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Citrix XenServer 6.1.0 インストールガイド

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Citrix XenServer ®6.1.0 インストールガイド
発行 2012/10/18
1.0 版
Citrix XenServer ®6.1.0 インストールガイド
Copyright © 2012 Citrix All Rights Reserved.
Version: 6.1.0
Citrix, Inc.
851 West Cypress Creek Road
Fort Lauderdale, FL 33309
United States of America
免責
このドキュメントは現状有姿のままで提供されます。Citrix, Inc.は、このドキュメントの内容に関し、商品性
および特定目的適合性についての黙示保証を含むが、それに限定することなく、いかなる保証も行わないも
のとします。このドキュメントには、技術的に不正確な記述または印字エラーが含まれている可能性がありま
す。Citrix, Inc.は、このドキュメントに含まれている情報を予告なく随時変更する権利を留保します。このド
キュメントおよびこのドキュメントに記載されているソフトウェアは、Citrix, Inc.およびそのライセンス付与者
の機密情報であり、Citrix, Inc.によるライセンス許諾に基づいて提供されます。
Citrix Systems, Inc.、Citrixロゴ、Citrix XenServer、およびCitrix XenCenterは、米国およびその他の国にお
けるCitrix Systems, Inc.の商標です。このドキュメントに記載されているその他のすべての製品またはサービ
スは、該当する各社の商標または登録商標です。
商標
Citrix ®
XenServer ®
XenCenter ®
目次
1. ようこそ ................................................................................................. 1
1.1. 本書について ........................................................................................................... 1
1.2. XenServerへようこそ ................................................................................................ 1
1.2.1. XenServerの特長 ........................................................................................... 1
1.2.2. XenServerの管理 ........................................................................................... 1
1.2.3. XenServerのエディション ............................................................................... 2
1.3. XenServer 6.1.0の新機能 .......................................................................................... 2
1.4. XenServerのドキュメント .......................................................................................... 4
2. システム要件 ........................................................................................... 5
2.1. システム要件 ........................................................................................................... 5
2.1.1. XenServerホストのシステム要件 ....................................................................... 5
2.1.2. XenCenterのシステム要件 ............................................................................... 6
2.1.3. サポートされるゲストオペレーティングシステム ................................................... 6
3. XenServerおよびXenCenterをインストールする ........................................... 7
3.1. インストールメディアとインストール方法 ...................................................................... 7
3.2. XenServerホストをインストールする ............................................................................ 8
3.2.1. ホストのパーティションフォーマット ................................................................ 11
3.3. XenCenterをインストールする .................................................................................. 11
3.4. XenCenterでXenServerホストに接続する .................................................................... 11
4. インストールと展開のシナリオ ................................................................... 13
4.1. ローカルストレージを備えたXenServerホスト ............................................................... 13
4.2. 共有ストレージを持つXenServerホストのリソースプール ................................................ 14
4.2.1. 共有NFSストレージを持つXenServerホスト ....................................................... 14
4.2.2. 共有iSCSIストレージを持つXenServerホスト ..................................................... 15
5. XenServerとIntelliCache ...................................................................... 18
5.1. IntelliCacheの使用 .................................................................................................. 18
5.1.1. インストール時に有効にする ........................................................................... 19
5.1.2. 既存のホストでシンプロビジョニングに変換する ................................................. 19
5.1.3. 仮想マシンの起動設定 .................................................................................. 20
5.1.3.1. 仮想マシンのキャッシュ設定 ................................................................. 20
5.1.3.1.1. 共有デスクトップモード ............................................................ 20
5.1.3.1.2. プライベートデスクトップモード ................................................. 20
5.1.4. 実装の詳細とトラブルシューティング ................................................................ 20
6. XenServerでのSCVMMとSCOMの使用 ...................................................... 22
6.1. Integration Suite Supplemental Packのインストール方法 .............................................. 22
iii
6.1.1. 実行中のXenServerシステムにIntegration Suiteをインストールする ....................... 22
6.2. SCVMMを使用するための要件 ................................................................................... 22
6.3. SCOMを使用するための要件 ...................................................................................... 23
7. XenServerのアップグレード .................................................................... 24
7.1. プールのローリングアップグレード ............................................................................. 24
7.1.1. プールのローリングアップグレードウィザードによるXenServerホストのアップグ
レード ................................................................................................................. 25
7.1.2. xe CLIによるXenServerホストのアップグレード ................................................. 27
7.1.2.1. アップグレードパスの計画 ................................................................... 27
7.1.2.2. xe CLIによるプールのローリングアップグレード ....................................... 28
7.2. xe CLIによる単一XenServerホストのアップグレード ...................................................... 29
7.2.1. 単一XenServerホストをアップグレードする前に ................................................. 29
7.2.2. xe CLIによる単一XenServerホストのアップグレード ........................................... 30
7.3. XenCenterによるXenServer Version 5.6またはそれ以前のバージョンへのアップグレード ...... 30
7.4. XenServer 5.0またはそれ以前のLVMストレージのアップグレード ..................................... 32
8. XenServerへのアップデートとHotfixの適用 ................................................ 33
8.1. アップデートやHotfixを適用する前に .......................................................................... 33
8.2. 個々のXenServerホストのアップデート ....................................................................... 34
8.3. XenServerホストのプールのアップデート .................................................................... 35
9. XenServerのライセンス .......................................................................... 38
9.1. 無償版のXenServer製品としてアクティブ化する ............................................................ 38
9.2. XenServerエディションのライセンス .......................................................................... 39
9.3. そのほかのライセンス情報 ........................................................................................ 41
A. トラブルシューティング ........................................................................... 43
B. SAN環境からの起動 ................................................................................ 44
C. PXEブートによるインストール ................................................................... 45
C.1. XenServerをインストールするためのPXEブート環境の構成 .............................................. 45
C.2. 無人PXEインストールのための回答ファイルの作成 ......................................................... 47
iv
第1章 ようこそ
1.1. 本書について
本書は、Citrix®の包括的なサーバー仮想化ソリューションであるCitrix XenServer®のインストールガイドで
す。本書では、XenServerのインストール、設定、および初期操作の説明に加え、インストール中に発生する可
能性のある問題とそのトラブルシューティング情報、および追加情報の入手方法について説明します。
この文書は、物理サーバー上でXenServerホストを設定するシステム管理者を主な対象としています。
1.2. XenServerへようこそ
Citrix XenServer®は、Citrix®の包括的なサーバー仮想化ソリューションです。XenServerのパッケージには、
ネイティブに近いパフォーマンスを提供するオープンソース準仮想化ハイパーバイザーXen®上で動作する、仮
想x86コンピュータの配備および管理に必要なすべてのリソースが含まれています。XenServerは、Windowsお
よびLinuxベースの仮想サーバー用に最適化されています。
XenServerは何らかのオペレーティングシステム上で動作するのではなく、サーバーのハードウェア上で
直接動作します。このため、システムリソースが効率的に使用され、高いスケーラビリティが提供されま
す。XenServerは、物理マシンの各要素(ハードドライブ、リソース、ポートなど)を抽象化して、そのマシン
上で動作する仮想マシンにそれらの要素を割り当てることで機能します。
仮想マシン(VM:Virtual Machine)は、すべての要素がソフトウェアで構成されたコンピュータを指し、物理
コンピュータと同様にオペレーティングシステムやアプリケーションを実行できます。各仮想マシンは仮想的な
(ソフトウェアベースの)CPU、RAM、ハードディスク、およびネットワークインターフェイスカード(NIC)
を持ち、物理コンピュータと同じように動作します。
XenServerでは、仮想マシンの作成、ディスクスナップショットの作成、および仮想マシンワークロードの
管理を行えます。XenServerの各エディションおよびそれらの主な機能の一覧については、www.citrix.com/
xenserverを参照してください。
1.2.1. XenServerの特長
コストの削減
• 物理サーバー上に複数の仮想マシンを集約できます。
• 管理すべきディスクイメージの数を削減できます。
• 既存のネットワークおよびストレージインフラストラクチャを容易に統合できます。
フレキシビリティの向上
• XenMotionを使用して、実行中の仮想マシンをXenServerホスト間で移行(ライブマイグレーション)して、
ダウンタイムのない保守作業を行えます。
• 高可用性機能を使用して、XenServerホストの障害発生時に、そのホスト上の仮想マシンをほかのホスト上で
再起動するためのポリシーを設定できます。
• 幅広い仮想インフラストラクチャに対応する、汎用性の高い仮想マシンイメージを作成できます。
1.2.2. XenServerの管理
XenServerを管理するためのツールとして、XenCenterとXenServerコマンドラインインターフェイス(CLI)
の2つが用意されています。
1
XenCenterは、Windowsベースのグラフィックユーザーインターフェイスです。Windowsデスクトップマシ
ン上でXenCenterを実行して、XenCenterホスト、リソースプール、および共有ストレージを視覚的に管理し、
仮想マシンを展開、管理、および監視できます。
XenCenterの使用方法については、XenCenterのオンラインヘルプを参照してください。
XenServerコマンドラインインターフェイス(CLI)では、Linuxベースのxeコマンドを実行してXenServerを
管理できます。
xeコマンドの一覧および使用方法については、『XenServer管理者ガイド』の付録A「コマンドラインインター
フェイス」を参照してください。
1.2.3. XenServerのエディション
XenServerで使用可能な機能は、そのエディションにより異なります。XenServerには、以下のエディションが
用意されています。
• Citrix XenServer(無償版): 無償でありながら妥協のないパフォーマンス、スケーラビリティ、およびフ
レキシビリティを提供する、実績ある仮想化プラットフォームです。
• Citrix XenServer Advanced Edition: 高可用性機能とさまざまな管理ツールにより、より高度な仮想イ
ンフラストラクチャを構築できます。
• Citrix XenServer Enterprise Edition: 業務用仮想マシン環境の構築に必要な統合性および最適化機能が
提供されます。
• Citrix XenServer Platinum Edition: エンタープライズレベルの仮想マシン環境を実現する、より高度な
自動化とクラウドコンピューティングが提供されます。
XenServerのエディションとその機能について詳しくは、www.citrix.com/xenserverを参照してください。
1.3. XenServer 6.1.0の新機能
XenServer 6.1.0では、以下の新機能および拡張が提供されます。
ストレージXenMotion
ストレージXenMotionでは、ストレージを共有していないホスト間でも仮想マシンを移行できます。これによ
り、以下のことが可能になります。
• 仮想マシンをXenServerプール間で再配置する(開発環境から実務環境に移行するなど)。
• ソフトウェアを保守する(スタンドアロンのXenServerホストを仮想マシンのダウンタイムなしにアップグ
レードまたはアップデートするなど)。
• ハードウェアを保守する(スタンドアロンのXenServerホストのハードウェアを仮想マシンのダウンタイムな
しにアップグレードするなど)。
• ローカルストレージを使用して開発コストを削減する。
詳しくは、『XenServer 6.1.0仮想マシンユーザーガイド』およびXenCenterのオンラインヘルプを参照してく
ださい。
ライブVDIマイグレーション
ストレージXenMotionのライブVDIマイグレーション機能を使用すると、仮想マシンの仮想ディスクイメージ
(VDI)を仮想マシンを停止せずに再配置できます。これにより、以下のことが可能になります。
• 安価なローカルストレージに格納されている仮想マシンを、高速で耐障害性の高いストレージアレイに移動す
る。
• 仮想マシンを開発環境から実務環境に移動する。
2
• ストレージ容量による制限がある場合に、仮想マシンをストレージ階層間で移動する。
• ストレージアレイをアップグレードする。
ネットワーク機能の拡張
• LACP(Link Aggregation Control Protocol)ボンディングのサポート:ネットワークトラフィックのフォー
ルトトレランスおよび負荷分散を提供する、業界標準のネットワークボンディングを使用できます。
• SLB(Source Load Balancing)ボンディングの拡張:最大で4つのNICを使用してアクティブ/アクティブ
モードのボンディングを作成できるようになりました。これにより、総ネットワークスループットが改善さ
れ、ハードウェア障害に対するフォールトトレランスが向上します。SLBの再配置アルゴリズムが最適化され
ており、大規模環境でのスイッチ負荷が軽減されます。
• マルチテナントの拡張:VLANやスイッチ管理ソフトウェアを使用せずに、仮想マシンの送受信トラフィック
を特定のMACアドレスやIPアドレス(IPv4およびIPv6)に制限できます。この拡張機能により、ほかの仮想
マシンを偽装したり仮想マシントラフィックを傍受したりできなくなり、仮想マシンを完全には信頼できない
マルチテナント環境でのセキュリティが向上します。詳しくは、ホワイトペーパーCTX134787を参照してく
ださい。
• VLANスケーラビリティの向上:多数のVLANが使用されている状況で、仮想マシン展開の遅延の原因になっ
ていた制限が削除されました。これにより、XenServerプールで数百のVLANを高速に展開できるようになり
ました。
• 緊急時のネットワークリセット:ホストのネットワーク設定に問題が発生たい場合に、正常な状態に簡単にリ
セットできるようになりました。詳しくは、CTX131972を参照してください。
• IPv6ゲストのサポート:仮想マシンでIPv6アドレスを使用できるようになりました。これにより、ネット
ワーク環境の拡張に備えることができます。
ゲストの拡張:
• Citrix XenServer Conversion Manager:このツールを使用すると、VMware製品で作成された仮想マシンを
XenServerプール用に一括変換できます。これにより、XenServer環境への移行コストが軽減されます。この
ツールについて詳しくは、『XenServer Conversion Managerガイド』を参照してください。
• 新しいXenServer Toolsインストーラ:XenServer Toolsが業界標準のWindows installerパッケージ(MSI
ファイル)として提供されるようになりました。これにより、サードパーティ製ツールを使用してXenServer
のデバイスドライバをインストールおよび管理できるようになりました。MSIファイルについて詳しくは、
http://technet.microsoft.com/en-us/library/bb742606.aspxを参照してください。
ゲストオペレーティングシステムの追加サポート:新たにサポートされたオペレーティングシステム
• Ubuntu 12.04
• CentOS 5.7、6.0、6.1、6.2
• Red Hat Enterprise Linux 5.7、6.1、6.2
• Oracle Enterprise Linux 5.7、6.1、6.2
そのほかの拡張
• XenCenter:パフォーマンスグラフの簡略化とIPアドレス設定時のレイアウトの改善が施され、システムア
ラート一覧にフィルタを適用できるようになりました。
• XenServer Tools:Windows仮想マシンで、XenServer Toolsのインストール時にMicrosoft .NET 3.5また
は.NET 4.0を使用できるようになりました。
• コントロールドメイン(dom0)の仮想CPUの数を簡単に変更できるようになりました。詳しく
は、CTX134738を参照してください。
• Open vSwitchのアップデート:Version 1.4.2にアップデートされ、安定性およびパフォーマンスが向上し
ました。詳しくは、http://openvswitch.orgを参照してください。
3
• StorageLinkの統合機能(iSL)でEMC VNX Series(SMI-S)のストレージリポジトリを作成できるようにな
りました。
• GPUパススルー:ホストにつき最大で4つのGPUがサポートされます。
• サードパーティ製ツールとの相互運用性の向上:非同期XenAPIのC言語バインディング、ワークロードバラ
ンス(WLB)の拡張、およびそのほかの改善が施されています。
• サーバーハードウェアの自動テストキット:認定取得テストを短時間で実行できます。詳しく
は、『Verification Test Kits & Forms for Citrix XenServer』を参照してください。
• ハイパーバイザーモニタリング(vhostmd)のサポートにより、仮想マシン上でSAPソフトウェアを実行でき
るようになりました。詳しくは、CTX134790を参照してください。
1.4. XenServerのドキュメント
このリリースには、以下のXenServerドキュメントが付属しています。
• 『リリースノート』では、このリリースで確認されている既知の問題について説明しています。
• 『XenServerクイックスタートガイド』では、新規ユーザーを対象にXenServer環境の概要や各コンポーネン
トについて説明しています。また、XenServer、およびその管理コンソールであるXenCenterを正しく実行す
るためのインストール手順と基本設定についても説明します。このガイドでは、XenServerのインストールの
後、Windows仮想マシン、仮想マシンテンプレート、およびリソースプールを作成します。さらに、基本的
な管理タスクや、共有ストレージ、仮想マシンスナップショット、およびXenMotionのライブマイグレーショ
ンなど、より高度な機能についても説明します。
• 『XenServerインストールガイド』では、XenServerおよびXenCenterのインストール、設定、および初期操
作について説明しています。
• 『XenServer仮想マシンユーザーガイド』では、XenServerホストにLinuxおよびWindowsの仮想マシンをイ
ンストールする方法について説明しています。このガイドでは、インストールメディア、XenServerに付属の
仮想マシンテンプレート、および既存の物理マシン(P2V)から新しい仮想マシンを作成したり、ディスクイ
メージをインポートしたり、仮想アプライアンスをインポートおよびエクスポートしたりします。
• 『XenServer管理者ガイド』では、ストレージ、ネットワーク、およびリソースプールのセットアップな
ど、XenServer環境の設定方法について詳しく説明しています。また、xeコマンドラインインターフェイス
(CLI)を使用したXenServerホストの管理方法についても説明します。
• 『vSwitchコントローラユーザーガイド』は、XenServerでvSwitchおよびそのコントローラを使用する方法
について説明しています。
• 『Supplemental Packs and the DDK』では、XenServerの機能を拡張したりカスタマイズしたりするため
のXenServer Driver Development Kitについて説明しています。
• 『XenServerソフトウェア開発キットガイド』では、XenServer SDKについて概説しています。この開発
キットには、XenServerホストと相互作用するアプリケーションの作成方法の実例を示したコードサンプルが
含まれています。
• 『XenAPI Specification』(英文)は、プログラマのためのXenServer APIリファレンスガイドです。
このほかの情報については、Citrix Knowledge Centerを参照してください。
参照先ドキュメント
[XS Guest] Citrix XenServer 6.1.0 仮想マシンユーザーガイド.
[XS Admin] Citrix XenServer 6.1.0 管理者ガイド.
[QSG] Citrix XenServer 6.1.0 クイックスタートガイド.
4
第2章 システム要件
2.1. システム要件
XenServerを使用するには、物理コンピュータが少なくとも2台必要です。1台はXenServerホストとして動作
し、1台はXenCenterを実行します。XenServerホストコンピュータは、XenServerの実行(つまり仮想マシン
のホスト)のみを行い、ほかのアプリケーションを実行することはできません。
警告:
Citrixにより提供されるサプリメンタルパックの内容を除き、XenServerホストのコント
ロールドメイン(dom0)上にサードパーティ製ソフトウェアを直接インストールすること
はサポートされていません。
XenCenterは、ハードウェア要件を満たす汎用のWindowsコンピュータ上で実行でき、このコンピュータ上で
ほかのアプリケーションを実行することもできます。
2.1.1. XenServerホストのシステム要件
一般的に、XenServerはサーバークラスのハードウェア上にインストールされますが、多くのモデルのワークス
テーションやラップトップにもインストールできます。XenServerと互換性のあるハードウェアについて詳しく
は、http://www.citrix.com/xenserver/hclを参照してください。ここでは、推奨されるXenServerハードウェ
ア仕様について説明します。
仮想マシンを実行するXenServerホストには、サーバークラスの64ビットx86マシンを使用します。このマシン
では、仮想マシンが使用する仮想デバイスと物理ハードウェア間の処理を制御するXen対応カーネルで、最適化
されたLinuxパーティションが実行されます。
XenServerでは、最大で以下のシステムリソースをサポートします。
• 1TBのRAM
• 16枚のネットワークインターフェイスカード(NIC)
• 160基の論理プロセッサ(注:サポートされる論理プロセッサ数はCPUにより異なります)詳しくは、ハード
ウェア互換性一覧(HCL)を参照してください。
XenServerホストのシステム要件は、以下のとおりです。
CPU
1つまたは複数の64ビットx86 CPU、1.5GHz以上、2GHzまたはより高速なものを推奨。
Windows仮想マシンを実行するには、Intel VTまたはAMD-Vをサポートする、64ビット
x86ベースのCPUが1つ以上必要です。
注:
Windows仮想マシンを実行するには、XenServerホストで仮想化
のハードウェアサポートが有効である必要があります。この機能
は、BIOSのオプションで有効にします。BIOSの設定で仮想化のサポー
トが無効になっている場合があります。詳しくは、BIOSのマニュアル
を参照してください。
準仮想化Linux仮想マシンを実行するには、標準的な64ビットx86ベースのCPUが1つ以上
必要です。
5
RAM
2GB(最小)、4GB以上(推奨)。
ディスクスペー
ス
ローカル接続の(PATA、SATA、SCSI)ストレージ。16GB(最小)、60GB(推奨)。
マルチパス構成のSANからの起動が設定されている場合はHBA接続(ソフトウェア接
続でないもの)のSAN(互換性のあるストレージソリューションについてはhttp://
hcl.vmd.citrix.comを参照してください)。
XenServerをインストールすると、そのホストのコントロールドメイン用に4GBのパー
ティションが2つ作成されます。
ネットワーク
100Mbit/秒またはより高速なNIC。P2V、エクスポート/インポートデータ転送、および仮
想マシンのライブマイグレーションを高速に実行するには、ギガビットNICの使用が推奨
されます。
冗長性を向上させるため、複数のNICを使用することをお勧めします。NICの設定方法は、
使用するストレージの種類により異なります。詳しくは、ベンダのドキュメントを参照し
てください。
注:
デバッグ時に、ホストのシリアルコンソールへのアクセスが必要になることがあります。こ
のため、XenServerのセットアップ時にシリアルコンソールにアクセスできるように設定し
ておくことをお勧めします。ブレードサーバーなど、物理シリアルポートを搭載していない
ホストや、適切な物理インフラストラクチャを使用できない環境では、Dell DRACやHP iLO
などの埋め込み管理デバイスを設定できるかどうかを確認してください。シリアルコンソー
ルへのアクセスの設定について詳しくは、CTX123116『 XenServer上でトラブルシュー
ティング用のシリアルケーブル接続を設定する方法』を参照してください。
2.1.2. XenCenterのシステム要件
XenCenterのシステム要件は、以下のとおりです。
オペレーティン
グシステム
Windows 7、Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003、Windows
Server 2008、Windows Server 2008 R2(すべてのエディションおよびバージョン)
.NET
Framework
Version 3.5
CPU
750MHz以上、1GHzまたはより高速なものを推奨。
RAM
1GB(最小)、2GB以上(推奨)。
ディスクスペー
ス
100MB(最小)
ネットワーク
100Mbit/秒またはより高速なNIC
画面解像度
1024×768ピクセル(最小)
2.1.3. サポートされるゲストオペレーティングシステム
仮想マシンにインストール可能なオペレーティングシステムについては、『XenServer仮想マシンユーザーガイ
ド』を参照してください。
6
第3章 XenServerおよびXenCenterをインストー
ルする
この章では、物理サーバー上にXenServerホストソフトウェアをインストールしてからWindowsワークステー
ション上にXenCenterをインストールし、それらを接続して、仮想マシンを作成および実行するためのインフラ
ストラクチャを作成します。
また、そのほかの一般的なインストールおよび展開シナリオについても説明します。
3.1. インストールメディアとインストール方法
XenServerホストは、Xen対応のLinuxオペレーティングシステム、管理エージェント、仮想マシンテンプレー
ト、および仮想マシン用に予約されたローカルストレージリポジトリで構成されます。XenServerホストは、専
用の64ビットx86サーバーにインストールする必要があります。
注:
XenServerホストとのデュアルブート構成としてほかのオペレーティングシステムをインス
トールしないでください。このような構成はサポートされていません。
インストールメディア
インストールメディアには、XenServerホストとXenCenterの両方のインストーラが収録されています。また、
このメディアに収録されているReadme Firstには、XenServerやそのコンポーネントに関するドキュメントや
そのほかの情報についての説明および入手先が記載されています。
インストール方法
XenServerホストソフトウェアをインストールするには、次の3つの方法があります。
• CDからインストールする。
インストールCDのISOファイルをダウンロードして、それを使ってインストールCDを作成できます。ISO
ファイルは、www.citrix.com/xenserverからダウンロードできます。
XenServerのインストーラファイルには、物理サーバー上にXenServerをセットアップしたりWindowsコン
ピュータ上にXenCenterをインストールしたりするための基本パッケージが含まれています。
• ネットワーク上にTFTPサーバーをセットアップしてPXEブートを使用する。
インストーラをPXEブートするためのTFTPサーバーの設定方法について詳しくは、付録C「PXEブートによる
インストール」を参照してください。
• XenServerをSAN上のリモートディスクにインストールしてSANからのブートをセットアップする。
詳しくは、付録B「SAN環境からの起動」を参照してください。
サプリメンタルパック
サプリメンタルパックは、XenServerをインストールした後で、必要に応じてインストールできま
す。XenServerホスト上にサプリメンタルパックのメディアをマウントして、そのルートディレクトリに収録さ
れているinstall.shスクリプトを実行します。
7
アップグレード
インストール済みのXenServerが検出された場合は、アップグレードインストールを実行するためのオプション
が表示されます。アップグレードでは、新規インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順が省
略され、既存のネットワーク設定やシステムの日時設定などは保持されます。
重要:
アップグレードは、慎重に計画し、実行する必要があります。個々のXenServerホストや
リソースプールのアップグレードについて詳しくは、第7章 「XenServerのアップグレー
ド」を参照してください。
3.2. XenServerホストをインストールする
警告:
XenServerをインストールすると、インストール時に指定したすべてのハードディスク上
のデータが上書きされます。必要に応じて、既存のデータをバックアップしておいてくださ
い。
XenServerホストをインストールまたはアップグレードするには
1.
コンピュータをインストールCDから起動するか、TFTPサーバーからPXEブートを実行します。
2.
起動メッセージおよびWelcome to XenServer画面が表示されます。ここで、インストールに使用する
キーボードレイアウトを選択します。
ヒント:
このインストール手順では、F12キーを押すと次の画面に進みます。Tabキーを押して要素
間を移動し、SpaceまたはEnterキーを押して選択します。ヘルプ(英文)を表示するに
は、F1キーを押します。
注:
[System Hardware]警告画面が表示された場合は、インストール先コンピュータの
CPUがハードウェア仮想化をサポートしているかどうかを確認してください。また、ハード
ウェアの製造元のサポートサイトを参照して、BIOSのアップデートが提供されていないか
どうかを確認してください。
3.
[Welcome to XenServer Setup]という画面が表示されます。
XenServerには、最近の多くのサーバーハードウェアをサポートするドライバが付属しています。ただし、
追加のドライバをインストールするためのサプリメンタルパックが提供されている場合は、F9キーを押し
ます。これにより、追加ドライバをインストールするための手順が表示されます。
ドライバのインストールが完了したら、[Ok]を選択して続行します。
4.
XenServerのライセンス契約書(EULA:End User License Agreement)が表示されます。PageUpキー
およびPageDownキーを使用して表示をスクロールして、契約内容を確認します。続行するに
は、[Accept EULA]を選択します。
5.
インストールの種類を選択します。以下のオプションが表示されます。
• Perform clean installation:新規インストールを行います。
• Upgrade:インストール済みのXenServerが検出された場合は、このアップグレードオプションが表示
されます。XenServerホストのアップグレードについて詳しくは、第7章 「XenServerのアップグレー
ド」を参照してください。
• Restore:作成済みのバックアップが検出された場合は、そのバックアップからXenServerを復元するた
めのオプションが表示されます。詳しくは、『XenServer管理者ガイド』を参照してください。
8
選択したら、[Ok]を選択して続行します。
6.
複数のローカルハードディスクがある場合は、インストール用のプライマリディスクを選択し、[Ok]を
選択します。
7.
仮想マシンストレージ用のディスクを選択し、ディスクに関する情報を表示するには、F5キーを押しま
す。
ストレージを有効利用するためにシンプロビジョニングを使用する場合は、[Enable thin
provisioning]を選択します。XenDesktopを使用する場合は、ローカルキャッシュが正しく機能
するように、このオプションを選択することを強くお勧めします。詳しくは、第5章 「XenServerと
IntelliCache」を参照してください。
[Ok]を選択します。
8.
インストールメディアのソースを選択します。
インストールCDを使用する場合は、[Local media]を選択します。PXEブートを使用する場合
は、[HTTP or FTP]または[NFS]を選択します。[Ok]を選択して続行します。
[Local media]を選択した場合、ほかのCDからサプリメンタルパックをインストールするかどうかを
選択する画面が表示されます。ハードウェアの供給元からサプリメンタルパックが提供されている場合
は、[Yes]を選択します。
[HTTP or FTP]または[NFS]を選択した場合は、以下の手順に従います。
a.
XenServerインストールメディアファイルに接続するためのネットワークをセットアップします。
コンピュータに複数のNICがある場合は、XenServerインストールメディアファイルに接続するための
NICを選択し、[Ok]を選択します。
b.
DHCPを使用してNICを自動設定する場合は、[Automatic configuration(DHCP)]を
選択します。特定の設定が必要な場合は、[Static configuration]を選択します。[Static
configuration]を選択した場合は、必要なNIC設定を行います。
c.
[HTTP or FTP]を選択した場合は、HTTPまたはFTPリポジトリのURL、ユーザー名、およびパス
ワードを必要に応じて入力します。
[NFS]を選択した場合は、NFS共有のサーバー名およびパスを入力します。
[Ok]を選択して続行します。
9.
インストールメディアの整合性を検証するかどうかを選択する画面が表示されます。[Verify
installation source]を選択すると、パッケージのMD5チェックサムが計算され、既知の値と比較されま
す。この処理には時間がかる場合があります。選択したら、[Ok]を選択して続行します。
10. ルートパスワードを設定します。確認のため、同じパスワードを2回入力する必要があります。ここで
設定したルートパスワードは、後でXenCenterを使ってこのXenServerホストに接続するときに使用し
ます。また、このユーザー名「root」およびパスワードは、XenServerシステムの設定コンソールであ
るxsconsoleにログオンするときにも必要です。
11. プライマリの管理インターフェイスを設定します。このインターフェイスは、XenCenterとこのXenServer
ホストとの接続で使用されます。
コンピュータに複数のNICがある場合は、管理インターフェイスとして使用するNICを選択しま
す。[Ok]を選択して続行します。
12. 管理インターフェイスとして使用するNICのIPアドレスとして、DHCPを使用するか([Automatic
configuration(DHCP)])、特定の(静的な)アドレスを使用するか([Static configuration])
を選択します。
9
注:
リソースプールを構成するXenServerホストでは、静的なIPアドレスを設定するか、DNSで
正しく名前解決されるように設定しておく必要があります。DHCPを使用する場合は、静的
DHCP予約ポリシーが設定されていることを確認してください。
13. ホスト名を設定して、DNS設定を手作業で行うかDHCPを使って自動的に行うかを指定します。
[Hostname Configuration]セクションでは、ホスト名を指定します。[Automatically set via
DHCP]を選択すると、IPアドレスだけでなくホスト名がDHCPサーバーから自動的に取得されます。特定
のホスト名を指定する場合は、[Manually specify]を選択し、フィールドにホスト名を入力します。
注:
特定のホスト名を指定する場合は、完全修飾ドメイン名(FQDN)ではなく、ホスト名のみ
を入力します。.FQDNを入力すると、外部認証に失敗する場合があります。
[DNS Configuration]セクションでは、[Automatically set via DHCP]を選択します。これによ
り、DHCPを使用してネームサービス設定が取得されます。[Manually specify]を選択した場合は、プ
ライマリ(必須)、セカンダリ(オプション)、およびターシャリ(オプション)のDNSサーバーのIPアド
レスを入力します。
[Ok]を選択して続行します。
14. タイムゾーン(XenServerホストの地理的領域と都市名)を選択します。この一覧では、対象ロケールの先
頭の文字を入力すると、その文字で始まる最初のエントリにカーソルが移動します。[Ok]を選択して続
行します。
15. XenServerホストのローカルの日時として、NTPによる自動設定または手動設定を選択します。選択した
ら、[Ok]を選択して続行します。
16. NTPによる自動設定を選択した場合は、[NTP is configured by my DHCP server](DHCPによる自
動設定)を選択するか、1つ以上のNTPサーバーの名前またはIPアドレスを入力します。[Ok]を選択しま
す。
注:
XenServerは、サーバーのBIOSの時間設定がUTCの現在時刻であることを想定して動作し
ます。
17. [Install XenServer]を選択します。
手作業での日時設定を選択した場合は、インストール中に日時を入力するための画面が表示されます。設定
が終わったら、[Ok]を選択して続行します。
18. Linux Packやほかのサプリメンタルパックをインストールするように選択した場合は、適切なディスクの
挿入を求めるメッセージが表示されます。XenServerのインストールCDを取り出して、適切なディスクを
挿入します。[Ok]を選択します。
[Use media]を選択して続行すると、Linux Packまたはサプリメンタルパックのインストールが開始さ
れます。
ほかのサプリメンタルパックをインストールする場合は、この手順を繰り返します。
19. [Installation Complete]画面が表示されたら、インストールCDを取り出して(CDからインストールし
ている場合)、[Ok]を選択してサーバーを再起動します。
サーバーが再起動すると、XenServerのシステム設定コンソールであるxsconsoleが表示され
ます。xsconsoleからローカルシェルにアクセスするには、Alt+F3キーを押します。シェルか
らxsconsoleに戻るには、Alt+F1キーを押します。
10
注:
表示されたIPアドレスを控えておきます。このアドレスは、XenCenterでこのXenServerホ
ストに接続するときに必要になります。
3.2.1. ホストのパーティションフォーマット
XenServerの以前のバージョンでは、DOSパーティションテーブルを使用してルートファイルシステムおよび
バックアップのパーティションをローカルストレージから隔離していました。このため、ディスク領域の最初の
2TBしかローカルストレージとして使用できませんでした。XenServer 6.1.0では、ルートファイルシステム、
バックアップ、およびローカルストレージのパーティションがGUIDパーティションテーブルにより作成されま
す。これにより、ローカルストレージで使用できるディスク領域の制限がなくなり、ディスクの領域全体を使用
できるようになりました。
XenServer 5.6 Feature Pack 1からのアップデートでは、ローカルストレージを保持するために既存のDOS
パーティションテーブルが使用されます。また、XenServer 6.1.0を新規にインストールする場合でも、最初の
パーティションがDell Utility Partition用などに予約されているサーバーでは、DOSパーティションテーブルが
使用されます。
GUIDパーティションテーブルは、コントロールドメイン(Dom0)のgdiskユーティリティで管理できます。
3.3. XenCenterをインストールする
XenCenterは、ネットワークを介してXenServerホストに接続できる、リモートのWindowsマシン上にインス
トールします。Microsoft .NET Framework Version 3.5もインストールする必要があります。
XenCenterのインストーラは、XenServerのインストールメディアに収録されています。XenCenterの最新バー
ジョンは、www.citrix.com/xenserverからダウンロードすることもできます。
XenCenterをインストールするには、以下の手順に従います。
1.
以前のバージョンのXenCenterが存在する場合は、それを必ずアンインストールしておく必要があります。
2.
インストーラを起動します。
XenServerインストールCDからインストールする場合は、以下の手順に従います。
3.
a.
インストールCDを、XenCenterのインストール先コンピュータのDVDドライブに挿入します。
b.
CDのclient_installフォルダを開きます。XenCenter.msiをダブルクリックしてインストーラを
起動します。
インストールウィザードの指示に従って、XenCenterをインストールします(必要な場合はインストール先
を変更します)。
3.4. XenCenterでXenServerホストに接続する
XenCenterでXenServerホストに接続するには
1.
XenCenterを起動します。XenCenterが起動して、[ホーム]タブが開きます。
2.
[サーバーの追加]アイコンをクリックします。
3.
[サーバー]ボックスに、XenServerホストのIPアドレスを入力します。XenServerのインストール時に設
定したルートユーザー名とパスワードを入力します。[追加]をクリックします。
4.
新しいホストを初めてXenCenterに追加すると、[接続状態の保存と復元]ダイアログボックスが開きま
す。このダイアログボックスでは、サーバーの接続情報を保持して、XenCenter起動時にそれらの接続が自
動的に復元されるように設定できます。
11
この設定は、XenCenterまたはWindowsのレジストリエディタを使用して変更できます。
XenCenterでは、[ツール]メニューの[オプション]を選択し、[オプション]ダイアログボックス
の[保存と復元]ページで適切な変更を行います。[OK]をクリックして変更を保存します。
レジストリエディタでは、HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Citrix\XenCenter(XenServerをすべ
てのユーザー用にインストールした場合)にAllowCredentialSaveキーを追加して、文字列値trueまた
はfalseを設定します。
12
第4章 インストールと展開のシナリオ
ここでは、以下の一般的なインストールおよび展開のシナリオについて説明します。
• ローカルストレージを備えた1つ以上のXenServerホスト
• 共有ストレージを持つXenServerホストのリソースプール
• 共有NFSストレージを備えた2つ以上のXenServerホスト
• 共有iSCSIストレージを備えた2つ以上のXenServerホスト
4.1. ローカルストレージを備えたXenServerホスト
XenServerの最もシンプルな展開シナリオは、ローカルストレージを備えた1つ以上のXenServerホスト上で仮
想マシンを実行する方法です。
注:
この場合、共有ストレージがないため、XenServerホスト間での仮想マシンのXenMotionラ
イブマイグレーションは使用できません。
基本的なハードウェア要件
• ローカルストレージを備えた1つ以上の64ビットx86サーバー
• XenServerホストと同じネットワーク上にある1台以上のWindowsワークステーション
基本手順
1.
XenServerホストソフトウェアを各サーバーにインストールする。
2.
XenCenterを各Windowsワークステーションにインストールする。
3.
XenCenterでXenServerホストに接続する。
XenCenterでXenServerホストに接続すると、そのホストのローカルディスク上にストレージが自動的に設
定されます。
13
4.2. 共有ストレージを持つXenServerホストのリソースプール
リソースプールとは、複数のXenServerホストを単一の管理対象としてグループ化したものです。リソースプー
ルに共有ストレージを接続すると、十分なメモリを備えた任意のXenServerホスト上で仮想マシンを起動できる
ようになります。さらに、最小限のダウンタイムで、実行中の仮想マシンを別のXenServerホスト上に動的に移
行することもできます(「ライブマイグレーション」または「XenMotion」とも呼ばれます)。XenServerホス
トでハードウェア障害が生じた場合、管理者は、そのホスト上の仮想マシンを、同じリソースプール内の別のホ
スト上で再起動させることができます。
高可用性(HA)機能(XenServer Advanced Editionおよびそれ以上のエディションで使用可能)が有効な場
合は、障害が生じたホスト上の仮想マシンを自動的にほかのホスト上に移行させることができます。
リソースプール内のホストで共有されるストレージをセットアップするには、新しいストレージリポジトリを作
成する必要があります。XenServerのストレージリポジトリ(SR)は、仮想ディスクを格納するストレージコ
ンテナです。仮想ディスクと同様に、ストレージリポジトリはXenServerホストに依存しない永続的なオンディ
スクオブジェクトです。ストレージリポジトリは、ローカルディスクデバイスや共有ネットワークストレージを
含む、内蔵および外付けのさまざまな種類の物理ストレージデバイス上に作成できます。以下の種類のストレー
ジを使用して、ストレージリポジトリを作成できます。
• NFS VHDストレージ
• ソフトウェアiSCSIストレージ
• ハードウェアHBAストレージ
ここでは、リソースプールのストレージリポジトリとして、NFSとiSCSIという2種類のストレージを使用しま
す。これらのNFSまたはiSCSIストレージは、ストレージリポジトリを作成する前に設定しておく必要がありま
す。設定方法は、使用するストレージソリューションによって異なります。詳しくは、ベンダのドキュメントを
参照してください。使用するストレージの種類に限らず、共有ストレージを提供するサーバーに静的なIPアド
レスを設定するか、DNSで正しく名前解決されるように設定しておく必要があります。共有ストレージのセット
アップについて詳しくは、『XenServer管理者ガイド』を参照してください。
共有ストレージを追加する前に、リソースプールを作成しておくことをお勧めします。プールの要件および作成
手順については、XenCenterのヘルプまたは『XenServer管理者ガイド』を参照してください。
4.2.1. 共有NFSストレージを持つXenServerホスト
基本的なハードウェア要件
• ローカルストレージを備えた2つ以上の64ビットx86サーバー
• XenServerホストと同じネットワーク上にある1台以上のWindowsワークステーション
• NFSで共有ディレクトリをエクスポートするサーバー
基本手順
1.
XenServerホストソフトウェアを各サーバーにインストールする。
2.
XenCenterを各Windowsワークステーションにインストールする。
3.
XenCenterでXenServerホストに接続する。
4.
XenServerホストのプールを作成する。
5.
NFSサーバーを設定する。
6.
プールレベルでNFS共有上にストレージリポジトリを作成する。
NFSストレージの設定
ストレージリポジトリを作成する前に、NFSストレージを設定する必要があります。プールで使用されるNFS共
有には、静的なIPアドレスを設定するか、DNSでの名前解決を正しく設定する必要があります。また、NFSサー
バーには、NFSクライアント(プールのXenServerホストなど)でマウント可能な1つまたは複数のターゲット
14
が存在している必要があります。設定方法は、使用するストレージソリューションによって異なります。詳しく
は、ベンダのドキュメントを参照してください。
XenCenterを使用してプールレベルでNFS共有上にストレージリポジトリを作成するには
1.
リソースペインでリソースプールを選択します。XenCenterのツールバーで[新規ストレージ]をクリック
します。[新規ストレージリポジトリ]ウィザードが起動します。
2.
[仮想ディスクストレージ]で、ストレージの種類として[NFS VHD]を選択します。[次へ]をクリッ
クして続行します。
3.
新しいストレージリポジトリの名前と、それを格納する共有の名前を入力します。指定した場所に既存の
NFSストレージリポジトリがあるかどうかを確認するには、[スキャン]をクリックします。
注:
指定したパスがプール内のすべてのXenServerホストにエクスポートされるようにNFSサー
バーを設定しておく必要があります。
4.
[完了]をクリックします。
新しいストレージリポジトリが作成され、リソースペインのリソースプールの下に追加されます。
xe CLIを使用してプールレベルでNFS共有上にストレージリポジトリを作成するには
1.
プール内の任意のXenServerホストで、コンソールを開きます。
2.
次のコマンドを実行して、server:/pathにストレージリポジトリを作成します。
xe sr-create content-type=user type=nfs name-label=<sr_name=> \
shared=true device-config:server=<server> \
device-config:serverpath=<path>
ここで、device-config:serverにNFSサーバーの名前を指定し、device-config:serverpathにそ
のサーバー上のパスを指定します。sharedにtrueを指定しているため、プール内の既存のホストおよびこ
のプールに追加するホストのすべてにこの共有ストレージが自動的に接続されます。ストレージリポジトリ
が作成されると、そのUUIDが画面上に出力されます。
3.
pool-listコマンドを実行して、プールのUUIDを確認します。
4.
次のコマンドを実行して、このストレージリポジトリをプール全体のデフォルトとして設定します。
xe pool-param-set uuid=<pool_uuid> \
default-SR=<storage_repository_uuid>
共有ストレージがプールのデフォルトとして設定されたため、今後作成するすべての仮想マシンのディスク
がデフォルトでこのストレージリポジトリに作成されます。
4.2.2. 共有iSCSIストレージを持つXenServerホスト
基本的なハードウェア要件
• ローカルストレージを備えた2つ以上の64ビットx86サーバー
• XenServerホストと同じネットワーク上にある1台以上のWindowsワークステーション
• iSCSIで共有ディレクトリを提供するサーバー
基本手順
1.
XenServerホストソフトウェアを各サーバーにインストールする。
2.
XenCenterを各Windowsワークステーションにインストールする。
3.
XenCenterでXenServerホストに接続する。
15
4.
XenServerホストのプールを作成する。
5.
iSCSIストレージを設定する。
6.
必要に応じて、iSCSIデバイスの複数のイニシエータを有効にする。
7.
必要に応じて、各XenServerホストにiSCSI IQNを設定する。
8.
プールレベルでiSCSI共有上にストレージリポジトリを作成する。
iSCSIストレージの設定
ストレージリポジトリを作成する前に、iSCSIストレージを設定する必要があります。プールで使用される
iSCSIストレージには、静的なIPアドレスを設定するか、DNSでの名前解決を正しく設定する必要があります。
また、仮想マシンストレージ用としてSAN上のiSCSIターゲットを提供し、それを認識して接続できるように
XenServerホストを設定する必要があります。これを行うには、各XenServerホスト上の各iSCSIイニシエータ
とiSCSIターゲットに固有のiSCSI Qualified Name(IQN)を指定します。詳しくは、ベンダのドキュメントを
参照してください。
各XenServerホストのiSCSI IQNの設定
XenServerをインストールすると、そのホストに固有のIQNが自動的に関連付けられます。このIQNを変更する
必要がある場合は、そのホストのコンソールで次のコマンドを実行します。
xe-set-iscsi-iqn <iscsi_iqn>
または、xe CLIを使用して次のコマンドを実行することもできます。
xe host-param-set uuid=<host_uuid> other-config-iscsi_iqn=<iscsi_iqn>
XenCenterを使用してプールレベルでiSCSI共有上にストレージリポジトリを作成するに
は
警告:
XenCenterを使用してiSCSIおよびNetAppストレージ用のストレージリポジトリを作成する
と、そのボリューム上のすべてのデータが破棄されます。
1.
リソースペインでリソースプールを選択します。XenCenterのツールバーで[新規ストレージ]をクリック
します。[新規ストレージリポジトリ]ウィザードが起動します。
2.
[仮想ディスクストレージ]で、ストレージの種類として[ソフトウェアiSCSI]を選択します。[次
へ]をクリックして続行します。
3.
新しいストレージリポジトリの名前と、iSCSIターゲットのIPアドレスまたはDNS名を入力します。
注:
プール内のすべてのXenServerホストがLUNにアクセスできるようにiSCSIストレージター
ゲットを設定しておく必要があります。
4.
iSCSIターゲットがCHAP認証を使用するように設定されている場合は、[CHAPを使用する]チェック
ボックスをオンにして詳細を入力します。
5.
[IQNの検出]をクリックして、[ターゲットIQN]ボックスの一覧からiSCSIターゲットのIQNを選択し
ます。
警告:
iSCSIターゲットおよびプール内のすべてのホストで、固有のIQNが設定されている必要が
あります。
6.
[LUNの検出]をクリックして、[ターゲットLUN]ボックスの一覧からLUNを選択します。このLUNにス
トレージリポジトリが作成されます。
16
警告:
各iSCSIストレージリポジトリは全体が単一のLUNに含まれる必要があり、複数のLUNにま
たがることはできません。また、選択したLUN上の既存のデータはすべて破棄されます。
7.
[完了]をクリックします。
新しいストレージリポジトリが作成され、リソースペインのリソースプールの下に追加されます。
xe CLIを使用してプールレベルでiSCSI共有上にストレージリポジトリを作成するには
1.
プール内の任意のサーバーのコンソールで、次のコマンドを実行します。
xe sr-create name-label=<name_for_sr> \
content-type=user device-config-target=<iscsi_server_ip_address> \
device-config-targetIQN=<iscsi_target_iqn> \
device-config-localIQN=<iscsi_local_iqn> \
type=lvmoiscsi shared=true device-config-LUNid=<lun_id>
ここで、device-config-targetにiSCSIサーバーの名前またはIPアドレスを指定し、device-configLUNidにLUN IDのリストをカンマで区切って指定します。sharedにtrueを指定しているため、プール内
の既存のホストおよびこのプールに追加するホストのすべてにこの共有ストレージが自動的に接続されま
す。
このコマンドにより、作成されたストレージリポジトリのUUIDが返されます。
2.
pool-listコマンドを実行して、プールのUUIDを確認します。
3.
次のコマンドを実行して、このストレージリポジトリをプール全体のデフォルトとして設定します。
xe pool-param-set uuid=<pool_uuid> default-SR=<iscsi_shared_sr_uuid>
共有ストレージがプールのデフォルトとして設定されたため、今後作成するすべての仮想マシンのディスク
がデフォルトでこのストレージリポジトリに作成されます。
17
第5章 XenServerとIntelliCache
注:
この機能は、XenServerをXenDesktopと併用する場合のみ使用可能です。
XenServerのIntelliCache機能により、共有ストレージとローカルストレージを組み合わせて使用して、仮想
デスクトップインフラストラクチャをより効率的に展開できるようになりました。この機能は、多くの仮想マシ
ンで同じオペレーティングシステムイメージを共有する場合に特に有効です。この機能を使用すると、ストレー
ジアレイへの負荷が軽減され、パフォーマンスが向上します。また、共有ストレージからマスタイメージがロー
カルストレージ上にキャッシュされるため、XenServerと共有ストレージ間のネットワークトラフィックが減少
します。
IntelliCacheにより、仮想マシンの親VDIのデータが、その仮想マシンホストのローカルストレージ上にキャッ
シュされます。このローカルキャッシュは、親VDIからのデータ読み取りが必要になったときに使用されます。
多くの仮想マシンで親VDIを共有する場合(たとえば同じマスタイメージに基づく仮想デスクトップを多く運用
する場合など)、1つの仮想マシンによりキャッシュされたデータがほかの仮想マシンでも使用されるという状
況が多く発生します。この場合、共有ストレージ上のマスタイメージにアクセスする代わりに、ローカルキャッ
シュが使用されます。
IntelliCacheを使用するには、シンプロビジョニングで作成されたローカルストレージリポジトリが必要です。
シンプロビジョニングという方法を使用すると、ストレージ領域を最大限に活用できます。これにより、ローカ
ルストレージを効率的に使用できるようになります。シンプロビジョニングでは、すべてのデータブロックを事
前に割り当てる従来の方式とは異なり、オンデマンドでブロックが割り当てられます。
重要:
シンプロビジョニングを有効にすると、ホストのデフォルトローカルストレージの種類が
LVMからEXT3に変更されます。XenDesktopを使用する場合は、ローカルキャッシュが正し
く機能するように、シンプロビジョニングを有効にする必要があります。
シンプロビジョニングを使用すると、管理者はそのストレージリポジトリの実際の使用可能領域よりも大きなサ
イズを仮想マシンに提供できます。この場合、領域は予約されず、仮想マシンによりデータが書き込まれるまで
は、LUNの割り当て処理でデータブロックが要求されることはありません。
警告:
仮想マシンでのディスク消費が増加すると、シンプロビジョニングのストレージリポジトリ
で物理領域が足りなくなることがあります。この問題を回避するため、IntelliCacheが有効
な仮想マシンでは、ローカルストレージリポジトリのキャッシュに空きがなくなると自動
的に共有ストレージへのフォールバックが行われます。IntelliCacheが有効な仮想マシンの
サイズは急激に増加することがあるため、同じストレージリポジトリで通常の仮想マシンと
IntelliCache仮想マシンを共存させることは推奨されません。
5.1. IntelliCacheの使用
IntelliCacheは、XenServerをホストにインストールするときに有効にします。インストール済みのXenServer
ホストでは、CLIを使用してこの機能を有効にすることもできます。
IntelliCacheを使用する場合は、可能な限り高速にデータを転送できるように、SSD(Solid State Disk)や高
性能なRAIDなどをローカルストレージデバイスとして使用することをお勧めします。ローカルディスクのデー
タスループットだけでなく、ストレージ容量についても考慮する必要があります。また、親VDIをホストする共
有ストレージの種類は、NFSまたはEXTである必要があります。
18
5.1.1. インストール時に有効にする
インストール時にIntelliCacheを有効にするには、仮想マシンストレージの画面で[Enable thin
provisioning(Optimized storage for XenDesktop)]を選択します。これにより、このローカルスト
レージリポジトリが仮想マシンVDIのローカルキャッシュとして使用されるようになります。
5.1.2. 既存のホストでシンプロビジョニングに変換する
LVMベースの既存のローカルストレージリポジトリを破棄してEXT3ベースのシンプロビジョニングストレージ
リポジトリに変換するには、次のコマンドを実行します。
警告:
これらのコマンドにより、既存のローカルストレージリポジトリが破棄され、そのストレー
ジリポジトリ上の仮想マシンがすべて消去されます。
localsr=`xe sr-list type=lvm host=<hostname> params=uuid --minimal`
echo localsr=$localsr
pbd=`xe pbd-list sr-uuid=$localsr params=uuid --minimal`
echo pbd=$pbd
xe pbd-unplug uuid=$pbd
xe pbd-destroy uuid=$pbd
xe sr-forget uuid=$localsr
sed -i "s/'lvm'/'ext'/" /etc/firstboot.d/data/default-storage.conf
rm -f /etc/firstboot.d/state/10-prepare-storage
rm -f /etc/firstboot.d/state/15-set-default-storage
service firstboot start
xe sr-list type=ext
ローカルキャッシュを有効にするには、次のコマンドを実行します。
xe host-disable host=<hostname>
localsr=`xe sr-list type=ext host=<hostname> params=uuid --minimal`
xe host-enable-local-storage-caching host=<hostname> sr-uuid=$localsr
xe host-enable host=<hostname>
19
5.1.3. 仮想マシンの起動設定
仮想マシン起動時のVDIの動作として、以下の2つのモードがあります。
1. 共有デスクトップモード
このモードで仮想マシンを起動すると、VDIが前回起動時の状態に復元されます。前回の仮想マシンセッショ
ン内での変更内容は、すべて削除されます。
仮想デスクトップに対する永続的な変更をユーザーに許可せず、常に標準的なデスクトップを提供する場合
は、このオプションを選択します。
2. プライベートデスクトップモード
このモードの仮想マシンは、VDIが前回シャットダウン時の状態のまま起動します。
仮想デスクトップに対する永続的な変更をユーザーに許可する場合は、このオプションを選択します。
5.1.3.1. 仮想マシンのキャッシュ設定
仮想マシンのキャッシュ設定は、VDIフラグallow-cachingにより制御されます。
5.1.3.1.1. 共有デスクトップモード
on-bootオプションをresetに設定してallow-cachingフラグをtrueに設定した共有デスクトップの場合、仮
想マシン上での新規データはローカルストレージに書き込まれ、共有ストレージには書き込まれません。これに
より、共有ストレージへの負荷は著しく軽減されます。ただし、仮想マシンをほかのホスト上に移行することは
できません。
5.1.3.1.2. プライベートデスクトップモード
on-bootオプションをpersistに設定してallow-cachingフラグをtrueに設定したプライベートデスクトッ
プの場合、仮想マシン上での新規データはローカルストレージおよび共有ストレージに書き込まれます。キャッ
シュされたデータの読み取り時には共有ストレージへの入出力が不要なため、共有ストレージへの負荷はいくら
か軽減されます。仮想マシンをほかのホスト上に移行することも可能であり、移行先でのデータ読み取りに応じ
てそのホストのローカルキャッシュが生成されます。
5.1.4. 実装の詳細とトラブルシューティング
問: IntelliCacheは、XenMotionや高可用性機能と互換性がありますか?
答: 仮想デスクトップがプライベートモード(on-boot=persist)の場合は、IntelliCacheとXenMotionや
高可用性機能を併用することができます。
警告:
VDIのキャッシュ動作としてon-boot=resetおよびallow-caching=trueが設定されてい
る仮想マシンは、ほかのホスト上に移行することはできません。この場合、仮想マシンの移
行に失敗します。
問: ローカルキャッシュはローカルディスクのどこに生成されますか?
答: キャッシュはストレージリポジトリ内に生成されます。各ホストの設定パラメータ(local-cache-sr)に
より、キャッシュファイルを格納する(ローカル)ストレージリポジトリが決定されます。通常、これら
のストレージリポジトリの種類はEXTです。IntelliCacheを有効にして仮想マシンを実行すると、このスト
レージリポジトリ上に<uuid>.vhdcacheという名前のファイルが作成されます。これが、UUIDで示さ
れるVDIのキャッシュファイルです。これらのキャッシュファイルは、XenCenterには表示されません。
キャッシュファイルを表示するには、dom0にログインし、/var/run/sr-mount/<sr-uuid>の内容を
一覧します。
20
問: キャッシュ用のストレージリポジトリを指定するには?
答: ローカルストレージリポジトリは、hostオブジェクトのlocal-cache-srフィールドで示されます。この
フィールドの値を表示するには、次のコマンドを実行します。
xe sr-list params=local-cache-sr,uuid,name-label
この値を設定するには、以下のいずれかを行います。
• XenServerをホストにインストールするときに、[Enable thin provisioning]オプションを選択す
る。
• 既存のXenServerホストで、xe host-enable-local-storage-caching host=<hostname> sruuid=<sr>を実行する。このコマンドを実行するには、指定されたホストが無効になっており、仮想マ
シンがシャットダウン状態である必要があります。
1つ目のオプションでは、ホストのインストール時に種類がEXTのローカルストレージリポジトリが作成さ
れます。2つ目のオプションでは、コマンドラインで指定したストレージリポジトリが使用されます。
警告:
これらの手順が必要になるのは、複数のローカルストレージリポジトリを設定した場合のみ
です。
問: ローカルキャッシュはいつ削除されますか?
答: VDIのキャッシュファイルが削除されるのは、そのVDI自体を削除したときのみです。VDIが仮想マシンに
接続されると(仮想マシンの起動時など)、キャッシュがリセットされます。VDIを削除したときにホス
トがオフラインだった場合は、そのホストの起動時に実行されるストレージリポジトリ同期によりキャッ
シュファイルが削除されます。
注:
仮想マシンをほかのホストに移行したとき、および仮想マシンをシャットダウンしたとき
は、ホスト上のキャッシュファイルは削除されません。
21
第6章 XenServerでのSCVMMとSCOMの使用
XenServerのIntegration Suite Supplemental Packを使用すると、Microsoft System Center Virtual
Machine Manager 2012(SCVMM)とSystems Center Operations Manager(SCOM)による管理機能を
使用できるようになります。SVCMMでは、データセンター全体の仮想マシンを一拠点から作成したり管理した
りできます。単一のインターフェイスから、Microsoft HyperVホストとXenServerの両方のプールに対するす
べてのライフサイクル管理を実行できます。SCOMは、XenServerホスト上にインストールしてそのホストのパ
フォーマンスを監視します。
これらのツールをXenServerのリソースプールで使用するには、各XenServerホスト上にIntegration Suite
Supplemental Packをインストールします。
6.1. Integration Suite Supplemental Packのインストール方法
XenServer Integration Suite Supplemental Packは、My CitrixのXenServerセクションからダウンロードで
きます。このページにアクセスするには、My Citrixアカウントが必要です。My Citrixアカウントは、My Citrix
ホームページで取得できます。
警告:
Integration Suite Supplemental Packは、実行中のシステムにのみインストールできま
す。
6.1.1. 実行中のXenServerシステムにIntegration Suiteをインストールする
1. インストール先のXenServerホスト上(/tmp/ディレクトリを推奨)に直接Supplemental Packをダウン
ロードするか、このISOイメージからCDを作成します。
2. XenCenterでXenServerホストのコンソールを開きます。または、SSHを使用して直接ログインします。
3. Supplemental Packイメージをマウントします。ISOファイルを使用するかCDを使用するかにより、マウン
トするディレクトリが異なります。
CDを使用する場合は、以下のようになります。
mkdir -p /mnt/tmp
mount /dev/<path-to-cd-rom> /mnt/tmp
cd /mnt/tmp/
./install.sh
cd /
umount /mnt/tmp
ISOファイルを使用する場合は、以下のようになります。
mkdir -p /mnt/tmp
mount /dev/<path-to-iso> /mnt/tmp
cd /mnt/tmp/
./install.sh
cd /
umount /mnt/tmp
6.2. SCVMMを使用するための要件
SCVMMを統合するには、以下の構成が必要です。
• SCVMMを実行するホスト。
• XenCenterでストレージとネットワークが設定済みのXenServerホスト。
22
• Integration Suite Supplemental Packは、SCVMMで管理するすべてのXenServerホスト上にインストール
する必要があります。
• SCVMMでXenServerホストに接続して管理します。
6.3. SCOMを使用するための要件
SCOMを統合するには、以下の構成が必要です。
• SCOMを実行するホスト。
• XenCenterでストレージとネットワークが設定済みのXenServerホスト。
• Integration Suite Supplemental Packは、SCOMで監視するすべてのXenServerホスト上にインストールす
る必要があります。
• SCOMで監視する各XenServerホスト上のWebブラウザで、以下のアドレスを開きます。
http://<host.ip.address>/scom
ここで、<host.ip.address>は、そのXenServerホストのIPアドレスまたはホスト名です。
画面に表示される手順に従って、SCOM Management Packをインストールし、XenServerをSCOMに追加し
ます。
23
第7章 XenServerのアップグレード
ここでは、XenCenterおよびxe CLIでXenServer環境をアップグレードする方法について説明します。リソース
プールやスタンドアロンのXenServerホストを自動的(XenCenterの「プールのローリングアップグレードウィ
ザード」を使用)にアップグレードしたり、手作業でアップグレードしたりする手順について説明します。
XenServer 6.1.0に直接アップグレードするには、Verion 5.6以降のXenServerが動作している必要がありま
す。つまり、Verion 5.5を6.1.0にアップグレードする場合は、まず5.5から5.6(または5.6 Feature Pack 1か
5.6 Service Pack 2)へのアップグレードを行い、5.6(または5.6 Feature Pack 1か5.6 Service Pack 2)か
ら6.1.0へのアップグレードを行います。
Feature PackやService Packへのアップグレードは、XenServerの前リリースからでも行えます。たとえ
ば、5.5から5.6 Feature Pack 1に、または5.5から5.6 Service Pack 2に直接アップグレードできます。
次の表は、XenServerの各バージョンからのアップグレードパスを示しています。
バージョン
XenServer 6.1.0への直接アップグレード
XenServer 6.0.2
可
XenServer 6.0
可
XenServer 5.6、5.6 Feature
Pack 1, 5.6 Service Pack 2
可
XenServer 5.5
不可。XenServer Version 5.6(またはVersion 5.6 Feature Pack 1か
5.6 Service Pack 2)、6.1.0の順にアップグレードします
XenServer 5.0.0
不可。XenServer Version 5.5、5.6(またはVersion 5.6 Feature
Pack 1か5.6 Service Pack 2)、6.1.0の順にアップグレードします
注:
アップグレードではなく、最新バージョンのXenServerを新規にインストール(クリーンイ
ンストール)する場合は、仮想マシンをエクスポートしておき、XenServer 6.1.0のインス
トール後に直接インポートすることができます(XenServer 4.0以降の仮想マシン)。詳し
くは、[XS Guest]の第11章「仮想マシンのインポートとエクスポート」を参照してくださ
い。
重要:
XenServerホスト(特にXenServerホストのプール)のアップグレードは、慎重に計画し、
実行する必要があります。アップグレードパスを慎重に決定し、XenCenterの「プールの
ローリングアップグレードウィザード」を使用します。また、既存のデータが失われないよ
うに、インストーラの画面で必ずアップグレードオプションを選択してください。
重要:
アップグレード処理では、SANブート設定が保持されません。ISOまたはPXEを使用して
アップグレードする場合は、multipathが正しく設定されるように、後述のインストール
手順に従う必要があります。詳しくは、付録B「SAN環境からの起動」を参照してくださ
い。
7.1. プールのローリングアップグレード
XenServerでは、プールのローリングアップグレードを実行できます。ローリングアップグレードでは、プール
のサービスやリソースの提供を中断することなく、そのプール内のすべてのXenServerホストをアップグレー
24
ドできます。この間、アップグレード対象のホスト上で実行中の仮想マシンは自動的にほかのホスト上に移行さ
れ、各ホストが順次アップグレードされます。同時に複数のXenServerホストがオフラインになることはありま
せん。
プールのローリングアップグレードは、XenCenterまたはxe CLIを使用して実行できます。XenCenterでは、
プールのローリングアップグレードウィザードを使用します。このウィザードでは、アップグレードパスが自動
的に構成され、アップグレード手順が順番に表示されます。xe CLIでは、まずアップグレードパスを決定して、
実行中の仮想マシンをXenServer間でライブマイグレーションしながらアップグレードする必要があります。
重要:
SANブート環境では、プールのローリングアップグレードを実行しないでください。SAN
ブート環境でのアップグレードについては、付録B「SAN環境からの起動」を参照してくだ
さい。
注:
プールのローリングアップグレードウィザードは最新バージョンのXenCenterに含まれてお
り、XenServer 5.6以降のバージョンを最新バージョンにアップグレードする目的で使用で
きます。XenServer 5.6よりも古いバージョンが動作するホストでは、(XenCenterまたは
xe CLIで)Version 5.6に順次アップグレードしておく必要があります。
警告:
Citrix StorageLink Gatewayストレージリポジトリを使用しているプール(Version
5.6以降)を最新バージョンのXenServerにアップグレードする場合は、NetAppおよ
びDell EqualLogicのみがサポートされることに注意してください。ほかの種類のCitrix
StorageLink Gatewayストレージリポジトリを使用している場合は、プールをアップグレー
ドしないでください。
Citrix StorageLink Gatewayストレージリポジトリを接続解除してからアップグレードを行
い、その後でそのストレージリポジトリを再接続して資格情報を再入力します。
警告:
StorageLink Gatewayストレージリポジトリがプールのデフォルトとして設定されている
場合は、ほかの種類(非StorageLink Gateway)のストレージリポジトリをデフォルトと
して設定しておく必要があります。プールのローリングアップグレードウィザードにより
StorageLink Gatewayストレージリポジトリ上で一時停止された仮想マシンは、アップグ
レード後に再開できなくなる場合があります。
7.1.1. プールのローリングアップグレードウィザードによるXenServerホスト
のアップグレード
プールのローリングアップグレードウィザードでは、リソースプールに属しているかどうかにかかわら
ず、Version 5.6以降のXenServerホストを最新バージョンのXenServerにアップグレードできます。Version
5.6よりも古いXenServerを手作業でローリングアップグレードする方法については、7.3. 「XenCenterによる
XenServer Version 5.6またはそれ以前のバージョンへのアップグレード」を参照してください。
このウィザードでは、アップグレードパスが自動的に構成され、アップグレード手順が順番に表示されます。リ
ソースプールでは、プールマスタが最初にアップグレードされ、ほかのホストが順番にアップグレードされま
す。アップグレードの前に、ウィザードによりいくつかの事前チェックが実行されます。これにより、高可用性
やワークロードバランスなどのプールレベルの機能が一時的に無効になっており、個々のホストでアップグレー
ドの準備が完了しているかどうか(各ホストのDVD/CDドライブが空かどうかなど)が確認されます。ローリン
グアップグレードでは、プール内のホストが1台ずつオフラインになり、アップグレードがインストールされま
す。そのホスト上で実行中の仮想マシンは、自動的にほかのホスト上に移行されます。
25
このウィザードでは、アップグレードモードとして[手動モード]または[自動モード]を選択できます。
• 手動モードでは、各ホスト上でXenServerインストーラを順次手作業で実行して、ホストのシリアルコンソー
ルに表示されるメッセージに従ってアップグレードします。アップグレードが開始されると、アップグレード
対象の各ホストについて、XenCenterインストールメディアの挿入またはPXEブートサーバーの指定を確認す
るメッセージがXenCenterに表示されます。
• 自動モードでは、HTTP、NFS、またはFTPサーバー上のインストールファイルにより、プール内のすべての
ホストが自動的にアップグレードされます。XenServerインストールメディアを挿入したり、ホストを再起動
したり、各ホストのシリアルコンソールに表示されるメッセージに従って操作したりする必要はありません。
この方法では、XenServerインストールメディアの内容をHTTP、NFS、またはFTPサーバー上にコピーして
おく必要があります。
アップグレードの前に
アップグレードを行う前に、以下の準備を行います。
• 最新バージョンのXenCenterをダウンロードしておきます。以前のバージョンのXenCenterには、プールの
ローリングアップグレードウィザードが付属していません。
• CLIコマンドpool-dump-database(『XenServer管理者ガイド』を参照)を使用して、アップグレード前
のプールをバックアップしておくことを強くお勧めします。これにより、仮想マシンデータを全く失うことな
く、ローリングアップグレードを中断して元の状態に戻すことも可能になります。
• 各サーバーで、アップグレードに必要なメモリが使用可能であることを確認してください。一般的に、プール
内のホストの数をNとすると、プール内で実行されているすべての仮想マシンに十分な量のメモリがN-1台の
ホストで提供されなければなりません。これは、プールのローリングアップグレードウィザードがプール内の
ホストを1台ずつシャットダウンして、そのホスト上の仮想マシンをほかのホストに移行するためです。この
ため、不要な仮想マシンをすべて一時停止状態にしておくことをお勧めします。
プールのローリングアップグレードウィザードでは、アップグレード前に以下の項目がチェックされますが、自
分で確認することもできます。
• プール内の各仮想マシンのCD/DVDドライブを空にする。
• 高可用性を無効にする。
• ワークロードバランスを無効にする。
プールのローリングアップグレードウィザードでXenServerホストをアップグレードする
には
1.
[プールのローリングアップグレード]ウィザードを開きます。これを行うには、[ツール]メニュー
の[プールのローリングアップグレード]を選択します。
2.
[はじめに]ページの注意事項を確認して、[次へ]をクリックします。
3.
アップグレードするリソースプールまたは個々のホストを選択して、[次へ]をクリックします。
4.
既存のHTTP、NFS、またはFTPサーバー上のインストールファイルを使った自動アップグレードを行う
か、CD/DVDドライブのインストールメディアまたはPXEブートサーバーを使った手動アップグレードを行
うかにより、[自動モード]または[手動モード]を選択します。
注:
手動モードでは、各ホスト上でXenServerインストーラを順次実行して、ホストのシリアル
コンソールに表示されるメッセージに従ってアップグレードします。アップグレードが開始
されると、アップグレード対象の各ホストについて、XenServerインストールメディアの挿
入またはPXEブートサーバーの指定を確認するメッセージがXenCenterに表示されます。
アップグレードモードを選択したら、[事前チェックの実行]をクリックします。
26
5.
事前チェックにより問題が見つかった場合は、適切な解決処置を行います。[すべて解決]をクリックする
と、XenCenterにより問題の解決が試行されます。
すべての問題を解決したら、[次へ]をクリックします。
6.
XenServerインストールメディアを用意します。
[自動モード]を選択した場合は、ネットワーク上のインストールメディアに接続するための情報を入力し
ます。ネットワークインストールファイルの場所として[HTTP]、[NFS]または[FTP]を選択して、
パス、ユーザー名、およびパスワードを入力します。
注:
HTTP、NFS、またはFTPサーバーにアクセスするための資格情報が必要な場合は、ユー
ザー名およびパスワードを入力します。XenServerプールの資格情報ではありません。
[手動モード]を選択した場合は、表示されるアップグレードプランおよび手順を確認します。
[アップグレードの開始]をクリックします。
7.
アップグレードを開始すると、各ホストのアップグレードに必要な手順がウィザードに表示されます。この
手順に従って、プールのすべてのホストをアップグレードします。
アップグレードが完了すると、ウィザードにその結果が表示されます。[完了]をクリックしてウィザード
を終了します。
7.1.2. xe CLIによるXenServerホストのアップグレード
重要:
xe CLIを使用してプールをローリングアップグレードする場合は、特に慎重に計画する必要
があります。以下の説明をよく読んでからアップグレードを始めてください。
7.1.2.1. アップグレードパスの計画
以下の点に注意してください。
• 仮想マシンの移行先ホストでは、移行元ホストと同じまたはそれ以降のバージョンのXenServerが動作して
いる必要があります(XenServer 5.6から 5.6、または 5.6から 6.1.0に移行するなど)。アップグレード済
みのホストから、アップグレード前のホストに仮想マシンを移行することはできません(XenServer 6.1.0か
ら 5.6に移行するなど)。仮想マシンを移行するための容量がXenServerホストにあることを確認してくださ
い。
• 混在モード(XenServerの複数のバージョンが共存する状態)のプールを必要以上に継続運用することは極
力避けるよう、強くお勧めします。ローリングアップグレード中のプールは、パフォーマンスが低下します。
• アップグレードの間、一部の制御機能は使用できなくなります。仮想マシンは通常どおり動作を続けますが、
移行を除く主な仮想マシン操作(シャットダウン、コピー、エクスポートなど)を実行することは避けてくだ
さい。特に、仮想ディスクの追加、削除、またはサイズ変更などのストレージ関連の操作を行うと、予期せぬ
問題が発生することがあります。
• 常にプールマスタを最初にアップグレードしてください。また、アップグレード時に、XenCenterでプールマ
スタを保守モードに切り替えないでください。プールマスタが保守モードになると、新しいプールマスタが選
出されてしまいます。
• CLIコマンドpool-dump-database(『XenServer管理者ガイド』を参照)を使用して、アップグレード
前のプールをバックアップしておくことを強くお勧めします。これにより、仮想マシンデータを全く失うこ
となく、ローリングアップグレードを中断して元の状態に戻すことも可能になります。アップグレード済みの
XenServerホストからアップグレード前のXenServerホストに仮想マシンを移行することはできないため、何
らかの理由でローリングアップグレードを元に戻す必要が生じた場合、仮想マシンのシャットダウンが必要に
なることがあります。
27
プールをローリングアップグレードする前に
• XenCenterを使用する場合は、最新バージョンにアップグレードする。最新バージョンのXenCenterを使用し
て、古いバージョンが動作するXenServerホストを管理することもできます。
• プール内の各仮想マシンのCD/DVDドライブを空にする。方法については、7.2.1. 「単一XenServerホスト
をアップグレードする前に」を参照してください。
• 高可用性を無効にする。
• ワークロードバランスを無効にする。
7.1.2.2. xe CLIによるプールのローリングアップグレード
xe CLIでXenServerホストのプールをアップグレードするには
1.
プールマスタを最初にアップグレードします。host-disableコマンドを使用して、プールマスタを無効に
します。これにより、このホスト上で新しい仮想マシンが起動することを防ぎます。
2.
プールマスタ上で仮想マシンが実行されていないことを確認します。実行されている場合は、シャットダウ
ンまたは一時停止状態にするか、プール内のほかのホストに移行します。
仮想マシンを特定のホストに移行するには、vm-migrateコマンドを使用します。vm-migrateコマンドで
は、移行対象の仮想マシンおよび移行先ホストを指定できます。
すべての仮想マシンをプール内のほかのホストにライブマイグレーションするには、host-evacuateコマ
ンドを使用します。host-evacuateコマンドでは、XenServerにより移行先ホストが決定されます。
3.
プールマスタをシャットダウンします。
重要:
プールマスタのアップグレードが完了するまで、このホストに接続できなくなります。ま
た、プールマスタをシャットダウンすると、プール内のほかのホストが緊急モードに切り替
わります。通常、プールマスタへの接続が切断され、何回かの接続試行後も再接続できない
場合に、そのプールのXenServerホストが緊急モードに切り替わります。ホストが緊急モー
ドになっても仮想マシンは停止しませんが、制御機能は使用できなくなります。
4.
XenServerインストールメディア(CDまたはネットワーク上のインストールファイル)からプールマスタ
を起動します。XenServerのインストール手順(第3章 「XenServerおよびXenCenterをインストールす
る」を参照)に従って操作し、アップグレードの画面まで進めます。[Upgrade]を選択します。
警告:
既存のデータが失われないように、必ずアップグレードオプションを選択してください。
警告:
プールマスタのアップグレードが中断された場合、またはアップグレードに失敗した場合
は、アップグレードを続行しないでください。プールマスタを再起動して、正常なバージョ
ンに復元してください。XenServerホストの復元について詳しくは、『XenServer管理者
ガイド』を参照してください。
プールマスタが再起動するとほかのホストの緊急モードが終了し、しばらくして通常のサービスが復元され
ます。
5.
プールマスタ上でシャットダウン状態または一時停止状態にしておいた仮想マシンを起動または再開しま
す。また、ほかのホストに移行しておいた仮想マシンを必要に応じてプールマスタに戻します。
6.
計画したアップグレードパスで次のアップグレード対象になっているXenServerホストを選択し、そのホス
トを無効にします。
28
7.
そのホスト上で仮想マシンが実行されていないことを確認します。実行されている場合は、シャットダウン
または一時停止状態にするか、プール内のほかのホストに移行します。
8.
ホストをシャットダウンします。
9.
上記の手順4.のプールマスタと同様の手順で、ホストをアップグレードします。
注:
プールマスタ以外のホストのアップグレードが中断された場合、またはアップグレードに
失敗した場合は、ホストを復元する必要はありません。この場合、host-forgetコマンド
を実行してそのホストの接続を消去し、XenServerを再インストールしてください。その後
で、pool-joinコマンドを使用してそのホストをプールに追加します。
10. ホスト上でシャットダウン状態または一時停止状態にしておいた仮想マシンを起動または再開します。ま
た、ほかのホストに移行しておいた仮想マシンを必要に応じて元のホストに戻します。
11. プール内の残りのホストについて、手順6.~10.を繰り返します。
12. プール内のすべてのホストをアップグレードしたら、すべての仮想マシン上のXenServer Toolsをアップグ
レードする必要があります。方法については、『XenServer仮想マシンユーザーガイド』を参照してくださ
い。
注:
アップグレード済みのXenServerインスタンス上で古いバージョンのXenServer Toolsを実
行することは、アップグレード時以外はサポートされていません。
7.2. xe CLIによる単一XenServerホストのアップグレード
7.2.1. 単一XenServerホストをアップグレードする前に
スタンドアロンのXenServerホストをアップグレードする前に、そのホスト上で実行されている仮想マシンを
シャットダウンまたは一時停止する必要があります。仮想マシンを一時停止する場合は、その仮想マシンのCD/
DVDドライブを空にしておく必要があります。CD/DVDドライブにディスクが挿入されたまま仮想マシンを一時
停止した場合、ホストのアップグレード後にその仮想マシンを再開できなくなることがあります。
仮想マシンのCD/DVDドライブを空にするとは、ISOイメージやXenServerホストの物理CD/DVDが仮想マシン
にマウントされていない状態にすることを意味します。また、XenServerホストの物理CD/DVDドライブに仮想
マシンが接続されていないことを確認してください。
xe CLIを使用して仮想マシンのCD/DVDドライブを空にするには
1.
CD/DVDドライブが空になっていない仮想マシンを特定します。これを行うには、次のコマンドを実行しま
す。
xe vbd-list type=CD empty=false
これにより、以下のように、CD/DVDドライブが空でない仮想マシンの一覧が表示されます。
uuid ( RO) : abae3997-39af-2764-04a1-ffc501d132d9
vm-uuid ( RO): 340a8b49-866e-b27c-99d1-fb41457344d9
vm-name-label ( RO): VM02_DemoLinux
vdi-uuid ( RO): a14b0345-b20a-4027-a233-7cbd1e005ede
empty ( RO): false
device ( RO): xvdd
uuid ( RO) : ec174a21-452f-7fd8-c02b-86370fa0f654
vm-uuid ( RO): db80f319-016d-0e5f-d8db-3a6565256c71
vm-name-label ( RO): VM01_DemoLinux
vdi-uuid ( RO): a14b0345-b20a-4027-a233-7cbd1e005ede
empty ( RO): false
device ( RO): xvdd
29
この一覧から、仮想マシンのuuid(最初の項目)を控えておきます。
2.
次のコマンドを実行して、仮想マシンのCD/DVDドライブを空にします。
xe vbd-eject uuid=<uuid>
7.2.2. xe CLIによる単一XenServerホストのアップグレード
xe CLIを使って単一XenServerホストをアップグレードするには
1.
次のコマンドを実行して、アップグレードするXenServerホストを無効にします。
xe host-disable <host-selector>=<host_selector_value>
無効にしたXenServerホスト上では、仮想マシンの作成や起動ができなくなります。また、そのホスト上に
仮想マシンを移行することもできません。
2.
3.
4.
xe vm-shutdownまたはxe vm-suspendコマンドを実行して、アップグレードするホスト上で実行されて
いる仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。
xe host-shutdownコマンドを実行して、ホストをシャットダウンします。
XenServerのインストール手順(第3章 「XenServerおよびXenCenterをインストールする」を参照)に
従って操作し、アップグレードの画面まで進めます。[Upgrade]を選択します。
警告:
既存のデータが失われないように、必ずアップグレードオプションを選択してください。
アップグレードインストールの場合、設定内容を再入力する必要はありません。アップグレードでは、新規
インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順は省略され、既存のネットワーク設定やシス
テムの日時設定などは保持されます。
ホストが再起動してしばらくすると、通常のサービスが再開されます。
5.
シャットダウンまたは一時停止した仮想マシンを起動または再開します。
7.3. XenCenterによるXenServer Version 5.6またはそれ以前の
バージョンへのアップグレード
XenServer Version 5.6またはそれ以前のバージョンへのアップグレードは、手作業で行います。プールのロー
リングアップグレードウィザードは、XenServer 5.6およびそれ以前のバージョンでは使用できません。
重要:
手作業でプールをローリングアップグレードする場合は、特に慎重に計画する必要がありま
す。最初に7.1.2.1. 「アップグレードパスの計画」をよく読んでから、アップグレードパス
を決定してください。
XenCenterを使用してXenServerホストのプールを手作業でアップグレードするには
1.
プールマスタを最初にアップグレードします。プールマスタ上で仮想マシンが実行されていないことを確認
します。実行されている場合は、シャットダウンまたは一時停止状態にするか、プール内のほかのホストに
移行します。
2.
プールマスタをシャットダウンします。
重要:
プールマスタのアップグレードが完了するまで、XenCenterでこのホストに接続できなくな
ります。
30
3.
XenServerインストールメディア(CDまたはネットワーク上のインストールファイル)からプールマスタ
を起動します。XenServerのインストール手順(第3章 「XenServerおよびXenCenterをインストールす
る」を参照)に従って操作し、アップグレードの画面まで進めます。[Upgrade]を選択します。
警告:
既存のデータが失われないように、必ずアップグレードオプションを選択してください。
警告:
プールマスタのアップグレードが中断された場合、またはアップグレードに失敗した場合
は、アップグレードを続行しないでください。プールマスタを再起動して、正常なバージョ
ンに復元してください。XenServerホストの復元について詳しくは、『XenServer管理者
ガイド』を参照してください。
アップグレードインストールの場合、設定内容を再入力する必要はありません。アップグレードでは、新規
インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順は省略され、既存のネットワーク設定やシス
テムの日時設定などは保持されます。
プールマスタが再起動してしばらくすると、通常のサービスが再開されます。これにより、XenCenterで
プールマスタに接続できるようになります。
4.
プールマスタ上でシャットダウン状態または一時停止状態にしておいた仮想マシンを起動または再開しま
す。また、ほかのホストに移行しておいた仮想マシンを必要に応じてプールマスタに戻します。
5.
計画したアップグレードパスで次のアップグレード対象になっているXenServerホストを選択し、そのホス
ト上で仮想マシンが実行されていないことを確認します。実行されている場合は、計画したとおりにシャッ
トダウンまたは一時停止状態にするか、プール内のほかのホストに移行します。
6.
ホストをシャットダウンします。
7.
上記の手順3.のプールマスタと同様の手順で、ホストをアップグレードします。
注:
プールマスタ以外のホストのアップグレードが中断された場合、またはアップグレードに失
敗した場合は、ホストを復元する必要はありません。ホストを再起動して、アップグレード
を再開してください。
8.
ホスト上でシャットダウン状態または一時停止状態にしておいた仮想マシンを起動または再開します。ま
た、ほかのホストに移行しておいた仮想マシンを必要に応じて元のホストに戻します。
9.
プール内の残りのホストについて、手順5.~8.を繰り返します。
10. プール内のすべてのホストをアップグレードしたら、すべての仮想マシン上のXenServer Toolsをアップグ
レードする必要があります。詳しくは、XenCenterのオンラインヘルプ、または『XenServer仮想マシン
ユーザーガイド』を参照してください。
注:
アップグレード済みのXenServerインスタンス上で古いバージョンのXenServer Toolsを実
行することは、アップグレード時以外はサポートされていません。
XenCenterを使用して個々のXenServerホストを手作業でアップグレードするには
1.
アップグレードするホスト上で実行されている仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。
注:
仮想マシンを一時停止する場合は、その仮想マシンのCD/DVDドライブを空にしておく必
要があります。CD/DVDドライブにディスクが挿入されたまま仮想マシンを一時停止した
場合、ホストのアップグレード後にその仮想マシンを再開できなくなることがあります。こ
31
れを行うには、リソースペインで仮想マシンを選択し、[コンソール]タブをクリックし
ます。コンソール画面上部の[イジェクト]をクリックします。これにより、仮想マシンの
CD/DVDドライブが空になります。
2.
ホストをシャットダウンします。
3.
XenServerのインストール手順(第3章 「XenServerおよびXenCenterをインストールする」を参照)に
従って操作し、アップグレードの画面まで進めます。[Upgrade]を選択します。
警告:
既存のデータが失われないように、必ずアップグレードオプションを選択してください。
アップグレードインストールの場合、設定内容を再入力する必要はありません。アップグレードでは、新規
インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順は省略され、既存のネットワーク設定やシス
テムの日時設定などは保持されます。
4.
アップグレードが完了したら、シャットダウンまたは一時停止した仮想マシンを必要に応じて起動または再
開します。
7.4. XenServer 5.0またはそれ以前のLVMストレージのアップグレー
ド
LVM、HBAによるLVM(LVMoHBA)およびiSCSIによるLVM(LVMoISCSI)の種類のストレージをXenServer
で使用する場合、高速複製やスナップショットなどの新しい機能が提供されます。これらの新しい機能を使用す
るには、xe CLIを使用して、ストレージを新しい形式にアップグレードする必要があります。
警告:
アップグレードしたストレージをダウングレードすることはできず、以前のバージョンの
XenServerで使用することもできなくなります。
xe CLIを使用してLVMベースのストレージリポジトリをアップグレードするには
1.
アップグレードを行う前に、すべてのホスト上でストレージリポジトリが正しく接続されていることを確認
します。これを行うには、pbd-listを使用して、すべてのPBDのcurrently-attachedがtrueであるこ
とを確認します。
2.
コントロールドメインにログオンして、/opt/xensource/bin/xe-lvm-upgradeツールを呼び出し、
アップグレードするストレージリポジトリのSR UUIDを指定します。
/opt/xensource/bin/xe-lvm-upgrade <SR UUID>
ストレージリポジトリのアップグレードが完了すると、メッセージが表示されます。
32
第8章 XenServerへのアップデートとHotfixの適用
XenServerソフトウェアのリリース後、その製品のアップデート(更新プログラム)やHotfix(特定の問題を解
決するための修正)がCitrixからリリースされることがあります。通常、これらのアップデートにより、バグの
修正や機能の改善が適用されます。ここでは、これらのアップデートやHotfixを、XenCenterやxe CLIを使用し
てXenServer環境に適用する方法について説明します。
アップデートやHotfixが公開されると、Citrix Knowledge Centerからダウンロードできるようになります。こ
のとき、そのアップデートやHotfixの説明や適用手順などの情報も提供されます。こまめにKnowledge Center
をチェックして、新しいアップデートやHotfixが公開されていないかを確認することをお勧めします。使用して
いるXenServerバージョンについて重要なアップデートやHotfixがリリースされると、メールやXenCenterのア
ラートにより通知されることがあります。また、XenCenterで[ツール]メニューの[アップデートの確認]を
選択して、XenServerおよびXenCenterの新しいアップデートやバージョンのリリースについて確認することも
できます。
通常、アップデートやHotfixは、サービスの中断を最小限に抑えながら適用できます。XenServerホストのリ
ソースプールでは、実行中の仮想マシンをほかのホストに移行しながら、ホストを1台ずつアップデートできま
す。XenCenterを使用すると、この操作を自動的に行うことができます。xe CLIを使用する場合は、この操作を
手作業で行う必要があります。
8.1. アップデートやHotfixを適用する前に
重要:
個々のアップデートファイルに付属するReadmeファイルの内容をよく読んでください。
アップデートファイルによっては、準備やアップデート後の操作などが異なる場合がありま
す。以下のセクションでは、XenServer環境にアップデートやHotfixを適用する場合の、一
般的な注意点および手順について説明します。
XenServerホストをアップデートする前に、以下の点を考慮してください。
• プール内のすべてのホストを短期間でアップデートしてください。業務運用で、アップデート済みのサーバー
とそうでないサーバーを同一プール内で混在させることはサポートされません。
• アップデートする前に、ホストを再起動することをお勧めします。これにより、ホストがクリーンな状態にな
り、仮想マシンがストレージにアクセスできないなどの問題を解消できます。これは、XenServerホストの
構成を変更してからしばらく再起動していない場合は特に重要です。ホストに構成上の問題があると、アップ
デートに失敗する場合があります。
注:
XenCenterでアップデートを適用する場合、対象のホストが(アップデートのインストール
ウィザードにより)事前に再起動されます。xe CLIを使用する場合は、手作業で再起動する
必要があります。
• プールやホストをバックアップしておくことを強くお勧めします。ほかの保守作業と同様に、アップデート対
象のプールやホストのバックアップを作成しておきます。バックアップ方法については、『XenServer管理者
ガイド』を参照してください。
アップデートする前に
• 完全な管理権限を持つアカウント(プール管理者やローカルのルートアカウントなど)でログインします。
• 一時停止する仮想マシンのCD/DVDドライブを空にします。方法については、7.2.1. 「単一XenServerホス
トをアップグレードする前に」を参照してください。
• 高可用性が有効な場合は、無効にします。
33
XenCenterを使ってアップデートやHotfixを適用する場合、XenCenterによりいくつかの事前チェックが実行さ
れます。これにより、適用先のホストの準備ができているかどうか、およびアップデートファイルと互換性があ
るかどうかが確認されます。これらの事前チェックは、アップデートのインストールウィザードの手順として実
行されます。何らかの問題が見つかると、ウィザードにアラートが表示されます。
8.2. 個々のXenServerホストのアップデート
XenCenterを使用して個々のホストをアップデートするには
1.
XenCenterが動作するコンピュータ上の新規のフォルダにアップデートをダウンロードし、アップデート
ファイル(.xsupdate)を抽出します。
注:
アップデートファイルをダウンロードするには、以下の手順に従います。
• XenCenterで、[ツール]メニューの[アップデートの確認]を選択します。[アップ
デートの確認]ウィンドウが開き、リリース済みアップデートの一覧が表示されます。
• ダウンロードするアップデートを一覧で選択し、[Webページ]のリンクをクリックしま
す。Webブラウザが起動して、ダウンロード用のページが開きます。
• [Download]をクリックして、アップデートファイルを任意の場所にダウンロードしま
す。
2.
アップグレードするホスト上で実行されている仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。
3.
[ツール]メニューの[アップデートのインストール]を選択します。アップデートのインストールウィ
ザードが開きます。
4.
[はじめに]ページの注意事項を確認して、[次へ]をクリックします。
5.
[追加]をクリックして、ダウンロードしたアップデートファイルを選択し、[開く]をクリックします。
アップデートファイルを追加したら、[次へ]をクリックします。
6.
アップデートの適用先ホストを選択して、[次へ]をクリックします。
7.
事前チェックにより問題が見つかった場合は、適切な解決処置を行います。
[すべて解決]をクリックすると、XenCenterにより問題の解決が試行されます。
すべての問題を解決したら、[次へ]をクリックします。
8.
アップデートモードとして、[自動]または[手動]を選択します。
自動モードでは、アップデートのインストール後、必要なタスク(ホストの再起動など)が自動的に実行さ
れます。手動モードでは、これらのタスクを手作業で実行する必要があります。アップデート後に必要なタ
スクは、下の一覧に表示されます。これらのタスクの一覧をテキストファイルとして保存するには、[ファ
イルに保存]をクリックします。
[アップデートのインストール]をクリックすると、インストールが開始されます。
アップデートのインストールウィザードでは、各ホストのアップデートの進行状況およびアップデート後の
タスクの実行内容が表示されます。
9.
アップデートが完了したら、[完了]をクリックしてウィザードを終了します。
10. 手動モードを選択した場合は、アップデート後に必要なタスクをここで行います。
xe CLIを使用して個々のホストをアップデートするには
1.
xe CLIを実行するコンピュータ上の新規のフォルダにアップデートをダウンロードし、アップデートファイ
ル(.xsupdate)を抽出します。ファイルのパスを控えておきます。
34
2.
3.
xe vm-shutdownまたはxe vm-suspendコマンドを実行して、アップデートするホスト上で実行されてい
る仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。
次のコマンドを実行して、アップデートファイルをホストにアップロードします。
xe -s <server> -u <username> -pw <password> patch-upload file-name=<filename>
ここで、-sでアップロード先のホスト名を指定します。このコマンドを実行すると、XenServerによりアッ
プデートファイルに割り当てられたUUIDが表示されます。このUUIDを控えておきます。
ヒント:
アップデートをXenServerホストにアップロードしたら、patch-listおよびpatchparam-listコマンドを使用して、アップデートについての情報を確認できます。
4.
アップデートの障害となる問題(ホスト上で仮想マシンが実行中であるなど)がXenServerで検出される
と、アラートが表示されます。これらの問題を解決してからアップデートを適用してください。
5.
次のコマンドを実行して、ホストにアップデートを適用します。ここで、host-uuid=にホストのUUIDを
指定し、uuid=にアップデートファイルのUUIDを指定します。
xe patch-apply host-uuid=<UUID_of_host> uuid=<UUID_of_file>
6.
7.
patch-listコマンドを実行して、アップデートが正しく適用されていることを確認します。アップデート
が正しく適用されると、そのアップデートのhostsフィールドにホストのUUIDが表示されます。
必要に応じて、アップデート後に必要なタスクを行います(ホストの再起動など)。
8.3. XenServerホストのプールのアップデート
XenCenterを使用してXenServerホストのリソースプールをアップデートする場合、アップデートのインストー
ルウィザードによりアップデートパスが決定され、仮想マシンが自動的に移行されます。アップデートパスの決
定および仮想マシンの移行を手作業で行うには、各ホストを個別にアップデートします。これを行うには、8.2.
「個々のXenServerホストのアップデート」で説明されている手順に従います。プールマスタを最初にアップ
デートすることに注意してください。
XenCenterでホストのプールをアップデートするには
1.
XenCenterが動作するコンピュータ上の新規のフォルダにアップデートをダウンロードし、アップデート
ファイル(.xsupdate)を抽出します。
注:
アップデートファイルをダウンロードするには、以下の手順に従います。
• XenCenterで、[ツール]メニューの[アップデートの確認]を選択します。[アップ
デートの確認]ウィンドウが開き、リリース済みアップデートの一覧が表示されます。
• ダウンロードするアップデートを一覧で選択し、[Webページ]のリンクをクリックしま
す。Webブラウザが起動して、ダウンロード用のページが開きます。
• [Download]をクリックして、アップデートファイルを任意の場所にダウンロードしま
す。
2.
必要に応じて、プール内で実行中の仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。ここでシャットダ
ウンまたは一時停止しない仮想マシンは、XenCenterにより自動的に移行されます。
3.
[ツール]メニューの[アップデートのインストール]を選択します。アップデートのインストールウィ
ザードが開きます。
4.
[はじめに]ページの注意事項を確認して、[次へ]をクリックします。
5.
[追加]をクリックして、ダウンロードしたアップデートファイルを選択し、[開く]をクリックします。
35
アップデートファイルを追加したら、[次へ]をクリックします。
6.
アップデートの適用先プールを選択します。[次へ]をクリックします。
7.
事前チェックにより問題が見つかった場合は、適切な解決処置を行います。
[すべて解決]をクリックすると、XenCenterにより問題の解決が試行されます。
すべての問題を解決したら、[次へ]をクリックします。
8.
アップデートモードとして、[自動]または[手動]を選択します。
自動モードでは、アップデートのインストール後、必要なタスク(ホストの再起動など)が自動的に実行さ
れます。手動モードでは、これらのタスクを手作業で実行する必要があります。アップデート後に必要なタ
スクは、下の一覧に表示されます。これらのタスクの一覧をテキストファイルとして保存するには、[ファ
イルに保存]をクリックします。
[アップデートのインストール]をクリックすると、インストールが開始されます。
アップデートのインストールウィザードでは、各ホストのアップデートの進行状況およびアップデート後の
タスクの実行内容が表示されます。
プールマスタのアップデート中は、XenCenterとプールマスタとの接続が一時的に失われます。
9.
アップデートが完了したら、[完了]をクリックしてウィザードを終了します。
10. 手動モードを選択した場合は、アップデート後に必要なタスクをここで行います。
xe CLIでXenServerホストのプールをアップデートするには
1.
xe CLIを実行するコンピュータ上の新規のフォルダにアップデートをダウンロードし、アップデートファイ
ル(.xsupdate)を抽出します。ファイルのパスを控えておきます。
2.
次のコマンドを実行して、アップデートファイルをプールにアップロードします。
xe -s <server> -u <username> -pw <password> patch-upload file-name=<filename>
ここで、-sでアップロード先のプールマスタの名前を指定します。このコマンドを実行すると、XenServer
によりアップデートファイルに割り当てられたUUIDが表示されます。このUUIDを控えておきます。
ヒント:
アップデートをXenServerホストにアップロードしたら、patch-listおよびpatchparam-listコマンドを使用して、アップデートについての情報を確認できます。
3.
アップデートの障害となる問題(プール内で仮想マシンが実行中であるなど)がXenServerで検出される
と、アラートが表示されます。これらの問題を解決してからアップデートを適用してください。
必要な場合は、xe vm-shutdownまたはxe vm-suspendコマンドを実行して、アップデートするプール内
で実行されている仮想マシンをシャットダウンまたは一時停止します。
仮想マシンを特定のホストに移行するには、vm-migrateコマンドを使用します。vm-migrateコマンドで
は、移行対象の仮想マシンおよび移行先ホストを指定できます。
すべての仮想マシンをプール内のほかのホストにライブマイグレーションするには、host-evacuateコマ
ンドを使用します。host-evacuateコマンドでは、XenServerにより移行先ホストが決定されます。
4.
次のコマンドを実行して、ホストにアップデートを適用します。ここで、uuid=にアップデートファイルの
UUIDを指定します。
xe patch-pool-apply uuid=<UUID_of_file>
これにより、プール内のすべてのホストにアップデートやHotfixが適用されます。
36
または、個々のホストを指定してアップデートを適用することもできます。これを行うには、次のコマンド
を実行します。ここで、host-uuid=にホストのUUIDを指定し、uuid=にアップデートファイルのUUIDを
指定します。
xe patch-apply host-uuid=<UUID_of_host> uuid=<UUID_of_file>
5.
6.
patch-listコマンドを実行して、アップデートが適用されていることを確認します。アップデートが正し
く適用されると、そのアップデートのhostsフィールドにホストのUUIDが表示されます。
必要に応じて、アップデート後に必要なタスクを行います(各ホストの再起動など)。
注:
適用後のアップデートファイルを削除するには、patch-cleanコマンドを使用します。こ
の場合、プールマスタのデータベースに保存されたアップデート情報は削除されません。
アップデートファイルは、patch-uploadコマンドを使用していつでも再アップロードでき
ます。
37
第9章 XenServerのライセンス
重要:
XenServer 6.1.0の高度な機能を使用するには、ライセンスサーバーの仮想アプライアンス
であるCitrix License Server Virtual Appliance(11.6.1以降)とXenServer 6.1.0ライセ
ンスが必要です。Citrix XenServer 6.1.0のダウンロードページからは、XenServer 6.1.0
ライセンスがインストール済みのCitrix License Server Virtual Applianceをダウンロード
できます。既存のCitrix License Server Virtual Applianceを使用する場合は、XenServer
6.1.0ライセンスをインストールする必要があります。Citrix License Server Virtual
Applianceのダウンロードおよびインストールについては、Knowledge Baseの「Citrix
License Server Virtual Appliance for XenServer」を参照してください。
XenServerホストにライセンスを適用するまでは、無償版のXenServerとして動作します(30日間のみ)。30
日経過後は、製品をアクティブ化する(無償版のXenServer製品として使用する場合)か、Citrixライセンス
サーバーを設定(XenServer Advanced Editionまたはそれ以上のエディションとして使用する場合)しない
と、仮想マシンを起動したり再開したりできなくなります。
各XenServerエディションの機能について詳しくは、www.citrix.com/xenserverを参照してください。
9.1. 無償版のXenServer製品としてアクティブ化する
XenServerは無償で提供され、業務での使用においても制限や使用期限はありません。ただし、製品を使用する
意図があることを示すため、初回インストール後30日以内、およびその後1年ごとに製品をアクティブ化する必
要があります。アクティブ化の手続きは数分で完了します。
無償版のXenServer製品としてアクティブ化するには
1.
XenCenterから、Citrixにアクティブ化キーを要求します。
a.
[ツール]メニューの[ライセンスマネージャ]を選択します。
b.
アクティブ化するホストを選択します。[無償のXenServerのアクティブ化]、[アクティブ化キー
の取得]の順にクリックします。
Webブラウザが起動して、XenServerアクティブ化用のCitrix Webページが開きます。
注:
XenCenterでXenServerアクティブ化ページに接続できない場合(インターネット接続
の問題など)は、選択したホストのアクティブ化情報をTXTファイルに保存することが
できます。インターネットに接続できるようになったら、このTXTファイルをhttps://
activate.vmd.citrix.comにアップロードしてください。
c.
XenServerアクティブ化ページで詳細を入力し、[Submit]をクリックします。
しばらく待つと、アクティブ化キーファイル(.xslic)がメールで送付されます。
通常、10分程度でアクティブ化キーが生成され、メールで送信されます。ただし、30分程度かかる場
合もあります。
d.
2.
メールに添付されているアクティブ化キーファイルを、XenCenterまたはxe CLIを実行するコン
ピュータ上に保存します。
XenCenterまたはxe CLIを使用して、アクティブ化キーをXenServerホストに適用します。
XenCenterでアクティブ化キーを適用するには
38
a.
[ツール]メニューの[ライセンスマネージャ]を選択します。
Windowsエクスプローラでアクティブ化キーファイルをダブルクリックしてXenCenterライセンスマ
ネージャを起動することもできます。
b.
アクティブ化するホストを選択します(複数選択はできません)。[無償のXenServerのアクティブ
化]、[アクティブ化キーの適用]の順にクリックします。
c.
アクティブ化キーファイルを指定して、[開く]をクリックします。
xe CLIを使用してアクティブ化キーファイルを適用するには、ホストのコンソールを開いて(またはSSHで
ホストに接続し)、以下のコマンドを実行します。
xe host-license-add [license-file=<<path/license_filename>>]
9.2. XenServerエディションのライセンス
XenServer Advanced Edition、Enterprise Edition、およびPlatinum Editionでは、ほかのCitrix製品と同じラ
イセンスモデルが使用されます。
XenServer Advanced Editionおよびそれ以上のエディションでは、各XenServerホストについて個別のライ
センスが必要です。このリリースのXenServerでは、ライセンスファイルはホストサーバー上に格納されませ
ん。XenServerのすべてのエディションで、Citrixライセンスサーバーとして動作する専用のサーバー上にライ
センスをインストールし、Citrixライセンス管理コンソールを使ってそれを管理します。すべてのCitrix製品で、
同じライセンスサーバーを共有することもできます。
各XenServerホストに個別のライセンスが必要ですが、そのホスト上の仮想マシンに接続できるユーザーの数は
制限されません。また、すべてのXenServerホストにライセンスを設定する必要がありますが、XenCenterのラ
イセンスマネージャで同じ設定を複数のホストに同時に適用できます。
XenServer Editionおよびそれ以上のエディションにライセンスを割り当てるには
1.
Citrixライセンスサーバーおよびライセンス管理コンソールをインストールします。
インストール手順について詳しくは、Citrix eDocsの「製品ライセンスの有効化 」を参照してください。こ
のバージョンのXenServerでは、CitrixライセンスサーバーのVersion 11.6.1以降が必要です。
2.
XenServerライセンスファイルを入手して、Citrixライセンスサーバーにアップロードします。これらの手
順について詳しくは、Citrix eDocsの「製品ライセンスの有効化 」を参照してください。
3.
XenCenterまたはCLIを使用して、各XenServerホストのライセンスを設定します。
39
XenCenterを使用してXenServerホストのライセンスを設定するには
1.
[ツール]メニューの[ライセンスマネージャ]を選択します。
2.
対象のホストを選択して、[ライセンスの割り当て]をクリックします。
[ライセンスの割り当て]ダイアログボックスが開きます。
3.
[ライセンスの割り当て]でXenServerライセンスのエディションを選択し、Citrixライセンスサーバーの
詳細を入力します。
注:
ライセンスサーバーは、デフォルトでポート27000を使用してCitrix製品と通信します。
ライセンスサーバー上でデフォルト以外のポート番号を使用している場合は、[ポー
ト番号]ボックスの値を変更します。ポート番号の変更手順について詳しくは、Citrix
eDocsの「製品ライセンスの有効化 」を参照してください。
[OK]を選択して続行します。
XenCenterは、指定されたライセンスサーバーと通信し、必要なライセンスをチェックアウトします。これ
により、XenCenterライセンスマネージャに表示される情報が更新されます。
ライセンスを解除する(つまりXenServer Free Editionにする)には、[ライセンスマネージャ]でホストを
選択して、[ライセンスの割り当て解除]をクリックします。
xe CLIを使用してXenServerホストのライセンスを設定するには
•
host-apply-editionコマンドを実行します。たとえば、以下のコマンドを実行します。
40
xe host-apply-edition edition=advanced|enterprise|platinum|enterprise-xd \
license-server-address=<license_server_address> host-uuid=<uuid_of_host> \
license-server-port=<license_server_port>
初回のみ、ライセンスサーバーのIPアドレス(license-server-address=)とポート番号(licenseserver-port=)を指定します。これらのパラメータの値は自動的に保持されるため、以降のコマンドでは
これらのパラメータを省略できます。
対象ホストのUUIDを指定しない場合、コマンドの実行ホストにライセンスが割り当てられます。
9.3. そのほかのライセンス情報
ここでは、有効期限や猶予期間など、ライセンスに関するそのほかの情報について説明します。
アップグレード
XenServerホスト(有償のエディション)をアップグレードすると、新しいライセンスを割り当てるまで30日
間のライセンス猶予期間に入り、Enterprise Edition製品として動作します。アップグレードしたホストに新し
いライセンスを割り当てる(または無償版のXenServer製品としてアクティブ化する)と、猶予期間が終了し、
そのライセンスで指定されるエディションとしてXenServerが動作します。
有効期限
XenServerホストのライセンスの有効期限が切れると、そのホスト上で新たに仮想マシンを起動したり再開した
りできなくなります。
無償版のXenServerでは、1年ごとに製品をアクティブ化する必要があります。これを行わないと、再アクティ
ブ化するまでそのホスト上で仮想マシンを起動したり再開したりできなくなります。
猶予期間
XenServerホストがアップライセンスをチェックアウトすると、ホストとライセンスサーバー間で5分ごとに
「ハートビート」メッセージが交換され、これによりホストとライセンスサーバーが正しく動作していることが
確認されます。ライセンスサーバーのハードウェアやソフトウェアの障害、またはネットワークの問題などによ
り、XenServerやライセンスサーバーでハートビートメッセージの送受信の失敗が検出されると、XenServerが
30日間のライセンス猶予期間に入り、キャッシュ済みのライセンス情報に基づいて動作するようになります。
ライセンスサーバーとの通信が切断されたまま猶予期間が終了しても、そのホスト上で実行されている仮想マシ
ンは停止しません。ただし、そのホスト上で新たに仮想マシンを起動したり再開したりすることはできません。
混在プール
リソースプール内で異なるエディションのXenServerを運用すること(混在プール)は避けてください。ライセ
ンスのアップグレード時など、混在プールの状態を一時的に経過することはサポートされていますが、一部の機
能が制限されることがあります。以下の点に注意してください。
• プール内のホストのライセンスを必要に応じて変更することは可能ですが、そのプールで一番低いレベルのラ
イセンスにより、すべてのプールメンバで使用できる機能が決定されます。たとえば、Advancedレベルのホ
ストとPlatinumレベルのホストが混在するプールでは、Advancedレベルの機能しか使用できません。このた
め、プール内の任意のホストでライセンスレベルを下げると、結果的にそのプールで一部の機能が無効になり
ます。
• 追加するホストの製品エディションは、プール内で動作する最低レベルのエディションと同じである必要があ
ります。たとえば、Advanced EditionのホストとPlatinum Editionのホストが混在するプールに追加するホ
ストには、Advanced Editionのライセンスが割り当てられている必要があります。
41
• プールマスタがAdvanced、Enterprise、またはPlatinumレベルの場合、無償のXenServer製品が動作するホ
ストを追加すると、適切なライセンスレベルへのアップグレードを確認するメッセージがXenCenterに表示さ
れます。ここでアップグレードしないと、そのホストはプールに追加できません。
42
付録A トラブルシューティング
Citrixでは、次の2種類のサポートを提供しています。CitrixサポートWebサイトで無料セルフヘルプサポートを
利用するか、このサイトからサポートサービスを購入できます。インストール時に技術的な問題が発生した場合
は、オンラインでサポートケースを登録したり、サポート担当者に電話したりできます。
Citrix Knowledge Centerでは、XenServerの問題解決に有用な情報が提供されています。ここでは、製品のド
キュメント、ナレッジベース、ディカッションフォーラムなどのリソースにアクセスできます。
製品のインストール時に不明なエラーが発生した場合、Citrixテクニカルサーポートによりそのホストのログ
ファイルが要求される場合があります。この場合、以下の手順に従ってログファイルを収集してください。
XenServerのインストール中、ホストマシンに直接接続されたキーボード(シリアルポート経由で接続されたも
のではなく)を使用して、以下の3つの仮想ターミナルにアクセスできます。
• Alt+F1キーを押して、メインのXenServerインストーラにアクセスします。
• Alt+F2キーを押して、ローカルシェルにアクセスします。
• Alt+F3キーを押して、イベントログにアクセスします。
ログファイルを収集して保存するには
1.
Alt+F2キーを押して、ローカルシェルにアクセスします。
2.
以下のコマンドを実行します。
/opt/xensource/installer/report.py
3.
これにより、ログファイルの保存場所を選択するためのメッセージが表示されます。ログファイルの保存場
所として、[NFS]、[FTP]、または[Local media]を選択できます。
ネットワーク上のほかのマシン上に保存するには、[NFS]または[FTP]を選択します。この場合、保存
先のマシンにネットワークで接続でき、書き込みアクセスが許可されている必要があります。
ローカルマシンのUSBフラッシュドライブなどのリムーバブルストレージに保存するには、[Local
media]を選択します。
保存場所を選択すると、ログファイルがそこに書き込まれます。ファイル名はsupport.tar.bz2です。
43
付録B SAN環境からの起動
XenServerをSAN環境から起動するSANブート環境を構成すると、パフォーマンスや冗長性の向上、ストレー
ジの効率利用など、さまざまなメリットが提供されます。このような環境では、ブートディスクがローカルホス
ト上ではなく、リモートのSAN上に配置されます。通常、ストレージを持たないホストがホストバスアダプタ
(HBA)を使ってSANと通信し、HBAのBIOSに含まれている情報に基づいてブートディスクからXenServerホ
ストが起動します。
SANブート環境では、ハードウェアファイバチャネルまたはHBA iSCSIアダプタサポートのSANベースディス
クアレイが必要です。SANブート環境の冗長性を確保するには、I/Oアクセスをマルチパス構成にします。この
ためには、ルートデバイスのマルチパスサポートを有効にする必要があります。使用するSAN環境のマルチパ
ス機能については、ストレージベンダまたは管理者に問い合わせてください。マルチパスを使用できる環境で
は、XenServerのインストール時にマルチパス機能を有効にできます。
警告:
アップグレード処理では、SANブート設定が保持されません。ISOまたはPXEを使用して
アップグレードする場合は、multipathが正しく設定されるように、以下のインストール
手順に従う必要があります。
マルチパスを有効にしてSAN上にXenServerをインストールするには
1.
「Welcome to XenServer」画面で、F2キーを押します。
2.
ブートプロンプトが開いたら、multipathと入力します。
これにより、マルチパス構成のSAN上のリモートディスクからXenServerが起動します。
PXEインストールでファイルシステムマルチパスを有効にするには、PXE Linux設定ファイル
にdevice_mapper_multipath=yesを追加する必要があります。たとえば、以下のようになります。
default xenserver
label xenserver
kernel mboot.c32
append /tftpboot/xenserver/xen.gz dom0_mem=752M com1=115200,8n1 \
console=com1,vga --- /tftpboot/xenserver/vmlinuz \
xencons=hvc console=hvc0 console=tty0 \
device_mapper_multipath=yes \
--- /tftpboot/xenserver/install.img
XenServer環境のストレージマルチパス構成について詳しくは、『XenServer管理者ガイド』を参照してくださ
い。
44
付録C PXEブートによるインストール
この付録では、XenServerをインストールするためのPXEブート環境を構成する方法について説明します。以下
の手順では、TFTPサーバーとNFS、FTP、またはHTTPサーバーをセットアップして、XenServerをインストー
ルするためのPXEブートを有効にします。また、無人インストールを実行するためのXML回答ファイルの作成方
法についても説明します。
C.1. XenServerをインストールするためのPXEブート環境の構成
XenServerインストールメディアをセットアップする前に、TFTPサーバーおよびDHCPサーバーをセット
アップする必要があります。一般的なセットアップ手順については、Citrix Knowledge Baseの「PXE Boot
Environment: Generic TFTP and DHCP Configuration」を参照してください。
注:
XenServer 6.0以降、MBRによるディスクパーティションからGUIDパーティションテーブ
ル(GPT)に変更されています。一部のPXEシステムでは、ホストにイメージを展開する前
に、そのホストのハードディスク上にあるパーティションテーブルの読み込みが試行されま
す。
PXEシステムにGPTパーティションスキームとの互換性がなく、さらにそのホストのハード
ディスクでGPTが使用されている場合、PXEブートによるインストールに失敗します。この
問題を回避するには、ディスク上のパーティションテーブルを削除してください。
TFTPサーバーとDHCPサーバーに加えて、XenServerのインストールファイルをホストするためのNFS、FTP、
またはHTTPサーバーが必要です。これらのサーバーは、同一マシン上に設定したり、ネットワーク上の複数の
マシンに分散させたりできます。
また、PXEブートでXenServerをインストールする各ホストで、PXEブート対応のイーサネットカードが必要で
す。
次の手順は、使用するLinuxサーバーがRPMをサポートしていることを前提としています。
TFTPサーバーをセットアップするには
1.
2.
/tftpbootディレクトリに、新しいディレクトリxenserverを作成します。
/usr/lib/syslinuxディレクトリのmboot.c32とpxelinux.0を、/tftbootディレクトリにコピーし
ます。
注:
同じソース(同じXenServer ISOなど)のmboot.c32とpxelinux.0を使用することを強
くお勧めします。
3.
XenServerインストールメディアのルートディレクトリにあるinstall.imgと、/bootディレクトリにあ
るvmlinuzおよびxen.gzを、TFTPサーバーに作成した/tftpboot/xenserverディレクトリにコピーし
ます。
4.
/tftbootディレクトリに、新しいディレクトリpxelinux.cfgを作成します。
5.
pxelinux.cfgディレクトリに、新しい設定ファイルdefaultを作成します。
この設定ファイルの内容は、PXEブート環境を設定する方法によって異なります。ここでは、設定ファイル
の例を2つ挙げます。1つ目の例では、TFTPサーバーから起動するマシンでインストールを開始し、インス
トールオプションについて管理者の入力を求めるメッセージを表示します。2つ目の例では、管理者の介在
が不要な無人インストールを実行します。
注:
45
以下の2つの例では、物理コンソールtty0上でインストールが実行されます。ほかのコン
ソールを使用する場合は、そのコンソールを最後のconsole=エントリで指定してくださ
い。
default xenserver
label xenserver
kernel mboot.c32
append /tftpboot/xenserver/xen.gz dom0_max_vcpus=1-2 dom0_mem=752M,max:752M com1=115200,8n1 \
console=com1,vga --- /tftpboot/xenserver/vmlinuz \
xencons=hvc console=hvc0 console=tty0 \
--- /tftpboot/xenserver/install.img
次の例では、指定したURLにある回答ファイルによる無人インストールを実行します。
注:
回答ファイルを取得するネットワークアダプタを指定するに
は、answerfile_device=ethXまたはanswerfile_device=MACパラメータを追加し
て、イーサネットデバイス番号またはMACアドレスを指定します。
default xenserver-auto
label xenserver-auto
kernel mboot.c32
append /tftpboot/xenserver/xen.gz dom0_max_vcpus=1-2 dom0_mem=752M,max:752M com1=115200,8n1
console=com1,vga --- /tftpboot/xenserver/vmlinuz \
xencons=hvc console=hvc0 console=tty0 \
answerfile=http://pxehost.example.com/-answerfile \
install --- /tftpboot/xenserver/install.img
PXE設定ファイルの構文について詳しくは、SYSLINUXのWebサイトを参照してください。
必要に応じて、使用するオペレーティングシステムのマニュアルを参照して、設定方法を確認してください。こ
こでは、Red Hat、Fedora、およびほかのRPMベースのディストリビューションでの設定手順について説明し
ます。
HTTP、FTP、またはNFSサーバー上にXenServerインストールメディアをセットアップ
するには
1.
HTTP、FTP、またはNFSサーバー上に、XenServerインストールメディアをホストするためのディレクト
リを作成します。
2.
XenServerインストールメディアのすべての内容を、上記の手順で作成したディレクトリにコピーします。
このディレクトリがインストールリポジトリになります。
注:
サプリメンタルパックをインストールする場合は、各サプリメンタルパックISOの内容
をインストールリポジトリの別のディレクトリにコピーしておきます。この場合、XSREPOSITORY-LISTを編集して、サプリメンタルパックのディレクトリ名の行を追加する必
要があります。これを行わないと、サプリメンタルパックはインストールされません。詳し
くは、『XenServer 6.1.0 Supplemental Pack & DDK Guide』を参照してください。
インストール先のシステムを準備するには
1.
システムを起動し、ブートメニューを表示します(多くのBIOSプログラムでは起動処理中にF12キーを押
します)。起動順序を設定するメニューで、イーサネットカードから起動するように設定します。
2.
これまでの手順で設定したインストールソースからシステムがPXEブートし、インストールスクリプトが実
行されます。回答ファイルを設定した場合は、そのまま無人インストールが実行されます。
46
C.2. 無人PXEインストールのための回答ファイルの作成
無人インストールを実行するには、XML形式の回答ファイルを作成する必要があります。次に回答ファイルの例
を示します。
<?xml version="1.0"?>
<installation srtype="ext">
<primary-disk>sda</primary-disk>
<guest-disk>sdb</guest-disk>
<guest-disk>sdc</guest-disk>
<keymap>us</keymap>
<root-password>mypassword</root-password>
<source type="url">http://pxehost.example.com/XenServer_/</source>
<post-install-script type="url">
http://pxehost.example.com/myscripts/post-install-script
</post-install-script>
<admin-interface name="eth0" proto="dhcp" />
<timezone>Europe/London</timezone>
</installation>
回答ファイルでは、installationという名前のルートノード内に、すべてのノードを記述します。
注:
シンプロビジョニングを有効にするには、srtype属性をextとして指定します。この属性を
指定しないと、デフォルトのローカルストレージの種類はLVMになります。シンプロビジョ
ニングでは、ローカルストレージの種類がEXT3になり、XenDesktopのローカルキャッシュ
が正しく機能するようになります。詳しくは、第5章 「XenServerとIntelliCache」を参照
してください。
次の表は、各エレメントの説明です。特に明記しない限りノード内の値はすべてテキストであり、いくつかの必
須要素があります。
エレメント
説明
必須/オプ
ション
<primary-disk>
コントロールドメインのインストール先ストレージデバイ
スの名前。通常のインストールでは、[Select Primary
Disk]画面の設定に相当します。
必須
属性:
guest-storage属性には、値としてyesまたはnoを指定で
きます。たとえば、次のようになります。
<primary-disk guest-storage="no">sda</primarydisk>
この属性を指定しない場合のデフォルトはyesです。スト
レージリポジトリを作成しない無人インストール行う場合
は、ここでnoを指定し、guest-diskキーは指定しないでおき
ます。
<guest-disk>
ゲストを格納するストレージデバイスの名前。追加する各
ディスクについて、このエレメントを記述します。
47
オプション
エレメント
説明
必須/オプ
ション
<keymap>
インストール中に使用するキーマップの名前。
必須
<keymap>us</keymap>
値を指定しない場合、デフォルトでusが適用されます。
<root-password>
XenServerホストのルートパスワード。指定しない場合はホ
ストの初回起動時にメッセージが表示されます。
オプション
属性:
このエレメントにtype属性を指定することもできます。たと
えば、次のようになります。
<root-password type="hash">hashedpassword</rootpassword>
<source>
パッケージのインストール元。
必須
属性:
type:url、nfs、またはlocalを指定できます。
localを指定する場合、このエレメントには何も指定しない
でください。たとえば、次のように指定します。
<source type="url">
http://server/packages
</source>
<source type="local" />
<source type="nfs">
server:packages
</source>
<driver-source>
デバイスドライバを含んでいるサプリメンタルパックのイン
ストール元。オプション。このエレメントは複数記述できま
す。
属性:
type:url、nfs、またはlocalを指定できます。
localを指定する場合、このエレメントには何も指定しない
でください。たとえば、次のように指定します。
<driver-source type="url">
http://server/drivers
</driver-source>
<driver-source type="local" />
<driver-source type="nfs">
server:drivers
</driver-source>
48
オプション
エレメント
説明
必須/オプ
ション
<script>
post-install-scriptの場所。
オプション
属性:
stage:filesystem-populated、installationstart、またはinstallation-completeを指定できます。
filesystem-populatedを指定すると、ルートファイルシ
ステムがアンマウントされる直前にスクリプトが実行されま
す(インストールまたはアップグレード後、initrdsのビルド
後など)。スクリプトの引数は、ルートファイルシステムの
マウントポイントになります。
installation-completeを指定すると、インストーラが
すべての処理を完了した後(つまりルートファイルシステ
ムがアンマウントされた後)にスクリプトが実行されます。
スクリプトの引数は、インストールが正しく完了した場合
に0、何らかの理由で失敗した場合にそれ以外の値になりま
す。
type:url、nfs、またはlocalを指定できます。
urlまたはnfsを指定する場合は、PCDATAでURLやNFSパス
を指定します。localを指定する場合、PCDATAには何も指
定しません。たとえば、次のように指定します。
<script stage="filesystem-populated"
type="url">
http://prehost.example.com/post-install-script
</script>
<script stage="installation-start"
type="local">
file:///scripts/run.sh
</script>
<script stage="installation-complete"
type="nfs">
server:/scripts/installation-pass-fail-script
</script>
ローカルのスクリプトファイルを使用する場合は、絶対パス
を指定してください。絶対パスは、通常file://の後にさら
にスラッシュ(/)を付加し、スクリプトのパスを続けます。
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エレメント
説明
必須/オプ
ション
<admin-interface>
ホスト管理インターフェイスとして使用する単一のネット
ワークインターフェイス。
オプション
属性:
proto:dhcpまたはstaticを指定できます。
name:eth0などを指定します。
子エレメント:
• <ipaddr>:proto="static"を指定した場合のIPアドレ
ス。
• <subnet>:proto="static"を指定した場合のサブネッ
トマスク。
• <gateway>:proto="static"を指定した場合のゲート
ウェイ。
proto="static"を指定する場合、これらの3つの子エレメ
ントはすべて必須です。
<timezone>
TZ変数の書式で指定するタイムゾーン。たとえば、Europe/
London、Asia/Tokyoなど。
必須
<name-server>
ネームサーバーのIPアドレス。使用する各ネームサーバーに
ついて、このエレメントを記述します。
オプション
<hostname>
インストール先のホスト名。このエレメントを指定しない場
合、ホスト名が自動的に設定されます。
オプション
<ntp-server>
NTPサーバー名(複数指定可)。
オプション
回答ファイルを適切に編集することで、無人アップグレードを行うこともできます。この場
合、<installation>エレメントのmode属性でreinstallを指定し、<existing-installation>エレメン
トで既存のインストール先ディスクを指定し、<primary-disk>エレメントと<guest-disk>エレメントは指
定しません。たとえば、次のようになります。
<?xml version="1.0"?>
<installation mode="upgrade">
<existing-installation>sda</existing-installation>
<source type="url">http://pxehost.example.com/XenServer_/</source>
<post-install-script type="url">
http://pxehost.example.com/myscripts/post-install-script
</post-install-script>
</installation>
50
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