コミュニティ - 新使徒教会 日本

コミュニティ
Christmas Special Issue, 2016
2016(平成 28)年クリスマス特別号・新使徒教会日本教区発行
〒 206-0014 東京都多摩市乞田 1320( 本部 ) Tel. 042-374-0070
〒 799-2468 愛媛県松山市小川甲 110 番地 17 Tel. & Fax. 089-994-3556
編集者:ヴォルフガング・R・アーデ Tel 090-6923-0115
矢幡 賢治 E -mail: [email protected]
(nac.today 2016 年 12 月 24 日より)
クリスマスと、クリスマスを伴わない一方的な押しつけ
クリスマスは今の時代に合っているのでしょうか。二億人以上の人々がクリスマスをお祝いします。
しかしこの人たちは今でも、神様が人としておいでになるという昔からの言い伝えを、今でも信じて
いるでしょうか。この人たちは平和や喜びや愛の歌を歌っていますが、世界の状況は全く違います。
クリスマス無きクリスマ
ることとは、こんにちにお
ス?そんなものに何の意味
いても両立することであり、
が?もしクリスマスが信仰
その結びつきは以前よりも
による祝祭でなくなったら、
むしろ強まっているかもし
食べ物のおいしそうなにお
れません。私たちは緊急に
いや、美しい明かりや、ク
救い主を必要としておりま
リ ス マ ス ツ リ ー の 飾 り や、
す――壊れてしまったもの
宗教的な歌を、どのように
を修復できるお方が必要な
捉えたらよいのでしょうか。
のです。救い主を信じるこ
信仰の無いクリスマスなど、
とは、絶望や恐怖を治療す
ま ず あ り 得 ま せ ん。 戦 争、
る薬であり、厭世観を持っ
死を目前にした子供たち、絶望、市場の独占。
「いや、ク
たり喧嘩っ早い性質になったりするのを防いでくれる防
リスマスなんか全然いいと思わない。クリスマスだから
護壁のようなものです。キリストは私たちに三つのメッ
と言って自分の病状に変わりはないのだから。
」病院に入
セージを残された、と主使徒はパースで自分を歓迎して
院している患者はそう言います。そしてその患者を診て
くれた神の子たちに向けて述べました。三つのメッセー
いる医者は、クリスマスの日に仕事をしなければなりま
ジとは「あなたを愛している」「あなたを助けよう」「ま
せん。孤独の寂しさを感じている人ならこう思うでしょ
た来る!」であります。簡単に言えば、すなわち福音で
う「クリスマスは本当に自分をみじめにさせる。クリス
あります――そして少なくとも二億人のキリスト教徒に
マスのどこが幸せなんだ。
」ホームレスの女性は、風をよ
とってのこの上ない慰めであります。私たちはこの福音
けられるような隅っこを探します。ホームレス向けの無
について何かをすることができるはずです。
料食堂は満員だからです。
このようなわけで、クリスマスのどこが特別なのでしょ
模範に従う
うか。私たちが特別なものにしない限り、特別でも何で
今年のクリスマスは、マリアに注目したいと思います。
もありません。救い主がお生まれになった。神が御子と
マリアは神の御旨に従いました。そして彼女は、その従
して、人となられた。これはキリスト教徒が普通に信じ
順さと謙虚さによって、神がイエスという人になられる
ていることです。このことは、キリストによってバプテ
一助となりました。私たちもマリアを模範としたいと思
スマを受けた人にとって、切っても切れない事柄です。
います。マリアは「御言葉の通りになりますように」と
言っております。これは彼女の深い信仰と強い確信の現
れでした。イエス様が救い主であり神の御子であるとい
あなたを愛している、あなたを助けよう、また来る!
クリスマスと、この世の救い主イエス・キリストを信じ
1
う天使の約束は成就したわけですが、マリアがその証拠
を得たのは、ずっと後のことで、イエス様が復活された
信仰の『押しつけ』として考えず、信じて受け入れ、そ
時でした。この程度のことがいつもわかるとは限りませ
してこれを守りましょう。」そうすることが、まだ成就し
ん。自分の鼻先しか見えないことがよくあります。です
ていない約束から益を得るための唯一の方法です。
からクリスマスには、少しの忍耐も必要ですし、持続さ
せることも必要です。ベツレヘムでお生まれになった救
クリスマス、喜びの収穫
い主は、花婿として再びおいでになろうとしておられる
そして天使はマリアたちにこう言いました「恐れるな。わ
からです。そして御子の再臨の約束はまだ成就していな
たしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる今日ダ
いのです。
ビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになっ
シュナイダー主使徒はこう述べております「このことを
た」( ルカによる福音書 2 章によるクリスマス物語より )。
(nac.today 2016 年 12 月 23 日より)
愛する者たちを偲ぶろうそくの明かり
クリスマスがやって来ましたが、平和で楽しいクリスマスをお祝いできない人がたくさんおります。
世界を見渡すと、地域によって状況がいかに様々なのか、そしてそこにいる人たちがいかに失望して
いるかを知ることができます。
ベルリンで起きた殺人事件。ドイツの首都ベルリンの中
ドイツのエッセンという都市では、新使徒教会が祈祷会
心部で、クリスマスでにぎわう商店街の一角に群がる人々
に招待しました。これには 70 名が参加し、祭壇にろうそ
に向かって、一台のトラックがわざと道路から外れて突
くが灯されました。人々が列をなして教会に入りながら、
進しました。12 名が死亡、48 名がけがをしました。け
ほのかな光と、オルガンの音色が奏でる静かな緊張があ
が人の中には重体の人もおります。当局はテロ事件と考
りました。そうした雰囲気は、静かな献身的愛情を促す
えています。新使徒教会のフェイスブックには、たくさ
ものでした。教会の入り口には、紙でできた星を拾って、
んの人が憐みのコメントを残しています「私たちの気持
そこに子供の名前を書けるようにしました。名前を書い
ちはベルリンの人たちと共にあります。犠牲者とその家
たら、祈祷会が行われている間、それを祭壇に供えました。
族のために祈ります。
」
「輝け、輝け、小さな星たち」という歌を歌いました。と
ヴォルフガング・ナドルニー教区使徒はベルリン新使徒
ても感動的でした。この歌は、この子供たちの短い一生
教会のウエブサイト上に、哀悼の意を表明しました「ブ
を喩える詩を朗読する準備として歌われました。それか
ライトシャイトプラッツで亡くなられた方々にお悔やみ
ら亡くなった子供たちの使命が読み上げられました。「あ
申し上げます。そして愛する遺族の方々に思いを馳せ、
なたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ」( イザ
祈りを捧げます。負傷された方々に於かれましては、援
43:1)。
助が受けられますように。犠牲となられた方々の上に、
神の憐みが臨みますように。」
ハノーヴァー ( ドイツ ) の礼拝で。シュナイダー主使徒
は、楽しみにしていた平和で喜びにあふれたクリスマス
世界中に灯るろうそくの明かり。12 月第二日曜日は、幼
が寒々しいものとなってしまった人々のために、特別の
くしてこの世を去った子供たちを偲ぶ日です。胎児の時
配慮を示しました。特に、住む家を追われて難民キャン
に亡くなった、あるいは生後間もなく亡くなった幼児の
プにいる多くの人々のことを覚えました。キャンプの中
両親たちが、この日を覚えます。現地時間の午後 7 時、
には、会衆もあり、礼拝も行われました。彼らにとって、
窓辺にろうそくを灯します。この日を守る背景には、こ
クリスマスは喜びです。彼らは大切なものにだけ集中し
うした子供たちを偲んで、二十四時間をかけて、場所や
ています。大切なものとは、福音の力、イエス・キリス
文化に関係なく、世界中に標識灯を灯そうという考え方
ト降誕と再臨を告げるメッセージの力であります。
があります。
2