品質監査に関する分科会 - FCP フード・コミュニケーション・プロジェクト

品質監査に関する分科会
第 1 回分科会 概要報告
日時:平成 26 年 7 月 25 日(金)14:00~17:30
場所:農林水産省 7 階共用第 6 会議室
参加者:35 事業者・団体 計 42 名
1.開会挨拶
2.分科会の進め方および本日の討議内容について(事務局)
3.ファシリテーター杉浦氏より挨拶
4.グループワーク
(1)FCP 共通工場監査項目 監査手順書作成
(2)FCP 共通工場監査項目 116 項目改訂作業
(1)
【FCP 共通工場監査項目 監査手順書作成】
「FCP 共通工場監査項目(ver1.0)」が作成された当時から約 5 年が経過し、食の信頼を取り巻く
状況や法律の変化もあり、内容の見直しが望まれている。平成 25 年度には勉強会を開催し、様々な
意見を収集した。平成 26 年度は、時代に合った「FCP 共通工場監査項目」の改訂を行うために品
質監査の分科会を3回実施して具体的な改訂を目指すとともに、監査手順書を作成して、企業力ア
ッププログラムに組み込んで、事業者が使いやすい物へ修正することを目的とする。
第 1 回分科会では参加者を 7 班に分け、分科会参加者が実際に運用している監査や、一般的な監
査手順書(自社で使用する手順書など)を考慮しながら、FCP 共通工場監査項目による監査を行う
際に使用する監査手順書について項目の意見出しを行い、監査の順番、実施内容についても意見出
しを行った。
以下は、
「FCP 共通工場監査項目 監査手順書」作成のための班毎の意見。
A班
「実地検査前準備」と「実地検査」を中心に検討した。実地検査前準備段階では、概ね3つのア
クションに分かれると思われる。①相手方の工場の新規監査。まず、新規の工場なので、充分な情
報収集が必要。財務状況の安定性の確認などは欠かせない。会社情報、製造工程情報などは、通常
の監査の際の事前情報として必要。さらに監査のスケジュールとメンバー、日程と目的を明確にし
ておく必要がある。監査をスムーズにすすめるために、相手方とコミュニケーションをとって、ど
ういう内容の監査を行なうか、監査の主旨を充分に伝えておくことが、工場側の準備を促すという
意味でも重要。
②実地検査、監査について、工場に入る、現場をみる前に、充分なヒアリングを行ってから、工
場内での注意事項や円滑なコミュニケーションを図って、スムーズに監査を行うための準備という
意味での打合せをしっかりやっておく必要がある。その後に現場視察。
事前に工程管理表、フローチャート等を入手しているので、現場との整合を確認するとともに、
作業者へのインタビューや、記録関連の確認を行う。一般衛生は、重要管理点に相当する部分につ
いて管理が出来ているかを確認していく必要がある。確実に監査を行っていくためにも、インタビ
ュー対象者には緊張をほぐすことを心がける事は重要。
③実地検査終了後、有効性、効果の確認、マネジメントシステムとしての管理が出来ているのか
の確認も必要。監査終了後、監査結果にかかわらず、使わらざるえない場合も監査後も慎重に検討
が必要である。品質管理としてはダメなものはダメという姿勢を明確にしていく態度が必要。
B班
「受け入れ側の要求事項(禁止事項を含めて)の確認」は、入れた方が良い。受け入れ側の要求
事項とは、例えば検便の結果の提出や、持ち込み禁止物やカメラの持ち込みは問題ないか等、受け
入れ側の要求事項(禁止事項を含めて)の確認も、準備として、受け入れ側にヒアリングしていく
べき。
実地検査は、問題ない。
実地終了後のフォローアップ、とくに留型(NB 商品と PB 商品の間の商品で、特定のチェーン
や店舗のみで取り扱っている商品)や、PB 商品は「初回製造に、もう一回立ち会う」や、その時に
改善、指摘事項に対するフォローアップも行うので、終了後のアクションは、
「改善指摘事項」
、
「フ
ォローアップ」
、
「是正が適正に行われているか」、「有効性があるかどうか」のフォローアップが必
要。
また、採用が難しいものでも検討しなければならないものにおいては、購買部門との調整も必要。
販売時期や数量の調整もある。
その他、監査時の必要事項は、コミュニケーションのとり方や監査員を送るにあたっての力量、
どんな目的に合致したかという力量ある監査員を出すことも必要。
C班
監査当日の実地検査に時間をかけるために、事前準備として製造工程や原材料リスト、工場レイ
アウトや、会社概要等を事前に入手しておく。また、当日の監査スケジュールも事前に打ち合せを
しておく。水質検査や貯水槽の清掃記録なども可能な限り入手しておく。実地検査の当日に、その
部分で不明な点があれば工場に入る前に確認しておく。実地検査は、設備の確認も含めた原料の入
荷から製品の出荷までの観察。その後、記録の確認、各種の確認。例えば、用具の使い分け、保管
や廃棄物の置場の確認、入出ルール、トレースの確認など。入出ルールに関しては、外国への出国
経験が1週間以内にあるかどうかなども必要。
実地検査を終了後のクローズミーティングでは、改善点の報告、提出期限の伝達、工場の再監査
の必要性など報告をする。
D班
実地検査前の準備では監査する側が、どのような商品があるのか、商品リストの確認、どういう
法令が関係しているのか、どういう目的で監査をするのかという目的をはっきりさせる。監査を受
ける側の工場に対して、準備すべき事項を提出したり、チェックリストを提出して、セルフチェッ
2
クを先に実施してもらう。監査がスムーズに実施できるよう、準備することを監査前に行う。監査
当日は、オープニングミィーティングの形で、監査を受ける側が、工場の概要を説明し、監査する
側から目的を伝える。その後、工場を実際に監査して、受入れから製造工程に沿って監査する形が
基本形だが、ケースバイケースで変わることもある。実際に現場を視察した後に帳票などの確認。
帳票確認が先になる場合もあるが、新規監査の場合は特に現場の視察が先になる場合が多い。監査
後、クロージングミーティングとして、総評、良かった点などを伝えて、改善点があれば、改善依
頼をする。実地検査終了後、監査側からの改善依頼に対する報告を監査を受けた側から提出し、そ
の内容を書面で確認したり、場合によってはもう一回工場を確認する作業を行う。その他、守秘義
務などあるので、準備の中に入ってくる。
E班
事前準備としては、定期監査を前提とした時に、前回調査した時のトラブル事項などや、もめた
ことがないかなどを抽出し、把握し、情報を得る。さらに、監査計画をたてて、監査対象に伝える
のが一般的だが、抜き打ち監査も場合によってはある。
実地検査では、定期の監査を前提にして、前回監査以降の変化や変わった点、例えば組織変更な
どの説明を受ける。また職員の構成、パート、外国の方がどのような比率なのか、ヒアリングで把
握する必要がある。また、コミュニケーションは品質に大きく関わることから、ヒアリングで確認
する必要がある。実地検査の現場では、工程に沿って視察する際、現場の方に対するインタビュー
項目を入れても良い。
実地検査終了後、まず監査チームだけで検討し、評価のレベルを合わせる。「これを指摘事項に
するか、どうか」ということを調整するということがある。監査チームの調整後、監査対象者に伝
え、指摘内容を了解してもらうことが必要。
指摘事項など書面で報告書を出すことは重要。最後に、監査項目に関わらず、良かった点など(
「挨
拶が良くできていますよね」など)を伝えて終わりにすべきである。
F班
それぞれ監査をする時の目的を明確にする必要があり、それによって、以降の手順・順番が変わ
ってくる。また、監査シートを事前に配布し、セルフチェックの後、監査する側に返送し、確認を
してから監査する場合と、抜き打ち監査をする場合と、監査目的によって異なる。
実地検査は、事前確認としては、兆候をみた上で、記録を集めるのか、あるいは何らかの人の行
動によっても変わってくる。写真撮影では、どのように証拠を収集するかも検討課題である。出来
る限り、一般社員、作業を行っている方、パートなど監査中に意見を収集すべだが、現実は中々難
しい。現実的には、誰しも意見を聞くことが難しい場合が多く、中間層以上の人からのヒアリング
では無難な意見しか得られず、監査の難しいところである。
実地検査終了後は、中間層以上の中で、結果を報告するべき。
その他、写真は重要視して使用したことから、その後の取り扱いに留意すべし。消去するか保存
するか、事前に決めておくべき。実地検査終了後のミーティングでは、極力その写真で証拠を示し
ながら確認する。
3
G班
初回監査、二者監査を前提に議論した。スケジュール調整は製造がある日、現場がみられる日と
いうのが準備で必要。準備で監査全体の6割を占めると考えている。準備がしっかりすれば、だい
たい監査は上手くいく。スケジュール調整、監査員の選定、事前チェック確認、マニュアル等を確
認する。事前のチェックシートの中で重点項目をある程度、監査員自身が決めておいて、実地検査
の時にそこを重点にチェックする事例もあった。事前に監査側がマニュアルを取得しておき、実際
のマニュアルに沿った作業が出来ているかチェックし、帳票を確認する。帳票だけではなく、教育
や訓練が出来ているかも確認する。チェックが終わったら、最終的に経営者向けに総評を行う。実
地検査の中で最終的に、手書きでも良いので、簡易報告があって、経営者と合意して完了させる。
実地検査終了後は正式な報告書を作成するが、監査された側から改善報告書を提出し、実地検査
の再監査をやるか、やらないかの判断を行う。
最終的に、その他として、購買やその他の部門を含めて、総評して取引契約責任者が最終的に判
断をする。
(ファシリテーター) 監査手順書作成に関する総括
全体的にみて監査の手順は似たような形でやっていることが、今回改めて再認識できた。その中
でも「監査」行為そのものを「コミュニケーション」として捉えており、取引先との関係性を協働
の形にして、監査対象の事業者の成長を促すためには、どのようなコミュニケーションをとるべき
か、というような視点で考えているのが良く伝わった。監査手順書をまとめる際にも、協働の関係
を築くために実施するものだと言うことが伝わる手順書にまとめてほしい。また、その中でも適合
している部分や、監査対象者への積極的なコミュニケーションをとろうとする部分をきちんと評価
すること、一方で不適合な部分は証拠を収集して監査対象者へきちんと伝えること。このメリハリ
はとても大事だと思われる。
次に監査の目的をはっきりさせ、監査の事前確認を行う。事前確認により手順が少し変わること
もあったり、目的・目標によっては重点事項が変化したり、懸念されるエリアが代わったりする。
これらは、一律に手順というのは、決まっているわけではないので、留意事項として、入れた方が
良いのではないかと感じた。担当者および管理者が同行して現場を視察し、記録を確認して、監査
後、現場の記録だけではなく帳簿類も含めて確認をして、矛盾点の有無を確認する。その際、現場
でのインタビューおよび責任権限を与えられている方に対するインタビューは非常に重要である。
(2)
【FCP 共通工場監査項目 116 項目改訂作業】
FCP 共通工場監査項目 116 項目に関して、平成 25 年度の勉強会から収集した意見を元に事務局
が作成した「FCP 共通工場監査項目 116 項目 要求水準と監査項目」修正案を提示し、具体的な文
言の修正や追加・削除を検討いただいた。参加者を7班に分け、それぞれの班ごとに設定した項目
を中心にまとめた意見を報告してもらった。
以下は、
「FCP 共通工場監査項目 116 項目 要求水準と監査項目」修正案の項目毎の意見。
4
FCP 共通工場監査項目 5
・
「クロスチェック」の定義の必要性あり。実施者の明確化必要。(A)
・
「クロスチェック」は、
「部門間チェック」が良いのでは。(E)
・「クロスチェック」は、責任者とは独立してチェックすると言う意
味ではないか。
FCP 共通工場監査項目 9
・
「監査手法」そのものが、「要求水準」なのではないか。(E)
FCP 共通工場監査項目 10
・要求水準1,2,3は分けなくても良いのではないか。監査手法で・
ルールがある・実施されている・記録がある。(A)
・項目9と合わせても良いのではないか。(E)
FCP 共通工場監査項目 11
・要求水準1,2は分けなくても良いのではないか。(A)
FCP 共通工場監査項目 14
・要求水準2を加えて「管理責任者の力量の基準」を加えても良いの
では。(A)
・問題なし。(E)
FCP 共通工場監査項目 15
・要求水準2として「教育の効果の確認 テストや実技など」加えて
も良いのではないか。(A)
・項目14と15に区分けする意味はあるのか。(E)
FCP 共通工場監査項目 16
・
「写真や見本」は、要求水準2でも良いのでは。(A)
・追加部分はレベル2でも良いのではないか。(E)
FCP 共通工場監査項目 17
・要求水準1,2は分けなくても良いのではないか。(A)
・頻度を「定義」し、とあるが、「定義」は分かりにくい、除いても
良いのではないか。(E)
・要求水準2は、工場監査項目 16 の要求水準2に変えても良いので
はないか。(E)
FCP 共通工場監査項目 20
・要求水準1:方針、育成
2:活動、管理 3:力量の維持 とし
ても良いのでは。(A)
・特に問題なし。(E)
FCP 共通工場監査項目 23
・要求水準1は HACCP 手順1~5、要求水準2は HACCP 手順6、
要求水準3は HACCP 手順7~12 でも良いのでは。(A)
・工場監査項目 23 は Codex HACCP 求めるところだが、要求水準1
は水準を下げて良いのではないか。
「危害を認識しているか」で良い
のではないか。(E)
FCP 共通工場監査項目 24
・追加した監査手法の業者と組んでの実施は要求水準1ではきびしい。
業者をいれるなら要求水準2。(B)
・頻度を確認すること。業者の評価が定期的に実施されていること。
(B)
・要求水準 1 の監査手法中の「モニタリング」だけだと分かりにくい
ので「傾向分析」とすべきか。(F)
FCP 共通工場監査項目 28
・測定・監視機器も買い換えがあるのだから、買い換えの文言も入れ
た方がよい。(F)
FCP 共通工場監査項目 31
・殺菌が必須と思われてしまうので「殺菌は必要に応じて」でも良い
5
のでは(B)
・洗浄・殺菌と清掃・消毒はややニュアンスが異なる。
「清掃・消毒」
文言もどこかに入れてほしい。(F)
FCP 共通工場監査項目 32
・殺菌が必須と思われてしまうので「殺菌は必要に応じて」でも良い
のでは(B)
・要求水準2洗浄結果のモニタリングより、要求水準3の洗浄記録の
方が必要なので要求水準2と3を入れ替えるべきでは。(B)
・要求水準2の ATP 検査は洗浄状態の検査なのでレベル3でもよい
のでは(B)
・要求水準2の監査手法中の「ATP 検査」について、あまり信用して
いない、この文言が適切か。(F)
・検査方法を具体的に入れるべきでは。(F)
FCP 共通工場監査項目 33
・FCP工場監査項目文言中に「氷」も入れる(B)
・監査手法に水の管理があることから、要求水準に把握だけではなく
管理も追加。(B)
・監査手法にある「・毒物などの混入・・・」は、セキュリティとし
て別にまとめても良いのでは。(F)
FCP 共通工場監査項目 35
・FCP 工場監査項目「危害要因に応じて」は「食品に応じて」でも
良いのではないか。品質維持としての工程もあるので「危害」では
なく「食品」とすべき。(B)
・
「管理基準」には法的要求事項を考慮する。(B)
・問題ない。(F)
FCP 共通工場監査項目 36
・FCP 工場監査項目「危害要因に応じて」は「食品に応じて」でも
良いのではないか。品質維持としての工程もあるので「危害」では
なく「食品」とすべき。(B)
・
「管理基準」には法的要求事項を考慮する。(B)
FCP 共通工場監査項目 39
・要求水準3の新規管理手法「ルール通り実施されている記録を確認」
するべき。(B)
FCP 共通工場監査項目 43
・要求水準2 アレルギー管理は、原材料・中間製品・最終製品の手
順の記載が重要。(C)
・レベル感は1:把握するルールがある 2:きちんと運用されてい
る
3:検証している(C)
・要求水準3の残留アレルゲンの検査が難しいのではないか(C)
・要求水準3の代替案として「アレルギー物質の混入の注意喚起表示
の有無を確認」(C)
・要求水準3の代替案として「ラインや器具の専用化」(C)
・アレルギー原因物質をアレルギー物質に統一 OK(G)
・要求水準3にアレルギー物質の確認とあるが、「分析をする」と具
体的にすべき。(G)
6
・要求水準2に計画をするとある。パフォーマンス評価をすべき、ア
レルギー物質の検査までしなくても、洗浄度合いの検査ぐらいは必
要。(G)
FCP 共通工場監査項目 54
・要求水準1:ルール(手順)、要求水準2:実行(観察)、要求水準3:
記録 これは流れであってレベルではない(C)
・代替案として、要求水準の1と2を併せて1として、要求水準3を
2として、ダブルチェックを加える(C)
・要求水準1OK(G)
・要求水準2は頻度に伴って確認が必要。(G)
FCP 共通工場監査項目 56
・要求水準3として「保管記録の確認」があっても良いのでは(C)
・アレルギー物質 OK(G)
FCP 共通工場監査項目 57
・要求水準3として「検査員の力量評価、検査員の校正(人と方法の
目線合わせ)」加えても良いのではないか(C)
・要求水準1に「衛生担当者」の言葉が入れば良い。(G)
・要求水準2にはサーベイランス検査が入る。(G)
FCP 共通工場監査項目 58
・要求水準2として検査結果の記録に判定者の印やサインがあるかを
確認(C)
FCP 共通工場監査項目 59
・要求水準1:ルール、要求水準2:実行 これは流れであってレベ
ルではない(C)
・代替案として、要求水準の1と2を併せて1とする(C)
・問題なし(G)
FCP 共通工場監査項目 62
・要求水準1:ルール、要求水準2と3:実行 これは流れであって
レベルではない(C)
・代替案として、要求水準の1と2と3を併せて1とする(C)
・もしくは代替案として、要求水準の2と3を併せて1、1を2とす
る(C)
・要求水準3の入庫管理は56と重複している(C)
・要求水準の3は2の一部ではないか。(G)
FCP 共通工場監査項目 63
・問題なし(D)
FCP 共通工場監査項目 66
・問題なし(D)
FCP 共通工場監査項目 68
・問題なし(D)
FCP 共通工場監査項目 70
・家族の体調不良の判断は責任者か。インフルエンザやノロで対応が
変わるはずである。(D)
FCP 共通工場監査項目 72
・FCP 工場監査項目の「従業員施設の整備」は範囲が広すぎる。ト
イレに戻した方が良いのでは。要求水準2は必要ないのではないか。
(D)
FCP 共通工場監査項目 99
・
「有資格者」必要ない。(D)
FCP 共通工場監査項目 103
・要求水準3の有害廃棄物対応は1ではないか。(D)
FCP 共通工場監査項目 113
・
「是正」は「改善」ではないか。(D)
7
(ファシリテーター) FCP 共通工場監査項目 116 項目改訂作業総括
2014 年 GFSI ローカルグループの中間報告を見ても、FCP 共通工場監査項目は十分ステップア
ップに役立つと思うが、まだ不十分なところがある。第 1 回目の分科会での意見を聞くと、あらた
めて方向性としてこれで良いと感じられた。
FCP 共通工場監査項目 9,10 については「仕様書」しか定めていない。企業の目的や目標を設定し
て業務ルールを組むと食品安全や顧客の要求事項、フードディフェンスやフードフロードとして使
えるようになる。随時、自分たちの設定した範囲で業務ルールを決めれば良いのでステップアップ
に貢献できるのではないか。
FCP 共通工場監査項目 23 は、ファシリテーター案も事務局には報告している。基本設計として、
GFSI グローバルマーケットの基礎項目はレベル2で担保、中級レベルはレベル3で担保できること
を想定している。Codex HACCP は要求水準3での適用として、要求水準1では最低限管理してい
るハザードが何か説明できる範囲に限定し、中小零細食品事業者への適用可能性を配慮した。検証
の中でも特に力量が求められる HACCP システムの検証および HACCP 計画の科学的な妥当性の確
認については、レベル4と設定して日本の一般的な HACCP 実施の力量に考慮した。HACCP に関
連する専門用語の訳語については、厚生労働省令で定めた用語が必ずしも一般的に使われていない
こと、省令用語の一部がコーデックス定義とかい離しており国内でも論議が続いていること、厚生
労働省も省令用語にはこだわらず、コーデックス定義を理解することを最優先としていること、か
ら論議のある専門用語はできる限り使わずに、コーデックス定義を基本とした記述に努めた。
FCP 共通工場監査項目 43 について、HACCP で考慮される潜在的危害要因の要素である食物ア
レルギーについては、GFSI グローバルマーケットでは基礎項目に挙げられており、もともと別項目
が整備されているのでそこにおいて国際化対応すべき要素を追加した。
第 1 回の分科会具体案を元に事務局が再度修正案を作成予定になっている。次回、再度議論して
修正案を詰めたい。
8