2013 年 2 月 27 日 シェイクアウト訓練に関する問い合わせについての回答 ver4 ShakeOut(以下「シェイクアウト」)についてのご質問について、代表的なものを下記のとおりとりま とめましたので、主催者、実施をご検討されている皆さまはご参照ください。 ●シェイクアウト訓練はどこで、何を目的に始まったのか 米国カリフォルニアで 2008 年に開始された地震対応訓練です。カリフォルニアでの地震研究の最新成 果を社会に公表し、地震への対応を進めることを目的として発案されました。ShakeOut の米国事務局は 南カリフォルニア地震センター(http://www.scec.org/)の中にあります。 ●シェイクアウト訓練が日本に導入されたきっかけは何か。また、いつ導入されたのか。 ○林春男・京都大学防災研究所教授が 2010 年 10 月に行われたカリフォルニアシェイクアウトの高い評 価を知り、2010 年 12 月に日本での導入を提唱したことがきっかけです。国内最初のシェイクアウトは、 東京都千代田区が 2011 年 11 月 18 日に記者発表し、2012 年 3 月 9 日に実施しました。 ●シェイクアウト訓練の日本での普及母体は ○2011 年 11 月に林春男教授を始めとする防災研究者がよびかけ、2012 年 1 月に結成された「効果的な 防災訓練と防災啓発提唱会議」(略称:ShakeOut 提唱会議)が日本での普及母体です。会長には林春男教 授が就任し、事務局は公益財団法人日本法制学会内に置いています。 ●シェイクアウト訓練の言葉の意味 ○ShakeOut は発案者の造語です。直訳すれば「地震をぶっとばせ」 「地震に負けるな」となります。造語 なので ShakeOut は、ShakeOut として説明することになりますが、提唱会議では説明のために「いっせい 防災訓練」と意訳しています。 ●シェイクアウト訓練の日本での表記 ○正式名称は ShakeOut で日本においては和訳して「シェイクアウト」で表記しています。シェイクアウ トに訓練、地域名を加える表記の「シェイクアウト訓練」 「地域名+シェイクアウト」等も認めています。 ●なぜわざわざ英語の訓練名を使用するのか ○シェイクアウト訓練は、そもそもアメリカで発案され、世界によびかけられた訓練の方式です。私た ちはアメリカの発案者に敬意を表するとともに地震対策の国際的な発展のために、この名称を使用して います。 ●シェイクアウト訓練の基本事項は ○シェイクアウト訓練の基本事項は次ぎのとおりです。 一、訓練においては科学的根拠に基づく地震シナリオを使用する。 一、訓練日時を予め指定して、対象となる人に参加をよびかける。 一、ホームページ、電話、fax、電子申請等で事前に登録を行い、登録者数を公表する。 一、登録者には地震シナリオと安全行動 1-2-3 等の事前学習をよびかける。 一、訓練日時に安全行動 1-2-3(まず低く、頭を守り、動かない)を 1 分程度で実施する。 一、訓練開始の合図は時報、放送、防災無線、エリアメール等により多くの人に知らせる。 一、訓練後に、アンケート等により訓練の成果と課題を明らかにする。 ●シェイクアウト訓練の登録者数と登録目標は ○世界のシェイクアウト訓練は米国のホームページ(http://www.shakeout.org/)に、日本のシェイク アウト訓練は日本のホームページ(http://www.shakeout.jp/)に公表され、随時更新されています。 登録者数は、2011 年は 950 万人、2012 年は 1950 万人で、世界最大規模の防災訓練です。シェイクアウ トの登録者数の初回は 10%程度で、人口比 25%以上を到達目標としています。 また、この訓練はまず次世代を担う子供たちに普及していくことが基本です。 ●わざわざ参加登録する必要はないのでは ○事前の参加登録を行うことで参加の意思の確認を行うとともに、声かけ等で参加者を増やしていくこ とができます。事前の参加登録はより多くの人に参加してもらうために必要です。 ●インターネットが使えない人はどうするのか。 ○シェイクアウト訓練はできるだけ多くの人に訓練に参加してもらえるようにインターネットで参加登 録ができるようにしていますが、インターネットが使えない人のために口頭、電話、ファックス等での 参加登録も認めています。 ●指定された日時に参加できない人はどうするのか ○シェイクアウト訓練は、予め決めた日時に安全行動を行うのが原則ですが、その日時に都合の悪い人、 職場、地域においては予め決めた日時の前後で日時を変更して実施することも可能です。 ●シェイクアウト訓練で混乱は起きませんか ○シェイクアウト訓練は事前に開催日時を周知した上で通常は防災無線、メール通知、館内放送、時報 等を合図で実施されます。事前の周知が徹底されるとは限らないので、混乱を防止するために訓練開始 前に、訓練開始後に放送等で訓練であることをお知らせする必要があります。 それでも訓練での混乱はゼロにはできませんが、仮に混乱が発生した場合には地震時の混乱防止に役立 てることができます。 ●シェイクアウト訓練に、その場にいる人の参加はどうすればいいのか。 ○シェイクアウト訓練はまだ多くの人に知られていないので、その場にいる人に訓練に参加してもらう ためには訓練開始前に訓練参加のよびかけと、訓練開始直後にリーダー役の人が「地震です。身の安全 を」とのかけ声をかけ、参加を促す必要があります。 ●短時間のシェイクアウト訓練に効果はあるのか。 ○シェイクアウト訓練は、各人が地震の揺れから、その場で身を守るという簡単な安全行動で誰でも参 加でき、かつ自助力を高める効果があります。また同時刻に大勢の人が、その場で参加することで発災 時の対応を確認することもできます。 ●すでにやられている安全行動をわざわざやる必要があるのか ○東日本大震災での地震による大きな揺れが発生した時の人々の行動の映像が多く残されていますが、 かならずしも多くの人が身の安全行動をとっていませんでした。この訓練を繰り返しやることで多くの 人がとっさに安全行動をできるようにする必要があるのです。 ●シェイクアウト訓練の今後の展開は ○シェイクアウト訓練は導入する自治体が増えています。今後は政府及び自治体等とも協議しながら、 シェイクアウト訓練の統一的な実施日を決めて、1 千万人以上が参加する訓練を展開します。 以 上 以下は主催者向けの事務的事項 ●シェイクアウトをするにはどうすればよいのか ○シェイクアウトを実施する場合には、提唱会議事務局にご相談ください。 シェイクアウトとして正式に認められるためには次のような基準を満たす必要があります。 1. ShakeOut(シェイクアウトを含む)の正しい名称を使用していること。 2. 下記の内容を含む開催計画を事務局に提出し、了解を得ていること。 ⅰ 科学的根拠にもとづく地震シナリオを設定すること。 ⅱ 地震対応の安全行動 1-2-3 のよびかけを行うこと。 ⅲ 地震以外の訓練での安全行動は事務局と協議の上、内容を決めてよびかけを行うこと。 Ⅳ 市民・構成員等、主催者が訓練参加対象とする者全員に対して、広く告知することのでき る広報手段を準備していること。または事務局に対して広報手段の作成・協力を申請する こと。 Ⅴ 参加登録を受付方法の明示 3. 訓練終了後に事務局に報告書を提出すること。 ●シェイクアウトの名称使用 ○上記基準を満たさなくても、防災訓練においてシェイクアウトの名称使用は自由ですが、普及状況を 把握するために事務局への連絡をお願いしています。 ●シェイクアウトのロゴの使用、ホームページのリンク ○シェイクアウトのロゴ及び素材使用は提唱会議の許可制としています。ロゴの素材は主催者による届 出にもとづき、原則として無償で提供しています。なおホームページのリンクは自由です。 ●シェイクアウトのリーフレット ○シェイクアウトの本部作成のリーフレットは財団法人日本宝くじ協会からの助成を受けているので、 無償で提供していますが、発送部数が多い場合は送料の負担をお願いしています。 ●シェイクアウトの費用 ○提唱会議ではシェイクアウトの実施に関して、作業に関する具体的な依頼を受けた場合には費用の負 担をお願いしています。その主な内容はホームページ作成、宣伝物作成、講演会開催、受付管理、アン ケート集約等であり、金額については個別に見積を提出しています。 以 上
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