平成29年度 環境浄化技術Ⅰ&衛生工学Ⅰ 第5回目 5月16日 講義HP(今井担当): http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/ ~imai/kankyojouka/kankyojouka.html <本日提出> 1 講義代替(第4回目)レポート課題 • 講義資料4をダウンロードしてその内容をまとめ、レポー トとして提出のこと(A4で1〜2枚程度)。 • この資料の中の第4回宿題(2つあります)も別の A4のレポート用紙(A4で1〜2枚程度)で提出のこ と 提出期限:平成29年5/16の講義時 講義終了時に出席レポートの次に重ねて提出 注意事項:ホッチキスでとめないこと、 折り曲げないこと、すべてのページに記名のこと 2 <お知らせ:5/23(火)は休講です> 講義代替(第6回目)レポート課題 • 講義資料6をダウンロードしてその内容をまとめ、レポー トとして提出のこと(A4で1〜2枚程度)。 • この資料の中の第6回宿題も別のA4のレポート用紙 (A4で1枚程度)で提出のこと 提出期限:平成29年5/30の講義時 講義終了時に出席レポートの次に重ねて提出 注意事項:ホッチキスでとめないこと、 折り曲げないこと、すべてのページに記名のこと 3 ろ過(ここでは主に砂ろ過)について ろ過とは・・沈殿上澄み水を人工的な砂層に通過させて、 水中の不純物を除去する方法のこと 歴史:18世紀の終わり頃、人口増加に伴いコレラや腸チフス など流行性伝染病が蔓延。この時期にろ過した水を飲 んでいる人々の死亡率が小さいことが判明し、ろ過の有 用性が理解された。 ろ過の種類 ・急速ろ過:薬品による凝集沈殿 ・緩速ろ過:普通沈殿 ・膜ろ過(第6回目の講義) 4 急速ろ過 歴史:ヨーロッパに比べて水需要が高く、原水の濁度が高いアメリカで発達。 濁度が高いと緩速ろ過池をたちまち閉塞させてしまう。 19世紀の終わりに様々な研究が進み、1884年サマビルに硫酸バン 土を凝集剤とする世界最初の上水道における急速ろ過が建設された。 日本では1908年京都市蹴上浄水場に建設されたジュエル式の円形 急速ろ過池が最初である。 開発の初期:生物ろ過膜にかわる 人工ろ過膜といった発想 現在:砂層内部での砂粒子表面 への流入懸濁粒子の付着という、 深層ろ過の考え方で設計 急速ろ過:凝集剤 ・硫酸アルミニウム(硫酸バンド(バン土)) Al2(SO4)3・18H2O →pHの低下があるため、アルカリ(消石灰 (Ca(OH)2)、ソーダ灰(Na2CO3)、苛性ソーダ (NaOH))を加える必要がある ・ポリ塩化アルミニウム(PAC) ・アルミン酸ナトリウム ・ミョウバン ・鉄塩 ・高分子凝集剤、など 7 急速ろ過 抑留の機構 第1段階:砂粒子表面への輸送 粒子表面を通過する水流に随伴 第2段階:砂粒子表面への付着 ろ材の上流面から側面にかけて接触付着 ろ過砂層の間隙の大きさが0.1mmのオーダーであるのに対し、 抑留される粒子は通常0.01mm前後の寸法である。 よって急速ろ過は小さなふるい目で、粗い大きな粒子をこしとる 機構ではない。 8 急速ろ過 抑留の機構 ろ過作用の主要因 ろ過材表面での付着凝集による抑留 ろ材表面積が大 ろ過作用が有効 ろ材表面積はろ材粒径とろ層厚の関数 L F=ー D ろ材粒径が小さいほど表面積大 9 急速ろ過 損失水頭 ろ層のなかの抑留が進む 砂粒子の間隙流速が増加 損失水頭も増加 ろ過が進むにつれて損失水頭が増加した分だけ静水圧が差し引かれる 砂層表面だけに集中して抑留される場合、表面直下の層に 大きな損失水頭が集中し、その結果ろ床内が部分的に大気 圧以下になることがある。 10 急速ろ過 損失水頭 負圧≒真空 負圧部=部分真空 ろ層内に気泡が発生し、ろ過水 質が急激に悪化することが多い 損失水頭を砂層表面に集中して発生させる強いフロックの生成、 小さすぎるろ材の使用または遅すぎるろ過速度の使用を避ける。 損失水頭がなるべくろ過池の上半分程度に広く分布するように、 比較的大きいろ過速度と粗めのろ材を用いることが多い。 11 急速ろ過 構造 12 急速ろ過 ろ過速度の制御 流量の調整:損失水頭が上昇するため ろ過水量が減少 ・定速ろ過・・・水位制御方式 流量制御方式 自然平衡方式 ・減衰ろ過 (これらの説明は以下の2枚のスライドにて詳述、 講義ではスキップ) 13 急速ろ過 ろ過速度の制御 ①水位制御方式:ろ過池の水位が一定になるように流出弁を制御する。 ヨーロッパ系のろ過池では流出弁にサイホンを用いたこの形が多い。流 入量と流出量は常に平衡。 流量の設定は、流入側で行われ、実ろ過速度は設定値から新たな設定 値に向かってゆっくり近づくスロースタート特性を有している。 ②流量制御方式:ろ過水流出口に流量調節弁をつけてろ過流量を設定 値に保つ方法である。流入量と流出量とは互いに関係がないから、池内 水位は一方的に上昇するか低下を続け、抵抗することはない。流量平衡 の観点からは合理的な方法ではない。 流量調節装置は、洗浄中は動作しないようにフィードバック機構を断っ ておくか、流量0の設定信号を与えておく。そうでないとろ過開始時に流 量調節が非常に大きくなり、濁質の漏出を引き起こす。 14 急速ろ過 ろ過速度の制御 ③自然平衡形ろ過:ろ過水流出口の高さがろ材面より高い位置にあるの が特徴である。流入量0になってもろ材面が水面上に露出せず、流出量 と自然に平衡する。 自然平衡形のろ過池では、ろ過水量の変更は流入量を変えることに よって行われる。ろ過を開始すると、実ろ過速度(流入水量をろ過速度で 除したもの)は0から設定値に向かってゆっくり上昇する。すなわち、特段 の設備を設けなくても、スロースタート特性を有している。 ④減衰ろ過:流出弁開度を最初設定した後は流調節を行わず、自然に流 出するだけろ過するもので、ろ過水量はろ層の閉塞とともに減少する。し たがって、流入量と流出量とが平衡することはない。この流量の不平衡 は池数を増やすことと、池内水位を上昇させることで緩衡している。 出口管渠内の圧力や水位が低下すると、非カスケード形(水理的に縁 が切れてない)流出法になっているろ過池では実ろ過速度が急増する。 緩速ろ過 原理:砂層の表面に微生物の粘質膜ができ、この微生物膜の 働きで濁りをとる。よって、生物の機能を阻害する条件さえ与 えなければアンモニア性窒素や鉄、マンガン、合成洗剤、フェ ノールなども除去可能である。 ・急速ろ過池に比べ、20~30倍の面積が必要。 ・薬品処理などの付属設備は不必要。 ・規模が小さいものほど有利。 ・計画浄水量はそれまで僅かずつ減少していたが、H5年か らは横ばい 15 17 緩速ろ過 構造 設計因子 120~150 m/day 3~5 m/day 砂層上の水深 100~150 cm 90~120 cm 砂層の厚さ 60~70 cm 70~90 cm 砂の有効径 0.45~0.70 mm 0.3~0.45 mm 砂の均等係数 1.7> 砂の最大径 2 mm 2 mm 砂利の厚さ(4層) 200~500 mm 400~600 mm 砂利の径 2~50 mm 3~60 mm 1池の大きさ 150 m 2以下 5000 m 2以下 3~4 m 2.5~3.5 m 1~2 day 30~40 day 2.0> 18 急速ろ過と緩速ろ過の比較 急速ろ過 ・一度に大量の処理を行う メ ことができる リ ッ ・あらゆる原水に使用できる ト デ メ リ ッ ト ・有機物を処理できない ・前塩素や凝集剤などの薬 品を使用する ・薬品代のコスト 緩速ろ過 ・安全で良質(おいしい)な水を 供給できる ・臭気、プランクトン、鉄、マンガ ンなどの物質も除去できる ・原水水質が安定していれば運 用や管理が手間がかからない ・ろ過速度が遅いため、広大な 土地が必要である ・生物ろ過膜に影響を与える薬 品汚染水や溶存酸素の少ない 原水には不適 第5回宿題 上水道における消毒について、 調べよ。 (利点、欠点、新技術など) (A4用紙に記入し、次回講義時に提出)
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