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は じ め に 市内小中学校における教育の情報化の推進

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教育の情報化調査研究委員会
研
究
主
題
市内小中学校における教育の情報化の推進
~思考力・判断力・表現力を育成するためのタブレットPCの活用について~
は
じ
め
に
教育の情報化調査研究委員長
田村
和宏
現在、様々な地域、学校、自治体単位でタブレットPCという新しいICTの導入が進んでいる。
これにより、教師だけでなく児童生徒がICTを活用することに、より比重が置かれるようになって
きた。
タブレットPCは、気軽に持ち運べる、画面に直接触れて簡単に操作できる等のメリットがある。
また、児童生徒同士による意見交換、発表など、お互いを高め合う学びを通じてタブレットPCを活
用することにより、思考力・判断力・表現力を育成することが可能になる。
佐野市でも、平成22年度から、市内のすべての小学校にタブレットPC(東芝 CM1)を整備し、
電子黒板と無線LAN接続をして、教育の情報化を推進している。さらに、本年度は、葛生中と常盤
中に MS Windows8 で動作するタブレットPC(富士通 ARROWS Tab Q584/H)を導入し、ICTを活用
した学習環境の整備を進めている。
一方、佐野市では年3回、教員のICT活用指導力調査を行っている。その結果、児童のICT活
用を指導する能力の項目において、「わりにできる」「ややできる」と回答した教員の割合が低い傾
向が見られる。
このような実態を踏まえ、教育の情報化調査研究委員会では、タブレットPC活用のためのマニュ
アルを作成して校内研修を行い、タブレットPCの操作体験と様々な活用シーンの紹介を行うことに
した。さらに、何の授業でどのような使い方をするのがより効果的なのか、タブレットPC活用のポ
イントについて、東芝 CM1(以下 CM1)、富士通 ARROWS Tab Q584/H(以下 ARROWS Tab)の2機種の
他、Apple iPad(以下 iPad)を使い授業実践を通して研究を進めることにした。ここでは、その成
果と明らかになった課題について報告する。
―――――研
究
委
員―――――
委 員 長
田村
和宏
(三好小学校教諭)
副委員長
粂谷
泰司
(葛生中学校教諭)
委
員
矢津
知宏
(城北小学校教諭)
委
員
山田
友成
(田沼小学校教諭)
委
員
大川
充史
(葛生南小学校教諭)
委
員
柏﨑
友美
(常盤中学校教諭)
(担当)
大川
淳一
( 学 校 教育 課 指導 主 事)
(担当)
大歳 勝也
(教育センター指導主事)
教育の情報化
-1-
Ⅰ
研究内容
1
校内研修
(1) 三好小学校の事例(教職員対象
①
CM1)
実践までの流れ
市内各小学校に、CM1 が学校規模に応じて2~
6台導入されている。しかし、本校では十分な
活用が図れていなかった。その理由の一つとし
て、タブレットPCの使い方や活用についての
研修が不十分であったことがあげられる。そこ
で、夏季休業中の現職教育の時間を利用して、
校内研修を行うことにした。
②
実践の様子
研修マニュアル(別紙)を作成し、それを利
東芝教育用タブレットPC「CM1」
用して、次のような研修を行った。
ア
タブレットPCの使用について
・基本的な使用法…電源の入れ方やログイン、ディスプレイの回転、タッチパッド、タッ
チペンなどの使い方について
・操作の方法…共有フォルダの開き方や電子黒板への画像の送受信、カメラの起動などに
ついて
イ
タブレットPCの活用について
・タブレットPCにできること
・タブレットPCにできないこと
・タブレットPCを使う意味と目的
・現時点の課題
③
成果と課題
ア
成果
・二人組で実際に操作したため、タブレットPCがどのようなものであるか、全職員が知
ることができた。
・タブレットPC活用の利点が分かり、積極的に授業で活用していこうとする意欲が高ま
った。
イ
課題
・各教科等でタブレットPCの活用ができそうな単元について確認したい。
・各教科等でタブレットPC活用のアイディアを考えたい。
・タブレットPCを使った指導に不安のある教師に対しては、情報教育主任や情報教育ア
ドバイザーによる支援も必要である。
教育の情報化
-2-
研修でタブレットPCを操作する先生方
④
電子黒板へタブレットPCの画面の送信
研修マニュアル
※以下にリンクを張りましたので、自校化の上、御利用下さい。
○三好小学校用(PDF版)別紙参照
教育の情報化
-3-
(2) 葛生中学校の事例(教職員対象
①
ARROWS Tab)
実践までの流れ
平成25年度末のコンピュータ室更新に合わせ、葛生中学校に10台、常盤中学校に5台
のタブレットPCが導入された。
全職員で活用することができるよう、校内研修を行った。
②
実践の様子
研修に当たって、研修マニュアル(別紙)を作成し、次のような研修を行った。
ア
タブレットPCの使用について
・基本的な使用法…電源の入れ方・切り方、ログイン、タッチパネルの使用について
・操作の方法…ソフトウエアの起動、カメラの使用、撮影したデータの使用方法について
イ
タブレットPCの授業での活用について
・自分の教科において、どのような場面でタブレットPCが活用できるか
研修の様子
③
実際に操作しながら研修を行う
成果と課題
ア
成果
・研修を行い、タブレットPCがどのようなものであるか、全職員が知ることができた。
・タブレットPCを実際に操作しながら行ったことで、基本的な操作方法を知ることがで
きた。
・授業での活用について考えることができた。
イ
課題
・操作がスムーズにいかない場合があり、敷居が高いイメージを持ってしまった教員もい
た。
・まだ活用のイメージがわきにくく、ソフト面やデータの管理方法など設備を充実させる
ことが必要。
・もっと数があれば活用できるという意見があった。一人一台用意できるとよい。
④
研修マニュアル
※以下にリンクを張りましたので、自校化の上、御利用下さい。
○葛生中学校用(PDF版)別紙参照
教育の情報化
-4-
(3) 常盤中学校の事例(生徒対象
①
ARROWS Tab)
本時のねらい
タブレットPCの使い方を知り、授業などで活用できるようにする。
②
実践の様子
タブレットPCは今までのPC操作と異なる部分があり、操作方法を覚える必要がある。
そこで、生徒用のマニュアルを作成し(別紙)、マニュアルに沿って操作指導を行った。
ア
基本操作を覚えよう
電源の入れ方・切り方、アプリの起動の仕方
イ
アプリを使ってみよう
アプリの探し方、アプリの起動・終了の仕方
ウ
インターネットを使ってみよう
インターネットの起動、検索ワードの打ち込み
エ
タッチキーボードに慣れよう
キーボードの操作方法やレイアウトの変更
③
生徒の様子
自宅にタブレットPCやスマートフォンなどのタッチパネルによる操作が必要な機器に馴
染みがあるなしに関わらず、全ての生徒がマニュアルを見ながら簡単に操作方法を習得する
ことができた。
④
成果と課題
ア
成果
・図をたくさん用いたマニュアルを作成したため、生徒も理解しやすかった。
・基本的な操作を習得することができた。
イ
課題
・マニュアルのページ数が少ないので、今後もマニュアルを作成していく必要がある。
操作指導の様子
⑤
生徒用マニュアル
※以下にリンクを張りましたので、自校化の上、御利用下さい。
○常盤中学校用(PDF版)別紙参照
教育の情報化
-5-
2
実践事例
(1) 葛生南小学校の事例
低学年の生活科では、校外に出て、感じたことや観察したことを絵や文に書く学習が多くあ
る。しかしながら絵を描いたり文を書いたりすることは低学年にとって難しく、時間も多くか
かる。また、校外で観察する場合には探検バックを使用するが、机で描くよりも大変である。
さらに、一斉指導も行いにくい。仮に教室で描いても、教室には実物を持ち込みづらいので、
記憶を頼りにして描かなければならない。そして絵を描くときや文を考えるときには、その指
導をしなくては、学習につながらない。そのため観察など学習時間が圧迫されてしまう。
そこで今回は、タブレットPCの写真と動画の機能を使い、少ない時間でできる効果的な指
導の仕方について考えた。
①
1年
ア
生活「なつがきたよ」(CM1)
本時のねらい
校庭にある夏を発見し、学級で発表する。
イ
実践の様子
a
写真の活用
児童が校庭へ観察に行くときに、タブレットPCを持たせた。タブレットPCのカメ
ラで写真を撮ってきて、そのデータを使い、絵と文章にまとめさせた。
2人1組のペアにしてタブレットPCを持たせた。ペアごとに学校の花壇や畑、校庭
など様々なところに写真を撮りに行っていた。活動時間は15分とした。写真も後で気
に入ったものをまとめるように伝えていたので、植物や昆虫など、いろいろ探し、短い
時間でたくさん写真を撮ってくることができた。
ウ
成果と課題
a
成果
・写真を撮り終わった後、教室でワークシートにまとめた。写真を撮ってくることで、
動いているものをじっくりと描くことができた。
・その写真から体のつくりについて指導したり、児童に気付いたことや発見したことを
電子黒板で発表したりすることができた。
・クワガタの観察では、動かない写真なので、触角や目の付き方、体のつくりまで細か
く指導することができた。
・持ち運びができるため、様々な場所で、気付いたことをたくさん写真に撮り、情報と
して残すことができる。
・写真を参考にして絵で描くときに、細かい指導ができたため、普段の授業より特徴を
捉えた絵を描くことができる。
・動き回る昆虫の絵も写真を撮ることで、静止させて描くことができる。
b
課題
・誤った操作をした場合には記録がなくなってしまうので、内容が撮れているか確認す
る技術も指導した方がよい。
教育の情報化
-6-
観察での活用
校庭での活用
②
1年
ア
生活「がっこうたんけんにしゅっぱつだ」(CM1)
本時のねらい
学校の職員に、どんな仕事をしているかなどをインタビューする。
イ
実践の様子
a
動画の活用
今回は、2人1組として、各グループに1台タ
ブレットPCを持たせた。1 人がインタビューを
し、もう 1 人がその様子を動画で撮影した。右の
写真は校長室でインタビューをしている様子を撮
ったものである。右側の児童が録画をしている。
教室に戻り記録をまとめているときに、内容を
忘れてしまった児童に、録画したインタビューを
見せて、まとめさせた。教師も動画を確認しなが
ら、児童に指導した。
③
1年
ア
インタビューの様子
国語「しらせたいな、見せたいな」(iPad)
本時のねらい
知らせたいものを絵や文章にまとめて発表する。
イ
実践の様子
児童は給食センターに強く興味を持っていたので、給食センターについて調べることに
した。しかしながら給食センターの見学になると調べることも多くなり、一年生には難し
くなる。そこで今回は「給食を作っている様子」と「インタビュー」の2つについてとし
た。
a
写真の活用
「給食を作っている様子」では、グループ
ごとにタブレットPCを渡し、気付いたこと
や写真に残しておきたい物を写真で撮らせ
た。
「給食を作っている様子」については、児
童一人一人が写真を撮った。給食センターの
大きな鍋を撮る児童や、しゃもじやおたまを
撮る児童がいた。写真を撮る際には、ズーム
機能を使い、鍋の中の食材を撮る児童もお
教育の情報化
-7-
「給食を作っている様子」を撮る
り、写真の細かい機能も使いこなしていた。他にも、中で作業している人たちの服装に
興味を持って、作業者の写真を撮っている児童や、給食を鍋から取り分けている場面を
撮る児童もいて、その場で気付いたことや興味が出たことをたくさん撮ることができ
た。
b
動画の活用
「インタビュー」では、インタビューして
いるところを動画で保存させた。見学中はメ
モをとる時間を取らなかった。
「インタビュー」については、質問者が質
問している様子を他の児童が録画するように
させた。質問者とセンター職員の方が画面に
入るように指導した。
c
まとめでの活用
給食センター職員へのインタビュー
学校に帰ってからの見学のまとめでは、児
童は写真から、鍋で作っていたおかずの具材
や、給食を作っている人の服装などを細かく
描いていた。
絵が描けないという児童には、写真を見せ
ながら指導した。
「インタビュー」の答えについては、イン
タビューしている様子をタブレットPCから
電子黒板の画面に映して、クラス全体で確認
しながら書かせた。
ウ
写真からのまとめ
成果と課題
a
成果
・見学する際に、メモを取らなくてもよいので、時間の短縮になる。
・インタビューした内容を忘れたときでも、動画を再生し確認することができる。
・撮影した写真や動画を電子黒板に映して、大事なことなどを一斉指導することができ
る。
b
課題
・動画は近くで撮影しないと音声が小さくなってしまう。また周りの音も入るので注意
が必要である。
・時間の短縮などには効果的だが、インタビューを動画で撮影するだけなので、聞いた
ことや大切なことをメモする力の向上には向いていない。学習のめあてに合わせて考
えながら使用していかなければならない。
教育の情報化
-8-
(2) 城北小学校の事例
①
5年
ア
総合的な学習の時間「みんなの地球」(CM1、iPad)
本時のねらい
「エコ」について、本やインターネットを使って調べる。
イ
実践の様子
本時は、「エコ」に関する様々な情報を調べる。調べる方法として、本とインターネッ
トを使って調べることにした。本とインターネットを併用して調べ学習ができるように、
場所を図書室で行った。図書室の本で調べながらインターネットが使用できるように、タ
ブレットPCを活用した。また、図書室にある参考書の数やタブレットPCの台数が限ら
れており、図書室の本やタブレットPCが児童一人一人に行き渡らないために、3~4人
のグループ活動にした。そして、できる限り多くの児童にインターネットを使用して調べ
学習ができるように、CM1 と iPad の2種類のタブレットPCを使用した。
また、タブレットPCで見つけた「エコ」に関するタブレットPC画面を、電子黒板に
送信することで、調べた内容の共有化をスムーズに図れるようにした。
ウ
タブレットPC活用のポイント(効果と児童の反応)
a
タブレットPCを図書室で活用する。
図書室で活用することにより、本で調べたことから、さらに詳しく知りたいことをイ
ンターネットで検索することができた。そのため、調べた内容をより詳しく理解するた
めに、追求して調べ学習を行うことができた。
b
タブレットPCを可能な限り多くの児童が使用できるように準備し、少人数でのグル
ープ学習にする。
多くの児童が、インターネットを活用して調べることができた。また少人数編成のグ
ループ学習のために、グループ内での意見を活発に交流させながら調べ学習を行うこと
ができた。
図書室でのグループ学習
c
本や CM1 を併用した調べ学習
電子黒板に投影し、情報を共有する。
「ネットワークディスプレイ送信」を起動し、タブレットPCの画面を電子黒板に投
影した。児童が、自ら意欲的に電子黒板に投影できるように、手順を掲示するとともに
各グループに配付した。児童たちは、調べたことを即座に他のグループに伝えることが
できる楽しさを味わっていた。また、他のグループが調べたページを、自分たちのグル
ープでのタブレットPCでも同じ画面を検索して情報を共有したり、新たに調べ直した
りして、電子黒板に投影することで、参考にして学習することができた。
教育の情報化
-9-
iPad での調べ学習
エ
電子黒板への CM1 の画面の送信
児童の感想
・図書室でも、インターネットを使って調べることができたのでよかった。
・本だけでなく、タブレットPCを使って調べることができたのでよかった。
・グループで友達と協力して調べることができたのでよかった。
・電子黒板に送信する方法の用紙が各グループにあって、わかりやすかった。
・他の友達のグループの画面を見ることができておもしろかった。
オ
成果と課題
a
成果
・図書室でタブレットPCを活用したことにより、調べ学習が活発になった。
・電子黒板に投影する手順を作成し準備したことにより、児童が意欲的に投影し、情報
の共有をすることができた。
b
課題
・CM1 の画面を電子黒板に送信するのに時間がかかる。
・普段使用する教室以外で使用する際には、事前に無線LANの接続状況の確認が必要
である。
・1グループ3~4人で使用できる程度のタブレットPCの台数の確保が必要である。
②
5年
ア
保健体育「マット運動・跳び箱運動」(iPad)
本時のねらい
a
マット運動
できる回り方で続けて回るとともに、組み合わせた回り方や新しい回り方にも挑戦す
る。
b
跳び箱運動
できる跳び方でいろいろな跳び箱を跳び越すとともに、新しい跳び方にも挑戦する。
教育の情報化
-10-
イ
実践の様子(授業の実際)
本単元は、工夫して準備されたマットや跳び箱で、できそうな回り方や跳び方に挑戦す
る。できるようになったら、通常に設置したマットや跳び箱でチャレンジをする。しか
し、見本となる回り方や跳び方を何度もじっくり見たり、自分がどのように回ったり跳ん
だりしているのかを確認したりすることは、難しい。そこで、iPad のアプリ(水島宏一
の器械運動アプリ)を活用してこの課題を解決したいと考えた。
iPad のアプリの動画機能を活用し、見本となる動画の回り方や跳び方、練習方法の動
画を再生して参照したり、友達に自分の跳び方や回り方を動画で撮影してもらいその動画
を一緒に再生して見合ったりすることで、友達と協力して助言し合いながら、マット運動
・跳び箱運動に取り組んでいた。
ウ
タブレットPC活用のポイント(効果と児童の反応)
a
見本となる動画の様々な回り方や跳び方、練習方法の動画を参照する。
見本となる動画を参照することで、何度も
繰り返し確認できる。また、様々な回り方や
跳び方、練習方法の動画を参照することで、
自分の目的に合った見本をいつでも参照する
ことができ、個にあった効率的な練習ができ
る。そして、動画に再生される練習方法と同
じ様々な練習環境を準備することで、自分の
力量に合った回り方や跳び方を選択して練習
友達の回っている様子を録画
できる。
b
友達に自分の回り方や跳び方を動画で撮影してもらい、その動画を参照する。
普段、自分の回っている姿や跳んでいる姿を運動しながら確認したり、想像したりす
ることは非常に困難である。しかし、友達に撮影してもらい動画を参照することで、自
分の体の使い方を一目瞭然で確認することができる。また、友達と協力しながら撮影し
合ったり、動画を再生する際、複数の友達と参照し合ったりすることで、お互いにアド
バイスをし合いながら、マット運動や跳び箱運動に取り組むことができた。
友達の跳んでいる様子を録画
自分の跳んでいる様子を再生・確認
教育の情報化
-11-
c
iPad の使用場所
iPad の置き場所をいすの上に置くように指定することで、運動中でも安全に使用す
ることができた。また、iPad を参照したり撮影したりしている児童は、iPad の画面に
注目している。そのため、マット運動や跳び箱運動をしている児童との接触を避けるた
めに、児童の安全面や iPad の破損防止を考慮して、撮影場所や使用場所をいすの上や
その付近に限定した。
エ
児童の感想
・体育の授業でも、iPad を使うことができたので楽しかった。
・見本を何度でも繰り返し見ることができたのでよかった。
・自分の回っている様子や、跳んでいる様子を動画で見ることができて、分かりやすかっ
た。
・見本と自分の跳び方を比べて見ることができ、どこを直したらよいかよく分かった。
・友達と協力して撮影したり、お互いにアドバイスができたりしたのでよかった。
・授業の始めに撮影した自分の回り方と最後に撮影した回り方を比べて、上手になってい
るのか確認できてうれしかった。
・自分が上手に回れた動画を友達に見せたり、教室に戻った後も他の友達に見せることが
できたりしたので、とてもうれしかった。
・校庭で行う種目でも、使ってみたい。
オ
成果と課題
a
成果
・手軽に動画を撮影できるので、客観的に自分の運動している様子をふり返ることがで
きた。
・単に多く回ったり高く跳んだりすることができるという意識よりも、自分の運動の様
子を動画で撮影して友達に見せたり見られたりすることで、きれいに上手に回ったり
跳んだりしたいという意識が高まった。
・新しい回り方や跳び方に挑戦している児童が増えた。
・友達と協力して、アドバイスをし合いながら運動できた。
b
課題
・iPad の活用は、体育の授業では陸上競技や水泳競技など、幅広く考えられる。しか
し、屋外やプールサイドでの使用の際には、防水防塵でないために、特に児童が使用
する場合には厳重な注意や対策が必要である。
教育の情報化
-12-
(3) 田沼小学校の事例
①
6年
ア
理科「人や動物の体」(CM1)
本時のねらい
だ液の働きについて調べる。
イ
実践の様子
本時はでんぷんにだ液を加えたものと、水を加えたものを比較し、だ液の働きについて
考える活動を行う。2時間続きの授業であれば実物を見ながら考察できるが、1時間しか
時間をとれない場合は写真に実験の結果を撮っておき、次時にそれを見ながら考察できる
と良い。今回はタブレットPCを利用し、写真に撮るだけではなく、考察しながらその写
真にコメント等を書き入れ発表できるような活動を取り入れた。
ウ
タブレットPCの活用のポイント
a
実験結果を写真に撮る。
実験の結果をタブレットPCのカメラで撮影した
b
グループで写真を見ながら考察し、コメントを書き入れる。
写真に考察したコメントを書き込む
エ
児童の感想
・授業が楽しかった。
・写真を撮るので、後から見直すことができてよかった。
・写真に書き込むことができてよかった。分かりやすかった。
教育の情報化
-13-
オ
成果と課題
a
成果
・タブレットPCの写真を見ながら自然に話し合いが始まり、グループで意見を出しな
がら考察することができた。
・タッチペンを使って簡単に写真に書き込みができる。また、間違ったところも消すこ
とができる。
・文字等を書き込んだ写真をそのまま電子黒板に送ることができるので、グループの意
見を全体で共有できる。
・写真を見せながら発表することは、表現力の育成につながる。
b
課題
・タブレットPCの台数が少ないため、7~8人で1台を使わなければならない。写真
を撮る場合にかなりの待ち時間ができてしまうことがある。
・画面の大きさに対して人数が多すぎてしまう。
・電子黒板に画面を転送する場合、時間がかかることがある。
・タブレットPCの使い方に慣れるまで、時間がかかる。
②
6年
ア
理科「植物の養分と水の通り道」(CM1)
本時のねらい
植物の水の通り道ついて調べる。
調べたことから、植物の水の通り道について考える。
イ
実践の様子
前単元でタブレットPCの使い方に慣れたので、本単元でも活用してみようと考えた。
本単元では植物の水の通り道を調べるため、ホウセンカに色水を吸わせ、茎の中のどの部
分に水が通っているのかを観察し、植物全体のどの部分を通るのかを考える活動がある。
前回と同じように観察の結果をタブレットPCで写真を撮り、その写真を見ながら考察を
していった。
ウ
タブレットPCの活用のポイント
a
実験結果を写真に撮る。
観察の様子を撮影
教育の情報化
-14-
b
グループで写真を見ながら考察し、コメントを書き入れる。
グループで考察
c
考察の結果を CM1 に記入
bの写真を電子黒板に送り、クラス全体に見せながら発表する。
電子黒板に送信
エ
クラス全体に発表
児童の感想
・楽しく学習できた。
・友達と協力して、学習することができた。
・友達の意見を聞いて、理解できた。
・タッチペンを使って写真に字や印を書くことができるのが楽しい。
・発表を聞く時に、写真があるのでよく分かる。
オ
成果と課題
a
成果
・操作の仕方を覚えてきたので、操作に関する指示が少なくなり、活動が前回よりもス
ムーズになった。
・授業後のアンケートの結果、「学習したことが分かるようになった」と回答した児童
が97%、「今日の授業が分かりやすかった」と回答した児童が88%、「授業に集
中して取り組むことができた」と回答した児童が88%と、授業に集中し、授業内容
を理解させるために効果的であった。
b
課題
・タブレットPCの台数が少ないため写真の撮影だけでなく、考察の際にも画面の大き
さに対して人数が多すぎてしまい、一部の児童しか操作できなかった。
教育の情報化
-15-
③
6年
ア
理科「てこの仕組みとはたらき」(iPad)
本時のねらい
単元のまとめとして、てこが傾いたりつり合ったりする条件について確認する。
イ
実践の様子
iPad のアプリ(ニュートン理科教材)を活用し、学習の振り返りを行った。てこがつ
り合う条件について学習した後、コンテンツの問題をグループで話し合いながら解いた。
おもりの重さや、おもりをつるす位置をタップすることで変えることができ、それに対
応して画面上のてこが動く。
ウ
タブレットPC活用のポイント
てこがつり合う条件を話し合いながら、iPad 上のてこをつり合わせている。
グループで話し合いながら学習
エ
児童の感想
・ゲーム感覚で学習できて楽しい。
・おもりをつるす場所を変えると、てこが動くのですごいと思った。
・みんなで楽しくできた。
オ
成果と課題
・4~5人のグループに1台の iPad が用意できたので、グループ全員が意欲的に活動で
きた。
・児童の興味・関心が高まった。
④
3年
ア
社会「店の仕事」(iPad)
本時のねらい
自分たちのお店を人気店にするために、他の班の提案を聞いて、自分の班に必要なこと
を考えることができる。
イ
実践の様子
スーパーマーケットへの見学の際、iPad を持参して店の様子の写真を撮った。授業で
学習したことと、その写真を使って iPad のプレゼンテーションアプリ(ロイロノート ス
クール)で人気店にするための企画書の作成を行った。
本時では、その企画書の発表を行ったり、他のグループの発表を聞いたりして、さらに
人気店にするためにはどうすればよいかアプリ上で見直した。
教育の情報化
-16-
ウ
タブレットPC活用のポイント
・iPad のアプリ(ロイロノート スクール)を使用した。
・児童用のIDと教師用のIDは登録済み。班の中の一人のIDでログインしてプレゼン
を作成した。
・児童が使用することを考慮し、iPad には衝撃吸収ケースを取り付けた。
・児童から教師へ作ったプレゼンが転送できるので、全員で話し合うときには便利であ
る。また、iPad の画面は Apple TV を通して、電子黒板に転送することができる。
エ
児童の感想
・発表するのが楽しかった。
・説明しやすかった。
・ほかの班の発表を聞いて、なるほどと思った。
・画面を見ながら発表を聞くので、分かりやすかった。
発表と操作を分担
オ
活発なプレゼン
成果と課題
a
成果
・自分たちでプレゼンを作成したり、他班のプレゼンを聞いたりすることで、お店の工
夫を具体的に理解することができた。
・説明するのが上手になった。(表現力の育成)
・説明すること発表することが苦手な児童も、ある程度できた。
・ロイロノート スクールは学校向けのアプリであり、とても使いやすい。
b
課題
・4~5人のグループに1台の iPad だったので、作業に加われない児童もいた。2人
に1台程度あると良い。
他の班の発表を参考にして自分たちの企画書を見直した
教育の情報化
-17-
(4)
三好小学校の事例
①
6年
ア
国語「漢字の形と音・意味」(CM1)
本時のねらい
同じ部分で共通する意味をもつ漢字を見つけよう。
イ
実践の様子(授業の実際)
本時は、まず、「同じ部分をもつ漢字」は意味のうえでつながりがある場合があること
を理解し、「ごんべん」「にくづき」を部分にもつ漢字とその共通の意味を知る。
その後、「うかんむり」「てへん」「りっしんべん」「りっとう」をもつ漢字を集め、
その部分が表す意味を考える活動を行う。ここでは、グループごとに話し合い、タブレッ
トPCにできるだけ多くの漢字を書き、発表することにした。発表は、それぞれのグルー
プのタブレットPC画面を電子黒板に投影するため、グループ同士の交流もできた。これ
らの活動を通して、「漢字」に興味をもって課題に取り組み、漢字の特質について理解で
きたと思われる。
ウ
タブレットPC活用のポイント(効果と児童の反応)
a 「黒板モード」を起動し、課題となる漢字を書く。
全児童がタッチペンを使って書けるよう、グループ内で順番に書いていった。漢字が
思い浮かばないときなど、グループ内で話し合いながら、協力して楽しく学習を進める
様子が見られた。
b
電子黒板に投影し、交流する。(発表する)
「ネットワークディスプレイ送信」を起動し、タブレットPCの画面を電子黒板に投
影した。教師側で赤丸をつけながら、グループごとに書いた漢字を確認していった。た
くさんの漢字が書けたグループには、称賛の言葉がけをした。他のグループの様子を見
ることができた児童は、自分たちの漢字と比較しながら学習できたと思われる。電子黒
板を使ったため、タブレットPCの小さな画面が拡大され、発表もしやすかったと思わ
れる。
エ
児童の感想
・タブレットPCを使った学習をしたことがなかったので、新しい勉強の方法ができてよ
かった。
・書きづらいけど、画面は見やすい。力を入れて書くのが難しい。ネットを使って他のグ
ループの意見が映し出され勉強になった。
・みんなと協力して楽しく学習できた。盛り上がった。またやりたい。
・もっとやりたい。タブレットPCはとても便利だと思う。
・画面の反応が遅い。また、タブレットモードで本体を傾けると、画面の縦横が切り替わ
ってしまい、不便だった。
・ノートの方が書きやすい。しかし、タブレットPCはノートが減らないので、エコにな
る。
・文字を書くのが難しい。筆圧を高くしないと、途中で線が途切れてしまう。
・楽しく勉強できるし、やる気も出る。タブレットPCの使い方に慣れるようにしたい。
・書いた内容が他のタブレットPCや電子黒板で見られるのがよい。すごいと思った。
・字の色が変化させられて楽しかった。
教育の情報化
-18-
・タブレットPCの数が少なかったので、みんなが楽しく使えるようにゆずり合いたい。
・最初は使い方がよく分からなかったけど、慣れてくるとみんなで話し合いながら楽しく
学習できてよかった。
・タブレットPCを使った学習の機会がもっと増えるとよい。
グループでタブレットPCを活用
オ
児童が記入したタブレットPCの画面
成果と課題
a
成果
・本時は、タブレットPCに児童一人一人が慣れるようにするため、グループ内で1人
1つずつ漢字を書き、次の人に渡すようにしたので、クラス全員が一度はタブレット
PCに漢字を書くことができた。
b
課題
・モーションセンサー搭載により、タブレットモードにすると、画面の傾きに合わせて
画面表示の縦横が自動で切り替わってしまう。しかし、この機能をオフにできないの
で、児童は操作に習熟する必要がある。
②
6年
ア
理科「月と太陽」(iPad)
本時のねらい
太陽の形や表面の様子を調べる。
イ
実践の様子(授業の実際)
本時の学習は、iPad10台とアプリ(ニュートン理科教材)を使い図書室で行った。太
陽についての調べ学習を行うための参考図書が手の届くところにあることと、iPad を2
~3人のグループで使うことを想定したためである。調べ学習が始まると児童のほとんど
が iPad を利用していた。参考図書が少ないこととニュートン理科教材のコンテンツが効
果的であったためと考えられる。
調べ学習の後、太陽の形と表面の様子を確認し、月と比較したところ、たいへんよく理
解している児童が多かった。また、太陽の大きさや質量、表面温度のほかに黒点やプロミ
ネンスなどに興味をもち、自ら調べ記録した児童が多く見られた。
ウ
タブレットPC活用のポイント(効果と児童の反応)
a
ニュートン理科教材を活用し、調べ学習を行う。
太陽の調べ学習に特化したコンテンツを使うことで、膨大なインターネットの資料か
らふさわしい資料を探す手間が省ける。発達の段階に合わせ、内容が絞られており児童
も扱いやすい。また、無料アプリ等と違い広告も表示されない。太陽に関する的確な説
明と鮮明な映像が映し出され、臨場感があるため、児童の興味・関心が高まる。
教育の情報化
-19-
b
iPad をグループで利用して、調べ学習を行う。
本時は、1台の iPad を2~3人のグループで使用することにした。1人1台がベス
トだが、2~3人の場合、一列で画面を見たり操作したりできるのがよい。また、グル
ープの興味・関心に応じてコンテンツの選択もできた。さらに、グループ内で意見を交
流させながら学習を進めることもできた。
エ
児童の感想
・太陽についての動画をいろいろ見た。とてもきれいで面白かった。
・太陽が画面いっぱいに映し出され、説明も丁寧で分かりやすかった。
・説明を聞き逃しても、何回も繰り返し聞けるところがよかった。
・パソコン(インターネット)よりも反応が速かった。
・ズームなどの操作が簡単だった。
・今日のアプリはとても分かりやすかった。
・みんなと考えられ、自分だけでは見逃していたことに気付けた。
・もう少しゆっくり説明してくれるとよかった。
・ボタンを押し間違えると、元に戻るのがたいへんだった。操作が難しかった。
・大勢の人が一度に動画を再生すると、音声が聞き取りにくかった。
・1人で1台使えるとよかった。
オ
成果と課題
a
成果
・ニュートン理科教材のように、専用の学習に特化したアプリを使うことにより、児童
の興味・関心と集中力が高まり、調べ学習の時間の節約もできる。
・自分のペースで、タブレットPCの画面を次々に動かすので、効果的に学習を進める
ことができる。
b
課題
・ビデオコンテンツの視聴には、やや音量が小さい。他の端末と音が混ざらないように
するためにヘッドホンを活用するとよい。
・タブレットPCを使ったことが無いために、iPad の操作に慣れていない児童も数名
見られた。
iPad を操作する児童
太陽について動画で学習する児童
教育の情報化
-20-
(5) 葛生中学校の事例
①
2年
ア
総合的な学習の時間「よいプレゼンテーションの仕方を考えよう」(ARROWS Tab)
本時のねらい
自分のマイチャレンジについての発表を確認し、改善することができる。
イ
実践の様子(授業の実際)
本時は、マイチャレンジの発表会に向けて、プレゼンテーションソフト(パワーポイン
ト)を用いた発表の練習と振り返りを行う。
従来は、周りの教員や別の生徒が見て反省点を伝えてあげるような活動を行っていた
が、タブレットPCを使用することにより、自分たちで発表を撮影した映像を見て反省を
行うことが手軽にできるようになった。
ウ
タブレットPC活用のポイント
a
発表の様子を撮影する。
b
撮影した画像を見て反省を行う。
c
反省点を電子黒板に提示しながら反省を共有する。
エ
生徒の感想
・自分は発表の声がまだ小さいことが分かったので、本番までにもっと大きな声ではっき
りと伝わるように発表できるようにしたい。
・再生した動画を見ながら、下を向いて発表しているとつまらなそうに見えたので、でき
るだけ顔を上げて発表したい。
・使い方が難しかった。
・あまり音が大きく録音されず、聞き取りにくかった。
・最初はビデオの使い方が分からず、時間がかかってしまった。使い方が分かったので、
次はすぐに撮影できるようにしたい。
・楽しかったので、また使ってみたい。
撮影の様子
オ
ビデオを見ながら自分の発表を確認する
成果と課題
a
成果
・生徒たちはタブレットPCという新しい機器に興味を示し、積極的に操作方法を学ぼ
うとした。また、撮影されるという意識から、より真剣に活動に取り組む様子が見ら
れた。
・撮影を行うことで、自分たちの発表の様子を効果的に振り返ることができ、感想から
より具体的な反省の言葉が見られた。
教育の情報化
-21-
・タブレットPCの操作の中では、簡単な操作で撮影を行うことができ、全体で使用方
法を説明すれば半分以上の生徒が理解し、作業を行うことができた。
・撮影したデータは保存することができ、何回か発表を行っての比較や、記録としても
活用することができる。
b
課題
・生徒にとって初めてのタブレットPCを使用した授業であったので、活動までに時間
がかかってしまった。
・電池が切れてしまうと電源に接続しても起動までに時間がかかるので、連続した授業
の際などに注意が必要である。
・マイクで音を拾いにくい。
・撮影した動画にちらつきが見られることがある。
交代で撮影を行う
②
1年
ア
発表の様子を確認してプレゼンを修正する
技術・家庭科(技術分野)「かんなを使おう」(ARROWS Tab)
本時のねらい
かんなを使用して仕上げ線に沿って木材を削ることができる。
イ
実践の様子
本時は、かんなを使用して木材を切削する方法を学び、実際に切削を行う。ダブレット
PCを使用することによって、生徒自らが自分の切削の様子をすぐに振り返ることができ
る。
ウ
エ
タブレットPC活用のポイント
a
生徒がかんなを使用する様子を班で撮影する。
b
切削した生徒が切削の様子を見て反省を行い、次の作業に生かす。
生徒の感想
・タブレットPCを使ってみて楽しかった。
・かんなを使う時に斜めに使ってしまっていた。うまくかけるためにどのようにすればよ
いか気を付けて行いたい。
・友達のかんなの使い方を撮影して、正しい使い方を教えてあげることができた。
・タブレットPCを使って撮影するのが難しかった。
教育の情報化
-22-
オ
成果と課題
a
成果
・撮影を行うことで、自分たちの作業の様
子を振り返ることができ、より正確に次
の作業を行うことができた。
・撮影されるという意識から、より使い方
のポイントを意識して活動に取り組む様
子が見られた。
・生徒たちはタブレットPCの操作に意欲
的だった。
・撮影を行うことで、撮影する生徒たちは
自然と他人の作業を見ることになり、撮
影される生徒の作業を参考にしたり、ア
交代で撮影を行い、かんながけを行う
ドバイスをしたりする場面をつくることができた。
b
課題
・生徒にとって初めてのタブレットPCを使用した授業であったので、活動までに時間
がかかってしまった。
・2年生の実践と同じ難易度の操作であったが、比較すると 1 年生の方が戸惑っている
生徒は多かった。しかし、家に同じようなタブレットPCがあり、操作に慣れている
生徒もいた。
・タブレットPC(ARROWS Tab)には防塵加工が施されているが、使用する環境や、保
管の方法に注意が必要である。
教育の情報化
-23-
(6) 常盤中学校の事例
①
2年
ア
技術・家庭(家庭分野)「布を用いたものの製作」(ARROWS Tab)
本時のねらい
布を用いたものを製作して活用し、豊かにするための工夫ができるようにする。
イ
実践の様子
本時では、手縫いやミシン縫いを使い分けてブックカバーを製作する実習を行った。手
縫いの実習では「なみ縫い」「本返し縫い」「半返し縫い」「ボタンつけ」と小学校で学
んできた縫い方に加え、「まつり縫い」「スナップつけ」など、中学校で学ぶ縫い方の手
法を用いて製作を行う。通常は教師の手本を示すことにより手縫いの手法を学ぶことにな
るが、大人数の生徒を周りに集めて指導するため、手元が見えにくく反対側から手縫いの
様子を見ることによって縫い方が理解できないことがある。そこで、そういった事態を解
消し、円滑に授業を進めるための手段としてタブレットPCを用いて指導を行った。
ウ
タブレットPCの活用のポイント
a
動画の撮影
前段階として、まず授業で用いるために動画の撮影を行った。動画撮影のポイント
は、①手元がよく見えること、②布や糸が見やすいこと、③生徒の見る範囲と動画の手
の向きや動きが同じになること、の3点に気を配りながら撮影を行った。背景に色画用
紙をおき、タブレットPCを固定して白い布に赤い糸を用いた。撮影した動画は1つの
フォルダに入れてデスクトップに貼り付け、生徒が活用しやすいように設定した。
b
授業での活用
授業では、まず全体指導として縫い方を実際に手本を見せながら説明をした後、各班
にタブレットPCを配布した。
エ
生徒の様子
全体指導で縫い方が理解できなかった生徒も、動画を見てすぐにできるようになった生
徒が多かった。また、なかなか理解できなかった生徒も何度も動画を繰り返し見て理解し
ようと努力していた。普段の実習では、縫い方の質問がかなり多く出るが、今回タブレッ
トPCを使ったことで、いつもより質問が少なかった。
オ
成果と課題
a
成果
・撮影した動画を教材として、簡単にコピーして配布できる。
・縫い方に対しての質問が減った。
・自分で考えようとする力がついた。
b
課題
・教材を撮影する際に、タブレットPCを固定するのが難しく、工夫が必要である。
・タブレットPCの数が足らず、理解できていない生徒が多いグループはうまく機能し
なかった。
教育の情報化
-24-
②
全学年
ア
学級活動「文化祭に向けての合唱練習の指導」(ARROWS Tab)
本時のねらい
文化祭に向けて合唱練習を行い、タブレットPCを用いて練習の振り返りを行う。
イ
実践の様子
本時では、文化祭に向けて合唱練習を行っている生徒たちの様子をタブレットPCで撮
影し、音量や音程、合唱の態度などを振り返った。
ウ
タブレットPC活用のポイント
a
合唱を行っている生徒の様子を撮影する。
b
パートリーダーを中心に動画を見直す。
c
音程や態度について気付いたことを伝え、再度合唱練習を行う。
動画撮影の様子
エ
振り返りの様子
生徒の様子
動画で自分の歌い方を客観的に見ることで、歌い方や音量、音程などを自ら発見し改善
しようと努力している姿が見られた。また、動画を見ながら話し合うことで、より意欲的
に活動することができた。
オ
成果と課題
a
成果
・手軽に動画を撮影できるので客観的に合唱を振り返ることができた。
・タブレットPCを使わないで歌っている時よりも、音量や音程のずれ、合唱の態度な
どを改善しようと努力する姿が見られた。
・簡単に元に戻ったり、先へ進んだりできるので、繰り返し見聞きしたい部分を効率的
に振り返ることができた。
b
課題
・画面が小さいので、口の開け方や姿勢については見えにくかった。
・タブレットPCを固定しておくのが難しかった。(三脚に代わるものが必要)
教育の情報化
-25-
③
全学年
ア
特別活動(食育:調理実習)「朝食メニュー料理教室」(ARROWS Tab)
本時のねらい
朝食を食べることの大切さを知るとともに、簡単な朝食メニューを調理し、栄養バラン
スのとれた朝食を自分で作って食べられるようにする。また、実習ではタブレットPCを
利用し、円滑に調理を行う。
イ
実践の様子
本時では、食育の一環として市の栄養教諭や栄養士、調理師を招き、朝食の大切さにつ
いての講話を聞いた後、実際に簡単な朝食メニューの調理を行った。その際、レシピをあ
らかじめ入れておいたタブレットPCを各調理台に1台配布し、レシピを見ながら調理を
行った。
ウ
タブレットPC活用のポイント
a
事前に製作したレシピをPDF化し、デスクトップに貼り付けておく。
b
授業時にタブレットPCを配布し、データの場所を伝えて実習をさせる。
エ
生徒の様子
ワークシートでの実習よりも、レシピをよく見ている様子が見受けられた。
レシピを確認している生徒
オ
成果と課題
a
成果
・ワークシートの時よりもレシピを見る機会が多くなり、実習に対する意識が高まっ
た。
・文字を大きくできるので、一度に複数人で読み合わせることができた。
・データをスライドさせて見ることができるので、見たい部分やページをすぐに見るこ
とができた。
b
課題
・実習では、火や水を多く使うため、置く場所の検討が必要である。
・実習の様子や調理した料理を、タブレットPCのカメラモードを使って生徒自身に撮
らせ、あらかじめ作っておいたワークシートデータに貼らせるとよりよい活動のまと
めができる。
教育の情報化
-26-
Ⅱ
研究の成果と今後の課題
1
研究の成果
(1) マニュアルの作成
職員用マニュアルを作成した。要点を絞り、図を取り入れるなど工夫したので、職員研修や
授業実践時に役立った。
また、ARROWS Tab については生徒用のマニュアルも作成した。本年度はまず、基本操作を
覚えることを念頭に置いたマニュアルとした。カラーで画面のコピーを挿入し、字の大きさも
考慮したものができた。
(2)
職員研修の実施
タブレットPCは、パソコンと違い、使用経験のない教員が多い。そこで、タブレットPC
の種類に応じて、各学校で校内研修を実施した。実際にタブレットPCを操作したり、活用の
場面を紹介したりすることにより、授業で活用する意欲が高まった。
(3)
授業実践
タブレットPCを活用した授業の実践をした。タブレットPCを使える学年と単元を設定し
実践をした。タブレットPCに慣れ、活用場面を増やすことができた。また、タブレットPC
活用のポイントを示し、効果と児童生徒の反応が確認できた。
(4)
協働学習の実施
グループで話し合い、タブレットPCに児童生徒が記入した内容を電子黒板に転送した。そ
して、クラス全体でその内容を共有した。意見交換、発表などお互いを高め合う学びを通して
思考力・判断力・表現力の育成のための一助になったと思われる。
2
今後の課題
(1)
マニュアルの作成
CM1 や ARROWS Tab のタブレットPCマニュアルを参考に、iPad のマニュアルの作成もでき
るとよい。その際、教員用と児童生徒用の2種類ができるとさらによい。
(2)
年間指導計画の作成
タブレットPCを活用した授業の実践をまとめ、年間指導計画に位置付けたい。それを見る
ことにより、活用場面を知り、どの教員でもタブレットPCを使った授業実践ができるように
整備していきたい。
教育の情報化
-27-
(3) 有用なアプリの導入と思考力・判断力・表現力を高める授業デザイン
現在、タブレットPC用に様々な有用なアプリが開発され、公開されている。それらの中か
ら、子どもたちが考えを練りあい、高めあうような授業に適したアプリを活用し、思考力・判
断力・表現力を育成する授業を実践したい。また、無料のアプリの中には広告が表示されるも
のがあり、その内容には授業にふさわしくないものも含まれることがあるので、その対策を検
討する必要がある。
(4)
タブレットPCの活用機会
児童生徒が意識してタブレットPCを活用する段階から道具として使いこなすことができる
ようタブレットPCの活用機会を増やしたい。また、グループでの使用から個人使用へと活用
の場面が増やせるよう台数を整備したい。
(5)
無線LANの安定性
多くのタブレットPCを同時接続すると、インターネットにつながらなくなる場合がある。
無線LANのアクセスポイントについても整備していく必要がある。
(6)
保管・管理のための設備
タブレットPCは簡単に持ち運ぶことができることが利点である反面、紛失することが無い
ように、鍵のかかる充電保管庫のような安全に保管するための設備が必要となる。また、持ち
運びの際に落下させて破損することが無いようにするにはどのようにしたら良いか、検討も必
要である。
(7) 運用方法の検討
今年度は Windows7 で動作する CM1、Windows8 で動作する ARROWS Tab、iOS で動作する
iPad と、3種類のOSで動作するタブレットPCについて研究したが、他に Android で動作
するタブレットPCも含め、OSによってユーザーアカウントやデータの管理方法などが大
きく異なる。それぞれを授業において安全にかつ効果的に活用するためには、どのように運
用すればよいのか、研究とともに運用規程の策定が必要である。
教育の情報化
-28-
タブレット PC 東芝 CM1 の活用について
タブレット PC にできること
①
・エクセル、ワードなど、パソコンのファイルを開ける。
・ペンで画面に直接書き込むことができる。(情報ボード(黒板)ソフト起動時)
・カメラで写真や動画が撮影でき、本体に保存できる。
・持ち運びがしやすい。
・画面をそのまま電子黒板に映せる。
(1台ずつ)
・電子黒板と同じ機能(黒板モード、コラボモードなど)が使える。
・校内ネットワークと接続している。
(共有フォルダ「common」のみ)
・プロジェクターに接続できる。
(有線)
・画面を保存できる。
(情報ボード(黒板)起動時)
タブレット PC にできないこと
②
・複数台のタブレット PC へ電子黒板から一斉に画像を送る。(画像の送信は1台ずつし
かできず、複数台まとめてはできない)
タブレット PC を使う意味と目的
③
・それぞれの画面を電子黒板に映せるので、発表などを効率的に行える。さらに、映しだ
された画面は、電子黒板に取り組むことができるため、あとでまとめて見直したり比較
をしたりできる。
・児童に興味を持たせ、やる気とモチベーションを高めることができる。
④
現時点での問題や課題
・台数が少ないため、グループワークや順番待ちの使用に限られてしまう。
・操作方法に慣れるまで練習が必要であるため、実際に使えるようになるまで時間がかか
る。全員が使えるように、と考えれば、なおさらである。
⑤ 一人一台の環境
一人で一台使える環境が理想である。全員が同時に使用できるようになれば、操作方法
も早く覚えるし、いろいろなソフトが使えるようになるため、基礎学力の向上に役に立
つ。
漢字書き取り、百マス計算、英単語書き取りなどが手書きでできる。さらに、答えを書
いた直後に添削する機能のあるものもあり、データの集計もパソコンでできるらしい。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-1-
タブレット PC 東芝 CM1 の使用について
①
基本的な使用法
○
電源を入れます。
ペンはここにあります。
○
ログインは「group○」と表示される
」を
方を選択し、パスワード「
入力します。
○
タブレットモードにするときは、ディスプレイを180°
回転させ、キーボード側に倒します。
※180°以上回すことはできません。壊れます。
○ 使用方法は、普通のパソコンと同じで、ファイルなどを開いて見ることができます。
終了するときも同様にしてください。
○ キーボード、タッチパッド、タブレットペンで操作します。
☆
タブレットペンの使い方 ☆
クリック
→ ペン先で画面をタッチします。
「トンッ」
ダブルクリック
→ ペン先で画面を2回タッチします。 「トントンッ」
ドラッグ
→ 画面をタッチしたまま、画面から離さずに動かします。
「ト、グー」
ドロップ
→ ドラッグした状態から、ペン先を離します。
右クリック
→ 画面をタッチしたままにして、ペン先に「○」が
現れたら離します。
②
操作方法
○
電子黒板と同様の機能 が使える(3つのモード)
3つのモードの使い方は、
「電子黒板の使用法(別紙)」を見てください。
それにより、画面の保存などもできます。
○
共有フォルダを開く
「PC教室」を開きます。
パスワードは「
○
」
画像を電子黒板に送る
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-2-
「ネットワークディスプレイ送信」をクリックします。
「ナビ」を開き、
※電子黒板でも「ナビ」を開き、
「ネットワークディスプレイ受信」で準備しておく。
(電子黒板は必ず「パソコンモード」にしておくこと)
電子黒板
タブレット PC
「接続先」
、
「認証キー」の入力を要求されるので、入力し、
「接続」をクリックします。
接続先
認証キー
:
:
1F 電子黒板
「192.168.
.
」
2F 電子黒板
「192.168.
.
」
「
」
接続すると、ディスプレイの右上にアイコン
が現れます。
「OFF」のときはつながっていません。
電子黒板に画像を映したいときは、これを
クリックして、
「ON」をクリックします。
電子黒板の画面を戻すときは、
「OFF」にします。
また、他のタブレット PC が「ON」にすると、勝手に「OFF」になります。
○
カメラを起動させる
カメラ
ディスプレイの右にある
「カメラ起動ボタン」を押す。
※保存先は「ドキュメント」内
○
ファイルを移す(生徒)
パソコン室の生徒用パソコンから共有フォルダに保存する。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-3-
カメラ起動ボタン
タブレットPC(ARROWS Tab Q584/H)パソコン使用マニュアル
1
起動
本体左の電源ボタンを押す。
一番上のボタン→
田
スタンバイ状態から復帰する際は電源ボタンを押した後、画面を上にスライドする。
2
ソフトを起動する
①
起動すると表示される「スタート」メニューから「デスクトップ」を選択。
②
テスクトップ画面から開きたいソフトを選択する。
※撮影した写真などを見たい場合には、左下「エクスプローラー」からファイルにアクセスする。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-4-
3
①
カメラを起動する
「スタート」画面からカメラのアイコンを選択する。
② 3 つのアイコン「ビデオ撮影」
「写真撮影」「パノラマ撮影」から撮影方法を選ぶ。
3
電子黒板に画面を表示する
①
電子黒板・タブレットそれぞれのデスクトップから、「ナビ」を起動する。
②
「ネットワークディスプレイ送信」
「ネットワークディスプレイ受信」をそれぞれ選ぶ。
③
受信側で表示されたユーザ―名と認証キーを送信側で入力する。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-5-
(1) 電源を入れる。
①
本体左側にある電源ボタンを押してみましょう。
②
ブルーッとふるえて電源が入ります。
スタンバイ状態の時は…
電源ボタンを押した後に、画面を上に
スライドさせてみよう!
(2) アプリを起動する。
① 電源を入れ、スタート画面になるのを待ちましょう。
② スタート画面から、
「デスクトップ」というタイル
(四角の窓)を探してタップ(画面を 1 回軽くたた
く)してみましょう。
③ 「デスクトップ」が開いたら、使いたいアプリを選
んでダブルタップ(画面を2回軽くたたく)しまし
ょう。
(3) 電源を切る。
① 画面の右端から中央に向かってスライドさせます。
② チャーム(右端に出てくる黒い帯)が出て
きたら、
をタップします。
③ 設定画面の下の方にある、
をタップし、さらに
「シャットダウン」を選んでタップしましょう。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-6-
(1) 使いたいアプリを探す。
①
スタート画面のタイルがない部分を下から上に
スワイプ(短くさっと払う)します。
②
アプリ画面が出てきます。
③ 使いたいアプリを探しましょう。
(2) アプリを起動する。
① 使いたいアプリをタップします。今回は「電卓」を
タップしましょう。
②
画面が切り替わって、アプリが使えるようになります。
スタート画面に戻りたい時は…
タブレットの下中央にある
をタップしてみましょう。
スタート画面が出てきます。
※アプリは起動したままの状態になってしまうので、注意
しましょう。
(3) アプリを終了する。
① アプリを終了させるときには、画面の上から中央に
向かってスライドさせます。
② 使っていたアプリの画面が小さくなるので、そのま
ま指を離さず、さらに下に向かってスライドさせます。
③ アプリが消えて、スタート画面に戻ったら終了です。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-7-
(1) インターネットを起動する。
①
スタート画面から
のタイルを見つけて
タップします。
(2) 検索ワードを打ち込む。
① 検索ワードを打ち込む、四角い枠をタップします。
②
キーボードが画面下に出てきたら、検索ワードを
入力します。
※タッチキーボードの操作方法は、別紙「タッ
チキーボードに慣れよう」を見ましょう。
(3) 目的のホームページを開く。
① 検索ワードを入力し終えたら
をタップします。
② 目的のホームページをタップして開いてみましょう。
キーボードが出てこない時は…
アプリによっては、キーボードが出てこない場合があり
ます。その時には画面右下にある
プすると、キーボードが出てきます。
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-8-
のマークをタッ
参考資料「タブレットPC活用マニュアル」
-9-
記号や数字が選択できます。
記号・数字切り替えキー
大文字が打てます。
Shift キー
絵文字が選択できます。
絵文字切り替えキー
携帯電話のように文字入力ができます。
フリック入力も可能です。
日本語テンキー入力
入力方法が選択できます。
日本語・英語切り替えキー
切り替えキー
キーボード
Shift キー
Back Space キー
手書きで文字が入力できます。
タッチペンで枠の中に文字を書きます。
手書き入力
Enter
タッチキーボードの操作方法を覚えて、スムーズに文字入力ができるようにしましょう。
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