デルによる導入コンサルティングサービスを活用 旅館・ホテル向け

デルによる導入コンサルティングサービスを活用
旅館・ホテル向けソリューションの可用性と
開発効率を大幅に向上
ダイナテックの顧客向けソリューションに、Microsoft SQL Server SSD Appliance
(AlwaysOn 可用性グループ ) およびコンサルティングサービスを導入。
効率的&高品質な開発体制がシステムの安定稼動を約束
カスタマー・プロファイル
企業名:
ダイナテック株式会社
業 種:
テクノロジ
所在国:
日本
従業員数:
78 人 (2016 年 1 月現在 )
Web サイト: www.dyn.co.jp/
課題
ダイナテックでは、旅館・ホテル向けネット予約シ
ステムのパフォーマンス改善を追求。さらに超高
速データベースアプライアンスと高可用性クラ
スタによる、飛躍的な可用性向上を目指した。
ソリューション
Microsoft SQL Server SSD Appliance
(AlwaysOn 可用性グループ)による構成は、
Microsoft SQL Server のパフォーマンスを
最大化すると共に、最大 4 つのデータベースミ
ラーリングを可能にしてデータ損失を確実に防
止。万が一のシステム障害時にも瞬時にバック
アップサイトへの切り替えを行えるため、きわめ
て高い可用性を実現できる。また、エンタープラ
イズ・テクノロジー・サービスは、デルが持つワー
ルドワイドでのシステム開発・運用の知見をもと
に、高度なデータベース導入やクラスタ構築を
支援。顧客の要件を満たす高品質なシステム導
入を可能にする。
導入効果
• Microsoft SQL Server SSD Appliance
で、最適化されたデータベース構成を短期間
「システム開 発 の 現 場では、より迅 速な開 発 体 制と高 度な
技術が求められてきています。Microsoft
SQL Server
SSD Appliance(AlwaysOn 可用性グループ ) という構
成の可用性を最大限に引き出すためにも、実績のあるベン
ダーのノウハウを利用したいと考え、デルのコンサルティング
サービスを採用しました」
ダイナテック株式会社
WEB ソリューション開発部
部長
入本泰光 氏
で導入
• AlwaysOn 高可用性クラスタが、高可用性
とシステムの安定稼動を実現
• 万が一のシステム障害時にも、瞬時にバック
アップに切り替えてサービスを継続
• デイリーのコンサルティングサービスが、効率
的かつ高品質なシステム導入を支援
ソリューションエリア
• データベース
• ハイ・パフォーマンス・コンピューティング
• SQL Server コンサルティングサービス
ダイナテック株式会社(以下、ダイナテック)は、ホテル・旅館向けソリュー
ションを柱に成長を続けてきたシステムインテグレーター。ホテル・旅館
の公式サイト専用のネット予約システム「Direct In(ダイレクトイン)」
は、すでに 2,370 社/ 2,380 システムの導入実績を持ち、年間取扱高
は 1,269 億円( 2015 年度)
に上る。予約というホテル・旅館ビジネスの
最前線を 24 時間/ 365 日支えるシステムとあって、
リリース以来 15 年
以上にわたり、パフォーマンスと可用性のさらなる向上に向けて改良を
重ねてきた。そうした取り組みに大きな転機と飛躍をもたらしたのが、
「デルの製品は非常に価格
が安い上に、きわめて故障
Microsoft SQL Server SSD Appliance と、その導入・運用に関
するデルのコンサルティングサービスの採用だ。
率が低い点を評価してい
ダイナテックでは創業以来一貫して、自社の
だフラッシュストレージは高価だったが、このプ
ます。また新しい製品や技
提供するシステムはすべて社内の開発チームが
ランならば非常に安く実現できることがわかり、
手がけるというポリシーを貫いてきた。ホテル・
試験的に導入してみようと同社では考えた。ダ
術を積極的に提供してくれ
旅館向けソリューションに特化してきた長年の
イナテック株式会社
ますが、初期ロットでもまず
実績と独自のノウハウは、国内の主要なホテル
部 部長 入本泰光氏は、
「実際に稼動してみた結
や旅館から大きな信頼を獲得しており、それが
果、劇的なパフォーマンスの改善が見られました。
問題ないことが過去の実績
そのまま同社のソリューションのアドバンテージ
ここで非常に優れたフラッシュストレージの費用
となっていたからだ。このため同社では、コスト
対効果を実感してからは、もうファイバーチャネ
でわかっているため、安心
パフォーマンスに優れ、
トラブルのきわめて少な
ルに戻れなくなりました」と語る。
して採用できます」
いデルのハードウェアを以前から採用してきた
期待通りのパフォーマンス向上は達成できた
が、ソフトウェア開発は自社内の技術陣が手がけ
が、ここでもう 1 つ大きな課題が残っていた。ホ
るという基本方針は一貫して変わることがなかっ
テル・旅館の予約システムは、万が一のシステム
た。それが、今回の Microsoft
障害がそのまま顧客の利益逸失につながるため、
ダイナテック株式会社
WEB ソリューション開発部
部長
入本泰光 氏
SQL Server
WEB ソリューション開発
SSD Appliance(AlwaysOn 可用性グルー
プ ) の導入で、外部ベンダによるコンサルティン
処理能力にもまして可用性や安定性が厳しく要
グサービスを導入するという新たなチャレンジ
イナテックの目指すサービスレベルを満たすも
となった。
のではなかったと入本氏は明かす。
飛躍的な可用性アップに向け、
までに数時間は要していました。そこでお客様
高可用性アプライアンスと
により安心してお使いいただけるシステムを実
コンサルティング導入を決定
現するべく、AlwaysOn による可用性グループ
求される。Fusion-io は、その点でまだまだダ
「これまでは、もしシステムダウンしたら復旧
ダイナテックが 今 回、外 部 のコンサ ルティ
ング導 入という新しいステップを踏 み 出した
背 景には、そ の 2 年 前に実 施された、最 初 の
Microsoft SQL Server SSD Appliance
Server SSD Appliance)導入
(以下、SQL
プロジェクトでの実績と評価があった。過去、同
社ではデータベースのパフォーマンスを向上さ
せるため、ディスクアレイを用いて処理能力を
アップさせる手法を採ってきたが、さらに大幅な
能力向上を実現するため、新たにフラッシュスト
ハードウェア
Microsoft SQL Server SSD Appliance
(AlwaysOn 可用性グループ )
Dell PowerEdge ™ R720
レージの導入に踏み切ったのだ。
Dell Storage PS シリーズ
システム更改の検討開始当初は従来通りの
ソフトウェア
ディスクアレイか、もしくはサーバに多数のディ
スクを搭載する方法を想定していたという。しか
し、これでは一挙に飛躍的なパフォーマンス改
Microsoft SQL Server 2012
Enterprise Edition
善を期待することは難しい。そこでデルに打診
サービス
したところ、SQL
エンタープライズ・テクノロジー・サービス
Server SSD Appliance と
Fusion-io による構成を提案された。当時ま
2
導入システム
の導入を検討し、あわせてデルの SQL
Server
SSD Appliance によるサーバと導入コンサル
サルティングを依頼したが、毎回同じ担当者が前
ティングを依頼してみようと考えたのです」。
てプロジェクトを進めることができたという。
回までの経緯も踏まえて対応するため、安心し
デルのコンサルティングを活用して
SQL Server SSD Appliance による
安心感のある開発プロジェクトを進行
安定稼動が顧客の売り上げアップに貢献
それまで自社開発をモットーとしてきたダイ
現在のシステム構成は、PowerEdge
アンス製品とコンサルティングの導入を決めた
R720
PowerEdge ™ Express Flash
PCIe solid-state storage device)をベー
背景には、システム開発の現場に効率化と技術
スにしたデータベ ースアプライアンスである
の高度化を求める時代の変化があった。かつ
SQL Server SSD Appliance Enterprise
Edition、ストレージには Dell EqualLogic を
ナテックが、外部の IT ベンダーによるアプライ
ては開発プロジェクトにも相応の余裕があり、
( Dell ™
過去に経験のない案件でもじっくりとトライ&
導入。また導入・開発・運用については、デルの
エラーで構築していくことが許されていた。し
コンサルティングサービスであるエンタープラ
かし近年はビジネスそのもののスピードアップ
イズ・テクノロジー・サービスを利用している。
が著しく、そうした時間の確保は難しくなって
この新しいシステム構成がもたらしたメリット
きている。加えて今回の SQL
Server SSD
Appliance(AlwaysOn 可用性グループ ) に
としては、やはり当初の目標であった可用性の
よる構成にはクラスタの高度な専門知識が要求
入本氏は実際の安定稼動にもまして心理的な安
されるため、自社だけですべてを構築すること
心感があると指摘する。
に若干の懸念があった。そこでデルの協力を得
「もともとデルの製品は信頼性が高いので、
大幅な向上が挙げられる。そのメリットとして、
ることが、よりよい結果につながると判断したの
実際のところこれまで重大なシステム障害が起
だ。自社内でのソリューション開発という軸は守
きたことはありませんでした。しかし従来のシス
りつつ、開発のスピードと専門的な技術要件に
テム構成では避けられない可能性として、万が
対しては適宜社外のリソースを有効活用して、
一システム停止が起きたら大変なことになると
効率的かつ高品質な開発を実現するという、ダ
いう心理的な不安がいつもありました。それが
イナテックの新たな開発方針の第一歩である。
AlwaysOn 可用性グループを導入してからは、
今 回 は、これ ま で の SQL
Server SSD
Appliance と Fusion-io に対 する信 頼 か
いつも安心感をもって運用できるように変わり
ました」。
ら、競 合 製 品 はまったく検 討 せ ず、引 き 続 き
こうした高可用性がもたらした成果は、ビジネ
Fusion-io ベースの構成を想定していた。そ
スの数字としても確認されている。ネット予約シ
して、デルから提供が始まったばかりの次世代
ステム「Direct
SSD の接続規格である NVMe のカードを提案
合計を見ると、売上が AlwaysOn 導入以前と
され、すぐに変更を決めたという。
比べておよそ 2 割アップしている。この理由を
In」のエンドユーザの取扱高の
「デルは新しい製品や技術を積極的に提供し
入本氏は、
「システムの可用性向上が、お客様の
てくれ、なおかつ初期ロットでもまず問題ないの
ビジネスの継続性の担保につながり、それが具
で安心して採用できます」
(入本氏)
。
体的な金額として表れたのではないか」と推測
また今回は初めての社外からのコンサルティ
する。営業部門でも今回の可用性アップを顧客
ングサービス導入だったが、社内の技術陣には
にアナウンスしており、ユーザが前向きにビジネ
懸念よりもむしろ期待が大きかったという。こ
スを展開できる心理的側面でも AlwaysOn は
れには、検 討 時 点 で はまだ 世 の 中に SSD と
貢献している。
AlwaysOn による構成事例がほとんどなく、さ
一方、酒井氏は運用面でも AlwaysOn は担
まざまなベンダーに問い合わせた中でデルだけ
当者に大きな安心を与えていると語る。もちろん
が可能と回答したことがある。インフラ部分を
ダイナテックのサービスでは、これまで実際に深
担当したダイナテック株式会社 ネットワークサー
刻なシステム停止は一度も起きていない。だが
ビス部 部長 酒井涼氏は、
「その頃、当社はこう
仮にインシデントが発生した場合、バックアップ
したクラスタ構築の経験が少なく、デルの知見
側への複雑な切り替え作業を手作業で行わなく
の利用はより高い可用性を実現する上で有効だ
てはならず、長時間にわたるサービス停止が顧
と考えていました」と振り返る。
客の業務に重大なインパクトを与えることにな
導入・開発が始まってからは、デルのコンサル
る。その点、AlwaysOn は万が一システムが
ティングが非常に手厚いこともわかったと酒井
停止しても、ユーザが気づかないレベルの停止
氏は語る。具体的には、開発の進捗に応じた詳
時間で切り替わるため、ほぼ問題なくサービス
しい説明やタイムリーな提案などが評価のポイ
が継続できるのだ。
ントとなった。また同社ではこれまで 3 件のコン
加えてコンサルティングサービスも、運用担
3
当者には大きなフォローを提供している。今回
こうした高可用性を維持したまま、さらにパ
は導入フェイズでの利用契約だったが、24 時間
フォーマンスを向上させていくことがダイナテッ
稼動のミッションクリティカルシステムとあって
クのシステムの次の課題だ。酒井氏は、
「現在
実際の運用局面では何かあれば自社内で対応し
も西日本にバックアップサイトを稼動していま
なくてはならない。
すが、バックアップだけはもったいないので、国
「そこでデル に運用を相談したところ、作業手
内の東西でサービス提供を二重化できればと
順書を手づくりで作ってくれて、こんなことまで
考えています。そうすることで、常に高いサービ
フォローしてくれるのだと驚きました」
(酒井氏)
。
ス パフォーマンスを保ちながら、ディザスタリ
カバリにも対応していけるようになります」と展
今後は遠隔地バックアップによる
望を語る。
BCP / DR 強化や
また今回は、SQL
一層のパフォーマンス向上を
SQL
Server SSD Appliance(AlwaysOn
Server SSD Appliance
Enterprise Edition を 導 入した ことで 、
AlwaysOn の可用性グループに加えて、オン
可用性グループ ) が実現した新しい高可用性シ
ラインでのインデックス作成やデータの暗号化
ステムをさらに活用していく上で、入本氏はさま
などが利用できるようになった。
ざまなプランを検討中だという。その 1 つが、遠
「Enterprise
隔地でのリアルタイムバックアップだ。現在はバッ
様に提供するサービスにふさわしいミッションク
クアップデータを使った遠隔地バックアップを行っ
リティカル向けの機能が備わっています。デル
ているが、どうしてもバックアップそのものにか
にも今後ぜひこれらの機能に関するサポートを
Edition には、私たちがお客
「デルのコンサルティング
サービスでは、開発の進捗
に応じた詳しい説明やその
時々の要件に応じた提案を
受けることができました。
また運用について相談した
ところ、手作りの作業手順
書を提供してくれるなど、
当社のニーズをとらえた手
厚いサポートを実感するこ
とができました」
かる時間や手間が避けられない。AlwaysOn
積極的に提供してもらえるよう期待しています」
ダイナテック株式会社
では最初に設定しておけば、最大 4 台のバック
と語る入本氏。
ネットワークサービス部
アップサーバにデータベースの複製を自動的に
エンドユーザのメリットを最優先に開発を進め
作成できるため、バックアップの工数削減はもち
るダイナテックの力強い取り組みを、Microsoft
ろん、大規模な自然災害などで顧客へのサービ
SQL Server SSD Appliance とデルのコン
スが止まってしまう危険を回避できる。
サルティングサービスが支えていく。
ダイナテック株式会社
ダイナテック株式会社
WEBソリューション開発部
ネットワークサービス部
部長
部長
入本泰光 氏
酒井 涼 氏
部 長
酒井 涼 氏
ユーザ導入事例ウェブサイトにて、他にも多くの事例をご覧いただけます。
www.dell.co.jp/casestudy
May 2016. ©Dell Japan Inc.
4
● DellPowerEdge 、Dell ロゴは、米国 Dell Inc. の商標または登録商標です。
●その他の社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。
●取材 2016 年 1 月 10022692
デル株式会社 〒212-8589 川崎市幸区堀川町 580 番地 ソリッドスクエア東館 20F
Tel. 044-542-4047
www.dell.co.jp