テレビ視聴行動に関する マーケティングデータ ~録画・BS放送視聴編~ 朝日大学マーケティング研究所 調査概要 ■ 調査方法 Webアンケート ■ 調査期間 2012年3月2日(金)~3月9日(金) ■ 調査対象 首都圏在住の13歳~69歳男女で、以下の条件にあてはまる人 ・自宅に地上波デジタル対応のテレビがある ※ただし、テレビをまったく見ない人は除く ■ 有効回答 合計480名(均等割付) 年代 男性 女性 13~19歳 40名 40名 20~29歳 40名 40名 30~39歳 40名 40名 40~49歳 40名 40名 50~59歳 40名 40名 60~69歳 40名 40名 合計 240名 240名 参考:自宅で利用しているテレビの台数 1台 2台 0% 3台 25% 全体 (N=480) 75% 29.6 37.5 毎日見ている 4 台以上 50% 46.9 男性・10代 (n=40) 参考:テレビ番組を毎日見ている割合 100% 0% 12.5 2.5 男性・10代 (n=40) 男性・20代 (n=40) 55.0 20.0 12.5 12.5 男性・20代 (n=40) 男性・30代 (n=40) 55.0 20.0 15.0 10.0 男性・30代 (n=40) 男性・40代 (n=40) 62.5 男性・50代 (n=40) 男性・60代 (n=40) 47.5 15.0 47.5 女性・20代 (n=40) 52.5 女性・30代 (n=40) 55.0 女性・60代 (n=40) 42.5 27.5 40.0 82.5 75.0 85.0 (n=40) 27.5 10.0 男性・50代 (n=40) 90.0 17.5 男性・60代 (n=40) 90.0 15.0 5.0 女性・10代 (n=40) 女性・20代 (n=40) 5.0 女性・30代 (n=40) 5.0 5.0 女性・40代 (n=40) 20.0 10.0 女性・50代 (n=40) 27.5 女性・60代 (n=40) 12.5 15.0 10.0 25.0 27.5 86.0 男性・40代 30.0 65.0 女性・40代 (n=40) 100% 5.0 2.5 32.5 20.0 75% 30.0 20.0 47.5 女性・10代 (n=40) 女性・50代 (n=40) 15.0 50% 全体 (N=480) 15.2 8.3 47.5 25% 5.0 1 75.0 95.0 75.0 87.5 92.5 97.5 87.5 1.テレビ番組の録画方法と録画頻度 録画機能内蔵テレビ、Blu-rayレコーダーの割合が増加。 ■「テレビ番組を録画するのに主に利用している機器」は、2011年8月調査と比較して、「録画機能内蔵テレビ(HDD内蔵)」が16.3% から18.8%に、「録画機能内蔵テレビ(外付けHDD) 」が7.1%から8.5%に、「Blu-rayレコーダー」が24.6%から28.5%に、それぞれ増 えている。 ■録画頻度は前回とほぼ変わらず、男性よりも女性のほうが録画頻度が高い傾向も共通である。 ■テレビ番組を録画する人の83.3%は最近3ヶ月で週に1回以上録画している。これは、全サンプルの70.6%にあたる。 テレビ番組を録画するのに主に利用している機器 1. 3. 5. 7. 9. 録画用機能内蔵テレビ(HDD 内蔵) HDD レコーダー DVD レコーダー パソコン テレビ番組の録画はしない 0% 全体 (N=480) 2011年8月 調査 25% 18.8 全体 (N=480) 8.5 16.3 7.1 2. 録画用機能内蔵テレビ(外付けHDD ) 4. Blu-ray レコーダー 6. VHS レコーダー 8. その他 50% 75% 17.5 28.5 21.0 24.6 4.8 7.1 100% 3.3 2.9 2.3 1.0 3.1 1.4 15.2 16.5 最近3ヶ月間のテレビ番組の録画頻度 ※テレビ番組の録画をする人のみ 1. ほぼ毎日録画している 2. 週に数回録画している 4. たまに録画する程度 5. 最近3ヶ月は録画していない 0% 全体 (n=407) 男性 (n=205) 女性 (n=202) 全体 (n=401) 2011年8月 調査 男性 (n=203) 女性 (n=198) 25% 50% 34.9 75% 36.9 31.7 36.1 38.1 3. 週に1回くらい録画している 11.5 14.1 37.6 35.4 34.2 31.0 36.5 39.9 8.9 13.5 14.8 31.8 2 100% 12.1 14.5 2.2 16.6 1.5 12.4 3.0 13.0 4.0 14.3 3.4 11.6 4.5 2.録画行動と、録画番組の消化率(1) 7割が録画した番組を再生する際にCMを飛ばしている。約半数は録画した番組をほぼ全番組観ている。 ■男女ともほぼ7割の人が「録画した番組を再生するときはCMを飛ばす」と回答した。 ■「好きな番組は、リアルタイムで見ることができても、あえて録画してから見る」は女性のほうが35.7%と、男性よりも9.5%高い。 ■「録画したものは、ほぼ全番組見る」は、最近3ヶ月以内にテレビ番組を録画した人の52.8%。「7割以上の番組を見ている」に広げる と、87.0%になる。 テレビ番組の録画について、あてはまるもの ※最近3ヶ月以内にテレビ番組を録画した人 100% 男性(n=202) 75% 50% 35.7 26.2 26.2 23.5 25% 22.3 19.4 14.4 15.3 10.4 6.6 10.9 11.7 2.5 0.5 1.5 0.0 あてはまるものがない 録画した番組を家庭内ネットワークで 共有している など) ( ソニールームリンク、 DLNA 録画した番組をスマートフォンや タブレット端末に移して、 外出時に観ている キーワード自動録画機能を 使っている 追っかけ再生機能を利用している 録画した番組を DVD 等に保存したり、 ( コピーやムーブ) 自動削除されないように保護して、 保存版をつくっている 録画した番組を見るための 曜日や時間帯がある 好きな番組は、リアルタイムで 見ることができても、 あえて録画してから見る 録画した番組を 再生するときはCMを飛ばす ( 自動CM飛ばし機能も含む) 0% 女性(n=196) 69.3 70.9 録画したテレビ番組の消化率 ※最近3ヶ月以内にテレビ番組を録画した人 1. 録画したものは、ほぼ全番組見る 3. 半分程度は見る 5. 録画はするが、ほとんど見ない 0% 全体 (n=398) 男性 (n=202) 女性 (n=196) 25% 2. 7~8割の番組は見る 4. 2~3割の番組しか見ない 50% 52.8 75% 34.2 54.5 28.7 51.0 39.8 3 100% 9.3 3.30.5 11.9 4.5 0.5 6.62.0 0.5 3.録画行動と、録画番組の消化率(2) 録画しない人も含めた全体の14.6%は、「タイムシフト視聴層」である。 ■最近3ヶ月の録画頻度が「ほぼ毎日」だった人のうち、49.3%は「好きな番組は、リアルタイムで見ることができても、あえて録画して から見る」と回答している。この「ほぼ毎日録画し、かつ、好きな番組はあえて録画してから見る」という「タイムシフト視聴層」は、録画し ない人も含めた全体の14.6%にあたる。 ■録画頻度が高い人ほど、録画消化率も高い。 「ほぼ毎日録画し、かつ、録画したほほ全番組を見る」は、録画しない人も含めた全体 の18.1%にあたる。 テレビ番組の録画について、あてはまるもの(最近3ヶ月の録画頻度別) ※最近3ヶ月以内にテレビ番組を録画した人 100% 75% 50% ほぼ毎日録画している(n=142) 78.0 72.5 週に数回録画している(n=150) 週に1回くらい録画している(n=47) 55.3 55.9 49.3 たまに録画する程度(n=59) 32.4 31.3 25% 10.6 6.8 19.3 10.6 28.8 25.4 19.1 12.7 12.0 8.5 8.5 2.0 1.7 6.4 5.67.3 5.3 6.8 1.7 1.4 0.0 0.02.00.0 0.0 あてはまるものがない 録画した番組を家庭内ネットワークで 共有している など) ( ソニールームリンク、 DLNA 録画した番組をスマートフォンや タブレット端末に移して、 外出時に観ている キーワード自動録画機能を 使っている 追っかけ再生機能を利用している 録画した番組を DVD 等に保存したり、 ( コピーやムーブ) 自動削除されないように保護して、 保存版をつくっている 録画した番組を見るための 曜日や時間帯がある 好きな番組は、リアルタイムで 見ることができても、 あえて録画してから見る 録画した番組を 再生するときはCMを飛ばす ( 自動CM飛ばし機能も含む) 0% 10.6 1.7 31.7 29.3 録画したテレビ番組の消化率(最近3ヶ月の録画頻度別) ※最近3ヶ月以内にテレビ番組を録画した人 1. 録画したものは、ほぼ全番組見る 3. 半分程度は見る 5. 録画はするが、ほとんど見ない 0% 25% 全体 (n=398) 50% 75% 52.8 ほぼ毎日録画している (n=142) 9.3 8.0 2.7 0.0 38.0 48.9 25.5 39.0 28.8 4 3.3 0.5 2.8 0.7 0.0 35.2 51.3 週に1回くらい録画している (n=47) 100% 34.2 61.3 週に数回録画している (n=150) たまに録画する程度 (n=59) 2. 7~8割の番組は見る 4. 2~3割の番組しか見ない 19.1 20.3 4.3 2.1 10.2 1.7 4.BSデジタル放送の視聴 40.2%が自宅テレビの地デジ化で、BSデジタル放送を見る機会が増えた。(そもそもBSデジタル放送を観られない人を除く) ■そもそもBSデジタル放送を観られない人を除くと、40.2%が自宅テレビの地デジ化でBSデジタル放送を見る機会が増えた(「増えた 15.7%」「やや増えた24.5%」)と回答。これはBSデジタル放送が観られない人を含めた全体の29.4%にあたる。 ■男女別では、男性のほうが増えた(「増えた 16.4%」「やや増えた27.7%」)とする割合が高い。 ■女性は年齢の高い層で増えたとする割合が高い傾向がある。 自宅テレビの地デジ化で、BSデジタル放送を見る機会はどうなったか ※そもそもBSデジタル放送を観られない人を除く 増えた 0% 15.7 男性 (n=177) 16.4 女性 (n=174) 14.9 男性10~20代 (n=57) 14.0 男性50~60代 (n=66) 女性30~40代 (n=53) 13.2 18.2 75% 57.3 52.0 27.7 47.4 35.1 57.4 20.4 51.5 27.3 51.5 27.3 5 0.91.7 1.1 2.8 1.8 1.8 3.7 0.0 1.5 3.0 0.0 67.9 18.9 100% 0.0 70.9 16.4 減った 0.6 0.6 62.6 21.3 16.7 12.7 やや減った 50% 24.5 18.5 女性10~20代 (n=55) 女性50~60代 (n=66) 変わらない 25% 全体 (n=351) 男性30~40代 (n=54) やや増えた 1.5 1.5 データの総括 結果① 録画機能内蔵テレビ、Blu-rayレコーダーの割合が増加 主なテレビ番組の録画方法(抜粋) 1. 録画用機能内蔵テレビ(HDD 内蔵) 2. 録画用機能内蔵テレビ(外付けHDD ) 4. Blu-ray レコーダー 0% 全体 (N=480) 2012年3月 全体 (N=480) 2011年8月 20% 40% 8.5 18.8 60% 28.5 7.1 16.3 録画環境は、この半年でさらに進んだ。主なテレビ番組の 録画方法は「録画機能内蔵テレビ(HDD内蔵) 」 「録画機 能内蔵テレビ(外付けHDD) 」「Blu-rayレコーダー」の3種類 で55.8%になっている。 録画しない人も含め、全体の3割は、ほぼ毎日テレビ番組 を録画しており、週1回以上録画する人まで広げると7割に 達する。 24.6 結果② 全体の14.6%は「タイムシフト視聴層」、録画する人の7割が「CMを飛ばす」 テレビ番組の録画について、あてはまるもの(抜粋) 0% 25% 50% 録画した番組を再生する場合は、7割 がCMを飛ばして観ている。 録画頻度の高い人ほど、「あえて録画 して見る」傾向がある。 「ほぼ毎日録画 し、かつ、好きな番組はあえて録画して から見る」という「タイムシフト視聴層」は 録画しない人も含めた全体の14.6%に のぼる。 72.5 78.0 録画した番組を 再生するときは CMを飛ばす 好きな番組は、リアル タイムで見ることが できても、あえて 録画してから見る 75% 100% ほぼ毎日録画している(n=142) 週に数回録画している(n=150) 週に1回くらい録画している(n=47) たまに録画する程度(n=59) 55.3 55.9 49.3 31.3 10.6 1.7 結果③ BSデジタル放送を見る機会が増えている 自宅テレビの地デジ化で、BSデジタル放送を見る機会はどうなったか 増えた 0% 全体 (n=351) 15.7 やや増えた 25% 24.5 変わらない 50% やや減った 75% 57.3 減った 100% 0.9 1.7 地デジ対応がきっかけでBSデジタル放送の 視聴が増えている。野球中継の地上波からの 移行や紀行番組、過去のドラマの再放送など、 コンテンツがひとつの要因だろう。 結果から推測される仮説 ■地上波デジタル放送への移行に伴う簡単録画機能の普及で、視聴者の録画環境は大きく変化した。録 画番組の再生時にCMを飛ばす、好きな番組はあえて録画して見るなど、いわゆる「編成権」を視聴者が持 つケースが増えつつある。こうした変化は、4月から始まった「もっとTV」などの見逃し型の動画配信サービ スにとって大きな障壁となると推測される。「好きな番組は、リアルタイムで見ることができても、あえて録画 してから見る」という新しい視聴習慣も注目である。また、平日の昼、深夜といった時間帯も録画を通じて接 触する機会が増えていると考えられ、こうした時間帯がテレビ局の編成に与える影響も増してくると考えら れる。 ■地上波デジタル放送移行に伴い、BSデジタル放送の視聴が増えている。視聴可能な環境が整ったこと に加えて、野球中継や紀行番組、再放送ドラマなどのコンテンツが、男性は全年齢的に、女性は比較的高 齢層に刺さっている。しかしながら、BSをはじめとする無料放送のチャンネル増加は、ますます視聴の分 散化を促すことになろう。地上波放送との棲み分けと、ターゲットの明確化をどのように行うか、注目したい。 6 トピックスリサーチ テレビ視聴行動に関する マーケティングデータ ~録画・BS放送視聴編~ 発行日 2012年 4月 6日 発行・調査分析 朝日大学 マーケティング研究所 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-21-20 朝日丸の内ビル2F TEL:052-961-4576 お問い合わせ [email protected]
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