第2号 - かほく市

平成 24 年第1回かほく市議会定例会議事日程(第2号)
平成 24 年3月6日(火)午前 10 時 00 分開議
開会宣告
日程第1
議案第1号~議案第32号
(質疑、委員会付託)
日程第2
諮問第1号・諮問第2号
(質疑、討論、採決)
日程第3
一般質問
1.高橋
成典
議員
①介護保険問題について
②健診受診の向上について
③エコエネルギーシステム設置補助金制度の導入について
④森林を生かした町づくり、ペレットストーブ等への助成について
⑤「七塚観光㈱」の問題について
2.金子
猛
議員
①災害対策備蓄品の内容について
②災害対策備蓄品の備蓄方法について
3.杉本
成一
議員
①今後の市民サービスの維持に向けた方策について
②市債権の徴収部門の一元化について
4.遠田
順
議員
①平成23年度実施された米の戸別所得補償モデル事業に該当する面積と交
付金額総額は
②平成24年度当初予算に計上されている第5期介護保険事業計画について
③男女共同参画社会推進事業の年間事業予定は
5.坂井
正靱
議員
①新市建設計画の達成状況、市長の自己評価、将来展望、取組み方針について
②今後の施策実現に向けた、民間の手法の積極的な活用、職員研修の充実につ
いて
閉議散会
24
第2日目会議録
平成24年第1回かほく市議会会議録(第2号)
招集年月日
平成24年 3月 6日(火)
招集の場所
かほく市役所議場
開 会 ( 開 議 ) 平成24年 3月 6日(火) 午前10時00分宣告
応 招 議 員
出席議員に同じ
不応招議員
欠席議員に同じ
議
長 13番
竹内
幹雄
1番
金子
8番
多々見
猛
2番
坂井
正靱
3番
多々見 邦次
4番
高橋
成典
5番
遠田
順
6番
安達
肇
7番
宇野
順一
9番
金田
正信
10番
杉本
正一
11番
荒井 三喜雄
12番
沖津 千万人
14番
西田
正剛
15番
杉本
成一
16番
寺内
照雄
17番
猪村
博靖
18番
別宗
明敏
出 席 議 員
欠 席 議 員
121条の規
定により説明
のため出席し
た者の職氏名
武
なし
市
地方自治法第
副議長
長
油野 和一郎
副
長
架谷 外茂治
教育委員会教育長
遠田
敏博
総 務 部
長
板坂
卓之
市 民 部
長
松本
吉雄
産業建設部長
森田
善明
教 育 部
長
酒尾
浩
消
長
釜井
泰廣
総 務 課
長
虎谷
寛
財 政 課 長
山越
充
企画情報課長
大西
潤
管 理 課 長
綾瀬
登志勝
税 務 課
長
浅野
順平
高松サービスセンター長
田中
英明
七塚サービスセンター長
川﨑
健二
会計管理者兼会計課長
西田
茂基
監査委員事務局長
松田 金十郎
市民生活課長
多々見 行雄
子育て支援課長
能任
哲正
健康福祉課長
浅野
道人
保険医療課長
髙平
嘉和
介護予防課長
吉野
孝幸
都市建設課長
根布
清孝
産業振興課長
澤野
安隆
上下水道課長
東谷
誠
学校教育課長
牧野
裕
生涯学習課長
長原
俊幸
消 防 課
長
奥野
司郎
予 防 課
長
谷口
孝三
消 防 署
長
富澤
公広
財政課長補佐
中田
肇
25
市
防
本会議に職務
議会事務局長
沖野
悌二
議会事務局書記
竹谷
孝
として出席し 傍 聴 者 受 付 係
長木
朋子
のため出席し
た者の職氏名
議会事務局次長
山川
正一
傍聴者受付係
竹本
美生
本会議に係員
た者の職氏名
議 事 日 程 議長は、議事日程を別紙のとおり報告した。
以下余白
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議事の経過
第2日目
○議長【竹内幹雄君】これから、質疑を行い
ます。質疑はありませんか。
開会・開議
(なしの声あり)
午前 10 時 00 分開会
○議長【竹内幹雄君】質疑なしと認めます。
これで質疑を終わります。
○議長【竹内幹雄君】ただいまのところ、出
常任委員会付託
席議員数は、18 人であります。定足数に達し
○議長【竹内幹雄君】お諮りします。ただい
ておりますので、これより、本日の会議を開
ま、議題となっております、議案第1号から
きます。
議案第 32 号までの併せて 32 件につきまして
議事日程の報告
は、それぞれ所管の常任委員会に付託したい
○議長【竹内幹雄君】なお、本日の議事日程
と思います。
は、お手元に配付のとおりであります。また、
これにご異議はありませんか。
本日、説明のために委嘱された者の職・氏名
(異議なしの声あり)
は、2月 27 日に配付した説明員職・氏名一覧
○議長【竹内幹雄君】ご異議なしと認めます。
表のとおりであります。
よって、議案第1号から議案第 32 号までの併
会議時間の延長
せて 32 件につきましては、それぞれ所管の常
○議長【竹内幹雄君】あらかじめ、本日の会
任委員会に付託することに決定をいたしまし
議時間を延長しておきます。
た。
日程第1
日程第2
議案第1号~議案第 32 号
諮問第1号及び諮問第2号
○議長【竹内幹雄君】日程第1、議案第1号
○議長【竹内幹雄君】日程第2、諮問第1号
平成 24 年度かほく市一般会計予算について
及び諮問第2号
から議案第 32 号
薦につき意見を求めることについての2件を
公の施設の指定管理者の
指定についてまでの、併せて 32 件を一括議題
人権擁護委員の候補者の推
一括議題といたします。
と致します。
諮問第1号及び諮問第2号は、人権擁護委
質
疑
員法第6条第3項の規定に基づき、候補者の
○議長【竹内幹雄君】これから、議案第1号
推薦について議会の意見を求めるものであり
平成 24 年度かほく市一般会計予算から議案
ます。
第 32 号
公の施設の指定管理者の指定につ
常任委員会付託の省略
いてまでの併せて、32 件について、質疑を行
○議長【竹内幹雄君】お諮りします。本件2
います。
件は、人事に関する案件につき、常任委員会
なお、議案に対する質疑及び執行部の答弁
付託を省略したいと思います。これにご異議
は全て登壇のうえ発言願います。また、同一
ありませんか。
議題については、かほく市議会会議規則第 56
(異議なしの声あり)
条の規定により、3回を超えることができま
○議長【竹内幹雄君】ご異議なしと認めます。
せんので、ご了承願います。
よって、諮問第1号及び諮問第2号の2件に
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ついては、常任委員会付託を省略することに
決いたします。
決定いたしました。
質
諮問第2号について、議会として、石川県
疑
かほく市高松ラ 20 番地3
羽田輝雄氏の推
○議長【竹内幹雄君】これより、諮問第1号
薦について、適任とすることに賛成の諸君の
及び諮問第2号
起立を求めます。
人権擁護委員の候補者の推
薦につき意見を求めることについて質疑を行
(賛成者起立)
います。
○議長【竹内幹雄君】起立全員です。よって、
質疑はありませんか。
諮問第2号については、議会の意見は適任と
(なしの声あり)
することに決定いたしました。
○議長【竹内幹雄君】質疑なしと認めます。
日程第3
これで、質疑を終わります。
討
一般質問
論
○議長【竹内幹雄君】日程第3、これから、
○議長【竹内幹雄君】これから、討論を行い
一般質問を行います。あらかじめ、申し上げ
ます。
ておきますが、関連質問はかほく市議会の運
討論はありませんか。
営に関する基準第 37 条第4項の規定により、
(なしの声あり)
認められておりません。また、一般質問の発
○議長【竹内幹雄君】討論なしと認めます。
採
言時間は、かほく市議会の運営に関する基準
決
第 37 条第7項の規定により、再質問も含め、
○議長【竹内幹雄君】これから直ちに採決に
発言時間は、30 分以内となっております。ま
入りたいと思います。
た、一般質問において議員発言席が設置され
これにご異議ありませんか。
ており総括質問は登壇して行い、そのあと、
(異議なしの声あり)
自席に戻らず議員発言席へ着席願います。そ
○議長【竹内幹雄君】ご異議なしと認めます。
よつて、諮問第1号及び諮問第2号
の席で執行部の総括答弁を聞き、その席で挙
人権
手起立の上、再質問を行うこととしておりま
擁護委員の候補者の推薦につき意見を求める
すのでご了承願います。
ことについてを採決いたします。
それでは、通告順に発言を許します。
まず、諮問第1号について、議会として、
石川県かほく市中沼ル 106 番地1
4番
清水充子
高橋成典君。
○4番【高橋成典君】議長。
氏の推薦について、適任とすることに賛成の
おはようございます。日本共産党の高橋で
諸君の起立を求めます。
す。まずはじめに日本共産党は、消費税大増
(賛成者起立)
税ストップ
「社会保障充実、財政危機打開
○議長【竹内幹雄君】起立全員です。よって、
の提言」を発表しました。民主党・野田政権
諮問第1号については、議会の意見は適任と
は、
「社会保障と税の一体改革」と称して、消
することに決定いたしました。
費税を 2014 年8%、2015 年に 10%に増税す
次に、諮問第2号
人権擁護委員の候補者
る大増税法案を成立させようとしています。
の推薦につき意見を求めることについてを採
多くの国民からこの計画に対する強い不安と
28
批判の声が広がっています。
それでは具体的に5項目の質問を行いたい
同時に、国民みんなが安心して暮らせる社
と思います。
会保障をどうやって再生・拡充していくのか、
第1に、かほく市は今後3年間の第5期介
国と地方の財政危機をどうやって打開してい
護保険事業計画を発表いたしました。それに
くのか、そのための財源をどうやって作るの
関連して4点お尋ねします。
かについて、多くの国民が答えを求めていま
第1に、介護保険が破たんに直面していま
す。
す。2012 年度、かほく市の 65 歳以上、4段
日本共産党は、所得の少ない人に重くのし
階の介護保険料は月額 4,500 円から 5,200 円
かかる最悪の不公平税制、消費税の大増税計
に 700 円、15.6%の引き上げです。全国平均
画に断固として反対しています。消費税に頼
でも 5,000 円を超えることが予想され、
「 もは
らずに、社会保障を再生・拡充し、財政危機
や限界だ」という声が上がっています。この
を打開するために、提言を発表しました。
4段階の介護保険料は、本人は住民税非課税
第1段階で、ダム建設に 3,000 億円など不
で、世帯の誰かが住民税課税者である世帯の
要不急の大型公共事業の浪費を一掃し、原発
保険料です。
推進のための予算 4,200 億円、政党助成金 320
国民年金だけの人の年金額は平均で4万
億円などの廃止。条約にもない米軍への思い
7,000 円です。その人達に、介護保険料 5,200
やり予算など税金のムダの一掃、軍事費5兆
円と、医療保険料約 5,000 円、合計で1万円
円のうち1兆円を削減するなど、合わせて歳
の保険料負担、これは収入に占める負担率は
出のムダ一掃で3兆 5,000 億円の財源を確保
なんと 21%になります。これが課せられるわ
することを提案しています。
けであります。これを異常と言わずして何を
さらに富裕層・大企業優遇の不公平税制を
異常と言うのでしょうか。
見直すとともに、新たに「富裕税」
「為替投機
介護保険料負担はすでに限界です。さらに、
課税」「環境税」などの導入によって、12 兆
追い打ちをかけているのは年金の連続引き下
円から 15 兆円の財源を確保する提案をして
げです。これでは生活することはできません。
おります。
今おこなうべきことは、介護保険のサービ
第2段階として、最低保障年金制度の創設、
ス削減や保険料の値上げではありません。介
医療費の窓口負担を無料にする、介護の利用
護保険財政の4分の1しかない国庫負担を引
料を無料にするなど、先進水準の社会保障、
き上げて、保険料・利用料負担を軽減し、十
ヨーロッパの多くの国々で当たり前になって
分な介護サービスの提供と介護労働者の処遇
いる水準の社会保障への抜本的拡充を進め、
改善これを両立させる抜本的改革を国に強く
憲法 25 条の生存権を保障する水準へと引き
求める事であります。
上げる抜本的な改革の提言です。
介護保険料だけではありません。いざとい
「先進水準の社会保障拡充」
「応能負担」の原
う時に使う介護サービスが利用できなくなる
則に立った税制の改革です。これが、皆さん
改悪も検討されています。今でさえ重い1割
のお手元にお配りしました。ぜひ、参考にし
の利用料負担を、要介護度の軽い人について
ていただければと思います。
は、2割に引き上げようというのであります。
29
しかし利用料が重くなって払えず、介護サ
診の受診率は 44.1%ですが、これを平成 24
ービスが受けられなくなれば、体調を悪化し、
年末までに 65%にまで引き上げるとのこと
ますます手厚い介護が必要になります。結局、
です。これは容易ではありません。この目標
介護保険財政を悪化させることにつながり、
を達成すためにも以前のように健診は無料に
まさに悪循環です。
戻すべきではあります。
そこで、第1点目は、介護保険料の高騰を
合併前は旧3町とも健診は無料でした。病
抑えるために、国・県に公費補助率の引き上
気の早期発見・早期治療の積極的な観点から
げることを求めることです。
であります。その方針が、国が言ったからと
第2点目は、市としても一般会計から補て
いって変わっては、おかしいと思います。
んすることです。県内では、川北町と能美市
しかし、こうした中でも石川県内でも志賀
が介護保険会計に一般会計から繰り入れをし、
町・中能登町・珠洲市・川北町の4市町では
保険料の抑制に努めています。
特定健診は現在も無料化です。かほく市が特
かほく市でも今回の値上げ分約 7,000 万円
定健診を無料化に戻すためには約 120 万円が
を繰り入れすれば、値上げはしなくても済み
予算として必要となっております。是非実現
ま す 。 七 塚 観 光株 式 会社 の 債 務 処 理 に2 億
可能と思います。答弁を求めるものでありま
6,712 万円の税金を投入いたしましたが、そ
す。
んなお金があるのなら、介護保険料の負担軽
次に、各種のがん検診、胃がん・大腸がん・
減に回すべきではないでしようか。市長の答
肺がん・子宮がん・乳がん・前立線がんの6
弁を求めるものであります。
つのがん検診について、無料に戻すべきでは
第3点目は、かほく市は来年度から保険料
ないかということです。これも県内では川北
徴収区分を6段階から7段階に1段階増やし
町と能美市では無料です。以前にも指摘しま
ました。県内では金沢市が 10 段階、小松市、
したが、病気で入院すると通院で治療するよ
白山市、能美市が 11 段階、加賀市は 12 段階
りも 10 倍以上も医療費がかかります。各種の
で徴収しております。所得階層別をさらに細
健診の無料化は医療費の軽減にもつながると
分化し累進性を高め低所得者の保険料軽減を
ともに、住民の健康維持にも大いに役立つ制
はかるべきと思います。
度です。答弁を求めるものであります。
第4点目は、ホームヘルパーが行う生活援
質問の3点目に、エコエネルギーシステム
助、調理・掃除・洗濯・買い物などをこれま
設置補助金制度の導入についてお尋ねします。
での 60 分から 45 分未満に短縮しようとして
環境に優しいエコな街づくり推進のため、
います。これでは十分なサービスを提供する
かほく市として太陽熱利用システムなどへの
ことはできません。ホームヘルパーが行う生
助成制度の導入、高効率給湯器への設置補助
活援助を 45 分未満に短縮する改悪には反対
金制度を実施すべきと思います。
するべきと思います。以上の点について答弁
内灘町では太陽熱利用システムでは、ソー
を求めるものであります。
ラーシステム(強制循環型)1システム当た
質問の第2に、健診受診の向上について新
り2万円、太陽熱温水器(自然循環型)1台
たにお尋ねします。市の平成 22 年度、特定健
当たり1万円を助成しています。
30
高効率給湯器(エコキュート)1台当たり
た し ま し た 。 七塚 観 光へ の 債 務 処 理 に2 億
2万円、
(エコジョーズ、エコフィール)1台
6,712 万円余の税金投入は違法であるとの住
当たり1万円を助成しています。
民監査請求であります。
次に、太陽光発電システムの補助の拡充に
この問題は七塚観光株式会社の債務は、油
ついてであります。かほく市は、最大で9万
野和一郎氏・市長と架谷外茂治氏・副市長が
円を補助していますが、県内では、内灘町と
同社の連帯保証人となっているのに、また、
七尾市が 20 万円、中能登町 18 万円、羽咋市
途中でキーテナントの社長を連帯保証人から
16 万円を補助しています。かほく市も補助の
外すなど連帯保証人が何の責任も取らず全額
大幅引き上げを行うべきと思います。答弁を
税金で処理。いくら市の損失補償があるとは
求めるものであります。
いえ、連帯保証人の責任が消える訳ではあり
質問の4点に、 森林を生かした町づくり、
ません。
ペレットストーブ等への助成についてお尋ね
余りにも一般社会とかけ離れたやり方であ
をいたします。
ります。無責任な話です。連帯保証人として
地球の環境問題、石油の高騰でバイオマス
の最低限の責任を果たすよう住民監査請求を
エネルギーなどのクリーンエネルギーに注目
行ったものであります。私もその中の一人で
が集まっています。ペレットストーブは石油
ありますが、改めて同事業の連帯保証人であ
ストーブに変わるカーボンゼロの地球に優し
る油野市長の答弁を求めるものであります。
いストーブです。
○市長【油野和一郎君】はい、議長。
ペレットストーブへの購入に補助を行って
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
いるのは、石川県が上限で 25 万円、金沢市と
○市長【油野和一郎君】それでは、高橋議員
能登町は5万円、内灘町では2万円を補助し
のご質問にお答え致します。
ています。
まず、第1点目の介護保険についてのご質
かほく市でも、化石燃料の依存を少しでも
問でありますが、議員ご承知のとおり、介護
減らして、地球温暖化を防止するためにもペ
サービスを利用した場合、その費用の1割を
レットストーブと、合わせて薪ストーブへの
利用者の方に負担していただき、残りの費用、
購入にも補助制度を実施するべきと思います
いわゆる介護給付費の2分の1を国・県及び
が、答弁を求めるものであります。
市の公費で、2分の1を被保険者の保険料に
最後に5番目に、七塚観光株式会社への税
よって賄うことになっております。
金投入による処理問題について再度お尋ねい
ご承知のように、平成 12 年度より介護保険
たします。
制度が実施されて以来、現在まで介護給付費
この問題で住民監査請求が提出され、改め
は年々増加の一途をたどっております。今後、
て市長らの連帯保証人としての責任はないの
団塊の世代が 65 歳を迎え、介護保険利用者が
かについてお尋ねいたします。
増加することによる保険料の負担への影響を
さる2月 27 日「かほく市政を考える会」は、
考えますと、介護保険制度を今後とも円滑か
かほく市の七塚観光株式会社への公金支出に
つ持続的・安定的に運営していくためには、
関する措置請求書を市の監査委員会に提出い
適切な財源措置を含め、抜本的な制度の見直
31
しが必要であり、平成 20 年度から石川県市長
500 万円以上とした第7段階を新たに設定し
会より全国市長会を通じ、国に対して強く要
たものであります。この所得段階の見直しに
望をしているところであります。
より、所得に応じた応分の費用負担が図られ
議員ご質問の一般会計からの補てんについ
るだけでなく、低所得者への負担軽減にも繋
てでありますが、平成 24 年度の介護保険特別
がるものであると考えております。
会計におきましては、地域支援事業といたし
第5期の介護保険料の月額基準額につきま
まして、対象者を拡充して実施する紙おむつ
しては、先日の議会全員協議会でもご説明い
支給事業と配食サービス事業の予算を計上し
たしましたとおり、4,500 円から 700 円を上
ております。これらの事業は一般会計から負
乗せし、5,200 円に改定するものであります
担するものであり、その負担額は 416 万 4,000
が、介護認定者の増加や介護サービスの充実、
円となっております。
介護報酬の改定などにより、やむを得ないも
また、一般会計におきましては、高齢者等
のと考えております。しかし、この額は県内
地域支え合い事業といたしまして、訪問理美
市町の中で8番目に低い保険料の設定であり、
容サービス事業や寝具洗濯乾燥消毒事業、軽
上げ幅につきましても5番目に低い、必要最
度生活援助事業、緊急通報システム事業など
小限の上げ幅となっているものであります。
に 987 万 7,000 円を計上しており、特別会計
今後も、介護保険料の設定につきましては、
と合わせますと、1,404 万 1,000 円の一般財
介護認定者の給付実績や今後の推計及び被保
源を投じております。これらは、県内 11 市の
険者の所得状況の調査に基づき、低所得者の
中でも、能美市に次いで2番目に充実したサ
負担軽減が図られるよう進めて参りたいと考
ービス内容となっております。
えております。
このような状況も含め、かほく市において
次に、ホームヘルパーが行う生活援助時間
一般会計が介護保険事業において果たす役割
を 45 分未満に短縮することへの反対につい
は十分なものとなっていると考えており、現
てでありますが、介護サービスにおける、ホ
段階では、一般会計から特別会計への補てん
ームヘルパーが行う訪問介護には、食事や入
は考えておりません。
浴などの介助を行う身体介護と、調理や洗濯
次に、所得段階別を細分化し低所得者の保
などの生活援助があります。
険料負担の軽減をはかることについてであり
平成 24 年度の介護報酬改定につきまして
ますが、これまでにご説明しておりますよう
は、国の社会保障審議会介護給付費分科会に
に、平成 24 年度からの第5期介護保険事業計
おいて審議されたところでありますが、その
画におきましては、介護保険料の所得段階を
際、生活援助の時間区分につきまして、現行
6段階から7段階とし、所得段階を細分化致
の「30 分以上 60 分未満」を「20 分以上 45
しました。
分未満」に、「60 分以上」を「45 分以上」に
今までは国の基準に準じ、第6段階の対象
それぞれ見直しがされたものであります。
者は本人が市民税課税で、前年の合計所得金
これは、介護サービスの提供実態を踏まえ、
額が 200 万円以上としておりましたが、今回
限られた人材の効果的な活用を図るため、よ
の改正で、その所得区分金額をさらに区分し、
り多くの利用者のニーズに対応して、効率的
32
にサービスを提供するという観点から、実態
の示す基準に合わせ、65%としているところ
に即した時間区分の見直しが行われるもので
であります。
あります。
議員ご質問の健診の個人負担無料化につき
平成 24 年4月から実施されることになる
ましては、県内の状況を見ましても無料で実
かと思いますが、市と致しましては、今後、
施している市町は、3市町のみであります。
この見直しによるサービス利用者への影響を
本市では一部負担をしていただいております
注視し、改善すべき点が生じた場合は、全国
が 、 平 成 22 年 度 特 定 健 康 診 査 の 受 診 率 は
市長会等を通じて、国に要望して参りたいと
44.1%と、県内市町では上位から7番目であ
考えておりますので、議員各位のご理解とご
り、県平均を上回る受診率となっております。
協力を賜りますようお願い致します。
市では、昨年7月と9月に、過去3年間に
次に、第2点目の健診受診の向上について
おいて健診を受診しなかった方を対象に、電
のご質問でありますが、このことにつきまし
話による受診の勧奨を行いましたが、その際、
ては、平成 21 年9月定例会をはじめ、これま
受診しなかった理由をお聞き致しましたとこ
で3回にわたり高橋議員からのご質問にお答
ろ、
「現在元気だから受診しない」、
「ガンなど
えしておりますので、既に十分ご承知のこと
の病気の発覚が怖くて受診できない」、「治療
とは思いますが、特定健康診査制度について
中である」などが主な理由であり、
「有料だか
今一度ご説明を申し上げます。
ら受診しない」との返答はありませんでした。
特定健康診査は、平成 20 年度から内臓脂肪
また、健診の個人負担分を無料としており
型肥満に着目した健康診査であり、40 歳から
ました平成 19 年度の受診率は 43.4%であり、
74 歳までの方を対象に、医療保険者で実施す
平成 22 年度の受診率 44.1%と比較致しまし
ることが義務づけられました。健診をする目
てもほぼ同じ数値であり、このような状況か
的も疾病の早期発見・早期治療から、予防す
ら判断いたしましても健診の有料化が受診率
るということが主眼となっているものであり
に影響するものではないと考えております。
ます。
年に1回の健診を受診していただくことに
生活習慣病を起因とする慢性腎臓病、虚血
より自らの健康状態を把握するとともに、健
性心疾患、脳血管疾患などを予防することは、
康づくりに取り組んでいただくことがより効
医療費の高騰を防ぐばかりでなく、健康で充
果的であるもので、本市では、内臓脂肪症候
実した生活水準を保つためにも大切なことで
群いわゆるメタボリックシンドロームの該当
あり、5年先、10 年先を見据えて特定健診・
者とその予備軍の方が 10%減少することを
特定保健指導を実施することが保険者の責務
目指して、受診者の皆様に医師や保健師並び
として課せられております。
に栄養士による個別相談を行い、受診結果を
市におきましては、平成 19 年度に策定いた
受診者の方に通知するなど、きめ細やかな指
しました「かほく市特定健康診査等実施計画」
導を行っております。
に基づき、国民健康保険の加入者などを対象
受診率向上のための今後の取り組みと致し
に集団健診及び医療機関健診を実施しており、
ましては、広報誌やケーブルテレビ、各種団
平成 24 年度での特定健診受診率の目標を国
体の健康教室などを通じて、継続的に健診を
33
受診することの大切さを啓発するとともに、
日の新聞記事によりますと、かほく市監査委
慢性的に治療を受けられている方に対しまし
員に対して提出された住民監査請求が受理さ
ても医療機関から適切な受診の勧奨をしてい
れたと記載されておりましたが、正確には監
ただくこととしております。また、特に受診
査委員事務局で受付をされたということであ
率の低い 40 歳から 50 歳台の男性などをター
り、受理については、今後、請求の対象事項
ゲットとして、国民健康保険の加入者を対象
が市の財務会計上の行為であるかなどを基準
に健診の受診促進と自らが積極的に健康づく
とし、住民監査請求の要件を満たしているか
りに取り組むきっかけとする「健診受診キャ
どうかについて監査委員が審査を行い、受理
ンペーン」を展開することとしております。
するかどうかが決定されるものであります。
さらに、重点施策のひとつである「市民 100
なお、監査委員により請求が受理された場
日健康づくり」につきましても、今後も引き
合は、監査委員事務局が請求書を受付した2
続き市全体で取り組んでいくものであります。
月 27 日から 60 日以内に監査結果が通知され
平成 24 年度には、NPO法人との連携によ
るとお聞きしております。
る、健康体操「ちょいトレ」や介護予防の拠
さて、七塚観光株式会社について、
「改めて
点づくり事業などを一体化した、
「 健康なまち
私の連帯保証人としての責任」とのことであ
づくり協働推進事業」を展開することとして
りますが、このことにつきましては、昨年の
おりますが、単に個人負担を無料とするより
9月定例会での金子議員からのご質問をはじ
も健診受診の向上とあわせた健康づくり施策
め 12 月定例会での高橋議員からのご質問に
に取り組むことがより重要であると考えてお
対する答弁など再三にわたって説明を申し上
ります。
げ、オープン当初からの経緯やその背景につ
市と致しましては、今後も市民一人ひとり
いては、割と詳細な部分まで議員各位にもご
が健診受診と健康に関心を持って頂ける取り
理解をいただいていると思います。
組みを、さらに展開して参りたいと考えてお
同じことを改めて説明するまでもないと思
りますので、議員各位のご理解とご協力を賜
いますが、あえて、今一度、ご説明申し上げ
りますようよろしくお願い致します。
ますと、七塚観光株式会社は、当時の七塚町
次の第3点目のエコエネルギーシステム補
が地域の振興や雇用拡大などを図るために、
助金制度の導入についてと、第4点目のペレ
町の振興、町の活性化をかけて第三セクター
ットストーブ等への助成に関するご質問につ
方式で行った事業であります。このため、地
いては、のちほど松本市民部長よりお答え致
方自治体である七塚町が、七塚観光に対して
しますので、続いて、第5点目の七塚観光株
「債務保証」を行うことは、
「法人に対する政
式会社に関するご質問についてお答え致しま
府の財政援助の制限に関する法律」いわゆる
す。
「財政援助制限法」の規定に抵触することか
まず、本年2月 27 日に提出されました「住
ら、町として債務保証を行うことができず、
民監査請求書」に係る新聞記事の内容に、一
町にかわって歴代の町長や助役が、連帯保証
部誤解を招く恐れがありますので、一言申し
人になってそれを引き継いできたものであり
添えさせていただきたいと思います。2月 28
ます。
34
議員は、これまでこの連帯保証を町長や助
たします。
役としてではなく、個人的な連帯保証である
以上で、高橋議員のご質問に対する私から
というような主張をなされているかと思いま
の答弁と致します。
すが、本当にそのように思っておいででしょ
○市民部長【松本吉雄君】はい、議長。
うか。個人的な連帯保証であるならば、町長
○議長【竹内幹雄君】松本市民部長。
や助役になったからといって、何故、連帯保
○市民部長【松本吉雄君】それでは、高橋議
証をしなければならないのか、不合理でおか
員の第3点目のエコエネルギーシステム設置
しくはありませんか。だからこそ、平成 14
補助金制度の導入についてと、第4点目のペ
年3月の七塚町議会において、町が損失補償
レットストーブ等への助成に関するご質問に
をするという議案を提出したものであります。
ついて、私のほうからお答え致します。
当時の七塚町議会も私の考えを理解してくれ
まず、第3点目のエコエネルギーシステム
たものであり、高橋議員も反対されなかった
設置補助金制度の導入についてでありますが、
はずで、そういった経緯を十分にご承知され
高効率給湯器、太陽熱利用システムなどへの
ているものと認識しております。
助成につきましては、地球温暖化防止対策と
ご質問の趣旨から言えば、連帯保証人の印
して、国、県及び全国の多くの自治体におい
鑑を押しているのは個人的なことであり、債
て助成制度を実施しておりますが、かほく市
務を支払えということになりますが、町長や
では、昨年7月より節電キャンペーンを展開
助役の責任のみで連帯保証をするというあり
し、市民の皆様に節電型ライフスタイルへの
かたがおかしいからこそ、町が損失補償をす
ご協力をお願いしているところであります。
るという形をとったのであり、今となって理
議員ご承知のとおり、高効率給湯器と言わ
解して頂けないのであれば、心から残念でな
れているものには、大気中の熱エネルギーを
りません。
吸収し、通常よりも電力やガスの消費を抑え
何を申し上げても無駄かもしれませんが、
ることができるヒートポンプの原理を利用し
七塚観光の損失補償については、市にとって
てお湯をつくり出す給湯器で通称「エコキュ
最良最善の方法を選択し、決断したものであ
ート」と言われるものや、潜熱を回収して再
りますので、議員各位のご理解を賜りたいと
利用することで、従来型のガス瞬間給湯器の
心の底から思います。
エネルギーロスを抑えた機器で「エコジョー
また、住民監査請求そのものにつきまして
ズ」と言われるもののほか、ガスを使ったエ
は、受理されるか否かの審査を行っている現
ンジンで発電し、その排熱を利用してお湯を
段階において、監査委員から意見等を求めら
つくる「エコウィル」などがあります。
れれば、市のこれまでの取り組みを、しっか
また、太陽熱利用システムとは、住宅の屋
りご説明させて頂きたいと思いますが、私の
根等にソーラーパネルを設置し太陽熱を集め、
責任についてこれ以上語る必要はないと考え
そこで得られた熱エネルギーを利用して給湯
ており、今後は住民監査請求に対する監査委
や冷暖房を行うものであります。
員の決定を見守りたいと思っておりますので、
いずれも、近年の地球温暖化対策等に配慮
併せてご理解賜りますようよろしくお願いい
したシステムであり、他にも、テレビ・冷蔵
35
庫などの家電製品において省電力化の製品が
長さが 10 ミリメートルから 25 ミリメートル
開発されておりますが、そのような自然環境
程度の円筒形の木質ペレットと呼ばれるもの
に配慮した機器等の購入に対しての助成制度
を燃料としたストーブのことであります。こ
につきましては、今後、先進自治体の事例な
のペレットストーブは、蒔ストーブと同様に、
どを調査することを検討して参りたいと考え
建築基準法の規定に基づき、設置に当たって
ております。
は、給排気筒または煙突等の設置や、壁及び
次に、太陽光発電システムにつきましては、
天井の室内に面する部分を不燃材料等で仕上
議員ご承知のとおり、かほく市では、平成 18
げる必要があります。
年度より太陽光発電システムの設置費に対す
近年、ペレットストーブは、間伐材の利用
る助成制度を設け、発電量1キロワットあた
促進や非化石燃料を用いることで地球温暖化
り2万 2,500 円、上限を9万円とする内容で
防止対策に貢献するなどの理由から注目され
設置費用の助成を行っており、平成 22 年度は、
ておりますが、燃料の木質ペレットの供給体
25 件の申請者に対し助成を実施しておりま
制が十分に確立されておらず、県内の状況を
す。
見ましても未成熟な面があり、助成制度を設
今年度に入りましてからは、東日本大震災
けている他の市町においても、太陽光発電シ
に伴う原発事故の影響で全国的な節電意識の
ステムの助成制度などに比べると申請件数は
高まりなどから、現時点において、46 件と申
非常に少ないのが現状であります。
請数が増えており、平成 24 年度当初予算では、
市と致しましては、今後、様々な再生可能
300 万円の予算を計上したものであります。
エネルギーの中で、来年度実施を予定してお
太陽光発電の助成の拡充につきましては、現
ります再生可能エネルギー調査の結果を踏ま
時点では考えておりませんが、全国的な電力
えるとともに、間伐材などを活用する薪スト
不足が見込まれる中で、災害時の非常用電力
ーブといったかほく市の地産地消を生かすこ
としても対応できる太陽光発電については、
とができる有効な取り組みについても、検討
今後も認識が高まり、多くの申請があった場
をして参りたいと考えておりますので、議員
合は、補正予算で市民の皆様のご要望に対し
各位のご理解とご協力を賜りますようお願い
てしっかりと対応して参りたいと考えており
申し上げます。
ますので、議員各位のご理解を賜りますよう
以上で、高橋議員のご質問に対する私から
お願い申し上げます。
の答弁と致します。
次に、第4点目の森林を生かしたまちづく
○議長【竹内幹雄君】高橋議員、答弁漏れはあ
り、ペレットストーブ等への助成についての
りませんか。
ご質問にお答え致します。
○4番【高橋成典君】はい。
議員ご承知のとおり、ペレットストーブと
○議長【竹内幹雄君】再質問はありませんか。
は、木材工場などから排出される樹皮、おが
○4番【高橋成典君】はい。
粉、端材などの残廃材を細かい顆粒状まで砕
○議長【竹内幹雄君】高橋議員。
き、それを圧縮して棒状に固めて成形した、
○4番【高橋成典君】最初に、介護保険の問題
直径が6ミリメートルから 12 ミリメートル、
でちょっとお尋ねいたします。
36
全国的に大変な今問題になっています。私は
一般会計から入れて値上げを回避したという
先ほど第4段階の人たちがどういう収入でお
ことで、その点は非常に評価をいたします。
るかということで保険料の問題大きいという
ぜひ私は介護保険についても、こういう生活
ことを言いました。
が厳しい、先ほど低所得者の保険料についても
きのう市から出していただいた資料で、第1
配慮していきたいということでありますけれ
段階におる人がかほく市は62名おるそうで、第
ども、それは階層別の話も含めてのことだった
2段階が828名、第3段階が1,273名で、第4段
と思うんですけれども、ぜひこういう厳しい高
階が一番多い3,474名おいでるということで
齢者の方々の実態を考えると、確かに努力され
す。これ見てみますと、第1段階から第4段階
ていることはわかります。横出しサービスされ
でかなりの人たちがここにおいでるというこ
ていることも評価しますけれども、やっぱりこ
とがわかりました。
の保険料負担というのが死活にかかわること
国民年金の平均が、私先ほど4万7,000円と
なのかなと思うんですけれども、市長としてこ
言いました。介護保険料がたとえ700円上がっ
の実態を踏まえて検討する余地がないのかど
たとしても大変な収入に対する負担になるわ
うか、改めてお尋ねしたいと思います。
けです。そういう点ではもう生活保護以下の収
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
入しかないところに介護保険料と健康保険の
○市長【油野和一郎君】高橋さんの再質問にお
負担などを合わせると2割前後の負担になっ
答えいたします。
てしまうということになるわけですから、残り
先ほど一般会計から繰り入れされている市
の3万ちょっとでどうやって生活するのかな
町が能美市と川北ということでございました。
と。これがもう限界に来ていると言われる私は
これまで川北町は3,000円だったものを今回は
原因だと思うんですよ。
4,000円という1,000円上げるということでご
それで、川北町は県内でも一番低い介護保険
ざいます。能美市については、これまでは4,850
料に据え置いて、去年の予算でいくと一般会計
円だったものが5,750円に上げると。これ以上、
から1,900万円入れていらっしゃるということ
一般会計を入れないともっと上がるというこ
と、それから能美市も基金がないということ
とでそういった決断をしたということでござ
で、去年でいきますと3億6,000万円入れてい
います。
るということもお聞きいたしました。基金が両
かほく市は4,500円から5,200円ということ
自治体ともないということもありますけれど
で、本来ならばルール上は一般会計からは繰り
も、大変な努力をされて保険料の据え置きに努
入れないという、こういうことになっておりま
力していらっしゃるということなわけで、もち
す。そういう状況の中で生活をされている方々
ろん先ほど私言いましたように国の責任が一
皆さん苦しいのは十分承知はしておりますけ
番大きいわけですけれども、7,000万円ほどあ
れども、ルール上はこういったことで、それは
ればかほく市の今回の値上げについては回避
あくまでもかほく市としてこのルールにのっ
することができるということであります。
とってやらせていただければというふうに思
私先ほど七塚観光の例を言ったわけですけ
ってますし、いろんな形でのはみ出し部分のサ
れども、ことしも国保の会計に5,500万ですか、
ービスについてはしっかりとこれからも取り
37
組んでいきたいというふうに思っております
の医療保険のことにとっても、これは両方とも
ので、ご理解をいただければというふうに思い
いいことだということでやってきたわけです
ます。
から、特定健診になったからといってその方向
○議長【竹内幹雄君】ただいまの答弁に対し再
が変わるということ自体、私は国のやり方にそ
質問ありますか。
れはおかしいと異議があると思うんです。
高橋議員。
今回、この間の内示会でしたか説明がありま
○4番【高橋成典君】前向きなご答弁はござい
した。24年度末ですか、65%に国が示してきて
ませんでしたのでちょっと残念ですけれども、
いると。なかなか至難のわざやと。もしそれが
ぜひまた引き続いてこれは取り組んでいただ
達成できなければ3,000万円ほどのペナルティ
きたい。
ーがかけられるんじゃないかと。それは今後ど
今の高齢者の年金が下がり続けて負担がふ
うなるかわからないということも言ってまし
えていくという大変これはもうかすみを食っ
たけれども、これも非常に理不尽な話だと私思
て生きていくわけにいかないわけですから、た
います。有料化させて目標を上げて達成できな
だでさえ低い年金が今後3年間で2.5%も下が
ければペナルティーかけると。これは住民の健
っていくと。今も下がっているわけですけれど
康を考えるという点では私はちょっとおかし
も、そういう実態の中でこういう保険料の負担
いと。
というのはもう大変なことになっているわけ
それと、かほく市も受診率を上げるために一
ですから、ぜひ検討を重ねていただきたいこと
定の条件ある方については1万円ですか、抽せ
を再度ちょっとお願いしておきます。
んでそういうものを恩典を与えると。これもこ
それと、健診の問題でお伺いいたしました。
れで一つの方法かもしれませんけれども、何か
特定健診を無料にするのに120万円だというこ
私からするとちょっと邪道かなというふうに
とで指摘したわけですけれども、特定健診の無
思います。やはり受診率を上げるという職員の
料化している自治体を見てみますと、川北町、
皆さんの努力を後押しするという点でもこの
志賀町、能美市が受診率で1、2、3と並んで
120万円というのは出せないお金ではないと思
います。無料化している自治体がベストスリー
うんですけれども、こういう無料化で受診率が
の中に入っているわけで、かほく市も決して悪
上がっている自治体のこの方向については私
いわけじゃありません。悪いわけじゃありませ
は学ぶべき点があると思うんですけれども、こ
んけれども、やっぱりこれが受診率の向上にも
の点について120万円出す点については市長ど
私は役に立っていると思うんです。
うですか。
私は120万円で、それは市民の健康に対する
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
自覚が、出すことによってそのことによって高
○市長【油野和一郎君】先ほど私も答弁させて
まってほしいというのはそれはそれとしてあ
いただきました。3年間において健診を受診し
るかもしれませんけれども、実際は旧町時代を
ていなかった方を対象にした、電話でお聞きし
含めて健診は無料でずっとやってきたと。それ
た理由は、現在元気だから受診しない、がんな
は私も何回も言うかもしれませんけれども、病
どの病気の発覚が怖くて受診できない、治療中
気の早期発見、早期治療がご本人にとっても市
であるということが主な理由であり、有料だか
38
ら受診しないとの返答はありませんでしたと
て非常に頑張っていろいろないい方向出して
いうことで。また、無料の時点では43.4%であ
きたと。何でここで一遍にそれが後戻りしてし
ったものが平成22年度は44.1%、無料だからこ
まったのかなということで。だから職員も、私
れが画期的に上がるというようなこういった
のうちにもかかってきますよ。検診を受けてな
ことではないというふうに考えております。
かったら受けてくださいってね。非常に細やか
本当にそれぞれの自治体がそれぞれ受診率
に一人一人の市民にちゃんと抜けている人に
を上げようということで努力していますので、
は電話かけてくると。それは非常に大事なこと
かほく市としても一生懸命努力もさせていた
なんです。やっぱり案内だけでなくて電話で一
だきたいと思いますし、要は住民の皆さんの健
声かければ当然行きますということになるわ
康、これが一番ですので、いろんな形でこれか
けで。
らも啓発活動を行っていきたいというふうに
ただ私そういう中でも、今までやってきた方
考えておりますので、ご理解もいただければと
向が間違いだったというならそれは反省しな
いうふうに思います。
きゃなりません。ですけれども、そうやって受
○議長【竹内幹雄君】ただいまの答弁に対し再
けやすい環境をつくってきたのに国がちょっ
質問ありませんか。
と方針変えたら、がらっと言うこと変わるとい
高橋議員。
うこと自体が私はちょっと残念というか情け
○4番【高橋成典君】120万円出せませんかと
ないと。さっきのお金にしてもそんなわずかな
いうことでお聞きしたんですけれども、出せる
金がないはずがないのに、それでそれが得だか
というお話がなかったんですけれども、ぜひこ
ら行くというそんな簡単なものではないです
れは考えていただきたい。
けれども、それがやっぱり一つの効果としてあ
この間出ましたかほく市の広報で、平成23年
ったからやってきたわけで、こういう個々に市
度のがん検診の結果というやつの報告ですけ
が努力して市民に呼びかけているわけですか
れども、市で実施しているがん検診の全体が低
ら、このことをがん検診含めて上げていくとい
下していると。早期発見、早期治療ということ
う努力で、そういう努力というのはこれまでの
を市民に呼びかけているわけですね。特定健診
ことは生かされないのかなと思うんですけれ
と並んでがん検診についても今県内2つの自
ども、再度どうですか。
治体が頑張って無料化してやっていると。かほ
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
く市の受診率悪いと言っているんじゃないん
○市長【油野和一郎君】高橋議員の再質問にお
ですよ。ただ、努力しているけれども下がって
答えいたします。
いると。がん検診の受診もなかなか思うように
先ほど申し上げましたとおり、無料化したこ
上がらないと。私はやっぱりそういう中でがん
とによって画期的に上がるならばこれはそう
撲滅ということで早期発見、早期治療、これも
いったことも視野に入れなきゃいけないかと
非常に努力して、たしか旧町の宇ノ気時代は県
いうふうに思いますけれども、これまでのいろ
下でもそういういい事例としてやられていた
んな数字見てますと、それからまた住民の皆さ
んではないかなと思うんですよね。
んからお聞きしますと、決して無料化だから画
私非常にそういう点では、合併前の時期含め
期的に上がって、無料じゃなければ行きません
39
ということではないというふうに思っており
押しているやつが出てきました。再度、当初か
ますので、この辺のご理解をいただきたいと思
らの全部を出してくれというふうに言いまし
いますし、とにかくこれからもいろんな形で一
たら、時間かかりましたけれども出てきたんで
人でも多くの方に受診していただけるよう努
すけれども、その部分が全部黒塗りで消してあ
力もしていきたいというふうに考えておりま
りました。判こも全部。
すので、ご理解をいただければというふうに思
最初のスタートのときのお話しされました
います。
けれども、最初の11年間というのは損失補償は
○議長【竹内幹雄君】高橋議員、再質問ありま
ついてないんです。事業がだんだんだんだんぐ
すか。
あい悪くなってきて家賃収入が下がってきた
○4番【高橋成典君】はい。
ときにこれはぐあい悪いということで、そこで
○議長【竹内幹雄君】高橋議員。
14年、16年に損失補償が出てきたわけです。
○4番【高橋成典君】ぜひ引き続いて努力して
私もいろいろ聞いてみたんですけれども、そ
ください。
れは最初は、だから第三セクターとして自治体
時間も余りなくなってきましたので、ちょっ
が借金できないということだったと思うんで
と七塚観光の問題についてお尋ねいたします。
すよ。それが返さない、おかしくなってくると
この間、私のところにある女性の方からお手
いうような状態でこれはまずいということで
紙というかファクスいただきました。ちょっと
銀行側が町の裏づけが欲しいと。自治体として
ご紹介したいと思うんですけれども。
損失補償つけなさいということで出てきて出
「私の主人も今から20数年前に知人の保証人
てきたと。議決に当たっては私も予算書に書い
となり、お決まりのごとく債務全額の返済を余
てあったということだけで見過ごしたという
儀なくされ、自宅を売ってなお自己破産いたし
のはありますけれども、議会で損失補償が議決
ました。それでも今は健在で、年老いてもなお
としてあったわけじゃないんですよね。それは
職を全うしております。不幸中の幸いだと思っ
いいですよ。
ております。なのになぜ、今回関係者は日食の
(「それはおかしいやろ」と言う者あり)
社長を初め、油野市長、架谷副市長は責任逃れ
ただ私は、なぜそういう流れの中で、私も司
ができるんですか。法律に疎い私ですが、理解
法書士、弁護士にもいろいろ聞きました。個人
できません。うまく法の網をくぐり、自分たち
補償は間違いないということなんですよ。それ
が利益のみを追求していいのでしょうか」とい
で連帯保証というのは損失補償があるから個
うお話です。
人補償が消えるというものではないというこ
私はこれは、市長は損失補償のことを言いま
とも聞いているわけですよ。気の毒だと思うん
した。ですけれども、当初考えてください。平
ですけれども、個人補償は連帯保証人は先にあ
成3年に事業が始まって、平成14年まで損失補
るということなんですよ。
償はついてないんです。それでこの間、私も情
平成3年の事業のいきさつについては私も
報公開条例使って契約書を取り寄せました。最
知ってます。ただ、14年、16年の損失補償つけ
初の18年5月の書類には、個人補償のところに
たのとそれを戻して、平成3年まで戻っていく
油野和一郎と架谷外茂治、そして個人の判こを
というわけに私いかないと思うんですよ。あく
40
までも連帯保証人としての個人責任というの
こういうことでつけていただきたいというこ
があると。だから、今回情報公開を求めたとき
とを書類でも見せて、なおかつその上で賛成し
に個人のところは消したということになって
ていただいたという、これは高橋さんお忘れか
いると思うので、その点どうですか。私の理解
と思いますけれども、今10年たってそれはわか
違いますか。
りませんって、そういうふうに言われるのは私
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
は心外です。
○市長【油野和一郎君】高橋さんにお答えいた
多分、これまでの経緯を全部高橋さんご存じ
します。
だと思うんです。その上で立場上そういう形で
ぐあいが悪くなったから損失補償をつけた
反対するということは、それはわからないわけ
ということで今おっしゃいましたけれども、全
ではないですし、ああいった高橋さんの情報、
くそういうことはございません。あの時点で、
もしああいう形で流されれば私もこの立場で
たしか平成13年ですか、石川銀行が破綻をした
ないならば、いや市長おかしいって、これは当
ことによってその債務を、今、のと共栄ですけ
たり前、だれでも思います。実際。でも、情報
れども、その当時の能登信用金庫さんがその貸
を全部知った高橋さんが片方の情報しか流さ
付分についてはうちが負担しましょうという
ないで、こういった状況で流されれば、一般の
ことで、そのときに能登信用がこれまでのこう
人はあなたの言うこの状況というのは信じる
いう形態でしたら町長、助役に対して個人的に
のは当たり前だというふうに思います。そうい
あなた方は個人補償とは言ってませんけれど
った中で、でも実際にはこれまでのこういった
も、この書類上はこのままだったら個人補償に
経緯があるんだということだけは高橋さんご
なってますよと。高橋さんの言われるとおり。
理解いただければというふうに思いますし、思
ただ、我々はそういう認識は全くなかったんで
い出していただければ、その中で間違いなく高
すけれども、その時点で損失補償をつけなけれ
橋さんはそういった形での全く反対の討論も
ばそれこそ高橋さんの言われる、これは個人の
しませんでしたし、それから一般質問でもただ
責任であるということで、これをもって議員さ
の一度も。これは見逃すというような状況のも
ん方に全員協議会で全部説明させていただき
のではないんです。それだけはっきり言ってお
ました。
きます。
ここにもきょう議員さん、その当時の議員さ
それから、なおかつ個人補償というのは、当
んもおられますし、高橋議員もおられました。
然私も保証人になったことはあります。なった
見過ごしたんではないんです。その後で14年の
ことあるというか、何度もそういう形でしまし
3月の議会で提案理由の説明でも私はちゃん
た。当然、保証人になるからにはその債務をも
とそれを申し上げました。その上で高橋さんは
しものときには自分が責任持つというのは、こ
それに対して一言の反対もいたしませんでし
れはもう当たり前の世界だというふうに思っ
た。そういうことを見過ごしたとかそういう言
てます。ただ、保証人になったとき、5億8,000
葉ではないんです。
万の補償ですよ。個人補償で5億8,000万でき
我々の町長、助役の責任というものは、その
ますか。高橋さん、個人補償で本当にそれは町
時点でここから免責とするという状況の中で
長、助役という形の中でしたものであって、そ
41
れが個人補償なら私は絶対に自分に財産そん
普通の一般の損失補償ならそうかもしれま
なたくさんありませんので、この辺だけはご理
せん。ただ、第三セクターの損失補償というの
解をいただければというふうに思います。
は違うもんであるということを、これは高橋さ
そしてなおかつ、こういった経緯をずっと重
んしっかりと裁判等の事例も出ておりますの
ねてきた中で、これは議員さんの皆さんにしっ
で認識もはっきりしておいていただければと
かりと経緯、これを変更するときには議会の議
いうふうに思います。
決も必要ですし、こういったことを踏まえてし
○4番【高橋成典君】時間ということでありま
っかりとやってきたということだけは皆さん
すけれども、裁判事例の第三セクターの判例は
にはお知らせしておきたいと思いますし、知ら
2つありますので、そこだけはっきりしておき
ない方は高橋さんのあの書類だけを、書類とい
ます。
うかあの文だけ見ましたら当然一般の人は勘
以上で終わります。ありがとうございまし
違いする、これはやむを得ない部分だというふ
た。
うに思っておりますので、この辺を何とかご理
○議長【竹内幹雄君】それでは、ここで、議
解いただければというふうに思います。
事 調 整 の た め 、暫 時 休憩 と し ま す 。 再開 は
○議長【竹内幹雄君】高橋議員、持ち時間があ
午前 11 時 20 分からとしますので、よろしく
と1分弱でございます。
お願いします。
○4番【高橋成典君】市長、市民の皆さんどう
【休憩
午前 11 時 11 分】
思っていらっしゃるか。さっきの話の中で、損
【再開
午前 11 時 20 分】
失補償のことで免責の話だけれども、損失補償
○議長【竹内幹雄君】ただいまのところ、出
と免責は違うんですからね。そこはちょっとは
席議員数は 18 人です。定足数に達しておりま
っきりしておきますよ。
すので、休憩前に引き続き会議を開きます。
私は市の債務保証を全部否定しているわけ
○議長【竹内幹雄君】1番
じゃないんです。ただ、最終的に何かあればそ
○1番【金子猛君】議長。
金子猛君。
れはしたんですから債務保証というのは出て
平成 24 年も3月に入り、寒さも少しずつ緩
くると思うんですよ。ただ、保証人を外して先
んできたようで、いよいよ春間近、何かと節
に来るというのは違うというんですよ。例えば
目となる時期を迎えました。今月は卒業式、
どんだけか保証、物的担保なわけですから、そ
4月には入学式も予定されており、進級して
こはやったけれども残ったといったときに債
新学期を迎える子どもたちだけでなく、大人
務保証が出てくるということなわけで、その順
の皆さんの中にも、退職される方々や新しく
番が債務保証があったから免責になったり、保
社会人となる若者たちなど、勤務先での異動
証人が責任がなくなるということでないとい
や転勤なども含めると、多くの市民の方々が
うことを言っているんで、そこが一番の争点だ
それぞれ大切な節目の時期を迎えることにな
ということをはっきり言っておきます。
るのではないかと思います。
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
そういった大切な節目の時期を迎えて、今
○市長【油野和一郎君】高橋さんの再質問にお
年こそは大きな災害が発生しないよう祈りな
答えいたします。
がら、3月定例会での一般質問を行いたいと
42
思います。
防災士として、地元の白尾区での自主防災組
今回の質問は、新年度予算にも盛り込まれ
織の活動に参加しておりますが、私にとって
ているかほく市の危機対策事業、防災事業に
はたいへん貴重な財産、経験にもなっていま
関連しての質問であります。
す。
ちょうど1年前、昨年の3月 11 日に発生し
かほく市の新年度予算では、内示会等で説
た東日本大震災につきましては、今さら私が
明がありましたように、50 名ほどの防災士資
説明するまでもありませんが、現在でもなか
格取得のための経費が計上されましたが、防
なか復旧・復興が進まず、原発事故の収束も
災士の1人として、こういった市の対応をた
いまだ不明確なままのようで、災害で亡くな
いへん心強く思います。また、地域防災計画
られた方々、被害にあわれた皆様のことを思
の見直しをはじめ海抜表示板の設置や安定ヨ
うと、本当に心が痛むばかりです。
ウ素剤の備蓄など、東日本大震災を教訓とし
昨年の6月に、私もボランティア活動で被
た防災関連の予算が盛り込まれおり、公助を
災地を訪れ、現地のひどい状況を目の当たり
担う立場の市として、安全・安心のまちづく
に致しました。自然の威力の凄さ・恐ろしさ
りに向けて、積極的に取り組んでいく姿勢が
を改めて実感するとともに、災害を前にした
明確にうかがわれ、高く評価するものであり
ときの人間の力の弱さ、小ささというものを
ます。
痛感せざるを得ませんでした。地元に帰り、
そこで質問でありますが、第1点目は災害
かほく市でも大きな災害が発生したときの状
対策備蓄品の内容についてであります。
況を想像してみますと、決して他人事ではな
新年度予算では今年度を上回る災害対策備
く、まさに身近で起こりうることとして、日
蓄品の購入予算が計上されましたが、毛布や
頃から十分に備えておく必要があると強く感
保温シート、アルファ米、缶パン、工具セッ
じた次第であります。
トなどを購入予定とのことで、これまで購入
昨年から「絆」という言葉も幾度となく取
してきたものとあまり変更がないように思い
り上げられるようになり、人間社会の基本と
ます。海抜表示板や安定ヨウ素剤なども予定
もいえる人と人とのつながりの大切さが広く
されていますが、これから購入する災害対策
叫ばれているようです。今後は、より多くの
備蓄品において、東日本大震災を踏まえて見
皆さんが自助・共助という意識をしっかりと
直しがされるのかどうかをお尋ねしたいと思
持ち、そういう意識を共有しながら災害対策
います。これまでテレビや新聞で、被災後す
に臨むことがこれから我々に求められてくる
ぐに必要なものとしてタオルや紙おむつのほ
と、そう私も考えています。
か、乾電池やコピー用紙などが非常に役立っ
そうした考えもあって、昨年、私は防災士
たという報道がありました。また、実際に被
の資格を取得致しました。災害に備えて防災
災地に派遣された消防士や保健師もおられ、
士として自助・共助の面で何とか役立ちたい、
そういった職員の経験談なども参考になるか
そう一念発起して防災士の資格を取りました。
と思います。これから見直す地域防災計画と
資格取得の際には大変な苦労もありましたが、
関連して対応されるのかもしれませんが、東
おかげで多くのことを学ぶこともできました。
日本大震災によって今後の災害対策備蓄品の
43
内容に、これまでとは違った検討がされるの
が独自で備蓄をしていくべきなのか、或いは
かどうか、その点について伺います。
市の備蓄品を配分するなど全体的な配分計画
併せて、現在の災害対策備蓄品の種類や数
があるのか、自主防災組織における備蓄のあ
量の状況と、今後の計画として、どれくらい
りかた、必要性も含めて、市の考えをお伺い
の被災者数や対応期間を想定して、必要とな
します。
る種類や数量を見込んでいるのか、その点に
以上、今回は、災害に対する備えについて、
ついてもお伺いします。
災害対策備蓄品の内容と備蓄の方法を中心に
質問の第2点目は、災害対策備蓄品の備蓄
質問を致します。
箇所数など、備蓄の方法についてであります。
災害に対する備えということから、どれく
現在、増築した庁舎の地下1階に防災倉庫
らいの備蓄が適切なのか、ややもすれば際限
が整備されたということで、今後はその防災
のないことかもしれません。しかしながら、
倉庫を中心に備蓄が行われていくことになる
災害対策備蓄品の状況や備蓄箇所などを少し
かと思いますが、それ以外にも備蓄倉庫とし
でも多くの市民の皆さんにも知って頂くこと
ての機能を有するところが何箇所かあり、そ
で、安全で安心な日々の生活を送ることにつ
ういったところにもすでにある程度の備蓄が
ながるのではないかと思い、今回、質問をす
されていると聞いています。
るものであります。
そこで質問ですが、今後、備蓄については
執行部の明確な答弁をお願い致しまして、
庁舎の防災倉庫1箇所に集約していく方向な
以上で、私の一般質問とします。
のか、或いは、何箇所かに分けて備蓄してい
○市長【油野和一郎君】はい、議長。
くのかということをお尋ねしたいと思います。
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
旧3町別とか小学校区ごととか、避難所の配
○市長【油野和一郎君】それでは、金子議員
置に応じて分けて備蓄していく方が大災害の
の災害対策備蓄品に関するご質問についてで
発生時には効果的であるようにも思いますが、
ありますが、備蓄品の個別の答弁につきまし
先の 12 月補正で防災拠点施設の整備費も計
ては、のちほど松本市民部長よりお答え致し
上されており、そういった施設も活用できる
ますので、私のほうから昨年3月 11 日に発生
かもしれません。現在、或いは今後の、市の
致しました東日本大震災に関する状況とこの
備蓄方法の基本的な方針について伺いたいと
被災により、今もなお苦しんでおられます皆
思います。
様に対し、一言お見舞いを申し上げさせてい
併せて、現在、10 地区で自主防災組織が設
ただきたいと思います。
立されていますが、市としても設立促進の取
未曾有の大震災から約1年が経過しようと
り組みが進められていることから、これから
しておりますが、改めて東日本大震災につい
各地区での自主防災組織の立ち上げが増えつ
て申し上げますと、この大地震は、国内観測
つあると思います。そういった状況から、今
史上最大のマグニチュード 9.0 を記録し、そ
後は各自主防災組織での災害対策備蓄品につ
れに伴う大津波による被害は原発事故を誘発
いても準備しておくことが必要になってくる
し、宮城県、岩手県、福島県など東北地方の
ように思いますが、それぞれの自主防災組織
太平洋側を中心に極めて甚大な被害を与え、
44
警察庁の発表では、今月1日現在で、死者1
願い申し上げます。
万 5,854 名、行方不明者 3,276 名と、死者・
最後に、被災されました皆様、そのご家族
行方不明者を合わせますと1万 9,130 名の
の方々に対しまして、今一度、心からお見舞
方々が被災されております。
い申し上げますとともに、一日も早い復旧復
また、この大震災で、家屋の倒壊や損傷、
興をお祈り申し上げます。
そして原発事故により、住み慣れたふるさと
それでは、金子議員のご質問について、松
を離れ、避難を余儀なくされた方々が、先月
本市民部長よりお答え致しますので、よろし
末現在で、かほく市へ避難されております 27
くお願い致します。
名の皆様を含めまして、34 万 3,935 名となっ
○市民部長【松本吉雄君】はい、議長。
ており、被災地が一日も早く復興され、ふる
○議長【竹内幹雄君】松本市民部長。
さとへの帰郷を果たすことができるよう心か
○市民部長【松本吉雄君】それでは、金子議
ら願っております。
員のご質問について、私のほうからお答え致
このような中、政府は、この大震災からの
します。
復興を目的として、先月 10 日に司令塔となる
まず、第1点目の災害対策備蓄品の内容に
「復興庁」を新設いたしました。この復興庁
ついてのご質問でありますが、市における現
は、内閣府同様、他省庁より一段高い位置付
在の災害対策備蓄品の状況についてご説明い
けのもとで、複数省庁にまたがる課題を調整
たしますと、石川県では、平成7年から9年
し、予算を含めた復興政策を一元的に統括す
にかけて地震被害状況調査を実施しており、
ることが主な役割となり、被災自治体の要望
市では、この調査に基づき災害対策備蓄品の
や申請手続きを一本化させたワンストップサ
計画をしております。この計画では、かほく
ービス対応とし、被災地の復興、救済を円滑
市の地震による最大避難者数を 2,004 名と想
かつ迅速に推し進めているとのことでありま
定し、避難所生活での3日分までの非常食や
す。
防災資機材などを計画的に備蓄して参りまし
かほく市においては、大震災発生当初から
た。
これまで、被災地への物資支援や人的支援を
現在の主な備蓄品について申し上げますと、
行って参りました。また、震災後すぐに、市
非常食 9,442 食分をはじめ、毛布、保温シー
内5箇所において募金箱の設置と義援金の受
ト、パックタオル、パワーストーブ、発電機
付を開設しておりますが、現在まで、約 4,610
付投光器、懐中電灯、飲料用ペットボトルな
万円以上の大変多くの義援金や募金を市民の
ど最低限必要となる非常食や防災資機材を備
皆様からいただいており、皆様の復興への善
蓄しております。
意に対しまして厚くお礼を申し上げます。
また、市の備蓄品以外での物資の確保につ
この未曾有の大災害を教訓とし、市と致し
きましては、イオンリテール株式会社中部カ
ましても安全で安心なまちづくりに向け、こ
ンパニーのほか、北陸コカ・コーラボトリン
れまで以上に防災対策を推進して参りたいと
グ株式会社や中部ペプシコーラ販売株式会社、
考えておりますので、議員各位をはじめ、市
株式会社コーシン、市内のドラッグストアな
民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお
どと災害協定を締結しておりますので、緊急
45
時に必要な飲料水や日用生活用品などの支援
する方法が最も有効的な手段であると考えて
物資の確保は十分にできるものと考えており
おり、この方法により被災リスクを軽減でき
ます。
るとともに、円滑かつ迅速な配給をすること
平成 24 年度当初予算では、昨年、被災地へ
ができるものと考えております。また、風水
支援をいたしました備蓄品の補充や現在確保
害等の局地的災害につきましても、災害情報
している備蓄品の増量分などを計上致してお
等によりある程度の防備体制を整えることも
り、また、東日本大震災の教訓を踏まえ、非
できますが、土砂崩れなどで地区が孤立する
常用備品として、
「哺乳瓶」
「粉ミルク」
「紙お
場合があることを考えますと、備蓄倉庫の更
むつ」
「生理用品」など女性や子どものための
なる分散も検討する必要があるのではないか
物品を新たに備蓄することも検討していると
と考えております。
ころであります。
また、現在、市内 10 地区において発足いた
更に、被災後に最も必要となる飲料水の確
だいております自主防災組織での備蓄につき
保につきましては、新たに 1.5 トンの給水タ
ましては、自主防災組織の発足時において、
ンクの購入を予定しており、このほか、現在、
災害時に迅速な初期行動を行うための防災資
3,500 袋を備蓄しております給水袋につきま
機材を市から支給しておりますので、現在の
しても増やして参りたいと考えております。
ところ、自主防災組織に対して改めて備蓄品
市と致しましては、これまで進めて参りまし
を配給する計画については考えておりません
た災害備蓄対策に伴う取り組みを再度検証し、
が、本年4月に発足を予定しております(仮
備品の充実を図って参りたいと考えておりま
称)かほく市自主防災会連絡協議会の中で地
すので、議員各位のご理解を賜りますようお
域防災士の皆様から災害備蓄についての意見
願い致します。
交換を行って参りたいと考えております。
次に、第2点目の災害対策備蓄品の備蓄方
災害は、被災後の初期行動が最も重要であ
法についてのご質問でありますが、災害対策
りますので、自助・共助・公助の中で、自ら
備蓄品を保管する防災倉庫につきましては、
できること、いわゆる自助の部分につきまし
現在、市内5箇所に設置しており、本庁舎を
て、各家庭において最低限3日分の食料、飲
はじめ、七塚消防団第3分団詰所、七塚中央
料水及び生活必需品の備蓄をしていただくよ
公園、高松小学校、アクロス高松の施設内又
う、今後も市民の皆様に啓発して参りたいと
は敷地内にそれぞれ1箇所ずつあり、万が一
考えておりますので、議員各位のご理解とご
の災害の時には必要な備品を市の職員が拠点
協力を賜りますようお願い致します。
避難施設に運搬する計画となっております。
以上で、金子議員のご質問に対する答弁と
災害時における備蓄や配給につきましては、
致します。
災害の種類や規模、地域の実情に応じて、適
○議長【竹内幹雄君】金子議員、答弁漏れはあ
宜対応をしなければなりません。予測なしで
りませんか。
起きる地震につきましては、東日本大震災を
○1番【金子猛君】はい。
教訓に致しますと、避難所生活が長期間にわ
○議長【竹内幹雄君】再質問はありませんか。
たっていることから拠点避難施設ごとに備蓄
金子議員。
46
○1番【金子猛君】それでは、2点について再
には、私たちはまず初動体制の充実というか強
質問をさせていただきます。
化、これが一番大事ではないかなと私は思って
まず第1点目として、先ほどの質問にも触れ
おります。
ましたように、東日本大震災ではかほく市でも
それと、連絡体制の充実化、出動したならば
いち早く消防本部から救援隊が派遣されまし
消防本部の車両がどこにいるか、消防団の車両
た。業務といえ、現地での活動の大変さをお聞
がどこにいるか、消防職員がどこにいるか、団
きしますと本当に頭の下がる思いがしました。
員がどこにいるか、このあたりの把握、そして
また、災害発生時には東北各地で多くの消防団
連絡方法をしっかりやることが命も助かるん
員の方が亡くなられました。古くは義勇消防と
ではないかと思っております。
言われた消防団活動のとうとさをまさしく物
それと、地域防災についてでございますけれ
語っていると思います。
ども、これにつきましては自主防災組織も立ち
そこで、釜井消防長にお伺いをいたします。
上がってきていますので、このあたりは先ほど
かほく市の消防本部として、消防団も含めてで
からの話の中で、この自主防災組織をもっとも
すけれども、今回の東日本大震災や阪神・淡路
っとふやしていただければいいかなと思うん
大震災、また能登半島地震を見てきて、大きな
です。
災害が発生した際に最前線での活動で安全対
その中で最近私自身も感じていますけれど
策と地域の防災について、特にどういった点に
も、向こう三軒両隣という、こういう言葉が昔
留意をして行っていけばよいかということを
から私はよく聞きました。最近はそれが希薄化
お尋ねしたいと思います。
されて、なかなか向こう三軒両隣というのはう
○議長【竹内幹雄君】ただいまの金子議員の質
まくいかないということで、向こう三軒両隣の
問については通告にありませんが、答弁できま
防災隣組というか、そういうようなグループと
すか。
いうものをつくって自主防災組織の一番の原
○消防長【釜井泰廣君】議長。
点、その防災隣組というものをつくり上げてい
○議長【竹内幹雄君】釜井消防長。
けばもっともっと地区がよくなるんじゃない
○消防長【釜井泰廣君】金子議員の再質問に消
かなと私は思います。そういう中で、地域がし
防長としてお答えをいたします。
っかりとした形でつくり上げることが大事だ
今、東日本の大震災ありました。ここで消防
と思います。
団、消防本部という形で活動するに当たりまし
最後になりますけれども、現在消防団は9分
て、東日本では消防職員が23名亡くなりまし
団あります。これは平成16年にかほく市が合併
た。現在も4名の方が行方不明になっている。
して、それまでは各町で3分団ありました。そ
消防団につきましては242名の方がお亡くなり
れがかほく市になったおかげでこの9分団が
になりまして、現在も12名の方が行方不明とい
すごくまとまって、今ではきずながすごく結ば
うようなことになっております。私たち同僚と
れて、すばらしい消防団になっております。
いたしましても大変残念です。
こういうことでありますので、私は消防団と
ここで消防本部、消防団におきましてもこう
消防本部が両輪をしっかりした形で、これから
いうような地震というか大災害が起きたとき
のかほく市の安全、安心なまちづくりのために
47
しっかりと前へ進んでいけばいいんじゃない
ります。1回大体100人ぐらい集めるというこ
かと思います。
とも聞いております。
また議員各位におかれましては、ご理解とご
今回、県のほうも前回まで、前年度まで2回
協力をよろしくお願いをいたしまして、金子議
しかしてなかったのを3回にしたということ
員の再質問の答弁といたします。
と、それから県のほうも3回ですので300人を
○議長【竹内幹雄君】金子議員、次の質問に移
5年間で1,500人防災士をつくりたいという何
ってください。
か意向を持っておるらしいんです。
○1番【金子猛君】突然申しわけありませんで
市としては、今年度うちは50人という部分を
した。
目標にしております。できれば毎年50人ずつふ
消防団といいますと、火事の消火や防災活動
やしていって、5カ年で300人と。今59名おり
のイメージが強くありますが、今や地域コミュ
ますという話を思っております。
ニティの核としてさまざまな活動で町を活性
その中で、いわゆる単独開催というものをち
化させる意味においてもなくてはならない存
ょっと考えてみたんですが、近隣の市町村、い
在と私も思っております。今後もかほく市の消
ろいろうちの50名おればいいなと、100名集め
防本部や消防団がこれまでと同じように有意
るのはどうかなという部分もございまして近
義な活動をしていっていただきたいと思いま
隣の市町村にも呼びかけたんですけれども、県
す。
のほうがこういう事業をどんどん今進めてい
次に、2点目の質問ですけれども、防災士資
ると。それから、補助金も1人頭5万4,000円
格取得に伴う研修会場についてお尋ねしたい
かかるんですけれども、今10名かかるところを
と思います。
20名ほどこちらのかほく市のほうもという話
昨年6月議会での再質問で、会場が身近なと
でどんどん拡充をしていってございます。
ころにあれば取得意識の向上や啓発といった
研修会は必ず開ければいいというもんじゃ
点からかほく市独自での研修ができないかと
なくて、回りのことも考えて、流れをもくんで
質問をいたしました。そのときの松本部長の答
進んでいったほうがいいのかなというのが今
弁では、参加人数が50人からならば十分に検討
の考え方でございまして、決して開かないとい
したいとの答弁でしたが、新年度予算で50名ほ
うんではなくて、状況が整えば来年でも再来年
どの経費計上されたということは会場をかほ
でもという部分と、もう一つ県がする分につい
く市とした単独開催というものを考えておら
ての研修場所ですね。そういうものがかほく市
れるのか、お聞きします。
に来てくれればというのも含めて、いわゆる要
○議長【竹内幹雄君】松本部長。
望もしていきたいというふうに考えておりま
○市民部長【松本吉雄君】それでは、金子議員
すので、ご理解をお願いいたしたいと思いま
の再質問にお答えいたします。
す。
昨年そういうふうな回答をしておりまして、
これで質問に対して回答を終わります。
今年度に入りまして研修、日本防災士機構とい
○議長【竹内幹雄君】ただいまの答弁に対し再
うのが開催するんですけれども、1回開催する
質問ありませんか。
と600万から700万の費用がかかると聞いてお
金子議員。
48
頭を走ってきました。
○1番【金子猛君】答弁ありがとうございます。
単独開催となれば参加者の交通費の負担も
その中でも、市長は、合併時からの懸案で
少なくなるということもありますし、また、か
あった土地開発公社に対する債務の解消や七
ほく市が防災事業に力を入れているというこ
塚観光の整理など旧町時代からの「負の遺産」
とのPRにもなるかなというふうにも思って
に対し、それぞれの課題を明らかにされ、そ
おります。ぜひ前向きに協議を進めていってい
の解決に果敢に取り組んできたことは、大い
ただきたいと思います。
に評価するところであります。
釜井消防長、また松本市民部長におかれまし
これらのことは、ただちに市の財政運営に
ては3月で退職、今定例会が最後ということで
直接的に支障をきたすものではないため、場
大変お疲れさまでした。これからも安心、安全
合によっては将来に先延ばしされかねないも
なまちづくりにご協力をお願いいたしまして、
のであります。企業の破綻においても、この
質問を終わります。
ような課題を先延ばししたことが原因となる
ことがほとんどであります。
ありがとうございました。
○議長【竹内幹雄君】それでは、ここで、議
そういった意味からも、自らの任期中にあ
事 調 整 の た め 、暫 時 休憩 と し ま す 。 再開 は
えて「茨の道」を選択し、次世代への責任を
午後1時 30 分からとしますので、よろしくお
果たそうとする姿勢こそが油野市長の真骨頂
願いします。
であります。どうかこのような姿勢をこれか
【休憩
午前 11 時 51 分】
らも続けていただくようエールを送り、質問
【再開
午後 1時 30 分】
に入りたいと思います。
○議長【竹内幹雄君】ただいまのところ、出
市の財政状況を見ると経常収支比率、実質
席議員数は 18 人です。定足数に達しておりま
公債費比率及び将来負担比率等の各種の財政
すので、休憩前に引き続き会議を開きます。
指標は、合併時に比べ大きく改善されている
○議長【竹内幹雄君】15 番
うえに、基金残高においても合併時の水準を
杉本成一君。
○15 番【杉本成一君】はい、議長。
超え、約 50 億円までに手の届くところまでき
午前中の市長の答弁の中にもございました
たとのことであります。平成 16 年3月に旧3
けれども、想像を絶する東日本大震災から丸
町が合併し、市となってバラ色の市政運営を
1年を迎えようとしておりますが、いまだ本
思い描いていたにもかかわらず、三位一体改
格的なインフラ整備も進まぬ中、被災された
革という荒波にもまれ、数年後には財政調整
方々には日常生活にも多大な支障をきたして
基金が底をつくとの説明を執行部から受けて
いることを思うと心が痛みます。国が総力を
いた合併初期の厳しい時代のことを最近では
挙げることにより、被災地が早期に復興する
むしろ懐かしい思いすらするのは私だけでし
ことをただただ願うばかりであります。
ょうか。
さて、合併来これまでの8年間、油野市政
このような中、合併特例期間終了後の平成
の実績については、個々の事業について今更
26 年度以降には、毎年地方交付税が減収とな
申し上げるまでもなく、平成の大合併におけ
り、最終的には平成 31 年度からは現在と比べ
る県内最初の自治体として名実ともにその先
て 9 億円程度の減額の影響があるとのことで
49
あります。また、合併特例債の発行について
れぞれの部署で徴収事務を行っており、非常
も基本的には平成 25 年度をもって終了する
に効率が悪いように思えます。
ことから、投資的経費への一般財源の充当も
そこで、国や他の自治体でも議論されてい
これまで以上に必要となってくると思います。
るような、税や使用料等の市債権をまとめて
準通年型とはいえ平成 24 年度の予算では
徴収する部署、かほく市版「歳入庁」を整備
一般財源総額が約 100 億円という予算に対し、
することにより、徴収事務が一元化され、よ
ルールとはいえ合併特例後の地方交付税の算
り効率的な徴収を行うことができるのではな
定方法の変更により9億円も減額となること
いでしょうか。
が、具体的に市民サービスにどのような影響
平成 22 年度の決算書で見るかぎり、かほく
を与えることとなるのでしょうか。
市の市税滞納額は3億 8,000 万円余り、国民
そこで次の2点についてお尋ねします。
健康保険税滞納額は2億 2,600 万円となって
今後「市税や公共料金の値上げ」という市
おり、税だけでも約6億円の収入未済があり
民負担の増大や「サービスの低下」がされる
ます。滞納者の中でも、それぞれの状況によ
ことなく、現在の行政サービスを引き続き維
り、懸命に分納されている方もいらっしゃる
持することができるのでしょうか。
ことは重々承知しております。
また、負担のあり方や市民サービスのあり
市民が納税の義務をはたすことは、自治体
方を考える場合、必ず行政内部の経費削減が
運営の基本であり、また、その負担の公平性
求められることは申すまでもなく、さらなる
を保つことは当然であります。大多数の物言
行政改革への取り組みについて当然必要とな
わぬ善良な市民の声こそがもっとも重視され
ってまいります。
るべきものであります。
景気や社会情勢の予期できない様々な変化
このような状況を打破するために、平成 24
もありましょうが、市民サービスの低下をま
年度から中央圏域での滞納整理機構の設立も
ねかないために行政改革への取り組みについ
ひとつの手立てではありますが、さらに、債
て、油野市長の意気込みをお伺いしたいと思
権の徴収に特化する部署を新設することによ
います。
り、債権の情報が一元化され、組織力も高ま
次に、2つ目の質問。
「市の債権徴収の一元
り、さらには職員の専門性も高まるとことか
化」についてであります。
ら、先の質問の行政改革の一つにもなると考
「歳入庁」という言葉をお聞きになられた
えます。
ことがある方も多いと思いますが、国では日
中央圏域での滞納整理機構に代わり、職員
本年金機構の徴収部門。国税庁と統合。
「歳入
の専門性の向上となり、将来かほく市版「歳
庁」を設置し、税と社会保険料の徴収率向上。
入庁」の手法になった折には役に立ちます。
人員削減について議論されています。
市長の見解をお聞かせ願います。
現在、かほく市では、市税、国民健康保険
油野市長は政治理念である座右の銘「信な
税、そして、市税外の介護保険料、保育料、
くば立たず」の思いで3期目の出馬表明をさ
市営住宅家賃、上下水道料等を含めた市債権
れ、引き続き市政の先頭に立ち頑張りたいと
は、債権の法的性質の違いから、現在は、そ
の強い思いを受け、改めて市長の思いと意気
50
込みを伺うべくあえて登壇をさせて戴きまし
平成 16 年度には 10 億円強の財政調整基金を
た。
取り崩して予算を編成しておりましたが、平
将来に向けたかほく市の更なる発展のため
成 24 年度当初予算においては、サービス水準
に、前向きな答弁を期待いたします。
を低下させることなく、むしろ水準を高めた
以上が私からの一般質問であります。
上で、合併後初めて財政調整基金からの取り
○市長【油野和一郎君】はい、議長。
崩しを行わない予算編成とすることができま
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
した。
○市長【油野和一郎君】それでは、杉本成一
財政指標におきましても、これまでご説明
議員のご質問にお答え致します。
して参りましたとおり、経常収支比率につい
まず、第1点目の今後の市民サービスの維
て は 、 最 も 悪 か っ た 平 成 18 年 度 決 算 で は
持に向けた方策についてのご質問であります
99.1%で、県内市町の中で上位から数えて 15
が、
「市民サービス」には大きく分けて、医療
番目でありましたが、平成 22 年度決算では
費の助成、小中学校の就学援助、生活保護な
87.5%となり、県内市町の中で6番目、市の
どの補助・交付金、扶助費など市民の皆様が
中では1番と改善されてきたものであります。
直接恩恵を受けるものと、公共施設の整備な
また、実質公債費比率におきましても、指
どインフラの充実といった間接的に恩恵を受
標設定が始まりました平成 19 年度決算では
けるものがあります。また、これらの市民サ
16.2%で県内市町の中で9番目でありました
ービスについては、法令等により国民が等し
が、平成 22 年度決算では 13.4%まで下がり、
くサービスを受けるものと、自治体ごとにそ
県内市町の中で6番目、市の中では3番目の
の水準が異なるものとがあり、それぞれの自
良い状況となっております。
治体の財政状況により大きく影響されること
さらに、将来負担比率については、平成 19
は申し上げるまでもありません。
年度決算では 170.1%で県内市町の中で9番
本市の財政状況につきましては、これまで
目 で あ っ た も の が 、 平 成 22 年 度 決 算 で は
度々ご説明申し上げて参りましたとおり、合
100.9%となり、県内市町の中で7番目、市の
併当初は、旧町ごとの懸案や国の三位一体改
中では3番目と改善されております。
革など、財政的に大きな負担を強いられる船
これらの財政指標の改善につきましては、
出となったことは周知のとおりであり、その
合併前の旧3町で実施して参りました起債事
ため、毎年度の当初予算においては、財源不
業の償還額が減少したことや、財政的に有利
足を補うため、財政調整基金を大幅に取り崩
な起債である合併特例債を活用した事業効果
さざるを得ない状況でありました。
によるもののほか、これまで取り組んで参り
そのような厳しい状況の中で、新市建設計
ました職員定員削減といった行政のスリム化
画に基づく新たなまちづくりの基盤整備を積
など、行政改革の成果が具体的な数値として
極的に行いながらも、職員定員適正化計画に
表れているものであります。
より人件費の抑制を図るとともに、各種事務
今後のかほく市の財政見込みでありますが、
事業の見直しにより経常的な経費を極力抑え
これまでの行政改革大綱の推進や、国による
て参りました。そうしたことによりまして、
地方交付税の別枠加算、景気対策による大型
51
補正予算などにより、近年の単年度の収支は
土地開発公社や第三セクターの改革も検討し
大幅な黒字を計上する状況になりました。市
ていかなければならない課題であると認識し
債借入残高の将来推計におきましても、地方
ております。また、第2次行政改革で取り組
交付税で補てんされるものを除く特別会計を
むこととしております保育園の民営化につき
含めた実質的な市債残高は、合併時に約 204
ましても、国の「子育て支援改革」の動向を
億円であったものが、平成 22 年度末で約 123
見極めたうえで、改めて民営化の是非につい
億円、合併特例の経過措置期間が終了する平
て検討して参りたいと考えております。
成 30 年度末には約 80 億円以下となる見込み
これからは、市民の皆様との協働という観
であります。
点をこれまで以上に取り入れ、自治会組織や
このようなことから、財政面での将来負担
NPOなど、地域の様々な団体が連携して地
は着実に軽減出来ており、合併特例期間が終
域の課題を解決していくことで、行政と共に
了した平成 26 年度から順次、地方交付税が減
多様化した住民ニーズに効率的に応えること
額されることを考慮いたしましても、中期的
ができるものと考えております。
には、市民の皆様へ大幅な負担増を強いるこ
今後の社会情勢等の変化や少子高齢化の状
となく、住民サービスを維持していくことが
況を踏まえれば、本市の財政状況も決して楽
可能であると考えております。
観できるような状況ではなく、行政改革につ
ただ、今定例会の初日に申し上げましたと
いては今まで以上にスピード感をもって取り
おり「社会保障と税の一体改革」など、国政
組んでいく必要がありますが、財政の健全化
レベルでの政策が地方財政に与える影響につ
に固執するあまりに、萎縮した行政経営にな
きましては、今後、十分に注視していかなけ
ってはならないものと考えております。
ればならないと考えております。そして、こ
今後も「選択と集中
優先順位」を的確に
れらの動向を踏まえたうえで、平成 24 年度中
見定めながら、心して行財政改革に取り組ん
に策定する「中期財政計画」において推計・
で参りたいと考えておりますので、議員各位
検証することといたしております。
のご理解とご協力を賜りますようお願い致し
次に、
「 更なる行政改革への具体的な取り組
ます。
み」についてでありますが、市では現在、平
次に、第2点目の市債権の徴収部門の一元
成 22 年度からの5箇年における第2次行政
化についてのご質問にお答え致します。
改革大綱及び実施計画により、さらなる行政
先ほどの第1点目のご質問とも関連いたし
改革に取り組んでいるところであります。
ますが、市の財政健全化につきましては、合
具体的な取り組みと致しましては、これま
併特例期間が終了した平成 26 年度以降のこ
での職員定数管理を含めた事務事業の再編・
とを見据えれば、今後ますます重要な課題と
整理、統廃合等を引き続き推進していくとと
なって参ります。これまでは、市民サービス
もに、行政と民間の役割分担を明確にし、指
を拡充しながらも、それ以上に人件費を中心
定管理者制度や包括的民間委託、PFIの導
とした経費の徹底的な削減により、ようやく
入など、積極的に民間の資金やノウハウを活
現在の財政状況までたどりついたというのが
用して参りたいと考えております。さらには、
率直な実感であります。
52
しかしながら、これまでの歳出削減の成果
状況を踏まえ、債権回収組織の一元化につき
と比較しまして、市税及び税外収入などの歳
ましては、今後、債権回収組織の一元化を行
入の確保の徹底については、いろいろと取り
っている先進自治体の事例を調査研究して参
組んで参りましたが、十分な対策がとりきれ
りたいと考えておりますので、議員各位のご
ていなかった部分もあるように思われます。
理解を賜りますようお願い致します。
市税及び税外収入などの市の債権は、本来
以上で、杉本成一議員のご質問に対する答
は自主財源となるべき財源であり、徴収率が
弁と致します。
低下した場合は、市の財政運営に大きな影響
○議長【竹内幹雄君】杉本成一議員、答弁漏れ
を及ぼすことはもとより、債務を適正に弁済
はありませんか。
している方とそうでない方との市民負担の公
再質問はありませんか。
平性が損なわれてしまう大きな問題でもあり
杉本成一議員。
ます。
○15番【杉本成一君】数字的にしっかりとお答
市の債権について、あらためて申し上げま
えもいただきました。財政の健全化、本当にす
すと、大きく分けて公法上の原因に基づいて
ばらしいことだなと思っておりますし、中期的
発生する債権と契約行為等の私法上の原因に
に眺めても健全化は図られていくというお答
基づいて発生する債権があります。さらに公
えもいただきました。そして、税の徴収の一元
法上の債権について区分致しますと、滞納処
化についてはまだまだ調査、研究が必要という
分が可能な債権と滞納処分ができない債権と
ことで納得もいたしました。
に分かれます。このほか、債権の性質により
ただ1点、保育園の民営化について再質問さ
「時効の取り扱い」が違うことなどから、現
せていただきたいなと思います。
在は、市税につきましては税務課収納対策室
市長、国の動向も見きわめながら改めて民営
で、それ以外の税外収入には、それぞれの担
化の是非を検討すると答弁をいただきました。
当部署で管理を行っております。
これまで進めてきた民営化に向けての市長の
こういった現在の体制は、徴収に際し市民
スタンスとはぶれてないかどうかお聞きした
からの賦課内容等の問い合わせに対して速や
いのと、また民営化の検討については経費削減
かに回答できるという利点がある反面、限ら
ばかりが先行しないように、かほく市の将来を
れた人員と期間内において、督促や催告ある
担う子供たちのためにしっかりとした保育に
いは債権回収など、専門的知識を要する徴収
務めていただきたいなと思いますし、また保護
事務を他の業務と合わせて行わなければなら
者の方々や保育士さん、それに検討委員会にも
ないといった課題があります。それぞれの担
検討していただくようにお願いもしたいと思
当部署では、勤務時間外においても電話によ
いますし、協働のまちづくりという観点からも
る納付の催告や家庭訪問など、徴収努力をこ
そうだと思いますし、その辺はもう少し民営化
れまで以上に行っているものの、ここ数年来
の是非について市長に再質問をしたいと思い
の景気の低迷の影響もあり、残念ながら滞納
ます。
額自体は年々増加しております。
よろしくお願いいたします。
市と致しましては、今ほど申し上げました
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
53
○市長【油野和一郎君】それでは、杉本成一議
ますけれども、かほく市はやっぱり協働のまち
員の再質問にお答えいたします。
づくりに力を入れていただきたいなと。市民の
現在、国で検討されています子ども・子育て
声、保護者の声もしっかりと受けとめていただ
新システムでは、施設に関しては幼稚園と保育
いて判断をしていただければなと、このように
所のそれぞれの機能を一体化した幼保一体型
思います。
の施設に移行していくとの方向性であります。
しっかりした答弁をいただきまして、ありが
これまで市で検討してまいりました保育園
とうございます。
の民営化についてでありますが、あくまで保育
油野市長は何ごとも真っ正面から、野球で例
園という枠組みでのとらえ方としてであり、民
えるならばピッチャーがバッターに向かって
営化に際してのメリットやデメリットを総合
変化球は一切使わず直球一本で取り組んでお
的に勘案した上で、基本的には数カ所の保育園
いでであります。この姿勢を崩すことなく、今
で民間のノウハウを生かした公設民営化を模
後も選択と集中、そして優先順位をしっかりと
索してきたところであります。
見定めて、かほく市民のため、そして将来のか
ただ、幼保一体型となればこれまで以上に幼
ほく市発展のために全力で取り組んでいただ
児期における学びという観点に取り組んでい
くようお願いを申し上げまして、私の質問を終
かなければなりませんし、現在市内には2つの
わります。
民間幼稚園も運営されていることから、そうい
ありがとうございます。
った施設とも協調していく必要があると考え
○議長【竹内幹雄君】次に5番
ております。
○5番【遠田順君】議長。
遠田順君。
市長のスタンスはぶれていないかと心配し
それでは、通告の順に従いまして、私から
ていただいておりますが、子育て支援は私の重
の一般質問をさせていただきます。一般質問
点政策の一つであり、かたくなになることなく
を行う前に東日本大震災から約1年が経ちま
柔軟にとらえ、改めて申し上げるのは民間も含
した。いまだ復旧途上でありますが、改めて
めてかほく市で安心して子供を産んでもらい、
被災された皆様に対して心よりお見舞い申し
安心して子育てができるお手伝いをさせてい
上げます。出来るだけ早くの復旧・復興が出
ただきたいと考えておりますので、ご理解を賜
来ますことを願うものであります。
それでは最初の質問ですが、農業者戸別所
りますようお願いを申し上げます。
得補償制度についてお伺いします。この農業
以上で再質問に対する答弁とさせていただ
きます。
者戸別所得補償制度は、食料自給率の向上を
○議長【竹内幹雄君】ただいまの答弁に対し再
図るとともに、農業と 地域を再生させ、農山
質問はありませんか。
漁村に暮らす人々が将来に向けて明るい展望
を持って生きていける環境を作り上げていく
杉本成一議員。
○15番【杉本成一君】しっかりした市長の考え
ための施策です。同時に、環境の保全や美し
方もお伺いをさせていただきました。
い景観などの農業・農村の多面的機能を維持
民営化については本当に難しい問題もあり
し、我が国の資産として 維持していくための
ます。確かに幼保一体型いろいろ騒がれており
ものです。 かほく市においても専業・兼業を
54
含めて多くの方々が農業に従事していらっし
して、農業従事者に対して支援のお考えはあ
ゃる。しかしながら、担い手がなかなか育た
るのかお聞きしたい。
ないという現実があると伺っています。3年
程前になりますが
次に2つ目の質問に移ります。平成 24 年度
「ノギャル」という言葉
当初予算に第5期介護保険事業計画策定委員
が新語・流行語大賞候補として選ばれ、若い
会費に策定委員謝礼として 28 万 5,000 円が計
女性が農業に携わる現象がありました。
「 ノギ
上されているが、策定委員の方はどのような
ャル」とは、農業をするギャル・若い女性の
方々がいらっしゃるのか。また、今回の計画
ことで、若い女性をターゲットとしたマーケ
策定に当たり、どのようなことを盛り込んで
ティング会社をつくった経歴を持つ藤田志穂
いるのか。現在、かほく市では介護老人保健
さんという方が、秋田県大潟村で始めた米作
施設はありません。この介護老人保健施設と
りプロジェクトの名称でもあります。東京・
は介護を必要とする高齢者の自立を支援し、
渋谷を拠点に活動する藤田さんが秋田を選ん
家庭への復帰を目指すために、医師による医
だ理由は、
「 渋谷駅の前に立つハチ公が秋田犬
学的管理の下、看護・介護といったケアはも
だから」。村の農家の協力を得て栽培したあき
とより、作業療法士や理学療法士等によるリ
たこまちは「シブヤ米」として販売され、好
ハビリテーション、また、栄養管理・食事・
評のようだったそうであります。このような
入浴などの日常サービスまで併せて提供する
若い方がお米を作りたい、農業に携わりたい
施設です。利用者ひとりひとりの状態や目標
と思えるようにするには、生活の下支えが必
に合わせたケアサービスを、医師をはじめと
要になってくると思います。
する専門スタッフが行い、夜間でも安心でき
平成 22 年に実施した水田を対象とする戸
る体制を整えています。常に利用者主体の質
別所得補償モデル対策に続いて、平成 23 年度
の高い介護サービスの提供を心がけ、地域に
から本格実施となった農業者戸別所得補償制
開かれた施設として、利用者のニーズにきめ
度では、水稲作付面積に交付される面積払い
細かく応える施設です。介護予防を含めた教
に加え、新規事業として水田または畑地で作
育・啓発活動など幅広い活動を通じ、在宅ケ
付した麦、大豆、ソバ、菜種を出荷販売した
ア 支 援 の 拠 点 とな る 事を 目 指 し て 、 ご利 用
場合、その数量に応じて交付される畑作物の
者・ご家族の皆様が、快適に自分らしい日常
所得補償交付金が追加されているようです。
生活を送れるよう支援をしています。このよ
また、加算措置として、品質加算、規模拡大
うな施設は、今後当市でも必要となって来る
加算、再生利用加算、集落営農の法人化支援
のではないかと思われますが、所見を伺いた
等が組み込まれ、予算面で充実した制度とな
いと思います。また、介護認定を受けている
っているように聞きますがどうなのか。全国
方で、一番受けたがっているサービスで特別
での加入率は約 86%とのことであります。そ
養護老人ホームについて盛り込む考えはある
こで、本市の場合米の所得補償事業の加入率
のかお聞きかせ頂きたいと思います。
がどうだったのでしょうか。また、米の戸別
最後の質問になります。当初予算に計上さ
所得補償事業に該当する面積と交付金額総額
れている男女共同参画社会推進事業に 36 万
をあわせてお伺いしたいと思います。当市と
6,000 円計上されているが年間事業としてこ
55
の予算でどのような事業を考えているのか。
ることや改新的なサービスを導入する事のよ
昨年の決算特別委員会で指摘された計画策定
うに思われているが、一番重要なのは今ある
についてお伺いします。この男女共同参画は
人材と資産で何ができるかを考えることであ
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重
る。』また、『不得手なことの改善にあまり時
と法の下の平等がうたわれ、男女平等の実現
間を使ってはならない。自らの強みに集中す
に向けた様々な取組が、国際社会における取
べきである。無能を並みの水準にするには、
組とも連動しつつ、着実に進められてきたが、
一流を超一流にするよりも、はるかに多くの
なお一層の努力が必要とされている。一方、
エネルギーと努力を必要とする。』とあります。
少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟化等
平成 24 年度かほく市の更なる発展を期待し
我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応し
私からの一般質問とします。明快なる答弁を
ていく上で、男女が、互いにその人権を尊重
お願いいたします。
しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりな
○市長【油野和一郎君】はい、議長。
く、その個性と能力を十分に発揮することが
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
できる男女共同参画社会の実現は、緊要な課
○市長【油野和一郎君】それでは、遠田議員
題となっている。
のご質問にお答え致します。
このような状況にかんがみ、男女共同参画
ご質問第1点目の農業者戸別所得補償制度
社会の実現を 21 世紀の我が国社会を決定す
に関するご質問については、森田産業建設部
る最重要課題と位置付け、社会のあらゆる分
長より、第3点目の男女共同参画社会推進事
野において、男女共同参画社会の形成の促進
業に関するご質問については、遠田教育長と
に関する施策の推進を図っていくことが重要
酒尾教育部長よりそれぞれお答えいたします
である。ここに、男女共同参画社会の形成に
ので、私のほうからは第2点目の第5期介護
ついての基本理念を明らかにしてその方向を
保険事業計画に関するご質問についてお答え
示し、将来に向かって国、地方公共団体及び
致します。
国民の男女共同参画社会の形成に関する取組
まず、第5期介護保険事業計画策定委員に
を総合的かつ計画的に推進するためと制定さ
ついてでありますが、計画策定委員は、かほ
れている。今回の事業計画において、女性パ
く市介護保険運営協議会の委員が兼ねており、
ート社員の正規雇用登用への促進を図ると共
かほく市介護保険運営協議会設置要綱におい
に、女性の多様な雇用形態への対応を促し、
て規定されております。委員の構成は、学識
加えて男性の育児参加の推進等を通し、仕事
経験者、保健医療関係者、福祉関係者、介護
と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)
保険被保険者代表者からなり、15 名で組織さ
を図ることを目的としたセミナーの開催など
れており、任期は3年となっております。そ
は盛り込むお考えはないかお聞かせ頂きたい。
の所掌事務につきましては介護保険制度の審
最後に、オーストリア・ウィーン出身の経営
議・調査をし、市長に対して提言をすること
学者・社会学者『ピーター・ファーディナン
と規定しております。
ド・ドラッカー』のことばを紹介します。
平成 21 年度から平成 23 年度までの第4期
『組織のマネジメントとは、凄い人材を入れ
介護保険事業計画策定委員につきましては、
56
高齢者福祉に携わっている関係者を主として、
特養の待機者の現況でありますが、かほく
石川県立看護大学をはじめとして、特別養護
市における先月末現在の待機者は、市内の3
老人ホーム、介護保険サービス事業者などの
事業所で 76 名であり、その内、自宅での待機
各種団体から選出された方と、公募による被
者が 20 名、グループホームでの待機者が 18
保険者代表で構成されております。
名、老人保健施設、介護療養型医療施設、病
現委員につきましては、平成 24 年3月末で
院での待機者が 38 名であります。
任期満了になりますので、平成 24 年度からは
また、平成 23 年4月から平成 24 年1月ま
新たな委員により組織することとしておりま
での期間に、市内特養施設3事業所に入所さ
す。
れた、かほく市の方は 46 名であり、その入所
次に、第5期計画策定にあたり、どのよう
の判定は、介護度や家庭環境等を基に各施設
なことを盛り込んでいるのかとのことについ
において行っておりますが、傾向といたしま
てでありますが、国においては、急速な高齢
して、介護度が低く自立度の高い方は、重い
化が進展し、認知症高齢者や一人暮らし高齢
方より入所までの待機期間が長くなるものと
者が増加する中で、介護を必要とする高齢者
思われます。
が、できる限り住み慣れた地域で生活が継続
ご質問の「老人保健施設」についてであり
できるよう、支援の充実が必要であるという
ますが、議員お話しのとおり現在かほく市に
観点から、高齢者のニーズに応じて、介護、
は同施設はないものでありますが、平成 24
予防、医療の各サービス、見守りといった様々
年2月末現在のかほく市においての老人福祉
な生活支援サービスや住まいの5つを適切に
施設での待機者は、12 事業所で9名でありま
組み合わせて提供し、24 時間 365 日を通じて
す。
対応が可能な「地域包括ケアシステム」の構
老人保健施設の整備につきましては、近隣
築を目指すものとしております。
の市町において広域型の施設が増床整備され
この国の制度設計を基本に、かほく市高齢
る計画がありますことから、第5期計画にお
者福祉計画・第5期介護保険事業計画におい
いては見送ることとしておりますが、団塊の
ては、かほく市の高齢者を取り巻く現状や日
世代が 65 歳のピークを迎える第6期計画以
常生活圏域ニーズ調査結果等を踏まえ、
「 地域
降には、老人保健施設及び特養施設の新設に
ケア体制の推進」「介護予防の推進」「認知症
つきましては必要であると考えております。
高齢者支援の推進」「生活支援サービスの充
また、ケアハウスの新設につきましては、
実」
「介護サービス基盤の整備」などの7項目
軽度の介護認定者が入居する介護サービスで
を重点項目とし、各種事業の計画を展開して
あり、待機者の解消にもつながるものと考え
いくこととしております。
ており今回、新たに計画に盛り込むこととし
次に、特別養護老人ホームの整備について
ております。
でありますが、第4期計画におきまして、定
かほく市の介護保険サービス基盤の整備に
員 27 人の地域密着型特養であります。
つきましては、今後の介護認定者の動向を考
サテライト芙蓉が新たにサービスを開始して
慮し検討していくものと考えておりますが、
おります。
この第5期計画につきましては、現在までの
57
待機者の状況等を踏まえて策定しております
事業計画を作成するために個別の事業の確認
ので、議員各位のご理解とご協力を賜ります
を致しました。その結果を踏まえて同月末に
ようよろしくお願い致します。
「かほく市男女共同参画審議会」を開催して
以上で、遠田議員のご質問に対する私から
同事業計画を承認していただき、併せて今後
の答弁と致します。
の男女共同参画推進に向けてのご意見も聞か
○教育長【遠田敏博君】はい、議長。
せていただきました。現在、かほく市男女共
○議長【竹内幹雄君】遠田教育長。
同参画行動計画に掲げる事業に対して、担当
○教育長【遠田敏博君】それでは、遠田議員
各課が連携をとりながら事業を実施している
の第3点目の男女共同参画社会推進事業に関
ところであり、個別具体的な事業内容につき
するご質問について、私のほうからお答え致
ましては、教育部長より答弁を致しますので、
します。
よろしくお願い申し上げます。
かほく市における男女共同参画社会の推進
市と致しましては、
「 かほく市男女共同参画
に係る事業の展開につきましては、平成 19
行動計画」の基本理念である「みんなが輝き
年度に策定致しました「かほく市男女共同参
支え合うまち」を目指して引き続き取組みを
画行動計画」に基づき、全庁挙げて具体的な
進めて参りたいと考えておりますので、議員
取り組みを進めております。
各位のご理解を宜しくお願い申し上げまして、
この行動計画は、依然として家庭や地域、
遠田議員のご質問に対する私からの答弁と致
職場などの様々な活動の場や、意思決定過程
します。
において、女性の参画が十分と言えない状況
○教育部長【酒尾浩君】はい、議長。
にある中で、地域の様々な実情や動向を踏ま
○議長【竹内幹雄君】酒尾教育部長。
えるとともに、国の基本計画や県の行動計画
○教育部長【酒尾浩君】それでは、遠田議員
を勘案して、男女共同参画の実現に向けた行
の男女共同参画社会推進事業に関する具体的
動計画を策定したものであります。
な内容についてお答え致します。
内容と致しましては、
「 はつらつと暮らすた
事業内容の一例としましては、子育て支援
めの意識づくり」、「自立と支え合いの家庭づ
センターで行っております、働く男性が子ど
くり」、「明るく参画できる地域づくり」、「個
もと遊びながら育児を積極的に行なう「育メ
性と能力が輝く職場づくり」、「みんなで進め
ンプロジェクト」や、健康福祉課では、妊娠
る体制づくり」の5項目を基本目標として定
前期の夫婦に対して沐浴の実技や、男性には
め、市の各部門の施策である 54 種の事業につ
妊婦体験を通して2人で子育てを行うための
いて、男女共同参画の視点で横断的に捉える
「マタニティ教室」を開催しています。また、
ものとなっております。
学校教育においては小中学校での技術・家庭
さて、議員ご質問の、昨年の決算特別委員
科の男女共修の充実を図っておりますし、生
会での指摘事項である男女共同参画審議会開
涯学習課では「夫婦の料理教室」として、子
催の件についてでありますが、まず、昨年の
どもの入学式などの節目の時期に夫婦2人で
10 月に関係各課の担当者による「庁内男女共
お祝い料理を作る教室の開催や、生涯学習フ
同参画推進連絡会」を開催し、平成 23 年度の
ェスティバルにおける男女共同参画啓発展示
58
を行うなど、他にも数多く実施しております。
ます。
また、現在、各課で取り組んでいる平成 23
この制度は、平成 22 年度の水田を対象とし
年度事業につきましては、年度末に各課にお
た戸別所得補償モデル対策を踏まえ、平成 23
いて個別事業の実施状況に係る調書を作成し、
年度より水田に加え一部の畑作を対象とし本
平成 24 年度第1回目の庁内男女共同参画推
格実施されたものであります。
進連絡会におきまして、成果と課題ならびに
その概要は、販売価格が生産費を恒常的に
平成 24 年度事業計画に関する協議を行い、そ
下回っている作物を対象にその差額を交付す
の後開催する平成 24 年度第1回「かほく市男
ることにより、農業経営の安定と国内生産力
女共同参画審議会」で、平成 23 年度事業の評
の確保を図り、食料自給率の向上と農業の多
価と平成 24 年度の事業計画に対する意見な
面的機能を維持することを目的とした国の政
どをいただく予定としております。
策であります。
次に、ご質問の初めにありました、平成 24
米については、生産目標に従って生産を行
年度当初予算の、男女共同参画社会推進事業
った販売農家・集落営農に対し、作付け面積
に計上している 36 万 6,000 円につきましては、
から 10 アールを控除した面積に対して、10
生涯学習課として取り組む予定の事業に係る
アールあたり1万 5,000 円を定額分として、
ものであり、具体的には、かほく市男女共同
全国一律に交付する制度であります。さらに、
参画審議会運営に係る経費と、女性や夫婦を
当年産の米の販売価格が標準的な販売価格を
対象とした教養講座として、夫婦で助け合い
下回った場合、その差額について支援をする
ながら介護を行う講座や多機能型携帯電話い
変動補てん分とあわせた2種類の支援策とな
わゆるスマートフォンの操作方法の講座開設
っております。
に係る経費のほか、石川中央広域圏男女共同
ちなみに平成 23 年産米については東日本
参画推進協議会との共同事業に係る経費を計
大震災の影響で米価が高めに推移しているた
上したものであります。
め、この変動補てん分は見送られる見通しと
また、それ以外の男女共同参画社会推進事
伺っております。
業につきましては、それぞれの関係課におい
また、麦や大豆などの畑作物に対する戸別
て予算を計上しており、事業計画に基づき事
補償は、作物ごとに品質による単価が決めら
業を進めていくこととしておりますので、議
れており、さらに出荷数量に応じて交付され
員各位のご理解を賜りますようお願い致しま
ることとなっております。
す。
議員ご質問の本市における当制度の加入率
以上で、遠田議員のご質問に対する私から
につきましては、農家等の数 391 件に対し 383
の答弁と致します。
件が加入していることから、約 98%と聞いて
○産業建設部長【森田善明君】はい、議長。
おり、非常に高い割合となっております。
○議長【竹内幹雄君】森田産業建設部長。
制度に該当する面積及び交付金につきまし
○産業建設部長【森田善明君】それでは、遠
ては、水田を活用した交付対象面積は約 620
田議員の第1点目の農業者戸別所得補償制度
ヘクタールであり、そのうち主食米に対して
のご質問について、私のほうからお答え致し
の面積は約 540 ヘクタール、交付金額は約
59
8,100 万円となります。その他の飼料用米・
の答弁と致します。
加工用米・そば等についての面積は約 80 ヘク
○議長【竹内幹雄君】遠田議員、答弁漏れはあ
タール、交付金額は約 4,500 万円のようであ
りませんか。
ります。数量払いによる畑作物につきまして
○5番【遠田順君】はい。
は、主に河北潟干拓地を対象とした麦・大豆
○議長【竹内幹雄君】再質問はありませんか。
で、収穫量は約 270 トン、交付金額は約 3,200
○5番【遠田順君】はい、議長。
万円と聞いております。
○議長【竹内幹雄君】遠田議員。
本制度における市としての役割は、水稲な
○5番【遠田順君】今ほどは市長並びに教育長、
どの生産実施計画書の確認、調整水田などの
産業建設部長、そして教育部長と本当に明快な
不作付地にかかる改善計画書の確認や麦・大
お答えいただきましてありがとうございます。
豆などの作付面積の現地確認などとなってお
私のほうから1点だけ、男女共同参画に関す
ります。
ることで、他の市町村で仕事と生活の調和とい
また、国においては、戸別所得補償制度に
うことで、ワークライフバランスというそうい
よる農地の受け手となる多様な経営体の経営
った取り組みをやりながらセミナーを開催す
安定の確保を図るため、農地の受け手に対し
るということでやっているところがあると伺
て、規模拡大加算を前提とした、集落内の主
っておりますけれども、当市でこういったセミ
体的判断による農地集積を促す仕組みを構築
ナーを開催する予定はないのか、ちょっとお聞
させ、農業の競争力・体質強化を図る必要が
かせいただきたいと思います。
あると考えているようであります。
○議長【竹内幹雄君】酒尾教育部長。
このようなことから、平成 24 年度より地域
○教育部長【酒尾浩君】それでは、仕事と生活
の中心となる経営体に農地を集積した場合、
の調和、ワークライフバランスを図ることとし
農地の貸し手に対し協力金を交付する制度を
たセミナーの開催を盛り込む考えはないかと
創設するとともに、その他、持続的で力強い
いうことについて、私のほうからお答えいたし
農業構造を実現するため、45 歳以下の新規就
ます。
農者の研修期間中や就農開始後を対象とした
平成24年度としての事業は大きな意味から、
支援制度を創設するなど、農業者戸別所得補
また広い範囲から先ほどイクメンプロジェク
償制度に関連した政策を構築しているようで
トとか例を挙げましたように、かほく市の事業
あります。
に網羅していると考えております。このほか
最後に農業者戸別所得補償制度は、該当と
に、先ほど申し上げました石川中央広域圏の男
なる生産者のほとんどが加入していることか
女共同参画推進協議会、4市2町――かほく
ら、市としては引き続き地区生産組合などを
市、金沢市、白山市、野々市市、津幡町、内灘
通じて制度の仕組みを周知するなど、ソフト
町において、毎年市町持ち回りで共同事業を開
的な支援を行って参りたいと考えております
催しており、昨年の10月にかほく市の西田幾多
ので、議員各位のご理解を賜りますようお願
郎記念哲学館で子育て中の夫婦を対象に「ママ
い申し上げます。
はカメラマン」と題した事業を実施しました。
以上で、遠田議員のご質問に対する私から
父親が子供と遊びながら世話をしている姿を
60
母親の目線でカメラにおさめるもので、日ごろ
設、こういったものの充実、またはその運用と
の状態を逆の立場で見つめる内容ということ
いうことでまたしっかりと取り組んでいただ
でありました。
きたいなというふうに思います。
また、石川県事業としても、ことし2月に金
以上で私の一般質問を終わります。
沢市におきまして県内の企業経営者等を対象
○議長【竹内幹雄君】次に、2番
に経営戦略としてのワークライフバランス実
君。
践セミナーというものが開催されました。内容
○2番【坂井正靱君】はい。
坂井正靱
それでは、通告順にしたがいまして、私か
は講義とパネルディスカッションにより具体
らは2点、質問いたします。
的な実践例などを通じてワークライフバラン
スを推進することが企業経営上にもメリット
平成 16 年3月1日合併をして、先日で合併
につながるとして企業経営者等が理解を深め
してからまる8年間経過し、9年目に入った
るきっかけづくりとするものであり、県内企業
ところでありますが、市長におかれましては、
からたくさん参加があったと聞いております。
合併後のかほく市の一番大切な根幹である市
なお、かほく市としましては今後も継続して
民の融和と均衡のとれた発展のためにご尽力
事業の啓発をしていきたいと考えております
されてきましたことに心から敬意を表したい
ので、ご理解を賜りますようお願いいたしま
と思います。
さて、前回の定例会での猪村議員の質問に
す。
対し、市長は合併後の8年間を総括し、
「市民
以上で遠田議員の再質問に対する答弁とい
たします。
の融和を基本として、バランスのとれたまち
○議長【竹内幹雄君】ただいまの答弁に対し再
づくり」のため、様々な課題に真正面から挑
質問はありませんか。
み、その結果、達成できたものや方針変更せ
ざるを得なかったもの、さらに道半ばのもの
遠田議員。
などがあるとのことでした。
○5番【遠田順君】今ほど酒尾教育部長、本当
に明快なる答弁ありがとうございました。しっ
合併後、市長が取り込んできた施策は、合
かりそういった地域、また金沢を含めた地域で
併時に制定されました新市建設計画、いわゆ
のそういう取り組みにも積極的に啓発活動を
る『かほく市合併まちづくり計画』を基本と
行っていただきたいというふうに思います。
して実施されてきたことと思います。
『 まちづ
また、油野市長におきましては第6期の介護
くり計画』では、まちづくりを進めるための
のサービスにおきまして、老健並びに特養の取
3つの目標として「安心していつまでも暮ら
り組みということを言っていただきました。高
せる住み良いまち」、「人・まち・自然を大切
齢化社会がこれからどんどん進む中で本当に
にする共生のまち」、「にぎわいと活力にあふ
必要なものは必要ということでとらえながら
れる創造のまち」を掲げ、新市建設の6つの
取り組みをされていく姿はすばらしいという
基本方針として、
「 健康と福祉」、
「 教育と文化」、
ふうに思います。また、今回の5期に関してケ
「生活環境」、「都市基盤」、「産業振興」、「住
アホーム、こういったものを取り込むというこ
民参画、連携・交流」のまちづくりを設定し
とで、本当にこれから必要となるこういった施
ております。そのための土地利用に関しては、
61
北部・南部交流ゾーン、既成市街地ゾーン、
への不安がある中「市民は何を望んでいるの
海浜海洋スポレクゾーン、自然活用・新自然・
か?」、平成 26 年の北陸新幹線開業や平成 25
健康ゾーン、環境保全ゾーンなど5つのゾー
年4月1日の能登有料道路無料化を控え、
「今
ンを新市整備の方向性として定め、まちづく
だからこそ行政がなすべきことは何か」を考
りに取り組んできたと思います。
えるべきであり、そのためには、どんな小さ
私は二元代表制のもと住んでよかったと言
な可能性であってもそれを排除することなく、
ってもらえるまちづくりのため、かほく市の
あらゆる視点からの取り組みを検討する選択
恵まれた自然環境との調和を図り、既存の産
肢があっても良いのではないか、と思うので
業の再生。新規産業の創造・育成や商業の文
あります。
化。そして観光産業の育成に取り組み。子ど
「企業は人なり」と言われますが、同じよ
もからお年寄りまで、あらゆる年齢層の人々
うに「まちづくりは人づくり」と言えるので
が健康で安心して暮らせるまちづくりをめざ
あり、知恵袋である民間シンクタンクの力を
したいと思っております。
お借りし、市が実施している事業をシフトし
そこで1つ目の質問です。合併後取り組ん
て積極的に『民間の発想を様々な施策に直接
できた施策について、新市建設の基本方針で
反映するような仕組み、仕掛け』をしていく
掲げた主要施策は具体的にどのように取り組
考えはないでしょうか。
まれ、どのような成果があったのか、新市建
また、民間の発想の注入と同時に、これま
設計画における主要施策の達成状況について
で毎年予算計上されている職員研修に関する
質問いたします。
予算を大幅にアップして、職員を民間企業に
また、市長が特に力をいれてきた、子ども
派遣するなど『職員のさらなるスキルアップ』
医療費の完全無料化を始めとする「子育て支
を目指すべきではないかと思いますが、市長
援」に関する施策や若者マイホーム取得奨励
の考えをお聞きしたい。
の事業、新婚さん住まい応援事業などの「定
以上で私からの一般質問といたします。
住促進」に関する施策、私たちの子や孫のた
○市長【油野和一郎君】はい、議長。
めに、具体的にどのような成果があったのか、
○議長【竹内幹雄君】油野市長。
さらに自らがどのように評価しているか、将
○市長【油野和一郎君】それでは、坂井議員
来の展望、取り組み方針を踏まえお答え願い
のご質問にお答え致します。
ます。
まず、第1点目の新市建設計画の達成状況、
次に2つ目の質問であります。
自己評価、将来展望、取り組み方針について
私は、今ほどの新市建設計画の総仕上げや
のご質問であります。
合併特例期間である 10 年を経過した後のま
新市建設計画は、旧3町が合併する際、
「住
ちづくりの姿勢として、多様化する市民ニー
民にとって暮らしやすく、より活力あるまち
ズや社会情勢の急激な変化に対応するための
を創る」を最重点の意義とし、
「3町の速やか
民間の視点による行政のアプローチが必要と
な一体化の促進、住民福祉の向上と地域の均
感じております。
衡ある発展」のための指針を示し、期間を 10
つまり、少子高齢化社会にある現在、将来
年間として平成 15 年7月に合併協議会にお
62
いて策定したものであります。
明いたします。まず、学校施設の整備と致し
合併後のまちづくりについては、新市建設
ましては、合併前からの継続事業としての河
計画の基本方針、主要施策、公共施設の統合
北台、宇ノ気中学校の改築、高松中学校の耐
整備の方針を踏まえ、平成 17 年度に総合計画
震化と大規模改修、グラウンド整備に真っ先
を策定し、それをベースに進めてきたもので
に取り組むとともに、七塚、外日角両小学校
あります。
の耐震化を実施し、将来を担う子どもたちの
新市建設計画の達成状況につきましては、
学びの環境を、安全安心を含めて整備致しま
昨年の 12 月定例会での猪村議員への答弁で、
した。また、外国語指導助手、いわゆるAL
これまでの取り組みを総括的にご説明いたし
Tや図書館司書の配置のほか、特別支援学級
ましたが、主要な施策の取り組みにあたって
の補助員の配置などを積極的に進め、さらに
は、大規模なハード事業では議会の皆様に専
は放課後学童保育クラブの充実も図って参り
門委員会でご意見を頂いたり、民間の委員を
ました。そのほか中学校にあっては、県内で
公募した委員会で検討するなど、常に市民の
は例のない英語検定の受検料を全額補助する
皆様の声を大切にし、これまでも継続的に取
「英語力向上事業」を創設するなど重点的に
り組んで参りました生活道路の改良や学校施
取り組んで参りました。
設の整備のほか、すでに完成した行政庁舎や
次に小学校入学前の子どもたち、子育て世
中央図書館に加え、今後、本体工事に着手す
代への支援についてであります。
る(仮称)高松多目的公共施設あるいは上下
合併時、休園も含め 19 園あった保育園につ
水道の耐震化対策など、ほぼすべての主要施
きましては、保育園の効率的な運営と施設の
策について着手してきております。
老朽化対策などによりまして、最終的には保
またソフト事業につきましても、市民アン
育園を 10 園とする総合方針でこれまで取り
ケートを実施し、小さな意見にも配慮しなが
組んで参りました。それぞれの地域の皆様の
ら事業を進めてきたものであります。このよ
ご理解とご協力により、順次、統廃合等の整
うな形で進めて参りました新市建設計画の施
備を進めることができ、平成 24 年度末には、
策の中では、地域コミュニティバス導入を福
計画通り 10 園になる予定であります。また、
祉巡回バスという形態に若干変更したものや、
保育園に関連したソフト面では、ゼロ歳児保
新市建設計画自体の変更という形で議会の議
育や延長保育、病後児保育などを実施し、
決をいただいて新たに取り組んだ庁舎の統合
きめ細かなサービスを提供しているところで
整備、合併振興基金である「まちづくり基金」
あります。さらに、子どもたちが健やかに育
の造成など、将来を見据えた判断ができたの
つ願いを込め、入院、通院の医療費の助成を
ではないかと考えております。
中学校卒業までとする子ども医療費の完全無
次に、
「子育て支援」と「定住促進」に関す
料化を平成 23 年度から導入いたしました。平
る具体的な成果、自己評価、将来展望、取り
成 23 年度のこれまでの実績を分析いたしま
組み方針についてであります。
すと、市の負担として約 2,000 万円の増額の
最初に「子育て支援」について、市内小中
影響が出ておりますが、保護者の皆様からは
学校に通う子どもたちに関する施策からご説
子育てをするうえで「安心感が高まった」と
63
の声もいただいており、完全無料化に踏み切
これまでに実施して参りました施策の成果
って良かったと感じているところであります。
を評価しますと、まず、かほく市が取り組ん
さらに、予防接種事業では、一昨年から子宮
でいる施策を幅広く展開することで、市内外
頸がん、小児肺炎球菌、ヒブワクチンの無料
の皆様に広く認知をしていただいたことによ
接種を実施しており、平成 24 年度にはロタウ
る一定の効果があったのではないかと考えて
ィルスワクチン接種の助成制度をいち早く創
おります。欲を言えば、かほく市の人口が確
設するなど子育て世代からのニーズにしっか
実に増加に転ずれば、胸を張って定住促進策
りと対応して参りました。
の成功としてご報告できるのですが、ご承知
このように、かほく市の子育て支援策につ
のとおり、かほく市の人口は社会増より自然
きましては、次世代育成支援行動計画を基本
減が大きく、この効果を含めてもまだ微減の
としつつ、その時々で、子育て世代のニーズ
状況であります。今後ともさらなる安全安心
をとらえ改善をしており、その点では評価し
の確保を含めて、定住促進に向けて努力を続
ていただけるものと確信しております。
けていく必要があると考えております。
次に「定住促進」に関してでありますが、
さらに将来の展望と取り組みについてであ
今ほど申し上げました「子育て支援」の施策
りますが、先ほどの杉本成一議員のご質問で
も広い意味で「定住促進」の一環であり、幅
もお答え致しましたが、平成 26 年度以降の合
広い施策を定住促進として捉えております。
併特例期間終了後につきましては、現在、国
まず、若者マイホーム取得奨励事業につい
で議論されております「社会保障と税の一体
てでありますが、昨年の3月定例会で提出さ
改革」の動向を見極める必要もあり、いった
せていただいた「かほく市定住促進計画」に
んニュートラルに構え、平成 24 年度中に次の
先だち平成 22 年度に創設したものであり、1
ステージに向けて検討、協議しなければなら
年目の平成 22 年度の申請実績では 81 件、う
ないと考えております。ただ、「子育て支援」
ち市外からの転入が 26 件、平成 24 年2月末
や「定住促進」につきましては、現在、地域
の申請は 74 件、うち転入が 31 件で、累計で
間競争の代表的政策となっていること、また、
は、申請実績が155 件、うち転入が 57 件で
未来への大切な投資でもあり、このことを常
あります。これに、平成 24 年度は申請を 80
に肝に銘じて取り組んでいかなければならな
件、うち転入を 30 件見込んでいるものであり
いと考えておりますので、議員各位のご理解
ます。また、新婚さん住まい応援事業につき
とご協力を賜りますようよろしくお願いいた
ましては、今年度から実施いたしました事業
します。
であり、先月末の状況では申請が 33 件、うち
次に、第2点目の民間の手法の積極的な活
転入が 18 件となっているものであります。さ
用についてのご質問でありますが、議員お話
らに木の家づくり奨励金については、平成 22
しのとおり、民間の専門知識や技術の活用に
年度の実績が9件、今年度の申請見込みで 10
より、事業の効率的、効果的な執行がなされ、
件となっており、来年度は増改築を対象に加
併せて経費の縮減により、市の財政の健全化
えることにより5件増の 15 件を見込んでい
にも資することになると考えております。
るものであります。
これまで、市では、合併当初よりいくつか
64
の事業において、民間企業からの提案による
また、当市における職員研修の内容につい
プロポーザル方式を採用して参りましたが、
て申し上げますと、市の独自研修を平成 16
今年度からは新たに上下水道包括的民間委託
年度から実施しており、平成 22 年度は新規
審査委員会を立ち上げ、民間事業者の創意工
採用職員研修及び若手職員研修、プレゼンテ
夫を促し、効率的な管理ができるよう包括的
ーション研修、認知症サポーター養成講座な
民間委託の導入を計画しているところであり
ど、6課程のスキルアップ研修を実施してお
ます。
り、延べ 317 名の職員が受講しております。
また、NPO法人と連携した健康体操「ち
今年度は、部課長級を対象として、こころの
ょいトレ」による市民の皆様の健康づくりの
病気に対処するためのメンタルヘルス研修を
協働事業も進めているほか、市となって初め
実施しており、55 名の職員が受講しておりま
て 財 政 負 担 を 伴わ な い官 民 協 働 事 業 とな る
す。また、石川県市町村職員研修所及び金沢
「暮らしのガイド」の発行につきましても、
市職員研修所にも継続的に職員を派遣してお
昨年 11 月の議会全員協議会でご報告致しま
り、平成 20 年度からは、異業種交流研修とし
したように、本年4月中には各家庭に配布す
て、民間企業や官公庁、金沢市の職員ととも
る予定となっております。
に組織の枠を越えたグループ討議を行う研修
今後も、かほく市が実施する事業の中で「官
に対して新任課長補佐職員を受講させており
民連携」や「官民協働」を活用できる事業に
ます。さらに今年度からは民間企業主催の研
つきましては、これまで以上に、前向きに取
修として、財団法人日本電信電話ユーザ協会
り組んで参りたいと考えているところであり
主催の電話応対マナーなどの新入社員研修セ
ます。
ミナーについても新規採用職員を受講させて
また、民間企業への職員派遣についてであ
おります。
りますが、現在、県内の 11 市の状況について
いずれに致しましても、今後は、北陸新幹
申し上げますと、中長期的な派遣を実施して
線開業や能登有料道路無料化を目前に控えて
いる市は無いとお聞きしております。逆に、
おり、これを機に更なる活性化を進めていく
金沢市と輪島市では、民間企業のノウハウを
にも、既存の枠にとらわれない柔軟な発想を
市政に反映させるため、いわゆる大手企業の
持った職員の育成はとても重要なことである
社員を1年契約で職員として臨時的に任用し
と考えております。
ているようであります。短期的な派遣につき
市と致しましては、職員のさらなるスキル
ましては、いくつかの市で社会福祉施設や、
アップのためにも、受け入れ先となる地元企
民間のごみ収集業者、市内金融機関に研修と
業の状況等を考慮したうえで、短期派遣研修
して職員などを参加させているとお聞きして
について検討していくとともに、継続して、
おりますが、中長期的な派遣につきましては、
民間企業等との異業種交流研修を受講させて
民間企業等の全面的な協力が必要なことから、
いくことや、市独自研修においても民間のノ
当市においては、受け入れていただける企業
ウハウを持った講師による研修を充実して参
の状況など、実際には難しいのではないかと
りたいと考えておりますので、議員各位のご
考えております。
理解を賜りますようお願い申し上げます。
65
以上で、坂井議員のご質問に対する答弁と
以上で、本日の日程は、全部終了いたしま
致します。
した。
○議長【竹内幹雄君】坂井議員、答弁漏れはあ
本日はこれにて散会いたします。ご苦労様
りませんか。
でした。
○2番【坂井正靱君】ありません。
午後2時 58 分散会
○議長【竹内幹雄君】再質問はありませんか。
○2番【坂井正靱君】議長。
○議長【竹内幹雄君】坂井議員。
○2番【坂井正靱君】職員の研修についてなん
ですけれども、やはり民間企業はスタッフの生
活とか自分の給料を守るために物すごくアン
テナを張りめぐらせて命かけてやっているわ
けです。そういうリスクも負って、補償は少な
いわけなので、やはり今の市長の答弁のよう
に、やはり職員もそういうお互いの企業との交
換を連携をし合って、さらなるかほく市の市民
のために頑張っていただきたいなというふう
に思います。よろしくお願いいたします。
質問でもないです。お願いです。
○議長【竹内幹雄君】答弁は要りませんか。
○2番【坂井正靱君】はい、別にいいです。
散
会
○議長【竹内幹雄君】以上で、本日の一般質
問を終わります。
明日、3月7日は一般質問の予備日として
おりましたが、本日で、今定例会における一
般質問は全て終了いたしました。よって、明
日、3月7日は議案調査の日として、休会と
したいと思います。
これにご異議ありませんか。
(異議なしの声あり)
○議長【竹内幹雄君】ご異議なしと認めます。
よって、3月7日は、議案等調査のため休会
とすることに決定をいたしました。
次回は、3月 15 日午前 10 時から会議を開
きます。
66