日本ライフライン - キャピタルパートナーズ証券

日本ライフライン
2016 年 5 月 6 日
投資評価
中立
(前回)
(買い)
目標株価(円)
2,740
株価(5月6日終値、円)
2,873
東証コード
7575
時価総額(百万円)
53,448
発行済株数(千株)
18,604
PBR(実績、倍)
3.4
予想配当利回り(%)
1.2
◆ 投資評価
主力製品が引き続き好調であることから、日本ライフライン(以下、
JLL)の業績は堅調に推移すると期待できる。但し、同社の株価は過
去 3 か月間で約 130%上昇し、良好な業績推移を織り込みつつあると
思われる。又、今期の予想 EPS171.5 円に株価収益倍率 16 倍を乗じ
て算出した目標株価 2,740 円を現在の株価が若干上回っていること
から、投資評価は「買い」から「中立」に変更することとする。
◆ 2016/3 期業績
前期(2016/3 期)決算は、良好な仕上がりであった。売上高は 30,540
百万円(前期比+18.9%)、営業利益は 3,700 百万円(同+100.5%)と、
前年度に比べて大幅な増収増益であった。特に自社開発の独自製
品(オンリーワン製品)が順調に伸びたことが利益面で貢献しており、
過去最高の営業利益を更新した。
◆ オンリーワン製品が好調
心腔内除細動カテーテル「BeeAT」や食道温モニタリングシステム用
カテーテル「Esophastar」、人工血管「J-Graft オープンステントグラフ
ト」など、国内の医療現場に合わせて JLL が独自開発したオンリーワ
ン製品が好調であり、引き続き好業績に寄与している。
◆ 2017/3 期計画
キャピタル・パートナーズ 証券
調 査 部
土屋 直樹
今期の計画については、売上高 34,699 百万円(前期比+13.6%)、営
業利益 4,686 百万円(同+26.7%)、当期利益 3,102 百万円(同+10.6%)
と公表された。前期と同様にカテーテルやステントグラフトなどの主力
製品に対する需要は引き続き良好であると判断されることから、概ね
妥当な計画であると見込まれる。
【連結業績】
(単位:百万円)
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
EPS(円)
PER(倍)
2014/3期
2015/3期
2016/3期
2017/3期当社予想
24,371
25,696
30,540
35,000
1,219
1,845
3,700
4,800
1,336
2,037
3,574
4,950
-202
1,124
2,804
3,190
-
58.3
146.8
171.5
-
49.3
19.6
16.8
2017/3期会社計画
34,699
4,686
4,832
3,102
166.8
17.2
このアナリスト・レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。投資の決定はご自身の判断と責任で
なされますよう、お願い致します。また、ご利用に際しては、巻末の開示事項の記載も必ずご覧下さい。
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Ⅰ.2016/3 期業績
最高益を更新
発表された 2016 年 3 月期決算は、好調な仕上がりであった。売上高は 30,540 百万円(前期
比+18.9%)、営業利益は 3,700 百万円(同+100.5%)と、前年度に比べて売上高は 2 ケタの増
収、営業利益は倍増した。特に自社開発の独自製品(オンリーワン製品)が順調に伸びたこ
とが利益面で貢献しており、過去最高の営業利益を更新した。
Ⅱ. 製品分野別売上高
主要分野が伸長
前期の売上高は、主要な製品分野がいずれも好調であった。まず第 1 に、EP/アブレーショ
ン分野の売上高は、14,372 百万円(前期比+25.5%)であった。独自開発の心腔内除細動カ
テーテル(製品名:BeeAT)や食道温モニタリングシステム用カテーテル(製品名:Esophastar)
など主力の自社製品が順調に伸び、大幅な増収となった。次に第 2 に、外科関連売上高は、
7,159 百万円(同+14.9%)であった。引き続き、胸部大動脈用のオープンステントグラフトが堅
調であったことに加えて、新規に販売を始めた腹部用のステントグラフトが早速売上げに貢
献し始めたことなどが効いた。第 3 に、リズムデバイスの売上高も、5,557 百万円(同+33.2%)
と好調であった。MRI(磁気共鳴画像)検査にも対応した新型の心臓ペースメーカーの販売が
順調に伸びたことなどから、リズムデバイスの売上高は大きく回復した。他方、インターベン
ションの売上高などがやや減少したが、上述の通り主要製品分野がいずれも大きく伸びたこ
とから、前期の全社売上高は 30,540 百万円(前期比+18.9%)と、良好な結果であった。
【製品カテゴリー別売上高の推移】
(単位:百万円)
リズムデバイス
EP/アブレーション
外科関連
インターベンション
その他
売上高合計
2013/3期
8,677
6,182
2,733
2,831
1,521
21,944
2014/3期
6,610
9,019
4,630
2,818
1,292
24,371
2015/3期
4,173
11,449
6,233
2,617
1,224
25,696
2016/3期
5,557
14,372
7,159
2,252
1,200
30,540
(出所)決算短信
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なされますよう、お願い致します。また、ご利用に際しては、巻末の開示事項の記載も必ずご覧下さい。
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Ⅲ.2017/3 期計画
最高益更新が続く見込み
新年度(2017/3 期)計画については、売上高 34,699 百万円(前期比+13.6%)、営業利益
4,686 百万円(同+26.7%)、当期利益 3,102 百万円(同+10.6%)と公表された。前期と同様に
カテーテルやステントグラフト、心臓ペースメーカー等の主力製品の伸長を計画しているが、
引き続き需要環境は良好であると判断されることから、概ね妥当な計画であると見込まれる。
キャピタル・パートナーズ証券では、新年度について売上高 35,000 百万円(前期比+14.6%)、
営業利益 4,800 百万円(同+29.7%)、当期利益 3,190 百万円(同+13.8%)と現時点では予想し
ている。
Ⅳ.投資評価
主力製品の順調な進展を背景に、JLL の業績は、当面、堅調に推移すると期待できる。但し、
同社の株価は過去 3 か月間で約 130%上昇し、良好な業績推移を織り込んできたものと思わ
れる。また、新年度の予想 EPS171.5 円に株価収益倍率 16 倍(従来からの評価基準)を乗じ
て算出される目標株価 2,740 円を実際の株価が若干上回っていることから、投資評価は「買
い」から「中立」に変更することとする。
このアナリスト・レポートは、投資の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図するものではありません。投資の決定はご自身の判断と責任で
なされますよう、お願い致します。また、ご利用に際しては、巻末の開示事項の記載も必ずご覧下さい。
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開示事項
投資評価の基準について
買い:目標株価が現在の株価を 10%以上上回ると判断される場合
中立:目標株価と現在の株価の差が±10%未満と判断される場合
売り:目標株価が現在の株価を 10%以上下回ると判断される場合
目標株価の定義と未達リスクについて
目標株価は、アナリストが当該企業の事業内容や業績予想等をベースに今後 6 ヵ月の間に
達すると予想している株価水準です。目標株価の達成を阻むリスク要因として、下記の事柄
等があります。当該企業の事業環境や競合状態の変化、国内外の経済情勢や金融市場の
変化、株式市場や為替相場の変動、当局による各種規制の変更、大規模な災害や事故の
発生などです。また、これらの要因以外にも、現時点では予想できない事象が発生し、その
結果として目標株価が達成できない可能性があります。
その他の留意事項について
このアナリスト・レポートは、キャピタル・パートナーズ証券が信頼できると判断した情報に基
づいて作成したものですが、その内容の正確性や完全性を保証するものではありません。ま
た、このレポートに記載された内容等は作成時点のものであり、今後、予告なく変更されるこ
とがあります。このレポートを使用した結果について、キャピタル・パートナーズ証券は如何な
る責任も負いません。目的の如何を問わず、ご自身の判断と責任においてこのレポートをご
使用下さいますよう、お願い致します。
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商 号 等:
キャピタル・パートナーズ証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 62 号
加入協会:
日本証券業協会
http://www.capital.co.jp/
[事業所]
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電話番号:03-3518-9300(代表)
◆大阪支店
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◆名古屋支店
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電話番号:052-220-3690(代表)
◆福岡支店
〒810-0801 福岡県福岡市博多区中洲 5-5-13 KDC 福岡ビル
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