「総合エネルギー企業」へ転換 - コスモエネルギーホールディングス株式

■電力事業
多様化するエネルギー需要を捉えた
「総合エネルギー企業」へ転換
エネルギー業界の規制緩和が進み、石油、電力、
に取り組み「総合エネルギー企業」への転換を図
ガスなどの事業領域の垣根が低くなると同時に環
っています。ここでは、当社の石油事業以外のエネ
境対応などで需要家のエネルギーに対する見方も
ルギー事業の取り組み事例をご紹介します。
変化しています。そんな変化する環境に対応すべ
く当社も電力・LNG・新エネルギーなどの事業
●電力卸供給(IPP)事業
90年代の規制緩和を受け、当社は電力事業へ参入
しました。四日市製油所に隣接する霞地区に建設
中の20万kwの発電所は、現在上部構造の建設が
進み、まもなく大型機器の搬入を行うことになっ
四日市に建設中の発電施設
ており、2003年春の運転開始に向けての準備を、
パイプラインで供給することにしており、重質油
予定通り進めています。発電した電力は中部電力
を発電に有効に活用することができるため、四日
(株)
と長期契約を結び、安定供給を行うこととし
ています。燃料は四日市製油所から石油重質油を
●分散型電源事業
分散型電源事業とは、発電機をお客様の所有地に
設置して電力を供給する事業です。当社は、ショ
ッピングセンター、病院、大学などを中心とした
営業活動を積極的に展開しています。発電機は
市製油所の運営や当社全体の需給計画にもプラス
の影響があります。
■ 発電システム
お客様
コスモ石油のタンクローリー
発
電
機
電力
熱
遠隔監視システム
300kw程度のディーゼル発電機を複数機設置し、
燃料供給、運転、メンテナンスまで全ての作業を
熱を供給します。2002年度からは毎年2万kw程
当社が行いながら、競争力のある価格での電力・
度の販売展開を目標としています。
■事業展開チャート
石油開発
事業
電力
事業
石油精製・販売
ネット
事業
● L N G 事業
お客様のニーズの多様化に対応した燃料の品揃え
「堺エル・エヌ・ジー(株)
」
として、従来の石油燃料やLPGに、LNG(液化天
は堺製油所の隣接地にLNG受入桟橋とLNG基地
然ガス)を加えるべく中部電力(株)
などが設立し
を建設し、受
たLNG販売会社「
(株)
エル・エヌ・ジー中部」に
入・貯蔵・気
参画しました。
化・送出など
2001年末から都市ガス会社へのLNG供給を開始
を行う計画を
し、現在、都市ガス会社や大口産業燃料ユーザー
立てています。
の獲得に向けて営業努力しています。
また、関西電力(株)
などと共に設立した合弁会社
㈱エル・エヌ・ジー
中部のタンクローリー
●新しい技術の研究開発
環境対応や低コスト化を実現する新しいエネルギ
海道で灯油・軽油を生産するパイロットプラント
ーの実用化にも様々な形で着手しています。
での研究を実施しています。
天然ガスを化学反応で液体燃料に変える技術
また住宅用小型の定置型燃料電池の実用化に向け
「GTL=Gas to Liquid」は、灯油・軽油やDME ★
た研究も進めています。これは、水素を利用した
(ジメチルエーテル)を作ることができ、クリーン
電池で、当社はこのうち石油系の燃料から水素を
な燃料として注目されています。当社は石油開発
製造する技術開発を進めています。
企業などと共同で石油公団の事業に参画して、北
■ 天然ガスの液体化技術 GTL(Gas to Liquid)
天然ガスの主成分であるメタンを反応性
の高い合成ガスに転換した後、
フィッシ
ャー・
トロプシュ合成、DME合成などのプ
ロセスにより灯油・軽油、
ジメチルエーテ
天然ガス
FT合成
灯油・軽油
DME合成
DME
合成ガス
の製造
ルなどを製造する技術。
★DME(ジメチルエーテル)とは天然ガスを原料とする合成燃料。低公害のため、自動車用燃料の開発などが進んでいる。
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