http://eibi-navi.com 理容・美容の仕事 理容師 職業ガイド① ― カッティングとシェービングで容姿を整える理髪のプロフェッショナル ― 仕事の内容・求められる適性 もともとは男性相手の調髪の仕事として定められたもの。現在は「美容師」との境界もあいまいになっているが、法 律上ははっきり区別されており、例えば男性を中心に行なうシェービング(顔剃り)は、理容師だけに許された技術。 カミソリ、バリカン、ヘアアイロンなど理容師にしか扱えない器具もある。「美容師」に比べ、カッティングの技術が より主体となる仕事だが、現在では「美容師」にも劣らぬ美的センスや美容に関する幅広い知識も必要。手先の器用さ はもちろん、最新のヘアスタイルに対応できる研究心や、顧客の心をつかむことのできる接客術が要求される。 就業までのルート ※チャートは美容師と共通の形になっています 「美容師」同様、国家資格として定められた職業。高校卒業者の一般的ルートとしては、厚生労働大臣の指定する養成施 設で2年以上学び、修了することで国家試験受験資格が与えられる。05年8月に行なわれた国家試験の合格率は51. 0%。合格後は多くの場合サロン(理容院)に就職し、数年のアシスタント期間を経て一人前の理容師として認められる。 専門学校の現状 −志望校選択のヒントに!− 現在、理容師養成施設として厚生労働大臣の指定を受けているのは、ほぼすべてが専門学校(ほかに公立高等学校の 別科として1校がある)。「美容師」の養成課程と併設されているところが多い。入試は書類審査・面接がほとんどだが、 作文や一般常識試験を課すところもある。多くの学校が「理容師=接客業」として志望者の人間性を重視しているので、 面接で人柄の好さや根気強さ、礼儀正しさなどをアピールすることが大切である。初年度納入金は約80∼100万円。 入学後は国家試験合格を視野に入れて、カッティング、シェービングの技術を中心に1年次から繰り返し実習を行な う。授業で学んだ技術を発揮する場として「カットコンテスト」や、業界第一線で活躍する特別講師を招いたセミナーを 実施している学校もある。また、国家試験には筆記テストもあるので、衛生管理や技術理論などの講義も大切。この点 を重視し、年に数度の模擬試験を行なう学校もある。 また現在では、理容師の職域が美容師とクロスオーバー化したことを受けて、メイクアップやカラーリング、さらに はエステティック、ネイルアート、和服の着付け、高齢者を顧客対象とした際の理容技術など、さまざまな選択授業を 用意する学校が増えてきている。志望校選択の際にはこれらの点も考慮し、自分の身につけたい技術が確実に学べる学 校を選ぶことが大切である。 就職状況 就職先は個人経営の理容院のほか、大型理容院、結婚式場やホテルの理容院など。理容師も理容院も、美容師・美 容院に比べると数が少ないが、近年は男女両方を顧客対象とし、理容師・美容師がともに働くサロンも増えてきてお り、就職状況は決して厳しくないようだ。また、調髪だけでなくメイクやエステ、マッサージなどを重要なサービス として実施している理容院も多い。これからの理容師志望者には、基本技術はもちろん、現場で大きな「売り」となる プラスαの技術の修得も視野に入れていくことが必要だと言えるだろう。
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