梗概 - 東海大学工学部建築学科

あいまい
~中間領域でつながる住まいの共生体〜
5AEB2220 阿部 順葉
指導教員 杉本洋文教授
1. 問題意識 近所付き合いのなくなった地域
3.提案 あいまい
戸建住宅、集合住宅にはそれぞれの良さがある。しかし、
師岡町に住む単身高齢者と核家族を時間や規模によっ
両者とも住民や家族内の関係で完結してしまい、周りと
て変化する中間領域を持った住宅により、高齢者と核家
の関係が希薄である。以前は高齢者と一緒に住まういく
族が深い関係をつくり、その関係が地域へと広がってい
つかの家族が集まり、地域の関係が築かれていった。し
く集合住居群をつくる。現在の集合住宅は公園等の中間
かし現在は核家族が増加したことにより、周辺住民との
領域を共有しているため、利用者の出会いや交流の機会
関係が築かれにくい環境にある。また近所付き合いがな
を発生させることが少なく、住民の親密なコミュニティ
くなっていくことにより、子供達は安心して外で遊ぶこ
を形成しにくい。(fig.3)しかし、住まいの共生体は、
とが出来なくなり、屋内で生活することの多い、高齢者
あいまいな空間を連携させて、数家族のユニットからつ
も社会から孤立してきている。(fig.1)
くられる新たなコミュニティを築きやすくする。(fig.4)
時間あいまい空間
中間領域
社会から孤立する高齢者
外で遊ばない子供
高齢者がけがをしても気づかない
子供に近づく変質者
2.対象敷地 大倉山
規模あいまい空間
( fig. 4)
4.手法
( fig.1 )
大倉山のある横浜市港北区は市内最大の人口を抱え、
時間あいまい空間
単身高齢者と核家族の4世帯を「大きな家族」の家に
住まわせる。その中で通り土間や路地庭、共有菜園など
若年世帯の転入者、単身高齢者の数が人口増加と共に増
の共有空間を持つことにより家族相互に多様な距離感を
え続けている。
持ったあいまいな関係を築いていく。大きな家族の家で
大倉山は、斜面地で開発されていない地域が多く残っ
は、フロアレベルの違いによって互いの間に小さな境界
ている。デコボコとした土地に戸建住宅が建ち並び、そ
を作ることにより、プラベートを守る。一緒に住まうこ
れぞれの住宅に専用階段が存在したり、クネクネと入り
とで何気なくあたたかい気配を感じながら「大きな家
組んだ道が続いたり、そこには大倉山ならではのコミュ
族」の家として生活していく。
ニティが発生しているように感じた。(fig.2)
(fig.5)
おーい!
パパあそこにネコがいるよ!
一緒に行こうよ
見える??
見える!可愛いね∼
いってきまーす!
GL
先が見えにくいくねくね道
隣り合った階段でのコミュニティ
段差によって一致する家族の視線
( fig. 2)
3. 対象敷地
しかし、師岡町付近まで行くと区画整理が進み、広がっ
た道路の両脇に均等に並べられた住宅が建ち、大倉山な
( fig. 5)
5.結果
このように数戸の「小さな家族」同士が「大きな家
族」となり、さらに「大きな家族」同士がつながること
らではの良さが消えているように感じた。
によって住まいの共生体は、豊かな人間関係を築き直し、
パパ起きてよ!
安全・安心なコミュニティへと発展し、人々は以前のよ
あと5分・・
うに支え合って生活していくことができる。
庭でつながる
本当ですか!?嬉しい!
お弁当作ってきたんだよね
あんまりはじっこ行っちゃだめよ!
こんにちは!
ママ!みーちゃんがいるよ!
こんにちは∼!!!
富士山だぁ!!
ママ畑で何かやってるよ!
ゴン太っていうんですよ
外でにんじんとってたよ!
赤い花が咲くんだよ
へぇ∼!
おばぁちゃんの好きな肉じゃがだよ!
今日はカレーだね!
広場でつながる
昔々あるところに
駅まで行くんで乗って行きませんか?
いいのかい?
道でつながる
Aimai.
Symbiosis Housing complex Connected in The Middle Area
ABE Yoriha
2008年度卒業設計梗概集 東海大学工学部建築学科