理工研 NEWS より 人力飛行機の試験飛行 航空研究会顧問 安部建一 「大空を自分の力で飛ぶ」という人間の夢をかなえるため,人力飛行機の研究は,古代 から世界各国で行われてきた。イギリスのサザンプトン大学で 1961 年に「SUMPAC」号が飛 行に成功して以来,日本では本学・理工学部が先駆者となり,1963 年に機械工学科航空専 修コース(現在の航空宇宙工学科)の卒業研究の一環として故木村秀政先生のもと研究開 発が行われた。木村先生のご定年後,人力飛行機の開発は航空研究会に受け継がれている. 毎年 1 機の割で製作され,琵琶湖で行われる鳥人間コンテスト選手権大会に出場して いる.今年は第 37 回大会を迎えるが,そのうち計 9 回の優勝を飾る.機体が完成し, 組立,走行試験となる.試験飛行は風の無い早朝に行われる.総合交通試験路は 30m 幅しかなく,昨今の翼幅 34m では狭く,さらに建物も隣接し,試験路の距離が半分し か利用できない.滑走試験をし,不備がなければジャンプ試験と進む.毎年,パイロッ トは交代するので,代替わりの時,練習機にてパイロットの慣熟飛行および地上班の訓 練として利用している.なお,人力飛行機の日本記録機もここから誕生している. 写真 1;組立. 写真 2;試験飛行
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