 0% 50 0 '07 '08 '09 '10 '11 '12 外)がありますが、それら物質の排出量の推移を左図 生産量原単位指数 ('07年度基準) 排出量(トン) 100 に示します。2002 年に新鋭設備による焼却処理を開 始して以来、それ以前と比べると大幅に改善された 状態を維持してきました。2009 年は世界同時不況に よる減産の影響で、排出量では減少したものの原単 '13 位では増加となりました。2010 年は焼却処理設備の 年度 排出量(トン) 原単位指数 稼働率が低下した為増加を余儀なくされましたが、 2011 年以降焼却設備の安定運転を図り排出率の削減に努めています。 4.3水質汚濁防止 水質汚濁防止 生産活動に伴って排出される排水量(雨水含む)及び水質汚濁防止法に従って測定している BOD(生物化学的酸素要求量)排出量を示します。清水工場では水使用量を減らす為に、ボイラー から発生するスチームを工場で使用後、凝縮水を回収し再度ボイラー供給水として再利用する等、 水使用量削減の対策を取っています。例年ボイラーに使用する約 5 万トンの内約 20%が回収再利 用水です。同様に千葉工場の排水量及び COD(化学的酸素要求量)排出量を示します。千葉工場で は COD 排出量は経年的に減少しています。 清 水 BOD排 BOD 排 出 量 推 移 清 水 排 水 量 推 移 (' 1 3年 3年 : 予 想 ) ( '13年 13 年 : 予想 ) 160 % 2 1 20 % 1 ,5 00 100 % 80% 60% 5 00 40% 排出量(トン) 排水量(千トン) 1 ,0 00 生産量原単位指数 ('07年度基準) 1 00 % 120 % 8 0% 1 6 0% 4 0% 2 0% 生産量原単位指数 ('07年度基準) 140 % 20% 0 0 0% 0% '07 '0 8 '0 9 '1 0 '1 1 年度 排 水量 '12 '08 ( ' 13 : 予 想 ) 0 600% 550% 500% 450% 400% 350% 300% 250% 200% 150% 100% 50% 0% 0 '07 '11 '12 原単位 指数 排出量(トン) 排出量(千トン) 1 00 '1 0 '13 1 生産量原単位指数 ('07年度基準) 1 000% 9 00% 8 00% 7 00% 6 00% 5 00% 4 00% 3 00% 2 00% 1 00% 0% '09 '12 千 葉 COD排 出 量 推 移 (' ('1 3 : 予 想 ) 千葉 排水量推移 '08 '10 '11 年度 BO D 排 出 量 原単位指数 2 00 '0 7 '09 '13 '1 3 '0 8 '0 9 '10 年度 '1 1 '12 '13 年度 C OD排 出 量 排水量 原 単 位指 数 -16- 原 単 位指 数 生産量原単位指数 ('07年度基準) '0 7 4.4廃棄物等 廃棄物等の 物等の排出削減 生産活動に伴って発生する産業廃棄物の最終処分量(搬出量)及び、再資源化量、再資源化率(再 資源化量/再資源化量を含む工場内での産廃総発生量、%)を図に示します。千葉工場では産廃と して埋立処分していた中和汚泥(酸性排水を中和処理した際に生成する固形物)を、路盤改良材と して再利用することに成功してから、ほぼ 100%の再利用率(数量として約 1,000 トン)を維持し ています。清水では廃棄物削減新五ヵ年計画を策定し石灰石槽中和汚泥、廃アルカリ、廃ポリマー の削減を図っていますが、特に石灰石槽中和汚泥については産廃ではなく有価品としてのリサイク 清水 廃棄処理の為の工場外 搬 出 量 ( '1 3 : 予 想 ) 清水廃棄物の 清水廃棄物 の再資源化量・ 再資源化量・ 率 ('13: ('13:予想) 予想) 100 25 0% 1 ,0 00 10 0% 80 再資源化量(トン) 15 0% 生産量原単位指数 ('07年度基準) 搬出量(トン) 20 0% 60 2,000 40 再資源化率(%) 4,000 2 ,0 00 20 50 % 0 0 '07 0 '08 '09 '10 '11 '12 '13 0% '0 7 '0 8 '0 9 '1 0 年度 '11 '12 '13 年度 再資源化量 工場 外 搬出 量 再資源化率 原単 位指 数 千葉 廃棄物の 廃棄物 の 再資源化量 ・ 率 千葉 廃 棄 処理 の 為 の 工 場 外 搬出 量 ( ' 1 3 : 予想 ) ( '13: 13 : 予 想 ) 6 0% 1 00 4 0% 100% 2,000 80% 60% 1,000 40% 再資源化率(%) 8 0% 再資源化量(トン) 最終処分量(トン) 1 00% 2 00 120% 3,000 1 20% 生産量原単位指数 ('04年度基準) 3 00 20% 2 0% 0 0 0% 0% '07 ' 04 '05 '06 '0 7 '0 8 '0 9 '10 '1 1 '1 2 '13 年度 工 場 外搬出 量 原単 位指 数 '08 '09 '10 年度 再資源化量 '11 '12 '13 再資源化率 ル使用を検討しています。清水工場の環境専門委員会では「分別回収の手順書」を作成し排出され る事業系一般ごみに含まれる再生可能なごみの分別回収を更に徹底すべく活動を行っています。又 ペットボトルの PP 製キャップを回収して、世界の子供にポリオワクチンを送る「ECOCAP 運動(キ ャップ 400 個が焼却処分されると 3kg の CO2が発生するが 800 個で子供一人の命が救える)」にも 参画しています。‘12 年の回収実績は約 24,400 個で 30 人分が購入可能になりました。 4.5 製品・ 製品・サービス等 サービス等の提供での 提供での環境負荷 での環境負荷の 環境負荷の低減 1)テフロン®樹脂用ファイバードラム 樹脂用ファイバードラムの ファイバードラムの再利用 清水工場より出荷されたテフロン®樹脂用ファイバードラムの内、再利用の可能なものはユーザ ーより回収して再利用し、廃棄物の削減を図っています。2012 年は約3万9千本をリサイクル使 用しました。これは約 60%のリサイクル率になります。 2)使用済み 使用済み冷媒の 冷媒の再資源化・ 再資源化・破壊処理 当社は、フルオロカーボン製品の製造メーカーであると同時にフロン回収破壊法に基づくフロ ン類破壊業者です(次頁の破壊設備写真参照)。冷凍・空調分野で使用される冷媒について入口(冷 -17- 媒製品の販売)から出口(使用済み回収フロンの処理)まで専業メー カーとして一貫したサービスを提供いたしております。当社はフッ素 樹脂製品(テフロン®)の製造メーカーでもある為、フロン回収業者等 のお客様が回収された使用済みフロン類の適正使用について、一般的 な破壊処理だけではなく資源化処理(再利用)についても選択できる 様に準備しています。資源化処理の場合、引き取った回収フロンが当 社の受入基準に適合するものは、清水工場で製造するフッ素樹脂の原 材料として使用できるよう資源化処理(高純度蒸留精製)を行います。 フルオロカーボン専焼炉(清水) この資源化処理を行った回収フロン 22 から製造されたテフロン®製品 は色々な分野で広く使用されます。 これらの設備で、2012 年はオゾン層破壊物質の排出削減について ては、焼却により約 30 ODP-ton*、再資源化により約 50 ODP-ton、 合計約 80 ODP-ton の排出削減に貢献しました。又、温室効果ガスに ついては、焼却で約 110 万 GWP-ton*、再資源化で 220 万 GWP-ton の、合計約 330 万 GWP-ton の排出削減に貢献しました。これは、当 社の温室効果ガス排出量の約 30 倍の削減に貢献したことになります。 フルオロカーボン専焼炉(千葉) 家電、自動車リサイクル法に関連して顧客先様からの立入調査も毎年 行われており、都度遵法が確認されております。今後エアコンや冷凍機器の廃棄が急速に進む為 2020 年には HFC の排出量が現在の 2 倍以上になる事が予想され、当社も設備増強等により対応 する所存です。 * ODP-ton:オゾン層破壊係数で換算した CFC-11 相当 ton、 GWP-ton:温暖化係数で換算の二酸化炭素相当 ton 4.6 輸送に 輸送に係る環境負荷の 環境負荷の低減 運輸部門における温室効果ガス(CO2)排出量は全排出量の 2 割を占めておりこのうち約 9 割は 自動車が占めています。1tの貨物を 1km 運ぶ際に排出される CO2 量はトラックに比べ鉄道は 8分の1、海運は4分の1ですむ為、国土交通省では省エネルギー施策の一環として二酸化炭素 削減に向けてモーダルシフト(トラックによる幹線貨物輸送を、大量輸送が可能な海運又は鉄道 へ転換する)の取組みを推進しています。当社は改正省エネ法で規定する特定荷主(貨物輸送量 が 3,000 万トンキロ以上)には該当しませんが、テフロン®樹脂製品、ケミカルス製品の遠距離出 荷に関してはトラック便より JR のコンテナ使用への切り替え等、ISO14001 活動にて輸送に伴 う CO2 排出量の削減を推進しています。輸送方法の変更は都度顧客の了承が必要ですが 2012 年 は約 640 GWP-ton の排出削減を達成しました。 4.7 グリーン調達 グリーン調達の 調達の推進 環境への負荷を少なくし資源・エネルギーの循環的利用を推進していく為には、環境負荷低減に 貢献する製品・サービスの優先的購入(事業エリアの上流側での取組みでグリーン調達という)が 重要です。当社は「グリーン調達・供給・購買規程」を制定し活動を推進しています。 -18- 5.化学物質の 化学物質の安全管理 5.1 MSDS( MSDS(製品安全データシート 製品安全データシート) データシート) MSDS については労働安全衛生法、PRTR 法、毒物及び劇物取締法 等で提供が義務づけられていますが、化学物質を安全に取扱う為に、当 社製品及び副生品について安全情報を記載した MSDS を作成し、社内イ ントラネットに掲載しています。全社員が随時アクセスできお客様のご 要望にも正確にお応え出来る様になっています。購入原材料等について は、購入先よりご提供頂いた MSDS をイントラネットに掲載し、同様に 全社員が即座に内容を確認できる様に体制を整備しております。又スー ヴァ®等フルオロカーボン製品については GHS(化学品の分類および表 示に関する世界調和システム)対応の MSDS を当社ホームページ上で公 MSDS(製品安全データシート) 開しています。フッ素樹脂製品に関しては樹脂営業部が個別に対応 しております。MSDS 最新版化も随時行われております。 5.2 イエローカード( イエローカード(緊急連絡カード 緊急連絡カード) カード) イエローカードとは、両工場から出荷される製品をはじめ、原料、副 原料、産業廃棄物の輸送にあたり、車両の乗務員が携行し、漏洩、火災 等の事故が発生した場合にその記載内容を確認し、消防・警察への通報や、 乗務員や公的機関がなすべき応急措置の方法等、事故の拡大防止策を記 載したものです。現在、当社製品をはじめ31種類のイエローカードが 運用され物流の安全を確保しています。 イエローカード 6.安全衛生管理 千葉工場は、「安全をすべてに優先し、環境、安全・労働衛生の継続的改善を図り、無事故・無災 害を達成する」の三井化学市原工場運営方針のもと、同工場と一体となり諸施策を実施し安全・衛 生の維持、向上を図っています。清水工場では社員休業災害“0”378 万時間(当社史上2位 2005 年 7 月 5 日~2013 年 4 月)を達成し次の目標である史上1位の 474 万時間を目指し記録更新に努 力しています。全社「5ゼロ」(注 3)継続のために、当社では重大ヒヤリの原因と対策等をレビュー する四半期毎の環境保安担当 LT による Safety Audit(両工場、本社)、2 回/年の社長 Audit(両工場)、 「STOP」パトロール(注 1)、ヒヤリハット活動、ジョブサイクルチェック(注 2)、異常事態対応訓 練(PKY)の導入・ルーチン化、セーフティワークショップ、例年の「5 月 10 日 安全の日」の社外 有識者による安全講演、デュポンの専門家による労働衛生監査、安全文化の改革に向けて安全対話 を重視した全管理職による管理管轄外パトロール等の諸施策を実施しています。又、清水工場では 2012 年より「安全文化再構築」への取組みの一環として新たな社内風土を構築すべく各種活動の立 案・推進を担う「安全推進チーム(SDT)」を立ち上げました。2012 年は統一された場内掲示によ -19- る「リスクの見える化」活動を行い、2013 年は RC 全社方針をもとに自発的・自主的に考動する「ボ トムアップ元年」にすべく、朝の明るい挨拶をコミュニケーションの第一歩とする『愛さつ(挨拶) 運動』 、社内での安全風土醸成に欠かせない職場内外のコミュニケーション改善を図る『グリーン・ カード(感謝の気持ちを伝えるカード) 』等の諸活動を行っていきます。 ブラッドリーモデルはデュポンで考案された手法で、現在の安全行動姿勢から組織の安全成績を 予測するツールですが、この手法で各部署が自部門を評価し、反応型→依存型→独立型→共生型へ と更に安全文化の高い組織へと進化させるべく、改善実行計画をたてて取り組みを行っています。 このように『 安全にゴールはない、一人一人が不断の努力によって作り上げていくもの 』をモッ トーに今後とも社員及び協力会社員全員で、 「5ゼロ」の継続、安全な会社の構築を目指して努力し ていきます。1999 年以降の清水工場社員の休業災害の度数率及び強度率の推移と、化学工業(事業 所規模 100 人以上「政府統計の総合窓口」より)との比較図を以下に示します。 労働災害 強度率の 強度率の推移( 推移(清水工場 社員) 社員) 労働災害 度数率の 度数率の推移( 推移(清水工場 社員 ) 0.20 強度率 度数率 3.0 2.0 1.0 0.10 0.0 0.00 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 年度 年度 清水(休業1日以上) 清水(休業1日以上) 化学工業(休業1日以上) 化学工業(休業1日以上) 度数率=(休業災害被災者数)÷(延労働時間数)×1,000,000 強度率=(労働損失日数)÷(延労働時間数)×1,000 100 万延労働時間当りの労働災害による休業災害被災者数 1,000 延労働時間当りの労働損失日数で、災害 災害の 災害の で、災害発生 災害発生の 頻度 災害発生の頻度を表す。 重さの程度 さの程度を表す。 程度 注1;STOP とは、Du Pont で開発された Safety Training Observation Program(安全トレーニング観察プログ ラム)のことで、管理者が自分の職場で働く従業員を観察し、不安全行動に焦点を当てて作業実態を分析し、 共に話し合い、不安全行動・状態を是正・防止した後、観察の結果を報告する一連のプロセスです。 注2;ジョブサイクルチェック(Job Cycle Check)とは、第一線監督者と特定の作業を行う社員との協力により、社 員の作業内容、作業標準を分析し、また実地作業を点検し、定期的にそれらの安全性について確認すること。 注3;「5 「5 ゼロ」 ゼロ」とは次 とは次の5項目が 項目がゼロである ゼロである事 である事を言います。 います。 1.社員の勤務中の傷害・疾病(休業災害、就業に制限を及ぼす不休業災害、医学的治療を要する不休業災 害の 3 分類がある) “ゼロ” ゼロ” 2. 協力会社社員の勤務中の傷害・疾病(休業災害、就業に制限を及ぼす不休業災害、医学的治療を要する 不休業災害の 3 分類がある) “ゼロ” ゼロ” 3. 環境事故 (カテゴリーA&B の環境事故) “ゼロ ゼロ” ゼロ” 4.プロセス事故(PSM※評点>50、カテゴリーA、B の火災) “ゼロ” ゼロ” 5.物流事故(カテゴリーA、B の物流事故、防ぎ得る自動車事故:>$3M の損害) “ゼロ” ゼロ” ※ PSM とは Process Safety Management(プロセス安全管理)の略で、プロセス関連のけが、事故を防ぐ為、製 造プロセスに管理システム(諸プログラム、手順、監査、評価等)を適用すること。 -20- 7.会社概要・ 会社概要・会社沿革等 会社概要 会社名 三井・デュポンフロロケミカル株式会社 DUPONT-MITSUI FLUOROCHEMICALS COMPANY,LTD. 本社所在地 〒101-0064 東京都千代田区猿楽町 1-5-18 千代田ビル 4 階 TEL 03-5281-5800(グループ代表番号案内) <ホームページhttp://www.md-fluoro.co.jp> 創立年月日 1963 (昭和 38)年 4 月 10 日 株主 三井化学株式会社 50% デュポン株式会社 50% 資本金 28 億 8 千万円 決算期 12 月 従業員 312 名 (2012 年 12 月末日現在) 事業の内容 フッ素樹脂テフロン®の製造販売 フッ素化学製品スーヴァ®、バートレル®、アイセオン®、アクサレル®、フォーマセル®、 FETM、ダイメル TM、フレオン®、オプテオン®の製造(購入)販売、フッ素系中間体の 製造販売、精製塩酸の製造販売 営業部 〒101-0064 東京都千代田区猿楽町 1-5-18(千代田ビル) ガス営業部 TEL 03-5281-5805 バートレル®営業部 TEL 03-5281-5805 樹脂営業部 TEL 03-5281-5807 西日本営業所 〒532-0011 大阪市淀川区西中島 6-1-1(新大阪プライムタワー) TEL 06-6309-3220 テクニカルセンター 〒424-8631 静岡県静岡市清水区三保 3600 TEL 054-334-2225 総合事務所 〒424-8631 静岡県静岡市清水区三保 3600 TEL 054-334-2235 清水工場 〒424-8631 静岡県静岡市清水区三保 3600 TEL 054-334-2235 千葉工場 〒299-0108 千葉県市原市千種海岸 3-5 TEL 0436-62-3103 -21- 会社沿革 (環境・ 環境・安全関係含む 安全関係含む) 1963 1965 1966 1968 1970 1973 1976 1984 1986 1987 1988 1992 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2003 2004 2005 2006 2008 2010 2012 2013 E.I.du Pont de Nemours & Co.と日東化学工業(株)の合弁会社として設立。 商号:日東フロロケミカル(株) 横浜工場操業開始、コルフロン®、テトラフロン®生産開始、 横浜工場閉鎖、清水工場操業開始、 フレオン®、テフロン®PTFE 国産化 三井石油化学(株)が日東化学所有の全株式を取得 商号:三井フロロケミカル(株)に変更 清水工場充填剤入りテフロン®国産化 テフゼル®輸入販売開始 テフロン®PFA 輸入販売開始 清水工場テフロン®PFA 国産化 商号を三井・デュポンフロロケミカル(株)に変更 清水工場テフロン®FEP 国産化 千葉工場操業開始 研究開発センター(現テクニカルセンター)開設 千葉工場スーヴァ®国産化 特定フロン(CFC)の生産停止 清水・千葉工場 ISO-9002 認証取得 大規模地震対策実施開始 清水工場バートレル®生産開始 日本レスポンシブル・ケア協議会加盟 レスポンシブル・ケア社長宣言 千葉工場 QS-9000 認証取得 シックス・シグマ導入 HCFC-22 エミッション削減 清水・千葉工場 ISO-14001 認証取得 千葉工場使用済み冷媒の破壊サービス開始 ISO-9001-2000 認証取得 QS-9000 認証廃止 HCFC-22 生産停止 千葉工場 フロン回収破壊法のフロン類破壊業者登録 創立 40 周年記念行事実施 ソニーグリーンパートナー認証取得 清水工場 フロン回収破壊法のフロン類破壊業者登録 使用済み冷媒の破壊サービス開始 清水工場 ISO14001、千葉工場 General Management System (ISO9001、14001、 OHSAS18001)の更新審査に合格 清水工場 ISO14001 2004 年版審査合格、千葉工場 GMS 認証更新 地球温暖化ガス放出 1990 年対比 95%(CO2 換算)削減達成 廃棄物、エミッション削減三ヵ年計画始動 千葉工場 フロン回収破壊法のフロン類破壊業者許可更新 廃棄物削減新三ヵ年計画 清水工場 ソニーグリーンパートナー及び ISO14001 更新審査に合格 千葉工場 General Management System(ISO14001、OHSAS18001)更新審査に合格 清水工場 産業廃棄物削減新 5 ヵ年計画始動 清水工場 新世代特殊溶剤バートレル® スープリオン TM/シネラ TM プラント竣工及び販売開始 清水工場 回収フロン処理設備の増強 PFOA 全廃に向けた設備増強を完了 -22- 事業概要 当社は、デュポン社と三井化学株式会社とが折半出資しているフッ素化学製品の製造、 販売を目的とする合弁会社です。デュポン社の技術による高品質、多品種のフッ素樹脂 テフロン®は、化学、機械、電気、電子工業等の各分野で工業材料として使用されており ます。このテフロン®は清水工場で生産しており、市場の著しい拡大にあわせ、コポリマ ープラント、ホモポリマープラントの生産能力を数次に亘って増強し、安定供給体制を 整えるべく常時努めております。主な銘柄としては; テフロン® PTFE(テトラフルオロエチレン重合体)、 テフロン® FEP(テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体) 、 テフロン® PFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重 合体)であり、充填剤入りテフロン®、テフロン® MP パウダー、テフロン® エナメル、 プライマー等も生産しております。 フッ素化学品事業では、清水工場にて新溶剤バートレル®XF 及び新世代フッ素系溶剤バ ートレル®スープリオン TM/シネラ TM のプラントを稼動させております。又、スーヴァ ®134a をカーエアコン用等に供給いたしております。 フレオン®22の代替品スーヴァ ®410A、407C、アイセオン®冷媒、発泡剤フォーマセル®、噴射剤ダイメル TM、消火剤F ETM、石油系洗浄剤アクサレル®等を販売致しております。次世代冷媒 DuPontTM オプテ オン®YF についても 2011 年度より販売を開始しております。 テフロン®及びスーヴァ®134a等については、いずれも品質マネジメントシステム ISO-9001-2008 の認証を取得しており、ユーザー各位の信頼を得て出荷致しております。 作成部署:環境保安グループ 連絡先 :環境保安グループ 電話:054(334)4827 FAX:054(334)2393 -23-
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