Toshio Honjo

Gallerist Interview
彩鳳堂画廊
Toshio Honjo
D 東京都中央区銀座 6-7-7
第三岩月ビル 3F
e03-3575-0960
[email protected]
彩鳳堂画廊 本庄俊男
文化発信無き国家は滅亡します。
「国立メディア芸術総合センター」は果たして無駄遣いか ?
くの政治家が「国立メディ
多 ア 芸 術 総 合 センター」を
因果経」まで遡ると考えて良いで
美術品等と同様に組織的にもコレ
しょう。平安鎌倉時代には鳥獣戯
クションを始めており、展覧会等
「国立アニメの殿堂」と称しバラマ
画を始めとした絵巻物があり、又
も開催していますから、もはや一
キ政策の無駄遣いと決め付けてい
禅僧の描いた絵画や、桃山時代の
刻の猶予もないのです。
ます。与野党問わず「巨大国営マ
障壁画、狩野派や琳派等そして江
グローバル化が進む今日、政治
掲げ、農業政策、産業政策、雇用
ンガ喫茶」等と揶揄していますが、 戸時代の浮世絵等、他国に例の無
家の皆さんは何故、自国の文化政
等社会福祉、公共事業等と共に文
果たしてこの様な事で日本の文化
い千年以上続いた固有の文化の継
策を論じないのでしょうか。産業
化政策に基軸を反映させています。
発信拠点を後退させて良いもので
承を世界中の人々が畏敬の眼差し
や経済、社会福祉等、大切な課題
大国ではあるが文化歴史の浅いア
しょうか。世界が認め誇る事の出
を持って支持しているのです。そ
で活発に議論して頂かなければ成
メリカで、新美術運動に力をいれ、
来る日本の文化を自国民が蔑視し
れは、一般庶民に絵画を利用して、 りませんが、国際社会に於いて文
ジャクソン・ポロック、マーク・ロ
ている状態は異常としか考えられ
解りやすく理解と説得を進めて来
化力は国力の礎であり政治経済に
スコ、ベン・シャーン、モーリス・
ません。文化政策は進むべき方向
た文化です。
与える影響力は多大なものである
ルイス、ポップアートのウォホー
事を忘れては成りません。
ル、リキテンシュタイン等を生み
を間違うと国威発揚にもなるが失
7 月初旬、パリで開催されたジ
ディール(新規まき直し)政策を
政にもなります。明治初期の廃仏
ャパンエキスポでは、4 日間で
諸外国でも持てはやされている
出し、ニューミュージックやジャ
毀釈と、一方での海外万博参加発
134,000 人もの入場者を集めまし
「ブランド力」とは芸術の力を使っ
ズを支援し、アニメ産業も国策と
揚政策(ジャポニズム)を比べてみ
た。そこで日本に憧れを持った少
たマーケティングと情報操作であ
ると解りやすいでしょう。
女 2 人がシベリヤ鉄道経由で日本
り、デザインアーティストの力量
「バンビ」
して盛り上げています。
「白雪姫」
「ファンタジア」等のディ
今、諸外国では日本の育んでき
に向かい、その途中で補導される
ですから、デザインひとつのセン
ズニーアニメ、ポパイ等、それに続
た独自な文化を「クールジャパン」
事件が報道されていました。この
スで産業経済への貢献度は大いに
く映画産業等にも力を入れ、世界
(カッコイイ日本)と言い注目を集
様な世界に誇れる芸術文化を持ち
関係があります。中国には「八○
中に影響を与えて来ました。
めています。その市場規模は年間
ながら何故無駄遣いと称し文化発
后」
(バーリンホゥ)と呼ばれる 80
此処では、今までの産業経済優
20 兆円とも試算されています。中
信拠点を切り捨てようとするので
年代生まれ消費意欲旺盛な世代が
先型の市場原理主義には限界が有
でもオタク文化とも言われている
しょう。
2 億人いるそうです。確かに町に
る事も学ばなければなりません。
メディア芸術のコンテンツ市場は
NHK のニュース解説でも年間 14
現在はライフスタイルも変わり、 は若者が活気に溢れ市場を謳歌し
ブロードバンド化と共にデジタル
ています。この人々もデザインの
芸術文化は不滅です。文化を疎か
にした国家の惨状は、独裁国家や
兆円の市場と報道していました。
化への切り替えが進んでいる中、
力で日本の内需に引き込めるので
共産主義国家を見るまでもなく歴
もし此の施設が実現すれば、海外
現在メディアアートの発信拠点は
す。さらには東南アジアも世界の
史が示しています。
からの注目度や来観者に対しての
大切な役割があり、過去の膨大な
市場もしかりでしょう。
利用度は多大であると思います。
る資料の保存と共に最優先に考え
オタク(マンガ)文化とは、ルー
ツを探ると奈良時代の「過去現在
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米国の 1929 年大恐慌の後、フ
て行かなければならないでしょう。 ーバー大統領の後を引き継いだ
欧米諸国ではすでに日本の過去の
F. ルーズベルト大統領は、ニュー
「国立メディア芸術総合センタ
ー」の必要性は、国策として芸術
家の支援擁護と共に国際的文化国
家の証の一翼を担うべきでしょう。