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K. LEADERS
久保社会保険労務士法人 企業経営レポート
2013年度版
経営レポート
こうすれば安心、就業規則
連絡とれない社員は
懲戒解雇?自己都合退職?
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久保社会保険労務士法人 所長
厚生労働大臣認可 労働保険事務組合関西労働保険協会代表
1941年 岡山県倉敷市生まれ。兵庫県労働保険事
務組合会長(全国副会長)を務め、社労士法人
(兵庫県社労士法人登録第1号)を経営し、18名
のスタッフとともに上場企業から小さな会社まで、
全国展開であらゆる業種、700社以上の顧問先の
人事労務に携わってきた。それぞれの会社にもっ
とも適し、また、活用できる人事労務改善の構築
では、高い評価を受け、経営コンサルティングと
経営管理の指導をしている。
こうすれば安心、雇用契約!!
会社の辞め方がわからない社員が増えました。
就業規則で、無断欠勤を懲戒解雇をしても問題ないのでしょうか?
【昭和23.11.11基発第1637号、昭和31.3.1基発第111号】の行政通達
労働者の責めに帰すべき事由に該当する事由が例示されています。
1)盗取、横領、傷害等刑法犯に該当する行為のあった場合
2)賭博、風紀紊乱等により職場規律を乱し、悪影響を及ぼす場合
3)雇入れの際の採用条件の要素となるような経歴を詐称した場合
及び雇入れの際、不採用の原因となるような経歴を詐称した場合
4)原則として2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、
出勤の督促に応じない場合
5)出勤不良または出欠常ならず、注意を受けても改めない場合など
多くの就業規則の懲戒解雇の事由に、『無断欠勤が14日以上』と記載
があるのは、この通達を根拠に記載されていると考えられます。
無断欠勤者には『出勤の督促』をすること。
この通達に示されているように、無断欠勤者に対して、連絡をし出勤を
促します。もし、自宅や携帯に連絡しても、連絡がつかない場合には、
その都度、連絡をした日・時間を記録し、会社が把握している住所に、
内容証明郵便で、「○日までに会社に連絡がない場合、就業規則○条に
基づき退職とする」などを記載した文書を送付します。
解雇除外認定の妥当判断の通達 基発第1637号 基発第111号
「平均賃金」を支払う方法(就業規則に定めること)
①盗取、横領、傷害等刑法に該当する行為のあった場合。又は、それら
刑法犯に該当する行為によって事業場の名誉、信用が失われたり取引関
係に悪影響を与えたような場合。
②事業場内で賭博、風紀紊乱等により職場規律を乱し、他の労働者に悪
影響を及ぼす場合。
③雇い入れの際の採用条件の要素となるような経歴を詐称した場合及び
雇入れの際、不採用の原因となるような経歴を詐称した場合。
④他の事業へ転職した場合。
⑤2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合。
⑥出勤不良、出勤常ならず、再三注意を受けても改めない場合。
労働基準監督署長の解雇予告の除外認定を受ければ、これらの解雇予告
は不要になります。その事例として「原則として2週間以上正当な理由
なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合」が挙げられています。
しかし、このとき「無断欠勤」の条件は満たしているのですが、後半の
「出勤の督促に応じない場合」の督促ができません。これについても公
示送達の必要等があり、除外認定は受けられるとは限りません。
行方不明中の従業員への対応
企業に求められる予防策
【規定例】
事故欠勤が1ヵ月以上となり、特別の事由が認められないと
きは、自然退職とする
【たとえば、こんな時】
何の連絡もなく無断欠勤が続いている従業員がいます。アパートのひとり住ま
いで、携帯電話に電話をしても通じず、留守番電話に連絡するようにメッセー
ジを残しても一向に連絡がありません。そこで、どうすれば退職扱いにできま
すか?
行方不明に対する解雇除外認定
労働基準監督署の解雇除外認定を受ければ、解雇予告なく解雇できます。解雇
除外認定の妥当判断の通達(昭31.3.1基発第111号)第5号には
・原則2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合
◆自然退職とする規定を就業規則に定めること。
これは、使用者の解雇の意思表示をまつことなく、1ヵ月の事
故欠勤期間満了と同時に自然退職となることを定めたものです。
(判例
豊田自動織機製作所事件 名古屋高判昭和48・3・15)
「事故欠勤とは」・・・・従業員の都合により出勤していない
(労災による欠勤や正当な理由によるものは除く)という意味です。
原因不明の不出勤により、会社に出勤しない状態又は従業員が
会社に届け出た連絡先での会社との連絡不能となった状態(行方
不明)が1ヵ月以上経過した場合は自然退職とする。
無断欠勤状態を自然退職事由として定めていない場合
懲戒解雇に該当するとしても、解雇手続に入るには、「懲戒解雇の
通知」が本人に到達しなければ、法的効力が発生しません。
懲戒解雇の「到達」は本人が知りうる状態におかれていればよいの
で郵送でも可能です。たとえ本人が短期間の旅行、留守をしていて
も構いません。万全を期しス場合は、簡易裁判所の「公示送達によ
る手続」が最も確実ですが、手間がかかり、また、「公示による意
思
表示」となり、裁判所を用いる面倒な手続によらざるを得ません。
と示されています。
しかしながら、就業規則に無断欠勤による懲戒解雇規定があったとしてもそれ
のみをもって、「解雇除外認定」が認められるとは限らず、他の資料確認や、
労働者本人への調査などを行い、認められる場合もあります。
こういったリスクを考えると、行方不明、無断欠勤者などに対しての規程は自
然退職」と規定するのが合理的で、ムダな実務も不要になります。
本来、遅刻や欠勤は労働契約の義務違反であり、労働契約不履行です。
かつて、終身雇用の頃の社会状況においては、電話はおろか、書置きもな
いまま突然失踪、行方不明となれば会社は事故にでも巻き込まれたので
はないか?と心配になります。しかし最近はそのようなケースより、会社に
行きたくないとか、退職の申出は面倒と考えて、連絡もなしに欠勤し、また
会社からの出勤の督促にも応じず、対応をしない人も増えています。
本人から何の意思表示もないのですから、会社としてはすぐにでも懲戒解
雇したいと思いますが、就業規則で具体的に一定期間となる日数を定めて、
行方不明を想定した退職規定が必要です。
今後の労務リスク対応としては、
一定期間以上の無断欠勤をしたときは自然退職とするという
就業規則に変更し、そのことを周知徹底しておかれればよいと思います