スライド 1 - 東京港埠頭株式会社

東京港埠頭株式会社
2015年 9月
環境への取組み
多くの人々に親しまれる東京港の実現を目指して
当社は、東京都が出資する株式会社として、「公益性と収益性の確
保」を目指し、外貿コンテナ埠頭の管理・運営をはじめ、海上公園
の管理や建設発生土の有効利用事業、環境保全事業等さまざまな事
業を展開しています。
これらの事業運営において、「防災・環境への取組を推進し、安
全安心な東京港の実現」を経営ビジョンの一つとして掲げ、事業を
推進する過程で、その実現に力を注いでいます。
CONTENTS
Ⅰ
会社概要
・・・・・・・・・・・・・
2
Ⅱ
環境基本方針
・・・・・・・・・・・・
3
Ⅲ
取組内容報告等
・・・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・・
8
・・・・・・・・・・・
9
1
地球温暖化対策
本レポートは、当社が東京港の埠頭機能向上や臨海部の賑わいの
創出などを推進していくなかで、以前から取り組んでいる環境配慮
行動と今後取り組む施策をとりまとめています。
2
大気汚染対策
3
廃棄物対策
今後とも、都民をはじめ港で活動される方々からのご意見をいた
だきながら、環境にやさしい港づくりに貢献して参りたいと思いま
す。
4
東京港における水域保全対策
・・・・ 10
5
環境コミュニケーション活動
・・・・ 13
6
オフィスでの取組み
東京港埠頭株式会社 代表取締役社長
平野 裕司
・・・・・・・ 16
Ⅰ
会社概要
会社概要
会 社
資 本
従業員
売 上
名
金
数
高
経営理念
東京港埠頭株式会社
168億5千5百万円(2015年4月1日現在)
183人
(2015年4月1日現在)
176億円
(2015年3月31日現在)
東京港埠頭株式会社は、東京港が、首都圏の物流基地としてだけでなく、世界の
リーディングポートとして重要な役割を担うとともに、多くの人々に親しまれ憩い
のある水辺の都市空間として発展するよう全力を尽くします。
事業内容
経営ビジョン
【外貿埠頭事業】
大井・青海コンテナ埠頭等の整備、貸付及び管理運営
【内貿埠頭事業】
内貿埠頭、フェリーターミナルビル等の貸付及び管理運営
【建設発生土有効利用事業】
都内から発生する建設発生土の受入、有効利用等
(中期経営計画)
私たちは、次のビジョンを実現させ、東京港のポテンシャルを活かし、港湾エリアにお
ける多角的・先進的な事業を展開する港湾運営~東京港モデル~を、世界に発信します。
① お客様の信頼を向上させ、質の高いサービス提供を目指します。
② グローバル化に伴う物流・経済・人の動向に機敏に対応し、東京港の発展に寄与します。
③ 防災・環境への取組を推進し、安全安心な東京港の実現に貢献します。
【環境保全事業】
自然環境保全のための浅場維持管理及び海上清掃等
④ 関係法令及びその精神を遵守し、公正・透明な事業活動を推進します。
【指定管理者関連事業】
公の施設及びこれらに付帯する施設等の管理運営
⑥ 世界の港湾運営をリードする高い専門性を持ち、活力ある組織運営を目指します。
⑤ コストパフォーマンスの向上を徹底し、新規事業にも積極的に取り組み、成長を目指します。
組織一覧
総務課
株主総会
総務部
経理課
経営企画課
公園事業課
公園事業室
監査役
企画開発課
公園センター
取締役会
代表取締役社長
常務取締役
埠頭事業部
企画振興課
業務課
臨港サービス事務所
計画調整課
経営諮問委員会
技術部
土木課
設備課
建設発生土管理事務所
営業本部
営業企画部
営業企画課
2
Ⅱ
環境方針
私たちは、環境への取組を推進することにより「安全かつ環境にやさしい東京港」を目指すとともに、多くのお客様が安心
して、港の景観や水・緑に親しみ憩うことのできる東京港の実現に貢献します。
環境活動方針
1 わたしたちは、地球温暖化対策推進のため、「省エネ型機器の導入
と利用拡大」「普及啓発等の取組み」を実施します。
2 わたしたちは、大気汚染改善のため、コンテナ埠頭及び臨海地域での
窒素酸化物や浮遊粒子状物質の削減に取り組みます。
3 わたしたちは、東京港内水域の自然環境の保全と漁場の回復を図るた
め、環境保全事業を行います。
4 わたしたちは、地域住民や都民の参加・協働による環境コミュニケー
ション活動を促進するため、環境に関連する社会活動に積極的に取り組
みます。
5 わたしたちは、事業活動で発生する廃棄物の排出量の抑制と環境物品
等の調達を推進するため、廃棄物の分別及び削減とリサイクル活動、グ
リーン購入に努めます。
6 わたしたちは、社員一人ひとりの環境配慮への意識向上を図るため、
社員に対して環境教育等を実践していきます。
東京都環境確保条例への対応
当社が運営する大井・青海コンテナ埠頭が、温室効果ガス排出
総量削減義務と排出取引制度の対象事業所となっています。
第1計画期間(2010年-2014年)で平均6%、第2計画期間
(2015年-2019年)では、平均15%(見通し)を削減するこ
とが義務付けられています。
この削減目標の達成に向けて、ターミナル借受者と「環境対策
会議」を設置・協議し、大井・青海コンテナ埠頭全体の排出量を
削減する取組みを推進していきます。
コンテナターミナル環境推進体制
東京港埠頭株式会社
統括管理者
技術部
計画調整課長
コンテナターミナル
借受者
技術管理者
技術部
設備課長
推進責任者
埠頭事業部
業務課長
コンテナターミナル
環境対策会議
温暖化対策の推進へ向けた協議を実施
※大井コンテナターミナルでの対策会議設置例
3
Ⅲ
取組内容報告等
1 地球温暖化対策
東京都環境確保条例「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」の対象事業だけでなく、当社が管理運営するコン
テナ埠頭や公園のCO2排出量の削減を図るため、さまざまな対策・運用に取り組んでいきます。
(1) 温室効果ガス排出量実績調査
2014年度における、当社事業に係る主な事業所及び本社のCO2の排出量の実績について報告します。
①
②
CO2 排出量実績
● 大井・青海コンテナ埠頭内でのCO2排出量は、荷役機械とリーファー
コンテナからの排出が大半を占めており、コンテナ取扱貨物量の増減
に伴い排出量が増減すると考えられます。
● 温室効果ガスの排出量推移(過去3年)
61,000
58,000
排出量 【t-CO2】
大井・青海コンテナ埠頭内CO2排出割合
48,531
55,000
5%
6%
52,000
リーファーコンテナ
45,610
44,818
49,000
荷役機器
管理棟
43,537
ヤード照明等
46,000
43,000
コンテナクレーン
40,000
30%
2012年度
2013年度
59%
2014年度
● 主な施設別の温室効果ガス排出量実績(2014年度)
排出量 【t-CO2】
30,000
20,000
10,000
トランスファークレーン
(タイヤ式)
大井コンテナ埠頭,
26,459
機械・設備等
指定管理者等関連事業,
4,485
その他,
692
0
機 荷
器 役
青海コンテナ埠頭,
18,626
その他外貿埠頭,
6,228
コンテナクレーン
トランスファークレーン
リーファーコンテナ
管
照
※
※
理
明 設
棟
備
所
当
有 者
社
ターミナルオペレーター等
船
社
当
社
当
社
リーファコンテナ
東京都環境局排出量算定ガイドラインに合わせた排出係数を用いて算出しています。(冷却装置内蔵コンテナ)
設備・施設等の所有者に削減義務が課せられます。
4
(2) 外貿埠頭事業
当社では、CO2削減を図るため、さまざまな対策を推進しています。
環境インセンティブ制度の導入
● 大井コンテナ埠頭 コンテナ1TEU当たりの排出量推移
2008年4月の当社民営化に際し、環境インセンティブ制度を導入
しました。
お客様のターミナルにおける環境対策の実施状況に応じて貸付料の
一部を免除することによりCO2削減への誘導及び港湾コストの低減化
を図り、東京港の国際競争力の強化に貢献します。
その一つに地球温暖化対策として「ターミナル内における温室効果
ガスの削減」の推進を図ることをあげています。
②
コンテナ埠頭における取組み
12.0
1TEU当たりの排出量 (Kg/TEU)
①
11.0
10.0
9.0
8.0
7.0
6.0
5.0
これまでも、お客様及び関係企業の積極的な協力を得て、CO2削減
対策に取り組んでまいりました。
今後も、東京都環境確保条例への対応を目指し、各施設のお客様とと
もにさまざまな対策を推進してまいります。
2012年度
2013年度
2014年度
● 大井コンテナ埠頭 コンテナ取扱量推移 (参考)
荷
役
機
械
象
取
トランスファークレーン ハイブリッド型トランスファークレーンの導入
コンテナクレーン
更新時・増設時のインバータ化の推進
太陽光発電設備の導入
管理棟・照明
ESCO事業方式プログラムの実施
LED照明の導入検討
2,500
組
コンテナ貨物取扱量 (千TEU)
対
2,400
2,300
2012年
2013年
2014年
東京港の港湾統計(東京港港勢(概報) 調査月報(速報))より
5
●
コンテナクレーンのインバータ制御化の推進
●
コンテナクレーンの更新時等に既存のサイリスタ制御方式(直流電動機
使用)のクレーンからインバータ制御方式(交流電動機使用)のクレーン
に変更しています。このことにより、巻下げ時の電力回生などにより消費
電力を約30%削減することが可能となりました。
今後も、インバータ制御方式の随時導入を図っていきます。
コンテナクレーン(インバータ制御)
◆ 2014年度までの導入実績
●
2012年度
2013年度
2014年度
大井コンテナ埠頭
5基/19基
5基/19基
8基/19基
青海コンテナ埠頭
7基/11基
8基/11基
8基/11基
品川コンテナ埠頭
3基/ 4基
3基/ 4基
3基/ 4基
ハイブリッド型トランスファークレーンの導入
コンテナ専用立体格納庫の整備
大井6号コンテナターミナル内にスタッカークレーン方式としては世界
初となるコンテナ専用立体格納庫を整備し、2011年度から操業を開始し
ました。
敷地の有効利用と荷役効率の
向上を実現するとともに、環境
にやさしい荷役を行うことがで
きます。
具体的には、電動であること
と荷役効率の向上によって、軽
油使用のトランスファークレー
ンとの比較では約60%のCO2
削減が可能となります。
●
大井コンテナターミナル
日本郵船㈱、 ㈱商船三井とグループ会社の㈱宇徳各社により、太陽光
発電設備を設置していただいています。
供用開始時期
2007年4月
2010年2月
2011年4月
設置場所
第4バース
ゲート・洗車棟屋上
第7バース
INゲート屋上
第6バース
立体格納庫屋上
発電容量
200kW
135kW
200kW
対管理棟
消費電力比
25%
15%
対削減義務対象
CO2排出量比
(バース当り)
3%
2%
※
トランスファークレーン更新の際に、従来のディーゼルエンジン式か
らハイブリッド式にシフトするよう設備所有者に検討いただき、埠頭の
環境対策を推進しています。
※
ハイブリッド型トランスファークレーンとは
従来のディーゼル発電機に加え蓄電装置を搭載した
トランスファークレーンです。
コンテナの巻き下げ時に発生するエネルギーを
蓄電装置に蓄電し、巻き上げ時に再利用すること
でエンジン負荷と容量を減らすことが可能となり、
燃費の向上と温室効果ガスの排出量を約40%削減
することができます。
太陽光発電設備の導入
25%
(対格納庫搬送設備)
3%
ハイブリッド型トランスファークレーン
◆ 2014年度までの導入実績
大井コンテナ埠頭
2012年度
2013年度
2014年度
26基 / 61基
36基/64基
39基 / 63基
㈱商船三井 社内報 HPより
ゲート・洗車棟屋上
日本郵船㈱ HPより
ゲート屋上
日本郵船㈱ HPより
立体格納庫屋上
6
●
ESCO事業方式プログラムによる設備更新
※
効果的な地球温暖化防止対策を図るため、ESCO事業方式(事業期間:
2011~2014年度)により当社ターミナルの管理棟等の設備更新を行い、
消費電力、CO2排出量ともに目標を超える削減を達成しました。
事業期間
2011~2014年度
設置場所
青海ふ頭第4号バース
管理棟・MS棟
設置施設
照明施設
消費電力削減率
30%
CO2排出量削減量
△13.0 t-CO2/年
簡易診断
STEP1
予備的
プロポーザルの確認
プロジェクト
中
止
NO
※
ESCO事業とは
Energy Service Companyの頭文字をとったもので、「省エネルギー」を
「企業のビジネス」として行う事業のことです。
省エネルギーへの改善に必要な「技術・設備・人材・資金」などの包括的
なサービスを提供・実現し、その効果を保障する事業です。
省エネに必要な設備投資費用を省エネによって削減した費用でまかなうの
で、今まで支払っていた光熱水費よりも少ない費用で省エネが図れるととも
に地球温暖化防止対策になるというものです。
●エネルギーの使用状況・管理
状況等を調査
●省エネルギー手法・削減効果・
事業採算性の概要把握
顧客の利益
顧客の利益
保
ESCO事業者経費
証
返
済
分
エネルギー消費量
または
光熱水費
合意書
金 利
削減量が
計画値以上
保
ESCO事業者経費
証
返
済
分
初期投資
STEP2
詳細エネルギー診断
プロジェクト
中
止
NO
事業実施
●選定された事業者による詳細
データの収集
事業実施前
事業契約後
事業期間
折
半
削減量が
計画値以下
顧客の利益
保
●包括的改修計画書の内容確認・
検討
●省エネ効果による「事業資金
+α」保証内容
YES
初期投資
顧客のボーナス
事業者ボーナス
エネルギー消費量
または
光熱水費
エネルギー消費量
または
光熱水費
YES
提案書の内容確認
金 利
証
顧客の利益
ESCO事業者経費
返
済
分
金 利
初期投資
エネルギー消費量
または
光熱水費
事
業
者
ペ
ナ
ル
テ
ィ
ー
プロジェクト契約
STEP3
施
STEP4
STEP5
工
計測・検証
運転管理
保守・点検
ESCO事業の終了
2011年度 施行完了
2012~2014年度 検証期間
●事業者が契約内容に従い定期的
にエネルギー消費量を把握し、
省エネルギー効果を検証
エネルギー消費量
または
光熱水費
契約期間
終了後
7
2 大気汚染対策
自動車から排出される排気ガスに含まれる汚染物質によって、地球温暖化をはじめ、酸性雨、光化学スモッグなどが発生
します。
当社では、コンテナターミナル構内で使用されるトラクターヘッドや月極駐車場を利用されるお客様へ環境負荷の少ない
車両への転換・普及に努めるとともに、業務で使用する車両の低公害車導入など、排気ガス対策に取り組んでいます。
また、ターミナル背後のゲート待ち混雑の緩和にも努めていきます。
(1)外貿埠頭事業
(2)駐車場事業
排気ガス規制適合構内トラクターヘッドの普及
構内トラクターヘッドの排気ガス規制適合に取り組んでいます。当社
では、条例の対象外となるコンテナターミナル構内におけるトラクター
ヘッド(ディーゼル車)から排出される粒子状物質(※)削減のため、
所有者の協力を得ながら、粒子状物質等の排出量が少ない車両の普及に
努めています。
月極駐車場
超低公害車割引制度の導入
東京都が実施している「低公害車に係る有料駐車場料金割引措置」に
協力しています。
当社が管理している月極駐車場において、低公害車への転換を促進す
るために、超低公害車を対象に割引制度を導入しています。
◆ 適合車占有率
※
粒子状物質(PM=Particulate Matter)とは
固体または液体からなる物質をいい、発生源と
しては工場・事業場から排出される煤塵、自動車
から排出される粒子状物質(PM)などがありま
す。
粒径10μm以下のものを浮遊粒子状物質(SP
M)といい、中でもディーゼル車の排気ガスに含
まれる粒子については、以前から発ガン性が疑わ
れています。
2013年4月
2014年4月
2015年4月
14.6%
15.6%
16.0%
実施:平成16年4月~
割引率:月極駐車場料金の30%割引
(3)管理部門
業務用車両
◆ 適合車導入率
2012年12月
2013年12月
2014年12月
80.3%
89.7%
94.4%
対象車:●国土交通省認定排出ガス車のうち
17年基準75%低減レベル自動車(☆☆☆☆)
●天然ガス自動車、ハイブリッド車、
メタノール車
低公害車導入率
当社使用の自動車は、リース車両を原則とし、リース期間満了時の更
新に合わせて、随時低公害車に切り替え導入を図っています。
なお、東京都環境確保条例では、都内で200台以上自動車を使用する
ものは、低公害・低燃費車の導入率(※)を5%以上とするよう定めて
おります。
◆ 2014年度実績
使用台数
導入率
33台
19.1%
※低公害車導入率は、以下の計算により算出
低公害・低燃費車 【(自動車の種別ごとの換算率×低公害・低燃費性能による換算率×該当台数)を計算した合計] + ・・・
× 100
導入率(%) =
総使用台数
環境確保条例第35条
低公害・低燃費車の導入率の計算方法を準用
(都内200台以上の使用事業者対象)
8
3 廃棄物対策
公園などで発生する廃棄物の分別処理や剪定枝葉を「海の森みどりの資源化センター」に持ち込み海の森の土づくりに使用
する堆肥化事業に協力しています。
また、施設改修の際に発生したPCBの適正な管理を行っています。
(1)公園などで発生する廃棄物処理
(2)PCBの適正管理
当社が管理している公園や駐車場では、日々さまざまなごみがでま
す。私たちは、分別等を行い適正に処理を行っています。
また、剪定した枝葉は、「海の森みどりの資源化センター」に搬入
し、緑豊かな森を育てるための土壌とすることで、ゴミの減量だけでな
く焼却処理時に使用する化石燃料抑制によりCO2削減に貢献していま
す。
2001年の「ポリ塩化ビフェニル廃棄物(※)の適正な処理の推進
に関する特別措置法」の制定により、PCB廃棄物は平成28年まで
に処理することが義務付けられています。
当社では、外貿埠頭での施設の改修時に発生したコンデンサや照明
安定器の処理を行うまでの間、適正に保管しています。
2014年度には保管されている7,293kgのうち4,339kgの処理を
適正に行いました。
◆ 2013~2014年度 廃棄物処理実績
項目
2013年度
一般廃棄物
90,560
㎏ 186,554
㎏
産業廃棄物以外の廃棄物。生ごみ、
紙くず、木くず等
不燃ごみ
58,460
㎏
56,016
㎏
食器・窓等のガラス、陶磁器、鍋・
フライパン等の金属、ペットボトル
等の廃プラスチック
粗大ごみ
61,497
㎏
63,614
㎏
大型電化製品(家電4品目除く)、
タンス等の家具類、自転車、大きす
ぎて通常の収集対応の困難なもの
再利用物
60,875
㎏
61,283
㎏
びん、缶、ペットボトルなど再利用
できるもの
備考
2014年度
安定器
高圧コンデンサ
高圧トランス
※
再利用古紙
1,485
529,980
㎏
0
㎏
新聞、雑誌等再生できるもの
㎏ 332,593
㎏
樹木の剪定時に出る枝葉。「海の森
剪定枝葉堆肥化事業」に協力し、
「海の森みどりの資源化センター」
に持ち込んでいます。
剪定枝葉
樹木の
剪定作業
「資源化セ
ンター」に
運搬
チップ化
堆肥化
PCB(ポリ塩化ビフェニル : Polychlorinated Biphenyl)廃棄物とは
熱に対して安定していて、電気絶縁性が高く耐薬品性に優れているので、加熱
や冷却用熱媒体、変圧器やコンデンサといった電気機器の絶縁油、可塑剤、塗
料、ノンカーボン紙の溶剤などに用いられました。
昭和43年に毒性が社会問題化し、我が国では昭和47年以降その製造が行われて
いません。
我が国で製造されたPCBの処理は、欧米諸国に比べて遅れています。平成16
年12月から本格的処理業務が開始され、処理を待っている間適正に保管する必要
があります。
「海の森」
に搬入
海の森みどりの資源化センター
9
4 東京港における水域保全対策
4 東京港における水域保全対策
東京港内の水域をきれいな水辺に維持したり、海洋汚染の防止や水生生物の生育環境を良好に保全するためにさまざまな
取組みを実施しています。
(1)港内清掃事業
(2)廃油回収事業
東京港内に浮遊しているごみや流木などを船舶(清掃船)により回収
します。回収したごみや流木などは、陸上で分別・裁断をして、運搬船
(母船)で東京都から指定されている処理施設(中央防波堤内側)へ運
搬・処理をしています。
◆ 清掃船
第一、第二、第三、第五、第六 、第七清海丸及び清海丸(母船)
(※2015年3月事業終了)
海洋汚染を防止するため、東京港に入港する船舶から出る廃油を回収
し、東京港の環境保全に努めています。回収した廃油は、契約している
処理業者(川崎港、清水港)へ運搬又はタンクローリーによる運搬委託
を実施しています(なお、2015年3月をもって廃油回収事業は終了い
たしました)。
◆ 廃油回収船
船体寸法(m)
船名
材質
総トン数
(トン)
長さ
幅
深さ
喫水
用途
形式
定員
(名)
主機動力
(PS)
燃料使用料
l / ha 重油
速力
(ノット)
タンク
(㎥)
航行
区域
えど
鋼
105
29.06
6.70
2.80
2.55
油そう船
6
800
130
10.0
218
沿岸
区域
◆ 廃油回収実績
清掃船 清海丸
回収した浮遊ごみ
◆ 塵芥回収実績
回収した流木
( 単位:㎥ )
2012年度
2013年度
2014年度
2,071
1,883
2,450
※ 台風等天候により増減があります。
( 単位:kl)
2012年度
2013年度
2014年度
660
383
294
◆ 廃油回収の流れ
船舶廃油の発生
◆ 清海丸エリアマップ
えど (回収)
一時保管 (倉はしけ)
新基地(大井)
第一清海丸
第二清海丸
第三清海丸
えど又はタンクローリーによる運搬
第五清海丸
第六清海丸
第七清海丸
最終処理施設 (川崎・清水)
集油船 えど
廃油回収作業
10
(3)羽田沖浅場維持管理事業
東京都が造成した羽田沖浅場の水域環境を良好な状態に維持するために、さまざまな試験、調査を行い「生物多様性」の保
全に貢献しています。
事業の実施に当たり、東京都とともに「羽田沖浅場運営協議会」を開催し、漁業関係者等の意見の反映に努めています。
◆ 羽田沖浅場の概要
空港拡張により失われた浅場を再生するため、東京都により
昭和63年から平成12年にかけて浅場造成が行われました。造
成された浅場の面積は250ha、総延長は約7㎞にも及びます。
③魚類生態調査
羽田沖浅場の魚介類生息状況を把握するため、
魚類調査を実施しています。これまで、マハゼ、
ボラ、マアナゴ、アサリなど30種類以上の魚
介類が確認されています。
東京国際空港
Tokyo International Airport
浅場
Shallow area
多摩川
Tamagawa river
浅場区域 Shallow area
①底質改良試験
海底土壌の堅固化を防ぐために、海底耕耘を行っています。耕された
海底土中には、酸素を多く含む海水が浸透して底質が改善され、底生生
物の生息環境として良好な状態となっています。
②藻場造成・繁殖試験
藻場は、水質浄化に役立ち、生物の産卵場所、
稚魚などの成育場所として海域生物には非常に重
要な場所です。これまで、ワカメの藻場造成試験
に取り組み、「水平延縄方式」による藻場造成技
術を確立するなど、成果をあげることができまし
た。平成18年度からワカメに代わってアマモの
藻場造成試験に取り組んでいます。
④水質・水底調査
羽田沖浅場の水質・底
質の状況を確認していま
す。計器による観測や採
水・採泥による分析から
得られたデータは、羽田
沖浅場の水域環境や生物
の生息条件を評価するた
めの重要な資料として利
用します。
バンドーン採水器
エクマン採泥器
⑤稚貝・稚魚の放流
羽田沖浅場では、水産有用種の良好な漁場を再
生させる目的で、アサリの稚貝を放流しています。
近年、自然繁殖したアサリも多く見られるように
なりました。また、豊かな漁場の回復を目指して
メバル等の稚魚の放流を地元の小学生との交流を
図りながら行っています。
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(4)水底土砂有効利用事業
千葉県沖の海底には、埋立用材確保の結果できた深堀部が点在し、魚介類が斃死(へいし)する青潮等の発生原因となって
います。当社は、東京都が行った東京港内のしゅんせつによる良質な水底土砂を、千葉県沖の深堀部の埋め戻し用材として有
効利用し、水生生物の良好な生育環境を回復しています。
千葉県海域
◆ 発生場所と埋戻し区域
東京港の航路等のしゅんせつ土砂を有効利用し、自然環境の回復に努め
ています。
千葉県及び千葉県の漁業関係者の理解と協力により、平成8年から事業
を行っています。
◆ 深堀部の現状
◆ 深掘部の埋戻し
埋戻しは、環境に配慮し、トレミー管を搭載した揚土埋戻し船による「ト
レミー工法」 を用います。
「貧酸素水塊」
海水交換の悪い淀みの存在
トレミー工法
赤潮の発生
貧酸素水塊の発生
青潮の発生
【赤潮・青潮の発生メカニズム】
東京湾には、植物の栄養となる窒素やりんがたくさん溶け込んでいます。春から秋にかけ
て、日照時間が長くなり、気温が上がると、海水中の植物プランクトンやそれを捕食する動
物プランクトンが増殖します。プランクトンが異常に繁殖することで海水が濁り、赤潮が発
生します。
やがて、プランクトンはその死骸を海底に大量に蓄積していきます。死骸を分解するため
にバクテリアが大量の酸素を消費します。そのため、酸素の含まれる量が少ない海水の塊で
ある「貧酸素水塊」が海底にできます。深堀部の海水はほとんど移動しないため、無酸素状
態になってしまいます。
東京湾では、北や北東の強風が吹くと表層の海水が沖に向かって流され、それを補うよう
に海底に溜まっていた貧酸素水塊が沿岸に向かって上昇します。この貧酸素水に含まれる硫
化水素と海面近くの海水に含まれる酸素が反応して、酸化硫黄となったものが青潮です。
青潮は、酸素を不足させるだけでなく、有毒な硫化水素を発生させるため、魚介類の大量
斃死(へいし)を招くことがあります。
漁業被害だけでなく、生態系にも深刻な影響をもたらします。
トレミー管
○ トレミー管で水底土砂を埋戻し、
汚濁等の影響を抑えます。
○ 埋め戻し工事が周辺へ与える影響
を監視するため、水質調査を行い
ながら工事を進めていきます。
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5 環境コミュニケーション活動
事業での取組みの一環として、公園の緑や海などの環境への理解を深めていただくために、都民・近隣企業の方々の協力を
得て、さまざまな環境配慮への普及活動を行っています。
(1)環境美化活動
①
企業協働による公園内の清掃活動
近隣企業や団体等のCSR活動の積極的な受入れを通じ、公園内での
企業協同による清掃活動を推進しています。
②
イベントを通じた環境美化活動の普及啓発
イベントを通じてクリーンアップ活動を展開し、環境美化の普及啓発を
推進しています。
◆ 若洲海浜公園「釣り教室」
◆ 2014年度環境美化活動
協力企業・団体一覧(敬称略・順不同)
お台場海浜公園
アメリカンエキスプレス/ムーディーズ・ジャパン/キャタピラージャパン
/パナソニック環境エンジニアリング㈱/㈱ジャルパック/ビザ㈱/東京青
山リトルシニア硬式野球チーム/㈱JVCケンウッド・ビクターエンタテイ
メントバージョンミュージック
シンボルプロムナー
ド公園
東洋建設㈱/パナソニックESエンジニアリング労働組合東京支部/ベッ
クマン・コールター㈱
水の広場公園
東京ベイコート倶楽部
青海南ふ頭公園
富士通エフ・アイ・ピー㈱
潮風公園
天理教大江戸支部/㈱ジャルパック/㈱ジェイアール東日本マネジメント
サービス/明治安田生命保険相互会社/㈱リラク/グリーンウォーカー(高
校・大学有志)/NTTラーニングシステムズ㈱/サムソン電子ジャパン
㈱/大和ハウス工業㈱/アドバンスト・アプリケーション㈱/トライ式高等
学園/五洋建設㈱/ヤマトシステム開発㈱/渡辺パイプ㈱/中外製薬㈱
台場公園
アメリカンエキスプレス/キャタピラージャパン㈱/㈱ジャルパック/パナ
ソニック環境エンジニアリング㈱/㈱ジャルパック/ダイワハウス工業㈱
有明テニスの森公園
かえつ有明中学・高等学校
辰巳の森海浜公園
ヤマトオートワークス㈱/大和ハウス工業㈱
若洲海浜公園
日本釣振興会東京都支部/フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン㈱
東京港野鳥公園
BLUEBIRD/練馬区立開進第二中学校/三菱UFJ信託銀行/リコーロ
ジスティクス㈱/㈱サンディスク
◆ お台場海浜公園「鳥の島再発見ツアー」
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③花壇整備等による美化活動
東京モノレール流通センター駅や臨海高速鉄道東京テレポート駅において、当社の社会貢献の一環として、駅前公開空地での花壇ボランティア
活動に積極的に取り組んでいます。
また、お台場海浜公園海上バス乗り場前や有明テニスの森公園の花壇においても、公園の景観向上と心豊かな暮らしの実現を目的に公園のボラ
ンティアの方々と協働で手入れや花植えなどを行い交流の場の提供に貢献します。
④
見学会による環境美化活動の普及啓発
当社では東京都等と共に「夏休み東京港親子見学会」を開催し、
港内清掃事業による回収物やパネルの展示説明等を行い、海の環
境美化の普及啓発に努めています。
また、清掃船の機能紹介やデモンストレーション等を通じ、当
社環境保全事業のPRにも積極的に取り組んでいます。
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(2)循環型社会への取組等
①
緑のリサイクル
公園から出る剪定枝等は、海の森資源化センターへ持ち込み、堆肥やマルチング材にリサイクルされた後、海の森整備事業で使われるほか、イベント
等でも材料としての活用も行っております。当社はこのような緑のリサイクルを通じて「ごみの減量化」「資源のリサイクル」に取り組んでいます。
(リサイクルを通じたイベント等)
■リサイクルの流れ
◆保肥性に富み、どんな
作物にも良い。特に花に
向いています。
◆剪定(せんてい)
花や実をつきやすくする
ためや、全体の形を整え
るために、余分な枝を切
り落とします。
若洲海浜公園
クリスマスツリー作り
野鳥公園
里地里山フェスティバル
竹トンボつくり・竹炭配布等
(海の森事業とは)
◆チップに発酵促進剤
などを投入して、約
100日後に腐葉土が完
成します。
◆切った枝などは、機械に
より砕かれチップになり
ます。
「海の森」は、ごみと建設発生土で埋め立てた島を、公園や街路樹
の剪定枝葉からつくった堆肥を利用した森の土づくりや、ドングリか
ら育てた苗木などを植樹し、都民や企業、NPO団体と力を合わせて
森づくりを行い、緑あふれる森に変えていくものです。
当社は「海の森苗木づくりボランティア活動」に賛同し、苗木づく
りや植樹イベントの植栽リーダーとして「海の森バックアッププロ
ジェクト」を立ち上げて支援・協力してきました。
現在は、東京都が2013年12月に設置いたしました「東京都海
の森倶楽部」に会員登録し、自主イベント開催等による海の森の普及
啓発活動なども行っています。
●海の森の土壌改良材やマルチング材として使用されます。
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6 オフィスでの取組み
社員が身近なところからできる、地球温暖化防止への取組みを実践しています。毎日の生活のなかで1人ひとりが意識してCO2
排出削減を目指そうという取組みです。
(1)気候変動キャンペーン「Fun to Share」への参加
【参加の趣旨】
毎日を楽しく暮らしながら低炭素社会を作ることを目指し、最新の知恵や賛同企業の取組などを共有するための活動である「Fun to Share
でシェアして、低炭素社会へ。」が発足されました。
当社においても、社員のできる低炭素アクションを実践し、発信していきます。
みんな
水道の使い方で減らそう
温度調節で減らそう
服装に気を使って、設定温度を変えます。社員み
んなで、冷暖房の温度に対する意識を高めるよう
にします。
水道水の送水には、たくさんの電気が使われ
ています。必要のない時にはこまめに蛇口の
水やお湯を止めます。
●節水運動の推進
自動車の使い方で減らそう
駐停車中は、エンジンのアイドリングをストッ
プします。運転中は、エコドライブを心がけま
す。ガソリン代も節約になり資源の有効活用に
もなります。
●クールビズ・ウォームビズの奨励
●エコドライブの推進
電気の使い方で減らそう
商品の選び方で減らそう
無駄な電気を使うのは止めます。必要のない照
明は、こまめに消します。
新しい製品購入やリース製品の入替の際には、省
エネ性能も導入の目安にします。環境にやさしい
省エネ製品を使います。
ごみで減らそう
●文房具の回収・再利用 (※6)
●グリーン(エコ商品)購入
袋やトレーは、つくる際にも、再生・破棄する際
にも、CO2を排出しています。ムダな包装は持ち帰
りません。
●昼休みと残業時間の照明 on/off
●ノー残業デーの推進
●廃棄トナーカートリッジ削減 (※1)
●ペーパーレス活動 (※2)
●ペットボトルの分別強化 (※3、4、5)
※1
※2
※3
※4
※5
※6
リサイクルトナーを活用し、トナーカートリッジの廃棄を抑制します。
裏紙使用や両面印刷でコピー用紙の消費量を削減します。
ペットボトルの回収業者は、国内でリサイクル処理を行っている企業を選定します。
社員が分別したキャップをボールペン等の文房具に再生することができます。
キャップを回収団体経由でワクチン寄贈団体に寄付し、途上国へワクチンを寄付することができます。
使用していない文房具(ファイルやペン類)等を回収して再利用します。
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〒135-0064 東京都江東区青海二丁目4番24号
青海フロンティアビル10階
TEL (03)3599-7303 (代表) FAX (03)3599-7491
URL http:/ www.tptc.co.jp/